災害に強い学校施設づくり検討部会(第9回) 議事要旨

1.日時

平成26年6月5日(木曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省旧庁舎4階 文教施設企画部会議室

3.議題

  1. 学校施設整備指針の改正案について
  2. その他

4.出席者

委員

【委員】上野淳,及川康,佐藤健,千田晃一,長澤悟,山田あすか(敬称略)
【特別協力者】齋藤福栄(敬称略)

文部科学省

【文教施設企画部】関文教施設企画部長,新保文教施設企画部技術参事官,山下施設企画課長,奈良施設助成課長,小林施設企画課課長補佐,内藤施設助成課課長補佐,西村施設企画課防災推進室室長補佐
【スポーツ・青少年局】高塚学校健康教育課防災教育係長

オブザーバー

(総務省消防庁)日野国民保護・防災部防災課震災対策係長
(内閣府)山内政策統括官(防災担当)付参事官(被災者行政担当)付主査
       杉本政策統括官(防災担当)付参事官(調査企画担当)付主査

5.議事要旨

(○:委員の発言,●:事務局の発言)

・事務局より,資料1に沿って,前回以降の災害に強い学校施設づくり検討部会のスケジュ-ル案を説明。
・事務局より,資料2,資料3-1に沿って,学校施設の津波対策に係る学校施設整備指針の改正案を説明。


○報告書においては,「有効である」と書いている記述が,改正案において,「重要である」となっているものがあるのではないか。
●基本的には,報告書における「重要である」「望ましい」「有効である」の記述に合わせている。なお,現行の指針において「重要である」と書いているが,報告書で「有効である」等となっている場合は,現行の指針を尊重し,「重要である」としている。
○学校の様々な場所への海抜の表示については,日常生活から津波を意識するきっかけとなるし,また,東日本大震災被災地や高知県,徳島県においても既に取り組まれている。指針においても,どこかで触れておいた方が良いのではないか。
○津波対策で求められるのは耐震性だけではないので,耐震化の項目の中に津波対策を入れない方が良いのではないか。
○周辺の高台等への避難経路の確保,校舎等の屋上への避難経路の確保と,そもそも学校施設を高台移転,高層化することについては,対策のフェ-ズがかなり違っているため違和感を覚える。同じパラグラフの中に一緒に書かない方が良いのではないか。
●屋外照明設備について,防災の観点と防犯の観点は異なるため,同じ項目に書くことに違和感を覚える。また,停電によって照明が使えなくなることについては考えているのか。
●想定避難者数が非常に多い場合も,学校において備蓄を準備するのだとすると,学校には負担が重いのではないか。
●停電の場合にも利用可能なソ-ラ-ライトや,夜間にも光る蛍光塗料による対応を想定して記載しているところ。
●地域住民等が避難してくる場合には,防災担当部局と連携し,備蓄を確保することとなる。
○指針において,屋外階段が避難路の一つとなるのかどうかなど,避難路,避難経路の定義について明らかにした方が良いと考える。
○校舎等の上層階に避難する場合において,段階的な避難を可能とするために,屋上への避難階段も整備しておくことが望ましいことについて,報告書では記載されているが,指針改正案においても触れているか。
○改正案においては,バリアフリ-関係の記述が,自助を前提としているように見える。共助の観点から,周囲の人々が車いす利用者を押し上げるということを報告書に記載していることから,記載を充実してはどうか。


