教職員のメンタルヘルス対策検討会議(第8回) 議事要旨

1.日時

平成24年11月16日(金曜日)18時30分~20時40分

2.場所

文部科学省13F会議室(13階)

3.議題

  1. 関係団体からの意見について
  2. その他

4.議事要旨

冒頭,座長の挨拶及び事務局の人事異動について紹介があった。 

議題(1):関係団体からの意見について

【委員(座長)】
 それでは議事に入りたいと思います。
 皆様方に既にお配りしてあります配付資料の確認をしていただいて,それから議事に入りたいと思います。それではお願いします。

【事務局】
 配付資料を確認いたします。
 まず資料1でございますが,今後のスケジュールでございます。1枚になっているものでございます。
 また,資料2-1でございますが,関係団体からの意見のまとめ(項目別)となっているものでございます。こちらは,中間まとめの項目に従いまして項目を付けたものでございます。
 また,資料2-2でございますが,こちらが団体から来た意見そのものでございます。全部で16団体から意見を頂いております。
 また,資料3でございますが,中間まとめでございます。
 資料4が議事概要の案となっております。
 なお,資料4の前回の会議の議事概要案につきましては,御確認をしていただきまして御意見がなければ,後日,文部科学省ホームページにも掲載させていただければと存じます。以上でございます。
 不足等あれば,お知らせいただければと思います。

【委員(座長)】
 よろしゅうございますでしょうか。
 それでは議事に入りたいと思います。
 まず,今後のスケジュールについてでございますが,資料1をお目通しいただきたいと思います。その確認をしていただけたらと思います。

【事務局】
 資料1について,御説明申し上げます。
 資料1をご覧いただきますと,本日11月16日でございまして,本日は関係団体からの意見についてということでございます。
 また,第9回は1月中旬を予定させていただいておりまして,今,委託調査でやっております「教職員のメンタルヘルスに関する委託調査」についてを主とした議題とさせていただければと思っております。
 また,2月から3月にかけまして,1,2回開催いたしまして最終まとめの報告に持って行きたいと考えております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

【委員(座長)】
 よろしゅうございますか。
 1月の中旬に開かれます第9回は,委託調査の結果は出ていると思うんですよ。

【事務局】
 はい,データを加工したものも含めまして,最終的な形とまでは言えないかもしれませんが,ある程度公表できるレベルに近い形のもので出したいと思っております。

【委員(座長)】
 それは早めにメールででも委員の先生方に配っていただけませんか。お願いします。

【事務局】
 はい,承知いたしました。

【委員(座長)】
 それでは,スケジュールに関して他に御意見はございますでしょうか。
 なければ,次へ進みたいと思います。
 それでは,関係団体から様々な御意見を頂いております。この中間まとめに関しましては,皆様方にも御連絡を申し上げておりますし,様々な御意見があることに関しても,おそらく皆様方の所にも行っているのではないかと思います。
 これらをすべてまとめていただいておりますので,中間まとめに関して頂きました御意見をまず御披露いただければと思います。

【事務局】
 それでは,資料2-1,及び資料2-2を御覧いただければと思います。
 資料2-2で関係団体から頂きました御意見そのものをお付けしております。
 ただ,全体として報告書にのっとった形で説明申し上げますので,それは資料3の中間まとめにのっとって項目別でまとめたものが資料2-1となっております。
 資料2-1に基づきまして説明させていただければと思います。
 まず資料2-1の1ページ目を御覧いただければと思いますが,「1.教職員のメンタルヘルスに関する現状と課題」に関しまして御意見を頂いております。「精神疾患により休職している教員についての現状」として,教員以外の職員の現状把握についても分析をする必要があるのではないか。また,中学校における現状につきまして,中学校は部活が多くて少し違う状況であるということを御意見として頂いております。
 また,2番でございますが,教職員のメンタルヘルス不調の背景等に関しましてでございますが,まず,その中の背景といたしまして,企業環境をとりまく21世紀の環境が大きく変わっていることに触れた方がよいのではないか。また,メンタルヘルス不調の原因を示すデータを示す必要があるのではないか。また,うつ病が社会において位置付けが変わってきていることについて触れた方がよいのではないかといった御意見を頂いております。
 また,次に教職員のメンタルヘルス不調の背景等についてでございますが,教員の働きがいについて,内発的な働きがいについてしっかり分析した方がよいのではないかという御意見。あるいは,教育活動以外の業務が増加しているという御意見。また,休暇取得が十分に出来でいないのではないかという御意見。メンタルヘルスの不調の原因としてパワハラ・セクハラについて触れる必要があるのではないかという御意見。また,教員に対する社会の目が厳しくなっていることもあって,教職を敬遠する傾向があるのではないかという御意見。また,課題を抱える人の困難に目を向ける形で対策を取った方がよいのではないかという御意見。
 3ページ目でございますけれども,児童生徒・保護者・マスコミ等への対応といったこともあるのではないか。また,教職員の長時間労働や管理統制がメンタルヘルスの原因になっているのではないかという御意見もございました。
 4ページ目でございますが,教職員の業務の特徴といたしまして,まず,公教育に対して過度に期待があるのではないかという御意見。また,職務の多様化と困難化,多忙化があるという御意見。また,時間外勤務が,部活動を含め多くなっているのではないかという御意見。また,子どもや保護者へのきめ細かな対応が教員の特徴としてあるのではないかという御意見がございます。
 5ページでございますが,心身の緊張状態の継続があるという御意見でございます。子どもの対応ということで休憩がなかなか取りにくいという状況でございます。また,多忙化によりまして同僚性が希薄化してきているのではないか。また,教材準備や保護者対応,事務的対応のために多忙感があるのではないかという御意見。また,部活動に関しましても,いくつか御意見を頂いているところでございます。
 次に,教職員の意識等についてでございまして,事務職員の役割について御意見頂いております。
 6ページ,ご覧いただければと思います。事務職員に関しての表現ぶりについて工夫が必要ではないかという御意見でございます。また,養護教諭や学校事務職員,栄養職員などの一人職に関しましての孤立しがちな傾向といったことも御指摘がございます。
 職務環境としての学校の特徴・雰囲気でございますけれども,仕事の満足度,ワーク・ライフ・バランス,職場におけるコミュニケーションといったものが大事という御意見。また,サポートしている周りの教職員へのサポート,周りの方々へのサポートも大事だという御意見。代替人員のこともしっかり考えた方がよいという御意見。また,教員の状況の把握という御意見もございます。
 7ページになりますが,大規模校の管理職というのは,150人を越えるような場合,校長一人での介入には物理的な限界があるのではないかという御意見。初任者のメンタルヘルスの不調について,御意見を複数頂いております。また,市町村教育委員会による県費負担教職員の健康管理でございます。そこに関しましては工夫が必要ではないかという御意見。休憩室の設備といったものも必要ではないかという御意見でございます。
 次に予防的取組についてでございます。
 個の問題,個の責任とメンタルヘルスとなっておりますけれども,個の責任を強調することがかえってストレス状況を悪化させているという御意見。
 8ページでございます。精神保健の専門職の活用をより図った方がよいという御意見。各機関の連携体制を教育行政や厚生労働行政の連携強化,あるいは,精神保険部局との連携といったところでございます。
 セルフケアの促進につきましては,実践的研修をよりすべきだという御意見を頂いております。一方で,9ページでございますけれども,研修をもっと厳選すべきだという御意見も頂いております。
 家族の方々への窓口を周知した方がよいという御意見。学校管理職の現状と教育委員会によるバックアップが必要であるという御意見。教育委員会が管理職をしっかりバックアップする必要があるという御意見でございます。
 ラインによるケアの充実のところでございますが,教職員の職場不適応の初期症状の例といったものに追加すべき例があるのではないか。管理職に必要な能力というものを考えていく必要があるのではないか。ラインケアにおける主幹教諭の役割についても,肯定的な御意見,またはそうでない御意見も頂いてございます。
 次に10ページでございます。
 円滑なコミュニケーションを図る学校作りを中心に据えた方がよいという御意見。また,学校事務をより強力にして,事務業務に関しましては学校事務職員を中心にやっていくべきだという御意見でございます。それから業務上の配慮について具体例を載せてほしいという御意見。
 新規採用者への対策についてしっかり触れた方がよいという御意見を頂いております。
 次に11ページでございます。
 これも近いところではございますが,若年層におけるメンタルヘルス不調というものがあるので,そういったところの原因というものをしっかり分析すべきだという御意見でございます。
 業務の縮減・効率化等についてでございますが,施策のスクラップ・アンド・ビルドが必要という御意見を頂いております。
 また,12ページでございますが,教育委員会による迅速なサポートが必要であるという御意見。調査を見直すべきだという御意見。作成書類を削減すべきだという御意見。また,多忙化ということをもっと前面に出した方がよいという御意見。
 地域連携等における負担への考慮をすべき,逆に地域連携で負担が増えるという観点で書かれております。また,退職者の活用をしっかり図っていくべきだということ。外部機関の業務の縮減・効率化を図っていくべきという御意見でごさいます。
 次に13ページでございます。
 それぞれの学校運営体制における専門性を生かした職場作りをすべきだという御意見。校長のリーダーシップについて,校長を中心に,校長に情報が入るようにしていただきたいという御意見。保護者の要望に対する対応について文言修正をすべきだという御意見を頂いております。
 相談体制等の充実の部分でございますけれども,教職員と管理職との対話の機会を充実すべきだという御意見。これは人事考課制度の際の面接等を活用してということが例で挙げられております。
 次に,スクールカウンセラーの活用でございますが,こちらもたくさん御意見を頂いておりまして,より教員の方のケアにスクールカウンセラーをという御意見がございます。
 14ページでございますけれども,同じような観点でスクールソーシャルワーカーを活用すべきだという御意見でこちらも多くの御意見を頂いてございます。
 15ページでございますが,管理職の退職者の方々を助言者として活用すべきだという御意見でございます。また,相談機関への通所,通院の分析と課題把握に努めるべきという御意見。共済組合の相談体制の充実を図るべきという御意見。それから,産業医によるサポート体制を充実すべきだという御意見。パワハラ・セクハラの相談窓口を設置すべきだという御意見でございます。あるいは,ガイドラインを作るという御意見でございます。教育委員会内において,労働安全衛生ですとか,メンタルヘルスの専任者を置くべきだという御意見を頂いております。教育委員会と精神保健医療福祉所管部局との連携ということもございます。
 次に16ページでございます。良好な職場環境・雰囲気の醸成ということで,労働安全衛生法に基づく対応ということが,かなりいろいろな所で御意見を頂いているところでございます。
 17ページでございますが,市町村教育委員会においても産業医の配置を促進すべきだという御意見。
 また,18ページでございますが,学校について,医師の方に御理解いただきたいという御意見。教職員によるボトムアップ機能が大事だという御意見。また,談話・談笑スペースの確保の話でございます。復職プログラムを実施する際の工夫といったところでございます。
 次に復職支援でございますが,復職支援の際にとるべき措置のフロー図への記載ということで,図の中の記載をより充実すべきだという御意見。教員以外の職員のための復職支援についてもしっかりと言及すべきだという御意見。復職プログラムにおける本人等の意思の確認を,本人が希望しない場合どうすればよいのか。家族との関係をどうすればよいのかという御意見もございます。本人と同僚・上司の判断が違う場合の対応をどうすべきかという御意見も頂いております。
 次に19ページでございます。
 保護者が拒否した場合の対応をどうすべきか。対策が取られているのにトラブルが発生する場合,どうすべきかといった御意見です。復職プログラムの根拠を明確にすべきだという御意見。復職プログラム中の服務の取扱を明確にすべきだという御意見。復職プログラムの趣旨の徹底を図るべきだという御意見。また,復職プログラムの対応を複線化すべきだという御意見を頂いております。
 次に20ページでございます。
 復職プログラムを促進していく必要があるという御意見。医療機関や家族と定期的な連携が必要であるという御意見を頂いております。次に,復職プログラムの実施前における対応について御意見を頂いております。復職プログラムの参考資料というものを提示していただきたいという御意見。復職プログラムの期間について意見が出ております。また,復職プログラム実施中における対応といたしましても御意見を頂いております。
 次に21ページでございますが,復職プログラム実施後における対応としまして,復帰の時期,あるいは復帰の際の勤務場所,復職プログラム実施後における対応,職場復帰が可能でない場合の本人や家族への説明不足についての御意見。復職可否の判断についても御意見を頂いているところでございます。
 次に22ページでございます。
 職場復帰の時期について,4月を避けてという意見に対して肯定的な意見とそうでない意見と頂いております。職場復帰訓練の制度面での検討をすべきではないかという意見を頂いております。また,職場復帰後の対応でございますが,職場復帰時における発症した原因の解消が必要であるという御意見を頂いております。また,職場復帰時における人的措置も配慮が必要との御意見を頂いております。
 次に23ページでございます。
 こちらは,その他となっておりまして,免許更新制度がメンタルヘルス不調の教員にとって負担となっているという御意見。教員定数の改善はいろいろなところで御意見を頂いております。また,時間外勤務対応についても御意見を頂いております。
 以上,雑ぱくではございますが,以上でございます。 

