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東北メディカル・メガバンク計画検討会(第5回) 議事録

1.日時

平成24年5月30日(水曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 第二講堂(旧文部省庁舎 6階)

3.議題

  1. 提言案について
  2. その他

4.出席者

委員

豊島主査、赤林委員、岡部委員、春日委員、門脇委員、金岡委員、清原委員、桐野委員、久保委員、小原委員、末松委員、祖父江委員、中釜委員

文部科学省

吉田局長、田中総括審、菱山課長、板倉課長、岡村戦略官、鈴木企画官、釜井補佐、根津、
吉田研究振興局長、田中総括審議官、菱山振興企画課長、板倉ライフサイエンス課長、岡村研究振興戦略官、鈴木先端医科学研究企画官、釜井ライフサイエンス課長補佐、根津ライフサイエンス課係長

オブザーバー

東北大学:山本東北MM機構長、八重樫副病院長
岩手医科大学:祖父江副学長、小林医学部長
宮城県医師会:桜井副会長

5.議事録

 東北メディカル・メガバンク計画検討会(第5回)

平成24年5月30日

【豊島主査】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより第5回東北メディカル・メガバンク計画検討会を開会いたしたいと思います。
 本日はご多忙のところお集まりいただきましてありがとうございます。
 本日は河野委員、高井委員、高木委員、成宮委員、松本委員からご欠席とのご連絡をいただいております。また、嘉数委員がご欠席ですが、宮城県医師会からオブザーバーとして桜井宮城県医師会副会長にご出席いただいております。
 それでは、本日の議事を進めるに当たりまして、議事及び配付資料のご確認をお願いいたします。

【釜井ライフサイエンス課長補佐】  本日の議事でございますが、議事次第にありますとおり、提言案について、その他でございます。本日の資料は、資料1及び資料2、参考資料1から参考資料6でございます。
 落丁等がございましたら、事務局までお申しつけください。以上でございます。

【豊島主査】  ありがとうございます。よろしゅうございますか。
 それでは、議事に入りたいと存じます。
 まず、議題(1)提言案について、本計画検討会の提言案につきまして、第4回でいただいた意見を踏まえ修正いたしました。その修正の内容について、事務局からご説明をお願いします。

