資料1 育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会 -「主な検討の視点等について(案)」に係る主な論点について-

(1)育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容の構造について

○各種の資質・能力概念の内容について

  • 法令上定められている教育の目的・目標について
  • これまで提言された様々な資質・能力の内容等について
  • これからの時代に求められる資質・能力として、初等中等教育段階において重視すべき内容と構造について

<主な論点>

○ 法令上定められている教育の目的・目標、これまで提言された様々な資質・能力、教育振興基本計画の「自立」「協働」「創造」の概念等も踏まえ、初等中等教育段階において、今後、どのような資質・能力を重視すべきか。
例えば、

  • 教育固有の要請から、資質・能力を教育目標・内容に位置付ける必要性をどう整理するか。
  • 社会や経済の要請と教育固有の要請について、どのように調和を図っていくか。
  • 「自立に向けた力(自己教育力など)」「対人関係能力(他者と協働する力など)」「新たな価値を主導・創造する力」のほか、「地球的視野・価値観(ESD関連)」「学校から社会へ出る力」「学びに向かう力(意欲・集中力・持続力等)」「critical literacy」「グローバル化に対応する力」「情報活用能力」などについて、どのように位置付けるか。
  • 基礎的・基本的な知識・技能の習得とこれらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等及び学習意欲に関し、更に具体的な資質・能力の内容を示すことについて、どう考えるか。
  • 「人格」(道徳性)や人間性に関わる資質・能力について、どのように位置付けるか。
  • 義務教育段階から大学教育段階までを通じて育成すべき資質・能力について、どのように整理していくべきか。

○ 諸外国におけるコンピテンシーに基づく教育改革の世界潮流を踏まえ、我が国において参考とすべきは、どのような点か。
例えば、

  • 我が国において不十分な点や改善すべき点とは、具体的にどのようなものか。
  • 各種の資質・能力のモデルも踏まえ、我が国において、今後、どのような方向を目指すべきか。

(1)育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容の構造について

○ 教育目標・内容の構造の再構築の可能性や具体的なイメージについて

  • 教育目標の明確化・体系化と教育内容(教科横断的な内容と各教科等における内容等)との関係について
  • 育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容の構造を可視化する方策について

<主な論点>

○ 教育目標の明確化・体系化と教育内容との関係について、どのように考えるか。
例えば、

  • 「人格」(徳)と「学力」(知)の関係について、どのように考えるか。
  • 教科の目標の更に基底に教科共通の力を規定することは可能か。
  • 教科横断的な能力と教科別の能力をどのように区別し、関連づけるのか。
  • カリキュラム全体で育成すべき一般的能力を設定し、それを各教科の中で、教科の特質に応じてどう選択し具体化するかを検討する、という手順をとるか。
     一方、それとは逆に、各教科の中で重要と思われる能力(教科別能力)を抽出し、その集積・結合・再編を通じて、カリキュラム全体でどのような能力を育成していくかを考える、という手順をとるか。
  • 児童生徒自身の「学び方(学習方略、学習スキル等)」やメタ認知について、どのように位置付けるか。
  • 教育課程全体を貫く重要な概念として、どのようなものが想定できるか。
  • 教育内容として「本質的な問い」や重点的指導事項例をどのように明確化することができるか。
  • 特定の資質・能力は特定の教科等のみで育成すべきと考えるか。それとも、どの教科等でも育成できると考えるか。また、従来の各教科等固有の資質・能力育成の形式や方法等について、いかに活用できるか。
  • 教育内容について「道具的な知識・技能」と「理論的・概念的な知識・技能」を区別し明示することはできるか。
  • 総合的な学習の時間について、資質・能力などを育成する要の時間として再構築することについて、どう考えるか。また、その場合、各教科等の資質・能力育成に果たす役割はどう変わるのか。
  • ○○教育への対応について、現代的諸課題と各教科等の学習との関係について、どう考えるか。

