高等専門学校の機能強化に関する検討会(第1回)議事録

1.日時

令和8年6月19日(金曜日)14時00分~16時00分

2.議題

  1. 検討会の運営について
  2. 高等専門学校の現状について
  3. 「高等専門学校の機能強化パッケージ(仮称)」の方向性について
  4. その他

3.議事録

【佐藤課長補佐】  それでは,定刻となりましたので,ただいまより第1回高等専門学校の機能強化に関する検討会を開催させていただきます。
 本日は,御多用のところ,お集まりいただきましてありがとうございます。事務局を務めさせていただきます,高等教育局専門教育課の佐藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日の検討会につきましては,対面とオンラインのハイブリッドで開催させていただきます。
 傍聴者につきましては,モニターの画面を共有し,YouTubeで視聴していただくという予定になってございますけれども,座長選任までの間につきましては非公開とし,事務局のほうで進行を務めさせていただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは,開会に当たりまして,高等教育局長の合田より御挨拶申し上げます。
【合田局長】  先生方,本当にお忙しい中,お集まりいただきましてありがとうございます。高等教育局長の合田でございます。
 一言,本日の検討会の開催の趣旨につきまして申し上げたいというふうに思っております。言うまでもありませんけれども,高等専門学校制度,昭和36年に創設をされまして,本当に長い歴史の中で大変大きな実績を積み重ねてきていただいております。私ども政府の文脈で申し上げますと,とにかく我が国の国内投資をいかに厚くしていくか,それをいかに引き金にしていくかということが政府全体として問われている。それは,我々一人一人の生活や尊厳に関わる話だというふうに思っています。国内投資を引き金にする鍵を握っているのがサイエンスとアートだというふうに思っておりますし,国内投資を引き金にするのはまさに人,人材にほかなりません。
 しかしながら,今の日本の教育制度には,高校生の半分が普通科,文系で学んでいて,大学生の半分が人社系で学んでいるという構造がございます。文系や人社系が悪いというわけでは全然なくて,大変大事なんですけれども,ただ,この構造,今の構造の問題には3つほど課題がありまして,一つは,高校が予備校化が進んでいる中で,高校1年生で文系,理系を選ぶと,それ以後,理数の学びから離れてしまうという文理分断でございます。
 それから,2つ目には,高校生,失礼しました,小学生のときはみんな,一番好きな科目は理科なわけでございますが,どんどん理数から離れていってしまうのは,子供たちの問題というよりも,我々が理数の学びをすくすくと伸ばす環境をつくってこれていないんじゃないかというのが2点目でありまして,子供たちの関心や特性に応じた教育が提供できてないんじゃないかということであります。
 3つ目には,申し上げるまでもなく,デジタル化や生成AIの飛躍的進化の中で,この構造と,子供たちが社会に出て働く際の就業構造等にかなり大きなミスマッチが生じるだろうということでございます。
 そういうことを考えますと,15歳の段階で,自分の特性や関心を踏まえて高専を選ぶと。そして,5年間,間に入試を差し挟むことなく,かなり自分で自分の学びを組み立てることができるという,そういう高専の学生さんの学びというものは,今,非常に注目されているわけでございまして,慶応のSFCはそういう高専の学生さんこそ欲しいということで,高専の編入学の枠をつくるということを進めているわけでございます。我々にとっても,それは地域の産業ですとかインフラを支える極めて重要な,大きな役割を担う人材を育むことにもつながるというふうに思っております。
 政府,あるいは与党でも,高専の機能強化というのは強く議論をされておりまして,3月末に閣議決定をされました科学技術・イノベーション基本計画の中でも,実践的技術者教育を担う高等専門学校の新設等を促進するというふうに書かれておりますし,今,ちょうど霞ヶ関では,骨太の方針2026や成長戦略の閣議決定に向けた相当激しいやり取りをやっておりますけど,その中でも高専というものが一つの軸になっているし,それを不要だという人はどなたもいらっしゃらないという状況でございます。
 そういう状況もありまして,私ども,6月の12日,先週の今日でございますが,松本洋平文部科学大臣から,高等専門学校,高専機能強化政策パッケージというものをつくっていきたい,そのために検討会を設けてインテンシブに議論いただきたいということを大臣から申し上げたところでございまして,早速,1週間後になりますが,今日,お集まりをいただいたということでございます。
