参考1 第6回検討部会の議事要旨(案)

日時

平成27年1月30日(金曜日) 15時00分~17時00分

場所

文部科学省庁舎4階 文教施設企画部会議室

議題

(1) 報告書(素案)の検討
(2) その他

出席者

  (委員等)
【委員】倉斗綾子,佐藤将之,高橋政志,竹内美矢子,長澤悟,樋口直宏,湯澤正信,渡辺直樹(敬称略)
【特別協力者】斎藤福栄(敬称略)

(事務局)
 【文教施設企画部】関文教施設企画部長,新保文教施設企画部技術参事官,
山下施設企画課長,蝦名施設助成課長,
小林施設企画課長補佐,錦施設助成課長補佐
【初等中等教育局】岩岡教育制度改革室義務教育改革係長 

議事要旨

 

(○:委員の発言,●:事務局の発言)
・事務局から,資料1に沿って,報告書(案)第1部第1章及び第2章について説明。

○P11の施設隣接型・分離型に関する部分において,隣接する小学校と中学校とを渡り廊下等で接続して施設一体型として利用している事例もあるという記載は修正した方がよい。渡り廊下等による施設の一体化についての定義はどうなるのか。

●ご指摘のとおり,この記述では誤解を招くので修正する。

○P2にある小中一貫教育学校(仮称)及び小中一貫型小学校・中学校(仮称)という分類について,既に小中一貫教育を進めてきた学校は,この2つのどちらかに分類することになるのか。小中一貫教育学校(仮称)と小中一貫型小学校・中学校(仮称)について,後者が前者に準じたように見えるが,その辺りの配慮が必要ではないか。

●小中一貫教育の取組形態について,現在,小中一貫教育学校(仮称)と小中一貫型小学校・中学校(仮称)という二つの形態を制度化することとしているが,どちらの仕組みが優れているということではなく,どちらの取組形態でも柔軟に認め,小中一貫教育を円滑にできるように計画したものである。

・事務局から,資料1に沿って報告書(素案)第1部第3章及び第4章について説明。
 
○第1章に小中一貫教育の制度化の目的が3つ挙げられているが,これを学校施設の整備においてどう達成するのか。全体の目的がどの程度現状で達成されていて,何が足りないのか。その上で,施設としての有効的な方法等について触れることができれば,今後の展望にも結び付くのではないか。

○計画・設計プロセスの構築部分について,建築などの専門家の指導助言のほか,学校教育の専門家についても追記した方がよい。

○地域からは校舎の意見だけでなく,学校までのアクセス方法,地域の避難所としての機能,学童保育施設の有無等に関する意見・質問がよく出る。

○教師コーナーについては第2職員室のような意味にとられると,教員間の連帯が弱くなるので,教材研究コーナーのような呼称がよいのではないか。

○児童生徒の体格差だけでなく,まずはバリアフリー対応があって,その上で階段段差の寸法,手すりの位置等について記載するとよい。

○実態として既存施設を利用して施設分離型を取る学校が多い中で,いわゆる6-3以外の学年段階を設定する学校もある。施設分離型においても学年段階の区切りの設定と校舎に関する留意点について記載した方がよい。

○学区が広域になると多くの児童生徒がバス通学となり,登下校にも時間差が出やすいことや,中学校の部活と小学校の下校時間が重なってしまうことなど,小中一貫にした場合の課題が記載されていない。

●学校の統廃合については,文部科学省で別途,地方自治体が学校の適正規模,適正配置を行う上での参考となる手引を出しているため,本部会では小中一貫教育に適した施設の在り方について検討していただきたいと考えている。

○準備室の拡充,プール水深の可変可動床など,具体的に書かれていることについt,児童の体格差に考慮したプールを設計するなど,「配慮」や「考慮」といった記載にして設計の自由度がある書き方にしてはどうか。

○学校の適正規模・適正配置についてはその手引きを参照するのであれば,広範囲からの児童生徒の通学については,今回の小中一貫校の課題として扱わなくてよいのではないか。

○施設の共同利用のうち特別教室に関しては,児童生徒の異学年交流だけでなく,教師同士の交流という観点からも重要であることを記載して欲しい。

○小中一貫の校舎になることで学校の規模が大きくなることを推奨しているように受け止められないように気を付けて記載して欲しい。

○保健室は様々な世代の子が,心や体の悩みを相談しに来るので,音への配慮が必要である。

○児童生徒の心や体の成長は段階的に変化していくので,学習環境も急激に変えるのではなく,段階的に変化するような工夫が必要ではないか。

○小学校高学年のリーダー性の育成に対しては,校舎やフロアの区分による成長段階の演出等が有効と書かれているが,実際には様々なことが関連しているため,施設だけではリーダー性の育成に有効とは言い切れないのではないか。

○学力の向上や,社会性・心の教育,いじめ・不登校の減少といった課題について,小中一貫教育に取り組むことで必ず問題が解消するわけではないが,一つのアプローチとしてこの報告書が参考になればよいと思う。

○学校には無駄と思われる空間もあるが,異学年の子供たちがそこで縄跳びをしたり,話し合いをしたり,意外と活用されながら子供たちの心の発育に非常に役立っている。特にランチルームに関しては,いろいろな子が利用できる。食を通して交流をすると,情操教育,心の発育の面に非常に役に立っている。地域の方にも利用して頂くことができるので,このようなことも記載して欲しい。

○本来の小中一貫教育の目的は書いてあるものの,実際にアンケートをした結果,地域の課題や統廃合が絡んだものの方が多くあったということで,非常に複雑な内容になっている。もう少し的を絞った方が分かりやすい。

○教師コーナーについては,小中一貫では職員の組織が大きくなった際の小さな職員集団のためのエリアという意味で書いてあるが,教員が遠くの職員室にいるのではなく,子供達の近くにいられる場所として記載した方がよい。

○3章第2の構成について,一体型,分離型があって,共通事項という並びがよいのではないか。色々な方が読んで分かりやすい構成にしてはどうか。

○これから小中一貫校を作ろうとする行政にとっては様々な分岐点,選択肢がある。分岐点に立った際に選択肢のメリット・デメリットがこの報告書に記載されるとよい。

○施設分離型の留意事項として,一貫性確保のために小中一貫であることが分かるような建築計画にするとか,合同行事等を行う施設に小中一貫教育に関する資料を配置するといった一体感を持つことができる工夫が必要ではないか。

・事務局から,机上資料について説明

○先行事例として,学校全体を紹介するものと,部分的に非常にいい取組として紹介するものがあってもよいのではないか。

○以前に文部科学省で作成した報告書にも,関連する写真が添えられていた。大事なことは,より分かりやすいものにするということである。それも併せて検討課題にしたい。

―― 了 ――

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