国立大学法人等施設整備に関する検討会(平成26年度)(第1回) 議事要旨

1.日時

平成26年5月29日(木曜日)10時30分~12時

2.場所

文部科学省旧庁舎4階 文教施設企画部会議室

3.議題

  1. 平成27年度国立大学法人等施設整備の方向性について
  2. 事業評価及び事業選定の方法について
  3. 平成27年度国立大学法人等PFI事業の考え方について
  4. その他

4.議事要旨

(○:委員、●:事務局)

(1)平成27年度国立大学法人等施設整備の方向性について

 事務局より、国立大学法人等施設整備に関する状況及び中長期的な整備計画に係る施策の動向について説明を行った。
 その後、事務局より、「平成27年度国立大学法人等施設整備の方向性(案)」について説明を行い、審議の上、原案どおり了承された。
 主な意見は以下のとおり。

 ○ 耐震化や安全性については東日本大震災の問題もあり、かなり整備されてきたと思う。27年度で完了したいという意気込みは良いのではないか。安全性等については恒常的にやらなければならないことだが、文部科学省の中で最近話題になっているグローバル化の観点から、スーパーグローバル大学のような目玉として行っている事業があり、その動きとばらばらになっていると困るのではないか。グローバル化は非常に重要なので、文部科学省として全体的に推進するという観点でもう少し明確になるようにしていただきたい。
 ● グローバル化については、今、省内で留学生の宿舎の整備について検討会を開催しており、成長戦略も踏まえて連携しているところ。ハードだけ作っても機能しないところがある。
 ○ スーパーグローバル大学にこだわるわけではないがあちらはソフト側。それをハードで支えないとあまりうまく回らない気がする。
 ○ 学生の交流は当然として、教員の受け入れのための整備もきちんと進める必要がある。せっかく来ていただいた教員のためにそれなりの環境整備が必要だろう。そこに海外の大学と日本の大学に大きな差があると思われる。長期で留学できない方についても受け入れる対応ができるような環境整備を進めるなど、全ての大学とは言わないが、グローバル化を進めている大学については、ある程度整備されると良い学生が集まるのではないか。留学生単独による宿舎運営はあまり良くないと思われるため、混住型を進めている。今はグローバル関係の事業については風が吹いており、進めることができる環境にあると思うので予算をつけられるように努力していただきたい。
 ● 産業競争力会議でも宿舎について取り上げられている。我々としても宿舎だけでは機能しないので、交流スペースのように日本人と外国人が交流できる仕組みをハードの面を含めて打ち出していきたい。
 ○ 昔、古い教員宿舎を自己財源で改修するという話があったが、改修をするときに教員の確保と同時にアパート形式で運営ができるような宿舎の改修をしていかないと今後補修する財源すら確保できない。改修するときの土地は何とかなると思うので、文部科学省も御尽力いただいてアイデアを出してもらえれば大学も知恵を出せるのではないかと思う。
 ● 例えば、空いている宿舎等で世帯寮を改修すればシェアハウスになるので、老朽改善と合わせて機能を改善していくという仕組みを各大学に示していきたいと思う。
 ● 国立大学の活用可能な土地を使って、定期借地権などの多様な財源で整備している事例もあるので、様々な工夫がなされるように情報を収集しながら周知して参りたい。
 ○ 日本人と留学生が交流する空間は非常にプラスになる。せっかく国際化の対応で留学生のための建物を整備していくことであれば、留学生単独ではないということを基本として進めるのが良いだろう。
 ● 一部の大学では宿舎の混住化計画を作って混住化を進めるといった動きがあり、シェアハウスのようにできるだけ顔を合わせるようなシステムにする方針がある。既存の宿舎の老朽改修と合わせて機能改善するという方向性が今後できるのではないかと思う。
 ● 昔建てた宿舎が、改修をしないと利用できないくらい古くなっているので、この機会にまた同じ改修をするのではなくて、今のニーズに合った形で改修しようとする計画が出てきている時期にある。その方向にきちんと誘導できるよう工夫したい。
 ○ 外国人とか留学生という区別を持たない状況をどうつくるかが重要。一方で呼び込むためにはある程度宣伝効果も必要。本質的には、日本人対外国人という区別ではなく、多様な人たちが効果的に交流する場を作っていくということだと思う。

(2)事業評価及び事業選定の方法について

 事務局より、平成27年度国立大学法人等施設整備の事業評価及び事業選定の方法等について説明を行い、審議の上、原案どおり了承された。
 主な意見は以下のとおり。

 ○ 基本的には去年と同じということで理解する。将来に関わって重要になるのはインフラの中でも特に配管である。大学等から要求が出てくるときには、どうしても建物の増改築や改修が主になってしまう。よく調べると古い大学では鉄さびが溜まっている配管も多いだろう。長期的視点に立ってその部分をインフラ整備の重要項目の中に入れることで要求が出てくるのではないか。
 ● 文部科学省としても同じ問題意識。整備の方向性の変更点として、遅れている「老朽施設の改善(ライフラインを含める)」ということを新たに書いたのは正にその観点である。積極的に事業の要求を出していただくよう呼びかけていこうと考えている。
 ○ 例えば、その要求をくまなく出してもらえないかと呼びかけるだけでもかなり深刻な状況が分かるのではないかと思う。よろしく御配慮いただきたい。

(3)平成27年度国立大学法人等PFI事業の考え方について

 事務局より、平成27年度国立大学法人等PFI事業の考え方に関し、PFI検討会で了承された内容について報告した。

(4)その他

 事務局より、今後のスケジュール等について説明した。

以上

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大臣官房文教施設企画部計画課

(大臣官房文教施設企画部計画課)