英語教育の在り方に関する有識者会議(第1回) 議事録

1.日時

平成26年2月26日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省(合同庁舎第7号館東館)3階3F2特別会議室

3.議題

  1. 座長の選任等について
  2. 「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」と検討課題について
  3. その他

4.出席者

委員

石鍋委員、大津委員、佐々木委員、髙木委員、多田委員、藤村委員、松川委員、松本委員、三木谷委員、安河内委員、吉田委員

文部科学省

西川文部科学副大臣、上野大臣政務官、義本大臣官房審議官、榎本国際教育課長、田淵外国語教育推進室長

5.議事録

【吉田座長】  そろそろ皆さんお入りになったかと思います。
 それでは、この会議の発足に当たりまして、文部科学省より御挨拶があるとのことです。本日は、西川副大臣に来ていただいています。よろしくお願いいたします。

【西川副大臣】  皆様、おはようございます。文部科学省の副大臣の西川でございます。本日は、本来でしたら大臣がここに参りまして、皆様にお願いの御挨拶をするところでございますが、予算委員会の分科会のため、本日一日中、大臣は質問を頂く立場でございますので、お許しいただきたいと思います。
 今日は、それぞれの委員の先生方、それぞれの分野で大活躍されていらっしゃる方々ばかりでございまして、大変お忙しい中をこの英語教育の在り方に関する有識者会議第1回に御参加いただきまして、本当にありがとうございました。
 御承知のように、英語教育の在り方については、過去にも様々な提言がなされたわけでございますけれども、今回の最大の問題意識は、国際社会の中で十数年、なかなか英語が話せないことです。ほとんどの子供たちが十数年英語教育を受けていながらスムーズに英語が話せない。とにかくツールとして英語を普通に話せる国際人を育てていこうと。それは、片方では自分の国の伝統文化、日本の本当に誇りを持った日本文化、国語力をしっかりと身につけながら、ツールとしてやはり英語は話せないと、これからの国際社会に日本人が通用していかないだろう。それが問題意識の最たるものであると思います。
 その中で、国際バカロレアを利用するなど、いろいろな計画案が出てまいりました。その中で文部科学省としても今回、新しく見据えた計画を出したわけですけれども、その計画を具体的なところにおろして、御多忙中大変恐縮でございますが、教育目標、内容、そして評価、教科書、教材、指導体制等について御検討いただき、是非活発な御意見をちょうだいしたいと思います。私たちもこの結果を大いに御期待申し上げますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。

【吉田座長】  ありがとうございます。それでは、私の方からも座長として、一言だけ御挨拶申し上げたいと思います。
 今回、こういう有識者会議というのを設置され、私たちがここで今後の、言ってみれば日本の外国語教育、特に英語教育について非常に大きな課題を突き付けられていると認識しています。とにかく、これからのグローバル社会の中で本当に日本人が本当に世界の一員として、単なる日本人という一つの国の国民だけではなくて、世界市民というそういう立場から、本当に世界中の人たちとコミュニケーションしてネゴシエーションしていくという、そういう体制を今後作っていかなければならない。そのための非常に大事な課題を今回いろんな形で考えるという、そういう大切な会議だと認識しております。
 今副大臣からありましたように、幾つかの委員会がございますが、その中で本当に細かい点までできる限り練って本当に具体性のある、また実行可能な政策、教育体制というものを作っていきたいと思います。ひとつ、委員の方々にもよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございます。

【吉田座長】  それでは検討課題などにつきまして、文部科学省の方から説明をお願いしたいと思います。

【田淵室長】  それでは、検討課題等の説明に入る前に、小・中・高それぞれの授業風景を御覧いただきたいと思います。これは、文部科学省が授業実践事例を映像資料として作成したものになります。なお、児童生徒が映っておりますので、御出席の方々におかれましては、撮影を御遠慮いただきますようお願いいたします。

【田淵室長】  映像は以上になります。この有識者会議は、英語教育改革実施計画のさらなる具体化のため、これまでの成果と課題を俯瞰(ふかん)いただいた上で、大きく4点を検討いただくようお願いいたします。資料3、検討課題等について、それから資料4、英語教育改革実施計画を用いながら説明したいと思います。
 1点目は、教育目標・内容の在り方についてです。実施計画3ページでは、グローバル化に対応した新たな英語教育の目標・内容等(案)としまして、現行の学習指導要領による英語教育に対し、新たな英語教育として、小・中・高の各段階の目標、内容等の考え方を示しています。小学校では、現在高学年で実施している活動型の授業を中学年で実施するとともに、高学年における英語教育を教科化し、小学校卒業段階の目標を、読むことや書くことも含めた初歩的な英語の運用能力を養うこととしています。
 中学校では、授業は英語で行うことを基本とし、身近な事柄を中心にコミュニケーションを図ることができる能力を養うことを目標としています。高校は、英語を通じて情報や考え方などを的確に理解したり、適切に伝えたりするコミュニケーション能力を養うことを目標としています。こうした方針を前提としながら、その内容が更に具体的なものとして肉付けされるよう検討をお願いいたします。
 2点目は、指導と評価の在り方についてです。実施計画の3ページの右側では、生徒の英語力に関し、英語を用いて何々することができるという形式による目標設定に対応する形で、4技能を評価することとしています。その上で、小・中・高の各段階における指導方法や評価方法について検討をお願いいたします。その際、小学校における望ましい評価方法や、入試の在り方についても御検討をお願いいたします。
 3点目は、教科書と教材の在り方についてです。実施計画の4ページでは、指導用教材等の開発として、新たな指導用教材及び研修用教材の整備が不可欠としています。小学校における望ましい教材の在り方や、中学、高校における教科書や教材の在り方についても御検討をお願いいたします。
 4点目は、指導体制の在り方についてです。実施計画の4ページでは、指導体制強化として、小学校では英語指導力を備えた専科教員の確保や、学級担任の研修の必要性を挙げています。中学、高校でも、教員の英語指導力の向上を急務としています。その上で、教員養成課程、採用の改善、充実、外部人材の活用促進の考え方を掲げています。
 5ページでは、研修の体制整備の考え方として、地域における英語研修の指導者の研修を国で行い、こちらを英語教育推進リーダーとしておりますが、小学校についてはその英語教育推進リーダーが各学校の中核教員に研修を行い、その中核教員が校内の研修の中心を担う。中学、高校の英語教員については、英語教育推進リーダーが研修を担うこととしており、平成26年度からこうした研修の枠組みに着手することとしています。こうした指導体制と教員の資質能力の向上に関して、検討をお願いいたします。
 資料5において、こうしたことに関連するデータなどをお示ししておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 次回第2回からは、今後月1回程度で有識者会議を開催し、これらの検討課題について順次御検討いただき、秋頃までに審議の取りまとめをお願いしたいと思います。その後、この取りまとめを踏まえて、中央教育審議会では教育課程全体の中での外国語教育について、その教育課程の在り方を中心に更に議論を深めてまいる予定でございます。
 以上、簡単でございますが説明とさせていただきます。

【吉田座長】  ありがとうございました。
 かなりたくさんいろんな課題があるわけですけれども、今日は初回ですので、これから皆様に今説明していただきました資料3の検討課題、あるいは資料4の実施計画に関して所見を伺いたいと思います。自己紹介と併せて御発言をお願いしたいと思います。
 恐縮ですけれども、各委員の発言の時間を公平に確保する観点から、御発言はお一人5分までとさせていただきたいと思います。なお、各委員のお一人お一人の発言を頂いた後に時間が残りましたら、改めて議論をする時間を取りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、最初に名簿順に行きたいと思いますので、最初は石鍋委員からお願いいたします。

【石鍋委員】  改めましておはようございます。足立区立蒲原中学校校長の石鍋と申します。よろしくお願いいたします。
 私の役割としては、現在中学校でどのような英語教育がなされていて、今後どのような方向に進んでいくか、併せて小学校で外国語活動が導入されましたので、小学校の外国語活動と中学校の英語教育との接続をどう考えていくか。そのあたりの現場の状況をお話しするのが、私の役目かなと思っております。
 幾つか資料について、大まかなお話しか本日はできませんけれども、平成元年と記憶しておりますが、学習指導要領二つ前、改訂されたときにコミュニケーションという言葉がたしか出てきたと思います。私はその頃、まだまだ若手の教員だったわけですが、はっきり申しまして、何をやってよいかよくわからないというところはございました。ただ、それから20年余たちまして、各学校の中学校の授業等を見てみますと、かなり中学校の教員であっても、50分の授業の中の半分から3分の2を英語によって授業を進めるというような教員が、数多く見られるようになっているというところがございます。
 ただ、正直申し上げまして、全員がそうかというと、そうではございません。まだまだ私が子供の頃のような日本語訳読式の授業をやって、子供たちは1時間、ただじっと座って英語を日本語に直しているというものもあることは事実です。
 ただ、私見ておる中で、小学校で外国語活動が導入されてきまして、中学校の教員のかなり多くの中から次のような声が上がっております。中1の入門期、かなり音声になれてきているのを体感すると。ですので、音声で中1の入門期を指導しても、子供たちの食い付きが良いというようなことは多々聞きます。そのあたりが、今後小学校の高学年に教科化が図られるとなったときに、どのように接続を考えるかは一つのポイントになっていくのかなと思っております。
 ただ、この言葉はかなり多く聞きますので、現在の日本の小学校、中学校での外国語活動、英語の教育がかなり前向きに進み出しているのではないかなというような、これは全くいろんな資料をもって言っているものではありませんが、周りの教員の声から強く感じるところであります。
 もう一つは、中学校において、英語の授業を英語をできるだけ多く使って行っていくという意識は、多くの教員が持てるようになってきていると思うのですが、よくよくいろんなところでお話を伺いますと、やはり中心は教員の英語ではなくて、生徒の英語を授業中にいかに多く使うチャンスを与えるか、そのようなところだと伺っておりますし、全く私もそのとおりだと思っております。ただ、それにはやはりどうしてもティーチングスキルも必要になりますので、そのあたりの研修については、まだまだ十分とは言えないところがあろうかなと思っています。
 今後、そのあたりをやはり専門家の先生方の御指導いただきながら、中学校の教員の力をどのようにアップさせていくかというのも、大きな課題になってくるだろうと思っております。
 あと、学校の校長をしていて思うことが一つございまして、保護者、あとはっきり言います、塾あたりがですね、やはり入試のために、入試対策をしてくださいという声が多々あります。本校においても中3になりますと、入試問題をいっぱいやらせてくださいというような保護者がたくさん出てまいりまして、よく教員が私のところに、これ入試問題にシフトした方がよいのでしょうかなんていう声を掛けてくる場合もあるのですが、ひとまず私としては、校長としては、英語科の今の目標はコミュニケーション能力の基礎を養うことだから、コミュニケーションは3年の卒業まで意識して指導してくださいという話をしております。
 やはり保護者ですとか、一般の社会の方々のその辺の考え方を、今後どのように啓発と言ってよいのかわかりませんけれども、情報を周知して、学校と同じ方向にしていただくか、それも一つの課題なのかなと思っております。5分になります、以上です。

