GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議(第1回)議事録

1.日時

令和3年6月9日(水)16時30分~18時00分

2.場所

Web会議での開催

3.議題

  1. GIGAスクール構想の状況等について
  2. 「1人1台端末の円滑な利活用の促進に向けた考え方の整理」について
  3. その他

4.出席者

委員

安藤委員、國香委員、佐藤委員、佐和委員、柴田委員、高橋委員、中川委員、中村委員、東原座長、堀田座長代理、三井委員、渡邊委員

文部科学省

塩見大臣官房学習基盤審議官、今井情報教育・外国語教育課長、水間情報教育振興室長、大塚情報教育振興室長補佐

5.議事録

GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議(第1回)

令和3年6月9日



【水間室長】 それでは、大変お待たせいたしました。定刻を過ぎましたので、ただいまからGIGAスクール構造に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議の第1回会議を開催させていただきます。
本日は、皆様お忙しい中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。私は情報教育・外国語教育課情報教育振興室の水間でございます。本日、冒頭の議事進行を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
また、本日の会議につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、Webexによる開催といたしまして、事前に登録をいただいたメディア、一般の方々にも御覧いただけるようにしております。
それでは冒頭、配付資料の確認をいたします。本日の配付資料は議事次第のとおりとなっておりますが、不足等がございましたら事務局に、委員の方々からですが、お申出いただければと思います。資料につきましては、資料1-1から資料1-5の5種類、参考資料といたしまして参考資料1-1から1-3の3種類となっております。よろしいでしょうか。
それでは、早速でございますが、開会に当たりまして、文部科学省を代表いたしまして、本日所用の初等中等教育局の瀧本に代わりまして、学習基盤審議官の塩見より一言御挨拶させていただきます。
【塩見審議官】 それでは失礼いたします。学習基盤審議官の塩見と申します。初中局長の瀧本が少し遅れておりますので、私のほうから代わりまして御挨拶させていただきます。
まず、皆様方には本当にお忙しい中、この会議の協力者をお引受けいただきまして誠にありがとうございます。また、本日も多くの皆様に御参加をいただきまして、併せて御礼申し上げます。
御承知のとおりではありますが、GIGAスクール構想に基づきまして、1人1台端末環境での学びというものを本格的に開始しようということで、これまで進めてまいったわけでございますけれども、多くの関係者の皆様のお力を得まして、昨年度末までにおおむね全国の小中学校において環境が整い、この4月から本格的な1人1台端末環境下での学びというものがスタートいたしました。
特に今回、こうした形で1人1台端末というものが整備されたわけですが、これは多くの学校にとっては初めての取組となるということでございまして、いかにして、この整った環境を日常的に使って運営していくか、また、いかにこれを効果的に学びの充実に向けて生かしていくかということが重要になってまいります。
この環境を生かして、全ての子供たちが個別最適な学びと協働的な学び、これを実現できるようにすると。このことによってより充実した教育を生み出していこうということがこの狙いでありますので、今後は、その整った環境をどう活用していくかということに軸足を置いて取り組んでいく必要があるのだろうと考えております。
文科省としましても、本年3月にこの本格的な利活用のスタートを前に、学校設置者の皆様に留意すべき事項ですとか、あるいは準備すべき事項などのチェックリストをお示ししましたり、あるいは保護者の方々との間で確認・共有していただきたいポイントなども作成して周知したり、また、家庭も含めてICT端末を活用できる環境づくりを進めていただけるように取組をお願いしているところであります。
また、この4月からは、文科省内のGIGA StuDX推進チームというチーム、特にこのGIGA端末をいかに効果的に活用するかということについて、教育委員会の方々と連携してコミュニケーションを取りながら、いい事例、また課題も吸い上げながら共に進めていこうということで設けているチームですが、このチームを大幅に増強いたしまして、体制も強化いたしました。
こうしたことを通じて、各学校、各教育委員会において一層の活用が進むようにということで、支援をさせていただきたいと考えているところです。
一方で、今の利用の実態につきましては、地域によってばらつきがあるのではないかというお話ですとか、あるいは、必ずしも十分に活用されていないところがあるというふうな厳しい御指摘もいただいております。
今後、こうした実態もしっかり踏まえながら、それぞれの学校でいかにこの端末が効果的に活用いただけるかという点につきまして、実態を把握し、また国として、また設置者の方々において取り組んでいただく方策はどうあるべきか、また、今後のより発展的な利活用の在り方はどうあるべきか、こういったことをぜひ有識者の皆様、現場の皆様と議論させていただきながら考えていきたいと思っております。
ぜひ、この協力者会議において、今申し上げたような利活用についての大きな後押しをいただければと考えておりますので、お忙しい中とは存じますが、ぜひ御協力のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【水間室長】 続きまして、第1回の会議ということになりますので、委員の皆様を御紹介させていただきます。大変恐縮でございますが、時間の関係上、五十音順にお名前の御紹介のみとさせていただきます。
まずは、蓮田市立黒浜中学校校長、安藤委員でございます。
続きまして、富山市立芝園小学校校長、國香委員でございます。
続きまして、信州大学学術研究院教育学系助教、佐藤委員でございます。
続きまして、柏市立手賀東小学校校長、佐和委員でございます。
続きまして、神奈川県立川崎北高等学校校長、柴田委員でございます。
続きまして、東京学芸大学教育学部准教授、高橋委員でございます。
続きまして、放送大学教授の中川委員でございます。
続きまして、つくば市教育委員会指導主事、中村委員でございます。
続きまして、一般社団法人教育情報化推進機構理事長、信州大学教育学部名誉教授・特任教授、東原委員でございます。
続きまして、東北大学大学院情報科学研究科教授、東京学芸大学大学院教育学研究科教授、堀田委員でございます。
続きまして、常葉大学教育学部専任講師、三井委員でございます。
続きまして、相模原市教育委員会教育センター指導主事、渡邊委員でございます。
以上12名の皆様に、委員として御参加いただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、座長の選任に入らせていただきます。事務局といたしましては、昨年度来、学校におけるICT環境整備やその活用、指導方法など、教育の情報化に関する全般的な助言や支援をするICT活用教育アドバイザー事業の運営に深く関わっていただき、学校現場のICT利活用の実態についても熟知しておられる東原委員にお願いしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(委員了承)
【水間室長】 どうもありがとうございます。それでは、委員の御了解をいただけたということで、この後の進行につきましては、座長の東原委員にお願いできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【東原座長】 改めまして、東原でございます。どうぞ御協力のほどよろしくお願いいたします。
座長を務めさせていただきますに当たって、一言御挨拶をさせていただこうと思いますが、その前に、本検討会議の運営につきまして、事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【大塚室長補佐】 それでは、事務局から説明させていただきます。
まず資料1-1、協力者会議の設置要綱になります。先ほど、審議官の塩見の挨拶にもありましたが、1人1台端末の円滑な利活用のさらなる促進に向けて、一定の考え方や参考情報等を整理・提供することを、この会議の趣旨としております。
続きまして、2番目の検討事項を御覧ください。後ほど課長の今井から詳細な説明がございますが、協力者会議では御覧の3点を中心に御議論いただくこととしております。
