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2.公立小・中学校における不登校の状況

公立小・中学校において,平成11年度に30日以上欠席した不登校児童生徒の状況は,以下のとおりである。

(1)不登校児童生徒の在籍学校数

  不登校児童生徒が在籍している学校は,小学校で10,618校,中学校では8,887校であり,公立学校総数34,417校のうち,小学校は約44%,中学校で約85%の学校に不登校児童生徒が1名以上在籍している。

    (表5−3)不登校児童生徒の在籍学校数

区分

公立学校総数(A)(校)

30日以上の欠席者

在籍学校数(B)(校)

対前年度増減 無:増 ▲:減

発生学校数の割合B/A×100)

小学校

平成3年度

24,557

6,464

-

26.3

平成4年度

24,487

6,655

191

27.2

平成5年度

24,432

7,101

446

29.1

平成6年度

24,390

7,293

192

29.9

平成7年度

24,302

7,532

239

31.0

平成8年度

24,235

8,332

800

34.4

平成9年度

24,132

8,584

252

35.6

平成10年度

24,051

10,623

2,039

44.2

平成11年度

23,944

10,618

5

44.3

中学校

平成3年度

10,595

7,348

-

69.4

平成4年度

10,596

7,497

149

70.8

平成5年度

10,578

7,557

60

71.4

平成6年度

10,568

7,636

79

72.3

平成7年度

10,551

7,645

9

72.5

平成8年度

10,537

7,814

169

74.2

平成9年度

10,518

7,902

88

75.1

平成10年度

10,497

8,804

902

83.9

平成11年度

10,473

8,887

83

84.9

平成3年度

35,152

13,812

-

39.3

平成4年度

35,083

14,152

340

40.3

平成5年度

35,010

14,658

506

41.9

平成6年度

34,958

14,929

271

42.7

平成7年度

34,853

15,177

248

43.5

平成8年度

34,772

16,146

969

46.4

平成9年度

34,650

16,486

340

47.6

平成10年度

34,548

19,427

2,941

56.2

平成11年度

34,417

19,505

78

56.7

 

(2)学年別不登校児童生徒数

  公立小・中学校における不登校児童生徒数は,小学生25,904人(前年度比6人減),中学生102,527人(前年度比2,415人増)となっている。

  学年別にみると,小・中学生ともに学年が進むにつれて多くなっており,特に,小学校6年から中学校1年(14,203人増),中学校1年から2年(13,604人増)で大きく増加している。

(図5−2)学年別不登校児童生徒数

学年別不登校児童生徒数

 

(表5−4)学年別不登校児童生徒数(人)

    [小学校]

区分

1年生

2年生

3年生

4年生

5年生

6年生

10年度

1,385

2,178

3,277

4,581

6,315

8,174

25,910

11年度

1,330

2,181

3,129

4,520

6,531

8,213

25,904

 

    [中学校]

区分

1年生

2年生

3年生

10年度

21,763
35,721
42,628
100,112

11年度

22,416
36,020
44,091
102,527

 

(3)            不登校となった直接のきっかけと不登校状態が継続している理由

不登校となった直接のきっかけと不登校状態が継続している理由との関係は表5−6のとおりであり,小学校・中学校のいずれも,「学校生活」,「家庭生活」,「本人の問題」のいずれに起因した場合も「不安など情緒的混乱」により不登校状態が継続している場合が最も多い。

(注1)      本調査では具体例を次のように示した。

        直接のきっかけ

友人関係をめぐる問題…………… いじめ,けんか等
教師との関係をめぐる問題……… 教師の強い叱責,注意等
学業の不振………………………… 成績の不振,授業がわからない,試験が嫌い等
家庭の生活環境の急激な変化…… 親の単身赴任等
親子関係をめぐる問題…………… 親の叱責,親の言葉・態度への反発等
家庭内の不和……………………… 両親の不和,祖父母と父母の不和等本人に直接かかわらないこと
その他本人にかかわる問題……… 極度の不安や緊張,無気力等で他に特に直接のきっかけとなるような事柄がみあたらないもの

 

