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外国語能力の向上に関する検討会(第3回) 議事要旨

1.日時

平成23年1月14日(金曜日)10時~12時

2.場所

中央合同庁舎第7号館(文部科学省)13階 13F2,3会議室

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 英語教育に関する目標設定の在り方について
  2. その他

4.出席者

委員

吉田研作座長、池上委員、市村委員、卯城委員、岡田委員、太郎良委員、中村委員、根岸委員、松本委員、本下委員、吉田広毅委員

文部科学省

山中初等中等教育局長、德久審議官(初等中等教育局担当)、中井国際教育課長、岩井外国語教育推進室長

5.議事要旨

(1)開会

【吉田(研)座長】 それでは、定刻でございますので、ただいまから第3回外国語能力の向上に関する検討会を開催させていただきたいと思います。
 本日は、英語教育に関する目標設定のあり方について、特に英語教員の英語力に関する目標設定のあり方についてを主な議題として、TOEFLについては国際教育交換協議会(CIEE)日本代表部様、そしてTOEICについては、財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会様にご説明をいただくことにしております。
 また、国際教育交換協議会様、国際ビジネスコミュニケーション協会様には後ほどご説明をいただくことにしたいと思いますが、まずは本日の議題に関しまして、事務局より配付資料について簡単にご説明をいただきたいと思います。その際、昨年12月に平成23年度の予算案が閣議決定されたことを踏まえ、外国語教育関係の予算案についてもあわせてご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 

(2)事務局説明

 岩井外国語教育推進室長から資料1,2,3,4,5,8,9,参考資料について説明。

【岩井室長】 資料1について、「英語が使える日本人」の育成のための行動計画ということで、目標が書かれております。これは、英語をコミュニケーション手段として使用する活動を積み重ね、語彙や文法などの習熟を図ってコミュニケーションの能力の育成を図っていく授業を、主に英語で展開するためには英語教員に一定の英語力及び教授力が必要であり、そのための英語力の目標を設定したものでございます。
 本日は、TOEFL、TOEICの関係団体からプレゼンをしていただきますが、この目標設定が教員の英語力としてよいのかということを含めてご議論をお願いいたしたいと考えております。その場合、英語を教えるための指導力、教授力ということではなく、備えるべきベースとなる教員としての英語力ということでお願いしたいと考えております。
 また、行動計画におきましては、この英語の指導体制を充実させるため、実際はアクションプランとしまして、教員採用の改善の促進や、評価の方法、研修を行うなどの方策を打ち出しておりますが、具体的にどうしていくかは来月の検討会で英語力の強化、それから授業改善のための体制整備ということでご議論をいただきたいと思いますので、本日はその目標をどのように考えるかということでご議論をお願いしたいと思います。
 資料2について、現在の英語教員の力ということで、全員が受けているわけではございませんが、この試験を受けている状況が出ております。全教員のうち英検準1級、TOEFL、TOEIC、ここに関しまして、行動計画で定められたスコアを取得した割合ですが、中学校では全教員の約24%、約4分の1がそれらを取得しています。高等学校では全教員の約49パーセント、約半分の方々がこれらのスコアをクリアしているという状況になっております。ただ、この試験はあくまでも任意ですので、受けていないからといって力がないということは一概には言えないということは、もちろんございます。
 資料3ですが、英語教員の状況、年齢別構成について、推計値を出しました。中学校の英語教員の数ですが、年齢構成上、45歳以上から50歳未満が4,800人と一番多く、30歳未満は約4,000人となっております。また、高等学校におきましても、40歳以上、45歳未満が5,160人と一番多く、30歳未満は約2,200人でございまして、中学校と高等学校では少し構造が違っているということです。また、中学校では45歳から50歳、35歳から40歳が多く、高等学校では40歳から50歳が多くなっています。
 それから、女性教員が年齢が若くなっていくにつれて非常に増えています。特に中学校の場合は、30歳未満では3分の1以上を占めているというような状況です。また、高等学校でも、女性教員が若い世代において非常に増えているというのが現状でございます。
 資料4は、公立学校の教員採用選考試験についてですが、採用試験全体の倍率は、中学校で8.7倍、高等学校で8.1倍ですが、英語教員に限りますと、平均競争率が中学校で約17倍、高等学校で約12倍と、非常に高い倍率になっております。ですから、他の教科に比べて採用の際の競争倍率が非常に高く、その分優秀な教員が入ってきているのではないかと考えられるという状況ではございます。
 教員採用は都道府県・指定都市教育委員会が実施し、その実施につきましては、それぞれの教育委員会が決定いたします。一般的には筆記試験と実技試験、面接試験が実施され、教育委員会によっては、さらに模擬授業や場面指導などが行われ、基本的には1次試験、2次試験の2回行われるという形になっております。
 このうち英語の実技試験につきましては、中学校では64の都道府県・指定都市、高等学校では51の都道府県・指定都市で実施されております。内容につきましては、リスニング、スピーチ、プレゼンテーション、ディベート、ディスカッション、模擬授業、ALTとのティームティーチングなど、幅広く英語力、指導力が試されるというものになっているということでございます。
 さらに英検や、TOEIC、TOEFLなど、英語に係る資格を持っていることによって、1次試験の専門教科の免除などを行っているのは、一部免除しているのが21都道府県・指定都市、それから特別選考──これは一般選考とは別枠で英語教員に関する選考を行うというものでございますが、15都道府県・指定都市で行われているという状況でございます。
 資料5は、英語教員に関しまして、どのような研修が行われているかということでございます。国で行った過去の取り組みでございますが、まず英語教員指導者講座を教員研修センターで13年度から3年間行い、指導主事などリーダー的な教員に対して20日間の研修を実施しておりました。英語教員集中研修、これは「英語が使える日本人」のこの行動計画に基づいて実施されたものでございますが、15年度から各都道府県において約10日間の研修を実施し、すべての中学校、高等学校の英語教員が受講するということでやっておりました。国は研修に必要な経費を一部負担しておりましたが、17年度において三位一体の改革が行われ、この段階で一般財源化、つまり補助金ではなく、その財源を税収ということで、地方で対応していただくことになりました。基本的には、引き続き地方が独自に実施するという形でやっておりました。例えば愛知の例でございますけれども、5カ年間で毎年約400人の中学校、高等学校教員にティームティーチングとか英語の授業方法についての講義とか演習等を行いました。
 それから、英語指導法の開発研修が、平成17年度から3年間実施されました。これはモデル事業でございますけれども、英語教員の中心的な役割を果たす人材を育成することを目的に、大学が主体となって教育委員会と連携しながらワークショップで英語指導の基礎力の開発や指導力の開発等を行いました。
 現在、国が行っている研修に関しましては、教員研修センターで行っております、教職員等海外派遣研修がございます。これは、教職員を2カ月間海外の大学等に派遣し、英語に関する指導方法等を習得することとしております。平成22年度では、約30人が受講しております。この研修は、昭和54年度から国の事業で始まり、平成13年度に教員研修センターに移管されました。
 派遣期間は現在2カ月間のコースだけでございますが、以前は6カ月や12カ月というコースもございました。ただ、地方の財政状況の悪化等もございまして、地方からの希望者が非常に減り、現在は2カ月間のコースのみとなっております。費用は、研修センターが派遣費用の半額を持ち、あと半額は地方の教育委員会、または、状況によりまして個人負担という形で対応しております。そして、これはリーダー層の教員を対象とするということで実施をしております。
 2枚目に移りますが、新たな取り組みとして、日本人の若手英語教員の米国派遣事業を開始することになりました。これは、新しい学習指導要領の確実な実施のため、英語教員が確かな指導法を身につけて指導力を高めることが非常に大事であり、英語教員自身が英語によるコミュニケーション能力の充実を図ることが求められているので、それをサポートするため、教員研修センターが行っている研修とは別に、文部科学省と外務省が共同で1年間の日本人若手英語教員の米国派遣事業を行うことになりました。事業経費は約5億円です。主に若手の中学校の英語教員をアメリカの大学に派遣して、教授法等を学び、現実的にはホームステイ等をしていただいて、米国への理解も深めながら勉強をしていくということでございます。若手英語教員約100人をアメリカへ派遣するということで今準備をしており、実際上は、今年は準備期間等もございまして、半年程度の予定で今検討している状況でございます。
 都道府県・指定都市において、どのような取り組みをしているかということですが、中学校では、それぞれの教育委員会が主催しました研修で、20年度実績は、参加した学校数は約4,000校で、参加者数は約7,000人となっております。高等学校では、20年度実績は、約2,600人、以前は2,800人程度と、このような形で地方独自で対応をしているという状況でございます。あわせて、地方独自に海外への研修を行っているところは、22年度では36名という状況でございます。
 資料8に移ります。先ほど説明いたしました日本人の若手英語教員の米国派遣事業をまとめたものでございます。
 2枚目でございますが、小学校の外国語活動の教材整備事業ということで、23年度予算ですが、実質的には24年度に使用する教材でございます。昨年の刷新会議の関係を受け、英語ノートにつきましては廃止をいたします。ただ、地方から非常な要望もあり、英語ノートを使っている中で課題等も出てきたことも踏まえ、ウェブ化も含めて新たな、さらに良い教材をつくるということで要求をいたしまして、1億7,000万ついているという状況でございます。
 3枚目の指導助手の指導力等向上のための取り組みは、ALT、特に国で行っているのがJETプログラムでございますので、JETプログラムにおける中間期的な研修を行うための経費でございます。
 資料9につきましては、前回の委員の先生方のご意見として賜ったものをまとめまして、ペーパーとして1枚にしております。ただ、概要として私どもでまとめたものでございまして、後日、いろいろなご意見をいただいた中で、これらも踏まえて皆様のご意見をいただきたいと考えております。
 参考資料として、前回の英検の外部基準等の関連部分を、TOEFL等の関係がございますので、添付させていただいております。

