HPCI計画推進委員会(第64回) 議事要旨

1.日時

令和7年5月28日(水曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省 17階 研究振興局会議室(傍聴はオンライン会議にて参加)

3.出席者

委員

合田委員、井上委員、上田委員、北野委員、小林委員、田浦主査、只熊委員、館山委員、福澤主査代理、朴委員、棟朝委員、横田委員

文部科学省

塩見局長、松浦審議官、国分参事官、栗原室長、福野参事官補佐、森専門職、山岸技術参与、瀧技術参与

オブザーバー

(高度情報科学技術研究機構(RIST)) 齊藤部長

4.議事要旨

議題1:スーパーコンピューターに係る国内外の動向等について
資料1-1について事務局から説明があった。
続いて、資料1-2について小林委員から説明があった。
 
【田浦主査】  ただいまの報告について、御意見、御質問などありますでしょうか。非常に盛りだくさんでしたので、交通整理として、最初の事務局からの御発表について、まずはこちらいかがでしょうか。
【只熊委員】  7ページで、産業利用が400社を超えているという説明がありましたが、これは延べ数ですか。実際の社数としては何社ぐらいあるのですか。
【栗原室長】  延べ426社、これも「京」から含む累積の企業数ということになります。また、重複する企業のカウントも、これが精密に同一の会社を排除したものではないと思います。オブザーバーでRISTの齊藤部長、補足等ございましたらよろしくお願いいたします。
【齊藤部長】  栗原室長が御説明されたとおり、各企業が使われた部分の数を合計しております。企業の名前は途中で変わることもあるのですが、極力それを追いかけて、名寄せしながら、重複カウントがないように数えた結果がこの426社でございます。
【只熊委員】  企業延べではなくて企業数であると。分かりました、ありがとうございます。
 もう一個質問があって、31ページ目のEUMaster4HPCという欧州の人材育成の話なのですが、HPCを動かすために、例えば企業が計算を回したいとしたときに、その能力を持った人が少ない場合には、こういう方々に活躍いただいて計算を回すということも考えられるかなと思っているのですけど、この育成をした方々の行く末というのは、何か御存じだったりしますか。
【栗原室長】  EUMaster4HPCは、まだ卒業生が社会で活躍する段階にはなっていないというように理解しておりますが、この計画の出口がどうなっているかというところは、非常に重要な御指摘の点だと思います。
【瀧技術参与】  ホームページでは各種インターン先の企業なども出ておりますので、そうしたところを出口として考えながら、実際に社会に出て産業界に貢献していくということを想定してプログラムを組まれているのではないかと、推測しております。
【只熊委員】  ありがとうございます。これ実際、何人ぐらいという規模感は分かりますか。こういう人材育成ってすごく大事なのかなと。産業界からすると、回せる人の育成はすごく大事な気がしていて、その規模感が欧州はどのぐらいで考えていて、では日本はという、そういうようなことも考えられるのかなと思いました。
【栗原室長】  継続して調査したいと思います。
【只熊委員】  ありがとうございます。よろしくお願いします。

【田浦主査】  そのほか、いかがでしょうか。
【館山委員】  海外動向について、特に米国について伺いたいのですけれども、例えば20ページのECPというアプリケーションプロジェクトに関しては、これはどのぐらいの規模で、あるいはどういう仕組みで募集されていてというところに関して、情報はありますでしょうか。
【栗原室長】  こちらには予算規模等出ております。19ページに、エクサスケール・コンピューティング・イニシアティブ、全体でのSC、NNSA、DOEの中の組織ですけれども、そこの総費用が出ておりまして、ちょうど前々回の委員会のときのアドバンスソフトの説明の中に、より詳細にECPのプロジェクトの予算の推移が出ておりました。かなり巨額の予算が、こういったライフサイエンス、基礎科学、材料科学、エネルギー、製造、防災といった様々な応用分野に関するソフトウエア開発、またシステムソフトウエア開発も含めた投資がされているというように理解しております。
【館山委員】  これ、各プロジェクトの規模はどのぐらいか分かりますか。
【栗原室長】  7年間の予算が、アドバンスソフトの前々回の資料の説明の中に含まれておりまして、後日、お調べいたします。
【館山委員】  関連して、多分23ページ、24ページの「Aurora」のアーリーサイエンスに関しても同じなのですけど、こちらのほうは、「Aurora」は立ち上がったばかりで、どちらかというと計算資源提供のプロジェクトなのかなと思うのですけど、その認識でよろしいでしょうか。
【栗原室長】  そのとおりだと思います。
【館山委員】  その時に、これらのプロジェクトだけではなくて、「富岳」でいうと一般利用やその他もあるかと思うのですけども、これぐらいしか通っていなくて、あとはもう、「Aurora」の使い方というのは今、秘密というか、国プロというか、そういうことなのですか。実際、今「Aurora」が動いていることで、どのように計算資源が分配されているのかというあたりは。
【栗原室長】  アルゴンヌの研究所としての部分の計算資源の使用がございます。また、「Aurora」と「Aurora」以外のシステムも含めて、サブシステムも含めた利用に関して、一度分析をしたものがございましたが、詳細なそれらの計算資源量の配分というところまでは、アドバンスソフトの調査でも含まれていなかったというように理解しています。こちらも、具体的な予算措置の時限ごとの投資の金額や、計算資源の配分に関しては、継続して可能な限りの調査を進めてまいりたいと思います。

