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教職員のメンタルヘルス対策検討会議(第6回) 議事要旨

1.日時

平成24年8月10日(金曜日)18時30分から20時20分

2.場所

文部科学省3F2特別会議室(3階)

3.議題

  1. 中間まとめ素案について
  2. その他

4.議事要旨

冒頭、座長から挨拶がなされた。

議題(1):中間まとめ素案について

【座長】

 中間まとめの素案というものを今日は皆様方にお渡ししてあるかと思います。この中間まとめの素案に基づきまして、今日は皆様方にご議論いただきたいと思います。それではこれから議事を始めたいと思います。20時20分ぐらいまでを目途にして進めたいと思います。よろしくお願い致します。それでは、事務局からお願いします

【事務局】

 まず、議事に先立ちまして、事務局にて8月1日付けで人事異動がございましたのでご紹介申し上げたいと思います。8月1日付けで初等中等局担当審議官尾崎から後任として高橋審議官が着任いたしておりますのでご紹介申し上げます。

【高橋審議官】

 高橋でございます。どうぞよろしくお願いします。

【座長】

 それでは、皆様方に配付しております資料の確認を引き続き、事務局から、お願いしたいと思います。

【事務局】

 配付資料を確認いたします。資料、本日は2種類の資料がございます。ひとつが教職員のメンタルヘルス対策について中間まとめ素案としているものでございます。もう一つが前回の会議の議事概要でございます。前回の会議の議事概要につきましては、委員の先生方にご確認いただきまして、先生方のご意見をふまえて後日文部科学省ホームページに掲載させていただきたいと思っております。説明は以上でございます。

【座長】

 本題に入りたいと思います。それでは、今回は先ほど申しました中間まとめの素案に関しまして、ご議論いただきたいと思っています。まずその中身に関して文部科学省から説明をいただきたいと思います。

【事務局】

 それでは簡単にご説明申し上げたいと思います。前回中間まとめに向けた意見の整理ということで資料を配布させていただきまして、ご意見を頂戴しました。その中間まとめに向けた意見の整理から変更している点をご紹介を申し上げたいと思います。まず、全体構成については大きく変わってはございません。まず、1ページでございますけれども、教職員のメンタルヘルスに関する現状と課題というところでございまして、現状、課題は大きく変わってはおりませんが、付け加えた点としまして、条件付採用期間中の病気を理由とした教職員の9割以上が精神疾患によるものとなっております。若い採用間もない教職員に対する対策というのが重要になってくるということを追記させていただいております。

 続いて、2ページでございます。教職員のメンタルヘルス不調の背景等というところでございますが、(2)の教職員の精神疾患の背景等というところで、特に四十代の教職員で若手教職員の人材の育成に関わったり、支援したりする余裕がなくなっている現状があるというところを追記しております。

 続いて、3ページでございます。これは、(3)の教職員の業務の特徴の一番最後、(4)の上になりますが仕事の質の面でも記述を加えてございます。仕事の質の面では、生徒指導上の諸課題、保護者や地域との関係において困難な対応を求められていたり、教職員個人が得てきた知識や経験だけでは十分に対応できないことがある。このため、教職員には時々の状況に応じて新たな知識や技能を習得することを求められているということを記述しております。

 続いて、飛びまして6ページになります。予防的取組の中の(2)のラインによるケアの充実の中の一番最後になります。学校の組織についての部分でございますが、いわゆるなべぶた型の組織であり、ラインによるケアが行いづらい事情がある。主幹教諭等を配置し、ラインによるケアが行われるよう体制を整備する必要がある、ということに加えまして、また、主任を中心として、ラインによるケアに準じた対応が行われるようにすることも重要である、ということを追記しております。

 続いて7ページでございます。(3)の一番最後になりますけれども、業務の縮減・効率化等というところの一番最後になります。速やかな保護者対応と管理職による適切なサポートというところの二段落目になりますが、教育委員会においても、学校へのサポート、学校に対して迅速にサポートする体制となっていることが重要である、ということについて記述しております。

 続きまして、8ページになります。(4)の相談体制の充実というところの一番最後になりますが、専門家等の活用も含めた体制の充実というところの三つ目の○になります。まず、スクールカウンセラーの活用の重要性を記述しております。また、アドバイザーとして退職校長を活用するということも有効に機能しているということを、さらに、スクール・ソーシャル・ワーカー等の専門的な知識・経験を有する外部の人材の活用、あるいは、学校を取り巻く多様な課題に的確に対応するための教職員体制の充実を図ることが必要であるということについて記述をしております。続きまして、(5)の一つ目の○になります。労働安全衛生管理体制の整備というところでございまして、特にその基盤となる体制の整備を図ることが急務ということで、地方公共団体において、学校における労働安全衛生管理体制の整備のために、財政措置を含めた取組をより一層推進することが必要である、ということを記述しております。

 続きまして、9ページからになります。復職支援の部分でございます。前回特に復職支援について重点的にご議論いただきましました、委員の皆様からの発言を整理しまして、まずは病気休暇取得から職場復帰を果たすまでの大まかな流れを整理をいたしまして、それぞれの段階ごとにどんな留意点があるのかということについて、委員の先生方のご意見をもとに整理しました。

 具体的には10ページ以降をご覧ください。まず10ページでございますけれども、病気休暇取得時点からの対応ということで、教職員本人が病気休暇を申請したとき、そこから支援が始まるというわけでございますけれども、その中で、病気休暇取得時点の流れというのも、まず図示をしまして、その段階から本人の病状を踏まえつつ、定期的に連絡を取る予定であるとか、あるいは主治医や家族とも連携することについて、あらかじめ本人の了解を得ておくことが肝要であるということ、またそもそもの復職支援の内容について確実な周知を行う必要があるということ、また3つめの○になりますけど、管理職の人事異動があった際も、異動前と同様の配慮や連携を行うことができるよう十分な引き継ぎが必要であるということ、また、4つめの○になりますが、本人が職場に対して被害者意識を抱いているときなど、本人の了解を得にくい場合の記述、あるいは、家族の方への対応について、5つめの○については主治医との連携について留意する点について書いております。最後10ページの一番下については、公立学校共済組合が設置する医療機関がございますので、そういったところのセカンドオピニオンを活用するということについても記述をさせていただいております。続いて11ページでございます。休職中に本人から復帰希望があった際の対応について書いております。その際は復職プログラムを作成または実施することによって、復帰につなげていくということになりますけれども、その復職プログラムの留意点を上の図にまとめてございます。また、復職プログラムに、三つ目の○になりますけれども、復職プログラム実施前に例えば公共施設等の社会環境を活用したリハビリを行って、その実施時期について見極める取組についても記述をさせていただいております。

 続きまして、12ページでございます。復職プログラムの実施中における対応ということで、実施中における対応として、本人の状況をよく観察し、また、本人とよく話し合う、確認しながら復職プログラムを実施するということについて、一番上に図示をしております。続いて、この状況の確認あるいは観察について、ひとつ目の○の後段になりますけれども、復職プログラム実施中における観察や面談等において、産業医でありますとか教育委員会職員等の第三者が加わって観察したり、面談において間に入ったりすることが有効である。また、前回の会でもご意見がありましたが、復職プログラム実施する際に、その旨を児童生徒の保護者にも伝えて理解していただくということ、また、保護者から御意見等がございましたら、その意見を踏まえて慎重に経過観察をしていくことが重要であるということについて記述しております。

 続いて、13ページになります。職場復帰後の対応前になりますけれども、(4)の復職プログラム実施後における対応から続いて、一番上の○になります。職場復帰の時期についてでございます。繁忙期を避けて適切な時期を検討することが大切であるというところに加えまして、特に教職員の場合、学校における繁忙期でもある4月、年度当初からの職場復帰を希望することが多いですが、再発することなく徐々に職場に慣れていくことを考慮すれば、できるだけ避けることが望ましい。ただ、4月からの復帰がやむを得ない場合においては、学校において職場復帰する本人だけでなく、他の教職員の負担にも十分考慮する必要があるということについてそうしてあります。13ページの(5)職場復帰後の対応について、三つ目の○になりますが、校長は職場復帰時において、本人の状況をどの程度開示してよいのかについて、本人の同意を得て確認し、他の教職員に対して、復帰に際しての配慮について説明しておくことが望ましいということ。また、前回の会議においても、委員からご指摘がございましたけれども、休職者の代替として任用されている教職員は一般的に休職者が職場復帰する日までに任期を迎えることが多いが、復職した際、教職員の勤務を支援するため、財政事情等を勘案しながらも、一定期間継続して任用することが望ましいと考えられるという旨を記述しております。主な変更点をご紹介申し上げました。簡単ではございましたが、以上でございます。