【委員(座長)】
 大急ぎで説明をさせていただきましたが,要は,御説明いただきましたのは,いわばまとめでございまして,それぞれのところで,これから皆様方に御意見を頂きたいと思います。
 総じて,私がこの関係団体からの御意見を拝聴しまして,拝見しまして考えたことは,私たちがこの中で議論してきたこと,それが十分に表現されていなかったために,誤解をとか,あるいは念を押されたという感じで出ているものと,私たちもやはりまだ,そこまで突っ込んで考えていなかったことについて,かなり前もって言われたという感じ,いくつかそういうような分類をしなければいけないような気はいたします。とりあえずは,今御説明いただきました1と2,つまり教員のメンタルヘルスに関する現状と課題というところで,いくつかいただいたもの,それから2の,これはだいぶたくさんあるんですが,教員のメンタルヘルスの不調の背景はいったい何かということをまとめたところに関しての様々な御意見について,少し皆様方にお目通しを頂きながら,御議論いただければと思います。
 まずは1の教員のメンタルヘルスに関する現状と課題という整理のところで,精神疾患によって休職している教員についての現状をどういうふうに表現するかということだと思いますが,これはどちらかというと文部科学省の方に注文が出ているように思いますが,その辺の所はいかがでしょうか。お返事があるでしょうか。

【事務局】
 こちらに関しましては,記述についてこういった御意見も頂いておりまして,何らか充実させる方向で工夫する必要があるのではないかと。

【委員(座長)】
 工夫をするということでいいですか。

【事務局】
 はい。

【委員(座長)】
 その次の,中学校における現状の分析ではいかがでしょう。
 これもやはり,文部科学省の方から,回答というわけではないですが,こういう問題提起があることに対して御意見はないでしょうか。

【事務局】
 それぞれの学校種によって特徴があるとは思いますので,それについて小,中,高,特別支援学校とございますので,それをどうするかというところかと思います。
 中学校を特出しするかというのは,全体像を見ながら考えさせていただきたいと思います。

【委員(座長)】
 中学校だけ抜き出すということはできないということですね。

【事務局】
 必ずしもそうではないですが,部活動等に関しましては特徴がございますので。

【委員(座長)】
 後の方にも出てきますよね。
 それでは,これに対して特別に回答するのではないということでいこうと思います。
 それでは,2のところの教職員のメンタルヘルス不調の背景ということで,かなり注文が出ていますが,これについては,まず丸1のところを見てください。
 企業等におけるメンタルヘルス不調の背景ということで書いてあるところで,企業環境を取り巻く21世紀の環境に関してもっと書き込んだらいいんじゃないかということでございましたけれども,その辺のところ,いかがでしょうか。

【委員】
 経済状況の問題があると思うのですけれども,企業環境うんぬんをここで記載する必要があるのかどうか。疑問なのですが。ただ厚生労働省の発表では,経済的な環境の変化に伴って働く人のメンタルヘルス不調が増えているという表現をしておりますので,それぐらいであれば,という範囲かなと思っております。

【委員(座長)】
 ということは,ここで出されている御意見を,少し書き加えてもいいということですか。

【委員】
 はい。

【委員(座長)】
 じゃあ,それで整理をしてみましょう。
 それでは,メンタルヘルス不調の原因を示すデータの必要性という点でいかがでしょうか。このデータを示すというのは非常に難しいことだと思いますけれども。

【委員】
 むしろ私が感じたのは,今後の調査の中で盛り込んで調査されていくことになるのかなと思ったのですけれども。

【事務局】
 委託調査を今やっているところですし,それで十分かどうかというのは再度検討したいと思いますが,その委託調査の分析の部分でデータが当然ございますので。

【委員(座長)】
 調査の結果を待たず,この中に組み込んでいくということですか。

【事務局】
 はい。その中で足りないものがあれば,また適宜,というふうに考えております。

【委員(座長)】
 それでは,それでいきましょう。
 その次の所ですが,教職員のメンタルヘルスに関する統計データ,これと全国学力学習状況調査を並べられるものでしょうかね。
 文部科学省の意見としてはどうですかね。

