令和7年3月6日(木曜日)13時00分~15時30分
ハイブリッド開催(文部科学省東館17階研究振興局会議室とオンライン会議の併用開催)
安浦主査、藤井孝蔵主査代理、後藤委員、高野委員、常行委員、中川委員、中野委員、藤井啓祐委員
(PD)
小林PD、田浦PD、朴PD
(説明・質疑対応者)
塙 東京大学情報基盤センター教授
天野 東京大学大学院工学系研究科附属システムデザイン研究センター上席研究員
渡辺 慶應義塾大学理工学部教授
牧野 神戸大学大学院理学研究科特命教授
平木 シニアサイエンティスト(株式会社Preferred Networks)
近藤 理化学研究所計算科学研究センターチームリーダー
栗原計算科学技術推進室長 ほか
議題1:「次世代計算基盤に係る調査研究」各調査研究チームからの成果報告について
資料1-1について、運用技術調査研究チーム 塙教授から説明があった。質疑は以下のとおり。
【中川委員】 塙先生、御説明ありがとうございました。非常によくまとまっているなというか、広範囲の運用上の課題と、それから次の世代に対する指針というんですか、まとめられていると思いました。
私からの質問は、冷却技術についてです。14ページを出していただけますでしょうか。
ここで、PUE1.1以下というところが赤枠で囲まれていて、下のコメントを見ますと、液浸冷却は課題も多く時期尚早と。ただ、液浸だと1.04までPUEは下げられる見通しということなんですが、質問としては、この液浸の1.04という数字の根拠と、それから、この一番下に、プロセッサ等のみを通常の水冷ブロック、一部分ということですよね、水冷ブロックでPUE1.1以下が妥当であると判断した根拠を御説明いただけますでしょうか。
【塙教授】 すみません、液浸冷却の1.04の数字の根拠は、ちょっと正確なところはなかなか思い出せないんですけれども、液浸冷却が現状で時期尚早と申し上げているのは、なかなか適切な冷媒というのが今、非常に困難になっていまして、一つはPFAS・PFOA問題で、フロン系の冷媒の製造が急になくなるであるとか、そういった健康被害の点で選択肢がかなりなくなってきている。オイル系等はあるんですけれども、メンテナンスのことを考えると、非常にべたつくので停止時間をかなり長く取らなければいけないとか、あとは、フロリナート等ですと揮発もかなりするので、そのためのランニングコストがかさむであるとか、幾つも解決しなければいけない課題が大きいということで、現状ではかなり難しいという判断をしたと。特にフラッグシップでは規模も大きいということもありまして、そこは難しいのではないかと。
その一方で、高温水冷却であればクーリングタワーのみで冷やせるということで、周辺の冷却設備というのは主にポンプ系の電力だけで済むというところ、それから、かなり枯れてきておりまして、欧州等でも40度ぐらいの温水を使った冷却もかなり現実的だというのでいろいろな事例も見ておりますので、そういった意味では、十分これでも行けるであろうというふうな判断です。
【中川委員】 御説明ありがとうございます。つまり、この冷却塔方式の高温水冷は、既にある技術だけでPUE1.1以下が目指せるし、コスト的にも有利なので、それがFSの評価としては最適であろうと、そういう結論に至ったということですね。
【塙教授】 はい、そのとおりです。
【中川委員】 確かに冷媒の問題は、フロリナートは一時期いいと言われていましたが、今はかなり問題ですね。分かりました。ありがとうございました。
【安浦主査】 私のほうから1点だけお伺いしたいんですけど、7ページで、フラッグシステムの今後の整備、オーバーラップさせながらという御提案をいただいていますけども、この時に、AとBの設置場所や建物、それについては何か御検討されましたでしょうか。
【塙教授】 今、まだ調査検討が継続している部分も少し残っているんですけれども、やはり基本的には神戸のポートアイランドの現在の位置を基準に考えているということにはなるんですけれども、周辺に若干まだ利用可能なエリアもあるというふうに聞いていますので、その辺りをどう組み合わせて、冷却等の設備、それから実際のデータセンターをどういうふうにつくっていくかというのは、今後、詳細な検討は必要だとは思っておりますが、可能性はあるというふうに考えているところです。
【安浦主査】 どうもありがとうございました。
【後藤委員】 非常に興味深く、かつ重要な課題について取り組んでいただいておりますし、非常に着実に見解を示されていてすばらしいと思いました。
