資料1 これまでの会議(第1回から第3回)の主な意見の整理

 これまでの会議(第1回から第3回)の主な意見の整理<概要>

1.精神疾患の背景等

1精神疾患の背景等

社会一般でも、仕事の質・量の変化、うつ病概念の広がり等により精神疾患が増加。

2教職員の精神疾患の背景

多くは、人間関係、事務的用務、保護者対応、異動等が絡むことで事例化。

3教職員の業務の特徴

教員の仕事は、校務分掌が多岐にわたっており、多くの分掌を一人で処理。

4教職員の意識等

教員は、個人で仕事を抱え込む傾向があり、人間関係が持ちにくい。

5職場環境としての学校の特徴・雰囲気

学校は、重層的な人間関係が互いに影響。外部機関と連携しない傾向。

2.予防的取組

1ラインケアの充実

メンタルヘルスの保持に重要なラインケアを行うためには、管理職の意識が大切。

2ストレスチェック

健康診断時を利用した健康チェックや産業医等による面談が必要。

3業務の縮減・効率化

管理監督者による職場環境の評価を通じた業務平準化、スクラップアンドビルトが必要。

4相談体制の充実

スクールカウンセラー等を活用して、本人が気軽に相談できる体制を構築する必要。

5良好な職場環境・雰囲気の醸成

日頃から明るい職場、言いたいことを言い出せる職場の雰囲気づくりを心がける必要。

3.復職支援

1復職前の対応

職場の復帰支援は、休職時点から復職後の再適応まで長期的な視点で取り組む必要。

2復職時における留意点

再発防止のため、復職の判断は、専門家の意見を尊重しつつも職場で判断する必要。

3復職後の対応

管理職が本人と話し合いながら、適切な援助をする必要。

4.その他

現場で取り組むべき課題と教育委員会等で取り組むべき課題を整理して提示する必要。

これまでの会議(第1回から第3回)の主な意見の整理

1.精神疾患の背景等

1精神疾患の背景等

○ 職場でメンタルヘルス不調が現れる原因として、職場の対人関係が関連することが多い。仕事の量や質の問題もある。最近は、特に仕事の質は高く、職務の内容が高度になってきている。

○ 精神疾患が増えてきている背景として、社会の中でうつ病の概念の広がってきていることに加え、精神科医療におけるうつ病診断閾値の低下、治療開始閾値の低下も多少なりとも関わっている。

○ 昨今、本人の本来持っている偏った対処行動が主要因として考えられるケースが産業精神保健領域で増えている。こうしたケースは適応障害という診断で事例化しやすい。

2教職員の精神疾患の背景

○ メンタル不調を訴えて受診する方の約4割が生徒指導に関してストレスを感じている。次が同僚・管理職との人間関係では4分の1程度。保護者対応が最も強いストレス要因になる場合は比較的少ない。生徒指導でストレスを感じた方が、次に保護者対応でストレスを感じるケースが多い。

○ 保護者対応は、20・30代がストレス要因として挙げる割合が多く、40代は少ない。40代の教員は、仕事が集まってきやすく、そのことに対してストレスを感じる割合が多い。

○ 教員の業務関連ストレスの背景について考えると、職務内容に燃え尽きの条件が揃っている。対人援助職であるために、終わりが見えにくく、目に見える結果が見えない場合が多い。周りからの評価、フィードバックが得られないと燃え尽きてしまうことがある。

○ 環境因として、児童生徒と過ごす時間や権威といったものが教員を支えていたが、これらが減り、消耗する要因である事務的用務、保護者対応などが増えてきている。これらに異動や職場内の対人関係の変化などの負荷が加われば、容易に事例化する。

○ コミュニケーションが苦手な人や、人に悩みを話せない人がメンタル不調になりやすい。例えば、異動後、前任校と違って、自分の指導が児童生徒にきかないような状況になると、今までの指導方法が否定されたようになり、戸惑ってしまうことがある。