 急な話で,本当に御無理を申し上げて申し訳ありませんでしたけれども,これだけの先生方にお集まりをいただいたことに重ねて感謝を申し上げたいというふうに思っておりますし,ぜひ高専の質・量ともにの機能強化と,国際的な通用性のさらなる向上という観点で,ぜひ闊達な御議論いただければというふうに思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。
【佐藤課長補佐】  ありがとうございます。
 それでは,議事進行に当たりまして,まず本検討会のスケジュール及び留意事項等について簡潔に御説明させていただきます。
 本検討会につきましては,既に御案内のとおり,8月までに4回開催することといたしております。検討事項の中間整理は8月までに行うこととし,また,年内をめどに最終的な整理をお願いしたいと考えてございます。
 また,今回,オンラインも併用しているということでございますので,御発言の際には聞き取りやすいよう御配慮いただけると幸いでございます。
 また,配付資料につきましては議事次第のとおりとなっておりますが,不足等あれば御連絡お願いいたします。
 また,事務的な御連絡になってしまうのですけれども,今後,本会合に関する連絡調整につきましてはメール等を中心に行わせていただきますけれども,事務局員,その他関係者間の間でCC,いわゆるカーボンコピーにより共有されることがあるということを御承知おきいただければと思っております。
 では,続きまして,本日,御出席の委員につきまして,五十音順に御紹介をさせていただきます。
 それでは,まず,神山まるごと高専校長,五十棲委員でございます。
【五十棲委員】  五十棲です。よろしくお願いします。
【佐藤課長補佐】  国立高等専門学校機構理事,江口委員でございます。本日はオンラインでの御参加となります。
【江口委員】  江口でございます。よろしくお願いいたします。
【佐藤課長補佐】  続きまして,JICA緒方貞子平和開発研究所シニアリサーチアドバイザー,笹川平和財団常務理事,萱島委員でございます。
 萱島委員におかれましては,本日は15時頃よりオンラインでの参加を予定してございます。
 続きまして,サレジオ工業高等専門学校校長,日本私立高等専門学校協会会長,小島委員でございます。
【小島委員】  小島です。よろしくお願いいたします。
【佐藤課長補佐】  続きまして,大学改革支援学位授与機構研究開発部教授,坂口委員でございます。本日はオンラインでの御参加となります。
【坂口委員】  坂口です。よろしくお願いいたします。
【佐藤課長補佐】  なお,用務の都合上,坂口委員におかれましては,本日15時頃に中座される予定となってございます。
 続きまして,東京都立産業技術高等専門学校校長,全国公立高等学校専門学校協会会長,柴崎委員でございます。
【柴崎委員】  柴崎でございます。よろしくお願いいたします。
【佐藤課長補佐】  続きまして,大和総研顧問,竹内委員でございます。
【竹内委員】  竹内です。よろしくお願いします。
【佐藤課長補佐】  続きまして,国立高等専門学校機構特別顧問,前理事長,谷口委員でございます。
【谷口委員】  谷口でございます。よろしくお願いします。
【佐藤課長補佐】  続きまして,豊橋技術科学大学学長,若原委員でございます。本日は,オンラインでの御参加となります。
【若原委員】  若原です。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐藤課長補佐】  よろしくお願いいたします。
 それでは,議題に沿って進めさせていただければと思います。
 まずは,本検討会の運営について,議題1について御説明いたします。資料のほうを共有させていただきます。
 資料1を御覧ください。こちら,本検討会の設置要綱となってございます。2番目,検討事項でございますけれども,構成に係る量的拡大・質的向上,国際通用性の確保,グローバル化の対応等について御議論いただくこととなってございます。
 次に,資料2を御覧ください。こちらにつきましては,本検討会の運営要領になりますけれども,第1条を御覧ください。こちら,第1条のとおり,最初に座長の選出を行う必要がございます。事務局といたしましては,昨年度まで国立高専機構の理事長として高専の運営に深く携わられておりました谷口委員を座長に推薦したいと思いますけれどもいかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【佐藤課長補佐】  ありがとうございます。
 それでは,谷口委員に本会合の座長をお願いしたいと思います。
 それでは,谷口座長より一言御挨拶をお願いいたします。
【谷口座長】 さっき合田局長もお話しされたけども,今,日本はやっぱり人を育てていかないというのは,もうみんながそう思って,ところがどうやってどういうふうに育てたらいいのかというのは必ずしも,答えはもちろん一つじゃないんだけど,いろんな考え方がおありだと考えています。
