がん研究の推進の在り方に関する検討会(第1回) 議事録

1.日時

令和3年2月9日(火曜日)13時00分~15時00分

2.場所

文部科学省 Web会議システムによる開催

3.議題

  1. 検討会の進め方について
  2. 次世代がん医療創生研究事業事後評価について
  3. その他

4.出席者

委員

宮園主査、島主査代理、青木委員、中釜委員、中山委員、西川委員、野田委員、古矢委員、堀田委員

文部科学省

杉野研究振興局長、高木研究振興戦略官、岩﨑先端医科学研究企画官、清家がん研究推進係長

オブザーバー

岩佐がん対策推進官(厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課)、片岡課長補佐(厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課)、浦課長(日本医療研究開発機構 創薬事業部 医薬品研究開発課)

5.議事録

【清家係長】  それでは、時間となりましたので、ただいまより、第1回がん研究の推進の在り方に関する検討会を開会いたします。よろしくお願いいたします。
 私は、研究振興戦略官付の清家と申します。主査に進行をお願いするまでの間、進行役を務めさせていただきます。
 本日は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点より、Web会議システムによる開催とさせていただくこととなりました。委員の皆様には、御配慮、御協力いただき、ありがとうございます。
 Web会議システムについて、3点、お願いがございます。1点目は、通常、マイクはミュートにしていただき、御発言の際だけオンにしてくださいますよう、お願いいたします。2点目は、御発言いただく際には、必ずお名前をおっしゃってから御発言いただきますよう、お願いいたします。また、他の方が御発言されている際には、参加者欄の「挙手ボタン」を押していただければ、事務局から指名させていただきます。3点目は、映像や音声が乱れる等の不具合が生じた場合、ビデオをオフにすると音声が改善される場合がございます。委員の方のビデオがオフになった場合、事務局よりお声がけさせていただきますので、音声はつながっている旨をお答えいただければと思います。その他、システムの不備等が発生しましたら、随時お知らせいただきますよう、よろしくお願いいたします。Web会議システムの音声が切れてしまった場合には、事務局より事前にいただいておりますお電話番号に御連絡させていただきます。御不便をおかけすることがあるかもしれませんが、何とぞ御理解のほど、よろしくお願いいたします。
 初めに、検討会の開催に当たり、研究振興局長の杉野より御挨拶を申し上げます。
【杉野局長】  文部科学省の杉野でございます。委員の先生方におかれましては、御多忙のところ、委員をお引き受けくださり、誠にありがとうございました。
 文部科学省では平成28年度から次世代がん医療創生研究事業という事業を実施しておりますが、この事業は、革新的ながん治療薬や診断薬の創生に向けて、がんの本態解明につながる基礎研究を推進し、そこから見いだされたシーズを実用化へ橋渡しする重要な役割を担っております。「がん研究10か年戦略」の中間評価でも指摘されておりますとおり、がん治療のシーズ探索につきましては本事業が中心となって進めてきており、今後も有望なシーズを見いだし、着実に育て、実用化まで切れ目のない支援をすることが一層重要だと考えているところでございます。この委員会では、そのような「がん研究10か年戦略」の中間評価における指摘や、がん研究の現状等を踏まえまして、この事業の事後評価及び令和4年度以降のがん研究推進の在り方の検討をお願いしたいと考えているところでございます。先生方、御専門のお立場から、ぜひ忌憚のない御意見をいただきたいと考えているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【清家係長】  次に、本日御出席いただいている委員の皆様方を御紹介させていただきます。資料1-1の設置要綱に基づき、説明させていただきます。
 まず、東京生化学研究会 顧問の青木裕子先生。
 宮城県立がんセンター研究所 所長、島礼先生。
 国立がん研究センター先端医療開発センター、免疫TR分野長、西川博嘉先生。
 国立がん研究センター 理事長、中釜斉先生。
 東北大学大学院医学系研究科 教授、中山啓子先生。
 がん研究会がん研究所 所長、野田哲生先生。
 岡山大学中性子医療研究センター 総括副センター長、古矢修一先生。
 国立がん研究センター 名誉総長、堀田知光先生。
 東京大学大学院医学系研究科 教授、宮園浩平先生。
 また、本日、オブザーバーとして、厚生労働省健康局がん・疾病対策課から、岩佐がん対策推進官、片岡課長補佐、日本医療研究開発機構(AMED)創薬事業部医薬品研究開発課から、浦課長に御出席をいただいております。
 次に、事務局の紹介をさせていただきます。
 先ほど御挨拶申し上げました、研究振興局長、杉野。
