ここからサイトの主なメニューです
別紙1

国が実施する学力調査の基本的な枠組みについての整理(案)


<意義・目的について>
  全国的な学力調査 教育課程実施状況調査 特定の課題に関する調査
意義・目的
国の責務として果たすべき義務教育の機会均等や一定以上の教育水準が確保されているかを把握し、教育の成果と課題などの結果を検証する。
教育委員会及び学校等が広い視野で教育指導等の改善を図る機会を提供することなどにより、一定以上の教育水準を確保する。
学習指導要領の目標・内容に照らした教育内容全般にわたる全国的な状況の把握を通じて、学習指導要領や指導の改善のための基礎的なデータを得る。
教育内容全般にわたる全国的な状況をより客観的に経年で把握できるようにするため、問題の等化を活用して様々な難易度の問題を蓄積するなどの技術的な基盤の構築へ向けて、中長期的に検討する。
教育課程実施状況調査や研究指定校による調査の枠組みでは把握が難しい内容の調査を通じて、学習指導要領や指導の改善のための基礎的なデータを得る。

<枠組みについて>
  全国的な学力調査 教育課程実施状況調査 特定の課題に関する調査
対象学年 義務教育における各学校段階の最終学年における到達度を把握するため、小学校第6学年及び中学校第3学年とする。
学習指導要領の目標・内容に照らした教育内容全般にわたる全国的な状況を把握するために幅広い学年を対象としている。
具体的には、小学校第5、6学年、中学校第1〜3学年。
・小学校第4〜6年生、中学校第1〜3年生から調査に応じて決定している。
対象教科 国の責務として果たすべき義務教育の機会均等や一定以上の教育水準が確保されているかどうかを把握する必要があることや大規模な調査を確実に実施する必要があることに加え、
読み・書き・計算など、日常生活やあらゆる学習の基礎となる内容を教える教科であること
国際学力調査等において課題が見られること
を考慮し、小学校の国語・算数、中学校の国語・数学とする。
学習指導要領の目標・内容に照らした教育内容全般にわたる全国的な状況を把握するために幅広い教科を対象としている。
具体的には、小学校は国語・社会・算数・理科、中学校は国語・社会・数学・理科・英語。
年度ごとに決定している。
  平成16年度 国語、算数・数学
  平成17年度 理科、英語
  平成18年度 社会
調査規模
以下の観点から、対象学年の全児童生徒を対象として実施する。
義務教育におけるPDCAサイクルを確立するため、教育活動の結果をきちんと検証する。
すべての児童生徒の学習到達度を把握することによって、国の責務として果たすべき義務教育の機会均等や一定以上の教育水準が各地域等において確保されているかどうかをきめ細かく把握するとともに、これまでに実施されてきた教育及び教育施策の成果と課題などその結果の検証を国の責任で行う。
すべての教育委員会、学校等が、全国的な状況との関係における学力に関する状況、教育条件の整備状況、児童生徒の学習環境や家庭における生活状況等を知り、その特徴や課題などを把握し、主体的に指導改善等につなげる機会を提供するとともに、広い視野に立って教育指導等の改善を図ることや教育施策の改善につなげることにより、義務教育の機会均等や一定以上の教育水準を確保する。
各学校が、学校評価において特色ある教育活動を適切に評価する際に、一つの具体的な指標に基づいて適切な学校評価を行う。
学習指導要領の目標・内容に照らした教育内容全般にわたる全国的な状況を把握するために必要な抽出規模としている。
具体的には、対象学年から約8パーセント(冊子ごとには約1〜2パーセント)。
全国的な学力調査との適切な役割分担や現場の負担軽減の観点から、抽出規模を縮小する方向で今後検討を行う。
調査方法・内容に応じて抽出規模を決定して実施している。
具体的には、対象学年から教科ごとに0.25パーセント以下。

<調査問題について>
  全国的な学力調査 教育課程実施状況調査 特定の課題に関する調査
調査問題の出題範囲
各学校段階における各教科などの土台となる基盤的な事項に絞った、以下のような内容とする。
身につけておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など(主として「知識」に関する問題)。
知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や、様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力などにかかわる内容(主として「活用」に関する問題)。
学習指導要領の目標・内容に照らした教育内容全般にわたる全国的な状況の把握を可能とする内容により実施している。
問題の等化を活用して様々な難易度の問題を蓄積するなどの技術的な基盤の構築へ向けて、中長期的に検討する。
教育課程実施状況調査や研究指定校による調査の枠組みでは把握が難しい内容について、適宜新たな調査手法も開発しつつ、全国的な定着状況を把握する。
(例)    
平成16年度 (国語) 作文問題、漢字問題
  (算数・数学) 計算に関する力、
数学的に考える力を見る問題
平成17年度 (理科) 実験・観察に関する問題(ビデオ等を使用)
  (英語) 話すことに関する問題(コンピュータを使用)
問題冊子 共通の問題冊子とする。 複数の問題冊子(これまでは教科ごとに異なる問題により構成される3冊子)とする。 1種類の調査内容で実施している。
記述式の問題採点方法
主として活用に関する問題については、記述式の問題を一定の割合で導入する。
確実な業務遂行、迅速かつ客観的な採点、学校等への負担軽減、個人情報の確実な保護などに十分配慮した上で、民間機関へ採点・集計作業などを委託する。
教科ごとに問題数の1〜3割程度を導入している。
国が示す解答類型に基づいて、調査実施校の教員が児童生徒の解答を類型化している。
教科により異なる。
教科により異なる。
(国立教育政策研究所が実施する場合、調査実施校の教員が実施する場合、民間機関に委託する場合がある)
調査問題の公開・非公開 各学校における指導改善や児童生徒自身の学習改善に役立てるため、調査問題や採点基準、さらには問題を出題するねらいなどを公開する。
過去調査との同一問題比較を可能とするため非公開としている。
ただし、分析に必要な問題は一部公表するとともに、教育現場の求めに応じて問題の複製使用は許容している。
より客観的な経年比較を可能とするよう、問題の等化に向けた検討を行う。
分析に必要な問題を公表する予定。

<その他>
  全国的な学力調査 教育課程実施状況調査 特定の課題に関する調査
調査頻度等 平成19年度から毎年継続して実施する予定。 学習指導要領の実施前後を目安(概ね5年に1度)。 平成16年度から原則毎年実施中。
調査結果の返却
各都道府県、市区町村、学校に調査結果を返却する。
個々の児童生徒に調査結果を返却する。
個別の結果は返却していない。 個別の結果は返却しない予定。

前のページへ 次のページへ


ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