【座長】

 ありがとうございました。皆様方からのご連絡いただいたものとそれから私も事務局と一緒に色々と相談をさせていただきました。少し書き加えたり、書き直したりしたところも含めてお話をいただきました。それでは、これから、皆様からのご意見をいただきたいと思います。特に前回集中的にやっていただきました職場復帰の問題を、まず目を通していただきまして、その辺のところでまだ言い足りなかったところがある、あるいはこれはこういう風な意味だったということで何らかの形でお話をいただけるのであれば、職場復帰の辺りから行きたいと思います。9ページのところで大きく整理をしていただいておりますのは、一つの流れとしては示されているわけですけれども、その流れは、次のページを開いていただくと、病気休暇取得の時点でどのようなやりとりがあるのかをこういった形で整理してみました。復職プログラムの実施中の問題についてそれぞれ皆様方からお話をいただきましたご意見を図にしていただいてあります。この図に関しても、何かご意見があれば、一緒にいただきたいと思います。以上、お話をしましたけれども、今のご説明をしていただいた内容と私がちょっと補足いたしましたことを含めて、これから議論していただければと思います。ご意見ございましたらどうぞ。

【委員】

 まず、第一点ですが、復職に際して従来からこういうプログラムがある、もしくは、冊子ができているとか、あるいはそういうものは特に今はないということでよろしいのでしょうか。各先生方に周知されているようなものがあるのかどうかということですが、もしそれとの整合性をとるのであれば、そこをもう少し検討しなければならないなと思います。もう一点は、ご本人から復職の希望が出た時に、主治医の了解の下に復職の診断書が出たとしても、主治医とその患者さんとの契約、医療上の契約の問題ですので、ご本人もしくは家族の意見がそこに集約されていると、厚生労働省の手引きに記載されていますが、その場合に必ずしも職務復帰が可能ではない場合には、産業医が拒否をする場合がありまして、もうしばらく休んではどうかという判断をして、最終的には管理職が最終判断することになりますので、そういった意見の集約がここには、拒否された場合というのが前提としてありませんので、そういうこともあり得るというのは、きちっと記載しておいた方がいいのかなと思います。

【座長】

 第一点に関しては、何かそういうものがあるかどうかということに関してはどうですか。

【事務局】

 すべての教育委員会を網羅的に承知しているわけではないのですけれども、多くの教育員会では、復職プログラムや、復職支援の取組がどのようなものがあるかについて、学校を通じて職員に周知していると思いますけれども、ただ一方で、どれだけ個々の職員に伝わっているかということについては、差があるのではないかと思います。

【座長】

 それが第一点に関するお答えであると同時に、実際にそれも文部科学省がある種の、方向を出して、各教育委員会にそれを使わせるということをやるのかどうか、それがあるのかどうかですね。それでは第一点目に対してどうですか。

【委員】

 東京都、文科省の真意はあるのでしょうが、きちっとしたものが作られてありますし、経緯をふまえながら改善して、より復帰がスムーズにいくような冊子も作ってありますので、他の都道府県あるいは市町村も同じような形でやっているのかなと思いますし、私はずっと見ておりませんが、校長もしっかりとした研修をやって、そこで周知を図るということで、各校長が年度当初、あるいは年度末に十分説明して周知徹底しているというのが現状かなと思っております。

【座長】

 実際上は東京都は確かにこういう制度、あるいはそういうものについての仕組みもかなりしっかりできてると思いますけれども、東京都ではなくて、東京都以外のところで、その辺の情報がもっておられたら教えていただけますか。

 どこの地方がそういうものを持っているとか、そういうことでなくて結構ですけれども、印象だけで結構です。

【委員】

 全部を知っているわけではないので、出た印象ではかなりの自治体さんで、そういったハンドブック等を整理されて、復帰訓練等に関しましても、ここ数年はかなり実施されていると思います。

【座長】

 それぞれ地域特性もあるでしょうから、素直に同じものを作るというわけにはいかないでしょうから、それはそれとしてある種の目処をつけてやることが必要なのかもしれないと思っています。その辺のところで先生のご経験から、少し話いただけますか。

【委員】

 相模原市でも、冊子とまではいかないまでもA4数枚で休職中の配慮すべき点、復職を検討する時に配慮すべき点、復職プログラムに関する説明のための書類があります。しかしこうした説明書は概して事務的で、当事者や管理職にはわかりにくいのではないかと思っています。援助してもらえている感覚を抱きにくい印象を持っています。それもあって、書類を渡すだけでなく、罹患しそう、あるいは療休から休職に入りそうなどのタイミングで、ご本人、管理職と面接し、具体的に回復や復職に向けた流れ、配慮すべき点、復職プログラムを検討する際に管理職に必要なことを個別に説明するようにしています。

【委員】

 静岡県の場合は、A4数枚の通知だけで、これが職員に周知されているかというと多分されていないと思います。というのは、復帰する都度要望があった場合だけですが、校長等に保健師が説明に行くという支援制度がありますが、対象校すべての利用があるのではないため、周知がされていないのかなと思います。ただ要項等を本人が読んで納得できないところがあるという意見もありますので、見直す必要があると思っています。役所的な発想になりますが、この復帰については学校人事課というところが主になる部分もあるものですから、福利課というところの復帰支援ということと、それぞれの考え方が違う部分もあったりすることもあります。

【座長】

 ざっと、今大きな意味での職場復帰の問題でどういうところで問題がありそうかについて洗ってみました。それぞれまだ問題が残っているようでございますが、私の方から少し皆様方にお聞きしたいことでもあるのですが、10ページを開いていただいて10ページの上の図でいろいろと書いていただいたのですが、この書いていただいた中で、考えますと先ほど委員からお話がありましたように、本人が復帰したいという気持ちがあって、主治医のところに診断書を求めて、そして診断書が提出されるのは本人に対して診断書が提出され、その診断書を持って、校長のところに復帰の申請をしてくるということだろうと思います。これがこの循環なのだろうと思いますが、実は、この病気の休暇のところで、同じようなことなのですが、病気の休暇の場合もそういうプロセスが言われるのですが、病気の休暇の問題も復帰の問題も含めてですが、校長先生というのは、市町村との関係でいえば、市町村に対して、教育委員会に対して矢印でいくだけなんでしょうか。今話が出ましたが、矢印はやはり返ってきてるのではないでしょうか。今のお話にあったように、それぞれ学校の方に矢印を返している。例えば、その職員がどうなっているのか、ということに対する問いがけから始まって、何らかの形で復帰の時に関しても、矢印が教育委員会の方から戻してはいないでしょうか。校長が全てそこのところで、復帰のことも全部決めてしまうということでしょうか。その辺は少し気になりまして、僕はこの図の中に矢印をつなげて書いています。これはないのでしょうか。

【委員】    

 私はいくつか経験しておりますが、必ず、途中報告的なものを含めて、教育委員会に報告しています。教育委員会からもその件について少し話をしようということで、アドバイスがあったり、ヒアリング的なものがございます。これなら復帰できそうだねとか、そういうやりとりをしております。

【座長】

 そういうことがあるじゃないかなと思うと、この矢印は少なくとも、今の10ページのことは先生の方ですね。休暇を取るときのことも、後の報告として、校長から市町村へと矢印がいっている。それと同じように復帰の時も同じように校長から市町村に行っているという矢印だけではないような気がする、というのがひとつあるのではないかと考えました。これが私の方からの疑問に思ったことなので、それ以外に何でも結構でございますので、いろいろとご意見をいただければと思ってます。

【委員】

 今頃になって少し確認させていただきたくて、教えていただきたいのですが、産業医という言葉が何回か出てくるのですが、学校の中で産業医というのは、今時点でどんな働きをしている人なのか、あまり学校に伺っていて産業医という名前を聞いたことがないので確認をお願いいたします。

【委員】

 産業医自体を解説すればよいのでしょうか。そうではなくて、学校で現状として産業医がどういう役割を担っているかということでしょうか。

【座長】

 まず、総論として産業医がどういう役割を負って、どういう仕事をしているのかを、少し簡単に説明してください。それが教育の現場に産業医を置くものか、おかなければならないのかどうか、少し整理していただけますか。

