今後の国立大学法人等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議(令和6年度~)(第5回)議事録

1.日時

令和7年3月26日(水曜日)10時00分~11時00分

2.場所

オンライン会議(Zoomを用いて開催)

3.出席者

委員

西尾主査、伊香賀委員、五十嵐委員、上野委員、大村委員、木部委員、酒向委員、塩﨑委員、下條委員、高橋委員、恒川委員、鶴見委員、出口委員

4.議事要旨

【西尾主査】  皆さん、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから、今後の国立大学法人等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議(第5回)を開催いたします。
 本日は、年度末の御多用のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 初めに、事務局からオンライン会議の注意事項の説明、欠席委員と配付資料の確認などをお願いいたします。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  事務局を務めさせていただきます、文教施設企画防災部計画課整備計画室で室長補佐をしております松田と申します。
 初めに、ウェブ会議の注意点を御説明いたします。
 1.音声が聞き取りづらい場合がありますので、御発言の際はゆっくりはっきりと御発言ください。
 2.発言時以外はマイクをミュートにしてください。
 3.御質問などありましたら、その場で発言の御希望があることが分かるよう挙手機能を御使用ください。挙手機能をオンにされた方に主査から指名していただきますので、御発言は、その後でお願いします。
 また、本日は、大村委員、金子委員、両角委員が御欠席でいらっしゃいます。なお、大村委員の代理として、愛知県政策企画局企画調整部長の河合泰様に御出席いただいております。また、出口委員、高橋委員は、都合により途中からの参加、土井委員は、前半のみの時刻を予定しております。
 資料は、事前にPDFでお送りしているものを、画面共有しながら御説明いたします。配付資料の確認につきましては、各自、議事次第を御確認ください。
 それでは、西尾主査、議事の進行をよろしくお願いいたします。
【西尾主査】  ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。本日の議題は、議題1が「第6次国立大学法人等施設整備5か年計画に向けた中間まとめ(案)について」、議題2が「令和7年度のスケジュール(案)について」でございます。また、議題3で「その他」を予定いたしております。
 まずは、議題の1番目でございます。第6次国立大学法人等施設整備5か年計画策定に向けた中間まとめ(案)について、事務局より御説明をお願いいたします。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  それでは、資料1から資料3について、御説明をさせていただきます。
 まず初めに、資料1、第6次国立大学法人等施設整備5か年計画策定に向けた中間まとめ(素案)に関する意見募集及び修正案について御説明させていただきます。
 通し番号2ページ目を御覧ください。こちらは、第4回の本協力者会議でお示ししました中間まとめ(素案)について、令和7年2月20日から3月5日にかけて任意の意見募集、パブリックコメントを実施した結果及び、それを踏まえた中間まとめ素案の修正案を示した資料になります。
 はじめに、1、意見募集の結果にございますとおり、今般、実施しましたパブリックコメントでは、合計41件の御意見をいただきました。
 続きまして、2、主な御意見と、それを踏まえた本文の修正等ということで、(1)中間まとめ(素案)に修正を反映した御意見等としまして、パブリックコメント等を踏まえ、本文に追記した部分を赤字、削除した部分を青字で記載しております。
 まず、1として、国際水準の魅力あるキャンパスでは、我が国の将来に大きく影響する国際的な課題の解決に取り組んでいることから、一部、国外状況も追記いただきたいという御意見をいただきました。これを踏まえ、本文1ページ目の初めに、世界規模での地政学リスクの増大や、地球温暖化等の国内外の社会情勢が変化している旨を追記しております。
 2として、国立大学法人等施設の整備は、未来への投資として大きな意味があるという御意見を頂きました。これを踏まえ、本文1ページ目の「はじめに」に、施設の整備充実を図っていくことは、未来への投資である旨を追記しております。