        不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響………………… いやがらせをする生徒の存在や,教師との人間関係等,明らかにそれと理解できる学校生活上の影響から登校しない(できない)。
あそび・非行……………………… 遊ぶためや非行グループに入ったりして登校しない。
無気力……………………………… 無気力でなんとなく登校しない。登校しないことへの罪悪感が少なく,迎えにいったり強く催促すると登校するが長続きしない。
不安など情緒的混乱……………… 登校の意志はあるが身体の不調を訴え登校できない,漠然とした不安を訴え登校しない等,不安を中心とした情緒的な混乱によって登校しない(できない)。
意図的な拒否……………………… 学校に行く意義を認めず,自分の好きな方向を選んで登校しない。
複合………………………………… 不登校状態が継続している理由が複合していていずれが主であるかを決めがたい。
その他……………………………… 上記のいずれにも該当しない。

(注2)      不登校児童生徒1人につき,主たるきっかけを1つ選択

(注3)      継続理由の分類は,教育センター等の客観的な判定(診断)参考にし,不登校状態の期間のうち最も現在に近いときの状態について,その主な理由を学校が判断したものである。

 


(表5−5)不登校状態となった直接のきっかけと不登校状態が継続している理由との関係

【小学校】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

596

15

179

922

111

802

48

2,673

10.3

教師との関係をめぐる問題

140

4

33

141

62

187

15

582

2.2

学業の不振

85

31

367

200

24

220

22

949

3.7

クラブ活動,部活動等への不適応

3

1

6

15

2

14

2

43

0.2

学校のきまり等をめぐる問題

19

5

13

34

31

29

6

137

0.5

入学,転編入学,進級時の不適応

72

0

73

321

24

205

22

717

2.8

小計

915

56

671

1,633

254

1,457

115

5,101

19.7

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

71

31

458

714

39

610

162

2,085

8.0

親子関係をめぐる問題

91

59

821

1,697

130

1,251

205

4,254

16.4

家庭内の不和

25

25

259

414

45

324

62

1,154

4.5

小計

187

115

1,538

2,825

214

2,185

429

7,493

28.9

本人の問題に起因

病気による欠席

55

6

410

647

22

595

214

1,949

7.5

その他本人に関わる問題

176

51

1,736

2,701

281

2,362

471

7,778

30.0

小計

231

57

2,146

3,348

303

2,957

685

9,727

37.6

その他

28

14

343

247

98

502

660

1,892

7.3

不明

39

3

211

365

57

627

389

1,691

6.5

1,400

245

4,909

8,418

926

7,728

2,278

25,904

100.0

比率(%)

5.4

0.9

19.0

32.5

3.6

29.8

8.8

100.0

 

【中学校】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

4,548

1,519

2,146

6,436

945

4,595

342

20,531

20.0

教師との関係をめぐる問題

300

206

209

386

179

388

28

1,696

1.7

学業の不振

574

2,217

3,768

1,394

289

1,484

128

9,854

9.6

クラブ活動,部活動等への不適応

211

52

205

448

62

328

24

1,330

1.3

学校のきまり等をめぐる問題

177

1,752

349

186

268

296

39

3,067

3.0

入学,転編入学,進級時の不適応

318

243

559

1,158

209

790

81

3,358

3.3

小計

6,128

5,989

7,236

10,008

1,952

7,881

642

39,836

38.9

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

132

791

1,314

1,189

204

1,143

217

4,990

4.9

親子関係をめぐる問題

207

1,724

1,856

2,195

436

1,836

219

8,473

8.3

家庭内の不和

88

870

963

977

186

899

121

4,104

4.0

小計

427

3,385

4,133

4,361

826

3,878

557

17,567

17.1

本人の問題に起因

病気による欠席

284

162

1,516

2,251

160

1,574

722

6,669

6.5

その他本人に関わる問題

805

3,954

7,939

7,107

1,467

7,514

1,093

29,879

29.1

小計

1,089

4,116

9,455

9,358

1,627

9,088

1,815

36,548

35.6

その他

90

327

514

382

241

895

720

3,169

3.1

不明

147

272

1,007

1,133

299

1,849

700

5,407

5.3

7,881

14,089

22,345

25,242

4,945

23,591

4,434

102,527

100.0

比率(%)

