4.学校における系統的・計画的な研修の推進

事例43:学校における年間研修プログラムの作成

1 目的と概要

 学校において、人権教育に関する計画的な研修の推進を図るため、年間研修プログラムを作成する。
 年間研修プログラムは、教育委員会が示す指針や当該学校における人権教育の全体計画等を踏まえ、教職員が、その実現・実施のために求められる資質・能力を、系統的に身に付けられるようにするものであり、各学校において、それぞれの実情に応じた効果的なプログラムを作成し、学校全体で、組織的に研修に取り組んでいくことが求められる。
 また、年度終了時には、プログラムの実施状況について適切な評価を行い、次年度以降における研修の取組の改善につなげていく。

2 年間研修プログラムの作成例

学校における人権教育の年間研修プログラムの作成例

 ※ 新転任者の着任後早急に新転任者研修を実施するとともに、年度当初の校内人権研修会(全員参加)で年間プログラム案の決定と共通認識、校内組織の確立を図ることとした作成例である。

月(時間帯) 研修内容 方法
4月
(始業日前)
  • 新転任者研修(ガイダンス及びフィールドワーク)
  • 着任後早急に、新転任者に対して、自校の特色や教育実践を紹介し、校区内のフィールドワークを実施する。
(放課後)
  • 校内人権研修会(年間プログラム案の決定と校内組織の確立)
  • 人権教育部会及び各人権領域担当者会議において原案作成後、全教職員で共通理解を図る。
5月
(放課後)
  • 校内人権研修会(配慮を要する子ども理解)
  • 校内人権研修会(仲間集団づくりの方法論)
  • 全教職員が、配慮を要する子どもの情報を共有する。
6月
(放課後)
  • 校種間連携研修会(相互理解と課題の共有化)
  • 中学校区の(保)、幼、小、中、(高)の教職員が集まり、研修交流を行う。
7月
(放課後)
  • 校内人権研修会(子ども理解)
  • 事例研を含む、子ども理解の研修を行う。
(夜間)
  • PTA地域人権研修会(課題研修)
  • 保護者、地域と共に、特定のテーマについて研修会を実施する。
8月
(全日)
  • 校内人権研修会(フィールドワーク)
  • 平和登校や平和学習を含む、研修会を実施。校外に出て研修を行う。
9月
(放課後)
  • 校内人権研修会(課題研修)
  • ある人権課題にテーマを絞って研修する。
10月
(放課後)
  • 校内人権研修会(課題研修)
  • ある人権課題にテーマを絞って研修する。
11月
(放課後および夜間)
  • 校種間連携研修会
  • PTA地域人権研修会(課題研修)
  • 中学校区の(保)、幼、小、中、(高)の教職員が集まり、研修交流を行う。さらに、保護者や地域を含む学習会にまで広げる。
12月
(放課後)
  • 校内人権研修会(子ども理解)
  • 校内人権研修会(推進計画の確認と見直し)
  • 事例研を含む、子ども理解の研修を行う。
  • 推進計画の進捗状況を交流する。
1月
(放課後)
  • 校内人権研修会(課題研修)
  • 特定の人権課題にテーマを絞って研修する。
2月
(放課後)
  • 校内人権研修会(総括事前研修)
  • 総括会議に向けて、人権教育部の会議や各人権領域担当者の会議において成果と課題をまとめる。
3月
(放課後)
  • 校内人権研修会(総括会議)
  • 総括事前研修の成果と課題を受けて、次年度の体制と方向性を決定する。その後、次年度の人権領域仮担当者を決定し、申し送り事項を作成する。

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初等中等教育局児童生徒課