最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用プロジェクト推進委員会(第1回)議事概要

 
 


1. 日時
  平成18年3月9日(木曜日)14時30分〜16時30分

2. 場所
  理化学研究所丸の内拠点(明治生命館ビル6階)

3. 出席(委員:敬称略)
  藤田(主査)、松川、渡辺、柴崎、姫野、田口、加藤、川本、坂内、高田(章)、寺倉、平田、三浦、高田(俊)計14名

4. 議事
 
(1) 最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用プロジェクト推進委員会の議事手続き等について
(2) プロジェクトの概要と体制、計画について
(3) プロジェクトの進め方について
 
1 次世代スーパーコンピュータ概念設計スケジュール(案)について
2 次世代スーパーコンピュータにおけるユーザーニーズの調査について
3 ターゲット・アプリケーションの検討状況について
4 グリッドミドルウェアの研究開発の進め方について
5 グランドチャレンジアプリケーションの研究開発の進め方について
(4) その他

5. 概要
 
(1) 最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用プロジェクト推進委員会の議事手続き等について
 
設置期間が平成18年から25年と長いが、事情によっては委員の交替もあるのか。
状況をみながら考えたい。
委員の委嘱は1年ごとに行うのか。
今回は諸事情により来年度までとしたが、その次は2年ごとに委嘱することを考えている。
本委員会の議事手続き等について提示があり、合意された。
主査代理は、松川委員が指名された。

(2) プロジェクトの概要と体制、計画について
 
委員会の開催頻度はどの程度を考えているか。
4月から7月は月に1回程度の開催を予定している。それ以降は、2ヶ月に1回程度を考えている。ただし、大きなイベントがある場合は、それにとらわれずに開催したい。

(3) プロジェクトの進め方について
 
1 次世代スーパーコンピュータ概念設計スケジュール(案)について
2 次世代スーパーコンピュータにおけるユーザーニーズの調査について
3 ターゲット・アプリケーションの検討状況について

 
先端計算科学技術の拠点については、具体的な計画があるのか。
現時点では明確なものはないが、運用までには詰めることとしている。
国際的な協力関係を作るのか。
これからである。まずは、日本の研究環境の整備が先決である。
グラントチャレンジとターゲット・アプリケーションの違いについて説明して欲しい。
アーキテクチャ評価のためのアプリケーションがターゲット・アプリケーションである。
ターゲット・アプリケーションは、実際に使われているソフトウェアについて考えるものであり、グランドチャレンジは、これから使われてゆくソフトウェアである。

4 グリッドミドルウェアの研究開発の進め方について
 
ネットワークのハードウェアも重要だと思うが、具体的な仕様はどのようになっているのか。
スーパーSINETでは、31ノードで10Gbps(ギガビット毎秒)。次世代ネットワークでは、シームレスな展開を目指したい。
次世代スパコンをスーパーSINETに接続するには、どのような道筋を考えているか。
来年度の初頭に理研に接続させることも検討している。
スーパーSINETを企業としてはどのように使うのか。最終的な姿は。
大学との共同研究を通じて使用されると思う。
産業界の需要は、OpenCloseの2つに分かれると考えている。前者は共同研究、後者は次世代スパコンまで直接足を運ぶということになるのではないか。
SPring−8のようにトライアルを目的とした運用方針も検討する必要がある。
スケジュールの説明の中での、将来のターゲットアプリケーション、アプリケーションの運用等の検討とは何か。
理研のアプリケーション検討部会での議論で、アーキテクチャ検討のためのアプリケーションだけでなく、将来にわたって重要と考えられるアプリケーションについても検討している。
アプリケーション検討部会には、数多くの分野の日本を代表する専門家が集まっており、それをたった3ヶ月の検討だけで終わらせるのは惜しい。
スパコン技術産業応用協議会からは、基幹産業に関わるソフトウェアをターゲット・アプリケーションとして選び出して欲しいとの声も出ている。
企業の場合、秘匿が必要なケースが多い。そのため、ゲートウェイのようにして、次世代スパコンをネットワークに直結させることも想定する必要がある。

5 グランドチャレンジアプリケーションの研究開発の進め方について
 
ナノのソフトウェアは、大学・研究機関でどのように使われるのか。開発中のソフトウェアをどんどん使って欲しい。ソフトウェアでのチャレンジを期待したいが、産業界でのチャレンジが不足している。サイエンス分野も次世代スパコンを意識した研究を行って欲しい。サイエンス側と利用側のギャップを埋めるように連携していただきたい。そのことで、他の分野も刺激されて研究開発そのものの熱が高まることを期待する。
ナノ統合アプリケーションと生命体シミュレーションではライフサイエンス分野の部分でオーバーラップしているように見えるが、お互いの役割分担がどのようになっているのか。
オーバーラップしていることは確かだが、細胞・DNAレベルまでのミクロ領域はナノ統合が、細胞の外では生命体統合が主として扱うことが考えられる。
次世代生命体シミュレーションの研究会は、分子、細胞などの5つの部会などからなる予定。サイエンス分野では、分子研のソフトウェアを使わせてもらう。更に、生命体側では、創薬など出口に近い部分を扱ってゆく。
次回は、次世代生命体統合シミュレーションの進捗状況について資料で説明していただきたい。

(4) その他
 
次世代スパコンに関する学会レベルのコミュニティが必要。学会の声をうまく取り入れる仕組みが欲しい。
産業界だけではなく、学会との連携の方針について検討する必要がある。

以上

(研究振興局スーパーコンピュータ整備推進本部)

-- 登録:平成21年以前 --