○ 育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容の構造を可視化する方策について
例えば、

  • 「育成すべき資質・能力」と「教えるべき教育内容」はどのように明示できるか。
  • 学習指導要領の総則や各教科等の目標・内容について、資質・能力の観点から、具体的にどのような見直しが必要となるか。
  • 「『生きる力』の育成を目指す教育内容・目標の構造(イメージ案:改良版2.)」について、その内容や形式等について、どのような見直しが必要となるか。また、学習指導要領上、どのように位置付けるか。

(2)教育目標、指導内容、学習評価を一体的に捉えた教育課程の在り方について

○ 最近の教育課程編成や教育評価の理論と実践について

  • 「パフォーマンス評価」「ルーブリック」「ポートフォリオ評価」等について
  • これらの理論と実践に関する成果と課題について
  • 学習評価を見通した教育目標・指導内容の在り方について

<主な論点>

○ 資質・能力を適切に評価する手法としてどのようなものがあり、その中で「パフォーマンス評価」「ルーブリック」「ポートフォリオ評価」等について、どのように位置付けるべきか。
例えば、

  • 学習指導要領や学習評価の通知等において、従来の評価手法に加えて、あるいは代えて、これらの評価手法や内容等について、どのように示せば良いか。
  • 学習指導要領上は、包括的な「本質的な問い」や重点的指導事項例を示し、参考資料として、パフォーマンス課題やルーブリック等を示すことについて、どう考えるか。また、具体的にどの程度の内容を示すことが適当か。
  • 評価の負担や教員の評価能力との関係で、これらの評価手法等について、どのような取扱いとすることが適当か。
  • 評価内容や方法等に関し、例えば、ルーブリック等を児童生徒と共有化する方策について、どう考えるか。

(2)教育目標、指導内容、学習評価を一体的に捉えた教育課程の在り方について

○ 教育目標として示すべき内容、示し方、測定の方法について

  • 教育目標として示すべき項目の具体的な内容について
  • 教育目標の表現ぶりなどの示し方について
  • 教育目標として示した項目の達成状況の把握・評価の方法について

<主な論点>

○ 教育目標として示すべき内容、示し方、測定の方法について、どう考えるか。
 例えば、

  • 教育目標として示すべき項目として、具体的にどのような内容が考えられるか。
  • 学習指導要領上、一定の到達目標を示すことについて、どのように考えるか。その際、到達目標の中に資質・能力をどのように位置付けることができるか。
  • 教育目標として示した項目の達成状況の把握・評価の方法として、具体的にどのようなものが考えられるか。
  • 「関心・意欲・態度」や人格特性・価値観に関わる内容について、どのように評価すべきか。

(2)教育目標、指導内容、学習評価を一体的に捉えた教育課程の在り方について

○ 教育目標、指導内容、学習評価を一体的に捉えた在り方について

<主な論点>

○ 教育目標、指導内容、学習評価を一体として捉えた具体的な在り方について、どう考えるか。
例えば、

  • 学習指導要領の構成・内容として、具体的にどのような見直しが必要となるか。
  • 各教科におけるテスト、高校入試や大学入試の在り方として、どのような見直しが必要となるか。

○ 上記と併せて、国として指導方法を示すことについて、どう考えるか。
例えば、

  • 資質・能力の獲得につながる手立てとして、どのようなものが考えられるか。
  • 指導方法を示す場合には、具体的にどのような内容が考えられるか。
  • 指導方法の示し方として、どのような形式(例:学習指導要領、解説、参考資料)が考えられるか。

(3)その他

<主な論点>

○ 学校現場との関連において、実現可能性をどう担保するか。
例えば、

  • 学校での実現可能性を検証するため、どのような取組が求められるか。
  • 各学校のカリキュラムマネジメントを促すため、どのような対応が考えられるか。
  • カリキュラム編成のスタンダードづくりに向けて、具体的にどのような取組が必要となるか。
  • 養成や研修等の中で、学校や教員の力量をどのように高めていくべきか。

○ 国立教育政策研究所や研究開発学校の研究成果のほか、先進事例の成果等をどのように活用していくか。

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