戻る

資料1

今後の国立大学等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議
(第17回・平成15年度第1回)議事録(案)

日  時   平成15年5月2日(金)10:00〜13:00

会  場 文部科学省分館   201・202特別会議室

出席者
委         員 木村(主査),大さき(副主査),小松(専門部会主査),在塚,池端,小野田,岸田,白石,鳥井,中塚,西川,林,孫福,山本各委員

事   務   局 萩原文教施設部長,たか技術参事官,舌津計画課長,岡技術課長,丹沢監理官,並河課長補佐,板倉整備計画室長,藤井専門官
(以上メイン席)
坂口計画課長補佐,長沢計画課長補佐,澤本整備計画室長補佐,矢部施設点検評価推進専門官,他担当官
(以上傍聴席)

オブザーバー 多田主査(会計課国立学校特別会計第三予算班),
串田視学官・大学改革官(高等教育局大学課),
小池室長補佐(研究振興局振興企画課学術企画室)
佐々木室長補佐(研究振興局研究環境産業連携課技術移転推進室)


議事】
1   報告書(案)について
2 施設の管理運営に関する専門部会における検討状況について
3 その他


 配付資料 】

資料1           今後の国立大学等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議
(第16回・平成14年度第3回)議事録(案)
資料2 報告書(案)
資料3 施設の管理運営に関する専門部会における検討状況−概要−


【 机上資料 】
   今後の国立大学等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議
   第14回・平成14年度第1回〜第16回・平成14年度第3回配布資料


【議事概要】○:委員,△:事務局

   資料1は事前に送っているので説明を省略する。何か御意見があればこの場か,後日事務局までいただければ修正する。

議事1.報告書(案)について
       事務局から全体の概要を説明した後,資料2にもとづき1章づつ審議を行った。各委員からの主な意見は以下のとおり。

第1章   今後の国立大学等施設の在るべき姿
(頭書き)
   「・・国立大学は,教育活動や研究開発に重点を置くなど個性を発揮することが期待されており,・・」は「重点を置くなど」を削除した方が分かり易い。

(教育機能の充実)
   p3,「・・人材を育成・確保する重要な役割を担っている。」とあるが,大学は人材育成の場であるとともに,学習の場でもある。人として成長する(人格形成)場を提供することを大学は自覚しなければならない。これは,キャンパスの全体の環境が重要だという話につながる。

(長期的な視点に立ったキャンパス計画)
   p7,「・・長期的視点に立ったキャンパス計画を策定する必要がある。」とあるが,長期計画は社会状況の変化などへの対応を許しながらも基本はくずさないことが重要である。「柔軟な長期計画を策定する」ぐらいの表現でないとひんぱんに変えていいように受け取られる。

(地域・社会との共生)
   「(1)地域環境,地域住民との共生」及び「(2)セキュリティと地域との共生」に具体的な記述があるので,p8「(2)社会との共生」で,具体的な例示を記述した方が分かりやすい。

   p8,(2)社会との共生,「・・大学を取り巻く社会の理解を得つつ展開することが必要である。」納税者への説明責任は重要であるが,「社会の理解を得る努力をしつつ・・」と修文したらどうか。

   p8,「(1)地域環境,地域住民との共生」でも,地域の防災拠点としての機能発揮するための具体的な機能ファシリティの必要性を強調した方が良いのではないか。

(国際化の推進)
   適切な標識や掲示板について,p15(バリアフリー化等)に記述があるが,むしろp8「6.国際化」にあった方が良い。


第2章   施設の整備,管理運営に関する基本方針

(国立大学法人の役割)
   長期的視点に立った計画的整備は非常に重要であり,大学法人の役割として,p7,(2)長期的な視点に立ったキャンパス計画の「・・責任を持って取り組む組織体制を確立する」旨を記述してはどうか。

(老朽化対策の必要性)
   老朽化対策の視点として「キャンパスの良好な環境を形成保全する」ことを加えてはどうか。

   p12,脚注「既存施設の有効活用」の観点から,当面改修整備を前提としつつ・・・では施設の整備手法をかなり限定してしまう。総合的な観点から施設整備の方針は決めるべき。また,研究に直接役立つ建物だけが議論の対象となっているように受け取れるので,「・・当面,改修整備を主体としつつ,キャンパスの環境や建物の状況に応じて整備手法を検討すべきである。」に修文したらどうか。

   改修を基本的な方針とすることをはっきりと打ち出した方が社会の理解が得易く,老朽化の解消が進むのではないか。改修は広さと高さは制限されるが,機能は新しい建物と同様になることを強調する。例外的な取り壊しを念頭においた記述はしない方が良い。