・事務局より,資料2,資料3-2に沿って,学校施設の避難所としての防災機能の強化に係る学校施設整備指針の改正案を説明。

○特別支援教育関係室を高齢者,障害者,妊産婦等の専用スペ-スとすることは理解できるが,現在の改正案においては,特別支援教育関係室が必ずそのような用途に使われるように見えるのが気にかかる。
○総則に,一般の避難者のほかに,障害者,高齢者,妊産婦,乳幼児などの要配慮者についても計画上配慮しておくことが有効である,というようなことを追記した方が良いと考える。
○齋藤特別協力者の意見に同意。特別支援教育関係室の利用方法について,もう少し明確に記載してほしい。
○特別支援教育関係室の利用については,教育活動再開期との関係も考慮されているか。
○避難所においては,衛生管理上,感染症患者用の専用スペ-スやごみ置場のスペ-スが重要であったことから,記載を検討していただきたい。
○学校教育活動の早期再開が重要であることについて地域住民と共通理解を持っておくことが重要。そのため,総則の「関係者の参画と理解・合意の形成」の中に,教育活動の早期再開について位置づけてはどうか。
○他の公共施設との分担について,現行指針で対応済みとしているが,平時を意識した現行の記述だけで,災害時を含めて対応済みとは言えないのではないか。同様に,平時を意識して障害者用の便器という記述となっているかと思うが,災害時を意識すれば障害者,高齢者用の便器,とする必要があるのではないか。この観点で,全体を一度見直してみてはどうか。
○トイレが不足するとの記述があるが,東日本大震災被災地の経験も踏まえ,トイレが使えなくなることも明記してはどうか。
○学校施設に備蓄倉庫が必要と書くことが,文科省の補助基準上影響がないか念のため確認してほしい。


・事務局より,資料4-1,資料4-2,資料4-3に沿って,幼稚園,特別支援学校における特有の留意点に係る学校施設整備指針の改正案を説明。

○特別支援学校が福祉避難所となることについて記載されていないが,単に避難所と書いている理由はあるか。

●特別支援学校が福祉避難所として指定される場合には,施設・設備だけでなく医療的ケアができる人的な体制整備が必要となる。特別支援学校が必ずしも服し避難所となるとは言えないため,避難所という記述としている。なお,福祉避難所も,避難所の中に含まれるという認識である。
○東日本大震災において避難所となった特別支援学校の実情も踏まえ,地域の避難所というだけではなく,障害のある児童生徒やその家族の過ごす場としての位置づけを記載した方が良いのではないか。
○電気の必要性については,体温調整ができない障害児等のため,冷暖房に電気が使えることが重要であることを記載してはどうか。
○本日の議論をもって,指針の改正案についてはおおむね方針を示すことができたと思う。本日の場で伝えきれなかった意見がある場合は,1週間後の12日までに事務局にお伝えいただきたい。また,この後の学校施設整備指針の改正案の親会議への報告については,部会長の私に一任させていただきたい。
○部会長に一任する。

・齋藤特別協力者より,参考資料5に沿って,「学校の復興とまちづくりに関する調査研究報告書」について説明。

○震災当時は陸前高田の,一本松のある小学校で勤務していたこともあり,津波被害や避難所生活についても経験した。本部会における議論が,現在市内で行われている学校施設の移転整備などにも生かされていると感じた。現場に報告書や指針を持ち帰り,災害に強い学校施設づくりを具現化していきたい。
○最後の部会なので部会長として一言挨拶申し上げる。
東日本大震災の教訓を一刻も早く被災地の復旧,復興に生かしていきたい,また,全国の学校の安全性確保や防災機能の強化にも役立てていきたいという思いがあり,震災から4か月後の7月には緊急提言を取りまとめた。緊急提言の中には,「被災地の復興の鍵は学校の復興にあるという信念のもと」という文章がある。この思いは,学校施設関係者共通のものだと思う。
また,東日本大震災は学校施設の在り方の方向性を示す大きな分岐点であったし,分岐点にしなくてはならないと感じている。今回,報告書と指針案をとりまとめたが,東日本大震災の教訓を受け,学校施設の津波対策の在り方や地域の避難所としての学校施設の在り方だけではなく,今後の学校施設の方向性を示した,学校建築の歴史の中にも重要な位置づけのできる報告書がまとまったのではないかと思う。
精力的に審議いただいた委員の皆様に,改めて深く感謝を申し上げたい。

・事務局を代表し,関文教施設企画部長より挨拶。

―――了―――

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(大臣官房文教施設企画部施設企画課)

-- 登録:平成26年08月 --