7.7

13.7

21.8

24.6

4.8

23.0

4.3

100.0

 

【合計】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

5,144

1,534

2,325

7,358

1,056

5,397

390

23,204

18.1

教師との関係をめぐる問題

440

210

242

527

241

575

43

2,278

1.8

学業の不振

659

2,248

4,135

1,594

313

1,704

150

10,803

8.4

クラブ活動,部活動等への不適応

214

53

211

463

64

342

26

1,373

1.1

学校のきまり等をめぐる問題

196

1,757

362

220

299

325

45

3,204

2.5

入学,転編入学,進級時の不適応

390

243

632

1,479

233

995

103

4,075

3.2

小計

7,043

6,045

7,907

11,641

2,206

9,338

757

44,937

35.0

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

203

822

1,772

1,903

243

1,753

379

7,075

5.5

親子関係をめぐる問題

298

1,783

2,677

3,892

566

3,087

424

12,727

9.9

家庭内の不和

113

895

1,222

1,391

231

1,223

183

5,258

4.1

小計

614

3,500

5,671

7,186

1,040

6,063

986

25,060

19.5

本人の問題に起因

病気による欠席

339

168

1,926

2,898

182

2,169

936

8,618

6.7

その他本人に関わる問題

981

4,005

9,675

9,808

1,748

9,876

1,564

37,657

29.3

小計

1,320

4,173

11,601

12,706

1,930

12,045

2,500

46,275

36.0

その他

118

341

857

629

339

1,397

1,380

5,061

3.9

不明

186

275

1,218

1,498

356

2,476

1,089

7,098

5.5

9,281

14,334

27,254

33,660

5,871

31,319

6,712

128,431

100.0

比率(%)

7.2

11.2

21.2

26.2

4.6

24.4

5.2

100.0

 

 

(参考)平成10年度不登校状態となった直接のきっかけと不登校状態が継続している理由との関係

【小学校】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

638

13

220

987

119

728

54

2,759

10.6

教師との関係をめぐる問題

152

6

31

140

56

144

17

546

2.1

学業の不振

89

27

439

167

34

195

22

973

3.8

クラブ活動,部活動等への不適応

5

0

7

24

3

12

0

51

0.2

学校のきまり等をめぐる問題

19

2

13

34

30

31

0

129

0.5

入学,転編入学,進級時の不適応

80

7

67

363

24

208

23

772

3.0

小計

983

55

777

1,715

266

1,318

116

5,230

20.2

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

60

41

464

697

51

477

134

1,924

7.4

親子関係をめぐる問題

75

57

806

1,722

139

1,090

193

4,082

15.8

家庭内の不和

21

17

226

465

36

288

74

1,127

4.3

小計

156

115

1,496

2,884

226

1,855

401

7,133

27.5

本人の問題に起因

病気による欠席

81

4

419

671

42

546

253

2,016

7.8

その他本人に関わる問題

215

50

1,875

2,669

352

2,007

474

7,642

29.5

小計

296

54

2,294

3,340

394

2,553

727

9,658

37.3

その他

39

14

342

255

106

532

756

2,044

7.9

不明

45

6

243

429

67

578

477

1,845

7.1

1,519

244

5,152

8,623

1,059

6,836

2,477

25,910

100.0

比率(%)

5.9

0.9

19.9

33.3

4.1

26.4

9.6

100.0

 