1点、私はやっぱりセキュリティーのところがどうしても気になってしまうので教えていただきたいのですが、19ページ、今つくられたガイドラインを「富岳」と「Wisteria」に対してアセスメントを適用なさったというところでございますけど、その辺りの結果であったり、それを次のフェーズにフィードバックする取組とか、そういうことに関して教えていただければと思いました。
それから、特に期待としては、ガイドラインはすごく大事なんですけど、その次のステップ、それを実際オペレーションするとき、運用するときにどうしたらいいのかというところでございまして、特に普通のサイバーセキュリティーの基本でいいますと、いわゆる机上訓練をするとか、そういうトレーニングのほうまで、つまりシステムを本当に運用するときに、実際何が、誰がどう判断してどうすればいいんだ、それが例えば自然災害であるとか電力のひっ迫とかそういうものに絡まったときに、どういう判断で行くのか。
特に、最初のほうにございましたように、もうHPCIは、これからは社会インフラとして本当に重要なものになってくると思いますので、それの事業継続性につながる取組というのを検討いただくことが大事だと思っておりますが、その辺りについての、今回の取組の中で得られた知見等がございましたら教えていただきたいと思います。
【塙教授】 そういう意味では、まず最初に、「富岳」「Wisteria」に対して適用した結果についての分析というのをかなりしていたんですけれども、ざっくり言うと、従来やはりバックエンドで使うというところもありましたので、内部についてはあまりセキュリティーを高いレベルで担保するという考えがそもそもそぐわないであろうというところで、ただ実際には先生おっしゃったようにBCP、継続性というのをちゃんと定義しておく必要があるけれど、実際にはまだあまりそういうことは考えてないよねというあたりが、指摘としては大きかったかなというふうに思っております。
その辺りを基に、今、2.0のガイドラインのドラフトを作成して、ヒアリングしたところなんですけれども、それを各センターに、自分のシステムでどう適用するかというのを考えてもらったわけですけれども、なかなか、適用をどう考えたらいいのか分かりにくいというような指摘であったり、本当にそういったところは非現実的ではないかみたいな指摘もありまして、その辺り、いかに実用的に使えるかというところを、今もう一度見直して、それをドラフトとして提案しようとしているところです。
実際に本当に運用に使おうと思うと、おっしゃるようにいろいろ訓練等のことも考えなければいけないと思いますけれども、そこについても、そういうことをちゃんとサイクルを回していかなければいけないということも含めて、報告書には記載させていただこうと思います。ありがとうございます。
【後藤委員】 ありがとうございました。
続けて、資料1-2について新計算原理調査研究チーム 天野上席研究員から説明があった。質疑は以下のとおり。
【藤井(啓)委員】 非常に分かりやすく取りまとめいただきまして、ありがとうございます。
API、量子コンピュータへのつなぎ方のところがすごく興味深かったんですけれども、今現在だと、例えばIBMの量子コンピュータでしたらアカウントからトークンが発行されて、自分のPythonコードからアクセスするとか、あと、Quantinuumの量子コンピュータだったらNexusみたいなプラットフォームがあって、そこからアクセスするみたいな形で、ある種ベンダーロックインされている感があるのかなと思うんですけど、このスパコン的な申請でつなぐというのは、これは国産量子コンピュータでそういうふうなものを実現すべきという感じなんでしょうか。もしくは、海外ベンダーの量子コンピュータもそういう、今、スパコンが管理されているようなアカウント申請であったりつなぎ方でアクセスできるようにすべきであるという感じでしょうか。
【天野上席研究員】 僕は、両方もちろんやらなければいけないと思います。なぜかというと、今おっしゃったように、現状ではもう完全にベンダーロックインになってしまっています。もうこれはある意味で、海外巨大プラットフォームに完全に握られてしまう世界になります。そうすると、ある意味で非常にやりにくくなると思います。
もちろん、国が握ってそれでやりやすいかというのは、いろいろ問題はあると思うんですが、日本としては、やっぱりちょっとこのままだとまずいなという視点が非常に重要なんじゃないかと思います。
【藤井(啓)委員】 なるほど。大変参考になりました。ありがとうございます。
【平木シニアサイエンティスト】 平木です。大変興味深い御発表をありがとうございました。ちょっと話を聞いていて分からなかったことがあるので教えてほしいんですけれど、FTQCの目指しているというのは、一つがノイズで一つはコヒーレント時間が短いことなんですけれど、後者に関しては、どういう手段でそれを乗り越えようとされているんですか。