 通し番号3ページ目を御覧ください。3として、トイレ改修等も地域の防災拠点につながるため、衛生面の整備も盛り込むべきという御意見をいただきました。これを踏まえ、本文36ページ目の第4章(2)地域の防災拠点の実現に、対災害性の強化を推進するための例示としまして、トイレ改修も追記しております。
 また、以下4から当市番号5ページ目の10までは、誤字や文章表現に関する御意見を踏まえ、本文を修正したものになります。
 通し番号6ページ目を御覧ください。こちらは、意見募集開始後の状況を踏まえた事務局からの修正提案内容をお示ししております。
 まず、11として、令和7年2月21日の中央教育審議会で決定されました、「我が国の「知の総和」向上の未来像~高等教育システムの再構築~(答申)」を踏まえ、本文8ページ目の第1章3、国立大学法人等の方向性に本中教審答申を追記しております。
 12として、能登半島地震において、国立大学法人等が地域の避難所として活用されたことが確認できましたため、本文36ページ目の第4章(2)地域の防災拠点の実現に、令和6年能登半島地震を追記しております。
 通し番号7ページ目を御覧ください。本文の修正は行っておりませんが、(2)その他の主な御意見について御紹介させていただきます。
 まず、1として、共創拠点の実現に向けた取組事例として、一部の事例をクローズアップするだけでなく、全ての国立大学法人等を個別具体に分析し、総合的に評価すべきという御意見をいただきました。これにつきましては、本文49ページ目の第6章に記載しておりますとおり、共創拠点の実現に向けた取組事例については、今後、追加調査の実施を検討してまいりたいと考えております。
 2として、文部科学省は、自身が後ろ盾となり国立大学法人等とともに財源確保に係る施策を講じるべきという御意見をいただきました。これにつきましては、本文49ページ目の第6章に記載しておりますとおり、多様な財源を獲得する仕組み等については、具体的な取組事例の調査等を検討してまいりたいと考えております。
 3として、省エネを追求するあまり、学生や教授等に対して、しわ寄せが来ないようにすべきという御意見をいただきました。これにつきましては、文部科学省としても教育研究活動等との両立が図られるよう、カーボンニュートラルに向けた取組を支援してまいりたいと考えております。
 4として、近年の資材や人件費等の高騰により大学側の負担が増大しており、こうした状況を踏まえた施設整備費補助金の確保に尽力してほしいという御意見をいただきました。これにつきましては、文部科学省としても、引き続き必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
 通し番号8ページ目を御覧ください。
 5として、昨今、若手施設系職員の離職が多く見受けられることから、人材確保が喫緊の課題であるとの御意見をいただきました。これにつきましては、文部科学省としても優秀な人材の獲得に向けて、国立大学法人等とともに仕事の魅力を伝える取組を強化してまいりたいと考えております。
 最後に6として、民間の目線も取り入れるべきとの御意見をいただきました。これにつきましては、本文49ページ目の第6章に記載しておりますとおり、多様な財源を獲得する仕組み等については、具体的な取組事例の調査等を検討してまいりたいと考えております。
 続きまして、資料2-1から2-3について御説明させていただきます。通し番号9ページ目を御覧ください。
 こちらの資料2-1は、第4回の本協力者会議でお示ししました中間まとめ(素案)概要や国立大学法人等施設における災害発生時の効果発揮事例等を1枚にまとめた概要資料になります。
 通し番号10ページ目を御覧ください。こちらの資料2-2は、第4回の本協力者会議でお示ししました中間まとめ(素案)概要を(案)に修正した要旨資料になります。タイトル以外は、大きな変更はございませんので、具体的な説明は割愛させていただきます。
 通し番号12ページ目を御覧ください。こちらの資料2-3は、第4回の本協力者会議でお示ししました中間まとめ(素案)本文を、パブリックコメント等を踏まえ、見え消し修正した中間まとめ(案)本文になります。具体的な修正内容は、資料1で御説明させていただきましたので、説明は割愛させていただきます。
 なお、通し番号65ページ目から77ページ目に、参考資料を追加させていただいております。
 通し番号65ページ目から69ページ目には、共創拠点の実現に向けた取組事例として、本協力者会議でも一部御紹介いたしました、名古屋大学、三重大学、岩手大学、愛知教育大学の取組事例。
 通し番号70ページ目には、第4回の本協力者会議でお示ししました、国立大学法人等施設における災害発生時の効果発揮事例など。
 通し番号71から76ページ目には、本協力者会議及び各ワーキングの設置紙及び委員名簿。