 その中で,高専というのは,高校の段階から大学につながるというか,そういう年齢の学生さんを上手に預かりながらというか,高校と大学のつなぎの中でやらせていただいているということで,ちょっと一風変わったというか,ユニークな人に育てることが可能だということがあって,社会とかは,皆さん,高専,高専と言っていただけるという,そういう前向きの状況になった。
 それに応えて,本当にやっぱり世の中にお役に立つよね,すごいよねと言っていただけるような人に育てていくということをみんなの力でやっていかないと期待に応えられない。簡単じゃないのですよね。言うのは簡単だけど,本当に具体的にやっていこうといったら簡単じゃないんだけど,それをみんなが知恵を出して一緒に考えながら,どうやって進めていくかを考える必要がある。それが本当にできなかったら,僕は日本の将来が危ういよということですから,本気度を上げてしっかりとやっていければと思っています。
 それには,今日,画面の向こうの方もいらっしゃいますけど,皆さんのお考え,皆さんの英知が絶対に必要だと思っていますので,ぜひその辺のところ,いろんな御意見をいただきますようによろしくお願い申し上げますということで,冒頭の御挨拶に代えさせていただきます。ありがとうございます。
【佐藤課長補佐】  ありがとうございました。
 それでは,以降の進行は谷口座長にお願いできればと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
【谷口座長】  座長ということで,進行をやらせていただきます。
 それでは,引き続いて,本検討会の運営についてということで御審議いただければと思います。事務局のほうから,御説明をまずお願いしたいと思います。
【佐藤課長補佐】  それでは,御説明いたします。資料2,3ページ,通し番号3ページを御覧ください。引き続き,運営要領の御議論となります。
 第2条におきまして,本検討会は原則として公開としてございます。また,座長が認める場合には,全部または一部を非公開とすることができるとしてございます。また,3条におきましては,検討会の傍聴について,4条において検討会資料の公開等について,また5条については議事録の公開についてそれぞれ記載させております。
 御説明は以上となります。御審議のほど,よろしくお願いいたします。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 今の御説明のとおり,資料の2について審議を行わせていただければと思います。内容については,御意見がありましたら発言をよろしくお願いしたいと思います。
 この資料の2,検討会の云々というのを書いていますけど,特に今,御説明あったことについて,これでよろしいでしょうか。では,こういう形で進めさせていただきます。やっている中でまたご意見が出てくるかもしれませんけど,こういう形でやらせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは,資料の公開も含めて,オープンで皆さんの,国民の皆さんや委員の皆さんの御意見を聞きながら,将来を見据えながら,人をどうやって育てるのがいいか,そういう観点進めたいと思いますので,公開という形でやっていければと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。資料の公開を含めてそのようにさせていただきます。この後の議題からこの検討会を公開とさせていただいて進めたいと思います。
 事務局におかれましては,YouTubeでの公開を開始してください。
 会議に入っていただいた方,これから公開でこの会議をやらせていただきますけど,リモートでもたくさんの人に入っていただいたということで,非常に関心高く見守っていただけること,大変ありがたいと思っております。
 座長を仰せつかりました私は,この3月まで,国立の高専機構の理事長をしておりましたけど,3月で終わりまして,今は高専機構の特別顧問という形で関わらせていただきたいと思います。谷口と申します。よろしくお願いいたします。
 これから公開でこの審議を進行させていただければと思いますんで,よろしくお願いいたします。
 議事の2番目になるのですけども,1番目は座長を決めた話ですから,2番目が高等専門学校,高専の現状についてということで資料3に基づいて事務局のほうから御説明をいただいて,高等専門学校の現状について御理解いただければと思います。
 事務局のほうからご説明よろしくお願いいたします。
【松本課長】  専門教育課長の松本でございます。
 画面共有させていただいておりますが,高等専門学校の現状について簡単に御説明したいと思います。
 まず,資料3を御覧ください。ページをめくっていただいて6ページでございますけれども,資料中,資料の右上に柱,番号と付記をさせていただいているページがございますけれども,こちら,追って御説明をする資料の4,先ほど合田から話がありました政策パッケージ,こちらのほうの記載の項目と連動する形でお示しをしております。
