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参考資料3

イギリスのナショナルカリキュラムテストについて

1. 調査の意義・目的
   各Key Stageの終わりに、ナショナル・カリキュラムにおける学習到達目標の達成状況を測定すること

2. 調査の内容・方法
 
1 調査規模
 
学年 Stage NCT対象教科 日本における学年
1 Key Stage1   小学1年生
2 英語、算数 小学2年生
3 Key Stage2   小学3年生
4   小学4年生
5   小学5年生
6 英語、算数、科学 小学6年生
7 Key Stage3   中学1年生
8   中学2年生
9 英語、数学、科学 中学3年生
 
Key Stageの最終学年
(第2,6,9学年)で実施
公立学校の全児童生徒対象
(私立学校は希望制)

2 調査方法
 
QCA(カリキュラム評価機構:教育技能省の外郭団体)が全体を統制
NAA(国立評価機構:QCAの外郭団体)が問題を作成
NAAの委託を受け、民間機関が調査の実施、採点、集計を行う

3 結果の公表
 
Key Stage1> 地域レベルでの公表(学校レベルでの公表はない)
到達目標レベルを超えた児童の割合(教科ごと)
換算された平均点

Key Stage2,3> 学校レベルでの公表
到達目標レベルを超えた児童生徒の割合(教科ごと)
換算された平均点
成績の伸び: Key Stage間において、各学校の児童生徒の成績の伸びが全国の児童生徒の成績の伸びと比べてどの程度かを算出(Value Added Measure
経年比較(Key Stage2のみ):一定の到達レベルに達した児童生徒の割合を経年比較
 
 マスコミが公表データをもとにリーグ・テーブル(league Tables:学校ランキング表)を作成(政府は順位付けしたデータを公表していない)
 公表時の配慮:児童生徒数が10人以下の学校は公表されない

4 結果の返却
 
Key Stage1
各担任が採点を行う
調査結果は、保護者に返却されない
調査結果は、担任による評価の参考とされる

Key Stage2,3
外部機関が採点を行う
調査結果は、学校に返却され、学校から保護者に調査結果が返却される
調査結果は、担任による評価の参考とされる


NCTにおける学校単位での結果の公表について


<ポイント>
 学力調査の結果については、換算された平均点、学校の伸び、到達目標レベルを超えた児童生徒の割合(教科ごと)の3つを公表。
 学力調査の結果と併せて、全児童生徒数、障害をもつ児童生徒数、対象となる児童生徒数などを公表

<具体的な内容例:KS3の場合>
1 換算された平均点
 
児童生徒ごとに到達レベルに応じた点数を教科ごとに算出
換算された結果に基づいて、以下の式により算出
(英語の合計点)たす(数学の合計点)たす(科学の合計点)
わる
(教科ごとの参加児童生徒数の合計)
(算出例)
ある児童生徒の到達レベルが以下の場合
英語:レベル5、数学:レベル6、科学:レベル4
換算された平均点イコールかっこ33たす39たす27とじかっこわる3イコール33
 
レベル 英語 数学 科学
8 51
7 45 45 45
6 39 39 39
5 33 33 33
4 27 27 27
3 21 21
2
2以下 21 15 15

2 学校の伸び
 
児童生徒ごとに、KS2とKS3の成績について比較する
具体的には、KS2において同レベルであった児童生徒の、KS3における得点の中央値を算出し、その結果を用いて付加価値得点(その学校の児童生徒の成績の伸びが全国の児童生徒の成績の伸びと比べてどの程度伸びたか)を算出する
全国の児童生徒の成績の伸びを標準(100)として各学校の伸びを算出する

  (算出例)
 
児童 KS2平均点 KS3平均点 KS3中央値 付加価値得点
A 25 36 31 プラス5
B 25 29 31 マイナス2
C 27 35 35 プラスマイナス0
D 27 37 35 プラス2

学校の付加価値得点 イコール全児童生徒の付加価値得点の合計わる全児童生徒数イコール5わる4イコール1.25
学校の伸びイコール100たす1.25イコール101.25ニアリーイコール101.3

3 到達目標レベルを超えた児童生徒の割合(教科ごと)
  (具体例)
 
英語でレベル5を超えた児童生徒の割合59パーセント
数学でレベル5を超えた児童生徒の割合68パーセント
科学でレベル5を超えた児童生徒の割合53パーセント


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