【中学校】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

4,470

1,427

2,201

6,175

1,034

4,061

306

19,674

19.7

教師との関係をめぐる問題

335

229

197

335

219

336

32

1,683

1.7

学業の不振

677

2,265

3,765

1,406

357

1,326

129

9,925

9.9

クラブ活動,部活動等への不適応

242

74

227

433

70

305

21

1,372

1.4

学校のきまり等をめぐる問題

166

1,576

314

150

271

312

22

2,811

2.8

入学,転編入学,進級時の不適応

304

177

542

1,037

195

680

74

3,009

3.0

小計

6,194

5,748

7,246

9,536

2,146

7,020

584

38,474

38.4

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

137

774

1,328

1,209

219

1,085

216

4,968

5.0

親子関係をめぐる問題

219

1,617

1,856

2,188

444

1,804

228

8,356

8.3

家庭内の不和

145

869

942

962

206

827

149

4,100

4.1

小計

501

3,260

4,126

4,359

869

3,716

593

17,424

17.4

本人の問題に起因

病気による欠席

381

164

1,444

2,287

185

1,541

801

6,803

6.8

その他本人に関わる問題

922

3,684

7,464

7,016

1,543

6,996

1,148

28,773

28.7

小計

1,303

3,848

8,908

9,303

1,728

8,537

1,949

35,576

35.5

その他

114

323

571

387

272

751

689

3,107

3.1

不明

126

229

1,106

1,198

356

1,694

822

5,531

5.5

8,238

13,408

21,957

24,783

5,371

21,718

4,637

100,112

100.0

比率(%)

8.2

13.4

21.9

24.8

5.4

21.7

4.6

100.0

 

【合計】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

5,108

1,440

2,421

7,162

1,153

4,789

360

22,433

17.8

教師との関係をめぐる問題

487

235

228

475

275

480

49

2,229

1.8

学業の不振

766

2,292

4,204

1,573

391

1,521

151

10,898

8.6

クラブ活動,部活動等への不適応

247

74

234

457

73

317

21

1,423

1.1

学校のきまり等をめぐる問題

185

1,578

327

184

301

343

22

2,940

2.3

入学,転編入学,進級時の不適応

384

184

609

1,400

219

888

97

3,781

3.0

小計

7,177

5,803

8,023

11,251

2,412

8,338

700

43,704

34.7

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

197

815

1,792

1,906

270

1,562

350

6,892

5.5

親子関係をめぐる問題

294

1,674

2,662

3,910

583

2,894

421

12,438

9.9

家庭内の不和

166

886

1,168

1,427

242

1,115

223

5,227

4.1

小計

657

3,375

5,622

7,243

1,095

5,571

994

24,557

19.5

本人の問題に起因

病気による欠席

462

168

1,863

2,958

227

2,087

1,054

8,819

7.0

その他本人に関わる問題

1,137

3,734

9,339

9,685

1,895

9,003

1,622

36,415

28.9

小計

1,599

3,902

11,202

12,643

2,122

11,090

2,676

45,234

35.9

その他

153

337

913

642

378

1,283

1,445

5,151

4.1

不明

171

235

1,349

1,627

423

2,272

1,299

7,376

5.9

9,757

13,652

27,109

33,406

6,430

28,554

7,114

126,022

100.0

比率(%)

7.7

10.8

21.5

26.5

5.1

22.7

5.6

100.0

 

【合計】

区分

不登校状態が継続している理由

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

比率(%)

学校生活に起因

友人関係をめぐる問題

5,108

1,440

2,421

7,162

1,153

4,789

360

22,433

17.8

教師との関係をめぐる問題

487

235

228

475

275

480

49

2,229

1.8

学業の不振

766

2,292

4,204

1,573

391

1,521

151

10,898

8.6

クラブ活動,部活動等への不適応

247

74

234

457

73

317

21

1,423

1.1

学校のきまり等をめぐる問題

185

1,578

327

184

301

343

22

2,940

2.3

入学,転編入学,進級時の不適応

384

184

609

1,400

219

888

97

3,781

3.0

小計

7,177

5,803

8,023

11,251

2,412

8,338

700

43,704

34.7

家庭生活に起因

家庭の生活環境の急激な変化

197

815

1,792

1,906

270

1,562

350

6,892

5.5

親子関係をめぐる問題

294

1,674

2,662

3,910

583

2,894

421

12,438

9.9

家庭内の不和

166

886

1,168

1,427

242

1,115

223

5,227

4.1

小計

657

3,375

5,622

7,243

1,095

5,571

994

24,557

19.5

本人の問題に起因

病気による欠席

462

168

1,863

2,958

227

2,087

1,054

8,819

7.0

その他本人に関わる問題

1,137

3,734

9,339

9,685

1,895

9,003

1,622

36,415

28.9

小計

1,599

3,902

11,202

12,643

2,122

11,090

2,676

45,234

35.9

その他

153

337

913

642

378

1,283

1,445

5,151

4.1

不明

171

235

1,349

1,627

423

2,272

1,299

7,376

5.9

9,757

13,652

27,109

33,406

6,430

28,554

7,114

126,022

100.0

比率(%)