【釜井ライフサイエンス課長補佐】  それでは、資料1、東北メディカル・メガバンク計画検討会提言(案)に沿ってご説明させていただきます。こちらにつきましては、第4回が終了した後に、主査とも相談の上、各委員の皆様方に事前にお送りさせていただいておりますが、前回からの変更点を赤字見え消しで記載しておりますので、今回主に変更点を中心に説明をさせていただきます。
 1枚めくっていただきまして、目次のところですが、4番のところで、将来的に検討が必要な課題についてという点につきましては、小原委員から将来的にというよりも、むしろ並行して継続的に実施すべきというコメントをいただいておりますので、今後も引き続き検討が必要な課題としてございます。
 それから、はじめにのところも同様の修正でございます。
 2ページ目をめくっていただきまして、こちらの1から2行目、バイオインフォマティシャンの人材育成等の副次的効果ということでございますが、こちらについても小原委員から人材育成等なくして推進はできないというコメントをいただいておりますので、副次的という文言については削除してございます。
 それから、その後の段落のところですが、これまでの議論とかそういったことを踏まえて、コホート調査を行ってきた機関も協力することが期待されておりまして、知見が東北に活用されることへの期待ということを、主査とも相談の上、明確化させておりまして、読み上げますと、「東北大学、岩手医科大学等の実施機関や文部科学省は、本事業の持つ意義と担うべき大きな役割を自覚しつつ、本提言の内容を活かすとともに、先行してコホート調査やゲノム情報等の解析研究を実施してきた機関も実施機関に協力することで我が国の叡智を結集して実施計画を具体化し、また我が国の当該分野の知見が東北地方に十分に活用され、次世代医療に向けた最先端の研究を未曾有の災害を経験された被災地の方々に最大限の敬意と配慮を払って着実に実行することによって、」とさせていただいております。
 それから、3ページ目の本事業計画の概要というところでございますが、こちらにつきましては、委員の先生から指摘がありまして、倫理的な観点からの文言の適性化、具体的に言いますと、同意の内容等に十分留意した上で、個人情報保護のための匿名化等の適切な措置と修正させていただいております。
 それから、5ページ目に移りますが、2つ目のワーキンググループの設置のところでございますが、こちらにつきましては、ワーキンググループについて、バンク事業、それから、地域医療支援についてそれぞれ具体的な計画を検討するワーキンググループを設置すべきではないかというご指摘をいただきましたので、こちらについて文言を明確化してございます。
 それから、プロジェクト内に設置される委員会の位置づけと構成でございますが、こちらにつきまして、第4回では、オーダーメイドの実現化プロジェクトの例示をしてきたわけですが、むしろ国家的なプロジェクトとして公平性を担保するということを明確化すべきではないかと指摘をいただきましたので、読み上げますが、「国のプロジェクトとしての透明性や公平性を確保し、被災者を含む地域住民の信頼と協力を得るため、倫理・法的・社会的観点の助言を行う組織、及び試料等の配布審査を行う委員会については、中立的な立場で推進できるよう、東北メディカル・メガバンク機構とは独立し、第三者を含んだ組織体制とすべきである。」としてございます。
 それから、ページをめくっていただきまして、7ページ目のところでございますが、地方自治体の協力の保健師のところでございますが、委員の指摘でございまして、保健師につきましては調査の主たる担い手ではなく、特定健診等の場でのメガバンクの趣旨を住民に理解していただくという点で、保健師の理解を得ることが重要ではないかとご指摘をいただきましたので、そういった文言に修正をしております。
 それから、8ページ目をごらんになっていただければと思いますが、他のコホート調査との連携というところでございますが、こちらについては、コホート調査の知見の活用や、そこで得られた成果の検証とさせていただいておりましたが、むしろ、正確に言いますと、そこで得られた成果と本事業で得られた成果との比較を行うことが重要であるという観点から、比較という文言を入れさせていただきました。
 それから、調査項目だけではなくて、ほかのコホート調査と連携するためには回答様式が違う場合の比較、それからできる限り回答様式等の共通化の努力もすべきではないかという指摘もいただきましたので、そういった文言に修正させていただきました。
 8ページ目の一番下の震災影響を検証するためのコホート調査でございますが、こちらにつきましては、各委員の皆様からこれまでの議論を踏まえて、これまでに立ち上がっているコホートを有効活用することも含めて、文言を修正すべきではないかということを主査と相談させていただいて、こういった文言にさせていただいております。
 それから、イの生命倫理、インフォームドコンセントでございますが、概要のところにつきましては、委員から現行のゲノム指針が研究目的となっておりまして、そちらのほうとの整合性をとったほうがいいのではないかと、それから、ゲノム指針だけではなくて、臨床研究指針等ほかの指針もございますので、等という文言を入れさせていただきました。
 それから、9ページ目の最後の行でございますが、生命倫理に関する事項につきましては、ただ単に文書化するではなくて、より具体的に実行に移すという観点が大変重要だという意見をいただきましたので、読み上げますが、「なお、生命倫理に関する事項については、検討すべき課題を文書化するだけでなく、実行に移していくことは困難を伴うが、本事業にはこれらの課題について実効的に取り組んでいくことが求められる。」という文言を入れさせていただきました。
 それから、13ページ目、14ページ目のところでございますが、こちらについては、要約した文章が両大学の取り組みのところで若干抜けているところがございましたので、そちらについて補足をさせていただいております。
 それから、15ページ目のオミックス研究のところでございますが、オミックス研究につきましては、推進体制も含めて、明確に検討すべきではないかという指摘をいただいておりますので、推進体制を含めという文言を入れさせていただきました。
 それから、協力者への回付の概要のところについては、文言の適正化ということでございます。
 それから、16ページ目でございますが、いわゆる調査結果、解析情報の回付のところでございますが、回付は非常に微妙な、かつ難しい問題でございまして、委員の先生から回付につきましてはゲノム解析の前ということではなくて、インフォームドコンセントをつくっていく段階から検討すべきではないかという指摘をいただいておりますので、国際的な動向も踏まえながらインフォームドコンセントの取得方法を検討する段階から議論を始め、考え方を事前に整理しておくべきであるとさせていただいております。
 それから、飛びますが、19ページ目でございますが、バイオインフォマティシャンの育成につきましては、委員からバイオインフォマティシャンは非常に重要な課題であり、ほかの機関と連携して一体的な教育システムの構築が大変重要だというご指摘をいただいておりますので、循環型の仕組みやバイオインフォマティシャンを養成できる他の機関と連携した教育システムの構築が有効だと考えられると修正させていただいております。
 それから、(4)産学連携、知的財産の概要のところですが、産業界と書いてありますのを、民間企業による創薬研究等への利用とさせていただきました。こちらにつきましては、委員から産業界といいますと、保険とか産業界の活動全般を含むということになってございますので、研究という点での活用がある程度焦点に当てられるべきという意見でしたので、そういったことで文言を修正させていただいております。
 それから、20ページ目で知的財産に関する方針の決定、人材の確保でございますが、知財の問題につきましては、インフォームドコンセントや解析研究などさまざまな分野にまたがることから、他のワーキンググループとの連携という観点が非常に重要であるという指摘をいただいておりますので、赤字のところを読み上げますが、「また、知的財産の利用に関する方針は、インフォームドコンセントやゲノム等解析研究等、他のワーキンググループで検討される事項の詳細にも影響を受けるため、それらのワーキンググループと連携した形で議論が進むような体制を検討すべきである。とさせていただいております。
 それから、21ページにつきましては、将来的にというところを今後も引き続きとさせていただいております。
 それから、6行目のところ、住民コホートでその疾患関連遺伝子候補と環境要因との関係を検証するとさせていただいていたのですが、こちらにつきましては、委員から、むしろ、相互作用を解明するというように表現を適正化したほうがいいのではないかというご指摘をいただきましたので、そういった文章に修正させていただきました。
 事務局からは以上でございます。