【天野上席研究員】 これはこの調査の対象とは違うと思うんですけれども、基本的に、エラー修正のメカニズムを使ってコヒーレント時間が延びるかというと、これはちょっと難しいですよね。
ただ、要は、多数の量子ビットを使ってコントロールしていって、それを実現することがある程度はできるんじゃないかと思っています。
【平木シニアサイエンティスト】 例えばコヒーレンスがあるものを一部のゲートというのを乗り継いでいって、外から見るとフォールトトレラントであるというようなことだと理解してよろしいでしょうか。
【天野上席研究員】 僕はそういうふうに理解しています。
【平木シニアサイエンティスト】 分かりました。もう1つは、いわゆる古典のスパコンによる量子コンピュータと同じことを、シミュレーションじゃなくてエミュレーションですっけ、シミュレータは全然駄目ですけれど、エミュレーションして同じようなことの、そんなに桁が違わないスピードが、実は中規模のシステムで出るんじゃないかなというふうに考えているんですけれど。
要するに、物理現象をシミュレーションしたら全然かなうわけないですよね。そうではなくて、量子計算ということだけを実現するというような手法を、古典計算機の上でやってどこまで行けるかというのが、実はシミュレーションよりもずっと興味があるテーマだと思うんですけど、その辺はいかがですか。
【天野上席研究員】 それはテンソルベクターを使ったりとか、そういうお話ですか。
【平木シニアサイエンティスト】 はい、そうです。
【天野上席研究員】 なるほど。テンソルベクターに関しては、僕がいる量子コンピュータ研究センターのところで研究を非常に進めていて、面白い方法だと思います。ただ、現状では、それで完全に量子コンピュータの代替ができるわけではないと。
【平木シニアサイエンティスト】 だから、将来は考えられるのではないかというのが、私が何となく持っている感覚なんですけれど。
【天野上席研研究員】 結局テンソルベクターによるシミュレーションというのは、現状では完全な状態ベクターによるシミュレーションの、ある意味では簡略版みたいな感じで、どうしても無理が出ちゃうんじゃないかなと思います。
【平木シニアサイエンティスト】 ただ、現実の量子コンピュータを考えると、無限数の量子ビットがコヒーレンスを保つわけではなくて、最近の状況を見るとさすがにそれはちょっと無理があるので、クラスタ解みたいなもので現実的な解を探っていると、実はどんどんどんどん古典論でも計算できる世界に、向こうのほうから近づいてきている印象があるんです。そうすると、できるのではないかなという。
【天野上席研究員】 アナログ型の量子コンピュータ、つまり、古澤プロジェクトでやっているような量子コンピュータというのはできるかもしれないと思います。
これ、ちょっと難しい話だと思うんですが、本当にFTQCができれば、それを古典型でシミュレーションするのは難しいんじゃないかなと思っています。
【平木シニアサイエンティスト】 それはそのとおりだと思います。ありがとうございました。
続けて、資料1-3についてシステム研究調査(神戸大学)チーム 牧野特命教授から説明があった。質疑は以下のとおり。
【中川委員】 日立の中川です。牧野先生、御説明ありがとうございました。
歴史的な15年ピッチみたいな話ですけど、実際にはベクトルから、その後あまり大きな、確かにおっしゃるとおり、ブレークスルーというのはないのかなというふうに見ているんですが、それを打ち破るのが、要はプロセッサとDRAMを三次元積層して、さらに分散メモリにすることによって、データ転送の要はエネルギーを減らすという、そういう主張だということは理解できたのですが、今回のFSで、結局どういう構想というか、今のMN-Coreと何が。実装形態が違うだけでほかは一緒なのかというところがちょっと分からなかったので、質問させてください。
ページで言うと34ページ、これは今のMN-Coreの構成だと思うんです。
【牧野特命教授】 そうですね。
【中川委員】 それに対して、今回のFSではどういう姿というのは、どれを見れば分かるのでしょうか。
【牧野特命教授】 すみません、そこの図がなくて、このスライド34にある言葉だけになっちゃっているんですけれども、この一番下のレベルでPEが、基本的に自分にローカルなDRAMを持つというふうに考えていただければというか、実際にそのようなものを考えています。
【中川委員】 その時のDRAMチップの積層数ですけれども、そこまで出てくる、例えば24ページの図があるのですが、これだとDRAMが4チップ積層になっていますが、これはTSVなので多分目指している方向とは違うと思うんですけれども……。
