参考1 検討会(第4回)議事要旨

国立大学等施設の設計に関する検討会(第4回)議事要旨

 

1.日時

   平成25年12月19日(木曜日)13時30分~15時30分

2.場所

   文部科学省 文教施設企画部会議室 旧文部省庁舎4階

3.議題

   (1)検討会報告書(案)について

   (2)その他

4.出席者

   [委員]香山壽夫(主査),伊香賀俊治,上野武,小山薫,竹内徹,田村圭子,古橋秀夫,堀川晋,山本仁(敬称略)

   [特別協力者]齋藤福栄(敬称略)

   [事務局](文教施設企画部)関文教施設企画部長,長坂技術参事官,山川参事官,笠原計画課整備計画室長,阿部監理官,濱田参事官付参事官補佐

5.資料

   資料1 検討会報告書(案)の見直しの方向性について

   資料2 検討会報告書目次(案)の見直し

   資料3 検討会報告書(概要)(案)

   資料4 検討会報告書(案)

   資料5 今後のスケジュール(案)

   参考1 検討会(第3回)議事要旨

6.議事要旨

   以下のとおり

 

・議題(1)検討会報告書(案)について(○:委員,●:事務局)

   ・事務局より資料1から資料4に基づき説明の後,各委員から以下の内容の意見があった。

第1章について
○全体を通して章の構成が見直されているが,整備指針は策定しないのか。

●文部科学省において,報告書の第2章から第6章を基に,整備指針として取りまとめる。

○P3の図表1.2基本摂設計の作成期間はどのようなイメージの図表が入るのか。

●現在,ある程度の数の国立大学に基本設計期間の調査を行っており,その結果が統計的になれば表現したい。

○「事業費の過不足」とあるが,「過」のケースはあるのか。「不足」がほとんどではないのか。

●本来,事業費の調整は,基本設計段階で行うべきところを設計期間が確保できていないため,実施設計の積算段階で行っており,施設水準にアンバランスが生じる要因となっていることを課題として整理したい。

○2.課題のところに,「第2章 基本的考え方」のことを強調しても良いのではないか。

○資料3  1.現状の中に「狭隘」とあるが,第1章1.現状には「狭隘」に関する記載がない。日本の大学の研究スペースは海外の大学に比べスペースが狭い。現状を踏まえ,未使用スペースの活用,スペース不足を解決するための工夫,リユースの促進等の内容が示せると良い。

○ 海外の大学は,研究スペースに対する維持管理費がきちんと確保されている。狭隘に関する記載を行う際は,維持管理費を獲得した上で,スペースを広げるところは広げ,無駄なところは省くといったような表現とした方が良い。

第2章について
○「1.教育研究の活性化」が大事なポイントであるが,これに関しての記載が少ない。空間の質的向上が,教育研究の活性化につながるということを記載した方が良い。

○「3本柱」というキーワードを入れた前書きがあると良い。「1.教育研究の活性化」は空間の質的向上,「2.施設の質の向上」はそれ以外の質の向上で整理し,教育研究の活性化につなげると良い。

○「地球温暖化」は死語になりつつあるが,キーワードが入っていることが大切。「低炭素化」としてはどうか。

○前書きとして施設の質的向上の説明を入れ,各項目の見出しが整理できれば,基本的にこの3つで良い。

○「1.教育研究の活性化」「2.施設の質の向上」「3.施設整備を進めるためのプロセス」は並列だと考えずに段階的に検討すべき施策として整理できれば収まる。

○「3.施設整備を進めるためのプロセス」に「学内での評価」という項目がない。必要と思われるので記載してほしい。

○「2.施設の質的向上」の1行目「施設の品質」には「施工」も含まれ,設計だけでは収まらないのではないか。この2行の意味が後に続かないので,この文章が必要かどうか検討してほしい。

第3章について
○「1.交流促進への配慮」に副題の「知的創造空間の創出」を記載すると良い。

○副題の「知的創造空間」の重要性を示すのであれば,報告書の始めあたりからその必要性を記載した方が良い。

○「2.快適性への配慮」で大切なのは「熱,空気,光,音」である。「水」は不要。

○フレキシビリティとは,可動間仕切りやリノベーションのイメージなのか。例を書いた方が分かりやすい。

○フレキシビリティとは,平面計画の可変性に対応できるよう,柱,壁,ブレースの配置が検討された自由度の高い構造計画等のことで,ここでは,当初の計画時からフレキシビリティのことを考えておく必要があるという意味ではないか。