続きまして、3の実施方向の部分を御覧ください。(3)において、必要に応じて協力者以外の関係者からも意見を聞くことができることとしております。
続きまして資料1-2、GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議の運営について(案)でございます。
こちらの中で、第2条にありますとおり、会議は原則公開とさせていただきたいと思います。
次に、3条を御覧ください。会議資料は原則として配付資料を公開したいと考えております。
続きまして、第4条を御覧ください。議事概要等も原則公開とさせていただきたいと考えております。
事務局からは以上でございます。
【東原座長】 では、本協力者会議の運営につきましては、この案のとおりとさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員了承)
【東原座長】 御異議なしということで、どうもありがとうございました。では、本会議の運営については資料1-2のとおりとさせていただきます。
また、この運営に沿って、座長代理の指名をさせていただきたいと思います。私からは堀田委員にお願いいたしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(委員了承)
【東原座長】 御承認いただけたものといたします。どうもありがとうございます。
では、堀田委員に座長代理を務めていただきたいと思います。堀田先生、よろしくお願いいたします。
【堀田座長代理】 よろしくお願いします。
【東原座長】 それでは、ここで私より一言だけ御挨拶を申し上げたいと思います。
先ほど御案内もいただきましたが、私は昨年度から、特にGIGAスクールに関するアドバイザー事業に関する仕事をさせていただいてきております。
その中では、やはり様々なお悩みとか不安とかを抱えていらっしゃるところ、また、すばらしい好事例をもって、次のステップに向けての、とても進んだような御質問もいただいているというところで、生の声をいろいろと聞いているところでございますが、正直申し上げまして、まだなかなかというところもたくさんおありだと思います。
本会議の成果が、それぞれの自治体の皆様にも役立っていただけますように、これからの皆様方の御活躍に期待し、そして、この成果をもってGIGAスクール構想が本格的にうまくいったというふうになりますように祈っているところでございます。私も努力したいと思いますが、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします。一言御挨拶を申し上げました。
それでは、ここから議題に移らせていただきます。
まず議題1につきまして、資料1-3に沿って、事務局から説明をお願いいたします。
【今井課長】 それでは私、担当課長の今井でございますが、資料1-3に基づいて御説明させていただきたいと存じます。
皆様方に今後、利活用について御議論を積極的にいただくために、現在のGIGAスクール構想の実現に向けた取組状況について御紹介させていただきます。
資料2ページ目からでございますが、GIGAスクール構想につきましては、こちらにございますようにSociety5.0、情報社会がより進んで、社会の中で子供たちがしっかりと生きていける、そういった力をつけていくということが極めて重要だということでございます。
次の資料3ページでございますが、こういったSociety5.0時代を生きる全ての子供たちの個別最適な学び・協働的な学びを実現するために、GIGAスクール構想に着手をさせていただいております。令和元年度、それから令和2年度の三度の補正で、総額4,800億近くの経費を計上させていただいて、その取組を進めているところでございます。
資料4ページにございますように、そういった形で現在、補正予算を基にGIGAスクール構想に向けた取組を進めておりますが、私ども文部科学省といたしましては、それから先の実現ロードマップ、これはイメージでございますが、ハードに加えまして人材、またソフトについて、それぞれ検討を進め、その具体化に向けた取組を進めさせていただいているところでございます。
そして、5ページ目を御覧いただけたらと存じます。5ページ目にございますように、GIGAスクール構想で目指す学びのDXということでございますが、私どもはICT環境を整えることが目的ではないと考えております。
あくまでICT環境はツールとして、こちらのオレンジ色にございますように、まさに文房具、日常的な道具として使っていただきながら、学校教育活動を展開していけるように取組を進めたいと考えております。
そのためのICT環境整備でございますし、今後は学習者用デジタル教科書、またデジタル教材、さらにはスタディログなどを使った学習の改善、こういったものにも取り組んでいくということでございます。
また、この資料の左側にございますように、教室の中から、さらに外の世界を含めて、中山間地域・離島での遠隔授業の展開、また海外との交流、大学、企業、さらには地域の例えば社会教育施設等も含めて、また外部人材等も含めた連携が、このICTを活用して可能になってくる。
また、右側にございますように、学校に通いたくてもなかなか通うことができない御事情のある方々、例えば不登校児童生徒に対しての学習指導、また病気療養児に対しての学習指導、さらには臨時休業等を含めてオンラインによる家庭学習、こういったものにICTをしっかり使っていくことで、全ての子供たち、1人も取り残すことなく、個別最適な学び・協働的な学びを実現したいと考えているところであります。
このような考え方でGIGAスクール構想を進めておりますが、現状について、7ページ目以降で整備状況について御紹介したいと思います。
まず7ページ目につきましては、補正等で端末の調達に着手していただいております全国の自治体のうち、96%近くが昨年度内に納品完了する見込みということで、私どもは状況を把握しておりますが、なお、まだ一部自治体におきましては令和3年度に入っての整備ということでありますので、こういったところをしっかりと支えていくことで、義務教育段階のICT環境として、その整備の早期完了に向けて取組を進めさせていただいているところでございます。
また、次の8ページを御覧ください。こういった端末で学んだ義務教育段階から、さらに高等学校に進学した際のICT環境でございますが、現在、全都道府県の教育委員会、全国に確認をさせていただいたところ、1人1台端末目標を掲げて取り組むということで42の自治体が取組を進めておられます。
私どもとしては、まだ明確にそういった目標を立てて準備に取り組む、また着手するというところを今検討中というところが5自治体ありますが、こういった5自治体とは常に情報交換、意見交換をしておりまして、1人1台端末環境下に向けた取組に向けて、いずれも準備を進めているということでございます。
また、こちらのグラフにございますように、右側、実際に目標として取り組んでいる自治体の中には、12自治体はもう昨年度内に1人1台端末環境の整備を終えました。その後順次、その整備が進んでおります。
また、費用負担等につきましても、設置者、それから保護者がそれぞれ今は半々の中で、3分の1のところを今検討中ということでありますので、こういった検討を進めていただくことで、高校においても環境整備を進めたいと考えています。
こういった端末に加えまして、次のページ、9ページでありますが、校内通信ネットワークにつきましても、本年4月末までに供用開始が大体98%近くということでありますので、校内ネットワークの環境の整備はある程度進んできたかと考えておりますが、ポイントとなりますのは、今後、学校の外の世界でありますインターネット、そういったネットワークの環境と安定的につながっていけるかというところでありますので、こういったところについても、我々は引き続き状況を確認し、必要な手だてを講じていきたいと考えております。
こういったような現状でございますが、ポイントは10ページ目以降でございます。私どもは、こういった形で本格運用にスタートを、本年4月以降、切ったところでございますが、現在3つの方策で進めております。特に本委員会では、この方策1を中心に御議論していただきたいと考えております。まず方策1でございますが、整備された1人1台端末の積極的な利活用の促進ということで、3月以降、縷々その政策を進めさせていただいております。
ポイントは、こちらの下段のほうにございますように、学校において全ての関係者が安心・安全に、本格的な1人1台端末環境の活用ができるように取組を進めたいということで、留意事項を整理させていただいた点が1点目でございます。また、先行自治体の取組を分析し、学識経験者等の御助言もいただいて、本格運用上のチェックリストを整理いたしました。加えて、児童生徒の目の健康をはじめとする留意事項、さらには、GIGAスクール構想は保護者の御理解が欠かせませんので、事前に確認・共有しておくことが望ましいポイントを整理しております。
