おわりに
我が国においては、少子化、核家族化、高齢化、情報化など社会が大きく変化しており、子どもを取り巻く環境にも著しい影響を与えている。このような状況にあって、未来の担い手である子どもに人間性豊かに生きることのできる力をはぐくむことは重要な課題であり、とりわけ、人間形成の基礎が培われる幼児期における教育が極めて重要なことは改めていうまでもない。
幼児教育の振興に関しては、各地域や各幼稚園が今後に向けた創意工夫ある取組を進める上で見通しを立てやすいよう、国においては、広い展望に立って施策の方向性を提示し、推進することが求められる。
21世紀の幕開けにふさわしい幼児教育の充実に向けて、本報告の提言を踏まえ、国は、早急に新たな政策プログラムを策定し、施策を総合的に進めるとともに、各都道府県、市町村、幼稚園関係者等においても、今後を見通した創意工夫のある取組が展開されることを期待したい。