AI for Science推進委員会(第4回) 議事録

1.日時

令和8年4月23日(木曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省東館16階 大会議室 及び オンラインのハイブリッド形式

3.議題

  1. 「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」について(報告)
  2. 「AI for Scienceによる科学研究革新プログラム」について(報告)
  3. 「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」の実現に向けた具体策について(一部非公開)

4.出席者

委員

川原主査、相澤委員、合田委員、牛久委員、大上委員、北野委員、小長谷委員、泰地委員、高橋委員、津田委員、松岡委員、溝口委員

文部科学省

淵上 研究振興局長、生田 大臣官房審議官、阿部 参事官(情報担当)、豊田 研究振興戦略官(人工知能活用担当)、栗原 計算科学技術推進室長、山本 学術基盤整備室長、池田 参事官補佐、轟木 参事官補佐、萩谷 課長補佐

オブザーバー

赤池 科学技術・イノベーション推進事務局参事官(統合戦略担当)、太田 科学技術・イノベーション推進事務局参事官(統合戦略担当)参事官補佐、大西 総務省国際戦略局技術政策課技術革新研究官、戸佐 外務省経済局経済外交戦略課主査、石橋 経済産業省商務情報政策局情報産業課AI産業戦略室専門職、永野 科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー

5.議事録

【川原主査】  それでは、定刻となりましたので、AI for Science推進委員会の第4回会合を開催いたします。委員の皆さんにおかれましては、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日も、現地出席とオンライン出席のハイブリッドでの開催となっております。
 本日の委員会は、事前に登録のあった報道関係2社による撮影を認めております。撮影時間はこれより冒頭の約3分程度といたします。撮影は、会議の進行の妨げにならないよう御配慮をお願いいたします。なお、頭撮り終了時間となりましたら、報道関係者の皆様には御退出をいただき、その後、議事に入らせていただきます。
 それでは、報道関係者の皆様は撮影をお願いいたします。
 ではまず、出席者の御紹介、配付資料の確認と、ハイブリッド開催に当たっての注意事項について、事務局より御説明をお願いいたします。
【轟木補佐】  事務局でございます。まず、本日の出席状況について御案内いたします。桂委員、丹波委員、横山委員が御欠席と聞いてございます。丹波委員に代わりまして、SB Institutions株式会社より井尻代表取締役社長兼CEOにオブザーバーとして、オンラインにより少し遅れて御参加いただくと聞いてございます。
 また、関係各省及び関係機関からもオブザーバーとして参加をいただいてございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、議事次第に基づきまして、配付資料を確認させていただきます。現地出席の方はお手元の配付資料、オンライン出席の方はダウンロードいただいている資料を御確認いただければと思います。配付資料につきましては、資料1-1、1-2、2-1、2-2、2-3、資料3、参考資料1から4と、机上配付資料を二つ御用意させていただいてございます。もし現時点でお困り事や不具合等がございましたらお知らせいただければと思いますが、いかがでしょうか。ありがとうございます。
 続きまして、ハイブリッド開催に当たっての注意事項を申し上げます。御発言時を除き、マイクは常にミュート、ビデオは常にオフとしていただけますと幸いです。運営の都合上、現地出席の方も含めて、御発言いただく際は「手を挙げる」ボタンを押して御連絡をいただければと思います。その際、不具合等ございましたら、都度事務局まで御連絡をいただければと思います。
 事務局からの御案内は以上でございます。
【川原主査】  ありがとうございます。本日は、1番目がAI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針について(報告)、それから2番目が、「AI for Scienceによる科学研究革新プログラム」について、これも報告、三つ目が「AI for Scienceの推進による基本的な戦略方針」の実現に向けた具体策についての3件の議題を予定しております。
 なお、議事(3)については、公開の場で意見交換を行った後、AI for Science推進委員会運営要綱第2条に基づき、非公開の場でも意見交換をさせていただきます。
 頭撮りはしておられないですよね。
 それでは、議事(1)に移りたいと思います。AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針につきまして、事務局より御報告をお願いいたします。
【轟木補佐】  ありがとうございます。それでは、事務局からAI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針について、資料1-1、資料1-2に基づき御説明をさせていただきます。
 AI for Science推進に向けた基本的な戦略方針につきましては、本委員会でも合計3回にわたり御議論いただきまして、本年3月31日に文科省において決定、4月3日に参考資料集と併せて公表させていただいております。委員の皆様におかれましては、これまでの精力的な御議論に改めて感謝申し上げます。
 改めまして、戦略方針の内容について、簡単に御報告をさせていただければと思います。資料1-1に加えて、資料1-2も併せて御覧いただければと思います。
 資料1-1につきまして、1枚おめくりいただきまして、本戦略方針においては、目次で示しているような構成で整理をさせていただいているところでございます。
 2ページ目でございます。総論のところでは、日本国内においてAI法、AI基本計画、そして第7期科学技術・イノベーション基本計画の策定などの動きがある中で、国際的にもAI for Scienceに関して各国で国家戦略が策定されるなど国際競争が激化している点に触れつつ、日本としてAI for Scienceに危機感、スピード感を持って今、対応する必要があるということを述べ、AI for Scienceを戦略的に推進するに当たっては、日本の強みを最大限に活かしていく必要があるとし、情報基盤、研究基盤、社会基盤という三つの基盤で日本の強みを整理するとともに、日本の課題として研究力・人材、計算資源・研究データに加え、横断的課題・ガバナンスも含めて整理をさせていただいたところでございます。
 そのような中、4ページ目、今後の方向性と目的というところで、本戦略方針では、2030年代には、AIが研究の自然な一部として活用される環境を実現し、日本が自律性と信頼性を備えた研究国家としてAI for Science先進国の地域確立に向け、政策的な目的として3点、科学研究の革新と科学的発見の加速・質の変革、研究力の抜本的強化と科学の再興、そしてそれを通じた日本の優位性・戦略的自律性の確保を目的に据えてございます。