【委員】

 一定規模以上の事業所には、産業医という専門職を選任する必要があります。以前は医師である衛生管理者という表現だったんですけれども、そういう職場の保健、健康の管理だけでなくて環境の管理だとか、産業保健と我々は言っているのですが、そこで働く人たちの健康に関係するようなこと全般を医学的見地から、きちんとアドバイスしたり、勧告したりというようなことをする医師を置かなければならないということが決まっております。労働安全衛生法で規定されているわけです。50人以上で選任しなければいけないので、だいたいどこの学校でも最近は一応産業医を整備しているはずです。おそらくは校医さんが産業医も兼務されているということだと思います。ただ、民間企業で行っているような産業医としての役割を果たしているかどうかということについては、これはおそらく都道府県によっても差があるでしょうし、同じ県であっても地域によって差はあるではないかと思っております。

【座長】

 はい、分かりました。何か付け加えることはありますか。大丈夫ですか。今少し言われたように、産業医という制度は一般企業の中における制度ではあるけれども、産業医に当たるものは学校で言えば校医がなっている。それが実際に産業医と同じように業務を負っているかどうかは分からないとおっしゃったのは、事実だと思います。その辺のところで、現場の考えはどうですか。

【委員】

 現実的には児童生徒をみるということで、教職員まではなかなか向けられないというのが現状ですね。ですから、まあ、区教委として、そういった校医さんを指導するといいますか、サポートするような形での産業医さんが一人、あるいは複数いらっしゃって、定期的に教諭を対象としたメンタルヘルスの研修会に産業医さんが来てお話をいただくとか、あるいは健康診断等で二次に引っかかった方に対して、巡回指導をするようなこと等を前任校で行っておりましたけど、一般の企業と比べて、学校では産業医の認知というのは少し低いのかなと、そんな気がしております。

【座長】

 現場ではそういう話ですけれども、教育委員会として、どうですか。

【委員】

 教育委員会というか、私どもで学校の状況を説明しますと、毎月、産業医が活動しておるかというと、なかなか難しいのかなというのはございます。地域によっては、産業医がいないところがありますので、先日も話をさせてもらったのですが、医師会等に頼みに行くと「報酬額が」という話が出てきて、なかなか人の確保が難しいものがあります。あと、企業の場合は分からないのですが、学校には、校医さんがいますので、後から制度化された産業医については、どちらかというと兼務という言い方は良くないかもしれませんが、専門的ではないのかなという気がします。制度が入った時の当初はなかなか産業医さんの方も、非協力的だったのかなと思いますが、今は何となく改善されてきて、理解されてきたと言った方がいいのでしょうか。学校の方でも活動もだんだん増えてきているのかなと思います。

【座長】

 その上で何かご質問ございますか。

【委員】

 ここで、産業医も主治医もご本人もそうですが、何人かの人に話を聞いてみますと、その医者の診断書というのはとても大きな意味を持つけれども、それが、病気で休職している人にとっては本当に自分の味方になってくれているのかどうなのか、産業医だと学校の味方になっているのではという意見が出てきたり、あるいは、校長にとっては医者の判断というのは、休職されている方のご意向が強く反映するので、学校にとってどうなのかということをいくら主張してもなかなか通らないとか、それぞれの立場になって、この医者の診断書というものとそれから復帰するための条件というのが微妙に違うというのは現場の声としてすごく感じるんですね。それで、どれが正しくて、どれが間違っているかというのではなくて、立場によってそうなんだろうなということは感じるんですが、それが、ある一定の基準みたいなものがない中で、それぞれの状況で主張しあうことで、非常にトラブルが多いということを耳にしまして、この基準というのは非常に作るのが難しいものなのかと。ここの中で、文章の中では、十分に状況を話し合うとか理解し合うということがたくさん書いてあって、その通りだと思うのですが、現実にそれをやるために非常にトラブルが起きます。そこら辺は当然のことだと思うのですが、そこの基準みたいなのがあったら、すごく助かるけど、というのが現場の人たちから声をきいているのですが、そういったことは難しいものなのでしょうか。その基準を作る、例えば復職のためにはこれぐらいのことができていなくてはいけない、できていると望ましいとか、学校の職務を考えながら基準を作るというのは難しいものなのでしょうか。私はそこに関しては医学的なことは全然分からないのですが。

【座長】

 産業医そのものの問題ではなくて、実際に一枚の診断書が出てくる過程を考えると、その診断書に対して、セカンドオピニオンを誰がどのような形で作るかということだと思います。そのセカンドオピニオンを誰が発動してセカンドオピニオンを求めるのかということになります。例えば、具体的に言えば、職員が、復職するときに、主治医にお願いをして診断書を書いてもらう、その診断書が校長に出てくるとしても、校長はその診断書をそのまま鵜呑みしていいのかどうかということですよね。その時にセカンドオピニオンを今度校長は誰にセカンドオピニオンを求めたらいいのか。例えばそれは校医という人がいて、その校医にやってもらえるのかどうか。そこのところに産業医というシステムは一般社会の中の企業の中ではそれが作られているわけですが、学校教育の中では今の校医がセカンドオピニオンを出すだけの力があるのかどうかとか、そういう役割を負わされているのかどうかの問題があると思います。今の整理をすると、やっぱりそこのところだろうと思います。

 その上で今話が出ましたように、復帰に関しての一般的なレベルをちゃんと決めておかなければうまくいかないのだろうと、それをどうやったらいいのだろうかということで、各市町村でそういうものを持っているのかどうかという話が出たわけですよね。ところが、さっきも話が出たように各市町村としてはいろいろ工夫しているけれども、それが共通したものとしてはないし、それを文部科学省が一定のものを作って出しても、地域によっても当然その中身が違うわけでもおかしいし、そうなると本当に一定のものを作ることがいいのかどうかということもまた、議論しなければいけないということにつながると思います。では、それでは何にも答えがないじゃないかという話になると思いますが、それがおそらくこれからの、この中間まとめの話からもう一つ先に、最終的な答申を作るまでの間にこの議論ができるかどうかっていうところだと私は思っております。

 それでは、産業医の問題と、こうした判定の問題の中に医者の診断書の意味が大きいということで、医者の診断書を一体どう活用したらいいのかということ、また、それに関してセカンドオピニオンをどうしたらいいのかということを含めて、ご意見があれば、少し復帰についてお話をいただきたいと思っています。

【委員】

 よく読み込めば、書いてあるような気もしますけれども、復職プログラムについては、必ず復帰するためにはこれを受けなければいけないのかどうなのかということが一つ。もう一つ今の話と関連があるので、併せて伺いたいのですけれども、復帰プログラム中の御本人の処遇ですね。よく民間企業で問題となるのは、その間は、会社から給料は支払われないので、あまり生産性に直接関与するような、そういう仕事はさせるべきではない、その対価としての賃金を支払わないわけですから適当ではないという議論があるし、それから、復帰訓練中に例えば怪我をしたとか、通勤の途中で変な事故に巻き込まれたとかしたときの補償の問題、一般の労災の場合にはそれが下りない可能性があるが、そういうことについてはどうなっているのか、この2点です。そういうこともあるわけですから、民間の場合には復帰プログラムというのは、本人がそのプログラムをやりたくない、自分は復帰したいけれどもプログラムに乗りたくないといった場合に強制は難しいということになっているはずなのですが、その点について少し伺いたいと思います。

【事務局】

 文科省が全て把握しているわけではないのですが、多くの教育委員会でやっていると思われる部分を2点ご紹介いたしますと、必ず復職プログラムを受けなければならないのかということについては、あくまで任意だというのが現状でございます。どうしても、休職か復帰しているかというところの線引きがどうしてもございますので、復職プログラムを行うのはあくまで休職中、給料で言うと多くの条例において8割の給料が支給されている状況で、復職プログラムというのが復帰に向けた支援措置として教育委員会でやっていますということを本人に説明し、本人がこれならやってみようということで、本人の了解のもとでやるということになりますので、あくまで本人が、やりたくない、ということで拒否をしてしまうと、強制がなかなかできない、あくまで任意でご理解をいただいてやっていただくという部分になっております。また、プログラム中の処遇ですけれども、先ほど申し上げたように休職中給料で言うと、8割支給という中でありまして、多くの場合、怪我等の恐れもありますので、教育委員会で任意の保険にプログラム中本人に加入をしてもらって、その点は教育委員会の方で行うというところで、もし怪我等があれば、その復職プログラム中の保険から補償されるというような仕組みを教育委員会として支援措置を設けて任意でご理解いただいてやっているというのが現状かと思います。