(3)国際教育交換協議会説明

 国際教育交換協議会より英語教員に関する目標設定という観点からTOEFLを指標として設定することについて説明。

【国際教育交換協議会】 今ご紹介いただきました国際教育交換協議会、略称でCIEEと申しますけれども、日本代表部、TOEFL事業部長の根本と申します。よろしくお願いします。
 本日、お手元に資料がいっております。内容の2番のTOEFLのiBT Tipsを参照しながらお話を進めさせていただきたいと思いますので、お手元にご準備いただければと思います。
 簡単に私どもCIEEに関してご紹介させていただきます。CIEEはアメリカの非営利の教育法人です。日本代表部は1965年に設立されまして、現在海外の交流とTOEFLの日本事務局という2つの事業を行っております。
 それでは、内容に入っていきたいと思います。本日の内容ですが、TOEFLのテスト概要、TOEFLのテストスコアが示すもの、英語教員の「英語力」の指標としてのTOEFLテストという流れで、お話を進めさせていただきます。
 まずTOEFLですけれども、略称Test of English as a foreign Languageということで、その頭文字をとってTOEFLと呼ばれております。作成はアメリカのNPOでありますETS、Educational Testing Serviceが開発しております。ETSは、この後ご説明になるTOEICさんも含めて、世界でも最大規模のテスティング・オーガニゼーションです。TOEFLは1964年から運用が開始されておりますので、ETSの中でも一番歴史のある、また運用実績も大きいテストということになります。
 TOEFLが開発された経緯ですが、もともとはアメリカの大学に入学を希望する留学生、つまり英語が母語でない人間の英語運用能力を測るテストとして作成されております。ですので、テストの性格としてはアカデミックテストという形になるかと思います。勉強する環境で使われる英語を測るということになりますので、テストによってビジネス向け、全般向け、いろいろな性格のテストがありますが、TOEFLに関して言えば、学術的な環境で学ぶときに、それを英語で学ぶことができるかどうかを判定するテストということが言えると思います。
 運用状況についてですが、年間の受験者は世界で100万人くらい、日本では7万人超の方が受験されています。実施回数も40回程度と、かなりの回数が実施されています。スコアについても、アメリカで作られたテストではありますが、世界、日本も含めて高等教育機関から政府、企業、その他かなり広範囲に使われています。大学においても、アメリカのみならずカナダ、オーストラリアでも、かなりの大学に採用されています。
 その理由の1つになりますが、TOEFLの特性としまして、複数の試験にわたりましても難易度が変動することなく、受験者の実際の英語力が反映されるように問題が設計されております。ですので、だれが、どこの国で、どういう形で、どういう時期に受けたとしても、TOEFLのスコアはその受験者の力を正確に反映している、というテストになるかと思います。
 TOEFLは、今まで開発されてから2回ほど形式を変えております。もともとの紙と鉛筆のPaper-Based Testから、Computer-Based Test、現在はインターネットで問題が配信されてくるInternet-Based Testという形で行われております。特にインターネット版テスト、iBTになって、テストの項目として、スピーキングが入ってきています。これは、コンピュータの画面に出てくる問題に対して答えを吹き込むという形で、面接官がインタビューせずともスピーキング能力を判定できるという形のテストです。
 問題の形式も1問1答ではなく、例えば画面に出てくる問題を読んで、聞いて、それから答える、もしくは話す、書くという形の複合技能、Integrated tasksという形の問題が導入されています。
 資料のTipsのほうをご参照いただきたいのですが、なかなかTOEFLのテストの問題というのはイメージがつきづらいかと思います。24ページに出ています一番上がコンピュータの画面に出てくる問題ですけれども、それを聞いて、それから書くという形で問題が流れていきます。こういったものを導入して、受験者の英語能力というのを正確に評価します。試験のスコアはよくても、実際に教室に来るとしゃべれない、書けないということが起こらないテストということで実施されています。
 先ほどテストのスコアについても少し述べましたが、今まで一般的に知られておりますのは、Paper-Based Testのスコアになります。現在のiBTではそれと違ったスケールになっております。4セクションあり、各セクションが30点満点で、合計で120点満点ということで表示されています。
 こちらが問題の形式になるのですけれども、大まかに申し上げますと、Reading、Listening、Speaking、Writingの順で、間に10分間休憩をとることができます。全体で4時間から4時間半という長さの試験になります。問題もかなり多くて、例えばReadingを例にとりますと、60分の場合ですと、700語ぐらいの長文の問題が3問出る形になるのですが、それぞれの長文の問題に対して12問から14問ぐらいの小問がついてくるという形になります。
 それと、学校の授業ではノートをとるという活動が出てきますが、それと同じように、TOEFLのiBTでは全セクションでノートテーキングができる、というよりはとらないとできない問題構成になっています。
 細かく見ていくと時間がなくなってしまうのですけれども、4つの技能を同時に測る試験で、さらにその4つのセクションではそれぞれのねらいがあります。例えばReadingのセクションですが、Reading to find information(情報をくみ取る)、Basic Comprehension(基本的な意味を読み取る)、Reading to Learn(新しい知識を得るために読む)、といったことがねらいとして出されています。
 Tipsのほうで同じことが8ページに記載されています。さらにそれぞれの項目の中にもそれぞれのねらいがあります。例えばReading to learnですと、述べられている事柄の関係を理解して要約が作成できるようにということが入っており、そういったものを反映する質問が、11ページになります。こちらは下に6つの小文があり、そこから3つ抜き出して順番に並べるという形で問題が出題されます。Listeningについても、同じような形でそれぞれねらいがあって、実際にはどういう問題かが解説も含めて公開されています。Speaking、Writingについても同じような形です。特にSpeakingとWritingについては、先ほど申し上げたように複合技能、読んで、聞いて、話す、書く、もしくは聞いて書く、といったタスクが含まれています。
 以上がテストの概要ということになります。TOEFLは実際に勉強に必要なスキルを4技能の点から測るテストになるのですけれども、では、そのスコアがどの程度であったら、どのくらいの評価になるかという説明をします。Tipsを開けていただくと、56ページからが評価のスケールが載っている部分になります。こちらの、例えばReadingですけれども、56ページにありますのは、High、Intermediate、Lowという形で分かれております。一番上のHighのところは22点から30点、これは点数の目安になるのですが、要するに22点から30点の範囲であれば、そのReadingのスキルというのは分類すると高い、に入ると言えるということです。これはListeningの部分も同じです。同じようにSpeakingとWritingについてもそういったものが示されていまして、Speaking、Writingについては、ポイント制になっているのですが、2.5ポイント以上取るとFair、かなりよいということになります。
 ですので、4セクションそれぞれで、High、もしくはFairになる点をとりますと、トータルのセクションで大体総合点が80点以上となり、全体的にかなりよいというレベルになるかと思います。
 少し細かい内容になるのですが、Speakingについて、スコアリングガイドを同封しております。各問題の採点基準がどうなるかということが示しています。例えばSpeakingセクションがFairである場合には、これも抜き出しになりますが、例えば答えが18点から25点のレンジに入ってくる場合には、おおむね適切に答えているけれども、十分に展開されていない場合もある、という表示がされています。
 受験者は、そういった情報を手がかりにして問題に取り組む勉強方法を考えることができます。また、TOEFLの場合、紙になっていないものがたくさんございます。オンライン上では、例えばサンプルの問題ですとか、答えの例が解説されておりまして、有益な情報が無料で利用できるというのもTOEFLの特徴の1つであると思います。
 さて、「英語が使える日本人」育成のための行動計画では、教員が目指すPaper-Basedのスコアは550点と表示されています。ETSが作成した換算表に当てはめますと、550点は79点から80点というiBTテストに相当するということになります。これは先ほど申し上げました全セクションの評価というのが、かなりよい、もしくは高いというところに入ってくる、ちょうどそのレンジと申し上げられると思います。
 まとめに入っていきたいのですが、iBTのテストスコア、79点から80点というところで考えますと、TOEFLのテストスコアは教育機関を中心に使われているのですが、英語教育の分野でTESOL、Teaching English to Speakers of Other Languagesと呼ばれる英語を母語としない英語教授法のコースがございます。これは、短期のコースもありますが、多くの大学では修士課程として設定されています。ですので、学部において教育学もしくは言語学を専攻して、そのあと修士課程の学位の1つとしてTESOLを専攻することができます。アメリカの大学の中で修士課程としてTESOLを持っているところの入学基準が、大体何点ぐらいからというのがご覧のリストとなります。
 UC, Riversideでは69点からでも構わない。あるいは、日本にありますけれどもコロンビア大学Teachers Collegeでは100点が必要ということで、さまざまな基準があります。これらの点数は、ミニマムということになりますので、79点あるからといって入学が保証されるわけではないですが、79点ないと入学の資格がないということになります。同時に、TOEFLのスコアというのは、あくまでも受け入れる側、使う側が自分たちの学部でどれだけの英語力が必要かということを考えて、受け入れ側が決定するという形になります。
 したがいまして、日本において英語教員のための指標も、必要な技能を想定して、それに応じたスコアを考えていくことができるのではないかと思います。
 まとめになりますが、TOEFLについては、新学習指導要領が目指す英語力と非常に高い親和性というか、共通性があるかと思います。TOEFLによって評価され、こういう点ならば、こういうことができるという評価は、新学習指導要領の4技能の総合的な育成と同じ意味を持っていると思います。
 また、現代においては、日本で英語を指導される先生であっても、目指す英語力は国際的な指標によって考えていっていただければと思います。そこから考えますと、今まで申し上げてきたようにiBTのスコア、79点から80点、もしくはそれ以上を目指していただくということがひとつの指標になるかと思います。このスコアが持つ意味としましては、一つは、国内外のTESOLに代表されるような修士課程に入れる英語力ということになります。もう一つは、今後、海外の同世代の生徒・学生と対等にコミュニケーションできる、そういった学生たち、生徒たちを育てられる英語力として、学部の入学の基準というのが61点からというところが多いので、それを上回るスコアとして79点から80点というものを指標にしていただけたら、と考えます。 

