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国際教育人材の活用について
1.国際教育人材とは |
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○ |
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在外教育施設への派遣教員 |
○ |
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REXプログラムの参加教員 |
○ |
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青年海外協力隊隊員 |
○ |
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JETプログラムによる外国語指導助手、国際交流員、スポーツ国際交流員 |
○ |
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帰国・外国人児童生徒 |
○ |
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外国人留学生 |
○ |
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地域在住外国人 |
○ |
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海外駐在経験者 等 |
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2. |
教員の海外派遣制度について |
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(1) |
在外教育施設教員派遣 |
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【 |
概要】 |
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・ |
毎年度、国内の国公私立の義務教育諸学校の教員の中から、各都道府県教育委員会等が選考して推薦する教員について選考し、適任者を決定し、研修を行った上で2年(1年毎に最大2年の延長可)の任期で各在外教育施設に派遣するもの。 |
・ |
教員は各在外教育施設にて海外子女教育に従事。なお、平成15年度より、日本における国際理解教育及び外国人児童生徒の受入れ等に資する観点から、派遣国の現地教育事情等について調査・報告が求められている。 |
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【 |
派遣実績】
・ |
平成16年度の派遣数は1331人。 |
・ |
制度創設(昭和37年)以降これまでに約1万人の教員を派遣。 |
・ |
言語別派遣先: |
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(2) |
REXプログラム(外国教育施設日本語指導教員派遣事業)
【 |
概要】 |
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・ |
海外における日本語学習需要への対応、我が国学校教育の国際化、地域レベルの国際交流の促進のため、我が国の中・高等学校教員を海外の中等教育施設に派遣して、日本語教育等に従事させるもの。 |
・ |
教員は、外国の地方公共団体等の要請に基づき、日本語教育を実施している中等教育施設に派遣され、派遣先の所属長の指揮監督の下に、 日本語授業の担当、 日本文化・社会の紹介等を行う。 |
・ |
帰国後、学校や地域において、派遣先での経験を生かし、学校の国際化の中心として、異文化理解や国際交流を推進する教育その他諸活動への従事を期待。具体的には、 日本語指導の充実、 国際理解教育の推進、 外国語教育の充実等。 |
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【 |
派遣実績】
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米国 |
カナダ |
オーストラリア |
ニュージーランド |
英国 |
中国 |
他 |
合計 |
平成16年度 |
9 |
2 |
3 |
1 |
1 |
2 |
2 |
20 |
平成2〜16年度計 |
134 |
23 |
77 |
22 |
16 |
10 |
21 |
303 |
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(3) |
青年海外協力隊(JOCV)現職教員特別参加制度
【 |
概要】 |
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・ |
文部科学省が、現職教員の中から青年海外協力隊に参加希望を持つ者を募集の上、JICA(ジャイカ)に推薦する。選考された教員は、訓練期間も含め2年間を通じ国際教育協力を行う。平成13年度から開始。 |
・ |
相手国において、算数や理科等の教科指導に従事。 |
・ |
派遣された教員自身の国際化(コミュニケーション、異文化理解の能力習得)とともに、その経験を国内の教育に還元することによる、国際化のための素養の児童生徒への普及が期待される。また、現職教員が開発途上国において、言語・文化の壁等を乗り越え、教育協力の実践することにより、教員の質及び教育の質が向上するなどに資する。 |
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【 |
派遣実績】(平成16年度は予定を含む)
平成13年度 |
平成14年度 |
平成15年度 |
平成16年度 |
応募人数 |
派遣者数 |
応募人数 |
派遣者数 |
応募人数 |
派遣者数 |
応募人数 |
派遣者数 |
158 |
63 |
177 |
56 |
147 |
64 |
165 |
81 |
派遣先例: |
ホンジュラス、エクアドル、ジンバブエ、ニカラグア、セネガル、フィリピン、フィジー等 |
※ |
文部科学省・筑波大学国際教育協力シンポジウム
「開発途上国における現職派遣教員の活躍」を平成17年1月6日に開催予定。
(派遣現職教員の優れた活躍内容を紹介し、共有するとともに、教育委員会側の期待と今後の途上国派遣の展開への課題を探っていくもの。) |
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○全国海外子女教育・国際理解教育研究協議会
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・ |
昭和49年発足。全国各地に支部あり。 |
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・ |
在外教育施設(日本人学校等)派遣経験者で結成した唯一の全国組織であり、日本人学校や補習授業校における教育実践の支援や教材開発、帰国子女教育の実践的課題の解決、国際理解教育ワークショップの開催等、学校等に対する各種支援を行っている。