7.7

10.8

21.5

26.5

5.1

22.7

5.6

100.0

 

(4)不登校児童生徒への指導結果の状況

  平成11年度における不登校児童生徒のうち,約25%の者は,同年度中には登校する(できる)ようになっている。

     登校するようになった児童生徒への指導にあたって特に効果のあった措置は,小学生・中学生とも「家庭訪問を行い学業や生活面での相談にのるなど様々な指導・援助を行った」(小学生の構成比11.7%,中学生の構成比12.2%),「登校を促すため,電話をかけたり迎えに行くなどした」(小学生の構成比10.5%,中学生の構成比9.5%)である。 

(表5−6)不登校児童生徒への指導結果状況

小学校

中学校

人数(人)

割合(%)

人数(人)

割合(%)

人数(人)

割合(%)

指導の結果,登校する又はできるようになった児童生徒

10年度

6,705

25.9

23,489

23.5

30,194

24.0

11年度

6,806

26.3

24,875

24.3

31,681

24.7

指導中の児童生徒

10年度

19,205

74.1

76,623

76.5

95,828

76.0

11年度

19,098

73.7

77,652

75.7

96,750

75.3

 

うち登校には至らないものの好ましい変化がみられるようになった児童生徒

10年度

5,493

21.2

21,143

21.1

26,636

21.1

11年度

5,403

20.9

21,113

20.6

26,516

20.6

(注)「好ましい変化がみられるようになった児童生徒」とは,学校復帰に向けて例えば「明るく生き生きした表情をみせるようになった」「朝きちんと起きられるようになった」「身の周りのことを自分で整理するようになった」「友人と交わることができるようになった」などの状況変化がみられるようになった者をいう。

 

(表5−7) 「指導の結果登校するようになった児童生徒」に特に効果のあった学校の措置

区分

小学校

中学校

 

校数(校)

構成比(%)

構成比(%)

校数(校)

構成比(%)

構成比(%)

校数(校)

構成比(%)

構成比(%)

学校内での指導の改善工夫

不登校の問題について,研修会や事例研究会を通じて全教師の共通理解を図った。

3,043

10.2

17,550

58.9

3,594

7.5

28,528

59.8

6,637

8.6

46,078

59.4

全ての教師が該当児童生徒に触れ合いを多くするなどして学校全体で指導にあたった。

2,094

7.0

2,895

6.1

4,989

6.4

教育相談担当の教師が専門的に指導にあたった。

732

2.5

1,811

3.8

2,543

3.3

養護教諭が専門的に指導にあたった

1,241

4.2

2,320

4.9

3,561

4.6

スクールカウンセラー、心の教室相談員等が専門的に指導にあたった。

901

3.0

4,003

8.4

4,904

6.3

友人関係を改善するための指導を行った。

2,142

7.2

3,092

6.5

5,234

6.8

教師との触れ合いを多くするなど,教師との関係を改善した。

2,449

8.2

3,304

6.9

5,753

7.4

授業方法の改善,個別の指導など授業がわかるようにする工夫を行った。

957

3.2

1,214

2.5

2,171

2.8

様々な活動の場面において本人が意欲を持って活動できる場を用意した。

2,271

7.6

2,310

4.8

4,581

5.9

10

保健室等特別の場所に登校させて指導にあったった。

1,720

5.8

3,985

8.4

5,705

7.4

家庭への働きかけ

11

登校を促すため,電話をかけたり迎えに行くなどした。

3,134

10.5

9,549

32.0

4,546

9.5

14,441

30.3

7,680

9.9

23,990

30.9

12

家庭訪問を行い,学業や生活面での相談に乗るなど様々な指導・援助を行った。

3,497

11.7

5,842

12.2

9,339

12.0

13

保護者の協力を求めて,家族関係や家庭生活の改善を図った。

2,918

9.8

4,053

8.5

6,971

9.0

他の機関との連携

14

教育相談センター等の相談機関と連携して指導にあたった。

1,803

6.0

2,419

8.1

2,888

6.1

4,073

8.5

4,691

6.1

6,492

8.4

15

病院等の医療機関と連携して指導にあたった。

616

2.1

1,185

2.5

1,801

2.3

16

その他

295

1.0

295

1.0

673

1.4

673

1.4

968

1.2

968

1.2

総数

29,813

100.0

29,813

100.0

47,715

100.0

47,715

100.0

77,528

100.0

77,528

100.0

(注)複数回答

 

