学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議(第18回) 議事要旨

1.日時

平成27年7月27日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省旧庁舎5階 文化庁特別会議室

3.議題

  1. 小中一貫教育に適した学校施設の在り方に関する報告書案について
  2. 学校施設と他の公共施設等との複合化検討部会の検討状況について
  3. その他

4.出席者

委員

【委員】 天笠茂,荒川早月,上野淳,衞藤隆,工藤和美,小林奈都夫,杉山武彦,高際伊都子,丹野典和,長澤悟,中澤正人,成田幸夫,笛木啓介,御手洗康,山西潤一(敬称略)
【特別協力者】  磯山武司,屋敷和佳(敬称略)

文部科学省

【大臣官房文教施設企画部】関 文教施設企画部長,山下 施設企画課長,蝦名 施設助成課長,小林 施設企画課課長補佐
【生涯学習政策局】佐藤 社会教育課課長補佐
【初等中等教育局】武藤 初等中等教育企画課教育制度改革室室長補佐
【高等教育局私学部】平野 私学助成課専門官

5.議事要旨

(○:委員等の発言,●:事務局の発言)

 

・長澤副主査から,資料1-1に基づき,報告書案の概要について説明。
・その後,事務局から,資料1-2(第1部第1章及び第2章)に基づき,報告書案について説明。

 

○資料1-1の4ページの表について,本報告書においては,義務教育学校と小中一貫型小学校・中学校(仮称)の両方を対象としていると思うが,そのことが分かるように文章を記載した方がよい。

●御指摘を踏まえ,分かりやすく修正する。

○施設一体型の場合,特に小学校低学年の児童の体力向上のためには遊具が機能を果たしているが,自治体の状況と関係者との相談によって遊具を作らないということになることもあるのではないか。

●第3章の計画・設計における留意事項の部分で,低学年の子供たちのための広場や運動場を別途計画することの必要性などについて記載している。

○本報告書には,平成21年に国立教育政策研究所が取りまとめた報告書の知見なども引用されており,政策形成に当たって国研と文部科学省が補完し合って行った好事例であると思う。

○資料1-1の5ページ,第2章の部分について,上の点線枠の中に校舎件数が148件,59件,882件などとあり,合計すると1,089件になる。全体1,130件の内の残りが「ほか施設一体型校舎と施設分離型校舎の併存等」ということになるのか。
また,資料1-2の8ページの下段,「計画・設計段階」①について「少子化や市町村合併等を契機とした教育環境の整備」と書いてあるが,これは端的に学校統廃合のことを言っているのか。また,学校統廃合についてもう少ししっかりとした記載をする必要があるかどうか聞きたい。

●資料1-1の5ページ,第2章の部分についてはそのとおりである。次の質問については,調査時の質問の選択肢の中で,学校統廃合を契機にしたということを明示的に聞いていないため,分からない。

 

・事務局より,資料1-2(第1部第3章及び第4章,第2部)に基づき,報告書案について説明。

 

○給食の運搬について,学校によって専属の人が運ぶケースや子供たちが運ぶケースがあるが,小中一体になると距離の問題が出てくる傾向がある。報告書内でこの点の記載があれば参考になる。また,第2部の事例について,各事例の学校概要の部分に用途地域の記載があると設計者にとっても大変参考になる。

●給食の運搬を踏まえた計画・設計上の留意事項については,資料1-2の21ページにおいて運搬距離が長くならないよう配慮する旨について記載しているが,より良く修文する必要があるか主査と相談の上,検討したい。各事例の中で,用途地域の情報を入れることについても検討したい。

○特別支援に関する計画・設計上の留意事項についての記載があるが,特別支援学級に限定した記載となっている。普通学級における特別支援の必要な児童生徒なども含め,9年間を見据えた特別支援教育に求められる計画・設計上の留意事項について記載して欲しい。

●地域の実情に応じて9年間の系統性・連続性のある教育活動が効果的に行えるように諸室の配置や構成を検討することの必要性について,より分かりやすくするよう主査と相談の上,検討したい。

○資料1-2の21ページや24ページ等にプールの安全性に関する記載があるが,実際に事例を見るとプールを1つしか整備していない学校と2つ整備している学校があり,要するにどのような設計をすればいいのかよく分からない。

●プールの計画・設計上の留意事項については,21ページにあるように,共同利用する際には低学年児童の安全性を考慮して,運営面と併せて検討する必要がある。学級数に応じて2つ計画することもあるし,1つであっても床面の水深調整を行う機械設備を導入する場合もあり,事例により様々な場合を示している。

○資料1-2の35,36ページにあるように小中一貫した教育課程に対応した施設についての情報を,全ての事例において示すなど,もう少し手厚くすると参考になる。

●各学校についてそれぞれ小中一貫した教育課程に対応した施設環境を確保しているところであるが,同資料27ページの第2部先行事例においては,特に,小中一貫した教育課程に対応した施設環境として分かりやすい事例について,黒丸を付している。御指摘の点を充実させることについても,主査と相談の上,検討したい。

○先程の指摘に関連して,学習活動自体の柔軟化を強調した書き方が良い。例えば,資料1-2の17ページにある「9年間を見通した教育活動」について,読み手が具体像をどのように受け止めるのか心配になる。学習形態や学習方法改善につながるような冊子になるとよい。