 通し番号77ページ目には、本協力者会議等における令和6年度の審議過程を載せさせていただいております。
 最後に資料3、中間まとめ(案)と中央教育審議会答申との関連について御説明させていただきます。
 通し番号78ページ目を御覧ください。こちらは、令和7年2月21日に中央教育審議会で決定されました中教審答申と中間まとめ(案)との関連を示した資料になります。本協力者会議におきましては、中間まとめ(案)を作成するに当たり、中教審答申のほか政府での議論等を参照しており、例えば、中教審答申においては、特に教育研究の質の向上の観点から、次期5か年計画における施設整備の今後の方向性や考え方などを整理しています。
 具体的には、中教審答申で示されているデジタル化の推進や研究力の強化、社会との接続・連携強化、多様な学生の受入れ推進、留学モビリティーの拡大などについて、それぞれに対応した施設環境整備を推進していきたいと考えております。
 また、中教審答申を踏まえた今後策定予定の今後10年程度の工程を示した政策パッケージにおいても、このような施設整備について盛り込めるよう、省内でもよく調整させていただきたいと考えております。
 説明は以上になります。
【西尾主査】  ありがとうございました。
議題1の説明について、御質問、御意見がございましたら、発言をいただければと思います。それでは、五十嵐様、お願いいたします。
【五十嵐委員】  ありがとうございます。今回の取りまとめ素案で、非常にうまくまとまっていると思いますし、私どもがお願いしてきた件なども積極的に取り入れていただいて、すばらしいものになったと思います。申し上げるまでもありませんけれども、高等教育機関と地域の産業界が連携・協力する場となるイノベーション・コモンズ、これを真に実効性あるものとして機能させていくことが重要だと思っておりますので、まず大学や産業界、それぞれが存在と意義を認識するというところが、入り口だと考えております。
 さらに、相互にコミュニケーションが取りやすい環境を作り、バリアフリーのようなお互いに敷居の低い状況で活用し合える機能を持った機関や、場にしていただくことが望まれると思います。
 いずれにしても、産業界のこれからのイノベーションや技術革新も含めて、大学等でのシーズに非常に期待をしておりますので、うまく連携が取れるように我々も頑張っていきたいと思っております。
 以上です。
【西尾主査】  五十嵐様には、いつも産業界、あるいは企業のサイドから貴重な意見をいただきまして、ありがとうございます。この提言が、今、五十嵐様がおっしゃったことをさらに加速させるものになっていくことが重要だと思っております。
 事務局に伺いたいのですけれど、今後、中間まとめとして公表されるときには、この資料の通し番号の78ページまでのものが公表されると考えてよろしいですか。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  事務局でございます。今、公表する資料としましては、77ページ目までです。
【西尾主査】  分かりました。今後、御議論いただいて、中間まとめとしてのコンセンサスが皆様から得られましたら、通し番号で77ページまでのところが、公表されていくということでございます。委員の名簿であるとか、ワーキンググループの名簿等も含まれております。そういうことを前提として、御意見をいただければありがたく思います。
 ほかに御意見等はございませんでしょうか。下條先生、よろしくお願いいたします。
【下條委員】  いろいろと取りまとめ、ありがとうございます。いい方向にまとまってきたと思います。
 それで、ちょっと先ほどの中でも述べられていましたけれども、今ちょうど中教審の例の「知の総和」という提言が出たところであって、それは、まだ深くは読み込めていないんですけれども、やはり地方創生のことはしっかりと書いてあって、ちょうど地域研究教育連携推進機構ですかね、というのもうたわれていて、地域連携、あるいは産学官連携した地域での連携で、縮小する大学を強化して、アクセスを確保しようということがうたわれているので、先ほどの件でも言われておりましたけれども、省内連携を含めて、この中にまさにイノベーションハブが入るような形になるといいかなと思います。
 以上です。
【西尾主査】  ありがとうございました。現段階で、事務局から何かコメントはございますか。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  事務局でございます。ありがとうございます。今まさに下條先生に御指摘いただきましたとおり、今後は大学と、そういった地域の連携というのはすごく重要だと我々も考えておりますので、そういった観点を、今後取りまとめられます中教審をベースにつくられます政策パッケージの中でも、しっかり盛り込めるように調整していきたいと考えてございます。