【吉田座長】  ありがとうございました。
 それでは、続きまして大津委員、お願いいたします。

【大津委員】  明海大学の大津由紀雄と申します。私はがさつな人間なので、御挨拶状も差し上げなかったのですけれども、昨年の3月に慶應義塾大学を退職しまして、4月から明海大学というところに移りました。新浦安にあります。
 今回の会議の冒頭に、まずこれからいろんな議論がなされるわけですけれども、共通の基盤というか、共通の認識というものを改めてちゃんと確認しておきたいと思います。
 まず第1に、私は今後、今よりももっと多くの日本人が英語が使えるようになってほしい。単に話せる、しゃべれるということではなくて、ちゃんと使えるようになってほしい。そういう必要があると考えています。
 それから2点目として、現在の学校英語教育というのは、甚だ多くの問題を抱えている。これがどのくらい根本的なのかとか、あるいはこのまま事が進むと破綻に行き着いてしまうとか、そのあたりのところは認識が異なるかと思うのですけれども、多くの問題を抱えており、それは改善されなくてはいけないという認識、このあたりは多分、多くの方々に共有していただけるのではないかと思っています。
 その上で、今日は3点ほど申し上げたいのですけれども、まず第1点は、今回の実施計画を見ますと、2020年、平成32年の東京オリンピック、パラリンピックを見据えという文言が何回か出てきます。もちろん、この東京オリンピック、パラリンピックを政策的に利用するというのは大いに価値のあることで、それはそれで私は議論しようとは思わないのですけれども、教育政策というものは、単に短期的な視点だけではなくて、中期的、長期的視点というものが大切で、例えば今回の話題の中では小学校英語の在り方というのも大きな話題になっていますけれども、そういった点については短期的な視点だけではなくて、是非中期的、長期的観点から議論をしたいと思います。
 2点目は、これまでの英語教育が抱えてきた問題の多くというのは、政策を決定する側にことば、ランゲージ、英語で言うと無冠詞で、それから複数語尾もつかない、抽象概念としてのことばという概念が決定的に欠けていた。これは、そういうことばに関する人が政策決定に関わっていなかったということが第一の問題で、我田引水になりますが、この会議にことばの認知科学の専門家である私を含めたというのは、非常に意味がある、私も大いに頑張っていきたいと思っております。
 ちなみに、そういうことばという観点を加えれば、従来から言われていた国語教育、いわゆる「国語教育」ですけれども、との連携というものも視野に入ってくるはずで、その意味では余り注目されていないようですが、今回の実施計画の資料の最終ページ、7ページにある国語教育との関連というのはとても大切だと思っています。
 最後に、これはこれからの議論で是非大切にしておきたい、忘れないようにしたいと思うことが一つあって、それは実際に教室で子供たちと触れ合っている先生方、特に先ほどから出ています小学校英語との関わりで、小学校の先生方のお気持ちというものをとても大切にしたいと思っています。外国語活動、実質的には英語活動ですけれども、それが導入されて、そしてその実質化、充実化のために、一所懸命頑張ってこられた小学校の先生方がおられるわけで、その先生方の努力の上に今、英語活動文化というものが形成されようとしています。この成果というものは、決して無駄にしてはいけない。この成果の上に、新たな小学校英語の在り方というものを議論したいと思っています。
 以上、3点申し上げました。

【吉田座長】  どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして佐々木委員、お願いいたします。

【佐々木委員】  おはようございます。東京都立町田高等学校の校長の佐々木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 私も現場の人間ですので、先ほどの石鍋校長先生と同じように、やはり現場の状況をお伝えして、更によい英語教育、先ほどの言葉にありましたように、英語が使える日本人を育成するためにお役に立てればなと思っております。
 まず現場ですけれども、先ほどの石鍋先生の話と流れが重なってしまうかもしれませんけれども、やはり高校でも、前々回でしょうか、学習指導要領が変わった段階から、やはり授業そのものがもう変わってきていると思います。つまり、我々が教わってきたスタイルではなくて、現場そのものの授業も変わってきて、どちらかというと座学的なイメージから実技科目に近いものであるという認識は、現場の方の先生方はお持ちになっているのではないかと思っております。
 先ほどのビデオにもありましたけれども、ペアワークですとか、そういった活動はもう日頃どの授業でもなされていることですし、私も全員の、自分の学校の教員の授業は全部見なければいけないのですけれども、英語の授業に関してはやはりそういう形がほとんどの先生がなっております。
 加えて、この実施計画の目標のところにもありますけれども、高度の英語に関しての発表討論とかいうところでも、昔は考えられなかったディベートなどの授業が実際に指導されて、子供たちが悪戦苦闘しながら取り組んでいるというふうな指導も中に入ってきておりますので、一昔前の授業とは本当に変わってきているなと思っております。
 この目標についてということですので、1点申し上げますと、高校のところでの言語活動を高度化するというところで、やはり発表、討論、交渉というところが挙げられておりますけれども、これが高度にできればそれに越したことはないのですが、やはりその前提として、小学校、中学校の英語教育、外国語活動がどういうふうになされてきたか、その上での高校のこの高度化ということで、この流れをしっかりと捉えて、高校では何をすべきか、また小学校、中学校がどういうことをやっているのかという連携をやっぱり深めていかないと、高校の立場とするところにはなかなか難しいかなという感じがしております。
 私の方から簡単に3点だけ、この実現のためにということで課題となるようなところをお話しさせていただきますけれども、一つは指導体制の中の教員の研修についてですけれども、実際今の現場の先生方は本当に研修をしたがっていると思います。これだけ変化の激しい英語教育を、自分の授業の中でどう展開していくかということに、本当に研修を欠かさざるを得ないということで、先生方が研修を求めているということは事実であります。
 私、全国の英語教育研究団体連合会の会長ということを仰せつかっておりますけれども、毎年全国大会があります。今年も東京でありましたけれども、1,000名以上の方が6,000円という会費を払いつつ、全国から集まってきていると。かつ、分科会も実際の授業で使えるアイデアだとか工夫とかを、現場の先生方が提供してくれるというところの分科会に関して、本当に満杯になる先生方がお集まりいただいてきているということでは、やはりほかの先生方が自分の授業をどういうふうにするかという研修、自分の力量を高めるための意欲を持っていらっしゃるという表れだと思っております。
 ただ、やはり耳にしますのが、また自分の現場を見ていますと、余りにも忙しいというか、これを理由にするともうあれなのですが、英語科の先生は特に忙しいと思います。いろいろ細かいことはありますけれども、他教科と比べて英語科の先生の抱えている業務とかなすべきことが学校の中では本当に多くて、英語科という教科の特性からしても、英語の先生方の繁忙感というのは高いのかなと思っております。その時間を割いてやはり研修をしなければいけない。その研修時間を確保してあげることが、やはり大事かなと思います。
 二つ目は環境ですが、そういう忙しい中での英語の先生方が研修に出られる環境ですとか、又はあと各学校で聞いていますと、意欲のある先生方が全員とはやはり限らないのですね。ですので、教科全体として組織的に英語教育ができるかどうかというところは学校の課題でもありますけれども、先生方が英語科として組織的に同じ方向を向いて実施等できるかどうか、これも大きな課題になってくるのではないかと思います。
 また、生徒のモチベーションとして、高校に入ってきて、英語が話したいという気持ちは十分あると思いますけれども、先の次に挙げます大学受験という点においては、やはり大きな課題になってきて、ここで話したい、聞いて話したい、自分の意見を言いたいという一方で、目の前の受験をどう乗り越えなければいけないかという切実な問題が、生徒、教員ともに抱えていますので、この大学受験そのものをいろんな御意見が出てくるかと思いますけれども、ここの変化がないと、やはり高校の現場としても先生方が実施計画にあるような方向と目の前の目的になるかもしれないですけれども、大学受験というところに両方の指導がうまくいかないと、統一的な指導ができないというふうになってしまうのではないかなと思っております。
 あと、加えてですけれども、高校の現場で一番課題なのは、学力差と学校間格差があると思います。ですので、一律に同じやっぱり英語教育というところでの網を掛けられずにいるかと思います。先ほどの大学受験ということもありますし、片や私のところの定時制もそうですけれども、ABCから始まる生徒、又は単語が認識できない生徒、そういったことも高校生として英語を学んでいるという現状もあるので、その辺も御理解いただければなと思っております。長くなりまして申し訳ありませんでした。