【事務局】
 都道府県ごとの比較は可能ではありますけれども,意味があるかどうかは定かではないですね。

【委員(座長)】
 悪用とは言いませんけれども,変に使われたら困りますよね。それは考えなければならないかもしれませんね。
 さて,その次にあります社会におけるうつ病の位置付けの変化。このことについてはいかがでしょうか。

【委員】
 カッコの中に書いてある「広がってきていることに加え」以下の部分は記載されていますよね。ですから,念を押して書いてある程度かなと思ったんですけれども。ここに言及するとなると精神医学関係者の中でもいろいろな意見がまだまだまとまっていない状況ですので,ここでそれを明確に出してしまうっていうのは,ちょっとどうかなと思うのですけれども。

【委員(座長)】
 それを社会全体の背景として整理するのは難しいと思いますけれどもね。

【委員】
 はい。この程度の記述にとどめるという形でいいのかなと思いますけれども。

【委員(座長)】
 はい。そうですね。
 次の,教職員のメンタルヘルス不調の背景等のもう少し具体的なことになりますけれども,教員の働きがいというところで御意見があるようです。これに関しては,教職員組合からずらずらと書いてきてありますけれども,ざっとお目とお目通しいただいて,どんなことを感じたか,また,書き込むことが必要なのかどうか,その辺のところを御判断いただければと思います。
 私は,この国際経済労働研究所と共同でやったという調査を全く知らないものですから,これについてこういうふうに書かれるとそうかなと思いますけれども,文部科学省は御存じでしたか。

【事務局】 
 申し訳ございませんが,詳細は存じておりません。

【委員(座長)】
 そうすると,その結果についてこれだけのことが書いてあって,その結果を組み込めということでしょうね。
 これを中間まとめの中でこの御意見を入れるということの意味合いはどうなのでしょうか。

【事務局】
 組合から来ているデータの概要については,関係団体からの提出意見の中の32ページ,33ページに概要のグラフがついてございます。

【委員(座長)】
 ということは,それも中間まとめの中に入れておく必要があるということですか。

【事務局】
 そういうことではなく,データが全くないかということでしたので。

【委員(座長)】
 御意見としては頂くということがありますけれども,今のようにですね,資料としてはこれからまた検討する時に使わせていただこうと思いますけれども,この中間まとめの中に組み込むということではないということでよろしゅうございますね。
 では,その次に行きます。教育活動以外の業務の増加ということですが,いかがでしょうか。

【委員】
 基本的には,背景のところでポイントは押さえてあると思います。ただ,文章表現として,多忙感という言葉があまり出てきていないのかなと思いますが,そのあたりは取り入れてもいいのかなという気がいたしますけれども,業務の特徴とか意識等のところでも関係して出てきますので,そこで出たときにとらえれば特段こういう形にしなくてもいいのかなと思っていますけれども,確かにいろいろな要素がありますので,多忙感が最終的にはかなり大きなウェイトを占めているのかなとは思っております。

【委員(座長)】
 多忙感という言葉でまとめていいかどうかということですね。それはまた皆さんで議論していただいたほうがいいかもしれませんし,おそらく,こういう多忙感というのは感覚的なものですけれども,中間まとめで使っていい言葉かどうかというのは気になりますので,すこしペンディングにさせていただこうと思います。
 そのほか,休暇取得が十分にできていない状況という総論的なところですが,これに関しては文部科学省のほうからはデータを出すんですか。

【事務局】
 必要があればお出ししたいと思いますが。

【委員(座長)】
 体調不良の一因と決めつけることはできないかもしれませんが,データを出せということであれば出ることは出ますね。

【事務局】
 データを出すことは可能でございます。

【委員(座長)】
 さて,その次のところのメンタルヘルス不調の原因としてのパワハラ・セクハラに関して,もっと詳しく書き込まなくてはいけませんかね。

【委員】
 実際に数は少ないですけれども,あるというふうには認識しておりますので。ただ文言的にはいかがでしょうかね。言葉そのものは使われてないですよね。まとめのほうには。

【事務局】
 はい。

【委員】
 実際にはこれに基づいてストレスが蓄積されてという教員もおります。

【委員(座長)】
 どうでしょうかね。これは総論ではありますから,そういう傾向にあるということは,言えないことはないかもしれませんけれども,少なくともデータ上そう言えるものは持っていないですよね。

【委員】
 実際に学校を訪問したり,教育委員の先生と面談する中で,ないわけではないですね。確かにある。ただ明確な事例と,グレーゾーンの事例とがあって,なかなか実際に対応するということにはならないのですけれども,総合的なものとして,強調するのではなくて,ひとつの要因として,ある場合にはそれに対する対応が迅速にとれるような体制を作ったほうがいいというニュアンスの記載にする方がいいと思いますけれども。実際にそれに近い事例に遭遇すると,通常企業ですと,ハラスメントの対応部署というのがあると思うのですが,それがあるのかないのか明確でなかったりとか,実際にあったのに周知されてないとか,そういう状況も見聞きするので,対応がしやすいような仕組みをまずは考えていったほうがいい。それくらいにとどめておいたほうがいいと思います。

【委員(座長)】
 先生いかがですか。

【委員】
 要因としてひとつ,ちらほらはあると思うのですが,それ自体がメンタルヘルス対策というよりは,別立てで作る方向になるのかなという気がしますので,先ほど先生がおっしゃったように,迅速に対応できるような手立てをとってもらった方がいいということを入れるくらいでよろしいかなと。

【委員(座長)】
 ということは,少なくとも総論で細かく言うことではなくて,各論,つまり,報告書の中で事例等を挙げたときに書いていってもいいということでしょうかね。

【委員】
 はい。人間関係の中の一つのあり方として,そういったものもあると。

【委員(座長)】
 だいたいそういうことのようですね。
 さて,優秀な人材の教職の敬遠というのは,何も議論しなかったと思いますけれども,ちょっと組み込みにくいですよね。

【事務局】
 メンタルヘルスの問題とは直接関わらないと思います。課題ではあると思いますが。

【委員(座長)】
 教員採用の問題はまた後で出てきますけれども,ここでこんなことまで言うことはないのではないかという気がしますけれどもね。
 それでは,課題を抱える人の適応困難ということについて御意見を伺います。
 これも長い御意見で,特別支援学校の校長会からあります。
 問題を抱えた子どもたちを抱える学校も教員も大変だとは思いますが,それについての認識は我々も持っていたと思うんですよね。
 誰か御意見ありますか。

【委員】
 13は,教職員にアスペルガー症候群の方がいるということですね。そういう教職員もいる中で,という指摘ですよね。

【委員(座長)】
 これはそういうふうに読めますよね。私たちが議論してきたのは,確かに難しい子どもたちがいるということにたいしては議論をしましたよね。
 特段取り上げて記載しなくてもよろしいかなと思いますけれども。
 この場では,これを組み入れるということは避けてもいいのではないかというふうに受け取りました。
 次に,児童生徒・保護者・マスコミへの対応ということで御意見があります。

【委員】
 例えば,今ですといじめ自殺問題でマスコミ対応を余儀なくされる学校もありますけれども,これはまれなケースですし,保護者のクレーマーと言われている方もいらっしゃいますけれども,そういうことも含めて人間関係とか保護者対応ということも出ていますので,これもほかのものと同じようなものになるか思いますけれども。

【委員(座長)】
 わかりました。
 それでは少なくとも中間報告の中で具体的に触れるということではないということで進めたいと思います。
 既にこのことに関しては,この委員会の中でも何度か議論されてきたように思いますから,その範囲でもう一度読み返してみて,多少加筆をする必要があるかもしれませんが,この程度だろうと私は思っています。
 それでは,教職員の長時間労働,管理統制ということで,教職員組合からある御意見。少し目を通していただいて,何か御意見ありますか。

【委員】
 少し視点の違いというところもあるかとは思いますが,もちろん管理職も職員の健康状態とか精神状態を考えて対応しております。ただ,多忙というのは感じている教員が多いというのは思いますけれども,バランスよく,適材適所で校務分掌をしていただいたり,私の学校などでも毎週水曜日は「ノー残業デー」にしたり,という取組もしたことはありますので,こういう形は少し極論的な部分があると思います。