(4)国際ビジネスコミュニケーション協会説明

 国際ビジネスコミュニケーション協会より英語教員に関する目標設定という観点からTOEICを指標として設定することについて説明。

【国際ビジネスコミュニケーション協会】 国際ビジネスコミュニケーション協会の齋藤と申します。私どもは、経済産業省所管の公益法人でございまして、日本におけるTOEICテストの実施と運営を担当している組織でございます。本日は、TOEICテストの概要のご説明と、指標としてTOEICスコアがどのように使われているかということ、それからTOEICテスト活用のメリットについてご案内したいと思っております。
 TOEICテストは、Test of English for International Communicationの頭文字をとったTOEICでございます。先ほどご案内がありましたように、TOEFLと同じETSによって制作されております。グローバルなテストでございまして、世界共通の英語能力テストとして約90カ国で実施され、年間約500万人が受験しております。一般的な英語によるコミュニケーション能力をはかるテストでございます。TOEFLがアカデミックな分野で使われるテストということですけれども、TOEICはそれ以外をカバーしているとご理解いただいてよろしいかと思います。
 ワークプレースとしました、働く職場で使われる場面がよく出てまいります。また、ジェネラルという言葉を使いましたけれども、一般の方が普通に接するような場面というのも出てまいります。
 テストの特徴についてご案内したいと思います。資料の中にTOEICプログラムテストガイドがございます。こちらの11ページから14ページあたりのところにTOEICテストのサンプル問題等が出ておりますので、どのような設問があるか、またスペック等もこちらでごらんいただければと思います。
 このようなテストでございますが、特徴としては3点まとめてみました。Non-nativeのコミュニケーション英語能力を正確かつ総合的に評価するというものです。TOEICテストはListeningとReadingのテストでございますけれども、ETSの調査によりまして、ListeningとSpeaking能力、またReadingとWriting能力に高い相関があるという結果が出てきておりますので、それらの能力を類推して総合的に評価していくというのが1つの特徴でございます。
 次に、合否ではなくスコアで評価とございます。これが実は最大の特徴でございまして、TOEICは10点から990点までの非常に幅広いスコアで表示されます。このスコアで表示されることによりまして、進捗をはかるとか、受験者同士の能力比較というものが可能になってまいります。また、Equatingという統計手法を採用することによりまして、評価基準が常に一定となっておりますので、受けた回によって有利、不利が生じない。英語能力に変化がなければ、何回受けても同じようなスコアが出てくるというテストになっております。
 また、グローバルスタンダードであるということです。世界90カ国で実施されておりますが、ある国特有の文化や表現は排除されております。ある地域の人しか知らないような言葉は使われないように、最大の注意が払われているということでございます。
 TOEICテストの歴史を簡単にご紹介したいと思います。実はTOEICテストは1970年代の後半に、日本からの発案によりましてETSに依頼してテストを開発してもらったという経緯がございます。そして、1979年12月に日本で第1回目のTOEICテストが実施されました。
 2001年の11月ですけれども、TOEICよりも少し易しいテストがないものかという声にこたえまして、TOEIC Bridgeというテストを初めております。初中級レベル学習者向けにTOEICよりもやさしくて、日常的で身近な、時間も短いTOEIC Bridgeがスタートしまして、今では年間約20万人ぐらいの受験者を数えるようになっております。
 2006年にはTOEICテストはリニューアルいたしまして、More Authentic、より実践的なということをコンセプトにしまして、より現実に則した状況、設定などをテスト上で表現しております。この際には国際的な調査を実施し、その結果を反映させております。
 2007年にはSpeakingテスト、Writingテストがスタートいたしまして、これでTOEICテスト、Listening、Readingとあわせ、いわゆる英語の4技能、Listening、Reading、Speaking、Writingをそれぞれ直接測定することが可能となっております。
 そして、TOEICテストの受験者数でございますが、1979年に3,000名でスタートしまして、昨年度、2009年度は168万人となっております。昨年度はリーマンショックの影響ですとか、インフルエンザがあったということもあって、少し受験者数が下がっておりますが、今年度は対前年比10パーセントアップぐらいで伸びておりますので、年度末には約185万人ぐらいになろうかと思われます。
 この受験者数の中身ですけれども、社会人、学生別に見てみますと、以前は圧倒的に社会人が多かったのですが、ここのところ学生の比率が高くなってきております。もうすぐほぼ同じぐらいのところになるのではないかと思われます。
 指標としてのTOEICスコアというところに参ります。社会の各方面で指標となっている様子というのをぜひごらんいただきたいと思います。TOEICスコアの期待値と実際値とございますが、青い帯のところで企業の期待値というところをごらんいただければと思います。これは2年に一度、私どもでTOEICテストを採用している企業をはじめ、多くの企業にアンケート調査をしているもののまとめでございます。海外部門に所属する方々に対して、企業としては650点から820点のスコアを期待している。営業部門の場合には520点から760点を期待しているというふうにごらんいただきたいと思います。
 それに対して実際のビジネスパーソンはどのぐらいのスコアかといいますと、海外部門に所属されている方の平均スコアが724点であると。これが右上に海外滞在経験者とございますけれども、私どもでこのテストを行う際にアンケート調査をしておりまして、海外滞在の経験があるかどうかということをお聞きしております。そのときに海外滞在の経験があるとお答えになった海外部門に所属されている方の平均スコアが724点という意味でございます。
 そして、もう一つ項目が別にありまして、日常的に英語を使用するかどうかということも聞いております。これに対してイエスとお答えになった海外部門にご所属の方は692点というふうに、この表はごらんいただければと思います。そして、大学生、大学院生の実際値はこのような形になっております。
 左端にレベルABCDE、その右にTOEICとありますけれども、これに関しましては、資料のDATA & ANALYSISをごらんいただければと思います。こちらの最後のページ、13ページをごらんいただければと思います。似たような表が出ていると思います。レベルA、これがTOEICスコア860点以上という意味になるのですが、こちらのスコアになりますと、この表の右端の評価(ガイドライン)にあるように、Non-nativeとして十分なコミュニケーションができるという評価になります。その下のBレベルですと、730点以上でBレベルということになるわけですが、どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えているという評価になります。おおむねこのような評価でございます。このような使われ方が1点ございます。
 CEFRにつきましては、ETSではこのTOEICテストとCEFRのマッピングをウェブサイトで公表しております。
 どのようにしてこのスコアを導き出したかということもこちらに詳しくは書かれているのですが、かいつまんで申し上げますと、ETSではこのCEFRというものに精通しているヨーロッパの10カ国の学識者、エキスパートと呼んでいますが、この22名に実際にCEFRの各レベル、A1、B1などに対応すると思われるTOEICスコアを調査しまして、その結果をまとめたものになります。こちらがCEFRのご案内です。
 それから、国内企業の例もご紹介したいと思います。有名企業それぞれがこのTOEICスコアというものを指標として活用しているということです。ごらんいただけばわかりますように、これはすべて人事要件として使われている例を持ってきております。各社、長年TOEICを採用しておりまして、スコアと社員の関係につきましては非常に細かく検証してきております。あらゆる側面を慎重に検討して、この人事要件という非常に大事な要件の中に組み込んできているということがございますので、ご紹介したいと思います。
 次の例としましては、教員の採用試験でございます。一部のところではスコアに対して優遇措置をしております。これはほんの一例でございますけれども、資料にTOEICテスト教員採用試験における活用状況がございますので、ごらんいただきますと、多くの地方自治体でこのTOEICテストを優遇措置の一部としていろいろな形で使われているということをご理解いただけると思います。各自治体がそれぞれの実情に合わせてその方式は決定されているというところでございます。
 最後でございますが、TOEICテスト活用のメリットというところでまとめさせていただきました。既にご案内でございますが、目標の設定がしやすいということがあります。テスト結果が5点刻みのスコアで表示されますので、レベルや職種に応じて基準となるスコアを細かく設定することができます。
 それから、豊富な事例・データ、人事要件としての活用事例多数とございますように、年間2,700の企業や学校が採用いたします。また、そういうテスト結果のデータが蓄積されております。私どもでR&D担当がおりまして、そのデータを適切に活用できるようにサポートさせていただけるということも、1つ活用のメリットでございます。
 また、受験機会が設定しやすいということもメリットの1つだと思っております。どなたでも受験いただける公開テストが年に8回、全国80都市で実施されております。また、団体特別受験制度、これは企業の中、もしくは学校の中でやっていただくテストですけれども、こちらはいつでも任意に試験日や場所を設定していただくことが可能です。
 それから、受験料が比較的安価と書きました。安いテストというのはまだたくさんあるかとは思いますけれども、TOEICテストというのは200問、2時間のテストでございますし、幅広いレンジ、初中級者からネーティブに近いところまで、広いレベルを一度にはかることができるというようなテストであるということをお考えいただきますと、この受験料も比較的安価と言ってよろしいのではないかと思っております。5月からは値下げをする予定でございます。また、団体特別受験制度は4,040円ですけれども、人数によって少し割引もございます。
 このようなテストが社会にいろいろ指標として使われているということ、また活用のメリットなどを思い浮かべていただいて、最後に簡単なご提案をさせていただきたいと思っております。今回のテーマであります英語の先生の目標設定という意味でありましたら、現場で先生方の英語力がいろいろあって、この先生だったら理想的な英語力だとか、この先生だったら最低限のところをクリアされているのではないかと、いろいろな先生がいらっしゃると思います。皆様のモデルになるような先生方に全国でこのTOEICテストをお受験いただいて、100人でも、200人でも、人数はわかりませんが、その受けていただいた平均スコアというのが出てきますと、それが1つの理想的な先生の指標ということになりはしないかなということを今考えておりまして、ご提案とさせていただきたいと思います。