【吉田座長】  ありがとうございました。
 それでは、続きまして髙木委員、お願いいたします。

【髙木委員】  横浜国大の髙木展郎と申します。横浜国大なのですが、私は現在教育デザインセンターというところのセンター長を行っておりまして、このデザインセンターというのは、学校とそれから大学の授業、それから教員養成とを結ぶという役割をしておりまして、多くの日本のいろんな小・中、高校は余り行っている数は少ないのですが、小・中いろいろな学校へ、かなりの数行っております。専門が教育方法学と国語科教育学ということで、文部科学省の仕事としては各教科等における言語活動の充実の実践事例集等も一緒に作成したという、そういう立場からこれからお話をしたいと思っております。
 まず、この英語教育に関しましては、私もこれからの未来を生きる子供たちに世界の中で活躍していただきたいなと思っていますので、大変大切だと思っております。ただ、その英語ということだけに絞っていきますと、どういう子供たちに学力をつけていったらよいかという、そういったこともございますので、その観点から三つ話をしたいと思います。
 一つ目が、まず今現行の学習指導要領で行われております学校教育法の30条の2項で示されている三つの学力、思考力と判断力と表現力という、そこの中にこの英語の学力もつけていければと思っております。思考、判断したこと、そして国語で言えば日本語で表現しますが、英語で表現していく、そういう学力を育成することを期待しています。
 ただ、2番目としてこれからお話しいたしますが、現行の教育課程では、これは一般社会の方はなかなか御存じないと思いますが、義務教育の中学校では今、英語の時間数が全ての教科より一番多いということです。例えば国語よりも、英語の時間数の方が、1週間の時間数、1時間多くなっております。国語と社会と数学と理科は、1年生、2年生、3年生、中学校併せて385時間行いますが、英語に関しては3年間で420時間行っていると。国語教育を担当している部分から申し上げますと、世界の様々な国の中で、母語の授業よりも外国語の英語の授業が多いという国は余り多くないということは、一つお話をしておかなければいけないかなと思います。英語も大事なのですが、やはりものを考えたり判断したりということに関して言えば、母語の教育というのをやはり重視していただきたいなと思っております。
 三つ目でございますが、現状の問題で、これから具体的な話はいろいろ出てきますが、やはり一番心配しているのは小学校の英語だと思います。この有識者会議の話がありましたので、行く先々で少し小学校の英語を気に掛けて見てみますと、3年生、4年生ぐらいから英語が入ってくると、高学年の担任の希望者がなくなるというような現実も伺っております。さらには、一般の方はなかなか御存じないと思いますが、指導要録というのがありまして、児童生徒の学習の状況を書く欄があります、成績について書く欄がありますが、今5年生、6年生は自由記述形式で、先生方はこの欄を書くのにかなり労力をお使いになっていると。小学校の低学年の先生と高学年の先生、なかなかその時間が取れなくて、小学校低学年の先生の方が、少しゆとりがあるかなという感じも伺っております。
 それからもう一つ、これは具体的に今後出てくると思いますが、ALTの問題、これからも議論しなければいけませんが、もっとALTの方と打合せをしたい、それから子供たちのために授業を作りたいということなのですが、勤務の状況であるとか、それから契約上の問題からなかなか打合せができなくて、子供たちに授業の中身を還元できないという言葉も随分頂いております。英語教育を推進すること自体は大変よいのですが、その背景にある先生方を英語ができるような環境に是非していただきたいなと。また、そういったことをこの会議の中で考えることができればよいなと思っております。以上です。

【吉田座長】  どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして多田委員、お願いいたします。

【多田委員】  おはようございます。双日総合研究所の多田と申します。
 双日総合研究所というと、皆さん、どうしてこの場に?と思われると思うので、少し長い自己紹介を兼ねて、私の問題意識を共有させていただければと思います。
 文科省に関しましては、昨年高等教育局で国費留学生に関して戦略的な留学生推進の検討会というのに出させていただきまして、それも今回の形につながってくるということを最初にお話ししたいと思います。
 3点お話ししますけれども、まず第1点、民間の立場ということですね。双日といいますのは、もともとは日商岩井という商社とニチメンという商社が10年前に合併してできまして、私自身そこにずっと在籍しておるわけですけれども、その中で18年間海外におりまして、中でもアメリカの首都のワシントンには13年、政治、経済の拠点ですよね、常に言い合い、ディベートが行われるようなところにおりまして。まあ、それ以外にもフランス、リビア、ベトナム、台湾と結構いろんなところに行きました。その辺のいわゆる国際情勢に関するインプットが一つと。
 あと、5年前に帰国しましてからは、経済同友会に参加しておりまして、過去ロシア委員会の委員長を3年間、昨年からは米州委員会、北米、中米、南米、アメリカを中心とした委員会の委員長をやっております。
 そういったところで、民間の立場で見ますと、例えば去年、双日には練馬区の小学校の先生方が十何名来られまして、2週間研修されていきました。これは、英語を話す前提として、国際感覚というものはどういうことかということを我々はCSRの一環として提供したということですから、教育環境を整えるという意味においての民間の役割というのが幾つかあるのではないかと、これが1点。
 第2点、教育問題に関しましては、これもワシントンに駐在していたということもあるのですけれども、1989年にワシントン郊外でいきなり公立小学校3校が、日本語のイマージョン・プログラムを開始しました。当時は外務省にも文科省にも、外国人に対して日本語でイマージョン・プログラムをするという教育制度もシステムも教材も何もなかったところで、ワシントン在住商社マン、他駐在員が全てボランティアで始めた支援が今年で25年目になります。25年といいますと、要するに小学校の1年から始めたプログラムが、中学校、高校、大学、それからJETという形に連続して、我々は支援してきました。ですから、教育を考えるときにやっぱり一番重要な問題は、どうして小学校で外国語を学ばせるかということを、学生にもPTAにも話す。それが、中学校、高校、大学、それから社会人になってからもつながっていくということに対して、非常に責任のある問題だと思いますので、それに関しても多少なりの経験は御紹介させていただきたいと。
 それで3番目なのですけれども、では本会に関する私の立ち位置といいますと、これは同友会に関係しておりますけれども、先ほどから出ております外部人材の活用というところにおきましては、昨年の12月、今年の1月にかけて、同友会ではいわゆる日本企業のグローバル化に向けて、外国人社員やJETプログラム経験者の活用状況に関するアンケートを行いました。
 これは、JETの人たちをどうやって動機付け、モチベーションを高めていくかということを考えますと、やはり学校での受入れだけでは駄目なのですね。終わった後に、どういうキャリアアップが考えられるかということを我々同友会の立場から考えまして、非常に認知度が少ないのですけれども、このアンケートを通じて、このJETの人たちを更に活用していく社会環境を経済界からも整えていこうという活動を検討しており、小学校から始まった英語教育の出口のところに関して、幾つかの提言、参考意見を出せるのではないかなと思いまして、参加させていただきました。
 最後一言、一昨日までAPECの会議で中国に出張しましたが、中国からは昨年、41万人の留学生が外国に行って、35万人が外国から中国に戻ってきたと報道がありました。日本の10倍ぐらいの感じです。海外、特にアジアでは英語圏への留学、また英語圏から戻ってくる人たちが非常に増えているというのを目の当たりにして帰ってまいりましたことを、参考までに付け加えさせていただきます。ありがとうございました。