 資料の8ページ,御覧ください。まず高等専門学校制度の沿革でございます。高専は,我が国の経済の発展,それから産業の高度化等を背景に,産業界の強い要請もあって昭和36年に制度化をされて,翌37年より設置がされたという学校種でございます。様々な制度改正を踏まえて,現在に至っております。
 10ページを御覧ください。高専の概要でございますけれども,高専は5年一貫の実践的技術者教育を行う高等教育機関でございます。中堅技術者の育成というところが当初うたわれたところでございましたけれども,近年では成長分野の高度人材育成や地域課題等の解決に貢献する人材の育成が期待をされているというところでございます。数的には,学校数は国公私合わせて58校,学年数は1学年当たり約1万人でございまして,15歳人口の約1%を占めるという状況でございます。
 11ページを御覧ください。高専の目的は学校教育法に規定をされておりまして,深く専門の学芸を教授し,職業に必要な能力を育成することとなっております。また,教育課程は,一般科目と専門科目をくさび形に配当して,5年一貫で教育を行っているというのが特徴でございます。商船の高専は5年と半年という課程でございます。
 卒業者には,準学士の称号が付与され,また,卒業後の進学は,高専に置かれている専攻科への進学のほか,大学への編入の道があるというところでございます。
 12ページを御覧ください。先ほども少し申し述べましたが,高専の目的は学校教育法に規定をされておりまして,深く専門の学芸を教授し,職業に必要な能力を育成することとなっております。この学校教育体系における高専の位置づけのイメージが12ページでございます。高専は,大学と異なりまして,中学校等卒業者に対して早期から専門教育を5年一貫で実施すると。この目的に,先ほどから繰り返しておりますとおり,目的に研究は明記されておらず,「深く専門の学芸を教授し」となっているところが,今後の議論のポイントになるところでございます。
 13ページを御覧ください。高専の全国的な配置でございます。国公私含めて58校ございまして,国立大学が各県の県庁所在地に置かれているのに対しまして,高専は第2都市に置かれたものが多いというのが特徴でございます。未設置県も5県あるという状況です。
 ただ,全国的に新設検討の動きが活発化しておりまして,この後,御紹介する様々な数字的なデータに関しても,増設分が,今後,上積みされていくという見込みでございます。
 14ページを御覧ください。こちらは具体的な高専の所在地や設置された都市のリストでございます。
 15ページを御覧ください。学生数,入学定員,入学者数等の総計は資料のとおりでございます。
 推移が16ページからでございまして,入学定員,入学者に関しましてはほぼ横ばいで推移を記入しております。
 それから,17ページ,在学者についてでございますが,こちらもほぼ横ばいということになっております。
 18ページ,こちらが入学志願者数の推移でございますけれども,中学卒業者の数の減少に対応して,近年では緩やかに減少をしてきているという状況でございます。
 また,19ページ,こちらは入学者の志願倍率の推移でございますけれども,こちらも人口減少を背景にしてなだらかに低下をしてきているという状況でございまして,全体で1.44倍という状況でございます。現場では,入学者の学力のばらつきが意識されるようになっておりまして,従前の選抜性の高さに依拠した指導というところが少し難しくなりつつあるというところが今後の課題かと考えられます。
 20ページでございます。高専の本科の卒業生の状況でございますけれども,4割が大学や専攻科に進学をし,6割が就職をし,希望者はほぼ全て進学または就職ができているという状況でございまして,社会からの資質・能力の期待や評価は非常に高いという状況でございます。
 21ページを御覧いただければと思います。近年の産業構造の変化に伴いまして,就職する業界が変化をしてきております。平成20年の段階で比べますと,近年,製造業が多少減少して,情報通信関係が増えるといったような変化が出てきております。
 22ページでございます。先ほど申し上げましたが,令和6年度の本科卒業生の求人倍率は約30倍と極めて高くなっております。就職を選択した卒業生は,条件のよい企業への就職をかなり自由に選べる状況になっております。
 23ページでございます。こちらは国立高専のデータでございますけれども,専攻科と大学編入を合わせると,進学希望者はほぼ進学できているという状況でございます。高専卒業者の進学のために置かれている,豊橋,長岡の両技科大をはじめとして,国立大学工学部への3年次編入が多いという状況でございます。
 24ページを御覧ください。求人倍率が非常に高いので,企業はなかなか高専卒業者の希望予定採用数を満たせないといったような報道も出ておりましたけれども,御覧いただくと分かるとおり,好条件の3大都市圏の大企業に就職する者が多いということから,地元就職率という観点で見ますと21.6%にとどまっているという状況でございます。
