特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議高等学校WG(第3回) 議事要旨

1.日時

平成21年5月25日(月曜日)16時~18時

2.場所

中央合同庁舎第7号館 東館5階 5F2会議室 

3.議題

  1. 中高連携や高等学校の入学試験における配慮について
  2. その他

4.議事要旨

(1)事務局より配付資料の確認が行われた。

(2)瀧島委員より「高等学校入学者選抜の配慮等」について、山岡委員より「高等学校での入学試験における配慮の在り方」について説明がされた後、質疑応答・自由討議となった。その概要は以下のとおり。

    〔概要〕  

○:委員 △:事務局

(瀧島委員の説明について)

○ 教室に入るときに「怖い」と言うような生徒について、これを発達障害によるものなのか精神障害によるものなのかを判断するのは難しいと思うが、どのように判断をされているのか。また、本人や家族が障害を受容することはとても重要であると思うが、学校側が生徒の障害に気づいたときに、どのように専門家につないでいるのか。また、どのように保護者に伝えているのか。

○ 学校で生徒がどのように生活しているかを常に見ているので、これが精神障害なのか、それとも発達障害なのかというような見極めは、ある程度教員は理解できているのではないかと思う。専門家につなぐ手だてとしては、それぞれの区や市の巡回相談員にお願いをし、専門家につないでいる。そこでアドバイスをもらい、保護者に伝えるというのが一番いい方法だと思う。記録をしっかりと取って、こういう状況だというのを見せて、保護者に理解をしていただき、話を進めていくことになる。

○ 同級生に対してはどのように障害がある子どもについての指導を行っているのか。

○ 特別支援学級に在籍している子どもについては、朝礼や集会のときに話をしているが、通常学級の中にいる子どもについては、特に誰が発達障害ということは言っていない。 

(山岡委員の説明について)

○ 小学校のときは例えば自閉症やLDの子どもに身についていないものがたくさんあるが、中学校になるとかなり身についてくる。私の高校でも治ったというわけではなく、うまくいろんなことを身につけてきているなという生徒がいる。しかし支援は必要である。また、高校生になると特別支援学級については、とても嫌がる生徒が多いのではないかと思う。

○ おそらく高機能自閉症タイプの子どもではないかと思うが、行動面では、克服している、あるいは、何とかこなす術を身につけたという例はあると思うし、学習面でも何かこういう方法を使えばできるということを身につけた子どももいると思う。ただ例えば人と話を合わせるようなことができるようになっているケースがあっても、実は本人は本当の意味では理解できてないケースがある。高校で特別支援学級を実施するのであれば、ネーミングも重要。特別に扱われたくはないが、支援はしてほしいという保護者もいる。

○ ソーシャル・スキルはとても重要。障害のある方だけではなく、高等学校全般で充実することが大事ではないか。入試におけるに配慮については、学校に要望する場合に「こういうことができない」ではなく、「こうすればできる」のように、どのような環境が整えば本来持っている力が発揮できるかを高校に伝えることが大事ではないか。

○ ソーシャル・スキルについては、特に発達障害のある子どもの場合、身につかないケースが多く弱点になるため、力を入れる必要がある。普通の子どもに対しても役立つと思う。本人がポジティブにやっていくためには、「こうすればできる」という視点は必要だと思う。

○ どのような配慮が必要なのか家族が正しく理解しておらず、間違った配慮の仕方を求めてしまったため、結果が出ないという例が会社の採用試験では結構ある。

(自由討議)

○ 高校進学に関して、小中学校での就学相談にあたるような、適切な進路の選択をサポートできる機関があると、保護者が障害のある子どもの進路を考える際の力になるのではないか。

○ 高校入試の場合、障害があるということを理由に落とすということはまず考えられないと思う。やはり学力が十分であるかどうかというところを校長は判断をするので、十分であると判断した場合は定員の範囲で入学許可をしている。不合格の場合は学力が十分ではなかったというケースがほとんどではないかと思う。

○ 私の学校では今年度より、学力検査はやらないということになっており、意欲・興味・関心を重点的に見て、中学校で一定程度の頑張っているかどうかを判断して受け入れた1年生が入学してきた。その結果、今までは全日制には入りにくかった生徒が入学してきており、この方式でやっていくと、今までとは少し違う感じの受け入れ方ができていくのではないかと思う。これらの生徒に対して、私の学校の教職員がどのように対応していけばうまくいくのかが今後の大きな課題。

○ 中学校側が高校側に、その生徒の良さや足りないところを伝えていくことにするためにも、特に障害のことについて考えるならば、高校における窓口としてコーディネーターをきちっと明確に定めて、そこに伝えていくということが必要ではないか。

○ 中学校における配慮、高校入試における配慮、高校における配慮は実施されているが、中学校と高校で配慮について勉強会や共通の研修のようなものはおそらくあまり実施されていない。このようなものを実施しないと高校入試における配慮は進まないのではないか。

○ 自閉症系、アスペルガー系の子どもは、勉強はできるが、社会生活能力的なものが抜け落ちている場合がある。そのため高校段階では、将来社会に出ることを見越した指導を個別にやっていく必要がある生徒が出てくる。

○ 高校における特別支援学校のセンター的機能の活用については、小中段階に比べるとまだまだ進んでないというのが現状。知的障害のない発達障害の子どもにとって、特別支援学校の敷居は結構高い。

○ 特別支援学校の高校に対する支援について調査をしたところ、相談対応も含めると、半分ぐらいの特別支援学校では高等学校に対する支援を実施している。ただし、高校のニーズをなかなか掘り起こせてないこと、高校にどういうサポートをしていけるのかどうかがまだ課題になっている。

○ 発達障害と思われる子どもについて、校内でケース会議等を開いたときに、特別支援学校の先生がいると全然違う展開になる。メンバーの1人として、高校の教員だけでは対応できないときに、コメントをするというのが有効ではないか。    

○ 高校はいろいろな学校種があって、学校の選抜方式もいろいろある。その中で今度は入学した子どもに対しての支援を、どのように工夫していくかということが、大事なのではないか。

○ 高校の学科や教育課程について、子どもの選択肢をもっと増やしてほしい。また、個別の教育支援計画を学校がきちんと作成して中学から高校まで引き継いでいくことが大事。

○ 支援のあり方というのは様々であり、いろんなタイプの学校を考えるということも、大事なのではないかと思う。高校の場合、必ず進級や卒業のときに単位取得が課題になってくる。そうなると、特定の得意分野がのみ力を発揮できるということよりも、落とす科目がないということを目指すことになる。この点を考えていく必要がある。

(3)会議の運営について説明があり、閉会した。

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初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)

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