【吉田座長】  ありがとうございました。
 ここで、三木谷委員が途中で少し退席されなければいけないというお話ですので、ここで御意見の方をお願いいたします。

【三木谷委員】  本当ですか。すみません、少しまだ準備していたものですから、申し訳ないです。
 本当にこのような会が催されることは非常に画期的なことだと思います。そして是非本当に日本人がもっと国際化するように、きっかけになればよいと思っております。
 その上で、今回配られた資料の目的等は、少しあやふやかつインパクトに欠けるのではないかと思っております。
 世界的な現状ということでいうと、昔、世界のGNPの10%台後半を日本が占めていたわけですけれども、2050年には日本のGNPは世界の3%になります。これ、非常に頑張っても、ものすごい頑張っても多分5%ぐらいだと思うのです。エマージングカントリーがどんどん伸びていきますから。中国も伸びている。そういう全く今までとは違う国際的な経済状況の中にあるという中、英語化はやるべきとかいうことではなくて、もう日本の死活問題であるというふうにまず位置付けなくてはいけないということ。これが一つ目です。
 本来であれば、この会議も英語でやったら良いのではないかと私は思っております。まあそれは無理としても、一つお願いしたいのは、是非この議事録、議事は日本語でやるにしても、議事録のウエブへの公開は英語のものも出していただきたいなと思います。それによって、日本語がしゃべれない英語の先生であったり、また日本に来ている外国人の教員の方も読むことができます。経済同友会の方でもいろんなリサーチをして、私も委員長をやっておりましたけれども、インドネシア、韓国、中国と、明らかに日本より進んでおります。そういう人たちからも、意見を頂くということもよいのではないかなと思っております。
 先ほど、多田委員の方から留学生の数の話が出ましたけれども、日本人は海外に行く留学生が6万人しかいないということで、下村文科大臣の下、様々なプロジェクトが立ち上がっておりますけれども、極めて危機的な状況であると思っております。
 もう一つ、私は日本人を国際化して英語のレベルを上げていくとともに、やはり外国からの留学生を受け入れる目標、それから海外に出す留学生の目標というのもしっかり立てるべきだと思っております。これは少し吉田先生と多少意見が違うのかもしれませんけれども、別に英検がよいとか悪いとかではなくて、大学入試を世界標準にするということが極めて重要なポイントかなと思っております。TOEFLへの一本化、これ実務的にいろいろ課題があるということもわかっているのですけれども、ETSの方とは、直接、向こうの専務理事とも話をしました。技術的な課題は解決できるのではないかと思っています。
 TOEFLにすることの目的というのは、グローバルスタンダードにすること。それによって、例えばハーバードなんていうのは、今4年生、大体6,000人いるのですけれども、日本人の学生が1人しかいません。ベトナム、韓国、中国は非常に数多くいるわけです。本当に優秀な学校を出た卒業生が、ある程度TOEFLの点数を持っていれば、もしかして東京大学ではなくてハーバードに行けるのではないかということで、一気に留学生の数が増えるのではないかと思っております。そういう意味では、是非、国際的な試験にするべきだと思っております。
 もう一つのポイントですが、私は自著を『たかが英語!』という名前で出したのですけれども、英語化はそんなに難しくないのではないかと思っております。英語に触れる機会と時間を増やすということが、極めて重要だと思っています。私も、向こうに行って何千人の前でアドリブで1時間話をするとか、そういう場面があるわけです。とにかく英語に触れる、使う機会を増やすということが重要で、そこで重要になってくるのが、IT技術の進化だと思っております。
 私は、車の中でインターネットラジオ、NBCとかあるいはシリコンバレーのニュースを30分ぐらい、ながらで聞いております。明らかに、自分の英語のボキャブラリーが増えていきます。勉強という意識はないのです。一生懸命読むという意識もなく、単に聞いているだけです。でも英語力は明らかに上がっていっております。私の娘なんかも、本当にディズニーのビデオであったり、向こうのドラマっていうのですかね、ヒスパニックの女の子たちが英語習うために見るようなビデオがありまして、それを見ているだけでどんどん英語の能力が上がっていくということで、ほとんどバイリンガルに近いような状況になっているわけですけれども、単純にビデオを見ているだけということであります。
 日本人の最大の問題点というのは、教育プログラムという点もあるのですけれども、やっぱりこの恥じらいの文化というか、文法的なミスをしては駄目だとか、それから何か現在形と過去形を間違えては駄目だとか、単数と複数を間違えては駄目だとか、そういう本当にテクニカルなところにとらわれ過ぎていて、コミュニケーションをするという一番根本的なところを忘れていると思います。スマートデバイスの導入は、その改善策として有効だと思います。スマホは高いではないかと言いますけれども、今はもう新興国では1万円を切るようなスマートフォンも出てきております。 この10年、20年を見据えるのであれば、英語教育にスマートデバイスをどんどん導入していくということも重要なのかなと思っております。
 もう一つ、先ほどお配りさせていただきました資料は、御存じのように楽天は2010年の5月からイングリッシュナイゼーションを始めましたけれども、それに関するものです。イングリッシュナイゼーションという言葉もだんだんと国際的にも使われるようになってきました。全ての社内の会議、それからEメール、書類、これを英語化しましょうというプロジェクトを始めました。
 大体インド人とか中国人の方というのは、新卒で楽天に来ると大体3か月から6か月で日本語が非常に流ちょうにしゃべれるようになります。やはり、使わなくてはいけない、コミュニケーションする機会が増えるということがその理由だと考えています。私の仮説は、大体1,000時間英語に触れていれば、それなりのコミュニケーションができるのではないかということです。1日1時間ずつ勉強しても、年間300日で3年以上かかるわけですけれども、1日10時間英語でビジネスをしていますと、100日で1,000時間に行ってしまうということで、思い切ってやってみようということでやってみました。
 結果的には、御覧のとおりTOEICのスコアについては、7,000人の平均として241ポイント、この2年半で向上したという劇的な効果であります。実際に会社の方に御訪問していただいてもよいと思いますけれども、今まで全く英語をしゃべれなかった人間が、ちゃんと海外に行って商談をまとめてくるということであったり、海外の子会社の方に行って、管理職を務めるというところまで来ているということがあります。
 要するに、接触時間を増やせばできるということ。接触時間を増やすというのは、何も教室だけの時間を増やすということではなくて、ながらテレビを見ている、ビデオを見ている、ラジオを聞いているでもよいと思います。我々の時代には、FENというラジオを聞くということぐらいしか手段はなかったのですけれども、今はスマートデバイスの時代ですから、アメリカのキッズ向けのニュースを簡単に見るというようなこともできます。
 最後になりますけれども、教育プログラムをどうやって改革するかという問題。手段としては、もっと外国人の方をたくさん召致する、あるいは海外の経験のある社会人の方を教員として利用するということも是非検討するべきだと思います。一番簡単かつパワフルなソリューションとしては、大学入試を変えるということで、TOEFLの世界標準な試験にするということが、大変有効な一手ではないかと考えております。以上です。

【吉田座長】  どうもありがとうございました。
 それではまた戻りまして、藤村先生お願いいたします。

【藤村委員】  私は全国小学校英語活動実践研究会の会長をしております京都市立大宅小学校の校長でございます、藤村と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 英語活動が、全小学校に導入されて今年で3年目が終わろうとしています。その中で、小学校の随分頑張ったといいますか、大きな成果を上げてきたなと思っていることが何点かございます。まずそれを最初に話したいと思っております。
 まず一つ目は、先ほど中学校の先生の話からもありましたけれども、小学校では音声を中心とした活動をしているわけです。ちょうど今年の中1で、2年間外国語活動を学んできた生徒が中学校で、聞く・話すということについてとても積極的であり、そのことが、生徒の英語への抵抗感を低くした。そして、読む・書くの学習にうまくつなげていくことができたという話を聞いております。これは非常に大事なことなのではないかなと思っております。
 二つ目は、児童のことを詳しく知っている小学校の特に担任の先生が、社会や総合や家庭科、他教科と絡ませて英語活動をすることによって、児童の中に話したい、あるいは聞きたいという、コミュニケーションする必然性が生まれたということでございます。そして、新しい単語、小学校では『Hi, friends!』等には入っていないような単語であるとか言い方も、もっと知りたいと。そして、自分で調べてそれを取り入れようとしている児童がおりました。このことは、やっぱり将来の主体的な学びにつながることではないかと思っています。
 三つ目は、英語を使ってふだんは話さないこと、例えば先ほどビデオにもありましたけれども、好きなものは何? とか、色がどうしたとか、好きなスポーツは?ということは、日本語では聞かないのです、そんなことはふだん、しゃべっていません。しかし、英語でそういうやりとりをすることによって、児童の新たな一面を見つけて、この子はこういう子だったのかという新たな発見をすることがたくさんございました。4年生までは、学習態度も人間関係もうまくいかずに投げやりになっていた子が、英語活動することによって、すごく人間関係が良くなったと、学級の一員として位置付いたということもございます。
 四つ目は、授業の質が変化してきたと思います。これは、小学校の教員の先生が随分頑張ったと私は思っております。以前は、児童が簡単な英語を使った1時間が展開できれば良かったのですけれども、今はやっぱり児童が話したい、もっと聞きたいと思う必然性をどう具体化するかということで、様々な教材の工夫をした実践が全国で行われています。これも大きな成果ではないかなと思っています。
 こういったことを考えますと、この英語教育改革実施計画の中にあります、中学年、3年生から実施するという、そういう方向性はむしろ自然ではないかなと私は思っています。しかしその成果があったからといって、五、六年の時間数を3コマ程度というふうになっているわけですけれども、こうなりますと様々な問題が実はあると思っています。
 資料4の中にモジュールということがございました。小学校では帯の時間と言っています。朝の帯の時間、それから昼の帯の時間、大概どこでも小学校は取っております。その時間に、モジュールとして英語の時間を固定してしまう、それが週3回、例えば35週という形になりますと、以下のことができなくなります。朝の帯の時間に毎日読書指導をする、午後の帯の時間は漢字の練習をする、計算の習得を図る、そういうことをしております。そうしなければ、なかなか定着しない児童の実態がございますので、その時間を充てているのが現実です。
 そこを、英語だけというふうになってしまいますと、あるいは英語が占める割合が非常に多くなると、非常に時間的に厳しいと言わざるを得ない。いろいろ学力テスト等もございます。そういう中で、やはり基礎を習得するべきことは習得するという意味で、この帯の時間はそういう時間に充てていく方がよいのかなと私は思います。
 それから、余剰の時間で35時間、1コマを確保するということもございますけれども、これも学校にはたくさんの行事がございます。それから、生徒指導上の問題やいじめ防止等々の問題もいろいろございます。そういった問題を、担任を中心として対応していくということで、時間的にはいっぱいいっぱいの状況であって、余剰は多くありません。既にもうそこではいろんな教科で定着せず不足している部分で時間を使っておりますので、そういう余剰があるとは我々は考えられない。ですから、モジュールや余剰を併せて時間が作り出せるのは、せいぜい週1時間(1コマ)ほどで現行と併せてやっぱり週2時間(2コマ)ぐらいが妥当ではないかと私は思っています。
 それから、教員の英語力の問題ですけれども、当然指導力は十分ではございません。教員を見ていますと、本当に良く努力をして、自己研修、あるいは教育委員会の研修にも参加をしておりますけれども、もともと英語教員を目指していたわけではありませんので、やっぱり越えられない壁というのもございます。週3時間の授業ということになりますと、本当に担任にとって負担増ということにもなるし、英語だけを授業しているわけではございません。国語や算数、全ての教科を担任が基本的にはしておりますので、担任がそこで一人で指導するというのは難しいと思っています。
 私は、英語活動はやっぱり担任が指導するというのが児童にとって一番よいと思っていますので、研修をしっかりできる整備をしていただいて、モジュールを含めて先ほど申しましたように、週2時間程度というのが現実ではないかと。将来の、先ほど話が、20年、30年先はどうかと、長い長期的なビジョンも当然必要だとは思うのですけれども、当面は週2時間程度が現実ではないかなと思っています。当然、教材の開発というのは不可欠ということがございます。
 それから、指導体制のことについてもここにいろいろ書いてございますけれども、以前私の学校で中学校の英語の先生が6年生に授業をしておりました。英語でやっていたのですが、児童は何を言っているかわからない、要するに興味、関心、意欲というのを持たせられなかったということがございました。英語専科という話もあるわけですけれども、やっぱり小学校の担任の先生がするほどの効果は期待できないと私は思っています。外部人材の促進というのもありますけれども、その方が英語を話せるから、小学校でうまく話したらそれで児童はついてくるかというと、必ずしもそうではございません。ですから、担任の先生が十分でない英語ですけれども、担任と英語のできる専門の先生、あるいは小学校現場に理解のある方がT2として関わっていただくということが一番効果的であると、ここ数年間の実践を見て思っております。
 最後に、英語科ということではございますけれども、英語科というのを中学校でされている英語科をそのまま小学校の英語科ということではなくて、小学校ならではの英語科というのを目指していく、考えていくべきではないかと私は思っております。以上でございます。

