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初等中等教育における教育の情報化に関する検討会(第5回) 議事概要

1.日時   平成17年5月13日(金曜日)10時〜12時

2.場所   経済産業省別館827号会議室

3.議題  
(1)  「情報教育」の内容の充実について
(2)  その他

4. 配布資料
資料0   初等中等教育における教育の情報化に関する検討会委員の所属の変更について
資料1-1   中学校段階における「情報教育」の内容の充実 (大竹講師発表資料)
資料1-2   ITで変わる「彩の国」の学校教育 情報リテラシー育成プラン(概要)
(平成15年3月 埼玉県教育委員会) (大竹講師発表資料)
資料2-1   情報教育の目標で分類した学習活動(小学校段階)について (堀田委員発表資料)
資料2-2   情報教育の目標で分類した学習活動(小学校段階)一覧 (堀田委員発表資料)
資料3-1   情報教育の目標で分類した学習活動(中学校,高等学校段階)について (小泉委員発表資料)
資料3-2   情報教育の目標で分類した学習活動(中学校段階)一覧 (小泉委員発表資料)
資料3-3   情報教育の目標で分類した学習活動(高等学校段階)一覧 (小泉委員発表資料)
資料4   「『情報教育』の内容の充実について」委員の意見等の整理
資料5   次回の予定
資料6   初等中等教育における教育の情報化に関する検討会(第4回)議事概要
参考資料1   初等中等教育における学校教育の情報化の今後の姿について(論点整理)
参考資料2   中央教育審議会教育課程部会(平成17年4月27日 開催)関係資料(抄)

5. 出席者
  (委員)
清水座長、赤堀副座長、大久保委員、岡本委員、小澤委員、久野委員、小泉委員、坂元委員、三宮委員、田村委員、永野委員、野間委員、平野委員、堀田委員、毛利委員、吉野委員
(文部科学省)
小川生涯学習政策局参事官、中川初等中等教育局参事官、その他

6. 議事概要

(1)情報教育の内容の充実について(論点整理)

1
 大竹講師が、資料1-1,1-2について発表。以後、以下の質疑応答があった。

 情報モラルの指導について。「何故そのようなことをしていはいけないのか。」理由について教えるべき。少なくとも、教員はその理由を知っている必要があると考えるが、どうか。
 情報モラル等指導資料には、その理由も記してある。

 指導資料は詳細でよいが、検討会での問題はどこまで指導が実施されるか。実態は把握しているのか。
 指導する際、それがレベル表のどこに当たるかを示してもらっている。指導に当たっては、子供の実態が大切。子供に様子を聴いて、指導の実態の把握に努めている。

 指導資料の話は埼玉県の話か、川口市の話か。指導資料の内容の妥当性は如何に担保しているのか。
 小さい市町村では情報教育専門の担当指導主事がいない場合もある。大きい市ではある程度達成されている。また、指導資料は、「新・手引き」「ITで築く確かな学力」に基づき作成。内容の妥当性は担保されている。

 別表2の表は適切なものと考えるが、「新・手引き」では、技能はレベル分けしろとは言っていない。技能教育的要素が強いが、全員がPCの技術者になるわけではないのではないか。
 指導資料のすべてを指導しろとは言っていない。各指導を指導資料のどこに位置づけるかは学校次第。指導する順序の逆転も許容している。

 学校の規模等格差は大きい。指導資料どおりの指導が行えない場合のヘルプデスク等の支援如何。
 格差はある。究極的には教員の力量にかかっている。具体の現場サイドへの支援としては、各地域の指導的役割を果たす指導者の育成がある。指導者の育成により、その地域の担当者が育っていく。

 指導的役割を果たす者への位置づけの明確化や、負担軽減措置はあるのか。通常授業に加えて周りの教員への指導的役割を求めるのは負担が大きいと思うが。
 指導的役割を果たす者の位置づけは明確化している。負担軽減は、各学校の裁量。

 「論」と「策」がある。それも、国、県教委、市教委、学校ごとに異なる。「ここは県教委でやるので、ここは国でやってほしい」ということを教えて欲しい。また、「中学校」の情報教育で、特に「技術・家庭」があることとの関係についてご説明願いたい。
 国には予算確保の支援を願いたい。教員対策は県や市町村で実態に合わせて実施できる。「技術・家庭」の役割は大きい。小中高の体系的指導のためには中の技術・家庭科、技術分野内容B「情報とコンピュータ」の発展が大切。十分な時間も確保して欲しい。

 小のスキルの差が中の「技術・家庭」での指導の難しさをもたらしている。説明では、小中の指導分担におけるグレーゾーンとしてレベル4があったが、小中連携を如何に確保しているか。
 各教科の狙いプラスαとしての情報教育を考えている。子どものスキル差の対応は難しいが、その場合ゼロからの指導をお願いしている。差は子ども同士で教えあうことで対応することが理想。