 (5)自由討議

 国際教育交換協議会、国際ビジネスコミュニケーション協会に対する質問も含め、英語教員の英語力に関する目標設定のあり方について、また、英語教員の英語力のあり方について、各出席委員より発言があった。

 【吉田(研)座長】 それでは、ただいまの国際教育交換協議会、国際ビジネスコミュニケーション協会様のご説明に対して、皆様からのご質問も含めて、英語教員の英語力に関する目標設定のあり方について、また、英語教員の英語力のあり方についての委員の皆様からのご意見をいただければと思います。
 なお、英語教員に求められる資質、能力として、英語力以外に指導力というのは当然あるわけですけれども、今回は英語力のほうに焦点を絞って議論をしていただければと思います。いずれまたこの指導力に関しては、別途そのための機会を設けますので、とりあえず、きょうは英語教員に求められる英語力とはどういうものなのかということを中心にご議論いただければと思います。
 また、今回特にTOEICなどもそうですけれども、かなり企業関係でいろいろ利用されているという部分もありますので、今回、この私たちの委員会の非常に大きな特徴は、いわゆる学校教育関係者以外の方がかなりおられるということで、先ほどごらんになったようなTOEICの目標だとか、そういうものを含めて、今の皆様が実際に日本の社会の中でいろいろごらんになっていて、果たしてこれでいいのか、もっと何かやるべきことがあるのかということも積極的にご発言いただければありがたいなと思います。 

【岡田委員】 プレゼン、ありがとうございました。せっかくご専門の方がいらっしゃるので、前々からお聞きしたいと思っていた質問をさせていただきます。TOEICを採用の際に参考にしている企業の人事担当者やトップの方から良く耳にすることなのですが、TOEICのスコアの高い人は英語のスキルは高いが、必ずしもコミュニケーション能力が高くはないというのです。
 どんな試験もそうでしょうが、どうしてもガリ勉タイプ的な勉強をする人が高い点を出しやすいということのようです。そうした優等生タイプの人が実際に社会人となり、会社でリアルビジネスの世界に入ってきたときに、現実のビジネス・シーンでコミュニケーション能力を発揮できないということが少なくないのです。もちろん個人差もあるので、一概には何とも言えないのですが、そういう声をあちこちで聞きます。
 テストの仕組みとして、コミュニケーション能力にはヒアリングとリスニングの力が必要です。しかし、ビジネス現場ではネゴシエーションとか、相手と話し合って決めていくような状況に日々直面しているわけで、スピーキング能力が重要です。その意味からTOEICの今の仕組みの中で、コミュニケーション能力、とくにSpeaking能力を十分評価できているのかどうかということを、前々からお聞きしようと思っていました。いろいろ努力されて、工夫されているとは思いますが、我々、採用する側からすると、その辺にクエスチョンマークがついてしまいます。これはテストの仕組みの問題ではないかもしれませんが、あえてお聞きさせてください。同じ質問をぜひTOEFLさんのほうにもお聞きしたいと思っています。よろしくお願いいたします。 

【国際ビジネスコミュニケーション協会】 ビジネスですぐに役に立つかどうかというと、やはり英語のテストで評価が出てきた部分と、一つ川があるといいますか、英語によるコミュニケーション能力といっても、ビジネスの現場で使えるかどうかというのはまた別の話であろうと思っております。企業の方々も、英語力またはTOEICのスコアが高いからということで、すぐ仕事ができるという評価になっているわけではないと思っております。
 今まではわりとSpeakingができないという声が出てきたということがあったものですから、そこの部分をより正確にはかるという意味でSpeakingテストの導入ということになってきたということがございます。ですから、今もそのSpeaking能力の部分に非常に注意を持って見ていて、そこをより正確に知りたいというところが、Speakingテストを実際に採用されてきています。
 Speaking能力がそこに包括されているという部分につきましては、これはETSが調査したSpeakingテストとListeningテストとの相関の関係の調査ということになりますので、調査の内容ということであれば、また別途ご説明をR&D担当のほうからもさせていただきたいと思います。

 【国際教育交換協議会】 先ほどご説明させていただいたように形式が変わりまして、TOEFLのほうは一度のテストで4技能をはかるという形になっています。これによって、導入した当初は、日本の学生にはあまり有利ではないのではないかということも言われていましたけれども、海外の大学で授業を受けていく、それから、そこの中でうまくコミュニケーションをとっていくという場の中で、このスコアをクリアしてきた学生、それは日本人だけではないのですけれども、そういった学生は非常に以前の試験よりもコミュニケーティブに、アクティブに教室の中でできているという評価はあると思います。
 それによって、幾つかアカデミックテストもほかにもありますけれども、TOEFLを評価するという大学は非常に多いという統計になっております。ですので、もちろんビジネスもそうですし、研究される場合、例えば技術者の方でも、これから例えば海外の学会に行って発表して、質問を受けて、そこで話すという中で、やはり自分の問われたことを引き取って、そこに返していくということというのは、TOEFLの場合、このテストできちんと押さえた力があるということがあれば、かなりミスマッチは少ないという形にはなると思います。
 実は去年の3月まで、ETSでリサーチャーとしていた日本人の方が今日本に帰って来ていらっしゃるのですけれども、TOEFLのiBTには近道はない、地道に力をつけるしかないということをおっしゃっていました。そういったものを持って点数をクリアすることで、かなり自分が話さなければいけない場に立ったときには、コミュニケーションがきちっとできてくる、そういうテストにはなっているかと思います。 

【吉田(研)座長】 ありがとうございました。今のご質問は、特にTOEICについて確かによく言われていることで、従来のTOEICのテストの場合ですとSpeaking、Writingがなかった時代が多かったと思うのですが、それによってほんとうにしゃべれるかどうかというのがなかなかはかれない。そのために、今のお話のように2007年からSpeakingが入っているということですが、一つ、私のつけ足しの質問です。
 実際にSpeakingとかWritingが入ってきて、受験者はどうなのでしょう。つまり、例えばiBTのTOEFLであれば、全員が一応4技能とも受けなければいけませんね。TOEICの場合ですと、別個のテストということですね。実際の受験状況だとか、その辺はいかがですか。

 【国際ビジネスコミュニケーション協会】 Speakingテストは全く別のテストになっておりまして、コンピューターを使ったテストです。ですから、話すのも人に対してではなく、コンピューターに対して話し、それが録音されてETSに送られて、採点されるという形になります。Writingはこのパソコン上に打ち込むというものになります。
 現在まだ受験者数はTOEICのLRに比べると非常に少なく、年間でまだ1万人まで行っていない状況でございます。徐々に企業の中でも商社などでは海外派遣をする際にTOEICテスト、LRだけではなくて、Speaking、Writingテストのスコアを要件として使うということが出てきております。総合商社の双日さんがそのようなことを始めております。

 【池上委員】 関連で、岡田さんと同じ、私も民間ですし、かつ若いころは総合商社の人事部長をやったことがあるのですが、Writingはある程度そうかもしれませんけれども、Speakingということになると、今おっしゃったように非常に判定者の主観が入るのではないかなということで、例えば、今、大学入学試験もSpeakingまでやって入学のスコアを出して判定しているところはまだ少ないと思うし、そのために高校に至るまでの勉強の中でどうしても受験勉強は、正しいか正しくないかとか、ペーパーでの勉強になりがちになり、使える英語になっていない。「英語が使える日本人」というのだけれども、実際にはなかなか使えていないということになると思うのです。
 これを、例えば大学の入学試験に使っていくということができるものかどうか。それから、公平性をすごく第一義にするようなテストとして具体的な方法は考えられるのだろうか、その辺をお聞きしたいのですが。

 【吉田(研)座長】 これはSpeakingも含めてですか。

 【池上委員】 Speakingが一番です。ほかはペーパーでわかるので。

 【国際ビジネスコミュニケーション協会】 ETSのほうに録音データが送られますと、ETSでは、幾つかのクエスチョンに対する答えをばらばらにしまして、「クエスチョン1」を判定する専門の人がいろいろな受験者のクエスチョン1だけを判定するわけです。ですから、例えば全問を1人の人が採点しますと、ほかのところの出来が非常にいいと、この解答はいまいちだけれども、本来はもう少しいいのだろうなという主観が入ったりということがあろうかと思います。
 そういうことを極力なくすために、もちろん個人情報は全くわからない状態にして、声だけで判定するということを厳格にやっております。また、スコアリングリーダーが採点をモニタリングするなど、かなり手間暇をかけてやっておりますので、そこでスコアのフィードバックに少し時間がかかるというご指摘を受けたりするのですけれども、どうしてもそういうプロセスを経ますと、少し時間がかかってしまうということがございます。
 それと、大学入試にというお話だったかと思いますけれども、TOEICテストそのもの、もしくはTOEIC Bridgeという少し易しいテストもございますけれども、それぞれ公平性という面では、どこの国で受けていただいても同じような公平性が保たれているという意味ででき上がっておりますので、大学の入試で活用するということも十分考えられると思います。今すぐ、センター試験という形では少し考えにくいところはありますけれども、個別の大学では、TOEICスコアを提出していただくことによって入学試験を免除するといったことはかなり浸透してきております。
 その辺はアペンディクスに資料がついております。アペンディクスの22ページをごらんいただきますと、入学試験におけるTOEICテストの活用状況ということで、経年を追って見ておりますけれども、大分増えてきているというのがごらんいただけるかと思います。