【豊島主査】  どうもありがとうございました。
 では、ただいまご説明のありました修正の箇所について、何かご意見はございますか。

【久保委員】  非常によく丁寧に修正をいただいてありがとうございます。私の意見もいろいろと取り入れていただいたようで感謝をいたします。
 最初に書いてあるとおり、先行して動いている研究と共同して、メディカル・メガバンクの推進をよりよく進めていただくためにも、今後の検討課題で記載されていますように、我が国全体のゲノム研究、コホート研究についてのグランドデザインをぜひ、文科省を含んでご検討いただければと思います。

【豊島主査】  ありがとうございます。ほかにいかがでございましょうか。
 修正してから皆様のところにお送りするのが遅かったので、今もう一度読んでいただいてご意見あるところはいただければ、はい、どうぞ。

【小原委員】  細かいところで恐縮です。9ページの下から10ページに生命倫理のことが書いてあるのですが、10ページに突然、実行に移していくことは困難を伴うが云々というところは、先ほどの読み上げを聞いているときに頭に入らなかったのですが、これは、実行に移していくことは困難を伴うというのは、何が困難なのかが、何を実行というのか、この文からはちょっと不明確に思ったのですが、ここの意図は、もうちょっとクリアにしていただけるとありがたい。

【板倉ライフサイエンス課長】  すみません。こちらは前回、赤林先生から規定をつくってもそれを運用していくという段階になると、さまざまな困難が出てくるのでそこはしっかり実行していけということを書いたつもりでありますが、何かいい案がありましたら。

