資料2 競争的資金における使用ルールの統一・使い勝手の向上について(討議用資料)

資料2

 

競争的資金における使用ルールの統一・使い勝手の向上について

 

(1)競争的資金の使用ルール等の統一化等について
○ 「平成23年度科学・技術重要施策アクション・プラン」(平成22年7月8日 科学技術政策担当大臣・総合科学技術会議有識者議員)において、競争的資金の使用に関わる各種ルールの統一化等が求められた。


○研究者、研究機関が研究資金を効果的・効率的に活用できるようにするため、競争的資金の使用に関わる各種ルール等の統一化及び簡素化・合理化を行う。
○これにより、研究資金の使い勝手が向上し、研究者は的確に研究資金を活用し、研究により専念できることとなり、同じ研究資金から、より多くの、より優れた研究成果を期待できる。
○また、研究の生産性の向上につながり、ひいては、科学・技術を通じた、国民生活の質的向上及び我が国経済の持続的成長へ寄与するものである。


(2)これまでの具体的な取組
○ 競争的資金については、上記アクション・プランの指摘を踏まえ、内閣府を中心として競争的資金を所管する府省が以下の取組についてルールの統一等を図り、その取扱いについて申し合わせてきたところ。
【平成22年12月】
・事務負担軽減のため、あらかじめ費目構成を設定し、経費の取扱を統一
【平成24年10月】
・研究費をより効率的に使用するため、正当な理由により、研究費の執行が当初計画
より遅れる場合等には、翌年度への研究費の繰越し制度の積極的な活用及びその手続きの簡素化・統一化を実施
【平成26年3月】
・研究費のより弾力的な使用を可能とするため、費目間流用の割合を直接経費総額の一定割合とし、ルールの統一を徹底

○ 文部科学省においては、上記の申し合わせの他に、他府省に先行して、報告書の提出期限の延長など、使い勝手の向上に努めてきたところ。行政改革の議論を踏まえ、より使い勝手の向上を図るため、内閣府が中心となって、以下の取組について、ルール等の統一化を図り、新たな申し合わせを決定した。
【平成27年3月】
・年度末までの研究期間を確保するため、主に年度末としてきた各種報告書の提出時期を翌年度の5月31日まで延長
・研究機器の有効活用を図るため、競争的資金にて購入した研究機器について、研究の実施に支障が無い場合、他の研究での一時的な使用が可能となるようルールを統一
・研究資金の有効活用を図るため、旅費・消耗品について、複数研究費の合算による使用が可能となるよう統一

・事務負担等の軽減のため、研究費で買えるもの、買えないものなどの研究費の使用ルール等を統一し、さらに、報告書の様式を統一
・以上の取組に加え、平成27年3月に、研究機関及び研究者から使い勝手の改善に関する意見・相談を一元的に受け付ける窓口を内閣府ホームページに設置

 

(3)今後の課題
○ 競争的資金においては、内閣府を中心に、使用ルールの統一・使い勝手の向上に取り組んできたところであるが、現状では、その取組は競争的資金に限定されている。

○ そのため、文部科学省としては、競争的資金以外の全ての競争的な研究費についても、使い勝手の向上によるさらなる「研究成果の持続的最大化」を図るため、同様のルールを拡大する方向で検討を行う。なお、他の府省においても、内閣府を中心に、各府省が有する競争的研究費へのルールの拡大を推進することを期待する。

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科学技術・学術政策局研究環境課競争的研究費調整室

(科学技術・学術政策局研究環境課競争的研究費調整室)