この4点について、イメージでございますが、次のページにございますように、例えば留意事項につきましては1番から9番まで、かなり網羅的に整理をしてお示しをさせていただいております。1番にありますように、端末の整備・活用では、クラウド活用を基本、それから持ち帰りも安心・安全に行える環境づくりに取り組んでほしい、指導者用の端末も遺漏なきよう整備してほしいということをはじめ、留意事項、ルールの整理をさせていただき、そういったものをお伝えさせていただいております。
また、13ページ目以降でございますが、実際に各設置者で準備を進めていただく際のチェックリストのイメージであります。これは、参考資料のほうに通知本体を載せておりますので、適宜御覧いただけたらと思いますが、こちらにございますように、チェックリストをかなり広域にわたった形で整理をした上で、5点でございますが、管理運営の基本、それからクラウド利用について、さらにはICTの活用、次のページを御覧いただきますと、研修・周知、そして組織支援体制、こういった観点を先行自治体の優れた事例を分析させていただいて、これからICT環境をしっかり使っていこうという自治体の参考になるように、お示しをさせていただいているところでございます。
続きまして15ページでございますが、そういったICT環境を使っていく中で、やはり児童生徒の健康面の配慮でございまして、資料の上、学校における留意事項の1つ目にございますように、別途、端末の画面との距離を30センチ以上離す。また、2つ目の黒ポツにあるように、30分に1回は20秒以上、画面から目を離して遠くを見るなどの頻度について、こういった観点を、これも医師等の団体にも御相談を申し上げながら整理をし、お示しをさせていただいたところであります。
また、16ページ目にございますように、保護者との間で事前に確認・共有していただきたい、そういった望ましいポイントを4点で整理しております。1点目は、児童生徒が端末を扱う際のルールづくりで、学校でもしっかりとルールづくりに取り組んでいただきますが、御家庭と共有していただく例として、こちらの資料にございますように、使用時間を守る、もしくは端末アカウント、パスワードを適切に取り扱うなど、御家庭でもしっかり取り組んでいただければという点を整理し、学校側から御家庭のほうにアプローチをかけていただけたらということであります。加えて、先ほど御紹介した健康面への配慮を御家庭でもお願いをさせていただければということでございますし、3番目の個人情報の扱い、加えて4番目に、やはり何らかのトラブルが、持ち帰りも含めてございますので、連絡・問合せなどの情報共有の仕組みをつくっていただいてはどうかということで、こういったことを、望ましい、共有していただくべきポイントとして整理をし、お示しをさせていただいております。
17ページ目でございますが、こういった取組について、既に優れた先行事例の自治体がございます。今回、3月に通知を発出する際には、こういった取組例なども紹介をし、各自治体における取組促しをさせていただいているところでございます。
続きまして18ページ目以降でございますが、私ども、3つの方策を進めているという御紹介をしましたが、その2つ目でございます。こういったICT環境を使っていくためには、通信ネットワークの円滑な運用確保が重要だということで、その対応の促進を促させていただいております。
取組は2点ございまして、(1)番にありますように、ネットワーク環境について、各学校設置者が契約をされているネットワークの構築事業者、保守事業者と事前に相談をし、アセスメントを行っていただきたいというお願いであります。
このアセスメントを行う際に、文部科学省から、特に学校外のネットワークを支えているインターネットサービスプロバイダーの統括団体であるJAIPAさんに協力をお願いさせていただいて、JAIPAさんのほうでネットワークアセスメント項目を整理し、お示しをいただいています。こういった項目を使って事業者と相談を始めていただければ、スムーズなアセスメントができるような仕掛けを用意して、その取組のお願いをしております。
2番目は、そういったアセスメント結果を踏まえて、課題に応じて、ネットワークの増強、契約の見直し、運用上の工夫に取り組み、ネットワーク環境の改善に努めていただきたいというお願いでございます。
19ページ目は資料でございますが、ここは説明を割愛させていただきます。
そして3点目でございますが、20ページ目でございます。今後のICT環境の整備の促進のお願いをさせていただいています。
義務教育段階で1人1台端末環境で学んだ中学3年生のお子さんたちが、来年の4月には高校1年生に入ります。そういったことも意識をしながら、同様の条件で、高校においてもICT環境を整えていく必要があると考えておりますが、特に義務教育を終えて高校になりますと、普通科、専門学科、総合学科、また高校入試などで選抜が行われるという高校の教育の多様性がございますので、そういったことも含めて、それぞれの学校でしっかり考えていただく必要があるだろうということで、その留意事項を整理し、1つ目の丸にありますように、整備すべきICT機器や機能等の詳細は、当該高校や生徒の状況に応じて整理をしていただきながら、3つ目の丸にございますように、ぜひ、設置者におかれては、計画的な整備に向けて、その考え方、方法、整備の時期といったものを明示しながら取組をいただくことをお願いするなど、多岐にわたる留意事項を整理して、現在その検討をお願いさせていただいている次第であります。
こういったお願いをさせていただいた上で、次のページ、21ページ目でございますが、現在4月以降、様々な状況で取組を進めていただいておりますが、やはり留意すべき課題が幾つかございます。
例えば端末利用の状況で、現在、外部から指摘をいただいておりますものは、例えば、一部の自治体等において、関係者に適切な理由などの説明がないままに、標準仕様で示させていただいた端末のツールが一部使用できないような事態があるというようなお話でありますとか、端末の持ち帰りで取扱いにばらつきがあるのではないかという指摘があります。
文部科学省では現在、こういった現場において、しっかりとICT環境を適切かつ積極的に利活用していただけるよう、積極的な支援、働きかけを行っております。
例えば、先ほど御紹介した3月12日の通知についての動画の配信でありますとか、シンポジウムの実施なども含めてやらせていただいています。また、ネットワーク環境でもやはりトラブルが生じておりますので、先ほど御紹介した方策2をさらにしっかりと推し進めることで、その取組を進めております。文部科学省では、補正予算の中で、学習系ネットワークにおける通信環境の円滑化に向けた取組の支援、また、GIGAスクールサポーターの配置支援事業なども行っておりまして、こういった事業を通じて支えていくということを考えているところであります。
22ページ目以降、最後のポイントでございますが、加えて現在、指導面についての支援を行わせていただいております。
23ページ目にございますように、文部科学省に昨年末、GIGA StuDX推進チームを立ち上げまして、本年4月に大幅な増員をさせていただきました。現在、このチームが中心となって、現場とのネットワークの構築、情報交換プラットフォームの提供、さらには特設ホームページの運営、また先月末にはメールマガジンの配信もスタートし、本格的な支援活動を展開させていただいております。
次のページはそのイメージ図でございますので、説明は割愛をさせていただきますが、こういった形で、第1層から第3層までのネットワークをつくり、現場で自走できる、そんな支援体制の構築を目指して、現在進めている次第でございます。
次の25ページ目を御覧いただけたらと思います。現在、そういった形で全ての教師がしっかりと利活用できるような実践の取組を進めておりますが、まだまだ、このイメージ図にありますように、現在ようやく状況が整った段階で悩まれている事態だというふうに認識をしております。
こういったことを含めて、26ページ目以降にございますように、このホームページを通じて、GIGAの内容に慣れていただくために、こういった、いつでも、どこでも、誰でも使えるようなICTの使い方について、好事例を整理して提供させていただく取組を進めさせていただいております。
次のページ以降はそういった取組例でございますので、また後ほど御参照いただけたらと思いますが、文部科学省としては、こういった事例の展開を含め、さらには、こういった事例を学校教育にどう生かしていくのかというところについて、今後検討していきたいと考えています。ぜひ、この委員会の協力者の皆様におかれましても、こういったものをより現場に定着させるための検討について、御指導いただけたらと考えております。
私からの説明は以上でございます。