【小原委員】  ちょっと頭が悪いもので、頭に入ってこなかっただけかもしれませんが。
 意図されることはわかるような気がするのですが。

【豊島主査】  よろしゅうございますか。はい、どうぞ。

【祖父江委員】  どうもありがとうございました。非常によくなってきたと思いますが、1つ教えていただきたいのですが。13ページの今回新しく疾患名が国民の関心の高い脳血管障害・虚血性心疾患などの循環器疾患、及びがんと書いてありますが、その後の文章で、発症が予測される参加者を中心としたゲノム情報等の解析を行いと書いてあるのですが、これは具体的には、危険因子を持った方のフォローアップという形ですか。具体的な内容が少しわかりにくかったので、もう少しご説明いただければよいと思ったのですが。

【釜井ライフサイエンス課長補佐】  山本先生から説明があると思いますが、こちらにつきましては、今回東北大学におきましては、三世代垂直コホートと住民コホートが主たる取り組みの内容ですが、住民コホートの取り組みの内容について若干、サマライズが不足しておりましたので追加をしたところです。

【山本東北メディカル・メガバンク機構長】  結局ここに書いた病気の発症が予想される集団のことを最初はわからないわけですから、今後予想されるものとしてこういうものがあると、ここの文章でお示ししたとご理解いただけませんでしょうか。

【祖父江委員】  特に危険因子を持った方というわけではないのですね。

【山本東北メディカル・メガバンク機構長】  前向きですので、バイアスなく追いかけていくということです。

【赤林委員】  倫理のことと、インフォームドコンセントのことはたくさん入れていただいて、大変、文言的には十分だと思います。

 大規模で、日本初のゲノムコホートになるわけでありまして、インフォームドコンセントも含めた同意取得の方法については、日本のスタンスを決めていかなければならないという非常に重要なタスクを持っている、そういうことになると理解しております。
 先ほど、小原先生からのご質問にもありましたが、倫理って紙に書くことは比較的簡単ですが、実際に強制力が働かないようなインフォームドコンセントがとれるかとか、実行していく上ではさまざまな問題が生じます。ですから、そういう意味で先ほどの9ページのことを書いてくださったのだろうと理解しております。
 そのように提言に入っているわけですが、第三者を含んだ委員会とかがモニターをしていく形で進めていけば、そういう工夫をしていけばよろしいのではないのかなと思って聞いておりました。以上です。

【豊島主査】  よろしゅうございますか。
 私の感覚としては、現場に行かれる方をいかに教育して、現場に接するときにいかにうまくインフォームドコンセントをとりながら、しかも現場の方の気持ちを支えていくかということが一番難しい。だから、何度もお願いしているように、教育がものすごく大切だと私は思っております。
 ほかに何か。
 よろしゅうございますか。特段のご意見がないようでしたら、このあたりで一応ここのところは切り上げさせていただいて、あとは、もしお気づきの点があれば事務局へファクスでもメールでもいただければ、私と事務局とで相談しながら、あと、詰めさせていただきたいと存じますので、もしよろしければ、一任いただければと存じますが、よろしゅうございますか。ありがとうございます。
 それでは、この後は、提言を踏まえつつ東北大学、岩手医科大学が事業を推進することになりますが、本事業を成功させるためには両機関が連携、協働して取り組むことが求められます。本日は東北大学、岩手医科大学から本事業の実施に当たっての今後の連携の基本的考え方が連名で提出されております。
 そこで、両機関を代表して山本先生から内容についてご説明いただき、その後、本事業を推進するに当たって、東北大学、岩手医科大学から一言ずつご発言をいただければと思います。
 それでは、山本先生よろしくお願いします。