【牧野特命教授】 いや、これです。
【中川委員】 4層なんですか。
【牧野特命教授】 今、ベンダーと話をしているところでは、各社とも4から8が実現可能かなということで話をしております。
で、TSVのピッチが、これも今4ミクロンぐらいができるかなというのが各社が言っているところで、それだと、チップのエリアの数%でこれぐらいのバンド幅をとれるということになります。
【中川委員】 ちょっと混乱しているんですけれども、TSVではなくてハイブリッドボンディングを目指されているのではないんでしたっけ。
【牧野特命教授】 いや、TSVとハイブリッドボンディングは直交する話で、つまり、ダイ間の接続がハイブリッドボンディングで、それでも積層するのでダイを通す、そのTSV自体はいるということになります。
【中川委員】 なるほど。ダイ間の接続はハイブリッドボンディングで、実際にそのデータを垂直方向に渡すときにはTSVを通るということですね。
【牧野特命教授】 はい。ただしそれが、この25ページに典型的なTSVの絵がありますけども、これだと本当にスルーシリコンで上から下まで通っているのですが、実際に今これ、この辺で、ちょっと言葉が私もよくないと思うんですけども、TSブラストとかTSVミドルとかいったプロセスでつくるTSVって、残っているSiO2層のところだけに穴を開けて、メタル層に直でつなぐんですよ。だから、スルーというと上から下まで通っていないといけないと思うんですけど、そうじゃないTSVになっています。
【中川委員】 TSVという名前から想像しちゃいけないということですね。
【牧野特命教授】 ですからこれ、非常によくない名前だと思います、私は。
【中川委員】 なるほど。分かりました。
何となく、実際結局、今、FSの結果としてどういう構成になったのかというのが、ちょっとやっぱり分かりにくいなというのが正直なところでございます。
【牧野特命教授】 すみません、そこは34ページの図にもう1枚。
【中川委員】 報告書のときに期待します。ありがとうございます。
【安浦主査】 できれば今の中川委員の御質問で、34ページの図で、DRAMが4層だったらどう、2層だったらどうというシミュレーション結果ぐらいはつけてもらえるということでしょうか。
【平木シニアサイエンティスト】 電力消費の結果というのは……。
【安浦主査】 ええ、計算されていると思うので、その辺りのグラフをつけていただければ、最後のまとめの成果を裏づけるものとして、次の世代のときに非常に参考になると思います。よろしくお願いします。
続けて、資料1-4についてシステム研究調査(理化学研究所)チーム 近藤チームリーダーから説明があった。質疑は以下のとおり。
【平木シニアサイエンティスト】 紙の資料とオンライン資料が若干違うんですけれど、オンラインのほうが正しいということなんでしょうか。
【近藤チームリーダー】 違いましたか。すみません。間違った資料を送っちゃいましたかね。
【平木シニアサイエンティスト】 特にマトリックスの説明が全然ここに入っていないので。
【安浦主査】 1枚飛んでた。
【平木シニアサイエンティスト】 2枚足りないんじゃないかな。
【近藤チームリーダー】 すみません、これはアニメーションで、かぶってしまっているんです。本当はページを分ければよかったんですけど。申し訳ありません。
【平木シニアサイエンティスト】 分かりました。ありがとうございます。
【安浦主査】 私のほうから1つ。塙先生のところで、セキュリティーの関係からTEE、Trusted Execution Environmentの話がありましたけど、そのことは、このシステムアーキテクチャのハードウエアあるいはソフトウエアのレベルでは考慮されるのですか。
【近藤チームリーダー】 実際に考慮していくべきと思っていまして、当然各チームからの御報告を参考に、今後開発が行われるものと思いますので、もちろんそちらからの要望というのも当然考慮していくものと思いますけれども、それ以外に我々もセキュリティーといったところを調査していまして、実際にTEEですとかそういうものも含めたCPU環境というものが必要であるということは認識しています。
【安浦主査】 分かりました。
【平木シニアサイエンティスト】 すみません、横からなんですけれど、今売っているプロセッサって全部一応Trusted Platform Moduleとかエンバイロンメント入っていますので、自然になるんじゃないかと思うんですけれど。
【安浦主査】 いや、そこは、それを信じるかどうかの問題もあります。
【平木シニアサイエンティスト】 はい。会社によって微妙に違うので、弱さが違うみたいですね。