【西尾主査】  その点、何とぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 ほかに御意見等はございませんでしょうか。そうしましたら、塩﨑先生、どうぞ。
【塩﨑委員】  ありがとうございます。今回、附属病院のことをここまで書いてくださったのは、とても画期的でございます。ありがとうございます。今は医療界全体も非常に厳しい状況で、大学病院は地域医療のためにも頑張らなければいけないというところでございますので、大変ここについては病院長会議としても、調査研究協力者会議の有識者の皆さんに注目していただいて、記述してくださったことを大変感謝しております。
 以上です。今後ともよろしくお願いします。
【西尾主査】  本当に貴重なコメントをいただき、ありがとうございました。
 せっかくですので、皆さんから順に意見をいただければと思います。伊香賀先生、御意見等はございませんでしょうか。
【伊香賀委員】  以前、カーボンニュートラル化の概要等について意見を出させていただいて、そういうものも含めて、今回は非常にいいものに仕上がったのではないかなと思います。
 以上です。
【西尾主査】  ありがとうございます。上野先生、御意見をいただけたらありがたく、お願いいたします。
【上野委員】  上野でございます。取りまとめ、本当にありがとうございます。皆さんがおっしゃっていますように、いい中間まとめになったと思います。
 ただ、まだ中間まとめということで、この後、またお話に出てくるとは思うんですけど、最終のまとめ、第6次の5か年計画をスタートするに当たって最終のまとめがありますし、いろいろな大学が全国にありますけれども、そういった大学の参考になるような事例を、ぜひ今後もうまくまとめていただければなと思います。
 以上です。
【西尾主査】  ありがとうございました。この中間まとめは中間まとめとして、非常に重要なものとして公表して、あとは最終報告書の段階で、今、上野先生におっしゃっていただいたように、優れた具体例をきっちり示していくことが大事ではないかと考えます。いただきましたご意見は、大変重要な観点でございますので、鋭意進めてまいりたいと思います。ありがとうございました。
 木部先生、よろしくお願いいたします。
【木部委員】  木部でございます。私も非常にすばらしく、うまくまとまっていると思います。大学の持っている研究、教育、それから地域における役割などが全て盛り込まれていて、本当にいい報告書になっていると思います。どうもありがとうございました。
【西尾主査】  御意見ありがとうございました。事務局も大変励まされたと思います。
 それでは、酒向様、ぜひお願いいたします。
【酒向委員】  ありがとうございます。大変丁寧にまとめていただいたと思っております。ワーキングの先生方、事務局の皆様、ありがとうございました。地方創生に政府が注力するという方針の中で、大学が一定の役割を果たしていただけるものと期待しておりますので、この実現に向けた取り組みはこれからだと認識しております。産学で受け入れられると思っております。ありがとうございました。
【西尾主査】  どうもありがとうございました。それでは、恒川先生、ぜひともお願いいたします。
【恒川委員】  うまくまとめていただいていて、ありがとうございます。これまでのこの会議や、個別の相談のときに申し上げてきたことの繰り返しになりますが、やはり1点だけ気になっているのが、イノベーション・コモンズを実現していくために、新築整備15万平米という目標が掲げられていますが、これが非常に少ないということです。やはり、イノベーション・コモンズを実現していくために、よりよい卓越した研究等を進めていくには、多様な財源等を踏まえた形での新築整備も含めて考えていくのがいいと思います。今の時点でこの数字を変えるのは難しいと思いますので、1点だけ、通し番号で35ページの既存の評価です。新増築整備の評価というのがありますけども、多様な財源を中心として約60万平米が整備されたというのは、その前の真にやむを得ないものについては整備を図るというあたりも含めて、やや否定的な捉え方をされているのが気になります。もう少し肯定的に多様な財源を使って、大学が努力されてきたことを評価するような書き方でもいい気がします。もし御検討いただけるようでしたら、もう一度、見直していただけるとありがたいなと思います。
 以上です。よろしくお願いします。
