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第6章  高等学校中途退学等

1.公・私立高等学校における中途退学者数の状況

  公・私立高等学校における平成11年度の中途退学者数は合計106,578人である。

中途退学者数が年度当初の在籍者数(平成11年4月1日現在在籍者数=4,194,747人)に占める割合(中途退学率)は,2.5%である。

(表6−1)中途退学者数及び中途退学率

 
昭和57
 58
59
60
61
62
63
平成元
中途退学者数(人)
106,041
111,531
109,160
114,834
113,938
113,357
116,617
123,069
中途退学率(%) 2.3 2.4 2.2 2.2 2.2 2.1 2.1 2.2

 

10 11
123,529
112,933
101,194
94,065
96,401
98,179
112,150
111,491
111,372
106,578
2.2 2.1 1.9 1.9 2.0 2.1 2.5 2.6 2.6 2.5
 

(図6−1)中途退学者数及び中途退学率

中途退学者数及び中途退学率

2.都道府県別公・私立高等学校中途退学者数及び中途退学率

(表6−2)都道府県別中途退学者数及び中途退学率

 
中途退学者(人)
中途退学率(%)
北海道
5,542
  2.9
青森県
1,309
  2.4
岩手県
1,231
  2.3
宮城県
2,056
  2.4
秋田県
745
  1.8
山形県
1,064
  2.4
福島県
1,676
  2.1
茨城県
2,416
  2.3
栃木県
2,109
  2.7
10
群馬県
1,703
  2.5
11
埼玉県
5,628
  2.7
12
千葉県
4,585
  2.5
13
東京都
10,571
  2.9
14
神奈川県
5,590
  2.4
15
新潟県
1,976
  2.3
16
富山県
829
  2.2
17
石川県
867
  2.2
18
福井県
504
  1.7
19
山梨県
771
  2.4
20
長野県
1,534
  2.1
21
岐阜県
1,690
  2.3
22
静岡県
3,111
  2.4
23
愛知県
5,880
  2.7
24
三重県
1,379
  2.2
25
滋賀県
887
  1.9
26
京都府
1,902
  2.2
27
大阪府
7,565
  2.9
28
兵庫県
3,996
  2.2
29
奈良県
897
  1.9
30
和歌山県
935
  2.5
31
鳥取県
552
  2.4
32
島根県
611
  2.2
33
岡山県
1,950
  2.7
34
広島県
2,799
  2.9
35
山口県
1,198
  2.3
36
徳島県
610
  2.1
37
香川県
922
  2.6
38
愛媛県
1,294
  2.5
39
高知県
772
  2.8
40
福岡県
5,588
  3.2
41
佐賀県
766
  2.2
42
長崎県
1,181
  2.0
43
熊本県
1,738
  2.6
44
大分県
968
  2.1
45
宮崎県
1,277
  2.8
46
鹿児島県
1,689
  2.4
47
沖縄県
1,715
  3.0
合計
106,578
  2.5

3.公・私立高等学校における中途退学者の実態

  中途退学者数を,事由別,課程・学科別,公・私立別,学年別にみると以下のとおりである。

(1) 事由別中途退学者数

  各中退事由別ごとの中途退学者数全体に対する割合をみると,「学校生活・学業不適応」が37.1%で最も多く,次いで「進路変更」が36.8%,「学業不振」が6.7%の順となっており,「学校生活・学業不適応」が「進路変更」を抜いて中退事由で一番高い割合を占めている。以下は「問題行動等」(4.9%),「家庭の事情」(4.4%)等である。

  「学校生活・学業不適応」の内訳についてみると,「もともと高校生活に熱意がない」が「学校生活・学業不適応」のうち43.7%を占め,「授業に興味がわかない」が18.0%,「人間関係がうまく保てない」が14.9%,「学校の雰囲気が合わない」が11.4%,「その他」が12.1%となっている。