【東原座長】 どうもありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして、この時点で確認しておきたいようなことがございましたら、ここで御質問を受けたいと思います。
なお、最初なのでお願いいたしますが、御発言の場合、恐縮ですがオンラインでの参加の委員におかれましては、御発言時のみ挙手機能でお知らせいただきたい。挙手機能は、インターフェースにもよりますが、一般的には画面の右下のほうにございますので、手を挙げていただければと思います。
その順序によりまして、こちらから指名させていただきました場合、マイクのミュートを解除していただき、御発言ください。なお、御発言が終わりましたら、再びミュートにしていただきますことと併せて、挙手の状態を下げるというふうにモードを変えていただければと思います。
それでは、ただいまの今井課長様の御説明につきまして御質問がございましたら、どうぞ挙手ボタンを押していただければと思います。
よろしいでしょうか。今日は後半のほうが大きな仕事がいっぱいありますので、ここでは御質問の時間は、申し訳ございませんが打切りということにさせていただきまして、次のステップに移っていきたいと思います。
続きまして、資料1-4に沿って、事務局より、整理・検討すべき事項や趣旨等について、本会がやらなければならないことにつきまして、御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【今井課長】 失礼いたします。それでは引き続き私から、資料1-4に基づいて御説明しつつ、補足の資料といたしまして、机上資料の2点で御説明をさせていただきたいと存じます。
まず資料1-4でございますが、「1人1台端末の円滑な利活用の促進に向けた考え方の整理について(案)」となっております。ぜひ、この調査協力者の皆様におかれましては、この円滑な利活用の促進に向けて、ぜひ御指導いただけたらと考えております。
学校現場におきまして、ICT環境を日常的に安定した形で管理運営しつつ、ICTを効果的に用いた児童生徒の学びの充実に向けて指導を行うことができるよう、この2点をしっかりと押さえていくために、学校現場において具体的な利活用の状況を把握し、また、現在様々な知見が文献としてございますので、そういったものの調査等を通じて専門的な検討を行っていただき、1人1台端末の円滑な利活用に向けたさらなる促進に向けて、一定の考え方、参考情報等を整理して学校現場にお示しさせていただく。こういったことを、ぜひこの委員会での最終成果物としてのイメージを持たせていただけたらと考えております。
具体的に、そういった成果物をまとめていくためのポイントは3点、今後検討を進めさせていただけたらと思っておりまして、1点目は①にございますように、学校現場における利活用の実態を深掘りした形で調べさせていただき、最終的には、より現実的な状況を把握した上で、そういった一定の成果物の中でそれを整理し、学校現場にお届けしたいと考えております。この利活用の状況調査のつくり込みについて御指導いただけたらと思っております。
この後、また机上資料でその素案を御覧いただきますが、調査項目、また手法の検討でございますとか、そういった点についての御検討をお願いしたいと思っていますが、概要、特に調査項目のイメージとしては、利用している学習画面でどういう利用が行われているのか、また、その使用頻度や時間、さらには使用している端末のどういった機能を使っているのかといった点を含めて、状況を実態に即した形で調査できないかと考えております。
実施のイメージといたしましては、こちらにございますように、本日の委員会での御指導をいただきながら、この委員会終了後も、委員の皆様には様々な形で御指導いただけたらと思っております。その上で、調査事項を整理して、事前に連絡をし、2学期以降、実際にICT環境を使って活動を行われるとき以降で調査を実施していけたらと考えているところでございます。
こちらにございますように、調査対象は、そういった深掘りをした調査でございますので、規模感といたしましては各小・中・高校等をイメージして、各学校段階で10から20ぐらいをイメージして、大体50、60というふうなイメージでおりますが、そういった調査をできないかと考えている次第でございます。
2点目は文献調査でございますが、この点につきましては、現在、ICT端末の導入・活用を進めている際の、やはり様々な知見が既に研究成果として出されている点もございますので、そういった国内外の先行的な調査研究事例を収集し、整理・分析をして、皆様にも御覧いただきながら、その考え方の整理に向けた一助にしていただけたらと思っておりまして、この点は委託事業として実施できないかと考えている次第でありますので、準備が出来次第、こういったものも皆様にぜひお示しをさせていただけたらと思っている次第でございます。
次のページでございますが、3点目といたしましては、分野別のヒアリングを実施し、この端末の円滑な利活用を進められないかということで、ヒアリングも予定をさせていただいております。
ポイントといたしましては、現在考えておりますのは、端末の持ち帰りに当たってどういうふうに進めていくべきなのか。また、情報モラル教育の観点、さらにはセキュリティーの観点、健康面の配慮等といったところを軸に、有識者の方々にも、また関係の団体等にもお話を聞ければと考えている次第でございます。
こういった3点を合わせまして、この最後の資料にございますように、考え方の整理といたしましては、1人1台端末環境を積極的に利活用するための基本的な考え方、これをぜひ現場にしっかりお示しができればと考えています。
その際のポイントとしては、管理運営、指導に当たっての具体的な取組方、また留意すべき事項、こちらの括弧の中でございますように、先ほど御紹介した、例えば本格運用時のチェックリストのような項目を軸に、また留意事項に書いてあるような項目を軸に、その議論をぜひ展開させていただき、皆様から御指導いただけたらと思っております。
そして、その中に、特にGIGAスクールはモバイル端末等で、持ち帰りも前提と考えておりますので、学校からそういった端末を持ち出す際の留意事項も含めて、その整理をしていくことで、整備がされたICT端末を中心とする今回のGIGAスクール構想で整備をしているICT環境の積極的な利活用に向けた取組、これを支えられるような形で議論を進めていきたいと考えている次第でございます。
これが大きな軸でございまして、ぜひ本日この後、委員の皆様から御指摘いただきながら、こういった考え方を、まずは1つのたたき台として事務方からお示しをさせていただきますので、御指導いただけたらと考えております。
特に、その後、机上資料の1-1で、その際のさらにポイントとなるものも用意をしております。これはあくまでたたき台でございますので、ぜひ御指導いただけたらと思っておりますが、実際に抽出の調査をしていく際のイメージでございまして、例えば、このポイントでいきますと、調査項目では特に利活用について、どういった観点から調査をさせていただいたらいいのか。また、その他留意すべき事項ということで、例えば、こちらに今、たたきとして用意しておりますのは、利活用に関してはその頻度でございますが、例えば、4つ目に書いてございますように、利活用で総時間から始まって、科目別の利活用の時間、もしくは場面、さらには、そういった際に使った端末の機能といったものを聞き取っていくことができないか、調べていくことができないかと考えております。
それ以外に、例えば利活用を逆に制限した場合があるのであれば、どういう場面であって、どんな機能なのか。また、それ以外にも様々、例えば使用したソフトウエアというものが、基本的なもの以外に、例えば有償で提供されているようなものを使っているかどうかでございますとか、持ち帰りの実施、さらには、家庭でのオンライン配信など、そういった状況をどういうふうに行っているのかというところで、ここに調査の1つのイメージ、項目のイメージを記載させていただいておりますので、例えばこういったものをどういった観点を聞いていけば、より一定の考え方を示していくときに、現場がそれを見れば安心した使い方ができるようになるか、そういったことを確認できるような事項というのがほかにあるのかないのか、ぜひ今日、御指導いただけたらと思っております。
また、そういった利活用を進めていくに当たって、例えば通信回線、また端末の保守の仕方、加えて情報モラル教育の展開、生活面の指導、指導力の向上、さらには児童への対応・ガバナンスという観点を絞りながら、こちらの調査の概要にございますように、具体的に確認をしていければと思っている事項を並べておりますので、これを1つの議論のたたき台として、この後、御議論いただけたらと思っている次第であります。
こういったものをぜひ、我々としては、9月以降に本格稼働し、1学期の間の取組が終わった後、加えて2学期から本格的にやるところを中心に話を聞いていくことで、考え方を整理していく際の貴重な情報として収集できたらと考えている次第であります。