【田浦主査】  ほか、いかがでしょうか。
 私も、日本とEUは比較的、HPCのユーザー募集というのはオープンな行為という印象ですけれども、アメリカのDOEは個別の共同研究が中心という、その理解は正しいのですかね。
【朴委員】  ECPも基本的にコールはオープンだったと思います。ただ、ECPはアプリケーション、例えば日本だと昔の「京」の戦略プログラムや「富岳」の重点課題という、基本的にアプリケーションだけやっているという話以外に、だいぶ、基本ソフトウエアの開発をやりましたよね。だから、有名なKokkosとか、そういうプログラミングフレームワークという、計算科学ではなくて計算機科学のほうの予算も相当つぎ込まれたので、その辺が重点課題や戦略プログラムと違うのではないかなと思います。トータルなので相当の予算で、うろ覚えですみませんが、年間数十億円で5年間だったと思うのですけど。
 こぼれ話ですけど、それが終わったので、今、ものすごく人があふれてしまって困っているというようにも聞いています。

【田浦主査】  そのほか、いかがでしょうか。
【井上委員】  コメントなのですけど、9ページ目は今後GPUを使うことが増え出すときに非常に重要になる一枚かなと思っているのですけども、2番目の3つ目のポチは、表現を考え直したほうがいいのではないかと思っています。研究者から見ると、GPUが出やすいような研究対象をやるというより、やりたい研究があって、いかにGPUを使えるかという方向になるべきですし、逆に支援する側から見ると、GPUで性能が出にくいところにもしっかり支援をして、どうやって出していくかというところも大事だと思いますので、この3番目のポチだけ違和感を覚えたので、表現を検討されたらいいのではないかと思いました。
【栗原室長】  ぜひそのようにしたいと思います。趣旨としては、そのために研究を歪めるという意味よりも、むしろGPUや計算機アーキテクチャーによってどういった達成目標が見込めるか、しっかり見据えながらという趣旨で書いておりますので、こういった記載も気をつけたいと思います。ありがとうございます。

【田浦主査】  ほか、よろしいでしょうか。
 このAI Factoriesなのですけども、AIには桁違いのリソースが必要というので、予算的にもEuroHPC全体と同じぐらいの規模の予算がAI用に投資されているという、数字としては大体そういうところですかね。
 EuroHPCでそろえるものと、リソースとしては違いがあるのですかね。こちらのほうはパブリッククラウドベースだというような違いがあるのですかね。
【瀧技術参与】  EuroHPCで利用されている大規模なマシンも、AI Factoriesの中で使われるということで、例えばフィンランドの「LUMI」などもこちらのAI Factoriesとして設置されているマシンになっておりますし、次のページにどのようなシステムが使われているかというところも含めて書いてありますので、御参照ください。
【栗原室長】  田浦主査の御質問は、要はアーキテクチャーとしてハードウエアが特徴的なのかという御趣旨ですかね。
【田浦主査】  というよりもまずは、追加でこれだけを投資するわけなので、「LUMI」がもちろん使われるのは使われるのでしょうけども、その外にきっと、さらにそれに匹敵するリソースを用意されているわけなので、アーキテクチャーの違いとも言えるかもしれないし、日本でも、「富岳」もありHPCIもある中で、GENIACのようなところはやっぱりものすごいお金がついて、結局、開発に必要だというので、主にパブリッククラウドにたくさん投資していると思うのですよね。そこはだから、本当に急に必要だったときに調達しようと思うと、そうならざるを得なかったということだったのですけど、そういうことがここでも起きているのでしょうかねというような。
【栗原室長】  そういった点では、これらの全ての最初に選定された7システムを、その後の3月に選定された6システムをオンプレミスとしてのGPU計算資源を中心とした、AIのためのハードウエア整備だというように理解をしております。現在、先日もブルガリアのBRAINなどの整備のため、ブルガリアから大統領も含めて来られるというようなこともありましたけれども、まだ整備中だと聞いております。これらの計算資源に関しては、かなり大きな規模で、これが100ミリオンユーロというようなことですから……。
【田浦主査】  100億ユーロ。
【栗原室長】  そうですね。非常に大きな金額での整備が各国でされている。それも7か国、6か国というところで、13か国それぞれが、非常に小分けにして、ある意味ABCIのようなAIに関係する学習や推論に使えるような計算資源を投資している。それがまさに2024年の12月と、また今年3月に投資がなされて、今整備中であると理解をしております。先生方からも御知見等賜れれば幸いでございます。