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○NPO法人REX−NET
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・ |
平成16年4月設置 |
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・ |
国際教育活動に関心を持つ者と、REXプログラム参加教員がネットワークを構築・公開し、国際教育、外国語教育、日本語教育に関する諸活動を通して、国内外の教育に貢献することを目的に結成。情報交流の促進や日本の国内及び海外の学校との交流活動ならびにその支援等の事業を実施。
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(4) |
国際的な視野、識見を有する中核的教員を育成するための海外派遣研修 |
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(独立行政法人教員研修センター) |
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【 |
・ |
各地域の中核的な教員に、諸外国の教育、文化及び社会等の諸事情についての実践的な取組を体験させ、国際的視野に立った識見及び教職に対する誇りと自覚を高めさせることにより、初等中等教育の振興を図ることを目的とするもの。 |
・ |
平成15年度までに、約10万人以上の教員が諸外国の学校現場、教育行政機関等で研修。 |
・ |
平成16年度からは、受講者の自主的調査研究内容に応じて、派遣期間を16日、2、3、6、12ヶ月と設定。約1,700名が、米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ等で研修を実施予定。 |
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3. |
教員以外の国際教育人材の活用 |
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(1) |
JETプログラムによる外国語指導助手(ALT) |
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【 |
概要】 |
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・ |
我が国における外国語教育の充実を図るとともに、地域レベルでの国際交流の進展を図ることを通じて、我が国と諸外国との相互理解を増進し、もって我が国の国際化の促進に資するため、外国青年を招致するもの。 |
・ |
文部科学省、外務省及び総務省の協力の下、地方公共団体を実施主体として、昭和62年度から実施。 |
・ |
主に、全国の各中学校・高等学校において日本人外国語担当教員と協力して、ティーム・ティーチングを行うほか、各学校のクラブ・部活動や教員との交流、地域における国際交流活動などで幅広く活動。 |
・ |
生徒がネイティブスピーカーの生きた外国語を正確に聞き取り、その場にふさわしい表現に接する機会を提供するとともに、生徒に、授業の中で外国語を使用するモティべーションを高めさせることが期待されている。 |
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※ |
ALTのほか、知事部局等で地域の国際交流活動に従事する者(国際交流員:CIR)やスポーツを通じた国際交流に従事する者(スポーツ国際交流員:SEA)がおり、学校を含めた地域の国際交流活動に参加している。 |
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【 |
実績】 |
【平成16年度7月1日現在】
は前年比 |
区分 |
新規招致者 |
昨年度からの継続 |
うち4・5年目参加者 |
計 |
外国語指導助手
(ALT) |
2,703人 |
2,864人 |
(小学校専属ALT)73人
 32 |
5,567人
 82 |
国際交流員
(CIR) |
223人 |
289人 |
(専任PA)12人
 0 |
512人
 36 |
スポーツ国際交流員
(SEA) |
7人 |
17人 |
0人 |
24人
 5 |
計 |
2,933人
 124 |
3,170人
 1 |
85人
 32 |
6,103人
 123 |
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(2) |
帰国・外国人児童生徒
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小学校 |
中学校 |
高等学校 |
中等教育学校 |
盲・聾・養護学校 |
計 |
帰国児童生徒数 |
6,389 |
2,460 |
1,918 |
11 |
0 |
10,778 |
外国人児童生徒数 |
41,299 |
21,258 |
8,018 |
17 |
310 |
70,902
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うち日本語指導が必要な外国人児童生徒数は19,042人(15年9月現在) |
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( 平成14年度間 平成15年5月1日現在) |
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【日本語指導が必要な外国人児童生徒−母語別人数】
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○ |
「帰国・外国人児童生徒とともに進める教育の国際化推進地域」事業
【 |
概要】 |
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・ |
帰国・外国人児童生徒の個に応じた特色ある教育指導のあり方や、その他の児童生徒との相互啓発を通じた国際理解・異文化理解の推進等について、指定を受けた市町村の教育委員会が、学校と地域との連携により実践研究を行う。
(平成16年度33地域指定) |
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【 |
取組(例)】
・ |
朝10分程度の「アミーゴタイム」を実施し、ブラジル出身の児童が自信を持って意見を発信できるようにするとともに、その他の児童とのコミュニケーションのきっかけとなり温かい人間関係を育む。 |
・ |
中国語素養維持教室「ふれあいタイム」を実施し、中国帰国児童の日本の学校への適応、自己の確立、異文化を尊重する態度の育成のために、母語の学習、日・中文化に親しむ活動等を取り入れながら、学校生活で好ましい関係を築く。 |
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(3) |
外国人留学生等
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【留学生の地域別受入数】(平成15年5月1日現在)