 【松本委員】 CIEEさんのほうから、iBTテストスコア79から80が指標となるというご提案があったと思います。行動計画を踏まえると、こういう指標というのもある程度必要だと思いますし、確かに英語ができるからといっていい先生というわけではないのですけれども、やはりある程度いい先生になるためには英語力も必要だということは基本的には賛成です。しかし、私の感覚としては79から80としてしまうと、ほとんどとは言いませんが、かなりの数の少なくとも中学校の先生はこれに到達していないのではないかという危惧があります。
 そういう意味では、国際ビジネスコミュニケーション協会の最後のご提案というのはおもしろいなと思いました。各県で優秀だと思われる先生方を抽出して、その方々がどのくらいの点数を取るのかということ、これをある程度のベンチマークに暫定的にできないかというご提案はおもしろいなと思ったのですけれども、例えばそういう研究をしようといったときに、どのくらい協会さんとしてはご協力いただけるのかとか、あるいは、文科省サイドとしてはそういうことについてどういうふうにお考えなのかというのを、お聞きしたいなと思いました。

 【国際教育交換協議会】 先ほどの提案で、いわゆる先生方のスコアリングをしてみてということで、TOEFLとTOEICと若干実施の形式というのが異なりますけれども、ETSの考え方としては非常に前向きに検討すると思います。そういった教育の中に資するという、スカラシップということで、今年10名ファンドを持って、1人4,000ドルですけれども、海外に留学する学生にファンドを出したりしておりますので、そういったことをもし進めるということであれば、ETSのほうは非常に協力的な形でやると思います。金銭的なことは、幾らになるとか、そういうことは今の段階ではお話しできませんけれども、ETSとしては非常に協力するということは、まず言えるかなと思っております。
 特にコンピューターでやる試験ですので、どの時期にどういうふうに入っていくかというのは、もちろん必要になってきますけれども、そういったものもきちんと融通が図れるような形では進められるとは今思っております。

 【国際ビジネスコミュニケーション協会】 はっきり言ってどのくらい受験料を負担できるかというお話だと思うのですけれども、個人的にはどんどんと思いますけれども、こういう場でございますので、持ち帰って検討させていただきたいと思います。

 【吉田(研)座長】 先ほど文科省のお話もありましたけれども、いかがですか。

 【岩井室長】 文部科学省としましては、これは予算との兼ね合いになりますので、ここでそういうご提言があれば、調査の要求は検討していかなくてはいけないことだと思っております。
 ただ、優秀な教員ということでやりますと、もっと点数は高くなるのではないかと思います。今基本的に採用されているのが特別枠とか一部ということになりますと、非常に高い方も多いですし、先ほどTOEICの資料にもありましたように860点とか、クリアしていないと採らないというふうにやっていますので、そこら辺が非常にまた難しい問題です。ほんとうにそれでいいのかということもありますので、そのあたりも含めてご議論をしていただいて、方向性がそのように決まれば、検討させていただきたいと考えております。

 【卯城委員】 後で本日のテーマについては意見を述べさせていただきますが、今の点に関してですけれども、TOEFL、TOEICの最後の平均値というのが出てくると、非常に科学的な数値が出たという印象を与えますけれども、ただ、各県でどのような先生を選んでくるのかというところを非常に慎重に行わなければならない。
 例えば、きょうの会議の議事録がチェックされて、やはりこの県の代表としては、TOEIC、TOEFLの点数の高い人を出さなければいう意図が働けば、当然そういう人が出てくるでしょうし、何もそういうことを考えなければ、意外に英語力がそれほどでなくても、いろいろなところでカバーしてくれるところも出るでしょうし、そこらあたりを慎重に進めていただければ賛成です。

 【根岸委員】 松本先生のお話に関連してですけれども、幾つか論点はあるのですが、一つは、730というTOEICのスコアが教員の一つの指標として出ていて、大学生の平均を見ると、先ほどのデータだと500点前後ということでした。ですから、730という指標は大学生全体の中でいうと、悲しいかな、かなり上のほうの層であるということですね。
 個人的な話で申しわけないのですが、私自身のゼミの話をすると、英語教育のゼミなのですが、企業も先ほど名前が出たようなところにもかなり入っていっているのです。これは何を物語っているかというと、かなり英語力が高い人材は英語教育という分野に興味がありながらも、実際に就職活動を始めると、括弧つきですが、結構いいところに決まっていってしまう。そうすると、そんなに英語力が高い人材が、日本の場合、悲しいかな、豊富にあるわけではないので、英語教師にならずに企業のほうに行ってしまう。
 つまり、高い目標値が設定されると、その高い能力を持った人間が教員でないほうに行ってしまう。もともと教員を目指して、その使命に燃えている人たちはいいのですけれども、そうでない、どちらもあるなというような人たちにとっては、上げれば上げるほど企業のほうを選択するという可能性も出てきているような気がしています。
 これは知り合いから聞いたのですが、ロシアの学校では教科によって給料が違っていて、英語の教員を集めるためには校長より高い給料を払わないと集まらないということです。日本ではそういうことはないのですけれども、ここはちょうど企業の方々と2種類いらっしゃるのですけれども、上げた段階で教員が取り合いみたいな形にならないかなということを思いました。
 もう一つは、TOEICのようなスコアを1つの参照とするのであれば、先ほどのSpeaking、Writingのセクションというのは、あわせて考えないといけないかなと思います。そうした場合、またお金の話ですが、こちらはまた受験料が高くて、1人1万円弱なので、そのほうもぜひご勘案いただければと思います。そうしないと、ListeningとReadingのスコアのことしか興味がない人たちだけのデータになってしまうので、ぜひそこも交えて議論いただけたらいいなと思いました。
 それから、そのことに関して言うと、もう一つは、こういうスコア型のテストとは別に、英語教師としてはこういうことができる必要があるといった、前回の会議のキャン・ドゥー的なものというのは必要で、必ずしもこのビジネスコンテクストでの英語のやりとりでないものが英語の教師の場合求められるので、同じ英語といっても、そちらのケアも要るかなと思いました。
 最後なのですけれども、これは私、ずっと気になっていた日本人若手英語教員米国派遣事業というのがあります。私はガーティアンウイークリーというのをとっているのですけれども、そこで初めて知りました。日本の新聞ではこのことは報道されていなくて、ガーディアンでは、オバマ大統領が菅総理にこういう提案をしたということが書いてあり、それが出た当時の日本の新聞には私が見落としてしまったのかもしれないのですが、ほとんど、出ていなかったのです。おもしろいなと思っていたら、この会議でまた出てきたので、非常に興味はあるのです。
 この額がどのぐらいの額なのかわからないのですが、多分1人500万円ぐらいで計算されたのかなと思ったのですが、100人という数字が少し寂しいなと思いました。20代、30代の若手教員の中の100人というのは、多分1パーセントにも満たない人数ですね。そうすると、この事業自体のインパクトというのがかなり限定的で、ほんとうは全員に行ってほしいくらいですが、何らかのやり方と、それから、計算の仕方も、ほんとうに1人500万必要なのかどうかというところですね。
 もう一つは、先ほどの問題と少し似ているのですけれども、多分こういう募集をすると、トップの層の100人が行くと思うのです。ほんとうに行ってほしい層はそうではない。トップ層の人たちは多分いろいろな経験があったりする人たちだと思うのですが、むしろもっと広く、ほんとうに必要な層に行けるような施策にしていただけたらいいなと思います。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。今いろいろなご提案などが出てきたわけですけれども、若手教員の派遣について、ご説明のほうをお願いします。

 【岩井室長】 若手教員の派遣につきましては、もともとこれはオバマ大統領から言われたというよりも、菅総理のほうから逆に提案されたということです。当初は1,000人ぐらいの構想ということで考えておりました。それから、1年から2年間派遣という案もありましたけれども、とりあえず1年行ければと。ただ、今の財政状況等が非常に厳しいということがございまして、基本的には最終的に100人となりました。100人がそれで十分かといったら、はっきり言って十分とは言えませんけれども、将来的に非常に効果があるということであれば、そこはまた財政的な面と相談しながら増やすとか、ということも検討はしていきたいと考えております。
 あと、実際この教員に関しましては、この1月の頭に私どもの課と教職員課と連名で、各都道府県、政令市に対して1人、または2人を推薦していただきたいと依頼をいたしました。ただ、その場合に、あくまでも向こうでホームステイ等をするという形でやりますので、単に英語力が高いというよりも、そういうことにちゃんとなじめるような方とか、コミュニケーションをしっかりとって、長期に向こうで対応できるような資質の方をぜひお願いしたいということ言っております。
 それから、あわせて問題としては、単なる個人の研修となりますと、その方だけの成果となってしまう。今回は、基本的にこの経費は全額国が持つという形でやっております。ここが今までの教員研修センターがやっていた海外派遣とは違いまして、全額国が持つということは、それらの持ち帰ったものを、それぞれの県・政令市でどのように周りに波及させるか、普及させるかということが非常に大事になりますので、そのような体制をとるということを条件としてお願いして出してもらうという形で体制を組んでおります。
 人数については、確かにもっとできればと考えておりましたけれども、現状としてはこれが今のところは精いっぱいということで、ご理解をいただきたいと思います。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。松本委員も、私も、これにかかわっていた人間なので、初年度に関してはなかなか厳しいなということで、半年で少しプログラムを考えるというのでやりました。今後どうなるか。とにかく、まず何らかの形でそういうことをやってみるということが大事なのかもしれませんね。