【座長】

 どうもありがとうございました。

【委員】

 保険なのですが、昨年から公費で加入していますが、加入してきた公共団体が増えてきていると思います。ですから、通勤災害は補償があります。

【委員】

 先ほどの話ですが、ひとつはその試し出勤というのは、主治医から指示が出ている場合があります。主治医から試し出勤しなさいといった場合に、東京地裁の判決等によってはそれもしなかったことにおいて安全配慮義務違反というのが認定されていますので、主治医から試し出勤をして、円滑な休職をしていなかったということで学校が敗訴しているという事件があります。解雇が不法行為になりますから、今は復職支援というのはきちんとした、いわゆる債務不履行じゃないですけど、安全配慮義務の中に入っておりますから、もし主治医が試し出勤をすべしとなった場合には、産業医が職場巡視してその復帰する場所がどういう状況であるかといことを、当然職場巡視して分かっていますので、復職したときにどれくらいの業務内容かということを踏まえて、試し出勤のプログラムを作るべきだと思います。

 今回の厚生労働省の復職支援の手引きは一部改訂になっておりまして、先月、復職支援の試し出勤期間において、業務命令を命じた場合には、これはいわゆる労災認定に当たるということで、河野衆議院議員から質問に対して、内閣総理大臣が回答して、それに対して復職支援の手引きを改訂されたということがあります。業務命令を命じていなくて、単にその休職期間中に復職のためのならしをしているというのであれば、これは問題ないということになっておりますので、そのあたりをきちんと職場を知っている産業医が主治医の意見を踏まえて、校長先生と一緒に意見を交換しながら、復職支援のプログラムの試し出勤における、その支援のプログラムを作るということであれば、まず問題ないかと思います。

 もう一点は、産業医は健康診断の結果、職員の方の健康診断の結果を踏まえていますので、その精神疾患以外の病気についても把握しているはずですので、それも踏まえて、復職支援をしないといけませんし、一年以上休みだった場合は、健康診断を直ちに実施して、精神疾患以外の病気があるかどうかの確認もした上で復職支援をしないといけませんので、そのあたりもきちんと対応した上で、復職のプログラムを作るべきであろうと思います。そうしてなおかつ復職の時期がどうであるのか、復職支援のときの実際に正式復職したときにどれくらいの業務を与えるべきなのかということについては、すでに先に先生が来られているのであれば、先生方と一緒に協力しながら徐々にならしていくということを踏まえて対応することになると思います。そういう意味では産業医が職場を知っていて、健康診断の結果も知っていて、校長先生に助言・勧告ができる立場ではないかなと思います。それから、厚生労働省の復職支援の手引きは、あくまでも主治医の意見は本人の意見を踏まえた上に医療契約上の患者さんの支援をするものであって、必ずしも復職に適しているかどうかを判断しているものではないと。したがって、そこをきちんと判断した上で復職してただちに発症もしくは再発した場合には、それは復職失敗ということになりますので、そのときの2次発症に関しては公務災害になるか、企業では労災になるかというところは大きな問題になってきますので、それも踏まえてきちっと復職の支援を、業務量の調整もしなくてはいけないということは大切になってくるということです。

【座長】

 ありがとうございました。ただし、企業の話をそのまま学校教育の中に持ち込むのは、本当にできるのかどうかというところが問題ですよね。それは十分承知した上でお話になられていますが、具体的に言えば、先程委員からご質問があった産業医というものの役割というのがそれだけはっきりしているからですが、教育の世界では、産業医の役割を果たしてくれるという校医がいるという話がさっき出ましたけれども、校医が産業医としての役割をきちっと果たしているのかどうか、逆に言えば、産業医がやらなければいけない役割を校医が果たすのか、それはちょっと難しいと思います。ですから、今のように半ばスパッといかないというところが現実の教育だけの問題だということではあると思います。ただ、今整理をしていただきましたように、かなりその辺のところをどういうところまで教育の世界に飛び込んでいかないといけないのか、つまり、教育を労働という言い方はしたくありませんけれども、少なくとも教育者はそこで働く人なのですから、そういう働く人たちの権利やそれから、そういう人たちの健康を守るということが大切だとすれば、何らかの形で企業が今まで培ってきたものをどう組み込んでやっていかなくてはならないかいうことになると思います。教育だけが突出して特別であるというふうに言うことはもうそろそろやめなければいけないかもしれないと思っています。今言われたことを聞いているとそのように思いました。

 それでは教育職員の、特に教員の業務の問題から考えて、復帰のレベルというのはどういうものであるのか。例えば、教師が担わなければいけない業務というのはたくさんありまして、横軸で開けるとたくさんあるわけですね。もちろん、生徒に対しての接し方の問題もあるし、保護者に対する接し方もあるし、それぞれ、教員が担っていかなければいけない業務は色々あります。質的にも違います。その点では、一般の企業で言えば、比較的それは一定しているわけですね。だから、ある種の判断のしやすさがある。教員の場合は本当に多種多様でありまして、これに関しては何とかできそうだと思うけども、こっちは無理だというときに、どうするかということですよね。こういうものを私は、5つか6つ位、業務を整理してみることはできると思っています。例えば、校務分掌をどれだけ担えるのかどうか、これは校務分掌ですから、学校の中の問題ではありますけれども、保護者との対応はどこまでできるのか、教員として生徒との会話はできるのか、同じ生徒でも問題のある生徒がいたときにどうか、それが、処理ができるのかどうか、色々なことを考えると、復帰のレベルというのは、それぞれ同じ教員でも、凸凹があるわけですよね。これを単に平らにしてこれぐらいだと復帰できますと言えるのかどうかということですよね。

 そうすると、やはり何らかの形で復帰をさせるにも、この部分に関しては復帰できて、この部分に関してはもうちょっと待ってなくてはいけないような、そういうような判定が本当はどっかでしなくてはいけないかもしれない。では、そういう判定の仕方が本当に成り立つのかどうかです。また別な問題として、一般企業の中における復帰の問題とそれから、教師の復帰の問題とはどこかで違うのではないかと思います。その違いをもう少し明確にした上で、復帰のレベルというものを決めて行かなくてはいけないのかなという気もしています。少し刺激的なことをちょっと言いましたけれども、そのようなものをひとつ頭に入れてお考えいただければいいわけで、ページで言うと11ページ、12ページの辺りを開きながら、少しその辺のところを議論していただければと思います。

【委員】

 先程お話があった一定の基準がない、トラブルがたくさんある、一定の基準を作るのは難しいのかという問題提起があったのですけれども、それと共通した問題で確かにシンプルに切り分けができれば非常に楽なのですが、実際はそういうふうにいかないという問題があります。同じ方でも、広い意味で言う職場環境によって、その適用状況が変わってきますし、それが転勤された方の不適応ということになるわけですけれども、そうするとご本人のコンディションプラス全体の環境、後仕事の内容、それがすべてが絡んでの最終的な所に戻って適応できるかという話になってくるので、考えなければいけない要因がものすごく多種多様になってきます。年が変われば、またそこで来ている児童生徒も変わるとかですね。そういったものを全部ひっくるめて適応を判断をするということが理想的には必要になってくるわけで、それは本当に難しいことだと思います。ただ、そうは言っても、全く何もない中では判断できないわけで、東京都のシステム等でやっているのは、復帰訓練を比較的念入りにやっています。他の自治体では1ヶ月行っているところが多いかと思いますが、色んな状況があって、なかなか復帰訓練をそんなに期間取れないということは現実問題あると思います。そこを3ヶ月かけてじっくりやることで、色んな場面でのご本人の適応状況を確認したり、ご本人自身もその中で適応能力を上げていったりして、なるべく復帰された後に再発しないような復帰支援をしていこうという形にしています。現実問題としては、そうやりながら判断をしていこうと、現場での状況を見て、大丈夫だろうかというところの確認をしているところです。

【座長】

 具体的なことで少しお聞きしたいのですが、職場復帰プログラムみたいなものの中に、教員同士の支え合いみたいな、そういうものは作れるような、あるいは作らなければいけないというような、例えば、校長・教頭、管理職に対して、そういったことは言っているのでしょうか。それとも、そういうプログラムが何らかの形で組み込まれているのでしょうか。

【委員】

 ある程度分掌も決まっていて、会議を重ねていく中で少しずつ受け持つという形で相互のコミュニケーションを図るとか、調整をしてもらう形になっています。その中で、ご本人が入っていって、周りの方とやりとりするということになるのですが、現実問題、学校が業務で普通動いている中でご本人は入られるので、なかなか周りの先生方も時間がない中で、そういった方とやりとりをしながら業務を進めるということの限界もあると思います。