【西尾主査】  貴重な御意見でございます。恒川先生から2つの件で御指摘をいただいておりますが、事務局からお答えいただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  事務局でございます。恒川先生御指摘の新増築の整備目標で、約15万平米と今回は記載させていただいているところにつきましては、基本的には、今、事務局で考えておりますのは、やはり大学での保有施設というのは、必要面積に割と近づいていると認識しておりますので、まずはこういった保有施設を最大限活用した戦略的リノベーション等による施設整備を、まずは推進する必要があるかなと考えております。
 一方で、既存施設の有効活用では対応が困難で、真にやむを得ないものにつきましては、新増築だけではなくて、改築による整備も含めまして検討できればと、検討していただきたいと考えております。ですので、大規模改修、改築等の整備目標のほうにも、そういった改築分も含めてと考えてはございます。
 ただ一方、今、2点目の御指摘でございました、実際に新増築のところで、大学のほうで多様な財源も獲得しながらやっていただいたというところにつきましては、こちらの中間まとめの中で、どういった形で盛り込めるかというところについては、改めまして、事務局のほうで検討したいと考えております。
【小林計画課整備計画室長】  先生がおっしゃったように、恐らく多様な財源を活用して、いろんな大学ですばらしい研究開発のための取組だったり、教育の施設も造られたのだろうなというのが予想されるということだと思いますので、そこの今の先生のお考えと、ここのところをどういうふうなニュアンスで書いていくか。今の計画でも、実は新増築のところは、真にやむを得ないという言葉が出てくるんですけれども、そこからつながってこういう表現になったわけですが、実際に検証してみればいろんなものができて、いろんな教育ができたことは間違いないので、そこはよく検討させて、考えさせていただければと思います。
【西尾主査】  事務局、どうもありがとうございました。恒川先生には、貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。現況では容積的に新たに増やしていくことが、いろんな意味で難しい状況と判断します。そこで、恒川先生におっしゃっていただいたような内容のことを、大規模な改築であるとか、既存の建物と比較して容積的には大きく増えないような形態を取りながら、機能的に改善していくというような方法を、今後は鋭意に考えていくことが重要です。そのようにして恒川先生のおっしゃっている御懸念を少しでも払拭していければと、私も考えているところですが、恒川先生、どうでしょうか。
【恒川委員】  それでお願いします。先ほど、西尾先生もおっしゃったように、大規模改修のところに改築も含んでいるということが、今の表現だと、図の脚注にちょっと書かれているぐらいですね。もう少し大規模改修の実績のところに、改築も含まれるということを、メッセージとして入れていただくといった工夫もあるのかなという気はいたしました。
【西尾主査】  ありがとうございました。具体的な方法等については、また事務局として一緒に考えてまいりたいと思います。
 それでは、鶴見先生、ぜひお願いいたします。
【鶴見委員】  ありがとうございます。私からもいろいろ御意見をさせていただいたところが、38ページですかね。通し番号52ページの国立高専の機能強化というところで、しっかりと書き込んでいただきましたので、本当にありがとうございました。2点ほどあるかなと思います。
 1つは、中教審でいうところのキャンパスのダイバーシティを支える環境の整備。これが、いわゆる私どもが指摘したところなのですが、その辺りも入っている。それから、大学・高専・産業界・市が共同運営するコワーキングスペースの整備、こういったところがしっかりとできるといいのかなと思います。
 私がもう一つ指摘しましたのは、高専の地域の指定避難所になっているということについての、防災環境の整備。特に体育館等の空調設備だとか、水のところです。こういったところを、しっかりと整えていただけると、ありがたいかと思います。
 既にちょうど高専が60周年を迎えておりますし、それから、本校も今年は60周年を迎えます。そういう意味では、ちょうどいい機会かなと思いますので、ぜひ後押しをしていただいて、整備に鋭意、お力添えをいただけたらありがたいと思います。
 以上でございます。
【西尾主査】  鶴見先生、1つお伺いしますが、この中間まとめ案としての記述としては、今のところは、特段問題はございませんか。
【鶴見委員】  大丈夫です。大体のポイントは全部入っております。
【西尾主査】  そうですか。先生が、今、おっしゃっていただいたように、今後は中間まとめの内容をどう実行していくかというところであると捉えてよろしいですか。