 その実現に向けた具体的な手段といたしまして、5ページ目から、研究力・人材については、世界を先導する科学研究の創出、そしてAI for Scienceのあらゆる分野での波及・振興による科学研究力の底上げ、これを両輪で推進するとともに、AI基礎研究を強化するということ、それに加えまして、AI関連人材の育成をしっかりと行っていくということ。
 計算資源につきましては、「富岳NEXT」の開発をはじめHPCIの戦略的増強・利便性の向上、産学・国際連携を通じた計算資源を活用すること、そして研究データにつきましては、高品質データの創出と一体的な運用を実現するための研究インフラの整備、これを行っていくこととしてございます。
 また、特によく御議論いただきました6ページ目からの重点分野につきましては、第7期基本計画における17領域をAI for Scienceの戦略方針においても重点分野としつつ、具体的な事業の推進に当たっては、世界トップレベルの研究が既になされていることとか、日本の強みやデータセットを有していること、データ駆動型研究はAI研究者とドメイン研究者の協働体制が構築されていることを踏まえて、基礎研究段階からの研究開発を推進していく必要があるとし、当面のターゲットといたしましては、そのような点に加えまして、産業インパクトや国際競争力があり、相対優位を確立できるもの、また、研究生産性の向上に大きく影響を及ぼし得る基盤的なもの、公共性が高いものなどに該当するものから順次設定をすることとしてございまして、この考え方に基づいて後ほど議事(2)で御説明をさせていただく基金の基本方針についても定めさせていただいたところでございます。
 7ページ目、AI for Scienceにおける研究データの考え方についても論点になっていたところかと思います。これまでもオープン・アンド・クローズ戦略の下で、オープンサイエンスとかフェア原則に基づいて研究データの管理等が行われてきたところでございますが、今回、まさにAIの技術的進展等を踏まえまして、AIの利活用等によって研究データの流出等の想定外の不利益を被るおそれがあるということが指摘されていることを踏まえまして、その対応としまして、研究促進とリスク低減のバランスを踏まえたAI for Scienceの推進におけるAI利活用に係る研究データの取扱いに関する考え方及びチェックリストを整理させていただいたところでございます。
 9ページ目以降、各論におきましては、研究力、人材、データ、基盤、それぞれの論点に基づいて今後の取組を具体化するとともに、特に産学連携においては、科学とビジネスが近接化している点、AI技術が様々な産業の分野に浸透して産業の在り方が変容しているこの状況下において、科学研究活動によって創出されるデータとかAI研究等を通じて、より高度で信頼性の高いAIの開発による産業界への影響は非常に大きく、データ・計算基盤の活用も含めた産学が連携したAI for Scienceの推進が極めて重要であること。
 また、国際連携については、日本が国際的な発展において不可欠な地位を確立するために、日本の強みを活かし、世界トップレベルの研究機関・研究者との間で相互の強みを補完し合う互恵的な連携・協働体制を戦略的に構築する必要があり、その際には、国・地域ごとの特徴・強みなどを分析した上で、研究データやAIモデルの取扱い、知財等について、経済安全保障の観点にも留意しつつ戦略的に連携していく必要があるということとしてございます。
 また、本戦略方針の実行に当たっては、今後5年間を集中改革期間といたしまして、研究力、人材、計算資源、研究データについて、合計20個のアクション項目も別紙という形で整理をさせていただいたところでございます。今後は本戦略方針に基づきまして、本日議題(3)でも詳しく御議論いただければと思ってございますけれども、AI for Scienceの推進に向けた具体策について是非検討していければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
【川原主査】  ありがとうございます。ただいまの御報告を踏まえまして、もし御意見等がありましたら挙手にてお知らせいただけますようお願いいたします。
 よろしいですかね。では、ありがとうございます。
 続きまして、議事(2)に移りたいと思います。AI for Scienceによる科学研究革新プログラムにつきまして、事務局より御報告をお願いいたします。
【轟木補佐】  ありがとうございます。続けまして、引き続き私の方から御説明をさせていただければと思います。資料2-1を御覧いただければと思います。SPReAD、ARiSE、それぞれについて説明させていただければと思います。
 まずは、SPReADについてでございます。皆様の机上にもリーフレットを配付させていただいたところでございますが、先週4月17日金曜日にSPReADについて公募を開始したところでございます。前回の推進委員会での活発な御議論をいただいたところでございますので、先日の4月17日に使用した事業説明会の資料も用いながら、簡単にその事業概要について説明させていただければと思います。なお、机上配付資料2として事業説明会の簡単な結果報告の資料も配付してございますが、個別具体の数字も含みますので、配付のみとさせていただければと思います。
 SPReADについては、これまでもお示しをしてきましたように、本事業は、AI for Scienceの波及・振興を目的としてございまして、迅速な支援、AI導入に必要な伴走支援、独創的研究の芽出し支援の三つの柱を置いてございます。3ページ目でございます。
 おめくりいただきまして、迅速な支援につきましては、AI分野は技術的革新が極めて速く、従来の審査スキームでは、研究の着想から実際に研究を実施するまで時間がかかってしまうという声も踏まえまして、年に2回の公募を行って効率的かつ適切な審査をするため、機動的かつ挑戦的な審査・採択スキームを導入することとしてございます。
 続きまして、AI導入に必要な伴走支援でございます。5ページ目を御覧ください。AI for Scienceの実施に当たっては、計算資源の活用方法とかAIに関するノウハウなどに相当の差が研究者間でも存在していると認識してございます。これがAI導入の障壁となる場合があるため、本事業を通じて、研究者がAI導入に必要な知見を適時適切に得ながら研究を推進できるよう、コミュニティーの形成とか事業説明会を通じた、そういった伴走支援を実施する予定としてございます。
 ページをおめくりいただきまして、独創的な芽出し支援でございます。特にAI for Scienceの分野においては、分野横断的で探索性が高く、必ずしも将来の展開を見通しやすいものではなく、だからこそ多様な分野における自由で挑戦的な取組を支援して、将来につながる新たな可能性の芽を幅広く育んでいくことが重要であると考えてございます。そのため、研究者の挑戦的なアイデアをより拾いやすくする審査・採択スキームを導入することとしてございます。