【委員(座長)】
 ちょっと真ん中ほどを見ていただきたいのですが,「子どもたちの学校における様子や課題を保護者に知らせる目的で出される「学級通信」や「保健だより」が,校長や教頭,主幹教諭,教務主任,学年主任などの幾重にもわたる事実上の検閲を受けなければならず」と書いてありますけれど,こういう実態というのはあるのでしょうか。

【委員】
 個人が出すのではなく,組織で校長の名前で出していただきますので,校長なり,副校長が見ますけれども,こんな感じでよろしいでしょうかということで,責任を持って出していただきますけれども,こんなに何重にもやるということはないことだと思いますので,せいぜい担当から管理職ということですね。新規採用の教員でしたら,担当して学年主任に出してこれでよろしいでしょうかと見せて,その後,また管理職が見るということもありますけれども,検閲ということではなくて,ここのところもう少し写真か何か入れたほうがいいねとかというアドバイスをしたりして逆に励ますということで,また,こういうことを通じて管理職と職員がコミュニケーションを取るということだととらえておりますので,そういった視点の違いがあると思います。

【委員(座長)】
 わかりました。
 ということは,実態として全くないことはないけれども,書き加えることはないだろうということですね。
 そのほかにも同じ所であるのですが,こちらで書いてあることは各論でも書いてあるのですが,そこだけを抜き出して,少し批判的に書いてあることになるかと思います。
 4ページの一番上の真ん中ぐらい,カッコ書きでたくさん書いてあります。そのカッコ書きのところは中間まとめにある言葉なのですが,それらに目を通していただいて,最後のほうにいくつか御意見が付いています。
 例えば,最後の方にいきますと,「などに矮小化してはならないし,それでは根本的な事態の解決にはならないと考えます。」というふうに言われても,少なくとも総論の所で考えている所を中間まとめとして述べたところですが,ここまで言われることもないのではないかと思っているのですが,いかがでしょうか。
 これについては,恐らく最終まとめでは言及しないといけないかもしれないと思いますが,何らかの形で言及するとしても,中間まとめの中でここまで踏み込むことはないのではないかと思いますが,いかがでしょうか。
 よろしゅうございますか,それで。
 それでは4ページのところで,教職員の業務の特徴という所に入りたいと思います。公教育に対する過度な期待ということの総論がありますが,これは今更ここで言うことではないし,それに,その後の職務の多様化と困難化を含む多忙化,これは先ほども出たことでございますし,これはもう十分認識して私たちは議論してきたと思うんですよね。その辺のところは私たちがまとめた中間まとめの中で表現はできていると私は思ってますので,これは通過させていただきたいと思います。
 その次に,時間外労働,時間外勤務に関して確かに取りにくいという問題とか,多いといという問題があるということが指摘されておりますけれども,これも実態としてはその通りだと思いますから,その実態に関してはデータで出しているのではなかったですかね。
 最初にいただいた資料の中で課外のことは出ていたのではないかと思うのですよね。

【事務局】
 はい。中間まとめの中にも。

【委員(座長)】
 そういうことであれば,もしいただいた御意見の中でないものがあるようであれば,それをデータとして付け加えていただけば,最終報告の時はそれで十分だと思いますけれど。中間報告ではいいのではないですかね。
 それから,次の子どもや保護者へのきめ細やかな対応という所では,当たり前のことが言われてはいるのですが,それについては十分認識して私たちは議論してきたと思いますので,これも御意見としては頂いたということでいいのではないでしょうか。
 さて,その先のものに移ります。
 5ページの心身の緊張状態の継続というところで,長時間勤務等が身体的な疾病を負わせているということですが,もっと書き加えろということですかね。これに関しては,データが出ていますよね。それについて書き加えればいいということですよね。その程度でどうでしょうか。

【委員】
 他業種との比較をしたデータを確認したことがないので分からないのですけれども,印象では体調を崩す人がそれなりにいらっしゃるとは思うんですね。それが他と比べて多いのかということに関しては分からないですね。自律神経失調症の症状,めまいとか頭痛とか,ここにはありませんけれども,いわゆる身体不定愁訴的な症状というのは一般的かなと思いますけれども。

【委員(座長)】
 その次の多忙化による同僚性の希薄化ということに関しては,一般論としては言えると思いますが,実態として何か書き加えることがありますか。
 実際に教員の訴えを聞いたりすることもおありでしょう。その中で感ずることがあって,この中で何か書き加えておいたほうがよいようなものがありますか。

【委員】
 同僚同士,先輩と話す機会が少なくなっているということはよく聞いていますが,それは仕事が多忙化しているという理由と,もうひとつ,対人関係が少し変化しているという両方あると思うのですが,仕事が多忙化しているというのはここに入っているので,要因をはっきりと特定するのは難しいと感じています。実際にこういうことがあるのでしょうか。

【委員(座長)】
 次にも多忙感というのがありますし,具体的に部活動などが忙しいということが挙げられておりますし,言葉の問題として多忙感でいいのかどうかということで先ほど私が注釈を付けましたので,それは先ほど申し上げた通りでございますが,具体的に部活動などが大変だという点に関してはどうでしょうか。現実に,中学校はどうでしょうか。

【委員】
 中学校ですけれども,逆に教員が部活動指導でしていることは,汗流してコミュニケーションを取ったり,信頼関係を深めたりするとても重要な意義ある活動なのですね。それが,土日もなくてとか,朝練習とか,毎日休みなくやってしまうと精神的に疲れてしまうということもあるのでしょうけれども,基本的に,自分の専門分野,サッカーですとか野球ですとかバレーボールですとか,部活動も楽しみに,もちろん授業が生命線ですけれども,子どもとの関わりを大事にするということで,逆に働きがいになっている側面もあると思うんですよね。ですから,体調を崩してしまう方は,自分の専門以外を,なり手がいないのでやらされて,しかも土日も出て引率しれくれということかと思うんですよね。それを克服するために,東京杉並区でしたか,土日の練習ですとか,練習試合を外部に委託するという,画期的といいますか,一石を投じているわけですけれども,そういったことも考えられなくはないですね。

【委員(座長)】
 後の方にはそういう御意見もありました。ということは,部活動等で忙しい,多忙感は間違いなくあるということですから,もし,その辺をもう少し加えたほうがいいということであれば,加えたいと思います。
 教職員の意識のほうに移ります。
 「教職員」というときに,「教」と「職」とを分けて考えなくてはならないという考え方が,6ページの28,29のあたりに出ているような気がします。これに関しては,後ほどもまた出てまいりますけれども,その辺のところ,御発言はありませんか。

【委員】
 教員の場合は,子どもたちが中心になって来るという部分と,事務職員の場合は,学校運営に関わっていると言いながらも,直接子どもたちには関わっていないという部分はあると思うのですが,ここであえて触れる必要があるのかという気がいたします。

【委員(座長)】
 例えば,28のところにある,6ページの一番上ですね,「個々の意欲を高め,能力が十分に発揮することができるキャリア形成の在り方について検討が必要である。」ということを加筆しろと具体的に書いてあるのですけれども,その辺はどうでしょう。

【委員】
 直接メンタルと関係はないかと思いますが,年齢層で言うと,18から60歳までいますので,若い人たちのところについては当てはまるかもしれませんが。

【委員(座長)】
 その次の29のところも事務職員が学校運営に積極的に関与できる機会が限られていると記述する根拠を明らかにすべきだと。まず,記述しろということと,その根拠を明らかにしろという二つに分けられると思いますが。書いておかなくてはいけないことですかね。

【委員】
 ちょっとよろしいですか。
 事務職の方と何人かと話をする機会があった時に,やりがいを持ってやってらっしゃる方もいらっしゃるのですが,本当はもっと学校運営に関わりたいと思っているのだけれども,かなり関われる分野が少ないといったことで,もっともっとやりたいという声を聞くことはあるんですね。なので,これは記述の問題だと思うのですが,まとめのほうに,「積極的に関与できる機会が限られることもあり」というのが,限られるというのが前提だととらえられたのかと思ったのですが,そうではなくて,御本人のモチベーションに比べると限られてしまっているケースもあると。そういう中で,本当はもっとやりたいのにできないということでのモチベーションが失われているということを意図したことだったかと記憶しているのですが。

【委員(座長)】
 ということは,だいたいこの記述でいいだろうということですかね。

【委員】
 そうですね。あるいは,この「も」が「が」に変わると印象が変わるかという気がします。

【委員(座長)】
 ありがとうございます。
 その辺,6ページの30番にも「事務職員にしか携われない学校運営の関与があり」うんぬんと書いてあるのですけれども,書けということかと思ったら,「当該職員全体に対し非礼ではないか」と書いてあるのが,よく分からなかったのですけれども。

