平成23年2月28日(月曜日) 10時~12時
旧文部省庁舎4階 文教施設企画部会議室
[委員]海野剛志、加藤篤、小林純子、齋藤登、長澤悟、松本心一、村上八千世(敬称略) [特別協力者]新保幸一(敬称略)
笠文部科学大臣政務官 (文教施設企画部)辰野文教施設企画部長、長坂施設企画課長、野口企画調整官、笠井専門官
(文教施設企画部)施設助成課:都外川課長補佐 (初等中等教育局)児童生徒課生徒指導室:松尾生徒指導企画係長 (スポーツ・青少年局)学校健康教育課:工藤保健管理係長
(○:委員の発言、●:事務局の発言)
(1)「学校トイレ改修事例集」について
○ トイレは使うとすぐに汚れてしまい、また他人と共有の場所なので管理も不行き届きになりがちである。改修したトイレの快適さをどのくらいの期間、どのようにして持続させるかを考えながらこの事例集を作成したい。
また一方で、改修はできないが現状のトイレが殺風景で臭い場合の、快適さを作り出すための別の方法(例えば徹底的な清掃など)、またその中で外してはいけないポイントについても考えたい。
○ 学校のトイレについては、軽い故障などの段階で簡単に対処できる体制をつくり、これまでのような事後対処型ではなく、予防的、保守管理的な維持管理ができるように体制を整えることが必要だと思う。
特に、臭いや汚れについては維持管理の取組次第で解決できることが多い。大規模改修ばかりではなく、少ないコストで今ある施設をいかに長持ちさせるかを考えることが重要だと感じている。
○ 学校のトイレ改修では、改修後の維持管理が大切だと思う。維持管理においては、使い方に関する子どもたちへの日常的な指導という教育の観点と、壊れず長持ちするという施設の観点とが重要だと感じている。(中学校の場合、日頃から使い方の指導をしていても、トイレの中での小さなトラブルで、パーテーションなどは簡単に外れてしまう。)
また、新しいトイレは電気で動く部分が比較的多く、停電の際にはトイレの水が流れなくなる。緊急時を考えると、旧式の施設も残しておく必要があるのではないかと思う。
○ 今回の事例集では、トイレについての課題を把握し、改修の方法やその効果について示すとともに、維持管理の方法や教育的な指導まで含めてまとめたいと考えている。また、トイレを通じて学校施設全体の在り方を考えるきっかけになるよう、学校施設全体の中でトイレ環境を向上させることの意義を伝えられるようにまとめていきたい。
○ (資料6別紙について)
「3.トイレ改修に見られる効果」の一つ目の丸「きれいにする」には、子どもたちへの正しい掃除の仕方の指導という内容も含まれていることが必要だと思う。
また、「4.効率的・効果的なトイレ改修に向けて」の三つ目の丸「エコ改修と環境教育(節水、節電など)」について、大小便がトイレから流れた後どこに行くのかを考えることは水環境を考えることとつながるので、トイレ空間の内部のことだけではなく、その先のことも意識できるようなエッセンスを入れられたら良いのではないかと思う。
○ トイレ改修の必要性について、二点感じている。一点目は、排泄は健康面に影響を及ぼす生理現象であり、我慢せずきちんと学校でも出来るようにするためには、それなりの環境整備が必要だと思う。また、二点目は、学校施設の長寿命化の必要性に由来するものである。学校施設が一斉に老朽化してきているが、全ての改築には長い年月がかかるため、各施設の長寿命化が必要となる。そのため、トイレ環境も改善をしていかなくては、きちんとした教育環境が確保できないと考えている。
○ 災害時には、学校は子どもから高齢者までが生活する避難拠点となる。資料6別紙の論点メモの中に、災害時の避難所としての要素も加えられないかどうか検討してはどうか。
○ 清掃の方法について、快適性を長く保つためには、用務主事や生徒が行う日常清掃に加えて、業者による定期清掃などの特別な清掃を行うことが効果的だと思う。
○ 日常清掃に関する子どもたちへの指導については、掃除をするのではなく、自分が汚したものは自分で片づける、という意識が生まれることが重要だと思う。
○ 改修により乾式化したトイレでは、掃除をした時にきれいになることが実感でき、それが掃除をするやる気につながる、という声が先生や児童から聞かれた。
○ (資料6について)事例集のタイトル案2「学校トイレ改修3原則―改修・教育・維持管理―」は非常にわかりやすいと思う。事例集の構成においても、維持管理についての項目を個別に立て、日常清掃や定期清掃の事例、その際の留意点などを盛り込んではどうか。
(2)その他
・事務局から資料7に基づき、今後のスケジュールについて説明。
電話番号:03-5253-4111(代表)(内線2291)、03-6734-2291(直通)
-- 登録:平成23年06月 --