1 学校の組織運営について
- (1)学校が組織として問題解決に当たる体制の構築のために、具体的にどのような条件整備等が必要と考えますか。
- 学校を取り巻く環境の複雑化に伴い、学校運営に係る業務が増大してきている。校長を補佐する副校長の配置、教頭の複数配置、校長等を補佐する主幹教諭等の配置を必要に応じて進めることが求められる。加えて、学校事務体制の強化を図ることなどが求められるが、いずれにしても、教職員の定数改善が不可欠である。また、研修等を通じて、一般教職員の組織マネージメント能力の育成・向上を図ることなども考えられる。
- あわせて、教育委員会や外部の専門家による学校支援機能の強化も不可欠である。
- (2)教員の子どもと向き合う時間を確保し、教育に専念できるようにするため、教員が現在行っている業務のうち、具体的にどのような業務については、外部の専門家や地域のボランティア、他の組織等に委ねることができるかと考えますか。
- 教員には対応困難な専門性が求められる業務
- 児童生徒の悩み相談等を専門的な立場からカウンセリングするスクールカウンセラー
- 保護者や児童生徒の状況に応じて関係機関の協力などを仲介し、専門的な立場から助言を行うスクールソーシャルワーカー
- 社会変化に伴う進路指導上の問題に対応できるキャリア・アドバイザー
- 日本語が理解できない外国人の児童生徒・保護者に対応できる、母語に通じた相談員
- 特別支援学校、小中学校において常時医療行為を必要とする児童生徒のための看護師等専門性を有する外部人材
- 過度な負担を強いる保護者へ対応するための弁護士等を含む、支援チーム
- 部活動の指導に当たる専門的な外部指導者
- 学校の安全管理体制を確立するため、防犯に関する専門的知識を有する人材
- 電子掲示板等への誹謗・中傷の書込情報の監視及び削除等の対応にあたる人・組織
- PCやHPの管理、学習支援を行うITアドバイザー
- 個々の指導が必要な児童生徒に対応する補助業務
- 学習指導の補助業務。具体的には、英語・数学など習熟の差の著しい教科や、水泳など専門的な技術や安全管理を必要とする種目、特別支援教育や外国人児童生徒支援のための非常勤職員・ボランティア等
- 児童生徒の指導に直接かかわらない業務
- 教材の印刷や配付物の回収・整理・実験、実習の準備・後片付け等、定型的な業務に対応する非常勤職員
- 学校図書館内に常駐し、図書の整理や管理、子どもへの図書の推薦から貸出業務等を行う図書館ボランティア
- 学校の施設管理等の民間等への外部委託。
- 学校の安全確保に係る地域ボランティア、警察OB、警備員など通学路の安全指導ボランティア
- 総合的な学習の時間、各教科、部活動などで学校の必要とする人材を紹介、相互の連絡・調整、円滑な活動を支援する(仮称)学校教育コーディネーター
このほか事務的業務の一部を事務職員が担当することも考えられる。