 続きまして、7ページ目、こちらは事業全体の流れを示したものでございます。本事業SPReADは、令和7年度補正予算によって実施するものでございまして、1年で事業を完了する必要があることから、このようなスケジュールとなっているところでございます。
 8ページ目、公募概要でございます。4月17日金曜日に1回目の公募を開始してございまして、応募締切りは5月18日正午としてございます。また、2回目の公募は今、6月上旬頃を予定してございます。応募資格といたしましては、ここに記載してある条件のみでございまして、大学・研究機関に所属している研究者はもちろんのこと、民間企業に所属している研究者とか大学の学部生・院生、高専生等の学生の応募も歓迎しているところでございます。また、本事業の対象経費についても、補正予算という関係上、人件費は対象外となってしまいますけれども、それ以外の項目、AI for Science研究に関するものであれば、幅広く対象としているところでございます。また、公募対象といたしましても、人文学、社会科学から自然科学までのあらゆる分野の研究を対象としているところでございます。
 続きまして、9ページ目でございます。御存じのとおり本事業では、一部AIの活用や無作為抽出の仕組みの導入をするため、審査に関する前提として、その点につきましても公募要領や事業説明会でも説明をさせていただいたところでございます。
 なお、そのような仕組みの導入につきましては、続いての10ページ目、11ページ目にもございますとおり、日本学術会議の提言や第7期基本計画においてもその方向性が示されているところでございます。
 12ページ目、審査の全体像についてでございます。本事業の審査は、二段階での実施を予定してございます。第一段階として、応募書類等の内容を踏まえて、研究領域が想定されるユースケース、例えば、AIモデル開発とかデータセット構築とか、本事業では八つのユースケースに主に分けて申請していただくことにしてございます。それらに応じて、各研究課題について適切な審査を行うために審査区分を決定することとしてございます。その際に、あくまで審査区分を決定する際の参考情報として、AIインタビューしていただいた内容を活用することとしてございます。
 そして、第二段階として、第一段階で決定した審査区分ごとに、ピアレビューと無作為抽出を組み合わせて採択課題候補を選定して、最終的な採否につきましては、研究分野のバランス等を考慮して審査委員会において総合的に判断していただくということにしてございます。ですので、無作為抽出のみによって採択課題を決める仕組みとはなっておりませんので、そこの点を補足させていただきます。
 13ページ目は、AIインタビューの概要を示したものでございます。
 続きまして14ページ目は、ピアレビュー、無作為抽出の方法について具体的に記載しているページになってございます。
 15ページ目、最終的には、審査委員会におきまして研究分野のバランス等を考慮して総合的に判断することとしておりまして、また、限られた予算でAI for Scienceの波及・振興を図るという観点から、なるべく多くの研究課題を採択できるよう、採択率を重視して配分を行う予定としてございます。ですので、場合によって配分額は申請額を下回る可能性もあることがございます。また、今回、審査・採択に当たって迅速性と適切性の両立を図る観点から、審査委員に対しても審査に係る所見等を求めないということとしてございまして、そのため、申請者に対してコメント、その他個別の審査内容等が開示できない形となってございます。
 16ページ目でございます。週明け、伴走支援の一つといたしまして、計算資源提供者による研究者向け合同説明会の実施を予定しておりまして、その御案内でございます。
 17ページ目、こちら最後になりますけれども、これは事業説明会とは全く別の資料ではございますけれども、我々としても、しっかりSPReAD、本事業につきまして今後も継続的に実施をしていきたいと考えておりまして、現在聞こえているSPReADの課題について少しまとめた資料を御用意させていただいたものでございます。
 一つ目の課題として、今回令和7年度補正予算は単年度になりますので、継続的な支援の仕組みが必要ではないか。今回公募が4月と6月になっておりまして、年度後半に対応できていないというところ、世界の潮流に遅れることなく対応するために年間を通した機動的な公募の仕組みが必要ではないか。そして、SPReAD、ARiSEの規模の支援規模の差が大き過ぎるというところで、SPReADからステップアップできるような枠組み、SPReADとARiSEのちょうど真ん中をカバーできるような枠組みが必要でないかという点とか、あとは、計算資源の確保につきまして、今回の公募を通じまして、現場が必要とする具体的な計算資源の種類等を分析しまして、迅速な計算資源の確保・分配に関する支援システム、これも検討すべきではないか。
 そして、審査手法につきまして、第7期科学技術・イノベーション基本計画や日本学術会議の提言等も踏まえつつ、審査におけるAIの利活用や無作為抽出の導入について、今回の挑戦的な手法を十分に分析した上で、その導入効果や影響等を検証して、今後、審査資金配分手法や研究評価システムの改善などに活かしていくべきではないかというような形で今課題をまとめさせていただいているところでございます。ここで挙げた課題とか、現在の応募状況、その結果なども踏まえつつ、今後の事業設計について更なる検討を進めていきたいと考えているところでございます。
 SPReADについての説明、資料はこちらで以上でございます。
 続きまして、ARiSEの方につきましても、資料2-2、資料2-3に基づいて簡単に私の方から御報告させていただければと思います。
 ARiSEにつきましては、先日の推進委員会での議論も踏まえまして、戦略方針に基づく基本方針を先週4月16日木曜日に公表したところでございます。本体資料は資料2-3のとおりでございますが、その概要を資料2-2にまとめてございますので、こちらで説明をさせていただきます。
 ARiSEにつきましては、戦略方針を先導するフラッグシップ事業として、我が国の強みを最大限活かせる重点分野及び戦略ターゲットへの集中投資により、世界を先導する科学研究成果の創出並びに世界トップレベルの研究機関・研究者との戦略的な国際連携を推進し、我が国がAI for Scienceにおいて技術的不可欠性と戦略的自律性を確立し、不可欠な国際研究パートナーとなり、日本がAI for Science先進国の地位を築くこと、これを目的としているところでございます。
 本事業は大きく、戦略ターゲット型と国際・融合型、2種類のプログラムを設けてございます。戦略ターゲットにつきましては、これまで戦略方針でも議論いただいたとおり、マテリアル、バイオ、大型研究施設に関する三つのターゲットを設け、それぞれ予算規模、採択課題数を設定し、科学基盤モデル、AIエージェント、次世代AI駆動ラボシステムなどの開発を一体的に推進して、産学の共同によって先駆的取組を早期実装・ビジネス化、イノベーションを創出することを目的としてございます。そして、既に準備し公開している取組を対象とさせていただいてございます。また、基本方針におきまして、研究動向等を勘案し戦略ターゲットの追加・改定を行うということとしてございます。