【山本東北メディカル・メガバンク機構長】  まず5回にわたるほんとうに丁寧な検討会を開いていただいてどうもありがとうございました。提言についても厚くお礼を申し上げます。
 それでは、座ってお話しさせていただきます。
 お手元の資料2をごらんいただけますでしょうか。岩手医科大学の祖父江副学長と、私で連携に関する基本的な考え方についてこのようにまとめてみました。
 連携の基本的な考え方。1.「東北メディカル・メガバンク計画」において、被災地への医療関連人材派遣による健康調査・コホート調査、15万人規模のバイオバンク構築、ゲノム情報等の解析等の各実施内容について、東北大学及び岩手医科大学が全面的に連携して行う。図らずも、未曾有の痛ましい経験を共有した東北大学及び岩手医科大学が全面的に協力し、一丸となって地域医療の復興及び東北発の次世代医療の実現を目指す。
 2.コホート調査については、東北大学及び岩手医科大学で15万人以上の地域住民コホート及び三世代コホートを実施する。住民コホートは8万人以上、三世代コホートは7万人規模を目標とする。1住民コホートについては、東北大学が宮城県域における被災地沿岸部を中心に5万人以上、岩手医科大学が岩手県域における被災地沿岸部を中心に3万人程度を行う。2三世代コホートについては、東北大学を中心に7万人規模で実施する。実施に当たり、岩手医科大学が協力して、岩手沿岸被災地区及び県南地区における収集も含めることとする。
 3.東北大学及び岩手医科大学のコホートの調査項目については、15万人規模のコホートとして一体的に活用できるよう、東北大学と岩手医科大学が協力し、基本的な部分について同一のプロトコールのフォーマットを作成することとし、詳細については今後両大学間で調整する。
 4.得られた生体試料や関連情報について、最終的には東北大学のバイオバンクに集約するが、岩手医科大学にバックアップ設備の設置も検討する。
 5.その他、医師派遣を含めた被災地支援を両県の交流を密とし一層の促進を図ることとする。以上です。

【豊島主査】  もしよろしければ引き続き東北大学のお考えについて一言ご発言ください。

【山本東北メディカル・メガバンク機構長】  それでは、座ったままで失礼いたします。
 私どもこの提言をいただいて、すぐに地域医療支援の目的で全国に向かって医師の公募等も始め、さらに体制を整えていく。それから、被災地での医療人に関するニーズを、アンケート等を通して調べていくような新事業を始めていきたいと考えています。
 また、事前調査に当たる健康調査の体制を整えて、なるべく早く健康調査にとりかかることを行いたいと考えています。
 私ども東北大学総力を挙げて、この事業に取り組んでいきたいと思います。全国の皆さんのご支援をどうぞよろしくお願いします。

【豊島主査】  それでは、祖父江先生。

【祖父江副学長】  岩手医科大学の祖父江でございます。このたび、今日ご出席の先生方、文部科学省の皆様方、いろいろご配慮いただきまして感謝申し上げます。座って話をさせていただきます。
 本事業は、震災復興並びにバンク事業という極めて困難な大きな目的を持った計画でございます。我々は図らずも、本計画の重要なプレーヤーの一員として参加させていただくことになりましたが、東北大学とともに協力して、本研究目的を遂行してまいりたいと思っております。
 そのためには、先生方をはじめ、全国のこの領域の専門の先生方のご協力とご指導なくしては、事はなり得ないと思っております。今後とも、ぜひよろしくご指導賜りますようお願い申し上げたいと思います。以上であります。

【豊島主査】  ありがとうございます。続きまして、宮城県の岡部部長からよろしくお願いいたします。

【岡部委員】  被災地を代表して、御礼かたがたごあいさつをさせていただきたいと思います。提言の取りまとめに当たりまして、医療関係の人材の確保とか、継続的な健康調査ということで被災地の地域医療の再生、それから、復興に貢献することを含め、倫理規定やインフォームドコンセントなどの明記をしていただいたことを改めて感謝を申し上げたいと思います。
 国家プロジェクトとして推進されますこの計画が、しっかりと実を結びますように、これまでの検討会でもいろいろご指摘ございましたが、地域医療の体制の復旧、復興に県内の関係者総力を挙げまして、関連する事業、それから、被災者の方々の生活の支援を含めまして、総力を挙げて取り組んでいきたいと思っているところでございます。今後大学等々と綿密に連携を図りまして、必要に応じていろいろな協定とかそういったことも考えながら、万全の体制を構築するということで県といたしましても協力をしていきたいと思っておりますので、今後とも皆様にはよろしくご支援、ご協力をいただきますように、お願いを申し上げまして、御礼を含めてのごあいさつとさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