 指導資料作成に要した人数、期間、体制はどうか。また、外部への普及策如何。
 指導資料作成は、小中の教員を中心に30名程度で、1年少々の期間で作成。モラルの指導資料は、10名程度で作成。県の外部への普及は、HP、講演等の機会で話をしている。


2
 堀田委員が資料2-1,2-2、小泉委員が資料3-1〜3-3について発表。以後、以下の質疑応答があった。

 具体的な指導場面を想定し、体系化。手引書に相当するものを作ることとして、2委員に作業と発表をお願いした。学習指導要領の抜本的改訂は想定していない。まず、体系化,枠組について発言願いたい。個々の指導内容についての意見は、会議後、事務局からメールで募集する。

 学習指導要領が前提であれば、情報教育の3観点が前提となるということか。その問題点についても意見してよいのか。

 3観点が前提。問題点の指摘も可。

 学習指導要領執筆者は情報教育の視点で執筆していない。その意味で堀田委員の発表資料は意味がある。現行学習指導要領を前提として整理することは賛成。しかし、それだけでは、現状の指導区分の説明に過ぎず「具体化」にはならないと考える。
 小は各教員が全教科を指導するため体系が理解しやすいが、中高は、教科担任のため体系が見えにくいことから、戦略を変えてもよい。堀田委員の資料の青字部分についてはしっかり書き込んではどうか。

 作業の過程では、元々青字部分はなかった。各教科等以外以外の部分は、総合的な学習の時間で扱うこととなるため、総合的な学習の時間をイメージしつつ、学習指導要領を前提に体系化できればよいと考えている。

 堀田委員の発表資料は、学習指導要領そのままの記述としているが、(発表の中にもあったように)「情報教育」の視点から分かりやすく書き直してもよいと考える。

 学習指導要領の狙いの実現のために情報教育を手段として活用するということではないのか。各教科等の狙いと情報教育の狙いは、別物ではなく車の両輪。具体的な指導が体系表とうまくリンクすることで、情報教育も大切ということが分かるのではないか。

 検討会では「情報教育」という視点で考えられるが、教育現場の教員は「教科等」の視点で考える。各教科等の指導が、情報教育としての指導であることも分かることが必要。そのため、1枚で全体が見えるものがよい。また、項目は増やそうと思えば増やせるが、情報教育を意識したことがない先生方に理解されるように示すことが大切。

 資料をみて、「指導内容はこれだけしかないのか」という感がある。教育現場では、様々な指導がある。「分かる授業」と絡めないと分かりにくい。

 指導内容を追加することが大切だが、数が増えても分かりにくい。まず、入れるべきものについて意見をお願いしたい。枠組み、考え方についても意見をお願いしたい。

 「IT活用」について入れると、目標が「各教科等の目標」に向かうこととなる。「情報教育」の目標から何をやるのかを整理すべき。

 「各教科等の目標」と「情報教育」とは別のもの。しかし指導場面では結局同じことをやる。情報教育の3観点は重要であるが、各教科等の目標もクロスさせつつ、情報教育の目標を設定することが重要。

 「情報教育」としての目標が明確にならないと意味がない。目標が明確にならなければ、従来の単なる「情報収集」等と混同されかねない。

 小は指導の現状から整理し、中高は枠組みから整理している。小の実践力については、はじめの3項目が「収集」等の「方法」で、最後に「操作」がある。実践力は元々主体的課題に対し適切なメディアを選択して使うという整理なので、その部分をどうするかという問題はあるが仕方はない。
 問題は青色を如何に加えていくか。この部分では情報教育としてこの観点で意味があるという形で加えることが考えられる。また、「メディアの適切な判断」のようなものが入っていないので要検討。「参画する態度」についても、もう少し考える必要がある。

 学習指導要領から引用することで、学習指導要領を受けていないところが明らかとなる。そこを加えて、全体としてきれいな形とすべき。全体としてきれいな位置づけが示されれば、教員はよく理解できる。

 今回の発表資料をもとに、事務局から意見等を募集したい。前提として各教科等の目標達成のためのIT活用ではなく、情報活用能力の育成を目指した情報教育の内容の充実という観点からお願いする。
 
  具体的には、
1  各資料の一覧の「枠組み」のあり方、設定の仕方についての意見
2  小,中,高の各教科の範囲を超えるが、情報教育全体から考えて、総合的な学習の時間等で扱うものとして、一覧に新たに追加すべきものについての意見(ただし、学習指導要領の改訂までは想定しない。)
3  一覧の中の具体的な「指導場面」について、具体の書き方や訂正等に関する意見。
4  (できれば)一覧等をまとめた後の、検討会の成果の公表の仕方や広め方についての意見。
5  その他についての意見
について、2,3行程度で収まる「文」の形でお願いしたい。


(以上)


(初等中等教育局参事官付)

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