平成24年11月28日(水曜日)10時00分~11時00分
文部科学省17階 局会議室
土居主査,寺倉委員,矢川委員,小林委員,小柳委員,平尾委員
下間情報課長,林計算科学技術推進室長,村松計算科学技術推進室長補佐
(戦略機関)木寺分野1副統括責任者,常行分野2統括責任者,今脇分野3統括責任者,加藤分野4統括責任者,牧野分野5課題実施者
林計算科学技術推進室長より資料1,資料2,参考資料2に基づき説明。基本的な考え方については修正案のとおりとし,重点課題追加配分枠に申請する際の課題の粒度については,再度検討することとなった。質疑応答は以下のとおり。
【寺倉委員】
・前回の案に比べると,各分野の自由度が少し増えていることについては結構だと思う。配分量については,完全な均等配分ではやはり問題もあると思われるため,この程度が妥当だと思われる。
・分野間の割り振りを均等配分ではないようにする場合,配分量をどう判断するかについてはいろいろなやり方があると思う。各分野から一つか二つの課題だけ提出してもらって,その課題の重みだけで各分野の優先度をつけることが良いのかどうか。例えば,分野全体のパフォーマンスを見て判断し,優先度をつけるといったやり方も考えられる。
・一年に一回の審査で良いかどうか。半年ごとに審査した方が良いのではないか。
・加速枠については,計算資源の利用状況だけで判断するのではなく,その研究の中身がどれだけ重要かということが分からなければ意味がない気がする。
【土居主査】
・分野の中で幾つかの課題を選ぶことは難しいということと,分野間でも幾つかの課題を選ぶことは難しいということは重々承知しているが,少なくとも分野の中で検討していただいて,外に対しても合理的な説明がつくような配分をすることが重要であり,その点は御協力いただき進めていただきたい。
【林計算科学技術推進室長】
・分野全体で審査を行うとなると,分野のイメージの方が強くなってしまうため,個別の課題をきちんと評価した方が審査しやすいと考え,案を作成させていただいた。
【土居主査】
・分野間の評価については,推進委員会委員だけではなく,外部有識者にも加わっていただいた上で,より客観的に評価できるようにというのが原案になっている。
【加藤分野4統括責任者】
・確認だが,分野の方では,まずは分野配分枠の中で一般課題と重点課題を決め,計画を立てるということか。
【土居主査】
・そのとおり。
【加藤分野4統括責任者】
・さらに,重点課題追加配分枠の審査で追加の計算資源が取れれば,より大きな成果が見込めるというふうに計画を立てるということか。
【土居主査】
・そのとおり。
【林計算科学技術推進室長】
・重点課題追加配分枠の審査を,通年ではなく,半期ごとに実施すること自体は可能。どちらの方が良いか議論いただきたい。
【常行分野2統括責任者】
・分野2は設定している研究課題が多く,重点課題として年間を通して一つ若しくは二つと選んでしまうと,その課題しか重点的にできなくなってしまい少しつらい。例えば,上期と下期でそれぞれ別の課題を重点課題として実施するということを年次計画で立てて,少し多めに重点課題を最初に選定しておくといった考え方もあると思う。
【土居主査】
・分野によって性格が異なるため,一概には言えないが,当該年度に重点課題が変わるというのはどうか。一旦定めて一年間実施するということにどれほど不具合があるのか。
【木寺分野1副統括責任者】
・今年度の重点配分の経験から考えると,トライアンドエラーの部分を少なくして,とにかくプロダクトランをシステマティックに行うというふうな計算をすることが最も成果が出やすい。そこまで十分に練られた課題が重点配分枠として選ばれるべきだと考えると,やはり一年間というのは,「京」の使い方としてはかなり長い。例えば,前半部分で準備をして,後半部分でプロダクトランをすることになると思うが,それは今回の趣旨から少し外れている気がする。
・分野内には多様な課題があり,その中の一つ若しくは二つだけを選んで,トライアンドエラーも含めてやっていくということを,年度当初に判断するのはかなり難しいことだと思う。
【今脇分野3統括責任者】
・重点課題追加配分枠の計算資源を配分する課題が決まった後に,一般課題を含めた当初計画の計算資源配分を変更しても良いのか。
【林計算科学技術推進室長】
・重点課題追加配分枠の審査結果を踏まえて,分野内で計画を練り直すことはやむを得ない。ただし,追加配分枠で配分された計算資源を一般課題に配分し直すことは認められない。
【加藤分野4統括責任者】
・今年度の重点配分では,課題単位ではなく,課題の中のテーマ単位で申請した。来年度は課題単位で審査が行われるのか。
【木寺分野1副統括責任者】
・課題の中は幾つかのテーマに分かれており,仮に重点課題として選定された場合,課題の中のテーマ全てが選定されたということになるのか。先ほどの私の発言は,1テーマだけであれば半年で良いのではないかという趣旨だったが,もし,テーマ全てということであれば,一年間で結構だと思う。
【林計算科学技術推進室長】
・重点課題追加配分枠に申請する際の粒度については,再度検討させていただきたい。
【寺倉委員】
・そもそも,戦略分野の選定プロセスにおいて,既に結構厳しく選定をしてきており,基本的に戦略分野の設定のところで既に透明性は確保されているという見方もある。更にいろいろと何か制約をつけることが,いい成果の創出につながるのかどうか疑問を感じる。
【土居主査】
・全ての分野に均等配分して,全てを分野に任せるということも一つの案だと思うが,社会に対してそれで良いのかどうか。
【平尾委員】
・もともと戦略分野を検討した際に,戦略プログラム枠として「京」の計算資源の50%程度が適当ではないかということが,皆さんの合意のもとになされたが,それぞれ5つの分野が均等であるということは一度も議論されたことはない。むしろ,分野によって状況が異なるため,当然,多い,少ないということが出てくるのではないかと思う。したがって,全体の7割や8割程度を分野に配分して,残りの部分は改めて議論しようということが,多くの皆さんの合意だったと思う。それに基づいて,今回の案も設定されていると思う。
・分野によっては,一年間通して必要だというものもあれば,半年で重点課題を変えて実施したいというものもあるのだと思う。そういう場合は,二つの課題を半年ごとに実施したいという提案をして,審査を受けるということにしてはどうか。
【土居主査】
・基本的な考え方については,修正案のとおりとし,重点課題追加配分枠に申請する際の粒度については,事務局で早急に検討してもらい,メールベースで検討する。
加藤分野4統括責任者より資料3に基づき説明。委員より承認。
牧野分野5課題実施者より資料4に基づき説明。
平尾委員より参考資料1に基づき説明。
土居主査より閉会宣言
電話番号:03-6734-4275
メールアドレス:sen_pro@mext.go.jp