(参考)「総合所見及び指導上参考となる諸事項」について

小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)(平成22年5月11日)

小学校等における総合所見及び指導上参考となる諸事項については,児童生徒の成長の状況を総合的にとらえるため,以下の事項等を文章で記述する。
1 各教科や外国語活動,総合的な学習の時間の学習に関する所見
2 特別活動に関する事実及び所見
3 行動に関する所見
4 児童の特徴・特技,学校内外におけるボランティア活動など社会奉仕,体験活動,表彰を受けた行為や活動,学力について標準化された検査の結果等指導上参考となる諸事項
5 児童の成長の状況にかかわる総合的な所見
記入に際しては,児童の優れている点や長所,進歩の状況などを取上げることに留意する。ただし,児童の努力を要する点などについても,その後の指導において特に配慮を要するものがあれば記入する。

※中学校も同様の規定


(総合所見及び指導上参考となる諸事項の記述例)
○ 休み時間に一緒に過ごす友達が広がってきた。体育のうんていは体をリズムよく動かして上手にできた。クラスが楽しくなるようにレクリエーション係としてクイズのポスターを作って貼った。○○科の授業では絵本をすらすらと流れるように上手に,みんなに読み聞かせた。学習準備の忘れ物もない。書き初め展ではクラス代表に選ばれ,校長室前にも飾られた。ビオトープが好きで,季節ごとに植物に親しみ興味をもって観察することができた。

○ 運動会ではリレーの選手として活躍した。マラソン大会でも低学年女子で1位になるなど,努力をして頑張る。休み時間はいろいろな友達と仲よく遊ぶ。1年生のときは言葉がきつくなってしまうことがあったが2年生になると,気をつけて話すようになり,友達からも信頼されるようになった。掃除の時間は,言われたことだけでなく,汚れているところを自分で気づいて,進んできれいにする。また,友達の分まで重たい机を何回も運んだ。注意を受入れよりよい自分になろうとするけなげさがある。

○ プリントや作業に時間がかかり,みんなと同じスピードで仕上げることを目標に取り組んできたが,2学期後半になって,随分早くなってきた。自宅での学習に力を入れ始めた時期と重なるので,自信をもってできるようになったと思われる。なかなか定着しなかった漢字の学習も努力してできるようになる姿も見られた。掃除の時間は手があいたときに,進んで本の整とんをするなどよく働いた。友達関係は,成長とともに広がってきて,多くの友達と仲よく遊べるようになっている。

○ 遠足の電車で,お年寄りに席を譲り,礼儀正しく声を掛けた。1年生のときから指導していた,話を注意して聞く意識が少し育ってきている。3学期は,忘れ物を減らすという目標を立てて頑張った。2学期に比べると随分減った。ノートに書く文字も,前より丁寧になってきている。同時に話の聞き方もよくなってきている。様々なことに注意を払えるように成長してきたのだと感じる。文章や絵などに表現することは発想の豊かさがあり,とても面白いので大切に伸ばしたい。

○ 休み時間,一緒に遊んでいる友達がけんかをしてもめると,公平な目で見て「これは駄目」「あれはかわいそうだった」と判断することができた。友達に優しく,かわいそうな思いをしている友達に心を寄せ,自分に何ができるか考え手を差し伸べる。級友からも信頼されている。学習面では字が整ってきたり,漢字や文字の表記も定着してきたりするなど学習面での伸びが著しく,算数の計算も確実になってきた。描く絵もしっかりとしてきた,その成長が著しい1年間だった。担任の指示もよく理解できるようになって,以前よりもしっかりと行動できるようになっている。

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