【座長】

 ありがとうございました。そういうところで、現場を見ている先生から、少し、その辺のところで教えてください。

【委員】

 職場復帰のための基準、ガイドラインというのは作れないだろうと考えていました。というのも、今までお話があったとおり、関連している要因が多種多様です。職場環境、地域社会の環境、ご本人の病状、診断、ご本人を取り巻くご家族の状況、業務内容等々たくさんあるので、それを整理し、基準やガイドラインを見いだすというのは無理ではないかと思っていました。相模原市の方も、東京都の状況というのを教えていただきながら、なるべくプログラム期間を長めに取って、産業医と保健師と、学校の管理職が、ご本人の復職プログラム中に、ご本人を支援する役割をもつようにして、本人と管理職や職場との間のコミュニケーションを深めてもらうようはたらきかけております。そういった中で少しずつ、この辺はできているかな、コミュニケーションはとれているかな、業務は少し手をつけられているかなというところを見ながら、評価しているのが現実です。ただ、ガイドラインや基準というのは難しいだろうけれども、何かある程度一定の最低ラインみたいなものを作る努力はすべきなのではないかなと今お話を伺いながら、少し考え方が変わってきているところです。復職を実際にされている事例を集めて、そういった事例の中でどういう視点で何がどう変わっていったのかというのを細かく見出していけば、小学校はこんな感じ、中学校はこんな感じ、多少の差異はあるかもしれないですけれども、ある一定の基準みたいなものは作っていけるのかもしれないと思います。そういうものがあった方が全国、自治体ごとの差異を限りなく小さくしていけるでしょうし、先程トラブルという話がありましたけれども、そういったものを減らしていくことにも貢献できるのかなと思っています。ただ、本当に時間の係る作業だと思いますし、そう簡単にできるものではないと思うのですけれども、検討すべき課題ではあるのかなというふうに思っております。

【座長】

 ありがとうございました。他に何かありませんでしょうか。

【委員】

 基準に関しましては、厚生労働省の手引きの中に、一応生活のリズムがきちんとついているかどうかとかですね、それが一応決められているので、私たちはそれを参考にして、約1時間ほど復職の面談をしまして、まず思考停止するようなことがないかということで、病状について大体10分でまとめなさいということで、それをまとめる能力があるのかどうか、それから復職についてだれが言い出したのか、主治医の先生か、ご本人か、もしご本人であれば、なぜ復職できるのかという根拠を示しなさいということ、「示しなさい」というきつい言葉ではないですけれども、なぜ復職できると思われたのですかということを上司の前でお話ししてくださいと。睡眠と覚醒のリズムはちゃんとついていますか、一日睡眠時間をどれくらい取れていますか、それから復職に際して何か不安なことはありませんか、復職に際して体力が必要ですけれども、それに対してあなたは何か準備をされましたか、ご家族のサポート、ご家族はどのようにお考えですか、サポートを得られますか、それから、復職した後に再発を予防するためにどのような対策を望んでおられますか、もしくはあなたはどのようなことを再発予防として考えていますか、ということを1時間に渡って聞くのですが、それを横で上司の方がじっと聞いておられて、その受け応えに対して、上司が主治医の意見に対して、本当に復職できるのかどうか。例えば、何とかなるとかですね。体力的にも1年間休んでいて何にもしていないのに、すぐさま復職できるというのは当然おかしいわけで、そうすると、1ヶ月、2ヶ月でやはり体力的にダウンしてしまうというのが明らかなので、そういうステップをきちんと踏むことで、復職後のダウンはかなり予防できます。そこはひとつの厚生労働省の手引きも踏まえながら、一定の基準というものを全国に、ある程度の最低限の基準を決めた方がいいのではないかと思います。それから、精神科医の先生方はどれを持って復職の基準とされていますかということで、一定の日常生活ができて、いわゆる1時間以上の集中力が戻った時点で、復職は可能と考えると言われます。職務ができるかどうかについては、精神科医は判断できないと。それは産業医の先生と一緒に相談しましょうということで、そこのすり合わせはやらないといけないということでもう4、5年前から大阪の大きな精神科の部長の先生方と私ども大きな企業が集まって、毎年2回 復職に関しての懇談会をやっております。そこは意見がなかなか合致しないところになりますので、意見の調整をずっと今までやっている状況があります。

【座長】

 ありがとうございました。

【委員】

 基準というのはやはり、先生方のおっしゃっているように不完全なものであっても作った方がいいかなと私も思います。少し例を申し上げると、復職の段階では難しいかと思うのですが、復職後の本来業務にいくまでの過程で、うちの大学の病院の看護師ですが、看護師の業務をいくつかの要素に分けて、例えば、点滴とか薬などの準備がちゃんとできるとか、患者さんとちゃんと接することができるとか、家族の方とコミュニケーションがとれる、申し送りがちゃんとできるというようなことに切り分けて、それぞれどれくらいのレベルにあるか、本人とその看護師長とよく話し合いながら、徐々に復帰させていく。結構それがうまく行っているようです。教員の方についても求められるもの、代表的なものをいくつか、チェックリストみたいなものにして、できそうかどうかチェックしていくということは有効ではないかと思います。

【座長】

 今医療界での特に看護師の復職の問題とちょっと絡んで、ある種の教員と共通性のある話で言っていただきました。それで少し分かっていただけたかもしれませんが、一般企業の中における復職の問題と、看護師もそうですが、専門職の人の復職の問題、ただし、専門職は専門職としての縦の専門性だけの問題ではなくて、教員の場合には横軸がありまして、その横軸のあたりに要素があるわけですね。そういう要素が今の看護師の場合も、やはり患者さんと接する、あるいはですね、何らかの形で検査に近い所でやれる仕事、つまり対人的なサービスがない看護師のような業務がありますから、そんなふうに考えると、看護師の業務の中にも色々と違いがあります。そういうものと少し比べてみると、教員の場合もやはりそのところの違いがある。それぞれに、どういう点数をつけながら、総合してそして復職可能と考えるかいうことだと思うのですが。実際に、先日事務局と話をしながら、とにかく今の制度の上では0か1しかない。つまり復職をさせるか、させないかということであるし、そういう0か1の考え方だけではどうにもならないのではないかなという話を少しいたしました。そういうことで、皆様方に本当に教員の復職に関しては0か1ではない考え方をどのような形で入れていくのかいうことも含めて、少しご検討いただければと思います。この検討会のゴールになるとはまだとても思いませんけれども、そういうものを検討するというところを見て、少しそこから先を見たいと思いますので、今話を続けました。ほかにご意見を少しいただけませんでしょうか。

【委員】

 今の話の続きなのですが、私の方で今保健師が作っている資料がございまして、それで行くと1つの基準的な目安という形で考えているのですが、これは復帰前(訓練前)と復帰後の確認ができる様式になっています。内容的には訓練前の病状の是正、仕事に対する意欲、不安、兼務遂行能力、体力、集中力、持続力、対人、職場、家庭、再発予防、ストレスの発散方法、社会性行動の訓練前については、一人で外出ができるとか、通勤ができるとかというのがございます。訓練前においては同僚と問題なく会えるとか、仕事の打ち合わせができるとか、家族・同僚の職場復帰に対する具体的な努力とか、そういうものもひとつ書き出してありまして、これを訓練前に所属長であります校長に渡しております。これを訓練前と復帰後、1年間以上様子を見ながら、判断基準にはならないのですが、復帰後の様子を見ることはできるかなというふうに思います。

【座長】

 せっかくですから、少し教えていただきたいのは、今それは復帰をした後にも今のようなチェックをしているということですか。

【委員】

 そうです。

【座長】

 わかりました。ほかに何かご意見はありませんでしょうか。どうぞ。

【委員】

 教員の場合、一番学校で過ごす時間が多いのは授業ですので、授業を見て、大体分かります。これはもう復帰させても大丈夫とか、もう少し時間をかけた方がいいとか。授業で子ども達とのやりとりですとか、活動を含めて、落ち着いた感じでキャッチボールできるとかについて私たちも見たりしているわけですよね。その中で安定して授業を展開できるかとか、体力的なものもございますし、それを見て、私の今までの経験の中でこれはいけそうかなとか、これは少し難しいかなという判断ができるので、そこを大事にしていきたいと思っています。それと、企業では100%回復して戻るという形が多いと思いますが、教員の場合は100%というところの前で復帰するケースが多いので、無理矢理に学校に復帰していただくというのではなくて、研修センターなどで若手教員の研修に当たるとか、そういったのも視野に入れておきますと、授業面でのすごく良さを持っているけれども、少し保護者対応が苦手でとか、あるいは生活指導が苦手でとかいう方も負担が軽減されていいのかなと思います。制度的には難しいのですが、退職する際にはそういう道に進む方もいらっしゃるのですが、そういう病気等で休まれて復帰がなかなか難しい方をそういう所に復帰する方法があってもいいのかと思います。