【鶴見委員】  はい、そうです。
【西尾主査】  ありがとうございました。それでは、高橋先生、お願いいたします。
【高橋委員】  大丈夫です。オンラインで恐縮ですが、コメントを一言させていただきます。まずは、内容をありがとうございました。本当にいいものになったと思います。
 私からは、活用について一言だけ申し上げたいのです。何かというと、昨今はやはりスタートアップに対する支援ですとか、そのためのアントレプレナーシップ拠点は、この施設等だけではなくて、人材育成やいろいろな行政組織で議論されているところだと思います。それを聞く側の目線に立つと、パッケージ化された、いわゆる施設もあるし、人もあるハードもソフトも揃っているというような全体像を示すことが、とても聞く側にとっては分かりやすく、応援になるのだと思うのですね。ともすると、施設は施設、アントレ教育はアントレ教育というふうに分断されてしまうのはとてももったいないので、ぜひ今後は、文部科学省全体としてイノベーション・コモンズや、アントレ教育などをまとめてお話しいただくのがとてもいいことだと思います。ほかの先生方もおっしゃっておりましたが、横連携という意味で、ますますそこを強めていただければと思います。
 以上です。
【西尾主査】  今、おっしゃっていただきました点を、今後、最終の報告書にどのように反映させるかの要点は、多分、ハードとソフトの一体化ということを、より強く出していくということだと考えます。事務局には、高橋先生からおっしゃっていただいた点に留意していただきたいと思います。
 現在の報告書については、記述としてはよろしいですか。
【高橋委員】  内容については全く問題なく、良いと思います、伝え方というところでコメントさせていただきました。
【西尾主査】  ありがとうございます。
 それでは、出口先生、よろしくお願いいたします。
【出口委員】  出口です。すみません。ちょっと前の会議が長引いてしまいましたので遅れての参加となりますこと、ご容赦ください。
【西尾主査】  どうもありがとうございます。それではお願いいたします。
【出口委員】  私としては、ワーキングも担当させていただき、ワーキングの先生方と議論を重ねた内容を反映していただき、大変ありがたく思っております。
 既に御議論いただいたのかと思いますけれども、やはり昨今の経済情勢や、働き方改革の影響で、施設整備やPFI事業について、大変厳しい状況になってきております。、各大学が、これをどのように受け止めて、施設のトリアージ等も含め、どのように施設整備の戦略を立てていくのかが、これからさらに厳しく問われていくのかと思っております。
 今、お話がありましたけれども、そのときに今回の素案となっている5か年計画と、その下でつくられるかと思われるガイドラインのようなものを、幅広く国立大学に情報共有をしていただいて、各大学がそれぞれの地域特性、あるいは経済情勢に合った施設整備の戦略を立てていただくことに早く取り組んでいただきたいと思っています。
 それと、私ども東京大学でも課題になっているのですが、今後、40年以上が経過する老朽化した施設の量が、かなり増えてきますので、それに対しての対策を各大学が予算措置も含めてどのようにして取っていくのかということが、また、この5か年計画が発足した後にも議論する場なり、あるいは、ガイドラインなりを考えていただく必要があるかと思っております。
 大変厳しい社会経済情勢の中で5か年計画を策定することになったと思いますが、ぜひ、この危機的な状況を乗り越えるための5か年計画にしていただければと思っています。よろしくお願いします。
【西尾主査】  出口先生、中間まとめ案として、さらに強調すべきこととか、現段階においてお気づきでいらっしゃいますでしょうか。
【出口委員】  最近私が個人的に感じていることを申し上げさせていただきますが、。どうしても部局の縦割りの中で施設の維持管理を進めていることの限界を感じております。私立大学などをモデルにしながら、全学で管理することによって、施設、教室などの利用と管理の効率化が進む余地はかなりあると思いますので、ぜひその点も意識していただければと思っています。
【西尾主査】  どうもありがとうございます。出口先生が最初におっしゃっていただいた内容と関連して、パブリックコメントにおいても、財政的な確保をどのように実現していくのかという御意見があったと思います。それに関する記述については、一応、事務局で修正案は示していただいておりますけれども、文教施設整備財源確保については非常に重要な時点に来ており、中間まとめから最終報告書に向かう段階で、よりインパクトのある記述にしてまいりたいと思っております。