○ 異動後2年以内に休職しているのは、職場の受け入れ体制や職務適性について十分考慮されておらず、復職後の支援体制が整備されていないということの表れではないか。

3教員の業務の特徴

○ 校務分掌の業務量が非常に多く、休日も部活動の指導等があり、様々な研修会や研究会に時間を割く状況もあるが、残業という認識を持ちにくい。

○ 企業等であれば、経理、企画、営業等の仕事を役割に応じて分担する形になっているが、学校では、多くの分掌を一人で対応しなければならない。これに生徒指導対応や保護者の方の対応等が突発的に入ることもあり、厳しい中で業務がなされている。

○ 教員の仕事の量や質が変化してきている。特に報告書が非常に多い。保護者や地域等との関係でクレームがあったり、土日の地域行事にも出なくてはならなかったりする状況がある。

○ 最近の教員は、子どもたちに対応する時間より事務作業等の仕事に多く対応している。効率的に仕事をこなさなければならない状況であり、効率的にできないと精神的に弱ってしまうことがある。

○ 昨今、書類の削減に教育委員会も取り組んでいるが、必ずしも改善されていない。生徒指導、保護者対応の困難さ、対応が求められる範囲の拡大、制度改正等もあり、変化に慣れるのが大変。

○ 正しいことはストレートに言うべきだという考えの方もいるが、保護者や児童生徒にストレートに伝えて傷ついてしまい、対人的なトラブルに発展するようなケースもある。対応を工夫できていれば回避できたトラブルもある。

○ 学校での外部対応は、企業でいうと現場の従業員がクレーム対応するのに近い。こうした対応において、ちょっとした配慮ができればよいが、配慮ができるだけの余力が乏しくなっていることがある。

4教員の意識等

○ 教員の職務は、個人で抱え込みやすい傾向があり、対人関係上のストレスにうまく対応できない状況が生まれやすい。

○ 教員は、同僚の教員に対して意見等を言いにくいことがある。ストレスをためる原因にもなっているのではないか。

○ 教員は自分たちの指導等をあまり干渉されたくないという気持ちがあり、人間関係が持ちにくい場合がある。忙しい現場であり、仕事をこなす人に仕事が集中する。

○ 教員の特徴として、教員は完璧にやって当たり前であるとか、子どものために身を粉にして頑張るものだといった思いが、イラショナルビリーフ(非合理的な思い込み)につながり、現実には理想的にできていないことで、ストレスを感じ自らを責めることになる傾向がある。

○ 教職員の意識としては、自分は大丈夫だとか、忙しいなどの理由で健康診断を受けない者もいる。

○ 個人の状況としては教員も親の介護や、子どもの世話などもあり、協力してくれる家族がいないと、年代によって加わってくるストレスの質も変わってくる。

5職場環境としての学校の特徴・雰囲気

○ 学校では人間関係が重層的。同僚・上司だけでなく、児童生徒と保護者も関係し、お互いに影響し合っている。このため、人間関係が難しくなる場合では、全部が悪くなっていくことがある。

○ 学校は地域性だとか特色、違いが意外と大きい。同じ職種だけれども、異動すると本当に仕事の内容、方法、認められているものなどが違う。

○ 学校では仕事がうまくいかなかった場合、同僚や上司は、本人のメンタルヘルスを考えるよりも、仕事をどうこなすかというアドバイスが中心になる傾向があるので、精神的に弱っている方にとってはますますできないようになってしまうことがある。

○ 自分のクラスで起きたことは周りに相談できず、周りの先生たちも介入を遠慮してしまう風土がある。校長が早めにフランクに介入していくような学校は事例化が少ない。事例化が度々ある学校は、校長先生が各教員の状況をあまり把握していない。

○ 学校の中で問題が発生したときに、外に助けを求めるのが全体的に遅い。学校には、いろいろな他機関と連携をするような風土、気風が求められる。

○ 教員の育成システムとして、採用されるとすぐに担任をもつ場合があるが、学校によっては頻繁に指導教員と会って相談ができる状況でないことがあり、採用後間もない教員にとって、ストレスのかかる状況が続くことになっている。