【豊島主査】  どうもありがとうございました。
 それでは、今の東北大学、岩手医科大学及び宮城県からのご発言につきまして、何かコメント、その他ございましたらご意見どうぞ。
 よろしゅうございますか。慎重に十分に進めていただけるということで、我々としてはよろしくお願いいたしますということで、お任せするということでよろしゅうございますか。
 それでは、事務局から本提言に関する今後の予定についてご説明をお願いします。

【板倉ライフサイエンス課長】  提言をおまとめいただきましてありがとうございます。
 本提言につきましては、本日いただきましたご意見などを踏まえまして、今週中をめどに取りまとめをしたいと考えてございます。豊島主査とご相談の上で決定をさせていただきたいと考えてございます。
 その後、文部科学省から両大学に対して、提言を施行させていただくということを考えてございます。また、同時に文部科学省のホームページにおきまして、この提言につきまして公表をさせていただくという段取りを考えている次第でございます。
 また、この提言につきましては、文部科学省に設置されております、科学技術・学術審議会のライフサイエンス委員会、並びに総合科学技術会議にもご報告をさせていただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

【豊島主査】  ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に対して何かご質問ありますでしょうか。はい、どうぞ。

【桜井宮城県医師会副会長】  桜井ですが、私は発言の資格はあるのですか。

【豊島主査】  結構でございます。

【桜井宮城県医師会副会長】  5回のうち4回は私出ましたので、雰囲気は大体わかっているつもりですが、要するに、被災地は刻々変わっているのです。今、私が第三者的に見ますと、社会的な基本的基盤の復興がおくれております。それだけ、大きなお金が動いているようですが、工事が追いつかない。それはきっと、日本全体の復興の機能のおくれなのかもしれません。それができないと、人口は戻ってきません。人口が戻ってきませんと、その先の仕事が進みません。
 ですから、今はちょうど1年たって仮設診療所、仮設住宅、仮設云々でバランスのとれている状況です。現在どのような状況になっているのかは、その時々によって変わってきています。徐々に産業が復興されまして、人口が増えつつありますが、バランスがとれているということです。だから、地域の医療のニーズを知ることが非常に時期によって異なります。我々は、この研究じゃなくて地域医療の復興という時でしかものを考えていませんから、その辺が非常に難しいです。
 今度東北大学の病院長がかわりまして、メディカル・メガバンクを地域の医療の中でどういう位置づけに置くか検討しています。
 私が一番危惧するのは、インフォームドコンセントをだれがとるのか、何回か前に桐野先生がご指摘になりましたが、そのあたりが一番の問題なのではないのかなという気がします。
 これから、どんどんニーズのキャパシティがきっと変わってくると思います。ということは、人口がどんどん変わってきますから、そのあたりを常にモニターというか、コーディネーターのような方がいらっしゃって動かないと、「なんだ、この仕事は。」という話になりかねないと思います。そこは非常に我々が危惧しているところであります。よろしくお願いします。

【豊島主査】  どうもありがとうございました。それは、重々気をつけてされるということだと私どもも思っておりますし、私どもの側としても、決して急ぎ過ぎないように、十分準備してからかかってくださいということを何度も申しております。
 やはり、この事業そのものが地域の医療と密接に結びついておりますので、そこの信頼関係が成立しないと成り立たない事業だと思っておりますので、その辺は山本先生はじめ、皆様が十分に心得ながらやっていただけるものと、安心してといいますか、期待してお願いしている次第でございます。
 どうぞ、医師会のほうとしてもご協力よろしくお願いいたします。

