令和8年5月18日(月曜日)10時00分~12時00分
文部科学省 旧庁舎4階 文教施設企画・防災部会議室(オンライン併用)
(委員)
荒木康弘(主査)、石塚正和、垣野義典、川原重明(Web)、草野崇文、篠田文彦、田尾玄秀(Web)、野島直樹
(特別協力者)
益居綾(Web)
(敬称略)
(大臣官房文教施設企画・防災部施設企画課)
梅崎企画調整官、福山課長補佐
●今年度は2階建て小中一貫校の設計例作成を行う。
●早期に素案を提示し、本WGの意見をJIS原案作成委員会に反映する方針。原案作成委員会と相互にフィードバックしながら進めたい。
●現時点では次年度に平屋建ての小学校または中学校の設計例作成を予定している。
【質疑・コメント】
○小中一貫校を選択した理由と、1学年1クラスの規模とした理由は。
●前回検討会で設計例として小中学校だけでよいのかとのご意見があり、検討していく中で、小中一貫校が増加傾向にあることなどを踏まえ、今回提案させていただいた。
●規模について、設計例としては基本単位的なモデルを示し、実際の設計ではそれを応用して活用することを想定している。
また、複数校の統廃合による小中一貫校でも1学年1クラス程度にしかならないという事例も見受けられる。
●今回のJISの対象はその他建築物になっており、延べ面積2,000㎡ごとに火熱遮断壁が必要となるため、JIS(その他建築物)で設計するのであればこの程度の規模が妥当と判断した。
これ以上の規模になると準耐火建築物とするほうが法規上、コスト上で有利になると考えられる。
○木造で校舎を建てる場合、特に防耐火関連の法令等との関係で、どの程度の規模感がコストを含めて適切なのかも重要。
○小学校、中学校と比較して小中一貫校の設計例を作成する際のポイントは。
●小中学校とは異なる学年のまとまりや区切りなど、計画的な違いがある。
構造が主ではあるが、実際の学校づくりの参考になるようなものも取り入れていきたい。
○2階建ての例を先行して作成する意図は何か。
●今年度はJIS原案作成と並行して動いているため、より構造検討に資する2階建てを優先することで考えている。
○将来的な児童・生徒数の減少とそれに伴う空き教室の活用や、地域との連携等についても考慮して示せると良い。
例えば、余裕教室のコンバージョン、地域交流や学童のスペース、図書室の配置など。
●地域連携拠点については、独立性と特別教室などとの連携を両立できるような配置を検討する。
○特別支援学級は、地域によっても異なるが、インクルーシブの観点からは分散配置なども考えられるのではないか。
●特別支援学級だけにいるわけではなく通常学級との行き来が多い想定で、居場所としての教室を示している。
○技術的に木造でできる中で、2030年以降の教育を見据えた学校計画を示していけると良い。
●案に対して、計画面など各委員から様々な意見を出していただきたい。
●構造面でも、タイプの使い方や組合せ、火熱遮断壁、階段や吹き抜けの取り方、バルコニーなど、意見をいただきたい。
○室外機置場はどこに想定しているか。
また、Nearly ZEBを想定すると太陽光パネルの設置量についても一定の目安が必要ではないか。コンセントやスイッチ類等の配置も検討が必要。
○トイレや設備シャフトも検討が必要。
●今後整理する。トイレはひとまず火熱遮断壁内に配置しているが、検討が必要。
○教室-廊下間の中央の柱は撤去可能か。
●構造の制約上、撤去できない。
○この案を土台として、引き続きスケッチ等で意見をいただきながら作成を進めていただきたい。
【質疑・コメント】
○改正JISではハイサイドライトを設けることにしているが、採光方向は北側・南側どちらを想定しているか。省エネ性能の観点で検討しているのか。
●現時点で方向は限定していない。今後整理する。
○外壁の断熱t=155mmとあるが、柱の幅150mmとの整合は問題ないか。