○ 市町村教委では、県費負担教職員は市町村の職員ではなく県の職員であるという意識があって健康管理面まで十分に手が回っていない現状がある。

○ 管理職の意識として、職員の健康に関する危機管理の欠如がある。頑張っている教員に頼り、サービス残業的なところを容認しているようなところもある。

2.予防的取組

1ラインケアの充実

○ 厚生労働省のメンタルヘルスケアの指針がある。ラインケアが非常に重要。上司がいつもと違う部下をキャッチした時に産業医に相談して初期対応を行うことが大事。

○ 管理職が心の健康管理に関する知識や理解をもつよう研修を充実させることが必要。

○ 管理職のカウンセリングマインドが重要。企業では、部下をもった時に、産業医から研修を受けることになっている。研修では個別事例(例えば、部下が健康診断を受けない場合どうするのか、退職したいと言った場合の初期対応をどうするのか、パーソナリティに問題があると感じた場合にどのような対応をするのかなど)のロールプレイ演習や、e-ラーニングで労働安全衛生法とか健康管理に係る研修も行っている。

○ 基本的には職場で起こった問題は職場で解決する必要がある。現場で校長、副校長、本人、カウンセラーが入って本音で話し合うような機会を持っていかない限り、抱えている問題を解決することができない。うまくコミュニケーションを図って組織の問題としてきちっと解決していく必要がある。

○ 企業でメンタルヘルスケアをするキーパーソンは管理監督者で、部下の心身の健康の管理しなければならない。バックアップをきちんとして、部下に業務上疾病が出た場合には、上司は責任をとるという体制になっている。

○ 小さなことでも管理職に報告させ、教職員に単独では対応させないようにし、管理職が判断して的確な対応をするということが大切。

○ 校長、副校長は、職員の様子を見て、言葉数が少なくなってきたとか、表情が曇ってきたとかいうときには話しをするなどの対応が必要。校長が気にしてくれていると思ってもらうことが大事。

○ 職員の健康を気遣って行う校長の面談が評価につながるのではないかと不安をもられることや、プライバシー等の配慮に気遣い過ぎて悩みが見えないことがある。

○ 心の病を持つ職員への対応、調子が悪くなり始めた職員への負担軽減を管理職が適切に行うことが必要。その際、個人情報に配慮しながら他の教職員にも伝えて学校としてサポートできる体制をつくることが必要。

○ 東京都では、教員採用が決まった段階で、3月中旬から3月の終わりまで1~2週間程度、任用前体験を実施している。配属前にお互いに名前と顔を覚え、性格的なものもある程度把握して、赴任後の役割や指導を考えることができるようになっている。

2ストレスチェック

○ 企業では、法定健康診断時にストレスチェックを行い、問題のある対象者に精神科医や産業医が面談している。その日のうちに問題があれば紹介状を書いて精神科にかかるような対応をしている。

○ 企業では全従業員に対しては産業医が心身両面に関わる面談を行っている。看護師、保健師等が事業所を訪問して、心身に問題のある方、心の健康不調者に対してのフォローもしている。このほか24時間の電話健康相談もある。

○ 労働者の疲労蓄積度チェックリストについて、家族から見たチェックリストもあった方がよいのではないか。

○ チェックリストで問題が明らかになっても、本人の同意がなければ事業主に提供できなければ、管理職等は重症化してからの対応をしなければならない。何か解決する方法はないか。

3業務の縮減・効率化

○ 上司はきちんとした知識を持って、部下の対応を行うのが基本的な姿勢。職場環境を評価して仕事のスクラップアンドビルドや業務の平準化を行う。これがなされないと様々な問題が起こってくる。

○ 職場がメンタルヘルス不調者を受け入れるような環境や風土になっていることが重要。組織全体の改編、仕事のスクラップアンドビルドや相談体制がきちんとできていなければならない。

○ 各事業所の問題は、各事業所でなければ解決できないことが多いため、仕事のスクラップアンドビルド等を各支店長が決断し解決していくことができるようサポートできる人が必要。

○ 保護者のクレームといっても、その人自身が子どもの教育で悩んでいることが多い。できるだけ早く対応することで、速やかに解決されることもある。

○ クレーマー対策では、誰かがサポートしてくれるという気持ちがあると心強い。重要なのは、管理職が出向いていって部下のケアをする体制にあるということ。

4相談体制の充実

○ 上司が、新入社員が入った時に、ストレスや生活習慣の検証をする。また、PTA(パーソナル・チューター・アドバイザー)教育として、5年から10年経った社員に対して新入社員を2年間フォローする役割を持たせるようにしている。同じ大学の出身者等が2年間は自分の後輩の面倒をみる。上司には相談できないことがあっても、必ずこの人には相談するように日頃からコミュニケーションを取る教育をしている。できるだけ本人が相談できる窓口、チャンネルをたくさん作っておくことにしている。