【座長】

 授業を本人がやるというのは、それはどういう立場でやるのですか。それを見るというのは、要するに授業ですから、生徒がいるわけですかね、模擬授業みたいなものでしょうか。

【委員】

 要するにプログラムの中の最終的な段階で授業をしてもらうことがあります。

【座長】

 なるほど、その中でやるということですね。

【委員】

 初めはTTで、ふたりでやって、サブ的なところから入り、色々な形で、少人数の所だけで少し指導してもらう。その後、一斉授業の中でやってもらう。そういった形で段階的になりますけれども、それを見れば、ここで少しつまずいているなとか、スムーズに来ているからこのまま順調に復帰できるなと判断ができるかな、学校側としては、後は主治医の方とかに聞いてということになると思います。

【座長】

 もう1つ、授業の中の教科の問題だけではなくて、授業というのは、生徒とのやりとりがありますよね。そのやりとりを含めると復帰のプログラムの最中にいるその休んでいる先生に全部やらせるのですか。それとも、その脇には、非常勤の先生が居たりしますよね。当然、休んでいますからその代わりに、小学校の場合だとクラス担任が居るわけですからね。そのクラス担任はどのような役割を持っているのですか。

【委員】

 その先生を見ていただくときもありますし、単独でやる時間もいくつかケースを作りながら、やっています。

【座長】

 仮にそういうことをしたときに、保護者の方がどういうふうに評価しますか。評価というよりも問題視しませんか。

【委員】

 特に保護者の方もその方がこういう事情で休まれるとか、復帰訓練に来ているとかをきちっと説明しておりますし、逆にPTAを通じて応援していただける形でやります。

【座長】

 なるほど。そのことに関して言うと、実は先程も少し出たのですが、こういう情報の公開の問題ですよね。個人情報ですから、個人情報をどのようにして外に知らせるのか、そのことはクリアしないと今のように保護者みんなに話をするということはそう簡単にできるものではないですよね。模擬授業みたいなものでしたら別ですけれども。そうではなくて、現場に戻ってやるということにすれば、それは大変なことではないかと思います。

【委員】

 正規の教員が急に休んだりするわけですから、学校代表で先生が体調を崩されてしばらくお休みしますのでと連絡しますよね。また、復帰するときにはまた復帰に向けてこういった形でやっていただいていますと、実際授業も少しずつやっていきますという話も当然していきます。

【座長】

 少しやっぱり私は心配していますけれども。その辺のところはいかがでしょうか。

【委員】

 復職プログラムの最終段階で、実際に授業をさせていく上ではご本人が精神疾患に関して休業していて、これから復帰を目指していく状況で、確かに保護者に伝えないといけないですよね。復職プログラムを具体的に考えて行く中で、東京都の情報をいただいて、やはり最終段階でそういう課題を設定できた方が評価もしやすいし、いいだろうと考えていたのですが、ご指摘にあったように個人情報の問題であるとか、復帰訓練中であっても休職中である先生が生徒児童に教育的な介入をするということは、果たしていいのだろうかという議論がかなり教職員課の中で長く続きました。結局答えは出ておりません。プログラムの中で最終段階において、実際に授業をやってもらうのは現状ではできてない状況です。先生自身のことを考えると、先生がスムーズに復帰していくためには、その課題を乗り越えてもらうという点はもとても大事だと思います。是非そういう課題を設定したプログラムにしたいと思うのですが、今お話した問題がどうしても拭えないというところで、なかなか答えが出ずに現状のまま来ているという状況です。

【座長】

 私自身も、精神障害者の外部のリハビリテーション専門でやってきたわけで、そういう中で今の問題も常に引っかかってきた問題です。特に、一般企業の中における職場復帰の問題で言えば、対人サービスということを除けば、社内の問題だけですね。ところが対人サービスがある仕事をしている人たちに、それでは窓口に立ってもらうのかということです。窓口で接してもらう、住民と接してもらう仕事をやらせるのかということですね。その復帰前に、プログラムの最中にやらせるのかということが、やはりあります。その辺のところは、厚生労働省も本当に考えているのかどうかというところは問題がありますね。私はとてもそのことが気になっております。

【委員】

 私たちは、営業などでお客さんと接する人は、一定の期間は、それはさせないですね。だから、営業で例えば配置可能な職務というのは何かというと、内勤業務をさせるとか、電話をかけさせないとか、そこを一定期間させて、上司がそこを見極めてから、それから、今度は上司と一緒になってお客さんのところに行くと、そうしてサポートをするということをしながら、約6ヶ月間様子を見て、一人前になるまでは様子を見ます。

【座長】

 一般企業だから、できると思います。それは教員ではできるものなのか。要するに教員の特殊性から、そうはいかないと思います。教員としてやれば、保護者に会わないといけないし、生徒に接するだけではないです。色んなことを全部同時にやらなくてはならない。そのことを校長は、このことはやらせないというふうに本当にできるのかということです。復帰プログラムでやるときには、そうはなかなかいかないことが、実は教員の特殊性だと、私は思っています。その辺のところで一般企業の中の復帰の問題とかなり本質的に意味が違うと思います。

【委員】

 教員の方の配置可能な職務というのを前回お聞きしたけれども、そこがどの範囲にあるのかということです。例えば、授業しなくてもその担任の先生の補助をする業務があったりとか、その他に色んな配置可能な業務があれば、そこに一定の期間いるとかですね。いきなり授業で、そこでもし再発した場合、これは企業では労災になってしまう可能性がある。復職支援が失敗して、いわゆる本人の過重性という強度Ⅲという労災認定の基準があるのですが、本人の尺度から見て、それは厳しかったということで再発すれば、業務上疾病、いわゆる公務災害になってしまう可能性があるのです。そこの見極めは非常に難しいのではないかなと思います。だから、一定の期間、各裁判例を見まして、2~3ヶ月間ウォーミングアップさせなさいということなので、例えば私どもは、営業なんかでお客様から暴言を吐かれて、大きなストレスを受けてうつ病になった場合には、営業の期間、復職させても1ヶ月間は絶対に外へ出さない、そして上司が見るという形と復職のプログラムを作っています。最終的に、学校でしたら、授業をPTA、生徒と接するという、そのウォーミングアップ期間はどうしても必要ではないかと思います。

【座長】

 全くそのとおりですよね、その辺のところ、学校現場ではどうですかね。保護者対応は校長がやるから、先生はやらなくて結構です、というように、仮にそういう業務の分担みたいな形で、教員が持っている色んな業務を分けることができるものですかね。

【委員】

 完全にはできないかなと思いますけれども、ただ学校は組織体ですので、必ず複数で対応するということが一番良いと思います。いきなり、もちろん担任はさせられませんし、副担任の判断でいいということではなくて、学年で、集団で副担任を何人か決めて、副担任ないし主任を決めて、やっていただく。そんな形では対応できると思いますけれども。ただ、しつこいようですけれども、授業が命ですので、授業ができないと復帰させるというのは、どうなのでしょうね。引っかかってしまうところなのですが。

【座長】

 これまでの検討会の雰囲気と大分違った形で、色々とお話をいただきました。色んな問題点がありましたけれども、そのところは、これから最終的に中間まとめを作っていく上でまとまらないかもしれないことだと思います。そのように考えて、今のところを復帰の問題に関して、集中的に議論をしていただいたことは、とりあえずはこの辺までにいたしまして、その他、何か一般的に見て、少し考えたいと思います。資料の1のページ5の予防的取組と書いているところを少し開いていただきまして、復帰の問題よりはもう少し、総論的と言いますか、あるべき姿みたいなものが先に出ますので、少し議論をこちらの方に回して、今日の最後にしたいと思います。予防的な取組として、いくつか5ページの所で整理をしていただきましたけれども、こういうことで大体、いけそうなのかどうか、それはこれからページ6以降とずっとありますけれども、この辺りの所を、少し考えていただければと思います。いかがでしょうか。