【門脇委員】  よろしいでしょうか。

【豊島主査】  はい、どうぞ。

【門脇委員】  今後の進め方ということに関してなんですが、まず、今回の提言につきましては、豊島座長のご尽力によりまして、今回の5回にわたるさまざまな意見や提案をバランスよく取り入れていただいた、非常にすばらしいものになったのではないかと思って、メンバーの一人として非常にうれしく思っています。
 この提言については、先ほどの板倉さんのご発言によって、提言案がとれるというのが、早々にとれてホームページに公開されるという、それも非常に迅速でタイムリーでいいと思うのですが、1つ私まだわからないのは、東北メディカル・メガバンク全体計画の骨子案というものが、今日も参考資料5として提示をされて、これは4月25日に提示されたものですが、その後、今日提言にさまざまな全体計画の骨子案に対する意見として、提言が出たわけであります。その中には、全体計画について改定を提言している部分もありますし、具体化を提言している部分もありますし、新たに盛り込むべき、倫理的なものも含めて、視点なりを提言している部分もあると思うのですが、そのような提言を受けて全体計画骨子案というものが、今後どのような形でどういうタイムスケジュールでファイナルの案としてつくられ、また、それがどのように、この委員会あるいは国民や社会に対して開示されていくのかと、そういう具体的なことについて、この提言をまとめるに当たったこの検討会のメンバーとして大変関心があり、また、気になるところでもあるのですが、いかがでしょうか。

【板倉ライフサイエンス課長】  門脇先生のご質問についてですが、基本計画骨子案は提出した時点の案でございます。この提言の中でも、さまざまな今後の検討課題、あるいはワーキンググループをつくってすぐに結論を出すもの、それから、1年ぐらいかけて結論を出すもの、あるいはもう少し時間をかけなければ結論の出ないものがあろうと思います。
 それで、両大学の連携の基本的な考え方も示されまして、これをもとに、順次、東北大学と岩手医科大学の計画は改定をしていくことになろうと思います。
 今後の進め方でございますが、前回申し上げましたとおり、推進委員会を文科省に設置をいたしまして、そちらに東北大学、あるいは岩手医科大学の計画あるいは状況については報告をいただくという進め方を考えてございます。
 また、対外的には両大学でも情報発信をしていくことを考えてございますので、そういった現場レベルでの情報発信でございますとか、あるいは文科省におきましても、そういう推進委員会などの議論を踏まえて情報発信をしていくことを、今、計画しているところでございます。

【門脇委員】  よくわかりました。そのように進めていただければと思います。

【豊島主査】  よろしゅうございますね。

【山本東北メディカル・メガバンク機構長】  すみません。今お話いただきましたように、この提言を受けて骨子案の内容を機動的かつ柔軟に見直しながら、計画を固めていきたいと、ソリッドなものとして運営していきたいと思います。
 それからもう一言だけ、東北大学についてなんですが、里見総長、それから、下瀬川病院長はともに、この計画に大賛成であり、大学を挙げて取り組んでいくという決意を持っておりますので、付言させていただきます。

【豊島主査】  はい。

【金岡委員】  まずこの提言につきましては、さまざまな意見それから、特に私ども企業にとりましては、知財の扱いあるいは創薬研究等への利用についても十分配慮して盛り込んでいただいて、非常にいい提言になっているかなと思います。
 あとは、実際に東北大学、あるいは岩手医科大学を中心に実行されていく中で、こうした提言をすべて盛り込んでいくのは非常に大変じゃないかなと思いますが、ぜひそれを取り入れて、甚大な被害をこうむられた被災地の方々の医療に貢献するというような使命、あるいはそれをきっかけに日本の医療の改革、コホート研究といったところの、例えば倫理的な扱いといったところについてもいわば、日本のスタンダードをつくっていくという使命を担われていくわけですから、ぜひ、実行の段階でこういった提言を十分に盛り込んでやっていただけたらと思います。
 その実行に当たって、文部科学省の方への質問になるのですが、こういった提言が提言しっ放しであってはいけないと思いますし、これがどう実際に反映されていくのかということを何年かにわたって実行されていく中で、検証といいますか、確かめていくことが重要ではないのかなと思うのですが、それはどういう形でされようとしているのでしょうか。

【板倉ライフサイエンス課長】  先ほど、お話いたしましたような推進委員会に報告いただきまして、評価をするということもございますし、10年というプロジェクトでございますが、国のプロジェクトの場合、中間評価、事後評価、今回長いのでどういうタイミングで、5年でいいのか、3年でやるべきか、というところがございますが、しっかり評価も行いつつ、軌道修正すべき点はしていきたいと思っております。
 その段階におきましても、この提言は非常に重いものと私ども考えておりますので、提言に沿って、評価も進めていきたいと考えてございます。