 2つ目の施設整備等における学内におけるガバナンスの体制強化に関することも非常に貴重な御意見として伺いました。その記述についても、最終の報告書に向けて工夫してまいりたいと思います。どうもありがとうございました。
【出口委員】  よろしくお願いします。
【西尾主査】  それでは、河合部長、何か御意見はございますか。
【大村委員代理(河合)】  愛知県の河合でございます。今日は大村知事の代理ということで、参加させていただいております。
 中間まとめということで、この間、丁寧に議論を進め、取りまとめいただきまして、こちらとしても感謝申し上げる次第です。
 地方にとっても、大学が地方創生にとって重要な役割になっていると認識しておりまして、キャンパスの共創拠点の実装化という言葉を何回も聞かせていただきましたが、地域と大学が共に発展していくことを期待しております。今日はどうもありがとうございました。
【西尾主査】  それでは、大村知事にも、何とぞよろしくお伝えいただきますようお願いいたします。
【大村委員代理(河合)】  承知いたしました。
【西尾主査】  事務局に、土井先生からの御意見が届いていると伺っておりますが、ぜひ、紹介していただけないでしょうか。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  かしこまりました。事務局でございます。今朝、土井先生からコメントをいただきましたので、御紹介させていただきます。御意見としましては、今回の中間まとめに対する追加修正意見というよりも、今後についての御意見ということで承っております。
 コメントとしまして、今後は大学の無形資産である研究データなどの維持や、DXなど、データセンターと、それに伴う電力需要増大が課題となります。さらに、生成AI活用などで電力需要も増加します。以上の点で、個別大学でデータセンターと電力需要の増大に対処するのでは、国立大学共通設備などでの対策も必要になるというふうな御意見をいただいてございます。
 以上になります。
【西尾主査】  御意見としては、特にデータセンター等のことに関しては、個別の大学での課題であると同時に、国立大学等の共通設備の充実という観点でも重要ではないか、という御意見をいただいております。最終報告書の段階において、国の科学技術を支えるインフラとしての重要な課題として言及することが必要になってくるのではないかと考えます。
 そうしましたら、今回の中間まとめ(案)につきましては、先ほど、恒川先生から御指摘をいただいた点等の修正を加えることは行いたいと思っておりますが、そのほかの部分については御了解をいただいたものとして、進めさせていただきます。
 また、恒川先生からいただいたコメントの反映に関しましては、僭越ながら、私のほうに御一任いただけるとありがたく、お願いいたします。恒川先生、よろしいですか。
【恒川委員】  すみません。よろしくお願いいたします。
【西尾主査】  それでは、今日は本当に委員の皆様から貴重なご意見の数々をいただきましたこと、誠にありがとうございました。
 この中間まとめ(案)につきましては、最終確定を行い、公表をしていくという段階に移らせていただきたいと思っております。
 そのことも含めまして、議題の2番目、(2)で令和7年度のスケジュール(案)について、事務局より御説明をお願いいたします。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  ありがとうございます。まず初めに、議題2の御説明に当たりまして、資料5の取扱いについて御説明させていただきます。資料5につきましては、機微な情報を含みますので、委員限り、非公表の資料とさせていただきます。つきましては、画面共有はいたしませんので、委員の皆様におかれましては、お手元の資料を御覧いただければと思います。議題(2)の説明に当たり、資料を開いてお待ちください。
 そうしましたら、資料4、資料5について御説明をさせていただきます。まず初めに、資料4、令和7年度のスケジュール(案)について御説明させていただきます。通し番号79ページ目を御覧ください。
 来年度のスケジュールとしまして、本日、お諮りいたしました中間まとめ(案)につきましては、先ほど御議論いただいた中での御指摘を踏まえ、修正を加えた上で、年度明けの4月に公表させていただきたいと考えております。
 なお、中間まとめ(案)の第6章に記載しております最終報告書に向けた検討事項につきましては、来年度の新体制において、本協力者会議及び各ワーキングにおける具体的な検討方法等を整理した上で、改めて御連絡させていただきたいと考えております。
 全体的な流れとしましては、来年度12月頃に最終報告書の取りまとめと公表を行い、来年度末に第6次国立大学法人等施設整備5か年計画を、文部科学大臣決定したいと考えております。
 