○教育の情報化について,資料1-2の17ページに整備計画としての記載はあるが,今後,ICT機器の導入や,Wi-Fi環境の整備が進む中で,サーバー管理室などが必要になってくることも踏まえ,サーバー管理室についても追記した方がよい。

○資料1-2の24ページ「地域と共にある学校施設の整備」に関連して,近年だと校舎内で学童保育を行うなど,学校施設を使って様々なことが行われている。安全性を確保するというだけではなく,防犯対策やゾーニング計画の重要性を強調した方がよい。

○小学校ではグラウンドを芝生にするところがあるが,中学校では様々なスポーツを行うことからグラウンドを全面芝生化していないところが多い。また,小学生と中学生で体力の違いなどから事故防止のため一緒に遊ぶことについては気を付けている。「9年間を見通した」と一言に言っても教員も設置者も教育上,安全上十分考慮して対応しているところである。

●地域の方々を受け入れる際の安全性確保の必要性について,記載の充実などを主査と相談しながら検討したい。

○保健室の計画について,資料1-2の20ページをみると,1室だけでよいように読めてしまうが,全国の事例を見ていくと,発達段階に応じて保健室は一緒にしない方がむしろ良いという考え方もあるので,学校規模などに応じて柔軟に対応できるよう修正した方が良い。

○14ページ最後の段落には「学校運営協議会の合同設置」について触れられている一方,24ページの「地域と共にある学校施設の整備」の項目では,学校運営協議会や学校支援地域本部事業等の記載がなく,関わりが分からないので追記した方が良い。

○約2万㎡近い大規模な学校施設では電気設備などを含めてシステム制御している。また,PFIによる学校施設は施設維持管理者が常駐している。学校の建物の管理システムは,10年単位で更新が求められ,維持管理に苦労することになるため,事前に維持管理の体制を考えておく必要がある。

○長澤副主査と相談しながら,各委員からの御意見を整理していきたい。長澤副主査から一言いただきたい。

○今回の報告書は,小中一貫教育に適した学校施設の在り方についてということで,小中一貫教育を行うために特に必要となる施設の計画・設計上の留意事項を取り上げている。防犯対策などは既に学校施設整備指針に示している。現行の学校施設整備指針でカバーできない,この報告書として書いておかなくてはいけないことを今日の御意見を基に修正・加筆したい。

○本日の各委員からの御要望・御指摘等は,事務局の方で長澤副主査と相談の上まとめていき,その間の調整については私(杉山主査)に一任いただきたい。

・小中一貫教育に適した学校施設の在り方に関する報告書案の修正,取りまとめについて主査に一任することについて,各委員了承。
・上野委員(学校施設と他の公共施設等との複合化検討部会部会長)から,資料2-1に基づき,報告書(素案)の概要について説明。
・事務局より,資料2-2に基づいて報告書(素案)について説明。

 

○複合化に伴い,一般の方が学校施設に入ってくる場合の安全性の確保が必要とあるが,その方達が怪我をした際に,養護教諭の役割が増えるのか,それとも手当ができる施設が併設されるのか。

●養護教諭は,本来,児童生徒の養護をするためにいる。複合化の場合には,本報告書(素案)において,施設の設計・計画上だけでなく,管理・運営をどこまでの範囲で行うのか併せて考えていく必要があることを記載している。事例として載せてはいないが,例えば,千葉市教育委員会では,余裕教室等を子どもルームとして整備する際に,共同利用部分について,子どもルームだけが開設する場合は,知事部局が責任を負うなど,規定を設けている。役割分担について,権限と責任の規定などで明記することの重要性について記載しているので,分かりやすい事例を掲載することについても今後,検討したい。

○従来,学校内で起きた事は教師の責任であるという文化があるが,複合施設にした際には,どこまでが学校の責任になるのか明確に切り分けるという認識を持って施設のプランニングしたほうがよい。また,老朽化が原因の怪我についてなどメンテナンスに関する責任も同様である。

○複合化により,一部の学校施設が高機能化すると,高機能化していない他の学校との格差が生じることについて報告書内で整理されていると良い。

○複合化した場合,建物の用途が学校以外に広がり,建築基準法や消防法などが複雑になる面がある。こうしたことも配慮する旨の記述もして欲しい。

○資料2-2の62ページの232行目に,老人デイサービスセンターとの複合化した場合における事故防止のための対応事例に関する記載があるが,老人デイサービスからの視点から言うと困難な場合もある。複合化については,1つの施設をどのように管理・調整していくか突き詰めて検討していく必要がある。

○56ページの「児童生徒と幼児や高齢者など多様な世代との交流」においてインクルーシブの視点も含めた方が良い。

○整備後,年数が経過している事例については,管理・運営体制や地域との関わりが長い時間の中でどのように変化し対応してきたかという情報が得られるのではないか。また,公共施設の利用に当たり,受益者負担という議論があるが,学校開放の場合の利用者負担についても整理が必要ではないか。

○今日の御意見・御要望を踏まえて部会にて検討していただきたい。

 

・事務局から,参考3~7に基づき報告。また,資料3に基づき,今後のスケジュールについて説明。


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-- 登録:平成27年10月 --