【棟朝委員】  こちらのAI Factoriesなのですけど、「LUMI」の関係者に聞いた感じだと、産業利用の割合が結構、いわゆる学術系もあるのでしょうけれども、多いのかなという印象を持っていて、あと、各国にまかれているので、各国のいわゆるAI産業の活性化といったようなものというのが意識されているのかなと。これは印象なので、どこまで正しいか分からないですけれども。ではこれを、日本で同じようなことをやるということであれば、実は先日も北海道知事と札幌市長が陳情に行っているのですけど、いわゆる各地域のAIの底上げということでAI投資をしてくださいといったような話があって、いわゆるHPCIの話ですと、どちらかというと一極集中に近い話はありますが、一方で各大学が対応していたり、HPCIのネットワークであったり、そういったものでこのヨーロッパの取組みを横で見ておくといいかなという印象を持っていますが、どのように現状把握するのか、日本で同じようなことをやる場合にどのように進めていくか、もし参考になる情報がありましたらお願いします。
【栗原室長】  先ほど主査からもGENIACの指摘がありましたが、AIに関する計算資源を多様に整備して、地域でも使えるようにする。政府としても、AI戦略会議等でも同様のテーマが扱われていますが、重要なことだと思います。
 冒頭に、資料の5ページでも説明したように、HPCIの14機関のうち8資源でHPCIの提供資源としてGPUが既に提供されておりまして、さらにこれが順次GPUの資源量も増えていくというところだと推測をされます。一つは、HPCIをそういったところに開放するということもあると思いますし、また、ABCI3.0もこのHPCIの構成機関に含まれていますが、そういった他省庁の施策や、様々な機関が整備する計算資源を多様に組み合わせて、こういったAI Factoriesと同様に、様々な産業界中心の取組にも貢献するという点も非常に重要だと考えております。

【田浦主査】  ありがとうございます。
 では次に、まず福澤さん、お願いします。
【福澤主査代理】  先ほどから予算の話が出ておりますので、海外と国内を比較するに当たって、日本の予算規模のこともしっかりと比較できるといいと思ったのですけど、そこは書いてあるのでしょうか。
【栗原室長】  前回の4月14日のときの資料には、我が国のHPCIの予算や、次のポスト「富岳」に向けた予算もございましたが、今の御指摘、まさにこういったAI Factoriesに比肩するような、またEuroHPC全体の予算額も非常に大きいところですし、ソフトウエア開発の御指摘もありましたので、次期開催等のスケジュールの話もこの後の資料にもございますけれども、次回以降に向けて、また次の概算要求に向けても、そういった日本国内の予算の状況もぜひ整理してまいりたいと思います。
 前回の4月14日のときの資料には、HPCIのシステム開発・運用に関する173億円という令和7年度予算が記されております。

【田浦主査】  では横田委員、お願いします。
【横田委員】  海外で先行してGPUが導入されている事例から何を学ぶべきかというところで、2点重要な点があると思っていまして、1点目は、先ほど朴先生もおっしゃっていたのですけど、ECPのような施策を行って、たくさん人が雇用されて、終わったときに多くの人が確かに路頭に迷ったということがありまして、そういう先行事例があるので、それから学ぶべき点、同じことを繰り返さないために我々は同じようなことをしてはいけない。何かしらの仕組みをつくってから、人材のキャリアパスのようなものをちゃんと考えつつ、ECPと同様にならないような設計が必要なのかなということを1点思いました。
 あともう1点が、海外のGPUの中で、NVIDIAのものとAMDのものが導入されていると思うのですけど、特に「Frontier」や「El Capitan」「LUMI」の方々と話していますと、とにかくソフトウエアスタックが大きくNVIDIAと質が異なっていて、そこでいろんな問題が生じている。そういったことが本日の資料には、載せにくかったので載っていないのかもしれないのですけど、非常に重要な先行事例での苦労している点などがあると思いますので、そういった点こそ我々は検討すべきなのかなと。もう先にやっている人がいて、どういうところがうまくいっていて、どういうところが失敗しているのかというのが、明らかにうまくいっていなかったところが幾つかあると思うので、そういった点をぜひ議論できればと思います。
【田浦主査】  ありがとうございます。そこは多分、「富岳NEXT」に向けては非常に重要なところだと思います。

