平成26年12月12日(金曜日)10時00分~12時00分
文部科学省 旧文部省庁舎4階 文教施設企画部会議室
佛淵主査,上野委員,小松委員,小山委員,佐々木委員,成田委員,古阪委員,齋藤特別協力者
関文教施設企画部長,新保技術参事官,山川参事官,森計画課整備計画室長,赤石参事官補佐
○事務局より資料説明
○討議
・報告書素案の骨子について
委員: 随分わかりやすくなった。
委員: 施設マネジメントの課題について,余りにもマイナス面を強調しすぎている。プラス面ももう少し書いてはどうか。
委員: マネジメントについて,文科省は相対的に見て進んでおり,将来的にこのような報告書が他省庁でも参照される可能性は高いと思うので,
良い面も書いた方が良い。
p5図1のグラフからは,現状の施設整備は,当初予算と補正予算等により対応がなされており,国の予算は不安定な現状であると読み取れる。
このような状況における財源確保の考え方について何か示してはどうか。
事務局: 当初予算と補正予算の関係については,我々も大きな課題として認識している。
厳しい財政状況の中で,必要な事業については補正予算も合わせて,予算の確保に努めている状況。
財源についてどう工夫をしていくかは,マネジメントの面でも重要な課題だと考えている。
委員: p5図2の「重点要求事業」という言葉は,学長が理解できないのではないか。
委員: 一般的な大学が,修繕や維持管理も含んだ施設関係に使う,年度ごとの予算額と財源の比率についてのデータはあるか。
事務局: 大まかには把握しているが,自己財源の部分にどのような資金が使われているかまでは,把握できていない。
委員: 経営者層向けの報告書では,全体像が見えた方が良いと思うので,不完全でもそのようなデータを出せたら良い。
委員: 運営費交付金の中に,維持管理費に相当する教育等基盤経費があることについて,明確に示してはどうか。
委員: 第2章の,施設は経営資源の一つであるという表現をもう少し強調してはどうか。
また,「横断的な実務体制」は,「横断的にマネジメントできる体制」とするなど,マネジメントを強調してはどうか。
第4章には体制・組織に関する内容も加えてはどうか。
第3章3.の三つの視点のうち,(1)施設の質(クオリティ)について,
話の順番は2魅力あるキャンパスづくり→1適切な維持管理→3地球環境への配慮ではないか。
また,リスク管理や事業継続計画等の視点を4として加えてはどうか。
委員: 大学の施設は共有の社会資源でもあり,緊急時の避難場所の拠点となることも間違いないので,
既に第1章でも触れてはいるが,再度,そのような表現を盛り込んでほしい。
委員: 第3章3.の三つの視点を踏まえた実施方策の(4)施設整備・修繕計画の策定の内容に,
既存施設の有効活用や省エネ計画の策定についても入れるべき。
それらを踏まえた上で,マネジメントの取組を行うことが必要で,それは施設整備や修繕だけで補える話ではないと考えている。
委員: 本質は有効活用にあり,施設整備・修繕はそれに付随するものだと思う。現状の見直しをかける意味でも,有効活用について入れた方が良い。
委員: 平成15年にまとめられた報告書「知の拠点-大学の戦略的施設マネジメント -施設マネジメントの基本的視点と具体的な実施方策-」のp13にある
施設運用計画の内容が,今指摘されている部分だと思うので,その内容を反映させてはどうか。
委員: 第4章は人材についてしか書かれていないが,「ヒト・モノ・カネのバランスが必要」等の序文が必要ではないか。
委員: 図8の施設マネジメントのPDCAサイクルの図の中で,赤枠で示されている部分の具体的なやり方を書くのが良いのではないか。
人材の話は,このPDCAサイクルの外の話で,長期的にPDCAサイクルを回すときに必要となる。
委員: p11に書かれているPDCAサイクルの内容をここに落とし込んで,普及啓発で終わらず,
更に一歩進んだマネジメントも考えてほしいと書いても良いと思う。
・報告書素案の事例について
委員: 大分整理されてきた。海外の大学の事例には図等がないが,一つでも入れてほしい。また本文からリンクしているのは,分かりやすく非常に良かった。
委員: 海外の事例で,外部から獲得した研究費の額に応じて教員にスペースを措置する等の事例はなかったか。
事務局: 期間や予算の制約もあり,委託事業ではそのような事例は調査できなかった。
委員: 海外の事例で,施設マネジメントの組織図等があれば,具体的に理解しやすいので載せてほしい。
・施設マネジメントの評価について
委員: 参考資料5の概算要求における施設マネジメントの評価についての資料は,大学の施設部だけで作成できる資料ではないか。
トップマネジメントに関連する項目を入れないと経営層は見ないと思う。
委員: 大部分の大学ができていると回答しているので,次の5か年計画に合わせて,評価項目を少し見直す必要があると考える。
委員: この評価項目から,今回の報告書の精神は見えない。8~9割の大学でできているなら,次のステップに進むときではないか。
委員: 現在の評価は残しつつ,何か別の位置付けとして,大学のビジョン等に対する取組の仕方を評価する仕組みがあっても良い。
委員: 大学に目標を立てさせることは良いが,予算の裏付けがない中での数値目標の作成は非常に難しいため,
成果だけでなく,プロセスについても評価するべきではないか。
委員: 何のために評価するのか明確にするべき。最低限の指標以上は,個々の大学が目標を立てて,自分たちで評価するしかない。
上から一律に評価するのは難しいため,具体的な取組内容を聞く等のアンケートでの評価が良いのではないか。
委員: 環境ISOの認証は,各々で目標を立て,その目標達成のための体制や進捗状況を評価して与えられる。
そのように,個々の大学の目標と,それに向けた実施計画を評価する仕組みが必要だと考えている。
委員: トップマネジメントの体制ができているかという評価項目があって良いのではないか。ワンランク上の目標値を策定させることが必要だが,
途中段階ではマネジメントの仕組み等プロセス面を評価せざるを得ない。
委員: 革新的な取組に着手しているかは大事なことだが,成果がでないと評価しないのでは,大学は取り組まなくなる。
最終評価の前に,中間評価によって,目標に対する達成度を評価する方法が良いのではないか。
委員: 大学に目標を立てさせ,評価するとなると,評価主体は難しくなる。また,評価指標も数値化しないと作業として難しい面もある。
事務局: 参考資料5にある現状の評価は概算要求のための事前評価であり,
今議論いただいている施設マネジメントの評価と目的が少し異なると考えている。
評価対象となる期間の長さやフォローアップの仕方等も含めて,我々の中でも検討したい。
○事務局から今後の予定説明
大臣官房文教施設企画部参事官付