【吉田座長】  どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして松川先生、お願いいたします。

【松川委員】  岐阜県教育委員会教育長の松川でございます。10年ほど前でしたか、英語教育改善調査協力者会議のメンバーといたしまして、現在の外国語活動導入等の議論に関わらせていただきました。今は教育行政を担当しております。
 今回新たな英語教育の本格展開ということで、各学校段階の英語教育の現状と課題をいま一度整理して、しっかり評価すべきであると考えております。真(しん)に解決すべき問題は何なのかということを明らかにして、そこからスタートすべきであると思います。
 10年ほど前も同じような議論をしたわけで、繰り返しこのような議論がなされており、やはり本当の課題はどこなのかというところが突き詰められていないような気がしております。そういう点から、今日は大きく2点だけ意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 今回の英語教育改善実施計画のポイントの一つは、小学校高学年における教科型の英語教育導入ということでございます。小学校での英語教育というのは、総合的な学習の時間の中での取組も含めますと、かなり長くやってきておりまして、現段階で中学校英語科との接続を明確にする上で、小学校高学年での英語の教科化というのはあり得ると考えております。ただし、これまでの外国語活動の成果と課題を十分に踏まえる必要があるということ、併せまして、これまで文科省は教科型の研究開発学校を指定して、取り組んできているわけですし、現在岐阜県でもかなりありますけれども、教育課程特例校という学校もあるわけです。そのような学校の成果、課題をいま一度確実に検証すべきであるということであります。
 この計画で示されているものは、今藤村委員からもお話がありましたけれども、かなり急激なステップアップを指向しているように思われます。小学校の教員は、全科担任の下、新しい教育内容にも果敢に対応してきておりますけれども、現在少子化も進んでおりまして、小規模の小学校がかなり増えてきているということがございます。また、障害のある子供への支援、給食指導におけるアレルギー対応、防災教育など、新たな話題が続出する昨今の厳しい教育環境も考慮に入れていただいて、やはり現実的な実行可能性を考えるべきだと思っております。
 今日は詳しく申し上げませんけれども、教員定数の壁というのはかなり大きく、教員定数というのはクラス数で決まってくるわけですけれども、概数で申し上げますと、高校はクラス数掛ける2、中学校はクラス数掛ける1.5、小学校はもうクラス数掛ける1.1とか2で大変少ないわけです。例えば、1学年1クラスしかないような6クラスの小学校であれば、本当に少ない先生しかいないわけでして、そういう現実の中でどこまでやるのかということを考えていただきたいということです。
 その上で、もし小学校高学年で教科型の英語教育をやるということであれば、目的は何で、何をどこまで教えるのかというのを明確にするための二つの視点を挙げさせていただきたいと思います。
 1点目は、小学校の教科、英語ないし外国語ということだと思うのですけれども、まず何よりも小学校の教科として、意味あるものでなければならないということでございます。
 2点目は、入門期の英語教育を小学校英語科ないし外国語科として行うということであれば、どういう形で教科化するのかということでございます。今までは、入門期の指導は中学校で行われているわけですけれども、小学校で行うときの入門期の指導というものが、どのように行うべきかということをしっかり議論する必要があるということでございます。
 2点目は、新たな英語教育の在り方実現のための体制整備ということで、本日頂いた資料にもいろいろなものが挙げてあるわけでございますけれども、新たな英語教育の本格展開というのであれば、やはり最重要は指導者です。その教員の能力や資質は何によって規定されているかというと、基本的には教員免許状なのです。今教えている先生は、免許を持って教えられるということで学校で勤務しているわけです。例えば中学校の英語の先生、高校の英語の先生は、それなりの免許を持って、即教えられるということになっているわけです。
 その上で、この研修をするというのは、私はおかしいと思います。TOEFLなどのスコア-が本当に必要であるならば、免許を取る前にそれは要件として課せられるべきで、そこはないわけですよ。免許を与えられている、つまり免許があれば教えられるのですよ。この上、何を研修しなければならないのかと思います。本県でも、いろいろと計画を立てておりますけれども、筋論から言えばおかしいです。免許状を持っているのですから、それで教壇に立てるわけです。
 ところが、本日も資料が出ていますように、英検準1級を持っている人が何%など、文科省の調査がありますので本県でも調べていますが、それほど高い数字ではありません。この数値を上げていくように努力はしますけれども、このようなことは教員になってから研修して行うことではありません。それが必要であるならば、免許の要件に課してください。中学校の英語の免許はこれが要るのだということを書いてくれれば、大学で時間があるわけですから、大学生は一生懸命勉強するわけです。先生になってから研修といっても、そのような時間は十分にはございません。
 研修というものはあくまでも補助的なものです。なってからやるのではなくて、なる前にしっかりした資質のある人に養成するということです。とはいえ、すぐにはいかないという議論が10年ぐらい前にもあったわけです。例えば教員採用試験に岐阜県がある条件を課したとすると、受験生が減ってしまうことが考えられます。今は教員の大量退職、大量採用の時代がまだ続いていくわけで、特に小学校の教員などは倍率が下がってきているわけです。この上、採用の条件としてこうだというものを課したら、受験生は減ってしまうのです。
 したがいまして、そのようなことの前に、免許がこれだけのものがなければ取れないとするのが本質的なものであって、私は根本的な免許状のシステムというのを考え直していただきたいと思います。暫定的に行う研修や、外部人材の登用という話と、基本の教員養成という話と2本立てで行くわけですけれども、どちらが重要かといえば話は明らかであって、基本的な教員養成が重要に決まっているわけでして、そこのところをすぐにも取り掛かっていただかないといけないなと思っております。
 いろいろ申し上げましたけれども、小学校の英語教科化をきっかけに、小学校から高校まで、学校英語教育全体を構築し直すという話は、私は大変結構なことであると思っております。どうせ行うのであれば、やはりここは十分議論してしっかりしたものにしていかなければ、このようなことを10年ごとに繰り返していて少しも進歩がないというようなことでは困るわけでございますので、大変期待もしておりますし、しっかり議論に参画していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

【吉田座長】  どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして松本委員、お願いいたします。

【松本委員】  皆さん、こんにちは。立教大学経営学部国際経営学科、松本です。
 松川教育長のパワフルなプレゼンの後に、何を話してよいのかわからなくなっておりますけれども、今回の委員就任に当たりましては、特にお隣の三木谷会長と大津教授と、議論をすることを楽しみにやってまいりました。
 私の今回の立ち位置を自己紹介も交えてお話をさせていただきますと、一つ目は、大学の経営学部で、経営学を英語で教えるプログラムの主査をしている立場から、高大連携ということについてお話をさせていただけたらと思っています。
 2番目は、現行とそれから一つ前の学習指導要領解説の執筆協力者であるという立場です。これをディフェンドする立場といいますか、指導要領が実施されている方向に協力していきたいという立場がございます。
 それから3番目は、複数の公立高校の英語教育のアドバイザーをしている関係上、現場の声をできるだけ代弁したいと思っております。
 4番目は、コミュニケーション教育学を専攻している立場から、授業、そして教師の集団においてどういうことが起きているのか、ということについて語りたいと思います。人間関係の問題ですね。言語習得そのものを目的とする教育観ではなくて、言語を習得するということは結果であるという立場から、少し議論していきたいと思っています。
 今日の皆さんのお話からも、英語教育の難しさというのは、誰でも議論できる部分があり、かつ何かを言いたいと国民のほとんどが思っている、という特殊な分野だということではないかと思うのです。
 今日の議論でも、もう既にかみ合っていない部分があるかと思うのですが、この理由は、特に最近の状況を見ると二つあると思っています。大きな一つ目は、「英語教育に対するビジョンの多様化」ということがあるのではないかと思います。
 これについて二つの小論点を挙げて御説明すると、一つは「環境の変化が大きい」と思っています。英語は第2言語ではなくて外国語であって、普通の人にとってはほとんど使わない状況がいまだにある中で、企業の方では楽天さんのようにもう「企業語」になっているというところもあるわけです。このかい離がどんどん大きくなっているということがあります。それから大学教育も国際化しなければ生き残れないということで、全国の多くの大学で、数はわかりませんけれども、「専門教育もできるだけ英語で行う」というケースが増えてきております。うちの国際経営学科もそうですけれども、そういう方向に改革を進めている大学、学科があるいっぽうでは、数多くの大学では、例えば文学部英文科でも、いまだに小説を翻訳で読んでいるといったようなかい離も起きています。ですから、「環境の変化」が大きいというところが、英語教育のビジョンの多様化に影響していると思うのです。
 もう一つは「スパンの違い」だと思うのです。何年先を見て英語教育を語るかによって全然違います。楽天さんのように2050年に日本はどうなっているか、と考えているかどうかということです。人口も減少し、GDPの世界での日本の立場もずっと下がっているという、そのときに備えて何をするのかという発想があるいっぽう、私がお話しすることがある中学校、高校の先生たちというのは、先ほど現場の先生方もおっしゃっていたように、生徒の3年後だけを見ている人がほとんどですね。このスパンの違いというのはものすごく大きく、だから同じ英語教育について語っていても、すれ違ってしまうということが多いのかなと思います。
 英語教育の議論がかみ合わないことの大きな2点目は、「想定していることがそれぞれ違う」ということです。これについては四つのポイントを挙げたいと思います。英語教育の論争では、「教室・集団での学習と、1人での学習というのがごっちゃになっていることが多い」ということです。確かに三木谷会長もおっしゃったように、かけた時間とか学習量というのは共通しているとは思うのですけれども、集団でできることと独習ですべきことが、ごっちゃになって議論されているというのが問題だと思います。
 2点目は、「レベルの設定」が人によって違うということです。日本のトップの生徒のことを考えれば、三木谷会長がおっしゃったように、必ずしも東大ではなくて海外の大学だろうという発想になりますけれども、現場の先生から見ると、高校に来てもbとdの違いがわからないといった生徒をどうするのか、というような現実的な問題があるので、その辺も少し整理をしないと議論の方向を誤ってしまうのではないかなと思います。
 それから、3番目は「出口の問題」です。いまだに高校の出口は国公立大学に何人入れたかということですよね、多くの高校の場合。現実に管理職から目標数を言われて、高校の先生は文科省の方針と現実とのはざまに苦しんでいる場合があります。2年生までは英語で授業しているのですけれども、3年生になると急に日本語を使い出すといったようなことがあります。海外の大学にも入れるという方針になり、親御さんの考え方もがらりと変われば、日本の英語教育は変わるでしょう。とにかく、前提としていることが違うので、議論がすれ違うのです。
 最後に4点目は、「誰が教えるのか」ということです。もちろん日本人の先生であっても英語で教えられるわけで、今頑張ってやっていらっしゃいますし、日本人の先生の方がはるかによいケースもたくさんあるのです。ただ、では全員が日本人でなければいけないのかということについては、私は疑問視しております。そもそも、「中学、高校そのもののグローバル化」をどうしていくのか、ということが課題だと思います。大学においては、職員に関しても日本国籍ではない人を採用しているか、英語を使える人が何パーセントいるかということを文科省からも問われているわけです。では高校という組織をどうやってグローバル化するのかということを考えていかない、とならないと思います。そういう意味で、前提としていることが「教師は全員日本人なのかどうか」ということについても今後議論していく必要があると思っています。
 ですから、以上大きなポイントとしては2点、英語教育の議論がかみ合わない理由について整理しつつ、議論していただきたいと思っています。