【合田委員】  最初の田浦主査の話に戻ってしまうのですけど、GPUのニーズで去年何が起きたかというのを私なりに考えると、LLMの波が来て計算資源が必要で、もちろん「富岳」も使われましたし、HPCIのGPU資源も使われたのですけどやっぱり足りなくて、相当数、クラウドを使って、皆さん、その場をしのいだという言い方はよくないですけど、それはそれで私はいいことだと思っていて。要は、突発的なニーズに応えるとき、クラウドは有効な資源なので。そこで、そういったことがヨーロッパやアメリカで起きていたのか。つまり、ヨーロッパやアメリカはアカデミックな資源でも十分カバーできていたのか、できなかったのかというあたりは気になるところで、そこを調べた上で、かつ、今後日本としても、今、次の話題になるかもしれませんけども次世代のHPCIもクラウド連携だという中で、日本としてどうするのか。クラウドとの連携で突発的なものは常にクラウドにすぐ流せるような仕組みをつくるのかどうかというところも含めて、議論していく必要があるのではないかと思ったところです。
【栗原室長】  大変ありがとうございます。「富岳」のクラウド利用だったり、またクラウドの「富岳」化という言い方もされますが、「富岳」on AWSのクラウドだったり、また、アプリケーションサービス課題のような、「富岳」をクラウド的に利用できる仕組みも含めて、ぜひ、それらとの融合的な利用ができて、またコンテナの利活用等も、次の資料2や、また資料3の論点とも関わる点でございますけれども、重要な論点であると思います。海外の、特に米国・欧州の事例でクラウドがどのように使われていたかという点も非常に重要な御示唆だと思いますので、それらも可能な限り継続的に調査をしてまいりたいと思います。

【朴委員】  これは単なる感想なのですけれども、今HPCIがあって、「富岳」を中心とするスパコン群があって、片や経産省のほうにABCI3.0がある。もちろん、栗原室長がおっしゃったように、ABCIは広い意味ではHPCIの一部なのだけれども、実際には使い方は全然違うわけですよね。
 思ってみると、やっぱりHPCIはもともと学術利用が中心であったし、いわゆるHPC、計算科学が中心になっていて、今、AIにも、あるいはAI for Scienceにも広げましょうといってやっている。片や経産省が主導でやったABCIというのは、最初からAIかつビジネスがターゲットになっていて、何が違うというと、HPCIのほうは学術利用が先行しているから、研究者というのはプロポーザルを書いて審査を受けて、ただでリソースをもらって使うというのに慣れているのだけれども、ABCIは全く逆のモデルなのです。とにかくお金を払いますと。で、非常に簡単なプロポーザルというか提案書で、ちゃんとルールさえ守っていれば自由に使えますといって、すごくクラウドとABCIは相性が似ていて、でも、企業が使いたいのは、ほとんど今の時流は、実はトラディショナルHPCよりもAIなのだと思うのですよ。そうすると、企業が使いやすい形でうまくやっているというのは経産省やクラウドがやっていて、文科省のHPCIはやや固いというか、従来どおりの、よく言われるHPCIの産業利用は敷居が高いという言葉で代表されますけれども、そういうところがもう少し幾つかのカテゴリーで柔軟になっていくことで、HPCIが企業にもAIにも、学術にもHPCにも使われるというように、やっぱり考え方を少し変えていかなきゃいけないのではないかなというのは、ABCIを見ていて思うところです。雑駁ですみませんが、そういうすみ分けができてしまっているなという印象があります。
【棟朝委員】  今のに関係して、つまりAI全体のエコシステムであって、例えばパブリッククラウドの巨大なインフラがあったり、ABCIがあったり、AI Factoriesだったり。その中で、もちろん使いやすくしてパブリックに近づけるというのはあるのですけれども、やはりHPCIというのはそのエコシステムの中でどの部分を担当するのか。つまり、AI for Science、AIエージェントがいろいろやった場合に、どの部分のAIエージェントとしての対応をするのかというところを整理しておいたほうがいいかなと。単純にパブリックに近づけるのがいいとは個人的には思わないので、役割としてどこが本質なのかということです。もちろん、連携は密にできるようにシステム設計するべきですけれども、そこを整理していただけると。
【朴委員】  この役割の使い方としてはパブリックに近いことをやってよくて、こういうことはちゃんと学術だから審査してというメリハリや、いろんなカテゴリーをもう少し柔軟にしたほうがいいのかなという印象なのですよね。
【棟朝委員】  そうですね。
【朴委員】  全てがパブリックに近いと、何をやっているのか分からなくなってしまう。
【棟朝委員】  AIサイエンティストが最近言いますけど、その中で、いわゆるAI for Scienceを中心とした、シミュレーションと密になったAIエージェントを実現するためにはここ、といったことですね。ジェネラルなAIエージェントであればパブリックでもいいですし、産業だったら産業かもしれない。その辺を整理したほうがいいかなと。個人的な、雑駁な意見で恐縮ですけれども。