 また、国際・融合型につきましては、ターゲットという形は設けず、新興・融合分野や戦略方針に定められた重点分野を含むあらゆる分野を対象とし、研究力の高い同志国などの戦略的な国際連携等によりチームを構築し、AI for Scienceに係る独創的な研究や、ツールの開発・高度化を推進するものとか、新たな勝ち筋の探求、国際的なチャレンジへの参画等を目指す取組を支援する予定でございます。
 本事業につきましては、二つのプロジェクトの共通事項としまして、AI研究者及びドメイン研究者のCO-PI体制であることとか、オープン・アンド・クローズ戦略を踏まえたデータマネジメントプランの策定を求めているところでございます。また、本事業によって創出されたデータにつきましては、各分野・ドメインの特性に応じたデータ基盤とかNII-RDCの利活用を推奨しているところでございます。また、研究の進捗に応じ追加配分の可能性もあるということとしてございます。本事業は今後、5月上旬の公募開始を予定してございまして、採択された研究課題につきましては10月以降の研究開始を予定してございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
【川原主査】  ありがとうございました。ただいまの報告を受けまして、もし御意見等ありましたら挙手にてお知らせいただけますようお願いいたします。
 お願いします、津田委員。
【津田委員】  CO-PI体制ということなんですけれども、重複制限とかはあるのでしょうか。AI側の人材が少ないもので、あまり重複制限が厳しいとかなり制約条件になってしまう気がしますが、いかがでしょう。
【轟木補佐】  ありがとうございます。その点は公募要領等で明確化を図るよう検討を進めているところでございます。そこの観点は少しいただいたコメントを踏まえた上で検討していきたいと思います。
【川原主査】  お願いします、松岡委員。
【松岡委員】  CO-PIのところで質問というか、ちょっと検討いただきたいなと思っているところがあります。私は量子コンピューターとかその辺のところから来ているので、その周りでこれに出せないかという検討はしているんですけれども、やっぱりドメイン研究者がなかなか忙しくて、こういうことを検討すべきなんだけれども検討できないとか、適切なAI研究者とコネクションを持っていないみたいなことが多いかなと思っていまして、その辺のマッチングなのか、CO-PI体制の支援みたいな何かそういうところを御検討いただいた方がいいのかなと思っていますが、何かもし御計画とかあればというところですが、いかがでしょうか。
【轟木補佐】  ありがとうございます。その点も含めて、まさにこれはJSTとも少し連携をして検討させていただきたいと思います。
【川原主査】  他にいかがでしょうか。オンラインの先生方もよろしいですか。
【泰地委員】  この後は、ARiSEの基本方針についてはもう余り議論しない感じなんですかね。
【川原主査】  もう公募要領が固まる寸前だと思いますので。議論の内容によってはした方がいい部分もあるかとは思いますけれども。
【泰地委員】  これはちょっと申し訳ないことながら、このARiSEの基本方針というのは、やっぱりこの後のAI for Scienceの推進の上で一番重要なところかなと思ってございます。ARiSEの基本方針についてはこの委員会では余り議論されずに、前回、僕が最後に意見を言って言いっ放しで終わっちゃったぐらいで終わったというところで、何か余りここで議論する場がなかったかなというふうに感じてございます。これを議論しないでこの委員会ってどういう意味があるのかなというぐらいに感じるぐらいなんだけど、是非、本当はやっぱりここでこの中身がどういうふうに決まっているのかとか、マテリアルが100億で30、30、40、10掛ける4ですかね、ライフの課題の考え方とか、前回、この基盤の部分でもうちょっと、今はエージェントっぽいところをしっかりやらなきゃいけないからという意見を申し上げたんですけれども、この考え方はどうしてこういうことになっているのかというところは、本当はちょっとちゃんと説明してほしいかなとは思っているところであります。意見として申し上げました。
【川原主査】  ありがとうございます。この点、この委員会の整理で反映されている点がもしありましたら、文科省からお願いいたします。
【轟木補佐】  ありがとうございます。すみません、基本方針の本文のところがなかなか時間の関係でも御説明ができておらず、大変失礼いたしました。
 マテリアルにつきましては、基本方針の3ページ目から4ページ目のところに研究課題のそれぞれの具体的な概要とか設定趣旨を少し書かせていただいているところでございます。マテリアルにつきましては、我が国の国内総生産の3割以上、総輸出額の2割強を占め、かつ基幹産業である自動車・電子部品などを支えるものであって、我が国としては勝ち続ける必要がある分野であるというようなところとか、戦略方針でも書かれているとおり、基盤、データ、そういったものが存在する点とか、マテリアル産業と研究産業機器の国際競争力を更に向上させることが期待されるといったような設置趣旨を設けて、課題についても(ア)、(イ)、(ウ)というような形で少し細分化をした形で、今、ターゲットとして設定させていただいているところでございます。
 また、少し前回の推進委員会で泰地先生から御発言いただいた基盤のところにつきましては、まさに研究の自動化・自律化みたいなところも読めるように、基本方針の5ページ目、設定趣旨の2段落目、本事業の推進を通じて、我が国が世界に誇る大型研究施設・研究装置において、その運転の最適化とか、ハイスループットに向けた、ラボラトリーオートメーション含む自動自律化とか、デジタルツインなどの高効率な測定・実験及び創出されるデータの分析能力の向上を実現できるAIエージェント群、AI基盤システム、これを開発・実証するというところで、まさに大型研究施設の自動・自律化、AI駆動ラボシステムみたいなところもここでしっかり提案として出していただけるような設定趣旨ということをさせていただいているところでございます。
 また、今回の基本方針につきましては、この基本方針に明記をさせていただいていますとおり、今回は、戦略ターゲットについては順次設定させていただくというところで、今回は今この三つのターゲットとしてございますけれども、少し本事業の進捗状況とか国際的な研究動向等も含めて、本基本方針は追加・改定をできるという形にしてございますので、是非そういったところで追加の戦略ターゲット等について引き続き議論させていただければと思っているところでございます。
【泰地委員】  ありがとうございます。でも、このマル3のところは、あくまでも大型研究施設・研究装置というところに限定されているという読み方にはなるんですよね。
【轟木補佐】  おっしゃるとおりでございます。まさに今回戦略方針でも、研究の生産性・効率性を向上させる基盤となるような研究設備について、ある種、重点分野、戦略ターゲットを定めていこうというところでございましたので、そういった趣旨を反映した形とさせていただいているところでございます。