【委員】
 特に,事務職員全体が学校運営にあまり関わりませんよということをここで言っているように受け取られたのだと思います。

【委員(座長)】
 それではその辺少し表現を変えましょうか。

【事務局】
 はい。表現を工夫させていただきます。

【委員(座長)】
 わかりました。
 一人職種の問題,養護教諭の問題は,学校事務職員も一人職種の場合があります。栄養職員など,そういう人たちの問題にもう少し言及しろということなのだろうと思います。孤立しがちな傾向があるという御指摘ですから,これは承っておけばいいと思います。
 私自身は養護教諭とのつながりが非常に大きいものですから,その認識は大変高く持っていますけれども,だからといって,養護教諭は養護教諭のやるべきことを持っていまして,どちらかといえば積極性は高い。ですから,メンタルヘルス上に養護教諭が大きな問題を抱えているということは私は認識していないものですから,その辺のところは一人職種だからということだけでは切れないような気がすると思っています。
 さて,その次の職場環境としての学校の特徴とか雰囲気というところで,仕事の満足度,ワーク・ライフ・バランスの問題,一般職種との関係と一般企業の中での関係との問題ということから,もう少し書き込む必要があるかということで御指摘を頂いていると思いますが。

【委員】
 いままでのお話を聞かせていただきまして,基本的には企業のワーク・ライフ・バランスと先生方のワーク・ライフ・バランスとはかなり違っているのではないかと思っているんですね。異質なものだと思っているので,同じように論じることは無理があるのではないかと思うのですけれども。いかがでしょうか。

【委員(座長)】
 今,具体的に文章を読み上げることはできないのですが,この辺のところで文部科学省は何か書き換えなくてはならないという認識がありますか。

【事務局】
 委員から御意見がありましたように,ワーク・ライフ・バランスをどのように捉えるかということかと思います。つまり,他の職種同様に学校現場でも言われているということでございますので,それを今回の報告書の中に書き込むかどうかというところかと思います。

【委員(座長)】
 どちらかといえば,この会議の中で先生の方から,一般企業における問題についての御指摘があって,それと教員の問題,あるいは教員が十分にそういうところを認識していないという御批判に近い御意見は何度か承ったような気がします。そういうことを書いてもいいかもしれないと思っていますけれども。それは,この集まりの中のひとつの御意見ですから,そういうものももう少し加えてもいいのかもしれないという気はしています。その点は,今日おいでにならない先生も少し言われていますので,記録をひっくり返してみて,書き換えていただくことが必要かもしれません。  

【委員(座長)】
 さて,サポートを必要としている,サポートをしている周囲の教員へのサポート。サポートをしている教員へのサポートというということで御意見を頂いていますが,どうでしょう。これについては現場の問題もありますけれども,何かありますか。

【委員】
 確かに周りの先生方に負担がかかって職場の雰囲気が少しこう気まずくなってしまうようなことがあるのですけれども、その辺りは管理職の先生方の配慮や裁量でうまくやっているところもありますし,まとめの中で外部によるケアの充実とか管理職による適切なバックアップとかこの辺りで比較的網羅されているのではないかと思うんですね。
 なので「職場環境としての学校の特徴・雰囲気」のところで記載はしなくても その取組の中である程度網羅されているのかなと思います。

【委員(座長)】
 なるほど。今の66ページの33のところの御意見。発達障害のある子どもたちに対して,理解や対応についても大変だという,そういうようなことでそこに触れた方がいいのではないかという,そこまでは具体的になくてもいいということですか。

【委員】
 そうですね。

【委員(座長)】
 ある意味で分かりきっていることですよね。

【委員】
 そうですね。それは学校の先生方もお母さんも,常識的な部分という理解でいいかなと思います。

【委員(座長)】
 その辺は特別支援学校の校長会だからそういう風に意見を言ってきたのだと思いますけれども。
 それでは,「教員の状況把握」に入ります。
 ここで少し問題視している所がありますが,「事例の度々ある学校は」という,そんな言い方がどうかということのようですが,その辺のところは,気になりますけれども,どうですか。

【委員】
 一般的にこれは言えるのかなと私思っているんですけれども。きっと心外な方がいらっしゃったんでしょうね。学校の中でのその理由,直接なかったのでしょうけれども,家庭的なこととか子育てとかいう悩みであるのでしょうね。ただ,一般的にですから。実際に私も行政にいましたけれども,これは言えると思うので外したくないなと思います。

【委員(座長)】
 先生はどうですか。

【委員】
 取り方によっては,いやだと思う所があると。今おっしゃったようにいろんなケースが度重なった場合までこういう表現をされてしまうと,ちょっとどうかなという気がしますね。いろんなケースが重なったときはしょうがない部分があるので,こういう表現はちょっと,という部分もありますね。

【委員(座長)】
 ありがとうございます。

【委員】
 すみません。あとから思いついたのですが,たまたま校長先生が異動された学校で複数の事例がもうすでにあって,その余韻でもうちょっとだめだという場合もあるので、「こともある」というような表現の追加でだめですか。

【委員(座長)】
 それでは次のところに行きますけれども,大規模校の問題を特別に取りあげろということなのですが,大規模校の校長としては有り難いと思うというふうに書いてはありますけれども、校種別にはいろいろと言及しておりますけれども,規模別にどうかということについては,特に校長の役割とか校長の責任の重さの違いということは確かに議論をしてなかったと思うんですよね。それについては言及しないといけないですか。何か御意見はありませんか。

【委員】
 ただ特別支援学校が,校長は1人ですけれども,副校長が2人とか3人とかいる体制はあると思うので大規模だからできないということはないと思うんですね。

【委員(座長)】
 ということは特に少なくとも中間まとめの中で,それに言及する必要はないのではないかということですね。
 それでは,初任者のメンタルヘルス不調ということについて,初任問題についていくつか御意見があります。新規採用,あるいは採用の仕方,あるいは任用前体験,こういうことについていくつか御意見がありますが,これについて,意見としてはひとつ先生の方から頂かないといけないですね。制度的な問題の中でどのような問題があるのか。

【委員】
 制度的というか,確かに財源が昔と変わっていますので,今の要項で採用された人たちの様子を見ると4月1日から勤務していくこと自体が大変なのかなという気がしますので,研修制度,それから採用前の研修といいますか,そういうものが今後充実していく必要があるかと思われます。

【委員(座長)】
 少なくとも,7ページの上の37が,前段の所が初任者研修制度そのものに問題があるということで御意見としてあるのですが,これに関して今度のこの検討会議の中で、特に中間発表と中間まとめの中で言うべきものがあるかどうかというのが,これに関しては余り議論してませんね。私が,最初に採用問題に関して意見を言いました。まず一つは大学における教育の仕方,教員養成の仕方に問題はないだろうかということと,それから教員採用に関して問題はないだろうかということで,例を挙げながらお話をしましたけれども,それ以降,この中ではこのことについて余り議論をされませんでした。その辺がこの意見の中に初任者の問題として出てきているのかなと思ってはいます。ただ,初任者のメンタルヘルス不調ということで確かに39のところ,最近,新採をされてもすぐにメンタルヘルス不調になってということが書いてありますけれども,そういうケースが増えてきているということは確かなようです。その辺のところは資料の中で出てくると思います。そういうことからいえば37,38,39というのは御意見としてはまた承ってもいいと思いますし,最終のまとめに記載するまでの間には今お話ししましたように,教育のプロセスの問題,つまり教員養成の在り方の問題とそれから任用の問題,教員採用試験と言われている採用試験や任用の問題に関してはどうしても避けて通れないと思っています。そのときに少し議論をさせていただこうと思っていますので,37,38,39に関しましては,一応御意見としてはここのところでお伺いしようということでまとめておきたいと思いますがいかがでございましょうか。

【委員】
 それでよろしいかと思いますけれども,戻るんですが13の指摘の3ページ最後の方に再募集の適正云々という記載があって,若干重なる部分があると思いますので,要はまとめていただいた分類の問題なのかと思いますけれども,眺めてみていただければと思います。

【委員(座長)】
 それでは1,2の中の最後の方に移りますが,市町村教育委員会による県費負担教職員の健康管理について少し御意見がありますが,ざっと読んでいただいて,この意見を採用すべきものと,別途書き加える必要があるかどうかということに関してお話願います。