 研究振興戦略官、高木。
 先端医科学研究企画官、岩﨑。
 あと、私、清家となります。よろしくお願いいたします。
 研究振興局長の杉野ですが、公務の都合により、ここで失礼させていただきます。
(杉野局長退室)
【清家係長】  次に、本検討会の運営等の在り方について、研究振興戦略官の高木から説明いたします。
【高木戦略官】  研究振興戦略官の高木でございます。改めまして、委員の先生方におかれましては、今回の本検討会の委員をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。資料1-1「がん研究の推進の在り方に関する検討会設置要綱」に基づきまして、本検討会の運営の在り方について、御説明いたします。
 第1条が設置目的、第2条が検討事項でございまして、先ほど研究振興局長の杉野からもお伝えさせていただいたとおり、がん研究の現状を踏まえた課題に関すること、事業の評価に関すること、がん研究の推進の在り方に関することについて、御検討いただきます。
 第3条、委員の任命でございます。委員は有識者の中から文部科学省研究振興局長が任命することとし、委員の任期については、委嘱した日から、来年、令和4年3月末日までとすることしているところでございます。
 第4条、検討会の運営でございます。検討会には主査を置きまして、検討会に属する委員のうちから文部科学省研究振興局長が指名する者がこれに当たることとしておりまして、主査が、検討会の事務を掌理いただき、会議を召集し、会議におきましては議長として議事を整理いただくことになっています。第5項でございますけれども、主査は必要に応じまして当該検討会の委員のうちから主査代理を指名することができる、としています。主査代理は主査に事故等があるときはその職務を代理する、としています。また、第6項でございます。検討会は委員の過半数が出席しなければ開会することができない、としています。また、第7項で、主査が必要と認めるときは、委員以外の関係者の出席を求め、検討会に参加させることができる、としています。第8項及び第9項は、Web会議システムに関わることでございますので、そちらについても規定させていただいています。
 第5条は設置期間でございますけれども、委嘱された任期と同様になりますが、検討会の設置が決定された日から令和4年3月末日までとしています。
 第6条、情報公開でございます。第1項におきまして、今回、この検討会は原則公開としております。会議終了後に議事録等を公表することとする、としています。本日は、この規定に基づきまして、傍聴者として事前に御登録いただいた報道関係者と一般の方向けに、冒頭よりこの検討会の状況を配信しています。また、第2項でございます。当事者または第三者の利益を害する可能性のある議事等につきましては、非公開とすることが適当と主査が判断する議事につきまして、全部または一部を非公開とすることができる、としています。その際、非公開とされた部分の議事録等は非公表としまして、議事要旨を会議終了後に公表するものとする、としております。
 第7条は守秘義務でございます。委員及び主査が必要と認めて出席した委員以外の者は、検討会において知り得た情報については他に漏らしてはならない、としています。
 第8条、庶務は我々ども研究振興戦略官付において処理することとしておりまして、第9条、雑則といたしまして、本要綱に定めるもののほか、検討会の議事の手続その他検討会の運営に関し必要な事項につきましては、主査が検討会に諮って定める、としています。
 何とぞ、自由闊達な御意見を忌憚のない形で、本検討会でいただければと思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
【清家係長】  それでは、議事に入る前に、本検討会の主査について、設置要綱第4条第1項の規定に基づき、あらかじめ研究振興局長より宮園委員を指名させていただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 宮園主査から一言御挨拶をお願いするとともに、今後の進行につきましては宮園主査にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【宮園主査】  宮園でございます。本日は、検討会にお集まりいただきまして、委員の先生方、本当にお忙しいところを、どうもありがとうございます。また、本日の進行に当たりましては、文部科学省の研究振興局の皆様、大変お世話になりました。それから、AMEDの関係者の皆様、厚生労働省の関係者の皆様の御協力に、大変感謝しております。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