【川原主査】  ありがとうございます。北野委員、ありますか。
【北野委員】  大型研究設備・研究装置は具体的に何を想定しておりますでしょうか。例示としては放射光のようなものでしょうか。シーケンサーのようなものは多くの施設が持っています。それが大型になるのかならないのかシーケンサーが10個以上あれば大型になるのかなど、その辺りの具体的なイメージが少し分かりにくいと思いました。
【轟木補佐】  ありがとうございます。その点はちょっとJSTとも議論させていただいて、公募要領の反映などのタイミングでちょっと明確にできるようにしていきたいと思います。ありがとうございます。
【川原主査】  どうぞ、牛久委員。
【牛久委員】  似たような話で、GPUがたくさんあったらそれは大型施設なのか、ロボットが、「まほろ」が7台いたら、それは大型施設と言えるのかみたいな話とかも気になるので、是非そちらの方もまたアップデートがあれば教えていただきたいです。
【川原主査】  いつものことながら次の議題を先取りして質疑の内容が移ってきておりますので、よろしければ、早速、議事(3)に移っていただく方がいいかなと思いました。
 それでは、「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」の実現に向けた具体策につきまして、事務局の御説明をお願いします。
【轟木補佐】  ありがとうございます。続きまして、引き続き私の方から説明させていただきます。
 資料3を御覧いただければと思います。「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」の具体化に向けてというところでございまして、1ページ目おめくりいただきまして、具体策(案)ということで少し示させていただいてございます。3月31日に基本的な戦略方針を策定いたしまして、今後5年間が集中改革期間であるということ、そして大胆な投資でAI for Scienceによる科学研究の革新を実現していくこと、そして2030年、全国どこでも誰でもAIを駆使した高度な研究活動が可能となる社会を実現するということとされておりまして、まさにこの具体化に向けて今、四つの柱で少し整理を始めているところでございます。
 今まさに御議論もいただきました先導的事業の実施というところで、ARiSE、SPReAD、これをしっかり実行していく。その際、AIの基礎研究もしっかりやっていくというところとか、マル2、今回の推進委員会では是非この次世代研究インフラの構築というところを非公開の場も含めて中心に議論できればと思ってございます。戦略方針で掲げた研究データ、情報流通基盤、計算基盤、それぞれ戦略方針で掲げた目標がございますので、ここをどう目標を達成していく、そしてさらにそれをどう実装に落とし込んでいくのかというところも含めて是非議論させていただければと思ってございます。
 三つ目は官民連携でございます。データにつきましては、例えばAI開発等においてオープン・アンド・クローズ戦略を踏まえた産業界とのデータ連携とか、まさに今、計算資源のところでは、国内の計算基盤をしっかり整備をしていくということと同時に、需要の急増に対応するため、国内の民間計算資源の活用、こういったことも考えられるのではないかと思っているところでございます。
 そして四つ目、国際連携というところでございます。まさに今、米国のジェネシス・ミッションでもいろいろ動きがあるところ、そういったところとの連携を調整していたり、EU、Horizon Europeとの関係とか、英国などとも今、国際連携をやっていくべく調整を進めているところでございます。
 1ページおめくりいただきまして、こちらは現状の報告という形になります。まさに米国との連携というところでいいますと、先月3月に高市総理が訪米をされまして、そこでその結果を踏まえて発出された米国側のファクトシート、こちらでは、科学・技術・宇宙分野について、両国は共同プロジェクトや新たな取組を通じて引き続き卓越した成果を上げ続けていくということが確認されてございます。具体的には、一つ目の矢羽根にありますとおり、AIを活用した科学的発見とイノベーション、ハイパフォーマンス・コンピューティング、量子技術に関する協力を推進する意向表明(SOI)に署名をしているところでございます。また、外務省のホームページにおいても、AIを含む先端技術分野など経済安全保障分野での日米協力を一層強化するということでプレスリリースが出されているというような形で、このような形で日米の科学技術連携を進めていきたいということを思ってございます。
 続きまして、今回公開の場という形で少し頭出しといいますか、まさにAI for Scienceを支える次世代研究インフラの構築について、今、我々の方で考えているところを御説明させていただければと思ってございます。AI for Scienceにおいては、まさに世界で最もAIを開発・活用しやすい国となり科学の再興を果たすためには、それを支える研究インフラの構築が不可欠であると考えてございます。ここに示させていただいていますとおり、実験基盤、データ基盤、計算基盤を整備すると同時に、ここではパイプラインというふうに表現をしてございますけれども、例えばSINETの高度化とか、基盤間に係る認証やUIの共通化、AI駆動型基盤の開発などの各基盤をつなぐ仕組みの整備、これも必要であると考えているところでございます。
 また、次世代研究インフラを議論するための整理ペーパーというような位置付けで4ページ目のような資料も作成をしてございます。垂直性と水平性というような呼び方をしてございますけれども、縦軸に垂直性、分野に特化になっているかどうかという点とか、横軸に水平性、異分野の汎用性がどれだけあるかというところでございます。
 共用実験基盤につきましては、汎用実験ロボットなどの開発によって一定の水平性確保に向かいつつも、やはり多様な分野・領域ごとに必要となる試料とか操作、装置構成に強く依存するために、やはり垂直性、すなわち、分野に特化した性質が高いのかなと思ってございます。このため、AIエージェント等による自動化・統合において装置ごとのインターフェース標準化、プロトコル基準の共通化などがボトルネックとなるのではないかというところ。
 そして、共用データ基盤、こちらにつきましては、分野ごとにデータフォーマットとか前処理手法が異なり、垂直・ローカル性が有効な場合もありますけれども、一方で分野横断的な相互運用性が着実に向上してございまして、特に分野内で細分化されたデータ基盤の統合・大くくり化が進展している状況と認識してございまして、まさに中間的な立ち位置になるのかなと思ってございます。
 そして、共用計算基盤につきましては、利用されるアプリケーションは分野ごとに異なるところではありますけれども、計算資源自体の均質性は非常に高まってきてございまして、ユーザー環境の抽象化・標準化が進展しており、かなり汎用性は高いものとなっているのかなと思って、このような図を用意しているところでございます。