【安浦主査】 その辺は、実際に次のフェーズの設計を始められるところとで、FSとしての結論と、それから公募されるときの話と、近藤先生は両方やられるわけで、そこを分けて報告していただければと思います。よろしくお願いします。
【近藤チームリーダー】 ありがとうございます。
【中野委員】 情報システム研究機構の中野です。大変よくおまとめいただいていて、ぜひ頑張っていただきたいと思っているのですが、一方で、HPC利用環境とか分野横断という観点で、先ほど塙先生のほうから運用システムの継続性、あるいは計算機の更新みたいなところが、幾つか課題にして説明されていたと思います。
それで、こういう利用環境が、恐らく実装にたどり着いたときと設計を進める間での、かなり変動がある可能性が非常に高いときに、その接続性というのですかね、担保みたいなところはどのように進めていかれるのがよいかとか、その辺りは何か、今考えていらっしゃることがございますでしょうか。
【近藤チームリーダー】 ありがとうございます。まず、このFSシステムチームとしては、もちろん公式にはそういう調査は運用技術チームにお願いしているという立場ですが、一方で開発主体としての理研としては、もちろん塙先生の調査検討というものを受け継いで、それを実際にできる限り実装していく。いただいた検討あるいは課題というものをちゃんと解消といいますか、あるいはそれが実現できるような道筋を持ってやっていくということで、もちろん、これでこのFSが終わったから終わりではなくて、特に塙先生のところとは、理研の運用技術チームも入っていますけれども、密に連携して、今後、より運用について考えていくものと思っています。
【中野委員】 御検討よろしくお願いします。
議題2:「次世代計算基盤に係る調査研究」における検討結果について
資料2について、事務局より説明があった。意見交換の内容は以下のとおり。
【安浦主査】 ありがとうございます。
それでは、この事務局案につきまして、御意見等ございましたら御発言をお願いします。
これ、今日は意見がなくても、数日待っていただけますか。
【栗原室長】 お気づきの点があれば、メール等でいただくことも可能です。
【安浦主査】 それでは、期日としてはどれくらい。次回が31日だから……。
【栗原室長】 改めてまた、日時も含めて、いつまでということも含めて、メールにても御意見を伺うこともいたします。
【安浦主査】 はい。この調査委員会の位置づけ、あるいはこのFSの在り方というもの自体に関しても、ぜひ御意見があればいただければと思います。
塙先生の御提案になったような形で、6年周期でオーバーラップしながらになるかどうかは分かりませんけど、今後、やはり次のシステムというのを常に考えていかないといけないので、そういうときのための、今回の経験を生かすための貴重な資料になると思います。文部科学省の中でもそういう知見を蓄積していきたいというふうに思います。さらに、天野先生のチームでやっていただきました新原理の計算機の話というのは、突然ChatGPTがあんなに広まったように急に伸びるかもしれませんので、そういったときに次の6年、6年後とは言わずにもう3、4年後から、それを入れたような研究開発を始めようということをやらなくてはいけなくなる可能性もありますので、そういうことも含めて、評価委員の先生方のほうから御意見をいただければと思います。
それでは、時間も大分来ておりますので、後ほど、1週間ぐらいの余裕を持って、文科省のほうから御連絡を差し上げますので、この最終のまとめについて御意見がございましたら、委員の皆様のほうからお願いしたいと思います。
【藤井(孝)主査代理】 すみません、ちょっと今気がついたので、1点だけよろしいですか。
【安浦主査】 どうぞ。
【藤井(孝)主査代理】 最後のピンクのところは全体が国に対してですね。
【栗原室長】 はい。特に、将来のシステムを見据えた取組であったり、そのマネジメントに関する点であったり、また、最後の支援プログラムの実施であったり、こういった点は国に対するものになります。
【藤井(孝)主査代理】 4番目だけ「国は」ってわざわざ書いてあるので、かえって混乱しそうです。むしろ取ってしまったほうがよいのかなと思いました。単純な話ですみません。
【栗原室長】 もしくは全てに書いてもいいかもしれませんね。
【藤井(孝)主査代理】 はい、どちらかに統一したほうがいいと思います。細かいことで申し訳ありません。
【安浦主査】 いえ、ありがとうございます。
各調査研究チームからの口頭での報告が最終回となるにあたり、田浦PD、朴PDより挨拶ののち、小林PDからのコメントを事務局が紹介した。
その後、事務局より事務連絡を行い、安浦主査により閉会。
研究振興局参事官(情報担当)付計算科学技術推進室