  「進路変更」の内訳についてみると,「就職を希望」が「進路変更」のうち53.6%を占め,「別の高校への入学を希望」が21.5%,「専修・各種学校への入学を希望」が8.4%,「大検を受検希望」が6.1%,「その他」が10.4%となっている。

(表6−3)事由別中途退学者数

  事    由
 人数(人)
構成比(%)
学業不振
 7,133
  6.7
学校生活・学業不適応
39,495
 37.1




 
もともと高校生活に熱意がない
17,240
 16.2
授業に興味がわかない
  7,105
  6.7
人間関係がうまく保てない
 5,894
  5.5
学校の雰囲気が合わない
  4,488
  4.2
その他
  4,768
  4.5
進路変更
39,262
 36.8




 
別の高校への入学を希望
  8,429
  7.9
専修・各種学校への入学を希望
  3,311
  3.1
就職を希望
21,034
 19.7
大検を受検希望
  2,402
  2.3
その他
  4,086
  3.8
病気・けが・死亡
  3,705
  3.5
経済的理由
  3,395
  3.2
家庭の事情
  4,684
  4.4
問題行動等
  5,231
  4.9
その他の理由
  3,673
  3.4

 

(表6−4)公・私立高等学校における事由別中途退学者数の構成比の推移 (単位:%)


 
学業不振
学校生活・学業不適応
進路変更
病気・けが・死亡
経済的理由
家庭の事情
問題行動等
その他
57年度
19.1
19.2
17.8
 6.2
 5.4
 9.1
12.4
10.8
58
14.8
23.4
21.8
 5.7
 5.2
11.4
10.6
 7.1
59
13.8
26.1
24.0
 5.6
 5.1
10.1
 9.1
 6.2
60
14.0
26.6
26.5
 5.3
 4.6
 9.8
 7.8
 5.4
61
13.6
26.8
28.3
 5.2
 4.1
 9.9
 7.2
 4.9
62
12.4
26.8
30.7
 5.2
 3.6
 9.2
 7.0
 5.1
63
12.2
26.9
32.6
 5.1
 3.1
 8.3
 7.0
 4.7
12.4
26.9
35.1
 4.5
 2.6
 7.4
 6.8
 4.5
11.3
26.6
38.9
 4.2
 1.9
 6.5
 5.9
 4.6
10.3
27.1
40.9
 4.1
 2.0
 5.8
 5.5
 4.2
 9.9
26.5
43.3
 4.0
 2.1
 5.5
 4.7
 3.9
 9.4
26.1
43.8
 4.0
 2.3
 5.5
 4.5
 4.3
 8.8
26.9
43.3
 3.9
 2.5
 5.6
 4.8
 4.2
 7.9
28.6
43.3
 3.9
 2.2
 5.4
 4.7
 3.9
 7.0
31.4
42.7
 3.7
 2.4
 4.7
 4.8
 3.4
 7.1
33.4
40.8
 3.7
 2.5
 4.5
 4.6
 3.4
10
 6.7
35.8
38.5
 3.5
 3.0
 4.3
 4.8
 3.4
11
 6.7
37.1
36.8
 3.5
 3.2
 4.4
 4.9
 3.4

 

(2) 課程・学科別中途退学者数

  中途退学者数を全日制課程普通科,全日制課程専門学科,全日制課程総合学科及び定時制課程の別にみると,全日制普通科が56,752人, 全日制専門学科が32,747人,全日制総合学科が1,775人,定時制が15,304人である。