【田浦主査】  ありがとうございます。
 時間が少なくなってきましたので、2つ目のペーパーの議論をさせていただければと思いますが、いかがでしょうか。
【朴委員】  QCに関してJensenが言ったというのは、私も見ていましたけど、やっぱり影響力が大きいのだけども、本音を言うとよく言ってくれましたねというところ。つまり、ふわふわしている頃のQCの話というのは、何か知らないけどものすごいから期待できると。ここにもまとめられましたけども、Googleがとんでもない大風呂敷のようなことを言っていましたよね。解けない問題を解けるのがQCであると。だんだん、実体はそうでもないというのが分かってきたし、QCだけではやっぱり使い物にはならないというのはもう分かってきて、だからこそ、理研なんかでもHPCQCや、理研のNEDOのSQAIのようなことをやっているわけで、それは大賛成なわけです。別にQCのためにHPCが捨てられているところを救ったという話ではなくて、HPCとQCはやっぱり両輪であるべきで、HPCから見たらQCは一種の超加速エンジンであって、QCから見るとHPCは、とにかく1人では何もできないところをちゃんとフロントエンド、API、その他プログラミングをやってくれるという関係ではすごく重要だと思います。今回のお話はQCだけのお話だったので、QCは何が弱いとか、QCはまだまだそんな簡単にはいかないというところが浮き彫りになったと思うのですけど、だからこそHPCQCが大事なのだという裏づけなのかなと思いました。

【只熊委員】  米国で投資額が200兆円で、NVIDIAが最先端AIチップを50万個差し上げますという、もう、量では圧倒しているわけではないですか。そうした中で、我々がどう戦うのかというところって、AIのスケール則を考えたときに、3つパラメーターがあったうちの、全て量のような気がしているのですよね。ただ、データについては、取れないデータを我々が取れるようにして構えておくというのも一つの戦略かもしれないですけど、そういう状況で、ではAI for Science、一つ一つの学術的な研究というのはやっていけばいいと思うのですけど、マクロ的に考えたらどうやっていくのがいいのかなというのも――ぼやっとした問いかけで大変恐縮なのですけど。
【小林委員】  要するに、中東でお金を持っているところが、お金にあかせてアメリカから高度なAIやGPUや半導体技術を大量輸入してAI開発大国への道を歩み始めた。これに象徴されるように世界が激しく動き始める中、日本はどうしたらいいのかということですか?
【只熊委員】  そうです。すごくマクロな質問で、性急な回答をするというよりも、ふわっとした考えでもいいので参考にさせていただければ。
【小林委員】  このスライドの中でも言及した、今年の1月にトランプ政権が発表したスターゲートですか、アメリカやUAE(アラブ首長国連邦)などに今後新設されるAIデータセンターの建設等に最大で5000億ドル(70兆円以上)の投資というのは、あまりにもやり過ぎではないかとも思いますね。もちろん成功するか失敗するかは予測できないですけど、(日本としては)もうちょっとだけ今後の推移を冷静に眺めてから動いた方がいいのではないでしょうか。
【只熊委員】  そういうことですよね。勢いがつき過ぎているような感じなので、もうちょっと事実を階層的に見据えて。
【小林委員】  やりたければやってもいいのだけど、片方ではAIスケール則のようにいろいろな限界も来ているし、金をかければいいってものではないというような見方もあります。ご存じのように、今年1月の中国ディープシーク・ショックでは、それほど桁違いに巨額の資金をかけなくてもトップレベルのAIを実現できるとの見通しが生じました。恐らく、そのせいで、逆にアメリカのビッグテックによる巨額のAI投資はバブル化しているとの懸念から、彼らの株価が一時的にかなり下がりましたよね。もちろん一方で(日本が)このままいつまでも様子見を続けていれば、世界の潮流に取り残されてしまう恐れがあるのも事実で、その辺りは今後難しい舵取りが迫られると思います。
【只熊委員】  なるほど。ありがとうございます。