(資料5 非公開により、略)
 
【西尾主査】  ありがとうございます。ほかにございますか。
 そうしましたら、議題2番目につきまして、皆様さらなる質問とかはございませんでしょうか。
 それでは、議題3のその他について、事務局より御説明をお願いいたします。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  事務局でございます。
 本日の会議の議事録につきましては、改めて委員の皆様へ照会させていただきますので、御確認のほど、よろしくお願いいたします。御確認いただいた後、文部科学省のホームページにて、公開させていただきたいと思います。
 また、本日の議論を踏まえまして、主査と御相談の上、修正を加えた資料につきましては、改めて御報告差し上げますので、御確認いただければと考えてございます。
 以上になります。
【西尾主査】  それでは、本日の予定していた議題は以上でございますが、閉会をするに当たりまして、事務局より事務連絡等がございましたら、お願いします。
【松田計画課整備計画室室長補佐】  最後に、今年度最後になります会議の閉会に当たりまして、文教施設企画防災部計画課長の後藤より、御挨拶申し上げます。
【後藤計画課長】  計画課長の後藤でございます。本日も活発な御意見をいただきまして、誠にありがとうございます。本日は5回目の会議ということになりますけれども、大変お忙しい中、西尾主査をはじめ、各委員の皆様におかれましては、本当に御多用なところ御尽力をいただきましてありがとうございました。おかげさまで、当初の目標としておりました中間まとめが年度内に取りまとめられた、若干修正はございますけれども、取りまとめられたということで、正直、ほっとしているところでございます。本当に心より感謝を申し上げます。
 この中間まとめですけれども、先ほどもスケジュールを御説明させていただきましたけれども、4月に公表する予定としております。中間まとめとしては出ていくんですけども、まだ最終報告ではないということで、本日の御議論の中でも特に事業費、経費のほうのお話が、委員の皆様は、かなり御心配をしていただいているようなところもございます。我々もそこの部分は、今後、委員の先生方の御意見をいただきながら、目標額を幾らにしていくのかということ。あと、そういう御議論の中で決めていただいた金額を、財政当局のほうにぶつけて、しっかりと確保できるような、そういう動きをしていきたいと思っております。
 本当に今年度はありがとうございました。また、最終報告がございますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【西尾主査】  後藤課長、どうもありがとうございました。先ほど、上野先生もおっしゃってくださいましたように、整備目標として、どれだけの金額を書き込めるかということは、今後の非常に大きな課題だと思っております。我々としては、それなりの額を書き込み、財政当局とも議論を展開するということが必要ではないかと考えておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
【後藤計画課長】  ありがとうございます。
【西尾主査】  それでは、本日はこれで終了いたしたいと思います。本年度、委員の皆様には、本当に貴重な御意見、コメント等をいただきましたことに、改めて感謝申し上げます。本当にどうもありがとうございました。
 

お問合せ先

大臣官房文教施設企画・防災部計画課整備計画室

企画調査係
電話番号:03-5253-4111(内線3247)

(大臣官房文教施設企画・防災部計画課整備計画室)