令和6年12月11日(月曜日)10時00分~11時30分
文部科学省 旧庁舎4階 文教施設企画・防災部会議室(オンライン併用)
(委員)
荒木康弘(主査)、川原重明(Web)、草野崇文、篠田文彦、田尾玄秀、野島直樹(Web)(敬称略)
(特別協力者)
益居綾(Web)(敬称略)
(大臣官房文教施設企画・防災部施設企画課)
瀬戸課長、松下企画調整官、扇谷課長補佐
(大臣官房文教施設企画・防災部施設助成課)
野口課長補佐
・事務局より、「JIS A 3301改正の方向性(案)について」、「ユニットの整理(案)について」及び「設計事例(屋根トラス・バルコニー床)について説明が行われた。
その後、委員等によるJIS A 3301改正の方向の討論が行われた。主な発言は以下の通り。
・資料3の国土交通省告示第445号の適用除外については、材料の規定(JAS材)についても記載しなければいけないのではないか。
・ユニットプランに適合しない学校施設は、同告示第1に規定される仕様規定の適用除外を受けることはできないのか。
・資料3については、材料の規定(JAS材)についても追記する。
・ユニットプランに適合しない学校施設については、許容応力度計算等を行うことにより、同告示第1に規定される仕様規定の適用除外を受けることができる。
・ユニットプランに適合する学校施設については、許容応力度計算等の構造計算が適用除外されるのか。
・同告示は、許容応力度計算やJISに適合する学校施設における、第1に定める仕様規定の適用除外を定めた規定である。実情は、ユニットプランに適合する学校施設についても、建物規模等に応じて許容応力度計算等の構造計算を行っている。
・金物工法で使用される金物については、JISで規格化されているものが少ないことから、新たに金物工法を規定する際は、金物の仕様はメーカー仕様となってしまう。例えば、許容応力が何倍以上の金物のような性能を規定すればよいか。
・JIS本体には、金物の性能を規定するものとし、技術資料に、具体的な製品を2~3社記載することも考えられる。
・新たに、金物工法をJIS規格として規定するメリットは、どのようなところにあるのか。
・建設コストの抑制や、プレカットでは難しい加工も、金物工法では比較的容易にできるというメリットがある。
・資料2のユニットプランの整理案については、ユニットプランの適合に関係なく、許容応力度計算等が必要なことから、ユニットプランの数を減らしてもいいのではないか。
・ユニットタイプ数の整理については、構造設計者側から、どこまで減らすことができるといった具体的に数字を示して頂いた方がよいのではないか。
・ユニットプランについては、寸法が小さくなる分には構造計算上は問題はないので、最大寸法が示されていればよい。
・ユニットプランの数については、いただいた意見を踏まえ再整理する。
・新しいJIS規格の構成は、ユニットプランの数を絞った上で、現JIS規格のような、軸組みや、それに対応する架構図を記載するイメージでよろしいか。
・現JIS規格の構成のような、ユニットプランと一対一で屋根トラス等が規定されるまとめ方だと、構造設計者は使いづらいのではないか。
・何メートルから何メートルに対応できる屋根トラスの構成部材や収まりのディテール等を1種類例示し、構造設計者が各寸法を調整して収めるという使い方でもいいのではないか。
・JISの構成については、今後、相談させていただきたい。
・主に構造設計担当者から、ユニットプランを廃止してはどうかという提案があったが、ユニットプランを残すこととした理由を教えていただきたい。
・屋根トラス等の構成要素を組み合わせた際の全体像が示せた方が良いのではないかということ、また、国土交通省告示第445号における仕様規定の適用除外が受けられるようにするため、ユニットプランは廃止せず縮小する方向で提案させていただいた。
・JIS本体は、構成要素を集めたシンプルな構成とし、ユニットプランを廃止した上で、技術資料に具体的な設計例とともに全体像を示すということでよいのではないか。
・ユニットプランを廃止する代わりに、教室面積が何㎡から何㎡に対応した屋根トラス形状、床組み及び耐力壁等の要素を列挙するという考え方もあるのではないか。
・ユニットプランといったベースがあった上で、構成部材等の寸法等が規定されるものと考えている。
・ユニットプランを規定しておかなければ、構成部材等の寸法等が無限に想定できてしまうことから、ユニットプランを残したうえで構成部材を整理することを提案させていただいている。
・現JISのような、ユニットプランに一対一でトラス等を規定する構成方法は、構成要素の種類が多くなり、使いにくいものになるのではないか。
・何メートルから何メートルに対応するトラス、部材構成やディテールを1種類示してあれば、設計者が各寸法を調整しながら収めていくのではないか。
・JISの構成方法ついては、引き続き、ご意見を伺いながら整理する。
・屋根トラス等の構成要素については、現JIS規格のような複数のパターンが羅列されているよりも、何メートルから何メートルまで対応できる屋根トラス等で整理されている方が、意匠設計者が構造設計者と打ち合わせする際、イメージし易いのではないか。
・Cタイプのユニットプランの中廊下寸法だが、2,730mmが公立学校の標準的な寸法で、3,600mmでもかなり広い印象がある。4,550mmの中廊下は広すぎることから、そのような観点からもユニット数を減らせるのではないか。
・Cタイプ中廊下寸法について、事例等を確認する。
・設備計画に関することは、技術資料に様々な事例等を追記するという認識でよいか。
・技術資料の中で、「設備計画」に関する事例等を記載する予定。
・事務局より、「JIS A 3301の改正全体スケジュール(修正案)」の説明が行われた。
・委員等による自由討論が行われた。主な発言は以下の通り。
・バルコニー床については、JIS附属書(規定)に新たに規定するという認識でよろしいか。
・JIS附属書(規定)に新たに規定することを想定している。
・参考資料に記載されている張弦トラスやハイサイドライト型のトラスを新たにユニットに規定するのは難しいのではないか。技術資料に設計事例を掲載してはどうか。
・中大規模木造プレカット技術協会(PWA)が、張弦トラスの標準図のデータを取りまとめていることから、張弦トラスについてはJISに規定することはできるのではないか。
・次回ワーキンググループで、中大規模木造プレカット技術協会の張弦トラス等について紹介していただいたらどうか。
・中大規模木造プレカット技術協会(PWA)が、張弦トラスの標準図を公開しているのであれば、新たにJIS規格として規定する必要はあるのか。
・中大規模木造プレカット技術協会(PWA)の張弦トラスを参考に、新たにJISとして規格していただけると、教育委員会も使いやすいと考える。
・「木造軸組工法 中大規模建築物の許容応力度計算(グレー本)」に記載されているトラスは、中大規模木造プレカット技術協会(PWA)の標準図を引用しているのか。
・「木造軸組工法 中大規模建築物の許容応力度計算(グレー本)」に記載されている「山形トラス(JISトラス)」と「並行弦トラス」は、中大規模木造プレカット技術協会(PWA)の標準図を引用している。
・平行弦トラスは、学校施設の設計でも多く使われているか。
・小学校の教室に並行弦トラス入れて、ハイサイドライトとして設計した事例がある。
・事務局より、今後のスケジュール等について説明が行われた。