【田浦主査】  では、北野委員、お願いいたします。
【北野委員】  今、2つの議論があったと思うのですけど、どこで勝負するかというのと、規模の話です。規模の話は、どちらにしてもみんなたくさんクラウドでサーバーをつくるので、その中の一個だと思えば良いのですけど、重要なのはどこで戦うかです。最近いろいろなところで話したり、調べたりしているのですが、AI企業のどこかがこういうことをやったときに、本当のリアルな産業に結びつくかが最後は重要ではないかと思います。そうなったときに日本の場合は、GDPの割合をランキングにすると、ヘッドサイドのところは自動車やエレクトロニクスや半導体というようなところで、ここはレッドオーシャンなので、どちらにしろみんなすごい資金を突っ込むから、ここはやるのですよ。AIもみんな相当資金を突っ込んできているので、多分それでやるし、この領域は割と大きなプレーヤーが日本はいます。
むしろ、テールサイドです。東京というよりも地方都市にたくさんあるような産業を、どうやってその価値を上げていくか、そこにAIで価値を上げられるのかどうか。ロボティクスもそうです。テールも本当のテールは小さいのだけれど、ミドルセクションぐらいのテールのところの付加価値を上げるということが多分重要になっていくのではないかなと思います。そこはどちらかというとローカルナレッジだったりするし、グローバルコピーはできるはずなのだけど今はなかったりするので、逆に、我々がデータを取ると我々しか持っていないデータがたくさんあります。
 ただ、一個一個の規模が今、小さいのですよ。そうすると何が重要かというと、そういうところにイノベーションを起こすようなAIのディスカバリーがあったりすると、ディスカバリーのコストを下げなくてはいけなくなるのです。そのため、全体的なAIのプラットフォームをつくる効率や、そういう産業を変革するための全体のパイプラインのコストが経済的に成り立って、そういう産業がAIやロボティクスを導入することによって付加価値がすごく上がってくるというような、そういうコストバランスのところに行けるかどうかが、いろいろまだ計算しないといけないのだけど、結構重要な感じがします。
 だから、どこに行くかといったときに、多分サービスプロバイダーというかプラットフォームになるとAIだけで済むのだけど、それを使ってダウンストリームのところのGDPが上がってくる、賃金が上がってくるということにならないと、サステナブルではないと思います。だから、そちら側をもう少し見て、日本は競争力があるところはあるので、そこなのではないかなとは思っています。
【棟朝委員】  先ほど日本はどうすべきかという話で、今の話にも関係するのですけれども、結局、ウェブ上のデータが枯渇してきているという話もあって、となると、日本がもし行けるとすると、サイエンスから得られる良質なデータ、ニッチでかつ質の高いデータあたり、多分そこで戦うしかないかなという感じはするので、その辺りの裾野を広げるという、今の北野委員からの意見というのは非常に重要かなと思います。
【上田委員】  今の話と関連するのですけれども、HPCI、いわゆる「富岳」は最初、非常によい形でスタートはしていますけれども、「ポスト富岳」では、日本はどう戦うかといったときに、とにかく数というか、量というか、そういうところでは、さっき御紹介のあったようなスケールには到達できない。ではAI for Scienceは勝てないのかというと、必ずしもそうではないです。
 実際、GoogleとDeepMindがつくった気象のGenCastがありますが、現在、気象庁ともいろいろ議論していますけれども、例えばローカルな気象予測には適さないようです。それはなぜかというと、今の生成AIというのは、データ駆動型で、物理法則を満たすようなアプローチではないのです。なので、膨大なデータでできる範囲のことはできますけれども、限界があります。そこで、物理法則のような理論を組み込んだモデルの構築といったAIの基礎研究が非常に重要になると思うのです。現状でも、物理法則を満たすような深層学習が俄かにヨーロッパではかなりコミュニティーが大きくなってきています。国内を見たときに重要なのは、やっぱりNVIDIAのCUDAが使えるか使えないかというのは、AI研究者にとって結構生命線なのです。もちろん、独自でというようなArmのようなものもありましたけども、互換のCUDAなどでは結構研究者は苦労しているというのも何となく聞いていました。
 だから日本の戦略として、NVIDIAのCUDAを、GPUを使うか使わないかというのは、いろんな意味の政治的な判断もあると思いますが、あまり政治的判断に興味のないAI研究者は、もしCUDAが使えなくなると、やはり現状と同じようになるのではないかと。
 とにかく、日本はAIにおいてもAI研究においても量では勝てない。量というのは研究者人口、論文数という観点ですね。要するに、質的なところで勝たないといけないといったときには、さっきのような強烈な数字を見せられて、もう参ったと言うのではなくて、いかに質の高いAI for Scienceを目指すかといったときには、「富岳」が単なるHPCIにとどまらずに、AIとの連携をした、そういうプラットフォームにしていかないと、なかなか、AI研究者から見たときには魅力が出ないのではないか。そこの必要条件としては、日本独自のものを開発するのか、そこはもう勝負せずに、NVIDIAのGPU、CUDAを使えるようにするのかというのは、一番重要な判断だと私は感じております。
【北野委員】  今のポイントは前回、そこでイシューがあるのだったら解決しなくてはいけないと思って聞きました。前回は「問題ないです」との回答でしたが、もう一回、きちんと検証したほうが良いと思います。
【上田委員】  北野先生が質問されているのは知っていますけど、私はそのさらに前に同じことを言っています。
【北野委員】  そうですよね。そこはやはりイシューだと思います。
【栗原室長】  非常に重要な指摘だと思っております。今回の資料4にも今後の検討のスケジュールがありますが、次回が夏頃ということで8月から9月というところに、次期フラッグシップシステムの検討状況についても議題の案として上げさせていただいておりますけれども、理化学研究所における「富岳」の次世代となるシステムに関する、今、入札が進んでおりますけれども、その状況や、また、ちょうど先日もシステムソフトウエアやアプリケーションソフトウエアに関する記者説明等も行われたところでございます。そういった様々な、「富岳」がAIと連携したような、次の「富岳」も今の「富岳」もそのようなプラットフォームにならなければいけないという、非常に重要な御指摘だと思っておりますので、対応してまいりたいと思います。
【上田委員】  ヨーロッパのAI Factoriesも結構な率でNVIDIAのGPUを使われているようです。その辺も恐らく意識しているのではないかなと思いますけれど。