  また,これらの中途退学率をみると,全日制普通科が1.9%,全日制専門学科が3.2%,全日制総合学科が3.1%,定時制が14.8%である。

(表6−5)課程・学科別中途退学者数の推移


 
全日制普通科
全日制専門学科
全日制総合学科
定 時 制
 中退者数(人)
中退率(%)
中退者数(人)
中退率(%)
中退者数(人)
中退率(%)
 中退者数(人)
中退率(%)
57年度
45,727
 1.5
38,448
2.9
 −
 −
21,866
15.5
58
50,112
 1.5
39,365
3.0
 −
 −
22,054
16.2
59
50,704
 1.5
36,656
2.8
 −
 −
21,880
15.9
60
53,209
 1.5
37,967
2.8
 −
 −
23,658
17.0
61
53,761
 1.4
36,298
2.6
 −
 −
23,879
16.3
62
54,571
 1.4
35,731
2.6
 −
 −
23,055
15.7
63
56,924
 1.4
36,389
2.6
 −
 −
23,304
15.4
60,378
 1.5
38,692
2.8
 − 
 −
23,999
15.9
60,887
 1.5
39,564
2.8
 −
 −
23,078
15.8
56,071
 1.4
37,046
2.7
 −
 − 
19,816
14.6
50,089
 1.3
33,883
2.6
 −
 −
17,222
14.0
46,859
 1.3
31,311
2.5
 −
 −
15,895
13.9
48,503
 1.4
32,445
2.7
  21
1.9
15,432
14.0
50,218
 1.5
33,191
2.8
  101
2.0
14,669
14.0
58,460
 1.8
37,583
3.3
  309
2.3
15,798
15.2
59,674
 1.9
36,341
3.3
  679
2.6
14,797
14.9
10
60,059
 2.0
35,309
3.4
1,304
3.1
14,700
14.7
11
56,752
 1.9
32,747
3.2
1,775
3.1
15,304
14.8

 

(3)公・私立別中途退学者数

  公立高等学校の中途退学者数は70,554人,中途退学率は2.4%である。

  私立高等学校の中途退学者数は36,024人,中途退学率は2.9%である。

(表6−6)公・私立別中途退学者数の推移


 
公    立
私    立
中退者数(人)
中退率(%)
中退者数(人)
中退率(%)
57年度
 65,314
2.0
 40,727
 3.2
58
 67,932
2.0
 43,599
 3.3
59
 67,009
1.9
 42,151
 3.1
60
 72,086
1.9
 42,748
 2.9
61
 73,176
1.9
 40,762
 2.8
62
 73,127
1.9
 40,230
 2.7
63
 75,791
1.9
 40,826
 2.6
 81,332
2.0
 41,737
 2.6
 82,846
2.1
 40,683
 2.5
 76,684
2.0
 36,249
 2.3
 68,822
1.9
 32,372
 2.1
 63,428
1.8
 30,637
 2.1
 64,229
1.9
 32,172
 2.2
 64,431
2.0
 33,748
 2.4
 73,736
2.3
 38,414
 2.8
 73,654
2.4
 37,837
 2.9
10
 73,474
2.5
 37,898
 3.0
11
 70,554
2.4
 36,024
 2.9

 

(4)学年別中途退学者数

  中途退学者数を学年別にみると,当該学年の在籍者数に占める中途退学率は,第1学年が4.1%で最も高く,以下,第2学年2.6%,第3学年0.8%と続いている。なお,定時制課程の第4学年については,4.3%となっている。

  中途退学者数全体のうち,1年生が占める割合は55.7%であり,以下,2年生33.3%,3年生10.2%である。

(表6−7) 学年別中途退学者数

 
中退者数(人)
中退率(%)
構成比(%)
1年生
 59,345
4.1
55.7
2年生
 35,512
2.6
33.3
3年生
 10,888
0.8
10.2
4年生
    707
4.3
 0.7
その他
    126
5.3
 0.1

※「その他」とは単位制による課程のうち年次による在籍の区分が困難な者である。

 