 この次世代がん医療創生研究事業、P-CREATEと呼んでおりますけれども、今年が5年目で、来年がいよいよ最後の年ということになります。私はあまりこの時点で自分の評価を言ってはいけないのですけれども、この次世代がん医療創生研究事業、がんの研究者の方々からは非常に高い注目をいただいていると、自負しております。この5年間、様々な取組をいたしまして、例えば、支援班の活動はもちろんですけれども、若手研究者の育成、それから、様々なシンポジウム、市民との公開講座、あるいは企業との公開シンポジウムなど、様々な試みを行ってまいりました。それから、何といいましても、このP-CREATEの前にP-DIRECTが5年間行われまして、そこでがん研究者の間に、このプロジェクトでは診断や治療に結びつくようなシーズを探索して、それを実用化していくというような研究をするということが考え方として定着したことで、様々な形で今回のプロジェクトに関しましては円滑に進んだのではないかと、私は自負しております。もちろん皆様方からはいろいろな厳しい御意見もこれからあるかもしれませんけれども、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、私からの挨拶は以上とさせていただきまして、初めに、主査の代理について、先ほど御説明がありました設置要綱第4条第5項におきまして、主査は主査代理を指名することができるとされております。島委員にお願いしております。よろしくお願いいたします。
 では、事務局から、配付資料の確認をお願いいたします。
【清家係長】  配付資料の確認をさせていただきます。本日の資料につきましては、議事次第に記載のとおり、資料1-1から2-3まで5点と、参考資料を5点用意しております。事前に委員の皆様にメールで送付させていただいておりますが、本日は画面でも共有させていただきますので、適宜御参照いただければと思います。
 以上です。
【宮園主査】  どうもありがとうございました。資料2-3についてでございます。資料2-3のAMEDの説明資料ですけれども、先ほど事務局から説明がありました設置要綱第6条第2項の規定に基づきまして、当事者または第三者の利益を害する可能性がございますので、こちらは非公表とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。議題(1)の検討会の進め方について、事務局から説明をお願いいたします。
【清家係長】  資料1-2「検討会の進め方(案)」に基づき、説明いたします。本日の第1回目では、政府及び文科省におけるこれまでの取組を振り返るとともに、来年度で終了する現事業の進捗状況の報告に基づき、暫定的な事後評価を行っていただきます。第2回目の冒頭で、本日の御議論の内容を踏まえて作成する事後評価票(案)について御意見をいただきまして、暫定的事後評価を確定していただきます。第2回目以降は、現事業の事後評価の内容を踏まえつつ、今後のがん研究推進の在り方について御議論いただきまして、本年6月頃の第5回検討会にて報告書を取りまとめさせていただく予定です。なお、暫定的事後評価につきましては、令和3年度後期にAMEDによって実施される個別の課題の事後評価結果を踏まえ、最終的な事後評価として確定していただく予定です。
 以上です。
【宮園主査】  どうもありがとうございました。
 ただいま事務局から御説明をいただきましたが、これにつきまして、質問、御意見等、ございますでしょうか。
【堀田委員】  堀田ですが、よろしいでしょうか。
【宮園主査】  どうぞ、堀田先生。
【堀田委員】  御説明、どうもありがとうございました。これからこの進め方に基づいて、この事業としての事後評価を暫定的にというお話でしたが、私も含めてこの事業に対して、進捗に責任を間接・直接に持っている方もいるので、そういう人たちはこの事後評価にどういうスタンスで臨めばいいか判断に迷っています。あくまでこれは内部的な評価ということで自由に意見を言えばいいと、そういうことでよろしかったでしょうか。何となく自分がやってきたことを自分で評価するみたいな形になりかねないので、そこのところのスタンスを確認させていただければと思います。
【清家係長】  事務局ですが、おっしゃるとおり、こちらのほう、それぞれのお立場というところをあまり考えることなく評価をいただきたいと思っておりまして、実際にこちらの事後評価票のほうを確定するのは、この検討会の次に、ライフサイエンス委員会という文科省の委員会がございますが、そちらで正式決定となりますので、そちらに対する案として御意見をいただければと思っております。
【堀田委員】  分かりました。ありがとうございます。
【宮園主査】  堀田先生、どうもありがとうございました。
 ほかに、皆様、どなたかから、御質問、御意見、ありますでしょうか。
 よろしいでしょうか。どうもありがとうございます。
 それでは、次の議題(2)のほうに移ります。次世代がん医療創生研究事業の事後評価に入ります。まずは、文部科学省におけるこれまでのがん研究推進の取組と、事後評価の進め方について、事務局から説明をお願いいたします。
【清家係長】  説明させていただきます。資料2-1に基づき、文部科学省におけるこれまでのがん研究推進の取組について、説明いたします。