 また、これら三つの基盤につきましては、計算基盤を共通実行レイヤー、データ基盤を知識統合レイヤー、実験基盤は物理実行レイヤーとする階層構造を形成してございまして、AIエージェントはこれらを横断することで、仮説生成から検証までのループを統合的に実行するというような形のイメージを少し思い描いているところでございます。ただ、この資料につきましては、あくまでたたき台でございまして、委員の皆様から、日本が目指すべき次世代研究インフラの形などについて是非コメントいただければと思っているところでございます。
 なお、本議題につきましては、この後、非公開の場で、更に事務局から資料を用いて御説明させていただいて、御議論いただく時間を確保いただいているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【川原主査】  ありがとうございます。ただいまの御説明を踏まえて、委員の皆様から様々な御意見をいただきたいと思います。公開の意見交換の時間は20分程度を予定しておりますので、意見がございましたら、挙手にてお知らせください。
【溝口委員】  御説明ありがとうございます。この4ページ目なんですけれども、一番下の文字として、仮説生成からスタートなんですけれども、どちらかというと、何回目かの会議で話題になったように、最近はもうAIがサイエンティストとして研究立案からしてというのが世の中の潮流なので、どちらかというと、仮説生成の前に研究立案からもう行うというようなことを入れた方がいいのではないかというのがあります。
 以上です。
【川原主査】  ありがとうございます。御説明にもありましたとおり、まず、ARiSE、SPReADという先導的な事業が始まって、しかもこの二つが随分と違う性質を持っているというのがあります。ARiSEの方はもう既にある程度経験のあるチームがトップを走るために支援するという形になると思いますし、SPReADはまだこれから初めてAI for Scienceに取り組んでみるという方に広く網を掛けるところだと思っています。そういう先導的な事業があって、更にこれから今回のこの予算で完成するものでも到底ない。むしろこれから始まるものですので、そういう採択者の方あるいは採択者に限らずですけれども、もっと挑戦したいという人をどのような仕組みで受け止めて予算を配分するなりしていくかというところが多分基本的な具体策の議論のポイントかなと思っています。
【溝口委員】  その点でいうと、先ほどのARiSEの方針の3ページ目、(ア)で最後の方に、終了後も継続的に必要となるいろんな設備を、継続的に、資金などを確保するということを実現するということだったんですけれども、これは3年以内に実現する、つまり、そういったいろいろな資金でしたり、資源のサイクルを3年以内に実現するというような理解ですね。
【轟木補佐】  おっしゃるとおりでございます。
【溝口委員】  なるほど。ありがとうございます。ちょっとハードルがかなり上がっているかな、大変なような気がしますが、そうなると、利用料を取るみたいな感じですね。
【轟木補佐】  おっしゃるとおりです。基本方針の注釈2のところにも少し書かせていただいていますけれども、資金確保の粒度につきましては、国からの研究費に加えて、企業からの共同研究開発費とか会費とか利用料収入などを受けることも含めた資金確保方策を実現するということとしてございます。
【溝口委員】  この制度自体は今のところはもう3年で終わり。今後のことは言えないと思うんですけれども……。
【轟木補佐】  そうですね。事業としては今、3年間の期間をいただいていますので、まずはそこを想定しているところでございます。
【溝口委員】  分かりました。
【大上委員】  東京科学大の大上です。この全体資料はまとまっていて、計画についてはよく理解できているんですけれども、研究という文脈だと難しいのかもしれないですけれども、人材育成の観点が少し抜けているかなと思っています。SPReADを半年とかARiSEを2年半とか、あとはそのほか今後5年間でやらなきゃいけないというのはよく理解はするんですけれども、それに対してAI人材の育成という観点が、余りここではカバーされてないのかなとちょっと思いました。当然他事業でも例えばBOOSTの博士後期支援とかBOOSTの若手研究者支援などでもカバーされているところだと思うので基本的には問題ないと思うんですけれども、AI for Scienceを推進するのも人材ありきのところもあると思いますので、その点の言及がこの中からちょっと見えないというところが気になりました。
 以上です。
【川原主査】  ありがとうございます。私もちょっと感想を人材育成に関して付け加えさせていただくと、BOOSTは全ての大学が多分取っているわけではないですけれども、採択されている大学においてはすごくよい、横串を刺す仕組みになっているかなと感じます。AIの専門家だけではなくて、各分野で研究室としては必ずしもAI for Scienceはやっていないけれども、博士課程で目利きの一人で独立してできる学生さんがうまいことそういうコミュニティーの中に入って、大学横断的に研究室をまたがるコラボレーションにつながったりするんじゃないかなと思いますので、そういう人材育成も含めて裾野を広げることは大事かなと私も感じました。
【川原主査】  泰地委員、お願いします。
【泰地委員】  今日の全体的にはこれは必要なことが書いてあるかなとは思うんですけれども、例えば米国のアメリカン・サイエンス・クラウドの話とかを聞いた後にこれを見ると、やっぱりこれって、NIIとかのデータ基盤があって、理研の方は計算基盤があって、結局、何となくばらばらでやっているものをちょっとくっつけてみましたみたいになるのに比べて、アメリカの方は何か相当一生懸命ユニファイドでやろうとしているような雰囲気もあって、もう少しガバナンスを利かせて統一的なシステムにするという方向にしないと、またばらばらになっていっちゃうじゃないかなというのがすごく心配な感じです。
 オートメーションラボについても同じような感じで、米国の方はなるべくいろんなところをつないでやろうというところが。何となく大学ごとに拠点をつくるみたいなことにならないように、AI for Scienceについてはやっぱりそういうユニファイドなシステムをある程度作った方がいいので、その辺の強いリーダーシップがあるような構成にしていただきたいなと思っております。
【北野委員】  それを実現する場合、恐らく中立的な組織を作り、そこから理研などのコーディネーションを全て実施する形にする必要があります。各々の機関に直接予算が渡るのであれば、今までと同じですので恐らく各々の機関の中で全て処理すると思います。泰地委員の指摘は尤もではありますが、その場合には何かそのような中間的な階層でガバニング機能を持つ中立的な組織が必要と考えます。国立法人を設立するのが大変でしたら、一般社団法人のような団体を設立し、そこに予算を投入するなど、制度的な確認は必要ですが、構造として全体を統括するような非常にリーダーシップがある組織を作り、そこでのイントラニューラルの研究及び理研やNIIなども含めて連携していくような組織構造を作る必要があると思いました。そのようなイメージでよろしいでしょうか。
