政策評価に関する有識者会議(第51回) 議事要旨

1.日時

令和元年8月6日(火曜日)13時30分~15時

2.場所

文部科学省 15階 特別会議室

3.議題

  1. 平成30年度実施施策に係る政策評価書(案)について
  2. 今後の政策評価の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

浦野座長、金藤委員、貞廣委員、田邉委員、林委員、湯浅委員

文部科学省

田口サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官、稲田政策推進室長、織田島財務分析評価企画官、佐藤政策推進室長補佐

5.議事要旨

1. 平成30年度実施施策に係る政策評価書(案)について

○文部科学省より資料1に基づき、文部科学省事後評価書(平成30年度実績)(案)について、説明があった。その後、質疑応答がなされた。
委員からの主な意見は以下のとおり。


(林委員)

  • 施策目標2-6達成目標1測定指標3について、中学校卒業者のうち進学又は就職した者の割合ということだが、進学意欲がある者のうち進学できた者の割合を測るような指標が必要なのではないか。
  • 施策目標7-3達成目標1測定指標1について、研究費の過度の集中の排除を目的とするものであるが、そもそもとして日本は研究エフォートの管理が甘すぎる。e-Radを使うのであればシステムを見直すべきである。
  • 施策目標9-4を代表とする「施策の分析」の記述について、当たり前の分析が多く、他者が見て施策の有効性や必要性を判断できる記述ではない。基本計画や審議会等とリンクさせて記述するべき。

(浦野委員)

  • 施策目標2-6達成目標4測定指標1について、海外に在留されている日本人学校に対する教員の充足度ということだが、75%の充足度で判定Aの目標達成とはどういうことか。

(湯浅委員)

  • 施策目標1-1達成目標1測定指標1について、教育統計調査のホームページへのアクセス件数ということだが、ホームページのアクセス数や情報提供の件数、シンポジウムの参加者というもので施策の有効性が測れる指標となっているのか。
  • 施策目標5-1達成目標1測定指標3について、特定の奨学金事業への参加者の変化を測るのではなく、奨学金を受けた者がその後どうなったか等、施策の効果を直接測る指標を導入するべき。
  • 施策目標9-4達成目標2について、実績が年度毎ではなくベタ打ちとなっており、実施事業の羅列になっている。効果を判断できるような指標となっていない。

(貞廣委員)

  • 施策目標1-1達成目標1測定指標1について、違和感がある。施策の概要に対応し、実態に合った測定指標の設定を求める。
  • 施策目標2-5達成目標1測定指標1について、公立学校施設の老朽化対策等を推進する長寿命化計画ということだが、各自治体にとって非常に難しい課題であり、施策として具体的なアクションの見直しが求められる。
  • 施策目標11-1達成目標1測定指標4について、スポーツが嫌い・やや嫌いの中学生の意識ということだが、コントロールすることが極めて困難な指標である。例えば健康体の育成など、アウトカムをどう捉えるかということに振り返って、指標を設定するべきである。また、スポーツといっても部活動や保健体育の授業などがあり、広がりをもって捉えるべきである。

(金藤委員)

  • 測定指標の数が多すぎるものがあり、精査すべきである。
  • 施策目標2-5達成目標2測定指標1について、定性的な指標を設定しているがこのままでいいのか。
  • 施策目標2-5達成目標3測定指標1について、目標値を「対前回調査値増」としていて年々実績が下がっているが良いのか。ベースラインや基準値を設定するべきではないか。

(田邉委員)

  • 施策目標11-1について、判定結果が白黒はっきり出ており、またスタートして間もない途中段階ということもあり、評価結果を次の計画に反映できるようにしてもらいたい。

2. 今後の政策評価の在り方について

○文部科学省より資料2、資料2別紙に基づき、今後の政策評価の在り方について、説明があった。その後、質疑応答がなされた。
委員からの主な意見は以下のとおり。


(浦野委員)

  • 文部科学行政について、教育・科学技術・スポーツ・文化と縦割りの印象を受けるが、例えば科学技術と教育をつなぐとイノベーションも大きく変わるなど、有識者会議で出てきた縦割りではない気付きを大切にしてほしい。是非、縦割りからの脱却を意識して取り組んでほしい。

(金藤委員)

  • このたびの、政策評価に関する有識者会議とスポーツ審議会をつなぐという取組は非常に良い。是非、全審議会と政策評価に関する有識者会議をつなげて議論を進めてほしい。
  • 何のために評価をするのかに立ち返るべき。計画そのものを見直すことは難しいかもしれないが、5年間計画を動かさないというのではなく、評価に応じて計画を見直すといった柔軟性を持つことも必要である。

(湯浅委員)

  • 政策立案と政策評価を連携させることは基本であり、政策評価の見直しで基本計画と政策評価を連携する案は非常に良い。
  • 審議会や部会との連携について、議論のレベルが違うと感じることがあるが、政策評価の面からは測定指標やアウトカムの共有などを図り、専門家の方々の意見を取り入れてより深い議論を目指していくべき。

(林委員)

  • 政策評価を基本計画に反映させる点について、少なくとも科学技術分野についてはレベルが違うと感じている。政策評価については、基本計画書かれていることに応えるよう、段階的に進めていくべきである。

3. その他

○文部科学省より資料3に基づき、政策評価に関する今後のスケジュール等について、説明があった。その後、質疑応答がなされた。
委員からの主な質問事項は以下のとおり。


(浦野委員)

  • 総務省ホームページより、国に対して新しい統計等の希望を募集する旨を拝見したが、文部科学省として希望を受けて新しい統計調査を行った実績はあるか。

(金藤委員)

  • 文部科学省の社会教育調査について、どこに問題があったのか。


以上

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