【委員】

 色々研修をしたり、色々な力をつけるというのはとても大事なところだと思うのですが、そもそもそういうことをプラスされるとますます忙しくなる。ここで、スクラップアンドビルドという言葉が出てきて、本当にそのとおりなのですが、現実にスクラップはどこでどうできるのかというのがすごく不安になってしまいまして、教育委員会のレベルでは随分それが可能かどうか分かりませんから、校長先生の学校のレベルでどの程度スクラップできるものなのか、その権限がどのくらいあるのか、とても心配してしまいますが。いかがなものなのでしょうか。

【座長】

 それは、校長先生への応援演説ですか。

【委員】

 新たに次々と色んないいことが入ってきまして、全部大事なことですよね。例えば、不登校のことが出てくる、今は特別支援のことが出てくる、それから生徒指導がある、それから今回、メンタルヘルスについて先生方の力をどうつけるかという話が出てくる。この他に色んなことがあるけれども、どこを削っていくのかとなると、だれがどう判断して、その判断したものを実行する権限があるのかというところが見えないのですが、いかがでしょうか。

【座長】

 このことについて先生いかがでしょうか。

【委員】

 ありがとうございます。苦労は多いのですが、学校の課題を明確にして、優先順位をつけて、やはり内容を変えていくのはだれでもできると思います。本校の場合でも、今までやっていたものを止めていくものもありますし、新たなことをやるには何かを変えていくというのは必要かなと思っています。文部科学省の職員の方もそうですけれども、遅くまで残っているじゃないですか。私は毎週1回、必ず水曜日はノー残業デーで定時に帰りなさいとか、給料日とかボーナスの時には早く帰るようにという形でやっているのですが。最初はスムーズにいきませんけれども、徐々にそういう雰囲気も出てきて、職員も帰れるときは早く帰って、少しアフターファイブではありませんけれども、映画を見に行ったりとか、あるいは本を読んだり、そういった時間を作るというのもとても大事だと思いますので、忙しいときには集中してしっかりやりながら、休むときには休むと、その辺メリハリをつけていくのは大事だと思います。また、教育課程は校長に編成権がありますので、校長が学習指導要領に基づいて、しっかり教職員の健康管理に目を配ってやれば十分対応できると思います。それから、調査関係は、文部科学省も含めて、かなり減らしてきていますので、同じような調査はしないとか。私が個人的に思っているのは若手の教員もそうですが、外に出ての研修が多すぎるので、もう少し中で、中の教員でもすばらしい授業をする教員もいるので、そういったものを見るとか、あるいはOJTでやっていくというのが中心ですね。少し切り替えて、若手の外に出る研修が少なくなって、なんとなく学校の中で学ぼうではないか、あるいはその地域で学ぼうではないかという機運が高まっているのがとてもいいかなということで、本校でも4人新規採用教員がいますけれども、元気に、帰れるときは早く帰って、先輩を置いて「お先に失礼します」と帰っていますから。それもいいのかなと思っています。

【座長】

 現実、そういう校長先生ばかりではないと思いますよね。こういうところは現実の問題がありますね。それによって、逆に教員がつぶれていくというのがたくさんあります。ですから、その辺のところを考えると、今みたいに整理をして、なかなかうまくはいかないかもしれないです。いろいろな校長先生もいるようですから。その辺のところまで考えると、今度はどうしていいのかというのは、一律の方法が出るわけではありませんですけれども、少しずつ、こうしたことについて考えたいと思いますが、現実の問題として、どうでしょうか。予防的な取組ということで、大体このようなものでしょうか。

【委員】

 先程、お話に上がったとおり、色々と取組が増えると教職員自身が大変になりそうだという印象がありますけれども、ほぼ網羅されているのかなというふうに思って拝見しておりました。たまたま話題に上がった校長先生によって、少し学校の中の業務の調整であるとか、ここに書いてあるスクラップアンドビルドという点は、校長先生によってのカラーの違い、能力の違いから差異が生まれる状況も現実にはあります。そこに対して、どんな介入をしていったらいいのかと考えてみたのですが、実際にやっている中では、発症はしていないけれど少し調子の悪さを感じていて、あるいは周りを見ていて心配だなというケースが上がってきて、1つの学校の中で少し相談件数が増えてくるような学校が出てきた場合には、学校に赴いて、校長先生の方に事情を色々伺って、校内の中で少し課題が見えてくるようであれば、どんな点を調整していったらいいのか、お話をしたりもしています。校長先生によってはなかなか親方的な方がいらっしゃって、我々が伝えてもなかなか響かないこともあるので、その場合には、教育委員会に伝えて、指導主事の先生から介入してもらうというようなこともひとつの予防的な取組としてやっているところではあります。

【座長】

 そういう立場をとってくださる、今の先生の立場といってもいいけども、そういう人がいる場合には、今のことはできますけど、なかなかそういったことばかりではいかないですよね。企業の方から見て、この予防的な取組の中で何か問題指摘がまだあるようであれば、いかがでしょうか。

【委員】

 以前少しお話しさせていただいたように、特に教職に就かれて、1年目や2年目の先生方が精神的に色々問題を起こされる方が多いということ、そこの指導といいますか、ケアする体制がきちんとできているということは予防的には、一番大切なのかなと思います。それから、その辺り、私どもは一応制度を作って、その人たちの教育をして、何年間かは、1年目や2年目の社員をきちっとケアするようなことをやっておりますので、いつでもどこでも相談できるような校長先生以外のところでのサポート、横軸のサポートできるようなことで、多くの場合は、私どもは、同じ大学を卒業した先輩を充てて、そこに相談するようにということで、その人たちも私ども健康管理部門が教育するということをやっております。あと、もう一点だけ気になったのが、校長先生のリーダーシップの下のスクラップアンドビルドなのですが、先程もお話があったようになべぶたの組織ということであったら、各先生方がご自分でスクラップアンドビルドできる裁量権をお持ちなのでしょうか。もし、そうだとするとここはもう要らないと思います。私が医者になれたのは、おそらく小学校や中学校の先生のおかげですので、その先生方が現場で悩んでいるというのは、私たちにとっては、非常に悲しむべきことですので、その先生方がご自分で自分の仕事量をある程度、校長先生のリーダーシップの下の中でも、自分で裁量性があって、しんどいときはある程度スクラップできる、新しいことを取り組むときはここをずっとやりたいというような、そういうのがあればいいのかなと思ったのですが、それは難しいことなのですか。いかがでしょうか。

【委員】

 そんなに難しくないと思います。学校は大分、なべぶたから、校長、副校長、東京都の場合、主幹教諭、主任教諭、教諭と5段階に分かれてきていますので、先程の若手なんかも 主幹教諭や主任教諭がOJTでしっかり育成していくということも始めていますので。例えば、行事も精選して、こういうことをやっていたけれど、これは子ども達にとって成長に合わさないので止めようかとか、そういったことも十分可能なので、内部でも工夫していく、そういう努力は必要なのかなとそのように思います。

【座長】

 今の企業の話に関連して企業の方から見てという意味でもうひとつ。何か教員としてやらなればならないことがあるかどうか、少しご意見、いただけますか。

【委員】

 2点あります。1点は中間のとりまとめではなく、もうひとつ先でもいいかも分からないですけれども、まず6ページの上から二つ目のストレスチェックの話があります。これについては、確かに企業によっては、特に岡田先生のようにきちんとやっている所では、ストレスチェックを有効活用してやっているところがあるのですが、ストレスチェックというのが簡単に導入できて、すごくうまくいくかというと決してそうではないということですね。この2年くらい、メンタルヘルス不調のスクーリングとか、あるいはストレスチェックとか、そういうのを導入するべきかどうかでかなり議論があるのです。導入の仕方についても、ここはセルフケアの中に入れられていますけれども、事業者はお金を払うだけでその結果というのは本人にしか分からないようにするのか、もし、事業者がそれを吸い上げて、就業上の配慮をしたり、職場環境を調整したりということなどに使うのだとしたら、これは新たな個人情報を吸い上げるということになりますから、そのための仕組みづくりが必要になります。健康診断は法律で決められていますけれども、法律で決まっていないことをやるということなので強制はできないですよね。

 それから、セルフケアでやるとした場合、それが有効なのかどうかの議論があります。このストレスチェックのことについては、ここで整理するには時間が足りないような問題点が色々あるものですから、これも確かにひとつの方法ではあるのですが、導入においてはどういう形がいいのかというのを議論すべきだと思います。そういったことを少し加えていただくといいかと思います。それが、1点です。