【金岡委員】  ありがとうございます。

【桐野委員】  形になってきて大変よかったと思いますが、このメガバンクの目的には試料を集めることと、集めたものを解析して、研究として出すことのほかに、この試料を維持する役割もあると思います。
 フラミンガムなども、10年の時限で始まって、終わったときに相当な騒ぎになって、住民運動が起こって、維持されたと聞いておりますので、維持していくのがかなりある時期から難しくなってくると思うので、もともと易しい事業ではないですが、維持について、つまり維持に相当意義があるという位置づけをおいてやっていただければ大変ありがたいと思います。

【豊島主査】  どうもいろいろご意見ありがとうございました。
 維持のことは十分難しいことと思いますが、いろいろこれから皆さん考えていただけると思います。それでは、事務局からごあいさつよろしくお願いします。

【吉田研究振興局長】  研究振興局長の吉田でございます。今回、一応取りまとめをいただいたということで一言御礼を申し上げたいと存じます。
 この検討会は4月に発足をいたしまして、二月間という非常に短期間のうちに5回にわたる検討会を開いていただき、今日、取りまとめをさせていただいたということでございまして、これまでの委員の皆様のご協力に深く感謝を申し上げたいと存じます。
 また、豊島主査におかれましては、さまざまな角度からのご意見を取りまとめいただきましてほんとうに心からお礼を申し上げたいと存じます。
 今回の会議でもさまざまな留意点につきましてのご意見ございましたので、そういったものも十分私どもとしても肝に銘じつつ、今回取りまとめをいただいた提案の中身に即して、なかなか大変難しい課題もございますが、東北大学、岩手医科大学、さらには被災地の宮城県をはじめとする関係の自治体の方々のご意見もいただきながら、できるだけいいものにするように、実施計画を具体化し、着実に進めてまいりたいと思います。
 今日も幾つか提言の文章につきましてわかりにくいとか、あるいは誤解を招くおそれがあるとかということもございましたし、先ほど、豊島主査からもございましたが、今日初めてお見せする部分もございますので、さらに何かお気づきの点がありましたら、事務局にお寄せいただければ主査ともご相談の上で最終版を、先ほど申し上げたようなスケジュールでタイトでございますが、まとめさせていただきまして、広くこれを公表してまいりたいと思います。
 また、その後につきましても、門脇先生、あるいは金岡先生、桐野先生、そのほかいろいろと留意すべき点をご指摘いただきました。そういう点についても私どももきちんと受けとめて、フォローアップに遺漏がないように努めてまいりたいと存じます。
 委員の皆様におかれましても、これはまだ入り口に立ったばかりという感じもございますので、今後も引き続き、ご指導、ご鞭撻を賜れば幸いでございます。ほんとうにどうもありがとうございました。

【豊島主査】  どうもありがとうございました。それでは、事務局から連絡事項お願いいたします。

【釜井ライフサイエンス課長補佐】  先ほど、局長、それから課長からも申し上げましたとおり、大変タイトなスケジュールでございますが、何かコメント等ございましたら、今週中を目途に事務局までいただければと存じます。いただいたコメントにつきましては、主査と相談の上、扱いについて対応をさせていただきます。
 それから、連絡事項でございますが、議事録については、委員の皆様にお諮りして、主査の確認も得た後、ホームページで公開いたします。
 資料でございますが、机上に置いていただければ郵送させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。

【豊島主査】  どうもありがとうございました。少し時間早いですが、第5回東北メディカル・メガバンク計画検討会を終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。


── 了 ──

お問合せ先

研究振興局ライフサイエンス課

柴田、泉、中村
電話番号:03-5253-4111(内線4377,4378)
ファクシミリ番号:03-6734-4109
メールアドレス:life@mext.go.jp

(研究振興局ライフサイエンス課)

-- 登録:平成24年07月 --