●外壁の納まりを検討する。
○多雪地域の屋根勾配4.5寸は落雪屋根と考えてよいか。その場合は技術資料で基礎高さ・軒出等の対応などを記載できるとよい。
●落雪屋根を想定している。落雪地域の対応については技術資料で検討したい。
○屋根断熱が2種類書かれているが、これはどちらかを選択するのか、併用か。
●屋根の断熱性能を上げるため併用としている。
●タイプ毎にトラスを例示した。ハイサイドライトをつけたもの、張弦梁を用いたもの、直交方向に平行弦トラスを用いたものなど。基本形を選んでJIS本体の付属書に追加することを考えている。
【質疑・コメント】
〇ハイサイドライトからの採光は光の入り方が一日の中で変わり魅力的だが、教室、オープンスペース(廊下)のどちらに落とす想定か。
教室内に直接採光する場合、昨今はICT機器の活用により南向きの窓はほぼカーテンを閉じて授業を行うケースが増えているため、北向きの方が良いように思われる。
〇教室内への採光が現実的でない、あるいは利用されないのであれば、トラス形式としては中廊下側へ採光するタイプのみに整理するなど、明確化する考え方もある。
●現時点では教室内か中廊下か、方角は北面とするかは未確定だが、ご意見を踏まえて検討・整理していく。
●防水と手すりの検討資料について、構造の資料と整合していない部分もあるが、一案として示した。
●延焼ラインにかかることを考慮して飛び火認定のとれるFRP防水の仕上げとしている。
●防水立上りは120mm必要なため、教室とバルコニーをフラットに接続するには梁のレベルを調整する必要がある。
●手すりは壁となっているが、視線が抜ける手すりにすることも可能。
●構造の資料について、床梁が桁行方向に流れる標準プランを前提に、その梁を跳ね出す構成としている。梁の欠き込みは断面の1/4以内、テーパーは1/10程度が限界となる。
別途梁を設ける方法もあるが、跳ね出し長さの2倍以上の埋め込みを確保する必要があり、構造的・経済的に非効率。
【質疑・コメント】
〇バルコニーを作ることがJISの改正案として標準なのか。また、跳ね出しは1,800mmなのか、その場合、屋根はさらに跳ね出すことになる。
●報告書ではそのように書いているが、前回のJIS原案作成委員会分科会でも同様の話があったため、本ワーキンググループで議論したい。
〇設計例の案では教室毎にバルコニーが設けられているようだが、校舎全体に連続したバルコニーは想定しない予定か。
●火熱遮断壁の外部には何も出せないためバルコニーを連続させることはできない。防火壁の部分もバルコニーを伝って燃え移る可能性があるため安全のためバルコニーを設けていない。
そのため、基本的には区画ごとに途切れる構成となり、意匠的にも教室単位で設ける形式が現実的と考えている。
〇教室程度の幅であれば袖壁を持ち出して梁を支持する形にすれば、必ずしも片持ち構造としなくてもよい可能性がある。
〇バルコニーはどのように使うことを想定しているのか。避難経路でもなく、運用上児童をバルコニーに出さない場合も多い。
室外機置場であれば1,800mmも必要ない。用途に応じて出幅を再検討してはどうか。
〇木造校舎における外壁メンテナンスの観点からはバルコニーの存在は有効。手すりについては外観の面から金属手すりも考えられる。
〇バルコニーを1,800mm出すのであれば、それに対応して屋根も同程度、あるいはそれ以上に出す必要があるが、トラス構造の場合は直接跳ね出しが難しく、垂木等で対応することになる。
●バルコニーを標準として整理し、構造的に厳しい場合は支柱支持も検討する。ただし多雪地域は実例を鑑み、バルコニー無しとする。
●設計例としてはいろいろな可能性のうちの一つを示すことになるが、技術資料の中でそれ以外についてもフォローできると良い。
バルコニーの使用用途を整理し、改めて出幅を検討する。軒はバルコニーの出幅+300mmで整理する。
意見なし