   ある特定のものだけを絞っていうのはどうかという問題提起。総合的にベストな方法を考えるのが良いのではないか。実際には新築より改修の方が高価なことがある。

(省エネルギーなど環境への配慮)
   p15,科学技術創造立国をより積極的に実現するために,新エネルギーや分散型エネルギーのより積極的な導入を考えればどうか。

(バリアフリー化等)
   p15,バリアフリーはハンデキャップを持つ人の権利のようなものである。バリアフリーは実現するものであって,「配慮」では表現が弱い。

   記述内容からすると,身障者・高齢者への配慮としてのバリアフリーよりも,全ての人々の円滑な利用に配慮するということで,ユニバーサルデザインの方が適当ではないか。

(重点的整備の進め方)
   p15,内容は,重点的施設整備とは関わらない1章で述べられた事柄を含めて記載されている。見出しを変えたらどうか。

   プライオリティを付けて施設整備を進めるということを記述して,重点的を削除する。

(適切な評価に基づく施設整備)
   p15評価は今後は大切になるが,建物だけでなくて,キャンパス全体の環境といった広い視点で評価していくことを盛り込んで欲しい。

(学生,教職員への啓蒙)
   p18,使っている側も学んでいる側も大人なので,あえて書く必要がないのではないか。

   p18,「・・意識啓発」の方が良いのでは。乱暴な使い方より,一種の既得権で,個人や部門のエゴで施設が占有されて眠っていることの方が影響が大。有効利用や効率的な利用の観点を入れて,全学的な協力体制を求めるような意識啓発の方が重要。両方入れてもいい。


第3章   施設の充実なための新たな方策

(学外資源の活用)
   p20,自治体から援助を受けることは多様な財源の活用にもなる。学外資源は概念が広いので,整理をすべきである。

   p20〜21,「・・・・コーディネーターの活用が重要である。」施設とは離れた形で提言されていると感じる。施設そのものの答申からすると逸脱するような感じがする。

   学外資源を活用するためには,単に借料を払って借りるだけではなく,お互いにメリットがないと進まない。学外のスペース確保を進めるためにもコーディネータを活用する方が良いのではないか。一般的な産学連携でのコーディネータの重要性もあるが,施設でもそのような方の関与が求められるのではないか。

  全体について
   四角に入れるのはポイントで,外は詳しい内容が一般的。四角が無い方が良いのでは。

   最初に高等専門学校等も含むと断っているので,国立大学等を国立大学にしたらどうか。

   評価は複数書かれているが中期計画等の評価と整理した方がいい。

  報告書のタイトルについて
   メインとサブタイトルで重複しないように,メインで「国立大学を知の拠点とするために」サブで「・・施設整備の在りかた」という具合の表現が良いのでは。逆でもいい。

   短くて,語調の良いのが大事。国立大学等施設ではなくて,国立大学施設とした方が良い。特色ある発展をするのは大事だが,「個性」を強調するのは賛成ではない。

   案の2を中心に事務局と工夫をする。

  本日の議論を踏まえた修正を行った上報告書案を各大学へ意見照会することが主査に一任された。


議事2.施設の管理運営に関する専門部会における検討状況について
    小松専門部会主査から,資料3に基づき専門部会の検討状況について説明。各委員からの主な意見は以下のとおり。

   「マネジメントの推進」というだけでは不十分。マネジメントに積極的に取り組んでいるところが優遇されるような経済原理が働かないと運営費交付金は研究に使ってしまう。国の役割のところにシステムをつくるように書いてもいい。

   英国ではマネジメントを評価して交付金に反映させている。

   コストパフォーマンスの視点で施設マネジメントに取り組むのは民間では当然。その背景にあるのは,償却概念がある。償却と廃棄の問題をからませて,コストパフォーマンスをベストにするというのが,施設マネジメントの根源となる。償却概念がなくて,施設マネジメントのインセンティブをどのように発揮させるのか。廃棄が適切に行えるのか疑問。

   建物の償却概念は欧米にはなく,建物は長期間使用するという大前提がある。耐用年数を決めて償却するという概念が大学で成立するか議論が必要。正しく使えば建物は100年もつ。日本は十分に手を掛けず30〜40年すれば建替ていて,償却という概念が生まれたが,今後はそうはいかない。工場や病院のように変えていかなくてはいけない建物は償却も考えつつ計画しなければいけない。一方で記念碑的な建物に償却の概念はなじまない。使い分けをきちんとやることが,マネジメントの出発だろう。

   施設マネジメントの前提として施設水準を設定する。スペースの水準については,例えば本学では単位学科でどれくらい必要か,確保のためにどのような手段を講じるかが施設マネジメントとなる。むしろスペース水準を確保するための実施方策を書くべきではないか。国の方針と中期的に関わってくる。

   基準面積と保有面積の(資料2参考5)乖離を縮め,充足することが優先的な政策課題にならざるを得ない。中長期的には,基準面積の拡大も必要になってくる。大学の理解を得るために基準面積の大綱化を行うこととしている。専門部会の水準は基準面積の問題というよりも単体の建物のアクティビティをどこに振り向けるかということ。

   現状をきちんとしたデータに基づいて把握する。ベンチマークを参考にして目標が設定できる。不十分なものにアクティビティを振り向ける判断ができる。同時に「講義室の面積がこれくらいある。」等を公表する。それによって,質なり環境なりが第三者が判断できる。

   事務局から次回の予定を説明





ページの先頭へ