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【留学生の地域別受入数】(平成15年5月1日現在)
(注) |
出典は文部科学省「我が国の留学生制度の概要−受入れ及び派遣(平成16年度)」。
留学生数は大学・専門学校在籍者に限る。 |
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「留学生が先生!」教育プログラム (財団法人国際教育映像協会) |
○ |
日本の大学・大学院で学ぶ留学生の中から、同プログラムに関心を持つ学生を募集・選考し、日本の学校に関する研修を行った上で、学校等からの派遣申込に基づき、各学校へ派遣する。 |
○ |
これまでに、アジアを中心に世界42カ国・地域の出身者116名を学校に派遣。
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独立行政法人日本学術振興会(JSPS)による外国人特別研究員の派遣 |
○ |
JSPSでは、外国人特別研究員制度に基づき招致する海外の若手研究者(JSPSフェロー)を学校現場に紹介する事業「サイエンス・ダイアログ(仮称)」を検討中(なお、本年度中にいくつかの高校で試行予定)。(参考資料2参照) |
○ |
スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール事業やスーパー・サイエンス・ハイスクール事業等と連携し、派遣を希望する学校に対して、地域在住のフェローが赴き、フェローが行っている研究や出身国等に関する講演等を実施。
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※ |
平成16年度間のJSPSフェローは約1,700人。なお、日本全体の平成14年度間の外国人研究者受入実績30,116人(国・公・私立大学、試験研究機関等の計822機関に所属)。 |
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4. |
他省や国際援助機関等による人材派遣・人材育成事業(例) |
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(1) |
外務省関係 |
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ODAモニター
○ |
ODA事業の透明性を確保するため、一般国民に、自身の目で海外のODAの現場を直接視察してもらい、その様子を意見や感想として報告してもらうもの。 |
○ |
教員枠が訪問国ごとに5名分あり、応募条件として、中学・高校の教員・臨時教員のうち、「帰国後、学校教育の場を含め、地域において訪問国での体験や見聞を積極的に広報できる」者としている。
【平成16年度派遣先】
東ティモール、中国、カンボジア、インド、フィリピン、インドネシア
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国際協力プラザ
○ |
ODA(政府開発援助)をはじめ、NGO、国際機関等の様々な国際協力に関する情報の広報センター。本部の東京を始め、各地に設置(全国に82箇所)。
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「国際協力」をテーマとした、学校等における学習に国際協力プラザから講師を派遣。テーマにあわせた内容で、アクティビティやクイズを交えながら、途上国に対する理解や関心が深まるようなプログラムを提供する。 |
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将来の国際協力分野を担う人材の育成のため、1997年度より大学生をインターンとして受入れ、開発教育教材制作や国際協力フェスティバルの開催補助等を通じて、国際協力分野における人材の育成に取り組んでいる。 |
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(2) |
独立行政法人国際協力機構(JICA(ジャイカ))関係 |
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国際協力出前講座
○ |
開発途上国の実情を知り、国際協力の必要性に関する理解を深めるため、JICAが、職員や専門家、青年海外協力隊経験者(OB、OG)や、来日中の各国研修員などを講師として学校等へ派遣するプログラム。学校等において、講演会や交流会などを実施。 |
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教師海外研修
○ |
開発教育や国際理解教育に興味のある教師を対象に、約10日間ほど開発途上国での研修を行うプログラム。帰国後、参加者は研修で得られた経験をもとにそれぞれの教育現場において国際理解・開発教育に関する授業を実践し、結果を授業実践報告書として公開する。
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※ |
高校教師:昭和42年〜、中学校教師:平成8年〜、小学校教師:平成14年〜 |
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(3) |
その他 |
◆ |
NPO法人国際社会貢献センターによる商社OB等の派遣
国際理解教育を支援するため、海外駐在経験豊富な商社OB等を講師として学校へ派遣し、児童生徒に世界各国のことを解りやすく教える活動を実施している。それとともに、在日外国人の小学校編入生に対し、現地駐在で子どもの気心の解った会員が日本語の指導にあたり、学校への適応支援を行っている。
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◆ |
財団法人日本ユニセフ協会
ユニセフリーダー講座
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○ |
中高生を対象に、ユニセフの仕事や世界の子どもたちの状況を学習させることを通じて、学校や身近なところから世界の子どもたちのためにどんなことができるのかを考えさせる。参加した子どもたちには、学校に戻ってからユニセフ活動のリーダーとしての役割を果たすことが期待される。 |
○ |
8月の夏休み中に1日実施。 |
○ |
学校においてユニセフリーダー講座を開催する際には、講師派遣を行っている。 |
ユニセフセミナー
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○ |
教職員向けに、ユニセフをテーマにした実践事例報告や「総合的な学習の時間」などでユニセフを題材にした授業展開例の提案、授業で使える教材・資料などを紹介している。 |
○ |
8月の夏休み中、3日間実施(内容は3日間とも同じ)。 |
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注: |
4.他省や国際援助機関等による人材派遣・人材育成事業の出典について「ユニセフリーダー講座」は『2004年度ユニセフ案内』をもとに、その他は関係機関のホームページをもとに作成 |
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