 【山中局長】 若手教員の派遣についてですが、これは菅総理が、日米関係は非常に重要だということで、経済関係、外交関係、人的交流だということで、そのための大きな柱として来年度の予算で、できれば1,000人ぐらい、5年間、5,000人、このぐらいでできないかということだったのですけれども、結局予算の点もありまして、100人ぐらいになりました。だから、これを見て、来年の次の予算とか、その辺はまた考えていくということがあります。
 これだけではなくて、実は大学生の留学も1年とかありますけれども、短期留学で2カ月とか、そういう留学も増やそうということで、そちらの予算もつけております。日米だけでもないのですが、積極的に人的交流をやろう、若者をやろうということで、この予算と大学生、あるいは研究者の交流事業を来年度の予算の柱にしております。あまり報道は、日本ではないのですけれども、1つの柱になっている事業でございます。期待していただければと思います。

 【池上委員】 今回の100人に関してなんですけれども、その前に説明のあった英語担当教員の英語力について、中学校の英語教員が2万7,800人おり、外部の試験を受けたのが約6割、ある程度のクオリファイドされた人たちが全体の中では24パーセント、4分の1であるということで、これはトップの層よりも、その下の人たちがこういう状況のもとで英語を教えているということ自体がやはり大変な問題じゃないかなと、私は受け取りました。外部の試験さえ受けていない。
 そのときに100人が、今後彼らが一つのコアになって帰って来て、周りにいい影響を与えていくということで、残りの4割、もしくは資格に達しなかった75パーセントを上げていくということがほんとうにできるものかどうか。それから、それを条件としてと言っていますけれども、どんな条件をつけられたのか。それから、山中局長のご説明で今の状況が非常に厳しいのはわかるのですが、単年度予算の中で100人ということですが、単年度なので今年分しか出せないと思うのですけれども、往々にして国の施策はその年は非常にいいのだけれども、翌年ではまた見直しの対象になり、だめだったら終わりということで、しり切れトンボになる施策も随分ある中で、全体として何人くらいなのか。菅総理が1,000人とおっしゃった場合に、今年は100人だけれども、10年かけて1,000人にするということであるのか、その辺の腹積もりというか、覚悟というか、その辺をお聞きしたい。この二つをお聞きしたいです。

 【山中局長】 それの腹積もりをやるためにも、英語の使える日本人の行動計画を7年前につくって、目標をつくって、いろいろな政策をやった当初は、先ほども研修がありましたように5年間はやるという感じでやっていたのが、今なくなっていますから、今度新しくそういうところをつくれば、それに基づいて、今後の5年なら5年の計画を立てて、先生に受けてもらうということにして、そのうち半分は受けることにして、そのうち8割はある一定のレベルをクリアするというような、行動計画をつくるとして、そのためには一体どうすればいいのか。
 100人の1年間の英語研修では無理ですから、そうなると、ほかの4,900人はどうするのか、そこの研修は一体どうするのかとか、そのあたりを具体的に、1年間、アメリカに行くというプログラムもあるし、ほかのプログラムも組み合わせないといけないと思いますので、過去にはいろいろな研修、国内の研修もやっておりましたので、その成果もまた資料でお出しして、現実にどうすれば8割方がここまで行くとか、そういうことを議論していただければと思います。それでまた私どもも、来年の概算要求だとか、それもただ単に単年度ではなくて5年間の行動計画とか、そのための政策としてのアクションプログラムという形にできれば、ありがたいなと思っております。

 【吉田(研)座長】 先ほど具体的にどうやって普及させるのかという話が少しありましたけれども、いかがですか。

 【岩井室長】 正直難しいところではあります。今そういう条件といいますか、留意事項として、各県へ投げて、各県からご提案をいただくという形になっております。私どもも現実の考え方として、何をすればうまくいくのかというところが非常に暗中模索のところでございますので、提案を受けて、それがいいものであるなということであれば、それを普及するようなことも考えたいと思います。また、こんな案も今出てきておりますということを、先生方にご公表することも考えられるかと思っております。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。今、局長のほうからもお話がありましたように、この会の目的が、今後の日本の英語教育をどうしていくのかということの施策を立てるということですので、この会でいろいろな提案をしていただき、それをまとめて来年度以降の概算要求、予算にうまく反映できるような形に持っていけるのが一番の目的ではないかと思います。ですから、皆さんからも今後いろいろな提案をしていただいて、先ほどのTOEIC、TOEFLのようなものもありましたけれども、いろいろ協力してもらえるということがございましたら、それも踏まえた上で具体的に、それぞれの教育委員会で何ができるのかということも含め、うまく合わせて教員の研修がもっとうまくできるようになればいいのかなと思います。
 もう一点、私のほうでつけ足させていただきますと、TOEFL、TOEICでは、それぞれテストの内容そのものが多少違いますので、目的も違いますが、今の新しい学習指導要領の内容を私なりにいろいろ検討して見てみる限り、高校の内容というのは、よく見ていくと、より論理的なものを思考して、発表してというところにかなり力点が置かれているということは、どちらかというとTOEFL的要素というのが比較的強く反映されている部分があるのかなと思います。それに対して、中学校の場合は、それこそほんとうにコミュニケーションの基礎をつくるということになっていますので、TOEICということがより強く出てくるかもしれません。
 そうしますと、やはりTOEFLなのか、TOEICなのかという二者択一的なものというよりも、それぞれのレベル、また目的に合ったテストというのをどう振り分けていくか、選択していくかということも含めて、私たちのほうで何か提案できればいいのかもしれませんね。

 【中村委員】 今議論されていることは、日本人の教員の方々の質の問題というところに絞られているかと思うのです。少し本題から外れるかもしれないのですけれども、このスピードでほんとうにいいのだろうかというのが、企業としては問題ではないかという気がします。というのは、日本人の英語力というのは、島国ですので、どれだけ頑張ったって限りがある、限度があるだろうという気がします。
 私、ヨーロッパで若いころ遊んでいるときに、英語をやらなければということで学校へ行ったのですけれども、やっぱりヨーロッパ人は近いですから、その学校はロンドンなのですけれども、そこには10代、20代前半、いろいろな国から来ています。そういうチャンスがヨーロッパ人は当たり前にあるわけです。
 ところが、日本人がそういうチャンスがあるかというと、そうはいかないですね。外国へ皆さんが自由に半年なり1年間学びに行くというのはないと思うのです。ですから、日本がやることは多分、教育の現場にネーティブスピーカーをもっと入れて、助けてもらうことのほうがスピードとしては早いのだろうと思います。今ALTという方々がいらっしゃいますけれども、こういう人たちが補佐ではなくて、もう少し主になってもいいのではないかという気がします。あと、人数的にももっと増やさないといけないのではないかという気がします。そうでないと、多分10年後も似たような議論をしているのではないかという危惧があります。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。これももう一つ、非常に大事なポイントですね。やはりALT、日本の場合、ティームティーチングというのが一つの英語教育の形になっていますけれども、そのためにはどうしてもALTの存在というのは無視できない。確かに2000年の初めのころから比べると、ALT、少なくともJETプログラムで来ている人たちは減っていますね。ですから、そういう点も含めて、今おっしゃった意見というのは非常に大事な部分ではないかと思います。

 【本下委員】 本下でございます。私は全体のレベルアップか、一部のレベルアップかという観点で話をさせていただければと思います。もともと外国語能力の向上ということで、教わる側全体のレベルが上がっていくことが必要だと思います。先ほど吉田座長がおっしゃられたように、中学と高校である程度内容の違いが出てくるので、そこには少し工夫が必要だと思いますが、少なくとも中学校レベルにおいては全体のレベルが上がっているということが必要だと思います。教える側の中学校の教師の方も含めて、ある一定以上のレベルはクリアしていることが必要だと思います。
 数字の点でも、中学校の教師でいうと、試験の点数をクリアすることが必要と思います。勿論、試験の点数だけではなく、教える力というのが大切であるのですが、きょうは英語そのもののツールのほうにフォーカスするということですのでその点は割愛します。ただ、教える力という観点を除いても、この数字は少し寂しいような感じがいたします。
 したがいまして、まず全体のレベルアップという観点で、ある一定の教師の方は点数をクリアすることが必要と思います。ただ、英語の点数をクリアするだけでは、論理的な、ロジックを伝えることができるというような、より高度な、高校レベルになったときにもの足りないものもございますので、高校レベルではどうするのかというふうに、ある程度分けて考えておく必要があるのではないかと思います。以上でございます。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございます。当然、やはりある一定の基準というものがあるのでしょうし、プラスアルファの部分というのがそれぞれまた分かれて出てくるのでしょうね。