【委員】
 市町村教育委員会によっては,労働安全衛生管理体制ができていない部分もありますので,私がここで意見を言わせていただくのは法律にありながら遵守していないという全市町村が,財政的理由にですね,そういうところがあるので、確かに40番につきましては全部の市町村ができていないという風に取られるという面に関しては余り,いい表現ではないと,できていないところもありますというような表現でもいいと思いますが,ただ,現実に小さい町村部で対応できていないという現実があることは認識していただければと思います。

【委員(座長)】
 今私が了解した範囲でいえば,40から7ページの所でいえば,現状があると2行目のところに断定しているのは問題があるから,対応できないでいることもあるというふうに変更すべきであるということは,一応そう受け入れた方がいいということですね。41に関しては考え方ですからこれはいいと思います。42に関しては頑張っている所もあるから頑張っている所もあると書けということでしょうね。ちょっと分かりませんがこの内容はいかにも市町村教育委員会に対して失礼な表現であるという言い方ですが,失礼に当たる表現,どんな表現ですかねえ。ちょっと今,すぐ頭には浮かばないんですが。

【事務局】 
 今,おそらく40番の修正という書き方であれば,おそらく市町村が全てというように読み手が受け取ってこういう書き方をしていると思いますので40番のような修正をされるということであれば特段かと思います。

【委員(座長)】
 読み手の方はちょっと失礼だと思うとおっしゃっているのですから,読み直してそこは考えたいと思います。休憩室の整備に関しては,特にこのことに関してはないと言っていいでしょうか。保健室は一つの休憩室ですよね。生徒だけではなくて。養護教諭の義務は決して生徒だけの問題ではないですよね。

【委員】
 ただ,生徒がいるときに実際に教員がそこを使うということはありませんので。ただ本校の場合でも教材準備室の一部を上手に使って,ソファーを置いて小休止できるということをやっていますので,管理職がそういった要望、実態をしっかり見て工夫すれば立派な部屋でなくてもそういったものを作って畳を敷いてごろっとできるとか,というような工夫はしていくべきかなと思っています。

【委員(座長)】
 そうすると今の御意見を少し加えて,書き加えておいていただければいいですね。
 後半は,かなり議論をして成案を得たところでありますので,御意見もいろいろありますけれども,それは読み取り方の違いとか,あるいは十分に読んでいただけていなかったと思われるようなところは比較的多いというふうに私は見ています。従いまして,できるだけそこのところは,スピードアップしながら進めて皆さんの御意見を頂きたいと思います。まず,7ページの一番下の予防的取組の「個の問題」「個の責任とメンタルヘルス」に関しては留意すべきであるという総論ですから,これはこれで留意したからこそやっているんですから私は改めて言うことではないような気がします。そのまま45。8ページのところでも同じようなことがあります。ただここのところでは一応丸で書いてあります。丸のところ,丸12345まで書いてありますね。それを整理したと言うことでありますが,この辺のところは,ページ6以降の順番にも習って変更すべきであろうという変更の御意見でありますので,それは再考してもいいのではないか。こういうふうに思います。その他,次の精神保健専門職の活用ということで言えば、これに関してはまずなんと言っても文部科学省がどのようなお考えであるのかによって,これからどうしたらいいかということを書き込めるかどうかの問題だろうと思いますので,どうでしょうか。

【事務局】 
 今,児童生徒に向けてはスクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーと体制の整備はやっておりますけれども,余裕があれば教員の方もスクールカウンセラーに御相談,自らのことはなかなか相談できないのかもしれませんけれども,子どものことも含めて相談されてはいるのですけれども、制度的に今すぐ体制を整えられるかというとなかなか難しいと思います。

【委員(座長)】
 あとにそれに類したことが出てきますけれども少し先へ進みます。各機関の連携体制ということについても,それが必要ですという御意見は当然だろうと思いますのでよく分かりましたということだと思います。48に関しましては,受診した病院によって対応が違う。それは言われると私の方も困ってしまうんですけれども,実際にこういうふうに過ごした休業,休職にしても,それから復職にしても実際にその担当のドクターの考え方によってかなり違うということも考えられます。そういう点から見てどういうふうに考えていったらいいのか,少なくともこの検討会の中で今まで議論したことを整理してみたときに,どの程度書けるかということになろうかということですが,その辺,御意見ありませんか。

【委員】
 確かに医療機関によって対応が違うということが精神科医療の大きな問題でもあると思うんですね。それはそれで大事なことなんですけれども,確かこの辺に関しては復職プログラムのところで言及してますよね。嘱託精神科医とか産業医が調整機能を発揮しながら情報を共有していくという所でそこはすでに言及されているのでもういいのかと思います。

【委員(座長)】
 逆に後半の部分で考えたいと思いますので。
 セルフケアの促進という分野に入ります。セルフケアの促進というところで実践的な研修の充実、理解促進ということですが,これで本当にメンタルヘルスの不調,それの発生予防ができるのかのという問題であります。その辺でチェック体制うんぬんという,チェック体制を作れということだと思うのですけれども,できるものですか。

【委員】
 セルフケアということですので,自らが相談員,あるいはカウンセラーと相談しながら確認することかと想像するのですけれども,被災されていらっしゃる具体的な中身が分からないので,推測でいうと,研修の時に例えばカウンセラーさんと面談する時間を作るとかそういったことの取組を設けてはどうかという御提案かと思うんですね。それがもし可能であればやってもいいのかなと思います。

【委員(座長)】
 チェック体制というか体制ではなくて,セルフケアでセルフチェックということをもう少し普及していかなければならないということもあると思います。そのことについては多少の加筆をする必要があるのかもしれません。
それから次のところ,8ページの50のところ。これは精神福保健福祉士協会からいってきたことですが,教員全てを対象にしたセルフケアのためのメンタルヘルスケア知識と書いてあるところをちょっと目を通してください。こうしたところで下から2行目のところに「メンタルヘルス課題に対する理解を深めることにも通じ,教育の観点からの効果も高いと考えます。」一応の提案みたいなものも書いてありますけれども,具体的に何をするということでもない。従って,「管理職に就いた者に対しては,メンタルヘルス及びラインケアに関する実践的研修の必修化が望まれます。」ということで御意見としてはありますが,これは私たちのこの中でどちらかといえばそうした意味のある御意見でお話を伺っていたと思います。教員の世界の中ではなかなかそれができていないということで言われたような気がしますけれども,何かもう少しそういうことを書き加えておいた方がいいということでしょうか。

【委員】
 今の先生のお言葉ですとむしろラインケアの方になってきますね。管理監督者の方が教職員の方に対して不調があればきちっと気がついて,何が不調の特徴であるかということを勉強していただいて個別対応していただく。事例制といっていますが。きちっと対応していただけるような研修を受けていただくということが基本だろうと思います。それでいいじゃないですか。

【委員(座長)】
 今のような表現で書き加えてください。セルフケアに関しては,さっき私が申し上げたところです。
それでは研修に入りましょうか。研修の課題。研修が多すぎる。簡単に言えばそういうことですね。そういう時間がなかなかとれない。そういうことですね。その辺のところを考えるという御意見だったと思います。感想としては,この御意見に対していかがですか。

【委員】
 こういった御意見もっともです。都教委の方もこういうことを認識しており制度改革をしておりまして,外に出る研修を比較的少なくして,それぞれの学校現場でOJTですね、主幹教諭,指導教諭,あるいは授業の達人,いろいろいますので,学校の中,現場の中で仕事をしながら若手にもそういったものを盗んでいただくという形で今研修の制度が変わりつつあると思います。私はとてもいいことだと思っていますので、これを全国にも広げていただきたいと思っています。

【委員(座長)】
 ということは少し文部科学省の方から見れば,やはり教員全体に対してということになると研修を多く増やしていくという形で対応されると思いますがその辺のところはどうですか。今回の議論の中ではあまり出てこなかったことですけれども。こういう意見もありますが,これに対して文部科学省はどう考えるかということをお考えの上で今の言葉を拾っていこうと思います。

【事務局】
 研修につきましては,他の協議に関してもそうなのですけれども,より質の高いものに精選していくという方向で物事が動いておりますので,そういうことでいえば先ほど東京都教育委員会の取組が紹介されていましたが,同じような方向性かと思います。

【委員(座長)】
 それでは次の9ページの真ん中辺にいきます。家族への窓口周知ということでありますけれども,これは当たり前のことでありますが,それはそれでいいとして次の学校管理職の現状と教育委員会によるバックアップのところで,バックアップの問題としていかがでしょうか。

【委員】
 重要であるといわれればその通りですよ。バックアップという,今もやってはいるものですから研修にしても病気になられた方にもついてもいろいろ関わっているので,必要ですということですね。

