(資料4)「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議(第1回)における主な意見

教科書の意義・役割

○ 基礎的・基本的な教育内容の履修を保障するという教科書の役割はもちろんのこと、発展的な学習に寄与することができるというデジタルの特徴も生かすべき。
○ 「アクティブ・ラーニング」の必要性の高まり等、学びのスタイルが変わっていく中で教科書がどうあるべきかということを考えるべき。
○ 「デジタル教科書」についての共通認識を持った上で議論を進めるべき。

(「デジタル教科書」の効果)

○ 地理的場所や障害・病気の有無等の要因による教育格差を乗り越えて、教育へのアクセスを保障することができる。
○ 学習履歴の活用により、不登校あるいは特定の箇所の学修が遅れている児童生徒等に対してきめ細かい対応が可能。
○ コンテンツの編集や移動等が可能であり、「アクティブ・ラーニング」には不可欠。
○ 面白いという意見はあるが、学力向上等への寄与というと不確かなところが大きい。

教科書の質の担保

○ 多くの情報が取り込める、更新が可能等のプラスの面がある一方で、膨大な情報の質の確保といった課題もあり、プラス・マイナス両面を見据えるべき。

教科書としての位置付け

○ 教科書制度は世界に誇るものであり、デジタルが紙の教科書に取って代わるということは現実的ではない。紙とデジタルがバランスよくミックスされた形とすべき。
○ 教科書は必ずしも紙である必要はなく、それが学習の足かせとなってはいけない。

導入に当たって必要となる環境整備

○ 学校のネットワーク環境や教員のICTリテラシー、また、学校における情報管理の在り方といった環境整備をしっかりとすべき。
○ 家庭にネットワーク環境がない子供への対応をどうするか。
○ 教員の指導力は学校教育の根幹であり、優れたコンテンツを作成すれば、教員の指導力は不要という考え方はおかしい。
○ 情報端末やネットワーク環境の整備に当たっては機能とコストのバランスが必要。

その他

○ 児童生徒が情報端末を操作することを考えると、各学校段階の途中の学年から導入することは難しいのではないか。
○ 一般的に「デジタル教科書」はあまり良いイメージがないが、この議論が「デジタル教科書」に対する社会の認識の深まりにつながることを期待。
○ 「デジタル教科書」の活用の在り方についても議論すべき。

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初等中等教育局教科書課