【泰地委員】  でも、米国の場合は別に普通に国研の連携でやっているようなイメージですけどね。
【北野委員】  日本ではなぜできないのでしょうか。
【泰地委員】  何でできないんだろうね。
【北野委員】  できないのでしたらやはり新しい組織ですよね。
【川原主査】  むしろ費用対効果を見ないといけないので、スタートアップとかに運営を任せるとかの方がよかったりしないんですか。
【北野委員】  それもあり得るかもしれないですね。
【合田委員】  よろしいですか。今の質問ですけど、統一的なシステムは確かに理想なんですけれども、恐らく現実的には一つのシステムでは難しいので、今、泰地さんがおっしゃったのは、理研であったり、いろんな分野にあるデータとか、NIIのデータ基盤が連携するような仕組みを上のガバナンスを作ってやるという理解でよろしいんですか。
【北野委員】  システム自体は恐らく既存組織の上に作らないと難しいですよね。
【合田委員】  そうですね。ありがとうございます。
【川原主査】  井尻オブザーバーが手を挙げておられますが、井尻オブザーバー、お願いします。
【オブザーバー・井尻】  非常にいい話だと思って聞いているんですけれども、我々のこのAIの現場では、新しいと思っていたものもすぐに陳腐化するという現象を目の当たりにしておりまして、例えば新しい最新のAIチップを具備したデータセンターを作っても、2年ぐらいでも鮮度が失われてしまい、その2倍とか4倍とか高速なものが出てくるというようなことがあったりします。そういう意味で、いかにこの事業を、5年間が集中期間とは書かれてはいるんですけれども、サステナブルにしていくのかというのが重要と思っていまして、どうやって継続事業としてやっていくのかということを考えておりました。一つの可能性として、企業からどんどんとここに資金が舞い込んでくるような体制というのが例えば重要じゃないかなと思っておりまして、一定、このテーマの中に企業からしっかりと出先を意識して企業と連携しながら採っていけるようなテーマがポートフォリオとして…(音声途切れ)。
【川原主査】  ありがとうございます。大変重要な御示唆をいただいたと思っています。経産省の施策だとは少なからずそういう取組があるかなという感じもしておりまして、文科省ではないですけれども、民間企業の知恵を借りながら、リーダーシップに頼りながら、アカデミアが国研を含めて体制を作っていくというのは一つ新しいモデルになり得るかなと感じました。
 ほかいかがでしょうか。
 牛久委員、お願いします。
【牛久委員】  今の話に関連するんですが、次世代研究インフラの構築のところをそれぞれを単純に強化するというのはもちろんなんですけれども、ただ、これらがAIエージェントとしてそれぞれがつながっていることと、あともう一つは、アカデミアだけではなくてその研究成果をインダストリーに持っていくだったり、また、昨今の状況を踏まえてアカデミアとインダストリーが協働でやっていく体制になれているかということが極めて重要だと思っています。
 そういう意味で、私自身がまだ余りよく分かっていないんですけれども、例えばSINETってアカデミアと共同研究していれば使えますよとか、最近はちょっと民間にもオープンになってきていますよみたいな話があるようなうわさも聞くんですが、どれぐらい実際に開放されているものなのかということがすごく気になっています。NII-RDCについても同様。共用計算資源については、例えばABCIなんかは、私も今まで民間企業としても非常によく使わせていただいていたような記憶があるというか実績もあるものもあるんですけれども、そこら辺の相互の接続であったり、アカデミアからインダストリーにも接続されているであったりというところを何か目的として目標としても掲げられると、よりそこがフォーカスが当たっていいのではないかと思いました。
 以上です。
【川原主査】  この点、文科省いかがでしょうか。
【轟木補佐】  山本室長、もしSINETの開放性みたいなところであれば。
【山本室長】  ありがとうございます。おっしゃったように、SINETについては、基本的にはアカデミアを中心にしてということがありますが、やはり共同研究とかそういった形で使えるというのはありますが、その辺については、今後このAIということを考えると、データの利活用という観点でかなり連携が必要になってきますので、研究の場としても、パイプラインの話をこれからしているところでございますので、その点留意していきたいと思います。
 あと、RDCにつきましても、やはりここに掲げているとおり、容量というのは、あくまで容量を大きくすればいいというよりは、そこでデータを活用してAI for Scienceの環境で研究する場として考えていく中でいくと、今は共同研究の場合、RDCを使うということはできますが、徐々にGakuNinの話とかでも改革はしておりますけれども、直接的に一緒にやるというところにまでは至っていないというのは認識しておりますが、こういう観点でどういうふうに連携してデータも利活用していくかというのが重要だと認識しておりますので、御意見ありがとうございます。
【栗原室長】  計算資源も同様の御指摘をいただきました。アカデミアからインダストリーへの接続もそうですけれども、その前に御指摘いただいた、2年ぐらいで鮮度が失われる陳腐化の観点もGPUに関しては非常に大きい点だと思います。確かに今御説明差し上げたこちらの資料にその観点が明確ではございませんので、それらを踏まえて次の世代のインフラの構築の点では重要な論点、御指摘というふうに受け止めました。まさに今のSINETと同様でございますけれども、共用計算基盤に関してもまさに御指摘を踏まえて検討を進めたいと思います。ありがとうございます。
【川原主査】  ありがとうございます。この点、ジェネシス・ミッションが何を狙っているか、どういう手段を用意するかというのも一つ参考になるかなと思いますけれども、この場で共有できるようなことは何かありますでしょうか。ないですかね。
【轟木補佐】  今、ジェネシス・ミッションは、すみません、そこまで多分分析がしきれていないところなので、是非見ていきたいと思います。
【川原主査】  分かりました。委員の方で……。
【栗原室長】  その点では、計算資源に関して申し上げますと、例えば米国ジェネシス・ミッションに関しては、24の産業界のパートナーが冒頭から入って、また計算資源の整備に関しても産業界と合同でOracle、NVIDIA、HP、AMD等、九つの計算資源に関しての活用が彼らの発表の中に含まれております。ですので、今おっしゃったようなまさに迅速な整備を行って、そしてそれを更新していくと。まさに、Equinox、Solstice、TARA、ミネルバ、JANUS、これらは資源を連続的に整備する構想、Lux、Discovery、それらもそのように陳腐化しないように設計されていますし、また、インダストリーの活用や、それを研究に接続するという点が考慮されていると思います。それらの点も是非、米国の事例のみならず、欧州や新興国の事例も踏まえて検討を進めてまいりたいと思います。