本日、こういったものと併せまして、もう1つ、机上の資料1-2を用意させていただいておりまして、併せて説明をさせていただきたいと思いますが、こういった一定の考え方を整理し、提供していくには、やはり一定程度時間がかかります。
ただ一方で、こちらの資料にございますように、先ほど御紹介したGIGA StuDX推進チームで、現在、市町村で悩んでおられる課題があるかどうかというのもアンケートを実施しておりまして、現在精査中でございますので、その概略になりますが、特に一番悩んでいるというふうにお声が上がってきているのは、学校の学習指導での活用に当たってどうすべきなのか。また、教員のICT活用指導力に当たって、どういうふうに取り組んでいこうか。さらには持ち帰りの関連ということで、様々ありますけれども、やはり実際に使っていくに当たっての悩みというところは、学習指導であったり、教師の皆さんの指導力をどう上げていくのかというところでございます。
こういったような問題意識を皆さん持って、現在、この1学期に取り組んでいただいております。
また、2ページ目には持ち帰りに関しての報道の切り貼りなども用意しておりますが、やはり取組にばらつきがあるという事態がありますので、我々としては、3ページ目以降にございますように、こちらがICT環境利活用の加速化に向けて何らかのメッセージを出していけないかということを考えておりまして、ぜひ有識者の皆様から、そういった観点について御指導いただけたらと思っております。
現状と課題認識は今、御説明したような状況でございまして、各自治体でそれぞれ取組について悩んでおられたり、課題を抱えている中、そのばらつきが見られる点を、我々としては特に学校設置者、地方自治体を中心として、この1学期の取組状況を確認していただき、2学期以降に一層その利活用が進むよう、この間、ちょうど長期休業、夏季休業期間がございますので、そういったものを効果的に活用していただきながら、準備を進めていただけたらと考えております。
その際のポイントとして、次にございますように、取組のたたき台として案を用意しておりますが、本格運用に向けて再確認を改めて促していってはどうか。特に留意事項やチェックリストの再確認を行っていただき、できる限り早期に必要な準備を整えた上で、児童生徒への端末を配付して利用を開始すること。また、円滑なネットワークの早急な確保につきましては、先ほど御紹介した事前評価、また必要な改善策を速やかに講じていただくこと。さらには、家庭学習等における端末の利活用では、保護者への事前の共有・理解なども得ながら、先行自治体の取組例を見て、事前の準備をしっかりと速やかに行っていただいた上で取り組む際に、例えば、事前に学校で遠隔オンライン授業、緊急時も含めてでございますが、想定した、例えば試行的な取組を行っていただくことも、工夫の1つとしてあるのではないか。加えて、保護者に対しての説明会や、端末を実際に保護者の皆様に触ってもらうような体験会というのを取り組んでいる自治体もあると伺っておりますので、こういったことを含めて、特に理解と協力を得る、そういった工夫をしていくということもあるのではないかと考えております。
さらに、夏季休業期間を活用する際には、この1学期以降の取組の中で、ぜひ学校設置者はその遅れている原因や課題、こういったものをしっかりとつかんでいただいて、この夏季休業期間をしっかり活用していただくようなことを促すとともに、例えば教職員向けの研修会、保護者への説明会を実施する、あるいは相談体制を整えていただくなど、この夏季休業を有効に使っていただくというのがよいのではないかと思っております。
また、その休業期間中に、例えば実際に登校日を設けている学校も多いかと思いますが、それをオンラインで実施してみる。オンラインで登校日を設定してみて、実際に接続の確認なども含めて取り組んでいただくことも、そういったアイデアとしてあるのではないかなというところであります。
加えて、夏季休業期間中は、例えば児童生徒に対して課題等が出されていると思いますので、そういった課題に端末を活用して取り組んでもらうことで、児童生徒にできるだけ端末に触れていただく機会をつくるということもあろうかと考えています。
あとは、最後のページでありますが、まだなお未整備の地域もございますので、できるだけ整備を早期に取り組んでいただくための努力。特に、そういった自治体が域内にある都道府県への積極的な助言・支援を求めていったらどうかということでございます。
私からは、資料の説明は以上でございます。この後、ぜひ御意見を賜れればと考えている次第であります。説明は以上でございます。
【東原座長】 どうもありがとうございました。それでは、ただいま事務局から御説明いただきましたことにつきまして、御意見等をいただきたいということでございますので、御発言をお願いしたいと思います。
本日につきましては、各委員の方から、五十音順でお願いしようと思います。今日、12人の方においでいただいておりまして、検討項目がたくさんございますので、少し絞らせていただきたいと思います。
資料1-4を先ほど御説明いただいたのですが、その最初のところに関する御意見をいただきたいのですが、2番目と3番目のところにつきましては、時間の関係で、もし余裕があったら最後のほうで御発言いただいても結構ですが、最初の一回り目のときはなしにしていただいて、御意見等はメール等で事務局のほうにお寄せいただければ幸いでございます。
もう1つ、今、課長から御説明いただきました机上資料の1-1と1-2について、1-1はこれから調査をしていくときの項目に関するようなものに関する御意見があったらいただきたく、それから最後の御説明の1-2の加速化という項目で御説明いただきましたものに関して、これもどのようにしていったらいいかということについて御意見をいただければと思います。
別の言い方をいたしますと、文献調査と関係者へのヒアリングということにつきましては今後具体化していきますので、その時にまた御意見をいただければということでございます。
早速でございますが、五十音順ということで大変恐縮ですけども、御準備はいかがでしょうか。先ほどもお願いしましたが、御発言のときにはミュートのオンオフにつきまして、どうぞ御協力のほどお願いいたします。
では安藤先生、よろしいでしょうか。
(通信調整)
【安藤委員】 市町村でばらばらなところはありますが、いろいろな質問とかお困り事、それから先行事例等が入ってきております。かなり広いところなので、絞っていかないといけないかなと思いながら話をしてまいります。
学校の指導での活用というあたりからでよろしいでしょうか。
【東原座長】 はい、どこからでも結構ですが、大変申し訳ございませんけれど、4分程度の中で収めていただけると助かります。
【安藤委員】 分かりました。まず、実際に機械を前にされた先生方が、生徒がどのぐらいできるのかイメージができないということで、カリキュラムの遅れがやはり心配で、いつ休校になるか分からない中で、ぶっつけ本番の利用が多く、試しにやってみるという時間が取れず困っている状況があります。
現行の授業から移行すると、大型テレビみたいなものに移していければ移行は楽なんだけれども、いきなりタブレット対タブレットで全員の指導ができるかどうかは非常に不安だというような意見がかなり返ってきています。
それから、授業の記録を取りたいという生徒・保護者と、あまり取ってほしくないという先生と、誰がどんな発言したかが残ってしまうからかわいそうと言う先生方もいらっしゃいますし、そういった面での使い方もなかなか難しいなという話になっていました。
それから、小学校の先生から、何割かの生徒がやはりタブレットが指で反応しないということで、スタイラスペンはつけないと駄目だろうという話があります。生まれつきというか、生体の特性でスタイラスペンがないと困るという生徒が一定の割合でいるようでございます。
ご家庭からは、充電器が複数必要で、学校で充電した状態で持って帰ると、やはり家では使っている間に切れてしまうことがある。家でも充電ができる設備が欲しい。アダプターが具体的に複数必要だ。そのような話が出ておりました。
取りあえず以上にしたいと思います。
【東原座長】 どうもありがとうございました。
それでは、今日は御意見をいただくということですので、次々と御発言をいただきたいと思います。國香先生、いかがでしょうか。
【國香委員】 よろしくお願いします。こちら富山市の現状なのですが、夏休みから、皆持ち帰りを始めるという学校が大変多いです。それで、夏休みに持ち帰るに当たってどういう課題を出せばいいのかということを、今、校長会を中心に話し合っているところです。
おそらく、市町村からも当然、学校にこういう活用の仕方をしてほしいというのはあります。ただ、国から県、市という順番ではなくて、今校長会として考えているのは、校長会から逆方向の市町村に向けての要望とか、こういうふうに実践しているということも上げていく双方向性が大切ではないか、それが加速化につながるのではないかと考えているところです。