【吉田座長】  どうもありがとうございました。
 それでは安河内委員、お願いいたします。

【安河内委員】  プレゼンお願いします。
 安河内哲也です。25年間、大学受験の指導を中心に子供たちに英語を教えてきました。今日、私がお話ししたいのは、高大の接続の部分です。私の専門の部分です。英語教育に一貫性をということで、皆さんのお手元に青い資料がありますので、こちらにまとめておきました。
 まずは、指導要領に4技能教育、これが明記されております。小学校、中学校、高校の先生方、これに向かって努力され、4技能教育を教室で行われているわけです。少なくとも、これに向かって皆さん努力されているわけですね。
 では、なぜ高校2年、3年の時点で4技能教育が完全に実現されていないのかというのを、私の経験から語らせていただきます。それは大学受験です。大学受験が変われば、英語教育は変わります。これが私の意見です。
 大学受験が何でそんなに力があるのかと思われると思うのですが、大学受験のウォッシュバック効果というのはすごいのです。まず、進学校と呼ばれる高校では、高校2年、3年時、受験指導というのをどうしてもやらざるを得ません。予備校、塾、これ1兆円産業で、この予備校、塾が情報を発信し、ソリューションを提供しています。日本のような環境では、どうしても大学受験やTOEICのようなテストに向けて人々が勉強してしまうというのは必要悪のもので、避けられない状況となっているわけです。
 そこで、高校1年生にアンケートをとってみました。1,319名、進学校の生徒たちです。この子たちは、何のために英語を勉強していると答えたか。高校1、2年生です、半数が入試のため。そして、習っている先生について聞いてみました。学校で教わっている先生は、受験対策をやりますか、はい。何と高校1、2年生で40%の先生方が受験対策を進学校で行っていると。
 では、この一体大学受験というのは何なのでしょうか。こちらは、大学受験のリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングのバランスです。これは設問数による分析なのですが、リーディングが何と80%以上です。リスニングは2%以下、スピーキングはゼロです。リーディングの中には和訳、それから語彙問題、文法問題も入っています。ライティングの中には、英語に日本語を訳すという問題も入っています。
 私の考えでは、先生方の努力はこの大学受験によって阻止されているのではないかと思っています。進学校の高3生の指導は、どうしても受験指導になってしまいます。塾、予備校、出版業界、これに合わせてソリューションを提供するのが仕事ですから、ソリューションを提供します。ここから情報が発信されます。今、若者たちは、この試験に向かって一生懸命2年間勉強しています。人生で一番勉強するかもしれない時期を、このバランスで勉強せざるを得なくなっているのです。
 そこで、もしも大学受験が4技能のバランスの良い試験だったならば、指導要領と今ほどかい離するのでしょうか。テストに向けて勉強することが、100%の解決策になるとは思いません。しかし、我が国のようなどうしてもテストに向けて勉強せざるを得ない国の中で、テストをまずよくしていくということが重要なのではないでしょうかと私は思います。
 そこで、4技能バランス、これをテストで実現すれば、受験対策がこのウォッシュバックによって4技能に変わります。塾、予備校も当然、出版業界もこの4技能の対策を提供し、ソリューションを提供し始める。今よりは確実によくなる。まずは一歩前進というのは間違いないと思います。
 そこで、日本人の高校生のレベルなのですけれども、現状ではこういう状況になっています。97%がCEFRのA2、A1ですね。もちろん上位3%、この子たちは東大や、ハーバードを目指していく学生ではあるとは思うのですが、現状では大半がここです。
 そこで、4技能テストにもいろいろあるのですけれども、当然上位は英検1級やらIELTSやらTOEFLやら、こういった試験を受けさせて、海外の大学に留学するというチョイスもあるでしょう。しかしながら、一般の学生はA2、A1レベルなのです。この子たちにいきなり英検1級を受けなさいというのは、これ無理な話です。TOEFL iBTにしても、英検1級かそれより上のレベルです。もちろん、4技能試験、いろいろあるわけですから、適材適所ということで、現在の高校3年生の平均レベルから、平均を上げるとすれば、上の生徒から下の生徒まで適切な4技能試験を使用して、4技能を段階的に引き上げていく策をとるべきではないでしょうか。実力に合った4技能試験のウォッシュバック効果で、高校生の学習と指導要領との親和性を生み出し、そして大学への英語活動や海外留学に向けて、連続性、親和性一貫性を生み出す、これが私の提案するプランです。三木谷さんへのラブコールでもありますので、是非検討していただければと思います。
 英語教育の改革に関しては今までいろんなことがやられてきたと思うのですけれども、できると思えばできると思います。〝If we think we can, we can. If we think we can't, we can't. So believe that we can!" Thank you.

【吉田座長】  ありがとうございました。
 それでは、本日は上野政務官にもおいでいただいていますので、今いろんな委員の方々から御発言がありましたが、何かお一言ありましたらよろしくお願いします。