(表6−8)学年別中途退学者数の推移

年度
 
1 年 生
2 年 生
3 年 生
4 年 生
 中退者数(人)
 中退率(%)
 中退者数(人)
 中退率(%)
 中退者数(人)
中退率(%)
 中退者数(人)
中退率(%)
平成2
65,472
 3.5
43,430
 2.3
13,790
0.8
  837
2.9
 3
59,051
 3.3
39,953
 2.2
13,163
0.7
  766
2.7
 4
54,219
 3.2
34,750
 2.0
11,529
0.7
  696
2.6
 5
51,258
 3.1
31,796
 1.9
10,330
0.6
  681
2.8
 6
52,327
 3.2
33,029
 2.1
10,319
0.6
  726
3.3
 7
52,863
 3.4
34,151
 2.2
10,508
0.7
  657
3.4
 8
60,117
 4.0
39,147
 2.6
12,084
0.8
  802
4.3
 9
61,073
 4.2
37,565
 2.6
12,120
0.8
  733
4.2
 10
62,191
 4.3
37,184
 2.7
11,257
0.8
  740
4.4
 11
59,345
 4.1
35,512
 2.6
10,888
0.8
  707
4.3

 

4.公・私立学校における原級留置者数の状況

  平成11年度の公・私立高等学校における原級留置者数は,合計26,338人で,在籍者数に占める割合は,0.6%である。課程・学科別にみると,全日制普通科が13,545人,全日制専門学科が6,402人,全日制総合学科が304人,定時制が6,091人である。在籍者数に占める割合は,全日制普通科が0.4%,全日制専門学科が0.6%,全日制総合学科が0.5%,定時制が5.9%である。

(表6−9)課程・学科別原級留置者数


 
全日制普通科
全日制専門学科
全日制総合学科
定 時 制
原級留置者(人)
割合(%)
原級留置者(人)
割合(%)
原級留置者(人)
割合(%)
原級留置者(人)
割合(%)
1年
 6,869
0.7
 3,536
1.0
  189
0.8
 3,060
8.4
2年
 5,512
0.5
 2,473
0.7
   86
0.4
 1,582
5.9
3年
 1,164
0.1
  393
0.1
   24
0.2
  969
4.2
4年
           
  480
2.9
その他
  −
 −
  −
 −
   1
0.1
  −
 −
合計
13,545
0.4
 6,402
0.6
  300
0.5
 6,091
5.9
※「その他」とは単位制による課程のうち年次による在籍の区分が困難な者である。

 

5.公・私立学校における再入学・編入学者の状況

(1)再入学者の状況

  本調査の再入学者とは,当該年度以前の中途退学者のうち,退学した同一の学校,同一の課程・学科に再び編入した者である。

  平成11年度中に公・私立高等学校に再入学した者は,合計で727人であり,課程・学科別にみると,全日制普通科が83人,全日制専門学科が42人,全日制総合学科が2人,定時制が233人,通信制が363人である。  

(表6−10)課程・学科別再入学者数

  全日制普通科 全日制専門学科 全日制総合学科 定 時 制 通 信 制
1年
     37
     23
      1
     49
    78
2年
     30
     14
     −
     81
   112
3年
     16
      5
      1
     64
    92
4年
     
     39
    36
その他
     −
     −
     −
     −
    45
合計
     83
     42
      2
    233
   363
※「その他」とは単位制による課程のうち年次による在籍の区分が困難な者である。

 

(2)編入学者の状況

  本調査の編入学者とは,当該年度以前の中途退学者のうち,いずれかの高等学校に編入学した者のうち(1)の再入学者を除いた者である。

  平成11年度中に公・私立高等学校に編入学した者は,合計で10,164人であり,課程・学科別にみると,全日制普通科が457人,全日制専門学科が166人,全日制総合学科が26人,定時制が2,133人,通信制が7,382人である。  

(表6−11)課程・学科別編入学者数

  全日制普通科 全日制専門学科 全日制総合学科 定 時 制 通 信 制
1年
    166
     66
     11
    157
   600
2年
    221
     83
     10
   1,269
  2,420
3年
     69
     17
      5
    451
  1,814
4年
     
    252
   731
その他
     1
     −
     −
     4
  1,817
合計
    457
     166
     26
   2,133
  7,382

※「その他」とは単位制による課程のうち年次による在籍の区分が困難な者である。

 

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