校長会としては、まず校長自らクラスルームで全て校長会の委員会や部会等を開いて、共同編集したりというようなことを始めているところでございます。
先ほどの利活用についての項目なのですが、利活用の場面ということで、学習課程のなかでで、課題の設定、情報の収集といった流れで場面を取るというのも、どんな活用をされているのかということを取るというのも非常にいいかなと思いながら、例えば目標設定とか児童の振り返りの場面とか、そういった活用もできるのではないかなと思っています。
以上です。
【東原座長】 どうもありがとうございました。
次は佐藤先生の順番でございます。お願いいたします。
【佐藤委員】 佐藤でございます。よろしくお願いいたします。私からは、日頃、学校現場に対してのGIGAスクールの研修であるとか、教育委員会の皆様に対して御助言をするようなことがあるわけですが、先生方が効果的に使おうというような意識が強過ぎて、非常に使うことに躊躇するというようなことをしている先生が多いということが寄せられており、昨日行った研修の中でもございました。敷居が高くなっているというような、そんな印象がございます。
そういった意味で、利活用の状況調査に関わるか分からないのですが、先生方がICTを使うことに対してどのくらい敷居を高く感じてしまっているかとか、そういったことがどこかで聞けるといいのかなということを感じたのが1つ目でございます。
2つ目になりますが、コロナ禍もありまして、このようにオンラインで研修をするということが非常に多くなっているわけですが、学校の差を非常に感じております。
昨年のコロナ禍で、オンラインで研修をするとか、少し授業をしたことがあるという学校様に関しては、オンラインであったりクラウドを活用した研修といったことが進みやすいような状況にあるのですが、一方で、そういったことがなかなかできないような学校様が多いなというのも印象にありますので、クラウドやオンラインを活用した教員研修の頻度がどのくらいなのかということを御質問できたらいいのかなというのが2つ目でございました。
3つ目が、保護者様への理解が非常に重要になってくるということも先ほど話題に上がったわけですが、その保護者様に、学校あるいは教育委員会がどの程度情報提供しているのか、その頻度であるとか、あるいは、学校によっては、端末を活用するという体験を保護者懇談会であるとか別の機会に設けているわけです。そういったものの有無であるとか、そういった項目もぜひ入れていただければというようなことを感じた次第でございます。
私からは以上になります。ありがとうございます。
【東原座長】 佐藤委員、どうもありがとうございました。
佐和先生、お願いいたします。
【佐和委員】 柏市立手賀東小学校校長の佐和です。どうぞよろしくお願いします。
私は現場にいて、いろいろな方から相談を受けるのですが、学校、自治体が今一番困っているのは、持ち帰りの問題だと思います。
本校は先行して持ち帰り等は実施していますが、この持ち帰りによって子供たちに何をさせるのかというイメージがあまり持てないのではないでしょうか。これまでの学習や、また家庭学習の課題とは大分変わってくるので、1人1台端末を、家庭に持ち帰って何をさせるのかというところのイメージがなかなか持てない方が多いと思います。
先ほどの御質問も、この利活用状況調査の中に、持ち帰りの項目というのが幾つも用意されているということは、ここを意識させるということで大変いいのだと思うのですが、この中に、持ち帰りでどのような内容の学習を行っているのかという項目がないのかと思います。
例えばデジタル教科書を使うとか、デジタルドリルを使うとか、自主学習に使っていくだとか、共同編集に使っているとか、こういうものを上げていくことにより、アンケートに答える方への意識づけ、及び状況の確認ができるかなと思っていますので、御検討いただけたらどうかと思っています。
以上でございます。
【東原座長】 どうも具体的な提案をありがとうございました。
それでは次に、高校関係でしょうか、柴田委員、お願いいたします。
【柴田委員】 川崎北高校校長の柴田です。よろしくお願いします。
高校というのは義務教育と大分状況が違いますので、まずここを押さえていただきたいと思います。
まず、1人1台端末はほとんどの公立高校はまだ整備されていません。本校もそうです。
その一方で、高校生というのは学校にスマートフォンを持ってきていて、1人1台端末がないので仕方なく、今、スマートフォンを使う学習活動をやっている学校が増えてきています。それはゴールではないのですが、ひとまずスマートフォンを使うということが始まっています。
あと、学校によってはもう保護者負担のBYODという形で端末を買わせている私立高校があり、公立高校の中にもそういう取組がだんだん増えてきています。
そうすると、保護者負担して買ったものの管理と、自治体が用意したものの管理は違うので、一概に管理の仕方を1つの考え方で調査するというのは非常に難しいと思います。あと、1人1台整備されていない中で調査するというのも、また難しいかと思います。
佐和委員がおっしゃったように、やっぱり1人1台を何のために導入するのか、それから何のために持ち帰るのか、こういったところをしっかり、保護者も学校も生徒も共通理解がないと、少しずれた導入になってしまうと思っています。
私としては、各教科の授業改善は当然なのですが、1人1台の一番説得力ある授業改善は、総合的な探究の時間だと思っています。例えばグラフを作るとか、ポスターを作る、プレゼンテーションを作るといった活動が入ってくれば、家で学びたくなりますし、1人1台必要になってきます。そういった授業改善が進むことを今後期待しています。
以上です。
【東原座長】 どうもありがとうございました。
高橋先生、お願いいたします。
【高橋委員】 東京学芸大学の高橋でございます。よろしくお願いいたします。私は、この分野の研究をしているものであるとか、教員養成や研修を行っている立場、また、個人的なのですがちょうど小学生の娘を持っている保護者の立場とかで、1人1台を体験しております。
たまたま、娘は毎日持ち帰って、毎日家で充電して、毎日パソコンを使う宿題が出るような環境に偶然いますので、そのよしあしも含めて、日々いろいろ思うところがあります。
それで、この質問紙というか調査に関しては、1回だけで終わるのか、2回3回やっていくのかということで質問の項目が変わっていくとは思っていますが、継続してやる場合は、変化が見られるような質問、少し長くもつような質問があったほうがいいのではないのかとか、何回もやっていけばそれが望ましい使い方なのではないのかとか、スコアを上げるために皆さん頑張ってくださると思いますので、そういった意味で質問紙が望ましい考え方や活用法になっているかみたいなところが、チェックのポイントかと思っています。
それと、佐藤委員がおっしゃったことと少し似ているのですが、少し学習面で集中してやろうという気持ちが今、強く出過ぎて、最終的にはそこがゴールだとは思うのですが、娘の様子を見ていても、最初はしりとりとかから始めたり、クイズ大会とかから始めていたり、今一番使っているのは実は連絡帳代わりだったりするところから考えると、もう少し学習の下地になるような部分に関しても着目していくのがいいのではないかと思っています。
GIGAスクール構想自体の考え方として、1人1台コンピューターを持つということを大人が会議室やオフィスで仕事をするときと同じようなICT環境が学校も整ったというふうに考えていくと、例えば、総務省の通信利用動向調査のクラウドサービスで、どんなことに使っているかという趣旨の調査結果を参考にしますと、一番多いはファイルの保管とかデータの共有とか、電子メールとか、掲示板ポータルの利用とか、スケジュール共有とかということでして、ほとんど人と人がつながるための活用でありまして、業務そのものに使うという回答は結構少ないのです。
このように考えますと、学習面だけで質問紙を構成することもあり得るのですが、今みたいに児童同士、児童生徒がつながるということと、子供と先生がつながるとか、先生と家庭がつながるみたいな、人と人のつながりに関するような質問紙が起こっても、悪くはないのではないかと思っております。
いろいろありますが長くなりますので、最後に1つだけ述べますと、やはり今、制限の問題が非常にいろいろな面で問題を大きくしているような気がします。今は技術的な制限として書かれている面もありますが、ルールとしての制限の厳しさもあると思いますので、技術面に加えてルール面、つまり制度面などで聞いてみるといいかと思っています。
その規制を打ち破るのは、先生自身が校務で利用していて、このクラウド活用を便利だと感じているかどうかによるということを考えますと、先生自身が校務等でクラウドをどういうふうに使えているのか、これは授業だけの話として捉えられているのか、先生の業務改善の一環としてクラウドが使えるのか、先生用の端末が不足しているとか、これはまた、僕もいろいろ事情は把握しておりますが、先生用の端末が整っていないというような誤解もあるというふうに思っておりますので、そういったことも含め、このような制限に対する考え方がもう少し緩やかになるような質問紙になればありがたいと思っています。