○ 教職員に健康相談窓口の一覧表を渡しているが、最初に家族の方が気づかれる場合もあるので、むしろ、家族・同僚の方に知っておいていただきたい。

○ 組織と本人をうまくつないでコーディネートする役割の方(学校の中で健康の問題に詳しい知識を持っている方と学校の状況をちゃんと理解された方)が必要。

○ 東京都では、学校経営指導員という形で、退職校長を区の教育委員会に配置し、学校の課題解決に助言するなどしており、有効に機能している。

○ 早めに相談すれば、大事に至らなかったケースもある。管理職もギリギリになるまで言わないという姿勢の方もいるが、教育委員会や精神科医などの様々なサポートを得て解決していく姿勢が大事。教育委員会が学校の管理職をサポートし、管理職がそれを受け止めて、教員に知らせていけば、教員も安心して活動ができる。

○ スクールカウンセラーには、児童生徒、保護者だけでなく、時には教員のアドバイスもしてもらっている。アドバイスをもらえるこことで、教員も安心感をもて、気持ちが楽になる。スクールカウンセラーの必要性を強く感じる。

5良好な職場環境・雰囲気の醸成

○ 職員室から笑い声が聞こえたり、子どもたちのことで、いろいろと話しが盛り上がったりすることはとても良いこと。開かれた学校、開かれた校長室、開かれた職員室にすれば、地域や保護者からクレームが来ても、一緒に相談して対応しようということができるようになる。

○ 教職員の職場不適応の初期症状を見逃さないことが早期発見につながる。本人が気付く変化としては、身体面では頭痛、腹痛、めまい、吐き気等の症状。行動面では、遅刻、欠勤、早退等があり、口数が少なくなるとか、お酒やギャンブルに走る方も出て、仕事の能率も落ちてくるというようなことがあり、周囲が気付かなければならない。精神的な面では、情緒が不安定になるとか、今までより意欲が低下するとか、やたら卑下になるとか、無気力だとかいうことで周囲が変化に気付くことがある。

○ 特に研究協議会などでは、若い先生も含めて何でも自分が感じたこと、疑問に思っていることを出せるような雰囲気作りも必要。

○ 教職員には特技や持ち味がある。優れた実践をした時には他の先生方の前で認めて、良いイメージを持って振り返ってもらうことができれば、ストレスもたまりにくい。

○ 教職員個人においては、ストレスへの対処行動を身につける機会が得られるよう支援していく仕組みも必要。

○ 休職者が職場復帰する時の雰囲気作り、受け入れ体制は、その時に急にやっても疎外感を感じてしまうことがある。日ごろから明るい職場づくり、精神保健に理解のある職場作りを心がけることが大切。

3.復職支援

1復職前の対応

○ 職場復帰支援は、本人が休み始めた時点から始まっており、復職後、職場再適応を果たしていくまでの長期間の支援が重要。

○ 就業に関する意見書を主治医から出していただいて産業医が面談をし、本人の了解の下復職プランを作成する。復職プランは上司と本人が話しをし、問題がないかどうかを確認した後復職のプラグラムが開始されることになっている。

○ 一般に、治療が始まって順調に進めば症状はだんだん良くなり、すこし遅れて業務遂行能力も回復してくる。回復が進むと職場復帰が実現し、職場に再適応していく。この過程において、リワーク・プログラム、試し出勤、職場調整、復職判定の適切な実施、それから就業上の配慮がある。

○ リワーク・プログラムは、症状が良くなって仕事ができそうに見えても職場に戻るとうまくいかない人が多いことから、職場復帰に向けた準備のため実施されている。

○ 試し出勤は、正式な職場復帰前に、少し試しに仕事を、あるいは仕事に近いようなことをしてみる期間を設ける企業の取組。しかし、試し出勤を精神科リハビリの一環として行うという誤解がある。本当に仕事はできるという段階になって、長く仕事を休んでいるため、仕事に戻れるかどうか不安や心配がある部分を少しでも解消しようという位置づけで行われているもの。

