平成26年5月29日
国立大学法人等施設整備に関する検討会
1. 国立大学法人等は、創造性豊かな人材の養成、独創的で多様な学術研究の推進、高度先端医療の提供等のための拠点として重要な役割を果たしており、その施設は、これらの活動の基盤を成すものである。
このため、平成27年度の国立大学法人等施設の整備においては、第3次国立大学法人等施設整備5か年計画を踏まえ、以下の三つの視点に立って計画的かつ重点的な支援を推進し、高度化・多様化する教育研究活動に対応するとともに、災害に強い教育研究環境を実現するため、特に耐震化の完了を目指しつつ、遅れている老朽施設の改善(基幹設備(ライフライン)を含む、以下同じ。)を推進する。
○「質的向上への戦略的整備」(Strategy)
○「地球環境に配慮した教育研究環境の実現」(Sustainability)
○「安全、安心な教育研究環境の確保」(Safety)
併せて、各法人における施設マネジメントや多様な財源を活用した施設整備等を一層進める。
これらの推進により、「第2期教育振興基本計画(平成25年6月14日閣議決定)」の着実な遂行を図る。
さらに、日本再興戦略改定に向け、産業競争力会議において「女性が輝く日本の実現」や「外国人受入環境の整備」をはじめとするグローバル化の対応、イノベーション創出、地域活性化のための環境づくり等が議論されていること、イノベーション総合戦略改訂に向けての議論が進められていること、大学改革の進捗状況等に留意する。
(1)各法人の個性や特色に応じた「質的向上への戦略的整備」を推進するため、「地球環境に配慮した教育研究環境の実現」及び「安全、安心な教育研究環境の確保」の二つの視点を基本的条件としつつ、以下のカテゴリーごとに教育研究など高い事業効果が見込まれる事業を優先的に支援する。
(2)また、各法人の優先度を尊重した支援を基本としつつ、国の政策課題や社会的要請に対応するため、以下の課題等に十分配慮する。
先端医療・地域医療等に対応した教育・研究・診療機能と経営基盤の強化に資するため、各大学附属病院の特徴や地域特性を踏まえた計画的かつ着実な整備を推進する。
(1)施設の耐震化や老朽施設の改善を推進し、安全の確保を図る。特に、耐震化については、原則として平成27年度で完了する。また、非構造部材の耐震対策のうち、屋内運動場等の天井等落下防止対策についても、原則として平成27年度で完了する。
(2)老朽化が進行している基幹設備(ライフライン)について、整備実態の把握及び的確な点検を実施し、安全の確保を図るとともに、災害時に求められる診療機能や研究機能等の確保の必要性を踏まえ、その更新等を行う。
事業評価に併せて、以下の視点から積極的な取組についても評価するなどにより、各法人におけるキャンパスマスタープランの充実及びシステム改革への取組の一層の促進を図る。
○ キャンパスマスタープランに関する取組
○ 施設マネジメント
・ 共同利用スペースの確保など既存施設の有効活用
・ 施設を長期間にわたり良好な状態とするための維持管理
○ 効果的な省エネルギー対策
○ 寄附等による整備など多様な財源を活用した施設整備
○ 適正な事業執行
大臣官房文教施設企画部計画課