特別支援学校施設部会(第3回) 議事要旨

1.日時

平成23年2月3日(木曜日) 10時~12時

2.場所

旧文部省庁舎2階 第1会議室

3.議題

  1. 特別支援学校施設整備指針の改訂に向けた検討について
  2. その他

4.出席者

委員

【委員】飯野順子、上野淳、海野剛志、工藤勇一、古瀬敏、髙橋儀平、田中良広、竹林地毅、平根孝光、増田道子、宮﨑英憲、山本篤、弓野スミ子(敬称略)
【特別協力者】新保幸一(敬称略)

文部科学省

【文教施設企画部】辰野文教施設企画部長、岡技術参事官、長坂施設企画課長、野口企画調整官、瀬戸課長補佐

オブザーバー

【文教施設企画部】都外川施設助成課課長補佐
【初等中等教育局】(特別支援教育課) 横井特別支援教育企画官、丹羽特別支援教育調査官、大西特別支援教育調査官、吉田特別支援教育調査官

5.議事要旨

 (○:委員の発言、●:事務局の発言)

(1)特別支援学校施設整備指針の改訂に向けた検討について

・飯野委員より資料1に基づき、肢体不自由校や病院内分教室の現場における特別支援教育や施設整備の現状・課題などについて説明。
・事務局より資料2に基づき、特別支援学校施設整備指針の改訂素案について説明。

○ (資料2,p14)転用のことが新たに加えられている。これは必要なことかと思うが、なお書きになっている上、「転用する場合は」と引きぎみの感じがする。もう少し積極的な書きぶりでもよいのではないか。
 また、改修整備等により転用する場合と書いてあるが、転用というのは改修の延長ではなく、これまでの改修とは別の新しい整備手法だと感じる。改修というのは、もともとある学校を老朽や耐震改修するというイメージである。転用は建物の用途を変えるということであるので、改修の延長に転用があるというよりは、新しい考え方だというのが文章にあらわれるとよいのではないか。

○ 転用について、高等学校を高等部用に転用する場合と、小学校を高等部に転用する場合では、留意すべき事項が異なると感じる。小学校を転用すると施設設備がかなり小さくて対応ができにくいという問題も起きていると聞いている。こういったことにも何らかの形で触れておいた方がよいのではないか。

○ (資料2,p6)施設のバリアフリー対応について、(1)において、「その際、スロープ、手すり、便所、出入口、エレベーター」とあるが、その記述に続くような形で、「視聴覚による情報伝達機器等の整備」という設備機器的な要素も盛り込み、総合的に計画することが必要になってきているということが分かる文書にすべきではないか。

○ (資料2,p26)多目的教室・プレイルーム等について、(1)の後段に「地域住民等と活動を共にする機会」云々という記述があるが、今回の改訂が今般の学習指導要領の改訂に沿ったものであるという視点から見ると、交流及び共同学習も追記すべきではないか。

○ どこかに看護師の執務環境の整備について記述すべきではないか。

○ (資料2,p35)「3 廊下、階段等」について、「階段には、十分な広さの階段ホールや踊り場等の空間を確保することが重要である」と記述があるが、災害時の一時避難スペースや待機スペースの確保といった観点からの記述を追加すべきではないか。

○ 最近電動車いすを使う児童生徒が増えてきていると感じる。廊下等にカーブミラーを設置して、事故が起こらないようにしておくということが重要ではないか。

○ (資料2,p22)「電波の混信」という表現がある。実際には、電波だけではなく、赤外線、それから磁気も使用していることから、「電波等」というような表現の方がよいのではないか。

○ 乳児を対象にした教育相談が多くなっている。これらに対応するために施設面で留意すべき点について記述すべきではないか。

○ (資料2,p43)各室計画の基本的事項の1の(3)について、3行目以降の「なお、室・空間の壁等の色彩に配慮・・・」については、上述の展示スペースとは少し状況が違うし、さらに重要性を増しているため、なお書きではなく(4)とし独立させた方がよいのではないか。

○ (資料2,p44)7のバリアフリー化の記述は、安全対策の記述ではないか。6の安全・防犯対策の中に(1)として、記述した方がおさまりがよいのではないか。

○ (資料2,p50)作業学習関係諸室について、木工や金工といった記述があるが、清掃の分野であったり、ビルメンテナンスというのが知的障害の学校で広がってきていることを踏まえ、記述を見直してはどうか。ビルメンテナンスについては、床をフロアごとに変えたり、素材を変えたりといった工夫が考えられる。

○ ビルメンテナンスだけではなく、事務系のオフィスワークや、リサイクル等の作業学習を行っている学校も増えてきている。もう少し書き方を工夫した方がよいのではないか。

○ 特別支援学校が担うべき役割、状況を見たとき、分教室というようなことが出てきているが、これについても触れておく必要があるのではないか。

○ (資料2,p46)(9)について、情緒障害、自閉症の人たちのことに触れていることはよいが、「障害との重複への対応」という文言の中にある「重複」という言葉の意味が分かりにくい。工夫すべきではないか。
  また、当該記述が唐突であると感じる。まず、教室の構造化のような記述があり、その後でこういう記述があるべきと考える。

○ 教室の構造化の記述は、現行において、特に個別学習をするときに必要だということで自立活動室の箇所に記述されている。このことについては妥当であると考えるが、自立活動室だけでなく、学習関係諸室の基本的事項の中に記述してもよいのではないか。

○ 今後は、複数の障害種に対応した特別支援学校が増えてくると感じる。複数の障害種に対応した特別支援学校を整備する際の基本的な配慮事項について触れておく必要があるのではないか。

・事務局より資料3に基づき、特別支援学校施設整備に関する推進方策素案について説明。

○ (資料3,p3)(1)~(5)の順番について、全体的な流れや、重要度に応じて、整理すべきではないか。

○ 「教職員のための空間の充実」というのは、何か執務環境の向上のようなタイトルに読める。しかし、中身は、学校が組織的に動きやすいとか、他職種の方との連携が進むようにということなので、そのことが反映されたタイトルにした方がよいのではないか。

○ (資料3,p3)(2)のセンター的機能の充実や地域交流への対応について、センター的機能の対象者は、保護者から当事者、そして医療、福祉関係者の方まで広く対応しているという状況になっていることから、「保護者に対する」というよりも「保護者等に対する」と、幅を広げた方がよいのではないか。

○ (資料3,p5)1(3)について、「また」以下に転用のことが書かれているが、「転用する場合には」と引きぎみになっている。もう少し積極的な書きぶりにした方がよいのではないか。また、設置者の方策として3つあるが、この3番が1番ではないかと感じる。順番についても検討いただければと思う。

○ (資料3,p4)(2)の情報環境の充実についての記述は、あっさりした書きぶりになっている。2ページの課題の(2)に、「社会の情報化が進展しており」云々と記述があるが、この課題の方は具体的で、今後の情報化社会にどう社会参加していくかといったイメージが伝わってくる。4ページの記述もイメージがわくように工夫した方がよいのではないか。

(2)その他

・事務局(特別支援教育課)より参考3について説明。
・事務局より資料4に基づき今後のスケジュール案について説明。

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