【委員(座長)】
 こういったバックアップ体制があるということを何か図によって示しますかね。文部科学省としては学校に対してどういった態度をとっているか,バックアップ体制の作り方みたいなものを何らかの形で御指導されているとしたらそれをこの中に引用するか何かしてください。

【事務局】
 工夫をしてみたいと思います。

【委員(座長)】
 さて,ラインケアによる充実。これはさきほども話に出たところですが,教職員の職場不適応の初期症状の例として54の身体面の初期症状云々ということは当たり前のことであります。問題は管理職に必要な能力と言われますけれども,管理職いかがでしょう。この通りですか。ちょっと読み直してこの辺のところですね、管理職が必要な能力と言えるかどうか分かりませんが管理職としてやらなければならないような,ないしは判断,こういうことについて少し言葉の上で必要であればそれは当たり前のことでございますから少し加えるということで御理解いただければ有り難いかなと思っています。
 さて,もう一つありますのは「ラインケアの充実に係る主幹教諭の役割」。これはどうなんでしょうかね。これは学校現場でないとよく分からないと思うんですが。これについては話が出たことがなかったような気がしますね。

【委員】 
 私の方で,東京都では主幹制度とか主任制度とか導入していますけれども,よりきめ細やかに教職員の動きを把握できるということで有効だという話をさせていただいて,例えば,「今日先生,顔色が悪くて,授業中も元気がなかった。」とか授業観察も主幹もしたりしますので,そういった情報が拾えるという部分では,管理職とのパイプ役的なところがありますので,情報を得るということでは有効なのかなと思っています。

【委員(座長)】
 確かそういうことを先回伺ったような気がします。それはそれで当然ですよね。そこに関しての充実ということはもう少し制度化しろということなんですかね。

【委員】 
 学校事情で配置されてない学校があるということで,本校の場合は4人おりますが,1人しかいない所もあるので,その辺を充実させろということかなあと思います。

【委員(座長)】
 そうですね。全校配置によってと書いてありますから,でもこの辺のところを書き込んだら文部科学省としてはいきなりだと思いますよね。

【事務局】 
 今,全ての学校に必置という形にはなっておりませんので,教育委員会の御判断でやっていただいて。

【委員(座長)】
 場合によってはそういう御意見もあるということで,どこかで書くしかないかな。「あった」ということでね。

【委員】 
 主幹教諭と限定しない方がいいのではないですか。

【委員(座長)】
 なるほど。主幹教諭というのは都道府県や市町村によって違うのか。

【委員】
 違います。職名によって違いますけど,あと出てくるのは,ミドルリーダーとかも出てきますのでそう中間的な方がいればいいのでは。

【委員(座長)】
 そういうことで少し加えていただければ。
 さて,それでは次にいきましょうか。10ページ目のところ,これは今のラインケアの続きでありますのでこれはちょっとパスして,その次のところも同じように主幹教諭の配置が必須ではないと思料すると書いてある所でこれらについてはメンタルヘルス対応に係る具体的な問題として考える,研修を含めて考えるということだと思いますので,これも一応今のところで少し加筆をしていただくということですませたいと思います。
 次の「円滑なコミュニケーションをはかる学校づくり」については理念だと思います。理念としては当然大切でございますので,これに関しては今まで議論は十分やってきたと思いますし,先ほどちょっと言いましたように読み取り方の問題と思っていますので、これについては今ここで議論しないことにいたします。
 次に学校事務組織の確立というところです。この事務に関してはこの後もかなり議論があります。これに関して加えていただくか,あるいはこの意見が正当であるのか少し御判断を頂ければと思います。 

【委員】
 事務職員は,教員と同じように,確かに理想は事務的な業務を事務職員の所に持ってくればいいという理想論になるのですが,そこへ持ってくると最後は定数増の話になってくると思います。あとは組織の確立という点になると全校配置ではなくてセンター方式とかいうことになりますので,ここは要望でないと,ここをちょっと触れるか,教員の定数増と同じ理論になるのかなと思います。

【委員(座長)】
 考え方としては10ページの61のところは最後の所に「このためには、校長を補佐し、学校運営を担う事務職員の数の充実と質の向上が不可欠です。」とありますが,これはそれなりに定数配置の問題と関わりますので,ちょっとすぐには書ききれないと思いますので,考え方として重要だということに関して書くとしても,そうしたことを62の3のところにありますように丸2の「ラインによるケアの充実」に加筆していただきたいと書いてあるところに関してはどうでしょうか。それについていかがですか。

【委員】
 センター方式になればラインができるわけですが。

【委員(座長)】
 言葉としては63のところにあるように「副校長・教頭や主幹教諭等」を「副校長・教頭・事務長や主幹教諭等」としていただくようお願いしますと書いてある。かなり具体的に書いてある。

【委員】
 そうですね,職名だけが変わっていくというふうに思われますので,こういうふうに位置付けはしてもですね,先ほど出てきたことと別に変わりはないのでこれを変えることとラインケアということは直接つながりにくいなと思います。そういう先ほどの主幹教諭のように何人かの内の1人ということではないので,基本的に一人配置なので職を新たに作ることだと理解するのですが,そういうことをやっても実態は変わらないと。

【委員(座長)】
 御意見としてはそういうふうに頂きましたけれども,文部科学省としては,例えばこういうときにこの中で文書として書いたものに事務長という言葉を入れることはできるものですか。

【事務局】
 事務長自体は,校長をサポートする役割として,事務組織をまとめるという役割ですから,事務長が置かれている組織についてはラインケアということはあり得るかなと思いますが,事務職員については一人職場のところもありますので,その辺を踏まえてこの辺をどういう記述にするかということだと思います。

【委員(座長)】
 書き分けるということですか。

【事務局】
 場合によってはそのまま書くということもあり得ると思います。

【委員(座長)】
 先ほど議論いただきました新規採用者への対応に関して,先ほどの話に出ましたけれどもこれに関してはいかがでしょうか。同じような問題が出てきていますので,先ほど一応お話をいただいたようなことでよろしければ,これでよろしいでしょうか。その他少し角度が違いますけれども,11ページの67の所,新規採用者の問題でもありますけれども「勤務条件や福利厚生など労働者としての権利を知る機会が少ないから」というふうな言い方をしてますけどこれは実際にどうなっているんでしょう。

【委員】
 静岡県の例で申し訳ないのですが,ちょっと不足していたところがありましたので,初任者研修資料と冊子でもって教員の勤務状況,福利構成的なところは冊子としては渡してありますが,特に研修会等で説明をしてない,労働条件的なところは説明してないということはあったかもしれません。

【委員(座長)】
 それから全国的に見て全てやっているとはとても思えないとありますが。

【委員】
 全国的といいますと労働条件のことですからちょっとそこは分かりません。

【委員(座長)】
 その辺のところは仮に加筆をしていただくとすれば,通知法を少しお調べいただいた上で少し加筆していただけませんか。よろしいでしょうか。

【事務局】
 はい。

【委員(座長)】
 さて先ほども出ました,「若年層におけるメンタルヘルス不調への対応」ということで,教員採用の問題,採用後の教育の問題,様々なそういったところの御意見があります。これに関しては先ほども少し御意見を頂きましたし,今後の中間まとめではなくて最終まとめに向けてもう一度検討していただくとき,そのときに整理したいと思います。それでは業務の縮減・効率化というところでスクラップ・アンド・ビルドの問題ですが,69、70までいかがでしょうか。

【委員】
 東京都の例ですけれども,やはりあの公務改善研修というものをやってモデル校,あるいはモデル地区を作って,いろんな業務の縮減策,どのような形で進めているかと,バックアップ体制も含めてそういうとこまでやっておりますので,今までもそういう話は出てきましたけれども、ここの中でいければなと思います。 

【委員(座長)】
 その延長上で71番。それは御意見として伺えばいいかなと思っています。同じように73のところもそういうことでパスしたいと思うんです。
 さて,その次は教育委員会による迅速なサポートという所で,それに関しては少し先生に御意見を頂くということで,まず73ページのところをちょっと見てみましょう。人員増が必要である。まさかこれについてはいそうですとはいえませんよね。

【委員】
 これは定数の問題ですね。

【委員(座長)】
 ただ国のほうも定数増だけではないので,各自治体の裁量でということも踏まえているのかと思いますが,これはちょっと「はい」というわけには,限界がありますね。
 その必要性は認めていますか。