2復職時における留意点

○ 企業では、復職時に1~2時間の面談と毎月1時間、産業医が面談をする。再発するとその後の再発率がさらに高くなる傾向があり、再発は繰り返してはならない。復職の時に極めて慎重に対応しなければならない。

○ 厚生労働省から職場復帰支援の流れが示されて。会社が心の不調者の復職時にどのくらいの能力を求めるかというと、7~8割の能力を求める。7~8割が難しい場合には産業医が判断して5~6割くらいで復職を求め、最大3~6ヶ月間は勤務の軽減を検討する。精神科医が復職許容できるかどうか、産業医が再発しないで働けるかどうかを約1時間かけて復職面談をする。復職後も月に1回は1時間以上かけて面談をし、職場の対応はどうかや、上司のケア等について毎月チェックする。特に、初回の休職者に関しては、再発しないように極めて慎重な体制をとる。

○ 常に、復職のリスクと休職を継続させるリスクを考えなければならない。復職しても再発を予防しなければならない。また、休職を継続させても仕事から離れることに対する不安にも配慮しなければならない。

○ 復職の可否等は、主治医任せにするのではなくて、主治医の意見を尊重しながら、職場として判断しなければならない。

○ 復職判定は、主治医と職場の役割を明確にすることが必要。主治医は症状や生活リズムの回復状況を評価する。職場は仕事が本当にできるかどうかを評価する。主治医と職場で情報交換をして復職について判断することになるが、職場では、復職が認められる要件を事前に出して、主治医の理解を求めていくことが有効。

○ 主治医は臨床医学的な意見を言うが、上司にはうまく伝わらないことがある。このため。産業医が本人と主治医から意見を聞き取って、現職の上司と復帰時期について見極める(繁忙期を避けて適切な時期を検討する)ことをする。

○ 病気で治療中の方が異動した場合、また再発する可能性がある。厚生労働省の見解では、異動は極めて大きなリスクになるとのことで、簡単には異動を認めていない。

○ 元の職場と場所が違うと、元々の病気が悪化して再発したのか、新しい職場環境によって再発したのかが判断ができなくなってしまうため、基本的には現職復帰をさせて、慣れた仕事で徐々に負荷を上げていく形で対応している。

3復職後の対応

○ 職場復帰した職員に対して、いつも通りに接して、励ましすぎないようにする。受診や服薬を続けられるように援助する。そういう暖かい雰囲気があれば、職場復帰訓練後も再発することなく対応できる。学校現場は多忙ではあるが、やりがいもあるので、うまく管理職が話しを聞き、サポートしていくことが重要。

○ 復職後の配慮についても、復職後に職場でできる対応パターンを職場の方から示して、主治医に対してどのパターンで支援すべきかを問うなどしてコミュニケーションを図ることが有効。対応の仕方を予め作っておけば、個別の細かい配慮についても主治医から有意義なアドバイスがもらえることになる。

○ 仕事の軽減、業務上の配慮にあたっては、何のための軽減か、目的を明確にすることが大事。例えば、うつ病の場合には日内変動があるため、配慮して職場復帰の当初は勤務時間を遅らせればいいという考え方もあるが、日内変動が明らかにある段階ではまだ復職には早すぎるということがある。本来、就業時間を短縮するのは、症状の日内変動に対する配慮というよりは長く休んで職場復帰した際に疲れやすく、疲労の蓄積が症状を再現させるおそれがあることに対する配慮ということになる。

○ 復職後のフォローアップについても、軽作業を与えてそのまま様子を見ていくというのではなく、軽作業をきちんとこなせているかを、本人と上司、管理者の方が話し合いながら、チェックをしながら一歩一歩進めていくことが重要。

4.その他

○ 新たな取組により、新たなことがどんどん増える一方、前のものが消えないため、学校現場で行うべきことがどんどん増加することにより、校長がストレスでつぶれないように配慮する必要。

○ 現場で解決できると問題が一挙に解決するということが多々あることから、現場で解決できる問題として解決手法をまとめていく作業と、教育委員会等で取り組んでいく問題とを整理し、全体像をマップみたいな形で整理できればいいのではないか。

○ 会議において是非現場の声を聞いてほしい。専門家である病院の関係者の声も聞き、とにかく現場を中心に考えるべき。

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