以上となります。よろしくお願いいたします。
【東原座長】 どうもありがとうございました。
中川先生、お願いいたします。
【中川委員】 放送大学の中川です。よろしくお願いいたします。4点お話をしたいと思います。まず、これはデータというよりも私の実感として、自治体差が環境面でも活用面でも既にかなり出てきているなという感じがします。ですので、そういう意味では、先ほど調査を50校から60校という話がありましたが、これはぜひ、様々な地域での50校60校であることが非常に重要だと思っています。
また、誰が回答するのか。各学校に取ると、多分情報担当が答えることになると思いますが、先ほど「深掘りをする」というお話がありました。そうなると、各教員ということも可能性としてあると思ったのが1点目です。
2点目は、ちょうどこの会議の直前に、ある自治体の研修をやっていたのですが、やはり持ち帰りのイメージが全く持てていないことです。これは先ほど佐和委員の御指摘があったとおりです。持ち帰って何をしているのか、何がうまくいって何が課題なのか、ここを明確にしていくことが非常にこの調査では重要なのではないかと思っています。
続いて3点目ですが、これは今年度のいつの時期に回答してもらうのかということによって、結果がかなり変わってくるのではないかということです。この1年って非常にさまざまなことが動く時期なので、そういう意味では、いつ回答してもらったかということを踏まえて結果を捉えることが必要だと思っています。
例えば、机上資料の1-2の調査で、この調査自体はいろいろとデータを取られてすばらしいと思うのですが、学習指導以外での活用の課題というのが低いですよね。ただし、これはそういう使い方を、この時期に取っているので、そもそもしていないと、課題としても上がってこないと思うのです。ですから、そういうことを含んで検討したほうがいいということが3点目です。
最後に4点目です。机上資料の1-1で、6の場面のところは非常に重要な質問だと思いますが、今は探究プロセスのみで聞いているようになっています。しかし、例えば資質・能力の3本柱とか、主体的・対話的で深い学びに関する聞き方、こういうことも項目としては検討したほうがいいのではないかと思っています。
以上です。
【東原座長】 どうもありがとうございました。
中村先生、お願いいたします。
【中村委員】 つくば市の中村でございます。よろしくお願いいたします。私は本当に一担当者ですので、今やっていること、進めていることをお伝えするだけとなってしまいますが、よろしくお願いいたします。
2つの視点でお話しします。まずはつくば市が4月、5月、6月で何をやったか、そしてその間にどんな調査をしているかです。そして今、私どもが目指しているのは、まず1つ目は、非常に行政的な話で申し訳ないのですが、議会に対して、今年度莫大な予算をつぎ込んで整備していただいたということで、効果的な活用状況の報告をする。それから教育効果がどれだけ上がったのかということをお示しすることで、この2点を調査のほうで行っております。
まず4月、教育長の下、持ち帰りを前提とした家庭用啓発リーフレット、これが非常に大きかったです。これをやることで家庭に、どんな教育を進める、そして持ち帰りは前提であるという意識をつけました。
4月の時点で、学校様には70%活用率を上げてください、1人1台については計画訪問時に70%使ってくださいという非常に強固なメッセージを出しました。
その時に行った調査としましては、教職員の意識調査です。情報活用に対する意識調査、つまり活用前の教職員のICTリテラシーを調査しました。さらに、保護者に対してはインターネット環境調査、子供たちに対しても、情報活用能力・意識調査というのを4月の時点でやっております。
続きまして、5月に入りますと本格活用が始まりました。このときには研修や、利活用のところに重点を当てて動きました。
調査としましては、活用が始まったことで課題が出てきましたので、ネットワークに関する環境アセスメント調査を始めました。スピードテストを全て行いまして、それから各校に支援員が行ったときに感じた主観調査であったり、ヒアリングだったりというのを行い、また、目の保護に関しまして、PHRの年度初めの健康診断といったところのデータ収集を始めました。
続きまして、今やっていることについては、夏休みの長期持ち帰りにかけて準備を始めております。持ち帰りに関して、保護者の意識調査、それからどんなことに使っていくかといったところを、今、調査をしているところです。
つくば市がやっているところは以上となります。雑多で申し訳ございません。よろしくお願いいたします。
【東原座長】 どうも中村先生、ありがとうございました。
では続きまして、堀田委員、お願いいたします。
【堀田座長代理】 東北大学の堀田です。よろしくお願いします。3点お話をします。
まず1つ目ですが、今年度は、導入されたのにやらないままになってしまうということが最も問題だと思います。したがって、早めによい実践をしている例や、自治体の好事例、あるいはここら辺からやればいいよというステップを、とにかく早い時期に文部科学省から明確にアピールする。そのことと、調査をかける予告みたいなことをとにかく早くやるのがいいのではないかと思います。
2つ目は、実態調査の深掘りは賛成なのですが、その抽出の仕方についてはよく考えないといけないと思います。これは先ほどの中川委員の御意見と同じです。それ次第では、結局やっているところが何をやっているかの情報を見るだけで、好事例とあまり変わらなくなると思うのです。むしろ、できていないところがなぜできていないかの実態を把握するような、そして改善案を文部科学省として掲示していくような、そういう連続的なことが必要かと思います。
そういう意味では、高橋委員もおっしゃったような、やっぱり調査が複数回行われるとか、アピールが複数回行われるというようなことが望ましいのではないかと思います。
3つ目です。3つ目では、文部科学省では今まで「ICTの効果的な活用」という言い方をしてきたのですが、それはいわゆる教科の学力にひもづくような、より分かりやすい授業とかそういう目線だったと思うのです。
それは、教師によるICT活用のときは、学力保障の文脈からもそれでよかったと思いますし、また、児童生徒が交代で端末を使うようなときも、端末があったほうが便利な教科での学習活動という考え方で、これはこれでよかったと思うのですが、GIGAは多分そのこととは大分違うパラダイムだと思います。
具体的には、端末を子供たちが使い慣れて、情報活用能力が身についてくると、効果的に使うようになっていく。だから、教科の場面というよりも、調べることが上手になったり、プレゼンが上手になったり、ディスカッションがネット上で上手になったり、情報共有が上手になったり、そういうふうに情報活用能力が身につくことによって、授業が変わってくる。それで効果が出てくるということだと思います。
そういう意味では、指定したツールで指定したやり方でやっている段階から、そのうち自分たちで、どのツールを使ってどういう方法でやるかを決めていく段階、そうなってくると主体的・対話的で深い学びに近づくわけで、そうするとやっぱり情報活用能力の育成につながるような学習活動をどのぐらいやっているかについて調査すべきだと思います。
例えば連絡帳代わりに使っているかとか、これは教科ではないですが、高橋委員もおっしゃったように、ポイントになる部分だと思います。課題の提出をクラウドでやっているかとか、ネットで調べる学習活動やプレゼンの活動をどのぐらいやっているかとか、共同編集でこういうことをやっているかということを質問項目に入れて、そしてそれを複数回調査することによって、こういうことが望まれているのだということが伝わっていくと思います。
私の意見は以上です。
【東原座長】 どうもありがとうございました。
三井委員、お願いします。
【三井委員】 常葉大学の三井一希と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私はもともと小学校の教員をしておりました。また、現在も頻繁に学校現場に足を運ぶ機会がありますので、そのような立場からお話をさせてください。3点お話をさせていただきます。
まず前提として、やはり学校現場の二極化がすごく気になっております。学校によってはまだログインすら危ういというところがあります。
ですので、いきなり効果を求めずに、慣れることを重視していく。その上で利活用を考えていくことが必要なのではないかということを踏まえた上で、いろいろな調査項目の検討に当たるということが前提として考えられます。