 2枚目をお願いします。こちらは、平成16年以降のがん研究に関する政府方針及び文部科学省の検討会や事業について、まとめたものです。現在、文部科学省では、平成26年に策定された「がん研究10か年戦略」及び第1期の「健康・医療戦略」に基づく「医療分野研究開発推進計画」の下、次世代がん医療創生研究事業を平成28年より開始しており、令和3年度が最終年度となっております。「医療分野研究開発推進計画」については、令和2年度より第2期が開始されましてプロジェクトが再編成されておりますが、詳細につきましては、以降で御説明させていただきます。
 3枚目をお願いします。我が国のがん研究は、「がん対策基本法」と「健康・医療戦略推進法」の二つの法律に基づき、推進されています。これらの法律に基づき策定された「第1期医療分野研究開発推進計画」の中の九つのプロジェクトの一つとしてジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクトが位置づけられ、「がん研究10か年戦略」に基づく研究が本プロジェクトの中で推進されてきました。次世代がん事業も本プロジェクトを担う重要な事業として推進してきており、令和2年度から開始された「第2期医療分野研究開発推進計画」においても、医薬品プロジェクトの中で引き続き事業を推進しております。
 4枚目をお願いします。こちらは、平成26年に策定された「第1期医療分野研究開発推進計画」の九つのプロジェクトを示したものです。横断型統合プロジェクトに加え、疾患領域対応型事業として、がん、脳・こころ、感染症、難病の領域が立てられ、これらのプロジェクトがAMED事業の中で連携しながら推進されてきました。
 5枚目をお願いします。こちらは、ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクトを構成する関係省庁の研究関連事業を研究フェーズで俯瞰した図になります。緑が文部科学省事業で、赤が厚生労働省事業、青が経産省事業となります。
 6枚目をお願いします。こちらは、令和2年度から開始された「第2期医療分野研究開発推進計画」の全体像です。モダリティ等を軸とした六つの統合プロジェクトを定め、関係府省の研究関連事業を連携させ、基礎から実用化まで一元的に推進するとともに、疾患研究は統合プロジェクトを横断する形で、各疾患のコーディネーターによる柔軟なマネジメントができるよう、推進しています。がんについては、堀田先生に疾患コーディネーターとして御協力いただいております。
 7枚目をお願いします。次に、「第2期医療分野研究開発推進計画」において次世代がん事業が位置づけられている医薬品プロジェクトについて、御説明いたします。医薬品プロジェクトは、医薬品の実用化を推進することを目的としまして、医薬品実用化研究開発、創薬技術開発、基盤の三つの柱について、関係府省の研究関連事業が各研究フェーズを切れ目なく連携しながら、推進されています。
 8枚目をお願いします。最後に、次世代がん事業について、簡単に御説明いたします。次世代がん事業は、画期的な治療法や診断法の実用化に向けて研究を加速し、早期段階で製薬企業等へ導出することを目的としておりまして、五つの研究領域を設定して、標的探索研究から応用研究までの研究開発を支援しています。また、機動的かつ円滑な運営のためにサポート機関を、専門的な開発技術を提供する技術支援班を、それぞれ事業内で設置しているという特色があります。
 資料2-1についての説明は、以上です。
 次に、資料2-2の事後評価の進め方について、御説明いたします。この後、AMEDから次世代がん事業の現時点までの進捗状況について報告がありますので、本検討会において暫定的に事後評価を行っていただきます。この暫定的事後評価は、事業目標の現時点での達成状況を評価するとともに、課題等を抽出することにより、今後のがん研究の在り方の検討に資することを目的としております。
 具体的な評価の観点ですが、事業目標の達成状況等について、必要性、有効性、効率性の観点で個別に評価いただくとともに、総合評価として、優れた成果や、成果を踏まえた今後の展望を御議論いただきます。最終的な事後評価につきましては、先ほど検討会の進め方で説明させていただきましたように、令和3年度後期にAMEDが実施する課題評価を参考といたしまして、本検討会において確定する予定としております。
 説明は、以上となります。
【宮園主査】  どうもありがとうございました。
 以上で、資料2-1と2-2の説明が終わりました。ここから具体的な事業評価に関する議論となりますが、こちらは当事者または第三者の利益を害する可能性があります。したがいまして、設置要綱第6条第2項の規定に基づきまして、非公開とさせていただきます。そのため、大変恐縮ですけれども、傍聴者の方への配信はここで終了させていただきます。この後、事務局から退室操作を行わせていただきますので、よろしくお願いいたします。
(傍聴者退室)
≪以下非公開議題≫
 
―― 了 ――

お問合せ先

研究振興局 研究振興戦略官付

(研究振興局 研究振興戦略官付)