【田浦主査】  では、井上さんが最後で。
【井上委員】  小林さん、ありがとうございました。すごく勉強になりました。小林さんが見ての観点で、教えていただける範囲で教えていただければと思うのですけども、海外を見たときに、こういうコンピューティング系の施策と半導体系の施策というのがちゃんと手を組んでいるというか、同じビジョンを持って戦略をつくっているのか、それはやっぱりばらばらで行っているのか、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
【小林委員】  ちょうど今皆さんが議論されたようなことに関して、アメリカの政府というかがどのようなスタンスで臨んでいるかといった御質問でしょうか。
【井上委員】  小林さんから見たときに、半導体系の施策とコンピューティング系、AI系、コンピューティングプラットフォーム系施策がきちんと一緒になって何か絵を描いているように見えるのか、ばらばらに動いているのか。
【小林委員】  半導体系の政策としては、前バイデン政権による(NVIDIAのGPUなど)AI半導体の対中国輸出規制が代表ですよね。ただ、あの施策は傍目から見ている限り、グーグルやマイクロソフト、アマゾンなどAIやITプラットフォームを開発するアメリカ企業のことには無頓着であったように見えます。また、それ以前には一般的に、アメリカって政府の政策よりも、民間企業が勝手にやっているほうがすごい力があるような気がして、あまりアメリカの政府がどういうことをやっているかってよく分からなかったですよね。今回のディフュージョンルールというのは例外的に注目されていますけれども、ふだんニュースに出てくるのは、NVIDIAがどうした、どことどこが提携した、OpenAIが今度これこれこういうモデル発表した、という話ばかりで、政府の政策というのはあまり前面に出てこない気がするのですよ。
【井上委員】  コメントとして、やっぱりこの施策って半導体がどうしても関係してくる分野ではあるので、ここをどう、いわゆるアメリカみたいに産業主導で進むのか、やはりある程度リードして流れをつくっていくようにしていくのかというところも、十分考える必要があるかなと思ったので。
【小林委員】  ですよね。ただ、ディフュージョンルール自体は前バイデン政権が策定したものですが、当初一般にはそれほど注目されていなかったような気がします。むしろトランプ政権がそのルールを強引に覆したり、書き変えたりすることによって、ようやくアメリカもAIなどハイテク産業において政府の存在感が出てきたようにも見えます。それは必ずしもプラス面ばかりでなくマイナスの効果もありますが。
【北野委員】  そこはアメリカの産業政策が変わったと思ったほうが良いと思います。多分それは日本も、それに連動することをしないといけなくなるのではないかなと思います。考え方が変わったと思います。だから、今までとは考え方を我々も変えていかないと、基本的には産業政策の時代に、これから20年30年、もしかしたら入るかもしれないと思います。


議題2:次世代計算基盤を見据えた今後の HPCI の運営に係る検討ワーキンググループにおける検討結果について
資料2について事務局から説明があった。

【田浦主査】  ただいまの報告について、御意見、御質問などありますでしょうか。
 まず形式的なことで、これの位置づけですけれども、今回は御紹介で、次回に議決するというか、この布陣で行きますという段取りをするということですか。
【森専門職】  まず今回、ワーキンググループで取りまとめた結果を報告させていただきまして、御意見、御議論等いただければと思っております。それを踏まえて、次回はワーキンググループの上位に当たるこのHPCI計画推進委員会でこういったことをいつまでにするべしといったことを、本委員会のクレジットで決議を行う。それを以って実行に移していくという形を考えているというところでございます。
【田浦主査】  そうすると、2025年何月までにということを書いてあるところも、この場でいろいろと御進捗が共有されるということでよろしいですかね。
【森専門職】  さようでございます。
【田浦主査】  ほか、何かありますでしょうか。非常に多岐にわたっておりますが、次回に反映させてほしいことなどありましたら。
【館山委員】  数字のいろんなところにいつまでにというのが結構多いのですけれども、線表のような、もう少し違った資料が次回までにあるとうれしいなと、そこだけお伝えしたいと思います。非常にそれぞれ、よく考えられた日程設定になっているような気はするのですけども、全体が見えづらいので。これだけだと、文章で読んでいくとなかなか、どことどこの関係というのが見づらいというところです。
【栗原室長】  ありがとうございます。そのとおりだと思います。10月までというのが3項目ほどあるのと、また2025年度内というもの、それを踏まえて2026年から実行するものという整理がございますので、それらを分かりやすくまた整理して、次回御提示したいと思います。
【田浦主査】  あとは、日付が書いてあるものの中でも特に割と直近というのが、2025年6月までにこのアーキテクチャー変革への分野横断的な対応を行う技術拠点の設置というところ、あとは対応A-Vのところで、2025年8月までにこれまでの登録機関の今後の改善状況を報告するというところが、一番近いところであると思いますけども、それはもう次回を待たずにやっていただくと、そういうことでよろしいですかね。
【栗原室長】  同じ理解です。ありがとうございます。