【事務局】 
 課題ではあります。

【委員(座長)】
 なかなかこれは難しいところですね。少なくとも中間まとめということで文部科学省から出て行くということになればなかなか難しいでしょう。

【委員】
 教育委員会の人員増員ということではないのかもしれないですけれども,市で採用された保健師を,これまで教職員課の中にはいなかったのですけれども一人配置して有効性がある程度あるだろうということで増員になったんですね。教育委員会の中の増員ということではなくて市の中で採用している保健師さんをうまく配置して,それをうまく活用して学校をサポートしていくということはあってもいいのかなと思いました。

【委員(座長)】
 人員増が必要ということ。これはある程度認めるとしても,なかなか難しい。それからこういう工夫があるということ。工夫のところで書けばいいということでしょうかね。それだったら中間まとめの中にも書けますね。
「調査の見直し」。この調査は何のことでしょう。これからやる調査でしょうかね。「内容を吟味しきめ細かい調査にすべきである。」と言っていますが。

【事務局】 
 これは,行政サイドから学校側に多数お願いしている調査の精選というよくある話であります。取り組んでいるところではあります。

【委員(座長)】
 ここでこれから調査しようとしている内容のことだとは言えないということですね。では見直しをするということを意見としては書き加えてもいいかもしれません。
 さて,次辺りからは多忙の問題に関係して,書類が多い多いというそれが多忙につながっている問題で,これに関して今までも盛んに言われたことですし,そういうことに関しても,いくつも教員の方から聞かされていると思いますけれども,それに関しては御意見としては後だと思いますけれども,この中でもう少し書き加えなくちゃいけないもんでしょうかね。

【委員】
 現実的なものとか子どもに関わる時間が取れないということは現実にいっぱいあっているのですが、そういうことってここに入っていませんでしたか。

【委員(座長)】
 75の4行5行目くらいのところ。「報告書が多く」,これに加えて「生徒指導上の」うんぬんが加えられていて,そして,「このため」と書いてある5行目「児童生徒と共に過ごす時間や権威といった教員を支えていたものが減り,消耗する要因である事務的用務,保護者対応等が増えてきている」実態も現実に存在しているということを書くべきかどうかということ。これはこの委員会の中で議論ということではありませんが,教員の多忙ということに関しては言われましたからね。

【委員】
 防止・対応が非常に複雑になってきているということはその通りだと思うんですね。そういうことを言うんだったらいいなと思っています。ただ、事務的なことと,保護者や子どもたちへの対応が難しくなっているということが並列するものかどうか,事務的なものを減らすとして最終的に教員としてやらなければならない仕事の中に当然保護者や子どもたちへの対応ということは入ってくることなのでそれが並列してということであればどう書くか非常に難しいところだと思います。現実的に保護者対応や児童生徒対応がトラブルになりやすくて,そういうとこで現実的に疲れやすいということはあると思います。

【委員(座長)】
 ここでいうような作成書類が多いから負担が大きくなっているというところでまとめるのではなくて,どちらかというと難しいケースが増えてきているという,教育とか生徒に接する教員として負担が大きくなっているということでまとめた方がいいですか。

【委員】
 それもそうですが,それとは別にやっぱり作成書類に追われているというのが事実だと思います。

【委員(座長)】
 なるほどね。じゃあ両方に書き分けますかね。
 ここから先は意見と言うよりも感想でよろしいですか。作成を求められる書類の削減。そんなこと可能ですかね。

【委員】
 相当前から言われていることで,文部科学省もかなり減ってきているかなと思いますけれども,ただやはり教員が自主的に研究会をやったり,それの資料作りですとか指導案作りですとかもあるわけですね。ですから本当に子どもと向き合って授業をしっかりやっていく,教材研究をしっかりやっていくというところでは,まだまだ精査しなくてはいけない。区の段階で結構同じような転入生がどうした,転校生がどうしたっていうことが,学務から来たり同じような内容が指導室から来たりということがあるんですね。同じような内容,これは区で精査して,同じ一回ものの人数なんかデータで出しているわけですからそこから拾ってやってくれということをいっているんですけれども,意外に縦割り的なところが区の行政にあって,これ出したじゃないかというような余計負担感を感じるときがあるんですね。その辺のところは改善していく必要があると思っています。

【委員(座長)】
 わかりました。文部科学省としては書類の削減について努力をされているように思うけれども,現場の方とすれば必ずしもそうではなくて,縦割りという言葉を使うのかどうかわかりませんけれども求められる資料においては重なりが多いということですね。それをもう少し一般化させてほしいというようなことが議論としてあったというふうに書き加えておきます。そんなことから多忙の問題でいえば,これは教員の多忙の問題ということがほとんどだと思いますけれども,それが問題となってメンタルヘルス上の問題が悪化しているということなんだろうと思います。問題は何とかしろということなんですが,最後の問題としてその対策について記述を求めたいとありますが,ちょっとこれは最終的な報告の中で書くしかないと思うんですよね。この段階では書くものではないかなと思います。現状の分析ということが主でしたから。そういう対策まできちっと議論できなかったと思います。
 それからメンタルヘルス不調の根本原因につきましては先ほどから多忙の問題が出てきましたし,部活の問題が出てきましたしそれは重なりがありますのでパスします。
 それから地域連携等に負担が多いよということに関しては,学校教育としては欠くことができない部分じゃないですかね。私はこれを問題視されるのはちょっと気になりますけれどもね。確かに外部人材との連携や調整の際の時間が教員の負担になるということで,しかし,地域連携を否定してはいけませんが,これはこれからの学校にとっては大切な問題だと思いますので私はこれは今まで通りでいいと思うんですが。
 退職者の活用ということに関しては御意見として頂いておいてもいいかと思います。このようなことでその次に進みます。
 外部機関との連携,効率化の問題ですね。これについても御意見としてはその通りだと思われることがたくさんありますし,私たちはここのところでいろいろと議論してきたように思います。それで,御意見として承るということでよろしいかと思っています。
 専門性を生かした職場作りはもう当然のことでございますので,これに関してはこの場で改めて指摘するようなことではないような気がするというふうに思います。特に教職員のメンタルヘルスの問題ですから,メンタルヘルスの専門性を持った人をということは前にも議論されましたので,それはもう既に終わっていると思います。
 さて,校長のリーダーシップによる職場環境の改善に関しても今更お聞きすることでもないと思いますので,当然のことであろうと思いますのでこれに関して改めて言及するまでもないと思います。
 保護者の要望に対する対応という所で「必要がある」又は「ことが大切である」に改めるべきであるという,その文脈でどうなんでしょうか。文部科学省の方で気になりますか。「保護者対応について・・・,努めることが大切」ということで,名詞切れで,体言切れになっているということがいやなんでしょうかね。よろしいでしょうか。
 85のところの対応という言葉に少々違和感があるということで,関わりという言葉に代えろということなんですが,これに関しては対応という言葉はかなり使われていますよね。関わりの方がよっぽど曖昧になってしまうような気がするんですよね。むしろ対応するって言葉の方がいいのではないかなと私は思ってますけどもう一度よく文章を読んでみたいと思います。
 さて,その先に行きます。時間がなくなってしまいますが,相談体制の充実ということと復職支援の方に本当はいかなくてはならないんですけれども,ちょっとどうしましょうか。

【事務局】
 今日は一旦こちらで閉じまして,例えば後日事務局に先生方から御意見を頂戴して,そして座長と御相談させていただくと。

【委員(座長)】
 この相談体制そのものと職場復帰に関する議論はかなりやってきたんですよね。ですからここで改めて議論する必要なないような気がしますので,これに関して読んでいただいてなお付け加えの御意見があったり,あるいはなるほど自分たちが議論しなかった点に気がつかれたならば,それについてはメールか何かでお知らせして,それで整理しましょうね。それで後は座長預かりということでいいでしょうか。

【事務局】
 その様にしたいと思います。次回、委託調査をやりますのでもしそのときにどうしてもということがあれば,そのときにおっしゃってその場で議論していただくということも考えられると思います。

【委員(座長)】
 少なくとも相談ということに関しましては委員の中にベテランのドクターもたくさんおいでになりますし,特に復帰の問題に関しては,専門としてやってこられた方も多いので,私はこれに関してはかなり議論してきたと思ってます。そんなことで,今のような形で終わらせていただいて,そして最終的に皆様方からなお御意見があれば頂いて,それを加味した上で最終的に座長扱いでこれを中間まとめとさせていただきたいと思いますがよろしゅうございますでしょうか。
 では,この次の回にはですね,これの議論ではなくて予定通り調査の結果について話をする,承るということで最終のまとめに向けてそこでもって検討していくことにしたいと思います。私の方からはそこまでにさせていただきます。


(以上)

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