 【太郎良委員】 今日の議論は英語そのもののスキルについてということでございました。さりながら、先ほど企業関係の方からも、実際に、例えばTOEICでいい点を取っても、いざ現場に出るとだめだというようなお話がありましたけれども、実はそのような問題というのは企業だけではなくて、学校にもあるわけです。そういった意味で、この問題は実はスキルだけで論じられるものでは必ずしもないのですけれども、今日はそういう場でございますので、スキル以外のことは次回に回すとして、スキルということについて私の感じていることをお話ししたいと思います。
 まず第1点といたしまして、文部科学省の事務局の方にちょっとお伺いしたいのですが、この資料2で、公立中学校、高等学校の教員が外部試験を受けた資料が出ておりますけれども、似たような資料を私は数年前に拝見した記憶があるのですが、出ておりましたですかね。というのは、この数字を見て、例えば中学校の場合、いろいろな意見もありますけれども、少し寂しいなというご意見がありました。確かにそうなのですが、にもかかわらず、このBの57.6パーセントというのが出ているのですが、前どこかで見た記憶で、もう少し低かったような気もしたので。

 【岩井室長】 以前に調査した18年度の調査はございます。ただ、そのときに対外的に出していた数字は、基本的に全教員の数で割ったのではなくて、受けた人の割合で割った数字を出していましたので、そこが違います。
 ただ、過去の数字を推計し直しまして、全教員で除した数字でいうと、15.2パーセントがこれをクリアしているという状況になっています。それから、高等学校では、34.6パーセントがクリアしたという状況です。ですから、そのときに比べれば、行動計画を出したことによって、受ける方が増えてきたということは言えるということは考えられると思います。

 【太郎良委員】 ありがとうございました。実は私もそこがどうなのかなということを、これを拝見して、気になりました。そのように、確かにこれ自体の数字は必ずしも満足のいくものではないけれども、数年の中で上がっているとすれば、その理由として、この行動計画の趣旨がある程度教員のほうに影響を与えているのかなと思います。
 あるいは、また、若い受験者は、年配の人よりも話すとか、聞くとか、こういった英語力に対して非常に高い意識を持っていると思いますけれども、そういった人たちの数字も寄与しているのかなと推測するわけです。そのように考えますと、一概に寂しいだけでなくて、確かに効果は出ているのだなということは評価しなければいけないのかなと思います。それが、まず第1点です。
 次に、教員がどの程度の英語力を持つべきなのかということの目標設定ということですが、ほんとうにこれはいろいろな要素が絡んで難しい問題で、私もこうあるべきだというふうに、率直なところ、自信を持ってこうせよというものが必ずしもあるわけではないのです。難しさの一つとして、教員の実際の各都道府県のあり方一つを見ましても、例えば英語では、東京の場合は英語専科で足りなければ、講師の人をどんどん補充するという状況もあります。また、場合によっては、地方の山間僻地であれば、英語の専門家ではないけれども、複数教科担当しなければいけないというような人がいる実態も、実際にあるわけであります。
 そういうことを考えると、すべてが同条件下における英語教員に対する目標設定である場合、例えば500点以上だとか600点以上というふうに設けることはある程度簡単であるけれども、日本全体のさまざまな教員のありようということを考えた場合、そこも慎重に考えないと、この数字という形で出した場合、難しい問題があるのではないかなと思います。
 また、数字で出す場合、前回の数字の場合は平均点ということで出ているのだと思いますが、最終的には、例えばTOEICで何点以上というように平均的なもので出すしか、ある程度客観的な基準というのはないのかもしれませんけれども、平均というのも、なかなか難しい問題があって、非常に得点の低い人の数字も影響を与えるし、さりとて700点、800点というような点を取っているような人の数字も合わせて、十把一からげで平均点というように出ているわけですから。これがすべてかというと、そうでもないのです。そこあたりのこともよく考えて、数字化する場合は設定しなければいけないのかなと考えます。
 さりながら、私の正直な気持ちから申しますと、今まではPBTで550点以上というような設定がなされていますね。それでもいいのだけれども、本来であればもう少し高い数字があってもいいなと思います。というのは、やっぱり英語教師としてそれで飯を食っているわけだし、そうであればこそ少し高い目標であっても、とにかく頑張らなきゃいかんということで、やや高目の数値を出してもいいのかなという気持ちもあります。それで少し頑張ってほしいなと思います。そういった面からも、おしりをたたいて刺激を与える。しかし、それだけではいけないので、これは次回の会議の場になりますけれども、違う施策、励ます施策をいろいろ考えていかなければいけないだろうということであります。
 そんなことを含めますと、私のこの外部テストに対するとらえ方というのは、教員の求められる英語力の場合、大いに活用すべきであるし、参考にすべきであるけれども、学校の教員の場合は基本的には目安であるという考え方が適切なのかなと考えています。企業のように何点以上でなければ管理職になれませんよとか、課長職だったら何点以上でなくてはならないという形は、とりにくいのではないかなと思います。
 あともう一つ、先ほど中村委員のほうからALTのことについてご意見がありました。そこについても、少し感じたんですが、中村委員が先ほど、今のスピードで間に合うのだろうかということをおっしゃいましたが、確かにそういう意識もあります。ただ、今のスピードでと言った場合、日本人のどのようなレベルの人たちを対象にした英語力なのかということに、かかってくると思うのです。ですから、世界の最先端でいろいろ活躍しているような方々を念頭に置かれているのであれば、確かに今のスピードでは間に合わないのでしょうね。
 さりとて、例えば日本の中で一生こつこつと仕事をするというような方を考えた場合は、間に合わないということは必ずしもないのかなと思います。とすると、文部科学省が今までやってきた施策というのは、基本的には幅広くという考え方が中心だったような気がするのですが、その効果というのは、このALT1つとっても、私は長らく見てきておりますけれども、効果を出しているというふうに思います。
 また、ALTを入れればいいかというと、なかなかそうは言えない実態が実はいろいろありまして、その点もこれは踏まえておかなければいけない。来週、私も東京近県のあるところで講演に参りますけれども、事前に聞いた限りでは、東京のベッドタウン化しているところで、英語教育は盛んであり、保護者の方の関心も高いところだと思います。あらかじめ聞いたところでは、ALTも入っているけれども、週1回、授業はALT任せであるということです。私はそれを聞いて、これでいいのかいなと思いました。一体何のために日本人の先生はいるのかなと思っており、その実態も伺いながら、来週その講演の場がちょっと楽しみです。
 そういうなかなか難しい実態があるということで、外国人を入れれば、ほんとうに日本人の教師の英語力も上がるかというと、必ずしも直結するものではないという面もあるということは申し上げておきたいと思います。以上でございます。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。最初のほうでおっしゃった、実際に過去と比較をしたときに、確かに力は上がってはきている。それについては、認める必要があるかなと思います。今の数字だけを見て少ない、低いだけでは事は進みませんので、何かやはりうまく機能していた部分もあるのだろうなとは思いますね。

 【市村委員】 市村でございます。民間企業出身でございますので、ちょっと違った観点でお話しさせていただきたいと思います。今、太郎良先生が民間企業のいわゆるTOEICならTOEICの点数で、一つの指標としてプロモーションの材料に使っているということをやっているわけですが、先生たちにはそれは使えないだろうというようなご意見があったのですが、ただ、レベルの目標という客観的な数字でとらえる場合は、やはりこういう手法というのはとっていかなければいかんだろうと思いまして、実際この資料2でもありますとおり、関心度は高まってきているわけです。したがって、レベルアップを目指すのであれば、こういうものに対して半ば義務化していくというか、強制的に受けてもらう。その受験料は教育委員会が出すかどうかは別としても、やっぱりそういうものをやっていかないと、勉強する先生は先生でやるでしょうけれども、無関心になった先生というのも中にはいるかもしれません。そういう人たちのレベルアップには全然つながらないのではないかなという感じがするのです。
 したがって、民間企業も一緒ですけれども、やはりほうっておいたら勉強しないのが当たり前なのであって、モチベーションを上げるという問題もありますけれども、目標を設定することが、「本人の勉強しなければいかん」という気持ちにつながってくるわけですから、先生方にもそういう厳しさというのはある程度必要なのではないかと、一つはこういう感じがしますね。
 もう一つ、次は、中学と、高校と、教員数が2万7,000とか8,000とかおられるようですけれども、この人たちの目標設定のレベルですね。中学と高校というのは同じでなくていいのではないかなと思います。私が中学、高校時代のときのことを比較しますと、やっぱり高校の英語の先生というのは中学の先生よりはかなりレベルが高かったなという印象があるのですね。
 そういう中で、例えばTOEIC、730というのを比較していますけれども、当然中学の先生のほうは、こういう結果になるのは当たり前じゃないかなと思います。高校の先生のほうがやっぱりレベルが高いと思うのです。ですから、高校の先生というと外語系の大学が多いのかどうかわかりませんが、中学というと、大体、教育大とか、そういうレベルですね。ですから、専門にやったかどうかという問題もあると思うので、同じ730点なら730点で、比較して出した数字は、結果としてこのレベルになるのは、不自然に感じないですね。
 問題は、全員が受けていない中での比較分析をやっていますから、これはもう少し全体のレベルを見てやったほうがいいのではないかなと、もう少し強制化して、義務化してという感じはしますね。特に受験しなかった人というのは、どうして受けなかったのだろうと思います。受けてもいい点数が取れないから受けなかったのか、あるいは、こんなものばかばかしくてやってられるかといって受けなかったのかわかりませんが、いずれにしても、もう少し皆さんに参加していただけるようにやっていくべきではないかなという感じはしますね。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございます。やはり一番の問題は、みんなが受けていないこと自体が、またほんとうにある意味では義務化をしていくということさえ必要なのかもしれない。教員の悉皆研修をやったという経緯からすれば、全員に受けさせることだって可能性としてないわけではないのかもしれませんし。予算がどこから出るかわかりませんけれども、そういうことも、全教員の力を上げていくということを考えた場合には、必要な施策になっていくのかもしれませんね。