 もう1つは、これは先程申しましたように、先の話になるかも分からないですけれども、各学校単位で考えた場合、産業医を校医さんがやってくれているのでなかなか細かい所まで目が届かないとか、ひとつひとつの学校は単位としては小さいので、対策を進めるにはなかなか難しいところがあります。ただこれは一般企業でも同じで、中小企業では産業医はあまり機能しないというところはあります。学校が参考にするとすれば、おそらく、大企業の分散型事業所の形でないかと思います。各学校で独立した安全衛生体制、健康管理体制を構築してバラバラに活動を進めるのではなく、例えば県単位がいいのか、どの単位がいいのか分かりませんが、そこに専属の産業医をおいて、あるいは専属の保健師をおいて、何かあったときにそこから出向く。あるいは仕組みを作るのも、その中央の方でそういった専属の医療職が関与して、ある程度まとまったものを作って、後は各学校の特色を活かせて各論的なものを作るとかですね。そうした仕組みを、考えていくのもひとつの手でないかなと感じがいたしました。この2つです。

【座長】

 ありがとうございました。特に後半にお話になられたことはこれからの教員のメンタルヘルスの何らかの予防的な措置としてですね。システムから考えなければいけないということにつながりますのでというご提案をいただいたと思います。他にですね、どうでしょう。実際、色んな生徒からの相談を受けるという意味では、当然、教員からも色々ありますよね。そういうようなことで、セルフケアに関して、もっと自分たちでやらなければならないことがあるのではないかなということで、感じることはありませんか。

【委員】

 学校内部で、職員同士でもうちょっとセルフケアができるようにできればよいと思うことが、すごくあります。そのセルフケアが自分たちでできるということは、イコール、生徒のセルフケアにもつながってくるので、教員の場合指導できるということにもつながるので、学校の職員がそのセルフケアのことを身につけているというのはとても、教員自身のことだけじゃなくて、意味があることだと感じています。

【座長】

 具体的にそういうものをやっている所をお耳にしたことがありますか。

【委員】

 私が直接見たことがあるのは、教員研修の中で先生ご自身のセルフケアとともに生徒のセルフケアもみんな含めての研修というのは、毎年のようにやっています。それから、ある配置された学校はものすごく精神的な負荷の大きくかかる学校だったときに、スクールカウンセラーという立場で、本当は先生方のケアというのは直接的なカウンセリングはできない立場なのですが、もう少し全体的な、職場内の教員の研修会の中で自分たちの置かれている立場について、例えば、どうしてこんな大変な立場になるのかとか、そういうことも含めて、セルフケアについてお話させていただいて、そこで話すとともにそのケアをやってみるとか、現実にはよくあることです。

【座長】

 このような話を聞かれて、教育委員会として何か考えないといけないことはありますか。予防的な措置、取組に関して。

【委員】

 中間まとめの中にあるのですが、もう少し教職員自身の意識を切り替えるというのが一番かなという気がします。セルフというか、コミュニケーション的なものについては、やはりその最初から教員間だけという世界が多いので、前も話をしたのですが、経験3年教員の民間との交流をやっているわけですが、そういうところからすると、非常に今1年やった中では非常に効果があります。それはひいては子どもたちにも使えます。コミュニケーションがですね。昨年は少し希望者がいなくて、今年は悉皆的に全員民間との交流をやっていますけれども、そのコミュニケーションも、今学校でやってくださいと言ってもなかなかできないと思うので、そういう場を与えて行くことが必要であると思います。

【座長】

 ありがとうございました。そこの予防的な取組に関して言えば、今残っているのはどちらかというと、ラインによるケアの問題です。これは本当に言うは易しですが、ラインで考えるとやはり、どういう人がラインの中にいるかという、その人によって随分変わってしまいます。ラインケアというものの難しさは、その組織の中の人物によって随分大きく変わってしまうと考えられます。その辺について、こういうような問題があるということで、事例みたいなものをお話いただけると少し理解が深まると思うのですが、いかがでしょう。

【委員】

 難しいことをご指摘いただいたなと思うのですが、少し若干話が逸れるのかなと思うのですが、ラインケアを考えたときに負荷で言うと異動されて1~2年目の先生方が倒れやすいというのがあるのですが、これは主幹の先生とか、副校長先生とか、主任という先生にも結構あるのです。特に役が付いている方あるいは管理職の方ですと、すぐ役割を果たす責任といいますか、その学校に精通しているかのように色々と取り仕切らなければいけないとか、そういったことで、何も知らない中で、年間指導計画を立てるとか、他の先生方に対しての色々な指示を出すとか、ベテランとしての役割というのをすぐ要求されるのですよね。それによる不適応をそういった役付の先生は起こしやすいというのがあって、まず、ラインケアの充実にあたっては、それを担う立場の先生方の何らかの支援といいますか、支えるような仕組みを考えていかなければいけないのかなと思います。やはり、ラインケアする先生方に余裕がないと、なかなかその部下のケアには回りにくいですし、やろうと思っても共倒れになったりします。その辺りを考えていくべきでないかなと感じました。

【座長】

 実際に臨床をやってらっしゃいますと、ケースをかいているわけですね。要するに教員を抱えていますよね。本当に職場に復帰させるというときに、先生の方から、先生の方から行くことはあまりないかもしれませんが、その上司の人たちに来ていただいて、そういう人とお話をするということはやっておられますか。

【委員】

 ほぼ必ずですね、何らかの形で連絡を取って、極力、節目節目の大事なタイミングにはいらしていただいて、ご本人を交えてのお話をするという機会を必ず持つようにしています。ただハードルが1つあって、ご本人が先生と一緒に来たくないという場合もあれば、お話をしてもなかなかこちらが意図していることが管理職の先生になかなか伝わらないという場合もあります。それから、特定の学校で倒れやすい状況があったりするということもあります。そういった所に管理職の先生が行かれて、これは大変ということでやっぱり立て直される場合もあれば、やけに連続して不適応の方が出るという状況もあります。

【座長】

 先生方が人事の権限を持っている方ではないですけれども、この組み合わせの問題なのだから、どっちかを動かさなくてはいけないという判断は具体的に持つことがありますでしょう。そういうことに対する意見は、どこか言えるものですか。

【委員】

 休んだ方の場合は現状復帰が大前提としてありますので、なかなか現実問題、難しいと思います。

【座長】

 分かりました。本当にかなりつっこんだ話をしていただきました。私が今まで経験してきたことの中で、私はフリーでそういうことを言える立場でありましたから、かなり言った場合もありますけれども、実際に組織の中にいる限りには、言えないことはたくさんありますし、そういう点では今かなりこの場で言っていただいたなと思っています。さて、そろそろ時間が来ました。一応この辺までで、今日の議論は終わらせていただきまして、今日加えていただきましたように、希望も含めて、最終的に中間まとめ案を、次回のときには皆様方に提示したいと思います。

【事務局】

 今日、ご意見いただいた部分について、また調整いたしまして先生方に事前には、ご覧いただきたいと思います。

【座長】

 それをもって、それからご意見をいただいた後、次の会の所で議論しましょう。それでは中間まとめとしては、こうした形でまとめさせていただきたいと思います。ほかに何か、ご意見がなければこの辺のところで終わらせていただきたいと思いますが、日程について、それでは最後に話をいただきましょうか。

【事務局】

 次回、日程でございますけれども、先生方に事前にご案内、ご調整させていただいておりますけれども、次回、9月中旬を予定しております。また、別途ご案内させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【座長】

 この前、事務局ともお話をしたのですが、本当にここまでの間はですね、全員の方々にすべて出席をしていただきました。それで、これ以上、本当はやりたいところなのですが、日程がなかなか合わないところです。それで、間が空きすぎてしまう危険性がありますので、9月にやらせていただけなければ、先に進まないかもしれません。そのときには全員のご出席は期待はしないということで、少し考えさせていただきたいと思います。もちろん、そのときに欠席をされるのは結構でございますけれども、ご意見を色々と頂戴したいと思いますので、いわゆるメールでの参加というような形で進めさせていただければと思います。本当に皆様方、お忙しくてこんな時間帯でしか会議が開けないのですが、ともかくも今の実情はそんな実情でございますので、お許しいただきたいと思います。それでは、今日はこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

 (以上)

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課

教育公務員係

(初等中等教育局初等中等教育企画課)

-- 登録:平成24年10月 --