議題3:次世代計算基盤に向けた政府の事業計画について
資料3について事務局から説明があった。

【田浦主査】  今の御説明について御質問、御意見ありますでしょうか。
【棟朝委員】  調査研究の3番目の運用システムの中で、コンパイラ、ファイルシステム、ライブラリ、フレームワークとあるのですが、最近だと生成AIでコーディング支援していってつくっていくというのが一般的だと思うのですが、その辺りの調査はこれに含まれることになるのでしょうか。それとも別建てというか、もう少し本格的にということでしょうか。
【福野補佐】  もちろん見据えるターゲットは、2030年やそれ以降についてのシステム調査研究でございますので、既存の生成AI、今使っているところも多いと思いますが、それを排するということはないと思っておりますし、そこをインクルードして検討していくことと思っていますので、独自にそこを分けるというよりは、そういう周辺技術も見ながら進めていくものと考えている次第でございます。
【田浦主査】  ほか、いかがでしょうか。
【只熊委員】  先ほど、運営に係る検討ワーキンググループによる検討結果についての中で、裾野を広げるための新たなユーザー層へのリーチや、ユーザーのさらなる拡大に向けた取組についても御説明いただきました。その内容というのは、この政府の事業計画の調査研究等々には反映されるものと思えばいいのですね。というのは、次世代計算基盤に向けた政府の事業計画についての4本柱のうちの1があると思うのですけど、運用体制調査研究、ユーザビリティー向上のためにいろんな方にヒアリングしたり、お客さんと考えたときにカスタマージャーニーを書いたりして、どこにボトルネックがあるのだろうということを、多分調査研究されるのだろうなと思っているのです。ただ、既存の人たちだけ聞いても、論点Dで論じられた、新たなユーザーに対してはリーチできていないなと思って、では新たなユーザーって誰だっけ、その人にどんな価値を届けるのだっけ、ということを考えてこの調査研究というのをやらないと、その論点で論じられたことというのがこの事業計画に反映されないなと思ったので、されますよねという確認をしたかった。
【福野補佐】  ありがとうございます。もちろん、こちらの資料2で事務局から説明しましたこととリンクはしておりますので、ユーザー拡大や、今後の将来的な裾野の拡大というところをリンクさせながら、この事業は進めるべきものだと思っていますので、おっしゃるように、固定の層だけをヒアリングしてプロポーザルを出すことを評価するのではなくて、裾野拡大というところを評価の軸としておくべきだろうというように考えている次第でございます。
【田浦主査】  ただいまの点は非常に私も重要だと思います。今のスライドの中に文言として書き込みが足りないところというのは多々あるかもしれないのですけど、基本的に前の議題で説明していただいたようなこれからの改革、それを実現するために実際の予算をつけていただいたと、そのように理解しておりますので、そこにいろいろ書かれている改革を実現するための事業というように、幅広く捉えております。
 これ、6月から始まるのですね。
【福野補佐】  6月から公募を開始したいと思っております。
【田浦主査】  はい。よろしいでしょうか。それでは、ありがとうございました。


議題4:今後の検討の進め方について
資料4について事務局から説明があった。

【田浦主査】  ただいまの報告について、御意見、御質問ありますでしょうか。
【館山委員】  今の整備計画検討ワーキンググループですけど、選定が入るということは、もう直近6月に――もうこれ、設立されているのでしたっけ。
【森専門職】  こちらの設置については、またこちらの委員会で議論させていただきたいと考えております。
【栗原室長】  このスケジュールの紙の2ページ目の下に、灰色で「審査」と書いてありますが、6月中旬のところから線が引かれていますが、公募期間が1か月強ございますので、その後、7月下旬から8月に審査ということで、そのための委員会の設置を現在検討中であるというところでございます。また、こちらのHPCI計画推進委員会の下にワーキンググループを立てていただくということになりますので、またそれに関しても御決議いただいて、設置をいただくということになります。
【館山委員】  承知しました。


最後に、事務局より事務連絡を行い、田浦主査により閉会。

 

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