木造校舎の構造設計標準の在り方に関する検討会(平成24年度~平成26年度)(第6回) 議事要旨

1.日時

平成26年7月16日(水曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文教施設企画部会議室(旧文部省庁舎4階)

3.議題

  1. JIS原案についての報告
  2. 技術的資料について
  3. その他

4.出席者

委員

荒木康弘、飯島泰男、稲山正弘、中川貴文、長澤悟、藤田香織、古谷誠章、山田憲明、横山俊祐(敬称略)

文部科学省

関文教施設企画部長、新保技術参事官、山下施設企画課長、後藤専門官その他関係官

オブザーバー

(農林水産省)
林野庁林政部木材産業課木材製品技術室 西村住宅資材技術係長
林野庁林政部木材産業課木材製品技術室 北代木材製品調査担当専門職
(国土交通省)
大臣官房官庁営繕部整備課木材利用推進室 会田課長補佐
住宅局建築指導課建築物防災対策室 高木企画専門官
(経済産業省)	
産業技術環境局国際標準課 香田担当官

5.議事要旨

(○:委員、●事務局)

(1)JIS原案についての報告

 ・今年度の体制及びスケジュールについて資料1、資料2に基づき事務局から説明があり、続いてJIS原案について資料3に基づき稲山委員から報告の後、意見交換を行った。その際の主な意見等は以下のとおり。

○JIS原案に基づき校舎を建設した場合、どのくらいの費用になるのか想定しているのか。
○製材などは、一般的に流通しているものなのでそれほど高くない。金物なども、今後ある程度流通してくれば、価格が下がると思うので、全体の建設費が高くなるという印象はない。
○これまで、木造の校舎は特注の材料を使用することが多かったが、量産ベースの材料で建築できるようにしたことで、大幅にコストと工期の短縮が図れるのではないかと考えている。
○木を現しにすることについて、JIS原案の中ではどこまで考えているか。
○防耐火について、準耐火の規制がかからない範囲の建物を想定しており、できるだけ柱やはり、トラスといった軸組が見えるように考えている。
○技術的資料に、オープンスペースのあるタイプ(Bタイプ)の教室と廊下との境にある中央の耐力壁を左右どちらかに寄せるときの留意点について記載があると良いのではないか。

(2)技術的資料について

 ・技術的資料の目次案及び記載内容について、資料4に基づき稲山委員から説明があり意見交換を行った。続いて技術的資料の設計例について、資料5に基づき横山委員から説明の後、事務局から資料6の説明があり、意見交換を行った。その際の主な意見等は以下のとおり。

○技術的資料の目次案第2章1の(7)にあるJAS材を使用しない場合というのは、どのようなものを想定しているか。
○JASの認定工場でないところから出荷された材料を使用する場合ということを想定している。構造強度が必要な場合は、JAS材を使用することを考えているが、構造耐力上主要な部分でない間柱等には、乾燥品質が確保された無等級材であれば、JAS材でなくても一応使える形になっている。
○前回の目次案だと、コストについての記載があったと思うが、今回の目次案ではどこに入れるのか。
○前回のワーキンググループでの議論で省略することになったので、参考資料のところで触れている。必要であれば、項目として記載する。
○コストについては、木材の断面や長さなどの一括した表があれば、大まかに計算することができるのではないか。
○木拾い表(数量表)を記載する。
○JIS規格が、魅力的な空間や造形を実現するためにどういう対応をしているか、目次の中に表れても良いのではないか。木造ならではという内容が目次に表れるのか。   
○第1章の木造校舎の建築計画か第3章の木造校舎の設計例に、ユニットプランの組合せ例として紹介できると考えている。
○第2章1の(7)にあるJISの規定を超える場合の対応方法と第4章のJISによらない木造校舎を設計する場合の留意事項とを一体化し、第3章の設計例で関連して説明すると良いのではないか。設計例をこう変えると、こういう対応方法があるというような示し方もあるのではないか。
○目次について何をどこに記載するか、検討してもらいたい。4章についても、一般論を記載するのではなくJIS A 3301との関係で整理してもらいたい。
○資料6で校舎の平均的な規模が示されているが、敷地面積との関係がわかるものはあるのか。密集地でどうするかというのを将来的に考えなければいけない事例もあるのではないか。
●敷地面積のデータとしては取ることは可能だが、グラウンドを含めた面積になっていることや、敷地の形状も学校ごとに異なっているため、整理しづらいのではないか。
○建て替えの場合、既存校舎の建っていない場所をどう使うかなど、制約が非常に大きい。そういった中で、設計例のプランはこんなものまであり得るのかというような、厳しい条件の中で使えるような例があると良いと考える。
○普通教室を南側に取るイメージで作られているものが多いが、実際の学校では南側にこだわらないことで敷地を有効に生かし、快適な校舎ができるパターンもある。いろいろな可能性を設計例から感じ取れるようになると良いのではないか。
○設計例は、木造校舎に不慣れな方が見ても作れるという意味で、オーソドックスなものを考えた。ユニットを組み合わせたブロックプランをいろいろ作る中で、可能性について紹介していきたい。
○プランを示すと別の意味(標準的なプラン)で捉えられることがあるので、気を付ける必要がある。
○木造校舎を造りやすくすることと、多様なプランニングを可能にすることの間で、現状での課題などはあるのか。
○教室棟の組み合わせ方で、渡り廊下との接続部分や防火区画での接続などの、つなぎを多様にしていくことが課題だと考えている。
○渡り廊下による分棟でない場合、耐火部分となるスペースを設けることで分棟にみなすやり方が、慣れていない方はすぐに思いつかない。設計例で例示してあると、使う方は便利だと考える。

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部施設企画課

課長 山下 治(内線2286)、専門官 後藤 勝(内線2592)

(大臣官房文教施設企画部施設企画課)