【上野大臣政務官】  本日は皆様方の御意見、様々頂きまして本当にありがとうございます。とても参考になりますし、また早く変えなきゃいけないという思いも高まってまいりました。
 今の最後の安河内さんのお話がすごくわかりやすかったのですが、やはり大学入試制度の中の英語教育ですね、英語の入試は変えなければいけないという思いは私にもあります。実は、うちの子供たちは小学校からずっとイギリスの教育を受けていますので、うちでは私だけが日本語で、あとは英語で夢を見るような子供たちなのですが、その子たちからすると、今の日本の教育が大変英語をやっているのにできない、なぜなのだという疑問でいっぱいだと思います。既に海外は、第2外国語まで小学校から導入しているところもありますので。
 ただ、日本で問題なのは、だからといって日本人というのはすごく真面目で真っすぐですので、英語っていうと、今度日本語を忘れてしまうという面もありますから、日本語をしっかりと入れていかなきゃいけないというポイントも更に必要で、その日本語の教育の中でも、日本語のアイデンティティーのところは日本語では抜けていると思うのです。
 哲学的なところ、そしてまた日本の伝統文化をしっかりと学ぶところ、これもしっかりと入れながら、最初にやることは、小学校でしたら楽しく、いかに英語というものに親しみを感じて自分で使ってみたいという思いになるか。また中学校では、それを自分で生かしながら、何ができるかを考えさせる。高校では、完成度を高めていって、先ほどおっしゃってくださったように、段階的に英語全ての底上げも大事ですが、本当に英語を使ってやりたいという子供たちの幅と、また普通でよいから英語をある程度しゃべれるようになるという子供たちのレベルを考えながら、そこの段階で全員が同じレベルに持っていかなくてもよいかなというのを、今皆さんのお話を聞きながら私なりに考えたところでございます。
 これから文科省としては、全体の底上げ、それから子供への意識、興味を高めるための、先ほど松川委員がおっしゃったように、先生方の意識と質の向上も考えていかなければならないと思いますし、あとはいかにやはり大学受験だけの英語となると、その後全く子供たちは知識を使わずに忘れてしまうことが多々ありますので、日本全体の社会が英語を忘れずに使えるような環境にしていかなきゃならない。これは民間の会社の皆様方の協力もこれから必要ではないかなと思います。
 とても勉強になりましたので、これからまたパーツパーツで皆様方の御意見をお伺いしながら、文科省も考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【吉田座長】  どうもありがとうございます。私がまだ残っていますので、一言だけお話しさせていただきたいと思います。
 上智大学の、今現在は言語教育研究センターのセンター長をやっております吉田と申します。もうどれぐらいになるのですかね、かなり長い間文部科学省の方のいろんな委員会だとか施策などには携わらせていただいていますけれども、今回もこの有識者会議の座長をやってほしいという依頼を受けて、大変だなと思いながら、やはり今一番大事な時期なので、私ができることがあるならばやりたいなというのでお引き受けいたしました。
 皆さんの御意見を伺っていて、非常に私も勉強になりましたし、また別にここで整理しようなんていうものは全く思っていません。これは、これからの問題なので、最終的に何か方向が出てくればよいのだと思うのですが、ただ一言だけ言わせていただきますと、最初の方で大津委員もおっしゃっていましたし、髙木委員からも出ていましたが、国語の問題とか、特に大津さんがおっしゃっていたような言葉の教育という、英語も日本語もフランス語も中国語も、全部言葉なのですよね。何か特殊な技術だけを学ぶのが外国語教育であるかのような印象を受けているのは、やっぱり間違っていると私は思います。
 ですから、いろんな形で現在、例えばヨーロッパあたりのCLILという、いわゆる内容言語統合型の授業というのを見ても、単に言葉を教えるのが目的ではなくて、言葉というのは内容を伝えるための道具なのですから、その内容をどう伝えていくのか、どう習得していくのか、そこのところに焦点を当てた形の教育というのがなされているわけですよね。これが、あくまでも英語教育は英語なのだとなってしまうと、先ほど髙木先生もおっしゃいましたし、藤村先生なんかもおっしゃっていましたけれども、時間数が足らない、これ以上英語を増やしてどうするのだというような問題になってくる。でも、英語を使ってほかの教科の内容が伝えられるのであれば、学べるのであれば一石二鳥ということになってくるわけですよね。
 ですから、ヨーロッパなどを見ても、基本的には言葉だけを教えているというところはそんなに多くないのですね。言葉を使って何を教えるかというところの方が今現在ずっと増えてきている。そういうような考え方というのを、私たちも考えながらやっていかなければいけないかなと思います。
 松川委員がおっしゃった免許制度の問題、私もすごくなるほどなと納得させられました。ただ、最近はよくいろんなところで、採用試験のときには英検で準1級持っているとか、既にそういう能力がある人というのは英語の試験免除になるとか、優先的に採用されるというようなことも実際には起こっているわけですから、それがもう少し正式な形で教員の研修、あるいは育成の段階で法制化される、あるいはそれがきちんとした形で導入されるということは、そんなに無理なことではないのかもしれない。ただし、小学校の場合の英語の専科になるにせよ何にせよ、特に担任の先生が非常に大事な役割を果たしているのは私も大賛成、私はそのとおりだと思っていますので、そうした場合に、果たして英語力だけの問題なのだろうかと。
 私いろいろ見ていると、以前CAN-DOというのがありますけれども、高校生でGTECというテストで、もう800満点のうち700点以上取っているようなすごくできる子に対して、授業以外のところでネーティブスピーカーと自由に話ができるというCAN-DOに対して、ほとんどの高校生はそれだけ点数を取っていても、Noと答えているのですね、No, I can'tと答えている。ところが、面白かったのは、小学校6年生の子供に同じ質問をしたところ、Yes, I canと答えたのですね。
 これは何かというと、やはり小学校は小学生なりにALTであるとかいう、そういう人たちと実はコミュニケーションしているのです。だから、単純な英語能力の問題ではなくて、どれだけ現実的に使えるかということ、実感として私は英語を使えますよという、そういう気持ちをどれだけ子供たちの中に芽生えさせるかというのが、一番大事ではないかと思うのですね。
 特に小学校の先生たちに対して、英検何級とかいうようなことよりも、小学校の先生の場合は、私はいろんな学校を見ていますが、いわゆる授業力はすごいのですね。本当に教えるというのはもうすばらしいし、教え方もよくわかっている。使っている英語は大したことないかもしれないけれども、だけども本当に子供たちはそれに沿って英語を使って、ネーティブスピーカー、ALTと一緒にコミュニケーションしたりしているのですね。
 だから、そういう子供たちが授業を離れてもネーティブスピーカーと自由に英語の話ができるというのは、Yes, I canと答えられる、その自信ですよね。これをどうやって日本の子供たちに、小学校だけではなくて中学、高校もつけていくかというのを、私はものすごく大きな課題だと思います。言ってみれば一種の今までのパラダイムシフトのように、英語を教えるのではなくて、本当に英語で何ができるようにさせていくのかということを、きちんと考えてなきゃいけない。
 今現在、CAN-DOリストを使ったそういう、それを学習目標にするというその委員会の座長もやらせていただいていますが、このCAN-DOというのは、私は何々ができるという、そういう認識を子供たちに持たせることなのですよね。ですから、幾つ単語を知っているかとか、どれだけ文法を知っているというよりも、こういう状況で私はこういうふうに英語で対応できるのです、それに対してYes, I canと答えられる生徒をどれだけ育成するかというのがポイントだと思うのですね。
 今後、スーパーグローバルハイスクールも、今選定されている最中ですし、それからSSHなんかでもかなり成果を上げている学校などもありますけれども、そういうところ、特にSSHなんかを見ていると、英語そのものよりも英語を使って理科だとか科学だとか、そういうものを表現していく、学んでいくという、まさにCLIL的な発想で、もう授業がなされている。大学においても、今はグローバル化ということで、私たちのところもそうなのですが、4月から上智大学では一般外国語の英語は全てCLILにやっていこうというので、もう改革を進めてやっております。
 ですから、単に英語を教えるということはもうやめよう、全学共通科目、一般教養科目を英語で教える。それを取ることによって単位を増やしていこうということで、実は私のところは、一般外国語の英語の単位を減らしたのですね。必要な単位を4単位に減らしました。その分ほかで、英語で講義されている科目を取るというところに重点を置くようにしているのですね。
 ですから、そういうことを考えていっても、これから日本の英語教育というのは、やっぱり海外のいろんな事例を見ても、単純に英語を教えるという時代から、次のステップを考えてやっていかなければいけないのではないかなと思います。そうなれば、企業の方なんかのお話ともすごくつながってくるのではないかと思うのですね。
 私だけ少し長いのもいけませんので、これぐらいにまずさせていただきますが、本当に今日、皆さんの今まで、まだこれから自由に討議していただく時間も少しありますけれども、非常に参考になっています。これから本当に皆さんの努力で、一緒によい政策ができればよいなと思います。
 それでは、この後議論を効率的に進めるために、この指導体制の在り方については、専門的・また技術的な論点について集中的に検討を行うという、そういう必要性がありますので、そのための小委員会を別途設置したいと思います。そこで、検討結果をその委員会での検討結果をこの会議に報告していただいて、ここで皆さんとまた議論していくというふうにしたいと思っています。その小委員会を設置することとして、構成員については資料6を見ていただければ、先ほどももう既に出ているのですが、資料6の方にこの小委員会載っていますので、少し一度ぱっと御覧になってください。

【三木谷委員】  先生、すみません。もしできれば、小委員会の話をする前に、いろんな積極的な意見が出ましたので、私も非常に感じるところがありまして、もしできれば少しだけ自由討議の時間を。

【吉田座長】  この後、自由討議。

【三木谷委員】  小委員会を設置する前に、どういう方向で行くのだというのは決めなくてよろしいのですか。

【吉田座長】  まず小委員会は、一応以前挙げられているものを、この中に載っているものなのですけれども、それについてとりあえず設置をするということで、一応方針としては決めてやっておりますので、ただその内容については、これから皆さんと討議しながらやっていきますので、とりあえず設置について認めていただければ、その後今日、もう自由討議に入って、皆さんからのさらなる御意見を頂こうかなと思っているのですが。

【三木谷委員】  方向性なり、どういうことをやるのだというの議論しないまま、小委員会を設置するということを決めてしまうと、何となく結論ありきになってしまうのではないでしょうか。そもそもどういうフレームワークでやるのかという根本的な議論をしているのだと思っています。日本の英語教育というのはどういうふうに考えるべきで、何が重要なのかという議論があって、その上で、どういう小委員会を作るべきなのかという議論をするべきではないかと思うのです。

【吉田座長】  この小委員会に関して、今まで文科省の方でいろいろ提案として出されてきた小学校英語に関するものであるとか、教材の問題であるとか、大学入試に関する問題であるとか、既に発表されてきた内容に基づいて作られている、そういう委員会なのですね。ですから、それ……。

【三木谷委員】  今までも議論があったということですか。

【吉田座長】  はい。今までいろんなところで議論なんかがされてきた内容になります。

【三木谷委員】  今日第1回だと思っているのですけれども、今までに議論があったというのはどういうことですか。

【吉田座長】  ではなくて、今まで文部科学省の方で発表されてきた内容ですね。

【三木谷委員】  でも、その発表自体に従ってやるというのだったら、別にこんな委員会なんかやる必要ないわけであって、そもそも文科省が出された方針自体が正しいのかとか、我々としてあっているのかということを根本的に議論する場だと思います。文科省がこういう発表をしているからそのままやりましょうということではなくて、そもそもの方向性、今松川先生からいろいろな話が出たことは、それはどうなのかという議論をした上で、ではこういう方向で行くから、それは最後はコンセンサスを得られないかもしれないのですけれども、その上でどういう小委員会が必要なのかという、まあ競争力会議でもそうですけれども、やっぱり一定の議論をした後にまとめていくべきでしょう。
 今のお話だと、もともと決まっているものを一応御意見をお伺いしましたという形で進めていこうというふうに感じてしまうので、私としてはもう少し積極的な議論を高めた中で、皆さんと一定のコンセンサスを作っていきたいと思います。いろいろあると思いますよ、合わないところも。その上で、ではどういう小委員会を作っていくのかというのが、もしこの小委員会が単なる御意見伺の場ではなくて、実行的な推進力を持っていくということであれば、私は是非そういうふうにするべきではないかと思います。

【吉田座長】  今、三木谷委員の方から御意見がございましたが、ほかの委員の方はいかがでしょうか。確かに1回目ですから、確かに全体としての話というのは当然今日できる限り煮詰めていきたいとは思っていますけれども、何かほかの委員の方はいかがですか。
 文部科学省の方としてはいかがなのですか、この辺については。

【榎本課長】  失礼いたします。国際教育課長でございます。この有識者会議において全体的な議論をしていただくというものでございます。この用意いたしました小委員会に関しましては、養成や研修、人材確保の観点に関して、技術的、専門的な観点で現状の整理、それから学校現場の実態等を踏まえた論点整理を行い、この有識者会議が並行して行われる中で、この有識者会議の中でこの人材養成に関する議論が行われる際に、その小委員会の議論の結果を御報告し、その上でここで議論していただくというイメージで持っているところでございます。したがって、決めるのはここと。