【川原主査】  ありがとうございます。AI for Scienceというと、サイエンティストが主役に聞こえるんですけれども、それで一番影響を受けるのは恐らくインダストリーだと思っていまして、直接的な金銭的な利益にも直結するというのでうまく研究開発、科学研究にインダストリーを巻き込むチャンスかなと思います。是非いろんな方法を見極めていただけるといいかなと思います。
 ほかにいかがですかね。津田委員、お願いします。
【津田委員】  国際・融合型に関する議論が余りないんですけれども、先ほどから出ていますように、もちろん国際連携は大事なんですけれども、企業との連携も大事なんですが、何か余りここは国際のことしか書いていない感がありまして、何かやっぱり企業との連携というのも一つあってもいいのかなとは思いました。
 以上です。
【萩谷補佐】  ありがとうございます。ARiSEの担当でございます。ARiSEにつきまして、おっしゃるとおり、戦略ターゲット型の方で特に産業応用ということを目指しているものでございまして、国際融合型の方は国際連携とか、あとは新たな勝ち筋の追求というところにフォーカスを当てている……。
【津田委員】  勝ち筋というのがよく分からないんですけれども、どういう意味?
【萩谷補佐】  融合型ということで、既存の分野に限定されないような新しい……。
【津田委員】  新しい分野みたいな?
【萩谷補佐】  そうですね。おっしゃるとおり。特に何か具体的な想定があるわけではないんですが、割とフラットにアカデミアの方々も含めて提案をしていただくということを念頭にこの基本方針を記載しております。
【津田委員】  分かりました。あとは、国際連携パートナーについては、研究費は配賦されないんですけれども、これはなかなかしようがないものなんですかね。やっぱり国際的に配るというのは難しい?
【萩谷補佐】  そうですね。一応、国際連携を行う場合はお互いで研究費を持ち寄って連携をしていくということでこちらの事業については設計をしております。
【津田委員】  分かりました。
【溝口委員】  よろしいですか。同じ国際・融合なんですけれども、これは国際と融合が両方とも必須というわけではなくて、国際、これはand/orと考えたらいいんですか。融合だけでもいいんですか。
【萩谷補佐】  はい。おっしゃるとおりです。基本方針の7ページ目の上辺りに記載しておるんですが、以前も御指摘をいただいたというふうに聞いておるんですが、新たな勝ち筋の探求若しくは国際的な連携という形でそれぞれパラで応募していただけるようなフレームにしてございます。
【溝口委員】  その際に、左の戦略ターゲット型と比べると、戦略ターゲット型で既に準備・執行を開始している取組を対象とあるんですけれども、それが右側の国際・融合には入っていないんですけれども、余りそれは想定してなくて、まだまだ結果が出ていないような全然新しい融合を期待しているという?
【萩谷補佐】  おっしゃるとおりです。
【溝口委員】  先ほど国際のところで配分できないんですけれども、それは、でも、先方に言わないといけないわけですよね。是非これに入ってください、ただし、お金はないですというようなことを言うことになりますか。
【萩谷補佐】  そうですね。そこでお互いちょっと対話をしていただいた上で、応募していただくということになります。
【溝口委員】  分かりました。
【川原主査】  よろしいでしょうか。
【萩谷補佐】  先ほど、すみません、私が不在の中でARiSEの関係の御質問をいただいていたと思いますので、幾つか御回答させていただければと思います。
 大型施設・設備、戦略ターゲット型の丸3、こちら、大型研究施設・研究装置ということで、研究装置が確かにどこまでを指すかということが分かりにくいということはおっしゃるとおりかと思うんですが、一応こちらでは割と幅広く、様々なデータを集めているような、大型研究施設というと、おっしゃるとおり、放射光施設とかそういうかなり大規模な施設を多分想定されるとは思うんですが、それ以外にも研究装置ということも記載しておりますので、割と幅広くターゲットに含めて応募をしていただくということを想定してございます。
 あと、CO-PIですね。CO-PIの体制についても御質問があったかと思うんですが、そちら、すみません、具体的な支援というところはなかなかこちらの基本方針には書き切れていないんですが、このARiSEの全体の設計といたしまして、今までも御議論いただいていたドメイン研究者とAI研究者の共同の御提案ということを前提として提案をいただくということで、そちらのCO-PIでの体制での相乗効果ということをいかに提案のときによりPRをしていただいて提案をいただくということを想定してございます。
 取りあえず私からは以上です。ありがとうございました。
【大上委員】  さっきの質問は、同じ研究者が複数の課題へのCO-PIになれるんですかという質問だと思います。
【萩谷補佐】  すみません、失礼いたしました。今そちらについては、公募要領の方にも記載をさせていただく予定ですが、同じ研究開発代表者については、複数の提案はできないというような形で今、検討を進めているところでございます。
【大上委員】  おっしゃっているのは、CO-PIもそれに含まれるということですか。
【萩谷補佐】  そうですね……。
【大上委員】  CO-PIの定義が多分皆さんいろんな定義を想像されているので、完全に固まっていないのが原因だと思うんですけれども、いわゆる研究開発代表者と主たる研究分担者の構成なのかなと想像しているんですが、主たる研究分担者はいろんな課題を兼ねることができますかという質問かなというふうに思っています。
【萩谷補佐】  公募要領の方では、主たる研究分担者のところまでは恐らく制限はしないというような形になるかと思いますが、すみません、そちらは公募要領の方で改めて誤解のないように記載をさせていただこうかと思います。ありがとうございます。
【泰地委員】  このCO-PIというのは、研究開発代表者が二人ということなのか、一人だけどCO-PIなのかというのを言ってくれたらみんな分かるんですよ。
【川原主査】  そうなんですけれども、多分公募要領が出ないうちに余り言葉だけで議論するのが余りふさわしくないという。
【大上委員】  いえ。ただ、この話はSPReADとの重複を皆さん気にされていたので、それもあって多分質問が多いんだと思います。
【萩谷補佐】  ありがとうございます。
【川原主査】  そこは少し公募要領で正式な案内をお待ちいただけるといいかなと思います。ありがとうございました。
 よろしければ、これで公開の部は一旦終了とさせていただきたいと思います。本議題については、引き続き、非公開の場でも議論いただく予定です。
 よろしいですかね。では、事務局にて非公開の準備をお願いいたします。

 
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以降は、AI for Science推進委員会運営要綱第2条に基づき非公開とした。
 
―― 了 ――

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