ここからサイトの主なメニューです
梅田委員

「子どもを守り育てるための体制づくり」

梅田 昭博

 将来を担う子どもたちを守り育てることは、私たちの責務であるが、誠に残念なことに、今、「いじめ」が原因で自ら命を絶つ子ども達が相次いでいる。

 現状を見てみると、
1 ・集団で行い、ゲームのようである。
2 ・私怨は無いが、ターゲットにならないように続けたり、知らぬふりをする。
3 ・携帯メールを使い、何時でも、何処でも対面しないで執拗に行なうため先生や親に気が付かれなく、しかも陰湿である。

  原因として考えられることは
1 ・家庭環境
 親の心が不安定であれば、まともな子育ては出来なく、子どもの精神状態も不安定になる。(子どものこころに傷として残る)
2 ・社会環境
 社会病理が子どもの心を蝕む。(子どものこころに傷として残る)

 対応としては
1 ・社会(家庭・学校・地域・社会)全体で、社会生活を営む上での大切な事を子ども達に教える。或いは訓練によって身に付けさせる。
1  してはいけない事
 嘘を言う。
 見つからなければ何をしてもよい。
 人の嫌がる事。(迷惑)
2  しなければならない事
 他人を思いやる。いたわる。
 他人の心の痛みを理解する。
3  命の大切さ
 生きる意味
4  「いじめ」の卑劣さ
 犯罪行為であり、許されない。
5  加減
 結果の認識
6  携帯の使い方
 道具としての利便性と危険性

2 ・家庭
 親として、子どもをよく見る。
 親として、子どもの話をよく聞く。
 親自ら心の安定に努め、楽しい家庭を築く。
 「子どもに見られている」との自覚を持ち、親自ら範を示す。
 「いじめ」と感じたら、或いは見つけたら、即対応する。(学校との連絡)

3 ・学校
 教師として、子どもたちをよく見る。
 教師として、子どもとの触れ合う時間を多く、大切にする。
 教師としての責任と自覚を持つ。
 カウンセラーの配置。
 「いじめ」と感じたら即対応する。(教師間の連携を密にし、親との連絡)

4 ・地域
 子ども達の行動をよく見る。
 「いじめ」は許されない。子どもを守り育てようとの機運を高める。

5 ・企業
 企業の社会的貢献として、子どもを守り育てる活動を活発に行う。

6 ・国
 安心して子どもを生み育てることが出来るような体制の整備。
 標語などを作り、社会全体で「いじめは許さない」「子どもを守り育てよう」との機運を高める。

 最後に、「いじめ」は内心の問題であり、子どもが成長する過程で「こころ」に傷を負うことが、その大きな原因となると考えられる。
 子どもは、日々の生活の中で、様々な影響を受けて成長する。特に、親の影響は計り知れないものがあり、子どもに対する親の責任たるや誠に大きいと言わざるをえない。まず、その責任の大きさの自覚が大切である。
 また、学校や教師としての責任の再認識も当然であるが、私たちは、社会の病理が子どもの「こころ」を蝕んでいることも忘れてはならなく、社会全体として節度を保ち、「いじめは許さない」「子どもを守り育てようと」との機運を高めることも大変重要である。


ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