(5)相談、指導、治療を受けた機関及び指導要録上「出席扱い」した児童生徒数

     適応指導教室,教育センター等で相談,指導,治療を受けた不登校児童生徒数は44,634人(小学校で13,016人,中学校で31,618人)となっている。

  不登校児童生徒が,相談,指導,治療を受けた機関は,小学校では「教育センタ−等教育委員会所管の機関」(3,943人),中学校では「適応指導教室10,213人)がそれぞれ最も多い。

 

(表5−8)相談,指導,治療を受けた機関等及び指導要録上「出席扱い」した児童生徒数

区分

小学校

中学校

指導・治療を受けた人数

指導要録上出席扱いした人数

指導・治療を受けた人数

指導要録上出席扱いした人数

指導・治療を受けた人数

指導要録上出席扱いした人数

1適応指導教室

10年度

2,630

1,509

9,538

7,277

12,168

8,786

11年度

2,876

1,808

10,213

8,034

13,089

9,842

2教育センター等教育委員会所管の機関

10年度

4,775

1,022

8,225

2,584

13,000

3,606

11年度

3,943

957

6,670

2,335

10,613

3,292

3児童相談所・福祉事務所

10年度

2,449

473

6,246

1,806

8,695

2,279

11年度

2,299

456

6,053

1,636

8,352

2,092

4保健所,精神保健福祉センター

10年度

247

46

414

91

661

137

11年度

234

19

417

85

651

104

5病院,診療所

10年度

2,593

290

5,296

649

7,889

939

11年度

2,532

280

5,517

607

8,049

887

6上記以外の施設

10年度

1,295

252

3,125

845

4,420

1,097

11年度

1,132

226

2,748

744

3,880

970

10年度

13,989

3,592

32,844

13,252

46,833

16,844

11年度

13,016

3,746

31,618

13,441

44,634

17,187

7上記1〜6の機関等での相談・指導は受けていない

10年度

13,630

-

68,949

-

82,579

-

11年度

13,750

-

72,016

-

85,766

-

8養護教諭による専門的な指導を受けた人数

10年度

-

-

-

-

-

-

11年度

3,625

-

14,521

-

18,146

-

9スクールカウンセラー,心の教室相談員等による専門的な相談を受けた人数

10年度

-

-

-

-

-

-

11年度

3,450

-

24,041

-

27,491

-

10上記1〜6,8,9による相談・指導を受けていない人数

10年度

-

-

-

-

-

-

11年度

9,827

-

44,933

-

54,760

-

(注)機関等については,複数回答。

 

(表5−9)上記機関等で指導等を受けた児童生徒のうち,指導要録上「出席扱い」した児童生徒の実数

小学生

中学生

3,479

13,130

16,609

 

(6)不登校の状態が前年度から継続している児童生徒数 

 小学校2年生から6年生の不登校児童数24,574人のうち前年度も不登校であった児童は11,025人(44.9%)であった。

 また,中学校の不登校生徒数102,527人のうち54,334人(53.0%)が前年度も不登校の状態であった。

(表5−10)小学校

2年生

3年生

4年生

5年生

6年生

11年度不登校児童数

2,181

3,129

4,520

6,531

8,213

24,574

 

うち10年度から継続

773

1,246

1,996

2,937

4,073

11,025

比率(%)

35.4

39.8

44.2

45.0

49.6

44.9

 

(表5−11)中学校

1年生

2年生

3年生

11年度不登校生徒数

22,416

36,020

44,091

102,527

 

うち10年度から継続

7,649

18,825

27,860

54,334

比率(%)

34.1

52.3

63.2

53.0

 

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