 【吉田(広)委員】 私の大学は、教員養成系の大学ですので、教員採用の状況と照らし合わせて少しお話をさせていただきます。資料2に示されている英語教員に求められる英語力の基準を、TOEICを受験した中学校の教員のうち42パーセントぐらいしかクリアしていないということですが、私の実感では、近年、中学校・高等学校の英語の教員採用試験に合格した人たちの多くはこの基準をクリアしているように思います。と言いますのは、私の勤務先では、外国語学部の1から3年生は、年に2回必ずTOEICを受けます。それを基に習熟度別のクラス分けをしておりますので、教職を志望している学生のTOEICの得点履歴が残っております。
 その状況から申し上げますと、中学校であろうと、高等学校であろうと、教員採用試験に合格した人物で、730点とは言わないにしても、700点を切っている例は、ここ数年では記憶がありません。ですから、私は「「英語が使える日本人」育成のための行動目標」に示された基準は、現実を反映したかなりいい線なのではないかと思っています。高等学校は、恥ずかしながら合格者が多いとは言えないものですから、統計的なことはあまり言えませんが、採用試験の合格者のTOEICの点数は730点どころではありません。合格者は、800点を軽く超える英語力を持っています。ですので、この目標設定はそれほど不適切ではないのではないかと思います。ただし、今申し上げたことは、あくまで静岡県の教員採用試験についての話でして、なおかつ私の勤務校の学生を対象にした話であることをご理解下さい。
 「「英語が使える日本人」育成のための行動目標」に示された目標または基準を高くすることを否定はしませんが、高くするとどのようなことが起きるのかを予想してみたいと思います。例えば静岡県の場合には、中学校英語の教員採用試験の倍率が5倍から10倍程度の間で推移しています。1次試験で受験者を3分の1、ないしは5分の1ぐらいに振り分けまして、2次試験の倍率が2倍程度という状況です。もし英語力の基準を上げるとなると、現在、教員を人物重視で採ろうという方針が進められているにもかかわらず、英語力の関係で1次試験を通る人数がどうしても少なくなります。となると、人物は良好であるにもかかわらず、英語力が若干足りないがために、教員採用試験に落ちてしまう受験生が増える可能性があります。また逆に、英語はできるものの、人物面ですとか、指導力ですとか、そういう部分にいささか不安がある受験生が合格するというようなことになりかねないようにと思います。ですから、個人的には、あまり英語力のハードルを高くし過ぎるということについては、賛成しません。また、あまりハードルを高くし過ぎると、それこそ、英語の教員を目指すのをやめたほうがいいのではないかという人が増え、受験者が減ってしまう危険性があります。結果、そもそも教員採用試験を受験する人たちのレベルが下がることが懸念されます。そのため、英語力に関して言えば、現在定められている目標および基準は、教員採用の現状を考えれば、妥当な線であるように私は思っています。
 ただ、これはあくまでもTOEIC730点というのが指標として、また、TOEICという標準テストが一つの指標を設けるためのテストとして適正であるという前提に基づいた話です。私は英語教員に必要な英語力を測定するためのテストとして、TOEICはある部分においては適正だとは思っています。ただし、先ほどから話が出ているように、コミュニケーション能力、特にアウトプットに関わる力、表現力を測るという点において、対策が必要なのではないかと考えております。例えば、これまでの基準に加えてTOEICのSWテスト、もしくはTOEFLのiBTなどを新しい基準に含みこむ必要があるのではないかと思います。
 ただ、その基準や指標を設けるためには、新しく教員採用試験に合格した方々に基準となる標準テストの受験をある程度義務的に課したり、促したりした上で、例えばSWテスト、今はまだ1万人ぐらいしか受験者がいないという話でしたので、教員採用試験の合格者がどの程度の点数を取るのかを調査して、それをベンチマークとして基準や指標を設定するための検討をしたほうがいいのではないかと考えております。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。今、最後の点なんかも非常に大事なポイントだと思います。やはりSpeaking、Writingの力がないと、ほんとうにコミュニケーション能力というのがはかれるかどうかというのはわかりませんので、何らかの形で、それこそiBT、TOEFLもそうでしょうが、TOEICのSWを含めた形でベンチマークを設定するための何かの施策をここに入れていくというのは、確かにこれは非常にいいご提案ではないかなと思います。

 【池上委員】 教員免許の更改、更新の研修というのが10年であるようにしているんですが、これは既に義務化されたのでしょうか、それともまだなのか。それから、その際に、やっぱり問題は最近入ってくる新しい先生というよりは、かなりバーが低い時代に入って、さらに時がたって陳腐化してくることもあるのではないかと思いますが、そういう人たちをもう一回勉強してもらう、勉強に取り組んでもらう意味も含めて、免許の更新の一つの受験を義務づけるというのは可能なのかどうか。これはいかがでしょうか。

 【山中局長】 免許更新制は制度化していまして、義務的にやらなければならないということになっています。そこで30時間ぐらい講習を受けて、義務的にやる部分と、選択してやる部分といいますか、共通部分とかなっていますが、その中で、特に英語科の教員の場合に、こういう試験を受けなければならないといった形にはなっておりません。

 【卯城委員】 私は「英語が使える日本人」の行動計画の中では、第2グループの中高教員の悉皆研修のグループにおりました。ほかにブロック研修と言われる英語教育、指導者研修とか、小学校の指導者養成研修にかかわってきましたけれども、その感覚からすると、やはりまだまだこの目標に到達していない先生方が多いというのは実感として持っています。
 ただし、ほんとうにこれらをクリアした先生方が、その英語力を授業の中で発揮されているのかどうか、それから、到達されていない先生方が今お持ちの英語力が生かされているのかどうかということを、一番大きく感じます。英語教員として求められる英語力というのは、一つは知識としての英語力があります。もう一つは、授業が英語であふれるための何げない会話などの英語力があると思います。前者の知識としては、構文や語句を説明したりとか、あるいは適切な例文を出したりとか、まとまりのある文章をきちんと書いたりということですけれども、これは前日までの教材研究で十分に対応できるのではないかなと、補えるのではないかなと考えています。
 一番難しいのは後者のほうで、留学をしても最も困るのは日々の何げない、ルームメイトと、毎日いつも顔を合わせる人と何げない会話をするということです。これから、例えば英語の授業は英語でとなったときに、生徒指導やクラスマネジメント、あるいは子供たちの気持ちを酌むところまでを英語でやるとなると、そこは、おそらくは難しい話法や仮定法を使えるとかいうことではなくて、中学校卒業程度の英語を余裕を持って使いこなせるという力ではないかと思います。
 その力というのを、ほんとうにこの二つのテストだけ、数値だけではかれるのか、また、中学校の75パーセントの先生方がその力をお持ちでないのかというと、僕はお持ちだと思います。その持っている力をうまく出せるようにしていくというのが、今現状でとるべき選択肢の一つではないかなと思います。
 あわせて、どのような英語力が必要かというときには、どのような授業をするのかという英語のモデルとか、授業モデルであるとか。あるいはどのような機器があるのかといったことも大きくかかわってきます。その中では、せっかく英語のお力をお持ちでも、何か先生が一人で英語をしゃべっているというような勘違いをしている授業も、現状ではまだあります。そこを今、文科省のほうで小中高とDVDを配ったりして、こういうふうに進めるんだよということを今浸透させているところですけれども、もっと生徒たちに英語を使わせる。その中で先生のやることは、易しい内容を易しい英語で言うのだと。そのときには、おそらくどの先生方もその力をお持ちなのだということを再確認できればいいなと思います。
 あわせて、昨年度はフィンランドに、今年はドイツ、オランダに行きましたけれども、どの教室に行っても日本製のスマートボードがあって、日本に行くと2台ぐらい各教室にあるのかなんて言われるのですけれども、その整備ですとか、もし現状でないのであれば、CDとか、大型テレビがありますからDVDとかを使って、モデルとなる部分を橋渡しをするような授業モデルといったものを考えられるのではないかなと思っています。

 【吉田(研)座長】 ありがとうございました。今卯城先生に最後言っていただいた点というのは、次回、これから具体的にどうやって教えていくのかという指導法の問題と直結していく問題だと思います。ただ、今おっしゃったことで大事なのは、ほんとうに先生たちが持っている英語力はどういう形で生かされているのかという点は、やはりこれは大切なポイントではないかと思います。
 私、一言だけ最後に言わせていただきますと、今いろいろ皆さんの議論を聞いていて、もっともだなと思ったのが非常に多かったのですが、もう一点考えなければいけないのは、プリサービスの段階で求められる英語力と、インサービスで育成できる英語力という、この2段階というのはきちんと考えていかないと、全員が800点なければ最初から教員になれないよというのであれば、先ほど根岸先生がおっしゃったり、吉田委員がおっしゃったりしたようないろいろな問題が起こる可能性がある。
 だけれども、そのポテンシャルというものがあるとすれば、インサービスでどこまでその力を伸ばしていけるかというプログラムをきちんとやっていく。この若手教員の派遣のプログラムなどもそれの一つに相当するのではないかと思うのですが、それをどううまく組み合わせるかという、それをやはり今回私たちとしても検討していく必要があるのかなと思います。

 (6)その他

 次回の検討会の予定について事務局より事務連絡。

 (7)閉会

 

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-- 登録:平成23年05月 --