その上で、1点目としまして、やはりよく聞かれることが、持ち帰りはどうなっているのかとか、持ち帰りは前提なのかということを、よく学校現場のほうから質問されます。また、こういった質問内容からも、まだそうしたメッセージが伝わっていないのではないかと思いますので、この点をさらにメッセージ性を強めて学校現場に届けるということが必要だと思っております。
2点目としましては、こちらは堀田委員もおっしゃっていましたが、聞く中で、阻害要因が何なのか。もちろん、その阻害要因を突破した自治体ですとか学校等もありますので、それをどのように突破したのかということこそが、いろいろな学校、また自治体の参考になるのではないかと考えております。
3点目としましては、現在、例えば教育センターに集合して研修をやるとか、もちろんそういった形もあるのですが、結構頻繁に、校内でOJT研修のようなものが行われておりますので、そういったものの好事例を集める中で、どのように校内で先生方同士が学んでいったのかということも聞いてみる。それをまた普及させていくということで、こういった利活用につながるのではないかと考えております。
以上です。
【東原座長】 ありがとうございました。
それでは、最後になりました、渡邊委員、お願いいたします。
【渡邊委員】 相模原市の渡邊です。よろしくお願いいたします。私のほうから、大ざっぱに5点ほどお話をさせていただきます。
まず、この状況調査のことでお話をするならば、本市はつい最近、全校でちょうど持ち帰りをしていただいて、持ち帰りを実際にしたらどのような状況になるのかということを、今データをまとめている最中なのですが、ちょうど調査をしているところになります。
その中で感じましたのは、例えば、端末を持ち帰って家で学習をするのか、それとも、1人1台、1人1アカウントが与えられているのだから、別に端末を持ち帰らずに、家で自分のアカウントで学習に参加をするということでも構わないのかということについて、例えば持ち帰りというのは当然、端末を壊すかもしれないというリスクがあったり、いろいろなことが考えられますので、むしろそのほうがよいのではないかということで取組をされていた学校も結構ありますので、そのような意味で、持ち帰りなのか、それとも家庭でアカウントを使うということが行われているのかということも、分かるといいのではないかと感じております。
また、今回の調査項目の中には、そういう意味ではアカウントに関することというのがほとんどないように感じております。アカウントを各自治体が扱っていくに当たって、例えば、学校間で子供たちの移動があった場合というのはどうしているのかとか、あとは年次更新が行われた場合にどうなることが想定されるのかということも含めた上で、やはりこのことは今後大変課題になっていくのではないかなと思います。あと、本市の場合には、基本的には教育委員会のほうでアカウントの管理をしておりますが、別の自治体の話を聞きますと、学校がアカウントを管理しているというところもあるそうなので、そのような意味で、アカウントに関係することも調査をしたほうがいいのではないかと感じました。
あとは、そのような意味で、やはり通信環境については、もしかしたらあえて触れていないのかもしれませんが、調査について検討されたほうがいいのではないかと感じたことが3つ目でございます。
そして、先ほどから堀田委員等からも出ておりましたが、実際に、本市でも大分端末を使ってくださっているのですが、そこが進むと、授業で使うという行為ではなくて、子供たちが学校生活とか学校での学びをよりよくするために、様々な使い方を自分たちで考えるようにするというふうな行動が出てきまして、そのようなときに、具体的に、この項目の中には例えば「毎授業」というふうな言葉などがありますが、毎授業という言い方ではなくて、学校生活の中におけるどの場面で、どのような使い方をしているのかということについては、ぜひ聞いてみたいと思っているところです。
あと、これについては学年も、もし聞けるなら聞いた方がいいと思ってはいます。うちの市にも、1年生からどんどん使ってくれている学校もあれば、やはり、まだ1学年だから、というふうなことをおっしゃる先生方もいらっしゃったりしますので、そのような意味で、メッセージ性も含めるのであれば、学年というのもあるといいのではないかとは思いました。
以上になります。ありがとうございました。
【東原座長】 どうもありがとうございました。皆様方のすばらしい協力によりまして、予定の時刻で収まっております。ありがとうございます。
言い方を変えれば、まだお話しいただきたかったことを遮ってしまっていることになっていると思いますので、先ほど事務局から御説明がありました幾つかのポイント、4つぐらいに大きく分かれるかと思いますが、真ん中の2つはまた後ほどということではありますが、それにつきましてもお気づきの点がございましたら、お寄せいただければと思います。
最初のポイントと、今御発言いただきましたものにつきましても、もう少しということがございましたら、ぜひ事務局のほうにメール等でお知らせをいただければ幸いでございます。
事務局のほうは何かここでございますか。よろしいですか。
それでは、時計を見ますとそろそろ予定の時間となりますので、本日の会議にはこの辺までとしたいと思いますけれども、最後に議題3について、資料1-5に沿って、次回以降のスケジュールについて、事務局より御説明をお願いいたします。
【大塚室長補佐】 それでは、資料1-5を御覧ください。今後のスケジュールについてです。
本日、第1回協力者会議ということで、今後7月から12月に向けて、全5回程度、協力者会議を開催していくということでございます。
その中で、また活用状況調査、本日いろいろ御意見いただきましたが、そういった部分ですとか、あと委託で行います文献調査、それから関係団体等へのヒアリングなどを実施していく予定でございます。
それで、令和3年のなるべく早い時期に、1人1台端末の円滑な利活用の促進に向けた考え方というものを整理・公表していくという予定でございます。
もう1つ事務局から提案なのですが、特別支援教育におけるICT利活用の議論を充実するために、次回以降の会議において、この特別支援教育における分野に関連する有識者にも委員として御参加いただこうと考えております。いかがでしょうか。
【東原座長】 ただいま事務局から提案がありました件につきまして、座長としては特段問題ないと思いますが、今後の具体的な人選等の手続につきましては、座長であります私と事務局とで調整して決定するということで御一任いただけますと助かりますが、いかがでございましょう。
(委員了承)
【東原座長】 どうもありがとうございます。そのようにさせていただきたいと思います。
事務局から、他に連絡事項等ございましたらお願いいたします。
【大塚室長補佐】 次回以降の日程につきましては、事務局よりまた追って御連絡させていただきます。
【東原座長】 ありがとうございます。そのほか、どなたかございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
では、最後に私からほんの少しだけ。今日、初めてこの会に皆さんに御参加いただきまして、私もスタートしたばかりでございますが、今井課長から御説明がありましたように、本当に利活用が進むように、いろいろな情報を学校に届けたいということでございますが、学校に届けるための根拠とか、様々な情報を得るための仕事をこれからやっていくということでございます。そのための大きな仕事の1つには調査というようなことがございましたが、50校から60校というお話に対しまして、複数回やったほうがいいのではなかろうかとか、それから調査の項目に関する例示についても、こういった観点も大事ではないかとかいうことで、なるほどと思うものをたくさん、皆様方から御提案いただきました。
恐らくまだまだいっぱいアイデアをお持ちだと思います。アイデアといいますか、現実に照らしたといいますか、実際をつかんでいらっしゃる皆様方だからこそ出てくるアイデア、そして単なる調査ではなく、やること自体が、何をこれからしたらいいかということを導くような、誘導的でもあるような調査というようなアイデアもいただきました。
皆様方のお考えの中に、これからの重要な情報になるであろうことがたくさん詰まっているということを、今日は感じさせていただいた会だったと思います。
したがいまして、ここだけでは大変もったいないので、どうぞ御遠慮なくお寄せいただきたいと思いますし、それからまた、このようなZoomのような会議とか、オンラインでの会議等を個別にやってくださるという場合には、私も時間の都合をつけますので、お声を聞かせていただければ幸いでございます。
初めての会でございました。ちょうど時間になりましたので、これで本日は閉会としたいと思います。皆様、御協力をどうもありがとうございました。

 

―― 了 ――

 

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