【安河内委員】  少しシンプルな質問をさせていただいてよろしいですか。例えば今日のこの議論の中で、大学受験の評価というものをもっと精査しなければならないという必要性が出てきたとしますよね。そうすると、ここで小委員会の設置を提案して、小委員会が設立されるというようなケースもあり得るわけですか。

【榎本課長】  はい、それはあると思います。

【安河内委員】  では、提案させていただきます。

【榎本課長】  はい、失礼しました。一方で、資料の3で御紹介しておりますけれども、この資料3、裏2枚目でございますが、今後のスケジュールといたしまして、次回から月1回ぐらいのペースで審議を進めていただければと思っています。そうした中で、秋頃までにまとめをしていくというスピード感でもっております。つまり、この枠の中に収めるようにずっと議論していくものではないですから、秋までに一旦まとめられればと思っております。

【三木谷委員】  いや、ですから少なくともね、論点整理をして、どういうことがイシューなのかと、その問題に関して、やっぱり小委員会を作るというふうにしないと、結局官僚の人がもともと書いたシナリオの中で話を進めますという従来型の進行の仕方になってしまうのではないのですか。これ、大きな流れを変えようということであれば、いろんなアイデアが今日出てきている中、その主要課題についての整理というのを、この中でやって、意見が合わないかもしれないけれども、それをやった上で、では技術的にはこういうことが必要だから、こういうことについて小委員会で事務方に考えてもらって進めるという流れで、私は是非進めていただきたいと思います。

【吉田座長】  はい。時間的にも今日は余りないので、今の三木谷委員のおっしゃったことも確かにそのとおりだと思いますので、今日はもうあと10分ぐらいしかございませんが、この範囲で御意見のある方言っていただいて、次回までにこの小委員会、今日の議事録をきちんと整理した上で、どういうような問題点があったか、それをきちんと整理した上で、こういう委員会を立ち上げたいということでの提案を皆さんにするというのはいかがですか。

【三木谷委員】  よいと思います。

【吉田座長】  それでよいですか。よろしいでしょうか。
 多分、方法としてはその方がよろしいかと思います。それでは、そういう形で進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、残り本当に10分ぐらいなのですが、もう今まで既に皆さんからお一言ずつ頂いていますが、更に議論をもとに一言言いたいという方はどうぞ挙手をお願いしたいと思います。

【三木谷委員】  よろしいですか。

【吉田座長】  はい、どうぞ。

【三木谷委員】  今日、一つ抜けている観点というのは、幼児教育、幼児ですね、思春期の前の英語で言うとpurityの前の英語教育なり外国語教育の有効性なり実用性ということに関して、ある程度脳科学的に、科学的に話をするべきではないかなと思っています。
 楽天のこの英語化を進めてきた実感でいうと、大人になってもやれないことはないと思っているのですけれども、非常に非効率的だということだと思うのですよね。やっぱり子供のときに習得していた方が、明らかにスムーズに英語で考える力、吉田先生のおっしゃるような議論ができるので、もし思春期より前に増やすということであれば、逆にもっとトータルな勉強時間のリソースを前倒しして小学校のところで一生懸命やって、あるいは高校とかは少し薄くするとか、そういうようなことも考えられるのではないかなと思っていますので、そのタイミングというのは、もう少し科学的に検証した方がよいのかなということが一つ。
 それから、吉田先生がおっしゃった、英語はどちらかというとツールであると、それをどうやってやるかということが非常にポイントでございまして、それから多田委員の方から、アメリカではイマージョン・プログラムと言っているのですけれども、英語で全ての教科を教えるという、1年から2年ぐらいのプログラムがあります。例えばサンフランシスコであれば、昔はジャパニーズだったのですけれども、今もうジャパニーズがほとんどなくなって、全部チャイニーズになったのですよね。チャイニーズを勉強するというのはパブリックスクールでもやっていて、それは算数も、例えばヒストリーもサイエンスもアートも、全部2年間だけ中国語で勉強しましょうというクラスが結構あります。まあ向こうはかなり地方分権が進んでいますから。
 よって、日本では多分、私立の学校ではそういうものをやっている学校もあると思うのですけれども、公立学校で今特区的にこのイマージョン・プログラム、2年間例えば小学校の3年生、4年生、これ全ての授業を英語でやってみると、こういうことを実験的に始めてみてもよいのではないかなと思いました。

【吉田座長】  ありがとうございます。
 イマージョン教育をやっている日本の学校も幾つかございまして、その中では既に、公立では余りないと思いますけれども、私立では既にやっているところはございますね。

【三木谷委員】  是非公立でも。

【吉田座長】  公立でもということですね。

【三木谷委員】  はい。

【吉田座長】  はい。ほかの方はいかがですか。
 では大津委員、どうぞ。

【大津委員】  今の三木谷さんがおっしゃったイマージョン教育については、今週号のアエラに特集がありますので、御覧になったらよいかと思います。
 それで、さっきのもともとの三木谷さんの意見で、おっしゃったことは基本的に賛成なのですが、論点を整理するといったときに、整理の枠組みみたいなものをある程度決めておかないと何だかわからない。いずれにしても、時間的に制約された会議ですので。そのあたりについて、座長の御意見でも構わないし、三木谷さんのお考えがあるのだったらそれでも構わないのですけれども、何かそういうframe of referenceみたいなものを提示していただけるとよいかなと思うのですけれども、どうでしょうか。

【吉田座長】  今ですか? 今は無理ですよね。次回ということになりますね。

【大津委員】  次回であるのだったらそれでもよいけれども、できれば次回の前に何かやらないと、また次回にその議論をしていたら始まらない。

【三木谷委員】  私が申し上げたいのは、事務方の人が決めたらよいとは思うのですけれども、今日の議論を踏まえた上でこういう小委員会の構成にしましょうという提案をしてくださいということですよね。もともと決まっていた、何度か議論がやったのに、とりあえずこういう小委員会を作ってしまいますというと、何のために議論したのかなという話になってしまうので。多分、実務的な遂行に対する調査なりというのは必要だと思うのですよ。ただ、やっぱりそのほかの意見も出てきたことなので、ではどういう委員会構成にするのか、一つなのか二つなのか三つなのかわかりませんけれども、そういうことを十分と検討した上で、事務方の方から提案をしていただいたらよいのかなと思います。

【吉田座長】  はい、わかりました。
 多田委員、どうぞ。

【多田委員】  そもそも論的なのですけれども、今回の英語教育の在り方に関するという非常に大きな問題を、初等中等教育局でやっているわけですよね。ところが、大学受験の問題とか大学に関する問題がいきなり出てきて、内容的にはすごく賛成なのですけれども、それは多分高等教育局のことであって、縦割りの問題というものが少しあるのかなと。で、あれば、もうこの際、下村大臣、西村副大臣、政務官も来られるのですから、リーダーシップを発揮していただいて、本当に機構改革すら念頭に置いたところまで踏まえて、それらを小委員会として提言するとか勧告していくということをやらないと、結局事務方が最後で困ることになるのではないかなと思いましたので、その辺を私民間の立場で勝手なこと言いますけれども、この短期的、長期的なことを考えると、そこまで少し考えたそもそも論というものを考えた方がよいのかなと、一言。

【吉田座長】  ありがとうございました。以前、私がやっぱり座長をやらせていただいていた外国語能力の向上に関する検討会、これも初等中等局だったので、大学入試に関しては非常に少し触れただけで終わってしまったという経緯が確かにあるので。ただ、今それが非常に大きな問題になっているということを考えると、今おっしゃったことは非常に大事な部分かなと。ですから、この委員会で、またここの一つの提案としてどこまで踏み込めるのかということに関しては、十分この辺を文科省の方でもお考えいただいて、やはり全体的な改革の提案というものを出せるような、そういう体制を作っていければなと思います。
 ありがとうございます。まだ皆さんいろいろ御意見もおありかと思いますけれども、次回以降、先ほどもお話ししましたように、できる限り次回の会議の前には、大津さんからも出ましたけれども、私と一応文科省の方一緒に、方針的なものをもう少し明確な形で議事録とともに発表させていただいて、それをベースに次回委員会、小委員会について皆さんに御提案するという形でよいですかね。
 はい。

【大津委員】  少し追加させていただいてよいですか。それでよいと思うのですけれども、もう一つ加えていただきたいのは、有識者会議自体の位置付けですね。多分この後、中教審の外国語部会のようなものが立ち上がるのだと思うのですけれども、それとこの委員会の関係、これまでの文科省の方の種々の御挨拶なんかだと、ここの会議の結論を「踏まえて」とか、「前提にして」というような言い方を聞いているのですけれども、そのあたりはどういう関係にあるかというのを、次回の冒頭で結構ですので、是非教えていただけたらよいかなと思います。

【吉田座長】  はい、わかりました。ありがとうございます
 それでは、そろそろもう時間にもなってまいりましたので、今後のスケジュールについて事務局の方から説明していただきたいと思います。

【田淵室長】  資料7にありますとおり、2回目は3月頃開催予定で調整中でございます。場所は未定ですが、議題は小・中・高等学校を通じた教育目標についてということにさせていただきたいと思います。4月以降も、月1回程度の頻度で開催予定でございます。以上です。

【吉田座長】  ありがとうございました。
 今日、本当に皆さんから有用な意見をたくさん頂いたと思います。これをベースにして、この会議の一つの枠組みを決めていきたいなと思いますので、御協力のほどよろしくお願いしたいと思います
 それでは、本日はこれで閉会したいと思います。お忙しいところ皆さんお集まりいただきまして、まことにありがとうございました。どうもありがとうございました。

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(初等中等教育局国際教育課外国語教育推進室)

-- 登録:平成26年06月 --