特別支援学校施設部会(第1回) 議事要旨

1.日時

平成22年10月12日(火曜日)14時~16時

2.場所

中央合同庁舎第7号館(文部科学省)東館17階1会議室

3.議題

  1. 特別支援学校施設整備指針の改訂に向けた検討について
  2. その他

4.出席者

委員

【委員】飯野順子、上野淳、工藤勇一、釼持勉、髙橋儀平、田中良広、竹林地毅、平根孝光、増田道子、宮﨑英憲、弓野スミ子(敬称略)
【特別協力者】新保幸一(敬称略)

文部科学省

【文教施設企画部】辰野文教施設企画部長、岡技術参事官、長坂施設企画課長、野口企画調整官、瀬戸課長補佐

オブザーバー

【文教施設企画部】杉浦施設助成課課長補佐
【初等中等教育局】(特別支援教育課) 横井特別支援教育企画官、美濃課長補佐、石塚特別支援教育調査官、下山特別支援教育調査官、丹羽特別支援教育調査官、吉田特別支援教育調査官

5.議事要旨

 (○:委員の発言、●:事務局の発言)

(1)特別支援学校施設整備指針の改訂に向けた検討について

・上野部会長より挨拶
・事務局より資料3-1、3-2に基づき文部科学省の取組や当調査研究協力者会議について、また特別支援学校施設整備指針について説明。
・事務局(特別支援教育課)より資料4-1~4-4に基づき、特別支援教育の現状や学習指導要領の改訂について説明。
・事務局より資料5、6に基づき調査研究の趣旨等について説明。
・竹林地委員より資料7に基づき、広島県の特別支援学校の施設整備の現状と課題について説明。
・増田委員より資料8に基づき、葛飾特別支援学校における施設・設備の現状と課題について説明。
・弓野委員より資料9に基づき、特別支援教育の中での聾学校施設の現状と課題について説明。

○ 特別支援学校の児童生徒数が増加している状況があるが、施設を整備するにあたっては、その背景を把握する必要があるのではないか。

○ 肢体不自由の特別支援学校では、広い廊下があるものの、車いす等の備品が廊下に置かれ、安全面で問題になっている学校もある。近年は、車いすや座位保持いす等の種類が増え、物的な支援が豊かになっているが、生活環境と学習環境が分けられるようにするために、収納スペースを整備する必要があるのではないか。

○ 視覚に困難を抱える子どもたちのための教室表示として、絵によるデザイン表示を取り入れている学校がある。そのような、大きくて見やすいユニバーサルデザインは、見て分かる環境をつくりだし、肢体不自由だけではなく軽度発達障害の子どもたちにとっても有効であるため、どの学校でも備えるべき機能なのではないか。

○ 障害の重度・重複化に伴い、医療的ケアが必要な子どもたちが増えてきている。それに伴い、非常勤の看護師のための執務室の整備について、検討してはどうか。

○ 特別支援教育を必要とする子どもの増加に対し、学校数が増えていないため、結果的に各校が大規模化し、300人を超える学校が出てきている。その場合、特別教室を普通教室に転用したり1つの普通教室に間仕切りをして使用したりするなどの実態がある。このため、都道府県における特別支援学校の整備計画の重要性を感じている。各都道府県では、厳しい財政状況の中で、特別支援学校の整備について、複数障害種に対応するような取組も見られる。複数障害種に対応する施設の在り方について議論が必要ではないか。

○ 聾学校でなされている0歳から2歳までの早期教育の取組は、地域に対するセンター的機能という大きな役割を果たすものと考えられるが、施設的な対応を検討してはどうか。

○ ICTを教育へ活用する場合、例えば、デジタル教科書などの導入のため黒板に代わる大きな大型ディスプレイを設置したり、無線LAN等により学校内でネットワーク環境にすぐアクセスできるようにしたりするという状況が考えられる。そのための施設整備についても検討する必要があるのではないか。

○ 特別支援学校におけるユニバーサルデザインにとって一番重要なのは、個にいかに対応できるかということだと思う。ユニバーサルデザインというと空間、物、道具、機器、視覚情報や聴覚情報などを想像しがちだが、空間の配置の分かりやすさがどれほど確保されているかが最も基本的な部分であると考えている。父兄の来校の際や他の学校の児童生徒が来校し学習あるいは交流をする際などにとても重要である。これらのポイントを指針に盛り込めないか検討してはどうか。

○ 現在、新宿区では通常の学校におけるICT環境整備を進めているが、その目的としては、軽度発達障害の子どもたちも含めた全ての子どもたちにとっての教室環境整備と、子どもたち自身が情報化社会を情報の発信者、受信者として体験的に学ぶことができるネットワーク環境整備、の二点である。これらは、今後の特別支援教育においても必要な視点だと感じている。

(2)その他

・事務局より資料10に基づき特別支援学校の現地調査について説明。
・事務局より資料11に基づき今後のスケジュール案について説明。

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