○ユニバーサルデザインの注釈について,「高齢者や障がいの有無に関係なく」を「加齢や障がいの有無に関係なく」が良い。

○「3.フレキシビリティの確保」の施設計画は,平面・構造・仕上げのどれをいっているのか整理が必要。

第4章について
○ P8「1.安全な施設環境(1)防災にある什器等の前に「実験装置等」を記載した方が良い。

○P8 1.(1)防災の地震対策について,天井の高さは関係なく低い場所についても落下防止対策は必要であり,外部構造部材としてまとめるべきで。また,災害想定や地域特性を考慮した施設環境整備についての記載も必要。

○第6章と関係するが,学生寄宿舎等の入居者の防災についても記載が必要。

○告示により,該当する天井高と面積について落下防止対策を講じるよう記載があるため,それを踏まえて記載しているのでは。「非構造部材や設備機器」は「天井の高い空間等の天井や照明器具等の~」など具体的に分かりやすく記載した方が良い。

○P8(2)防犯について,「死角を作らない」と記載があるが,防犯として一般的に対応できるのか。

○P8(3)事故防止について,利用者の健康維持に配慮することが重要であり,薬品等による有害物への曝露防止対策として,ドラフトチャンバー等への取り込み口の配置等が複雑にならないような実験室内の気流のデザインを安全衛生対策として記載した方が良い。

第5章について
○大学は環境配慮契約法への対応も求められているため,「環境配慮」について,発注者から設計者にプロセスとして伝わるよう記載してはどうか。

○プロセスの過程で「設計記録の保存」を示すことができないか。次の設計時に,当初どのように考えていたのか不明なことが多々あるため,当初計画時の資料を残すことが重要である。

○設計担当者として,プロジェクトの記録や設計図書通りに仕上がっているのか等,竣工後の評価までをしっかりと記載できないか。

●設計意図伝達で整理できるよう検討する。

○3.基本設計(4)各種計画の「建築構造設計指針等」があると,大学では基本設計方針どおりにやらなくてはと思い込み,新たな設計提案が採用されにくい。そのように捉えられないよう,記載に工夫が必要。

○P13 4.(3)詳細設計について,設計事務所に委託する際には,建築設計と設備設計(電気・機械)では設計事務所が異なるため,その間の調整についての記載が必要。

○P12 3.基本設計(4)各種計画の「建築構造設計指針等~」を「既存の各種技術的基準等を勘案し~」等で整理してはどうか。あまり拘束性がないよう,記載に工夫が必要。

○第5章の意図は何か。

●各大学によって,基本設計の認識にばらつきがあるため。大学によっては,基本設計と言っている内容でも実際には基本計画レベルのものであったり,基本計画は企画・立案レベルだったりするため,どの時点でどのレベルまで検討が必要かを今回の本報告書(案)でまとめたところである。

第6章について
○文教施設に特化した空間計画について記載されたことは画期的なことである。大学施設は「知的生産性」を重視すべき施設のため,副題にもなっている「知的創造空間」というキーワードを盛り込んだ方がよい。

○トイレや学生寄宿舎等は記載しなくてよいのか。また,事務局は防災の観点で重要である。

●トイレについては,大学とオフィス等の一般施設では仕様に余り違いがないため記載を見送った。学生寄宿舎については,現在各大学で多様な空間を作っている事例等もあるため,一概に記載できない。また,事務棟については,まさしくオフィスビルであるため本報告書(案)での記載は見送った。

○第6章は,「大学特有の~」といった内容が入ると分かりやすい。事務棟は防災としては非常に重要な場所となるため,整理していただきたい。

○第6章は「教育・研究」空間計画というイメージで整理すると良い。

○事務棟は防災時に本部となる重要な場所となる。P8第4章1.(1)防災のところに,緊急時は防災拠点となることを明示してはどうか。

第7章について
○P20(2)設計期間の確保・設計品質の向上について「必要に応じて」とあるが,ほとんど必要となるのではないか。

○設計期間の確保について,学内には設計以外の専門家もいるため,「外部の専門家」を「学内外の専門家の参加を通じて」としてはどうか。

・議題(2)その他
・今後のスケジュールについて,事務局より資料5に基づき説明を行った。

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部参事官付

(大臣官房文教施設企画部参事官付)