 それから,25ページを御覧ください。高専教員の年齢構成の状況でございます。若年層が減少して,中高年の年齢層の教員が増加をしていると。高齢化が進んでおります。今後既存の高専の教員採用需要が出てくるということと,高専新設の動きがあることも踏まえますと,教員の確保と養成策を講じることが今後の必須の課題になるかと見られます。
 それから,次が27ページを御覧ください。様々な教育の成果の社会実装を高度化していくために,高専では分野横断的に社会課題の解決に取り組む実践的な人材の育成を進めております。国立高専の事例では,企業や自治体,大学と連携して教育の質の向上を図るとともに,AIやIoTなど,先端分野をカリキュラムに取り入れて次世代の育成を進めるため,こういったGEARやCOMPASSといった取組が進められております。
 この後,議論の論点になりますけれども,農業など,高専の対象領域を拡大するという議論がございますけれども,まずこうした経験を活かしたカリキュラム検討も必要になってくるかと考えられます。
 28ページを御覧ください。それぞれのGEARやCOMPASSといったところの拠点校と実践校のリストでございます。
 29ページでございますが,現在の政府の方針でございます半導体,エネルギー安全保障といった成長17分野に対応した取組も各地域の高専で進められている状況でございます。
 30ページでございますが,このために高専では,共同研究や科研費の獲得や受託研究を一定程度行っておりまして,件数や金額といったところは増加傾向にございます。こういった面で,研究面における高専の役割も大きくなっていると言えるかと思います。
 31ページ,こちら,先ほどの資料の再掲でございますけれども,研究の重みが増しているという状況であるんですけれども,法令上は高専の目的に研究が明記されていないのが現状でございます。
 32ページでございます。高専は,制度創設以来,進路が袋小路になることが懸念されておりましたが,カリキュラムの整備と長年の高専生の社会的な活躍によりまして,大学への編入の道が確立されてきたという経緯がございます。近年では,地域の優秀な高専生を,システムを整えた上で丁寧に選考しながら大学院・大学に編入させるという動きも増えておりまして,こちらで,32ページでお示ししております呉高専と広島大学や,九州・沖縄地区の高専と九州大学の連携教育のプログラムはこういった例でございます。
 33ページを御覧ください。アントレプレナー教育や高専型スタートアップ,こういったところへの期待も高まっておりまして,高専発のスタートアップの事例も増えてきている状況でございます。
 34ページでございますが,高専の志望者の増に向けた高専の魅力発信の取組として,国公私立の高専合同で開催をする高専フェスの実施や,女子学生確保に向けた取組として,高専女子学生による高専の魅力を伝える活動を活発に行っているということで,情報発信の事例でございます。
 35ページでございます。高専生の年齢は,15歳から,専攻科まで含めますと22歳まで非常に幅広いという特徴がございます。かつ,学生が多様化する中で,学生に寄り添って支える体制の充実によって安心できる学びの環境を充実していくことが現場では求められておりまして,国立高専ではスクールカウンセラーの配置なども進められている状況でございます。
 36ページは国際化の関係でございますけれども,37ページを御覧いただきまして,国立高専に関しては,世界各国の高等教育機関と学術交流協定を締結して,交流が進められております。
 38ページ,こちらが留学生の受入実績ですが,500名ほどの留学生の受入れを国立高専中心に実施をしておりまして,海外の高専を卒業した学生が我が国の高専の専攻科に留学して,卒業後にその高専のある地元企業に就職するといった例なども見られるようです。
 また,39ページはそちらの実績でございます。
 40ページを御覧いただければと思いますが,各国の経済発展を進めていく上での基盤としての人材育成を進めることに我が国として国際協力をしていく一環として,これまで日本型高専教育システム,もうローマ字でKOSENでございますが,こちらの導入支援が積極的に行われてきました。タイ,モンゴル,ベトナムに加えまして,エジプトにおいても,昨年,高専が新たに設立されたところでございます。これに関しては,国立高専機構も様々な形で協力をしております。
 41ページ,今回の論点の一つですけれども,学位と称号に関してです。現状,高専本科卒業者には準学士の称号が付与をされております。学位とは,学術の中心として,自律的に高度の教育研究を行う大学により,国際通用性のある大学教育修了相当の知識・能力の証明として授与されるものであるという定義でございます。これに対して,称号とは,特定の学校を卒業したことについて,公に一定の価値・栄誉があるものとして,法令の規定により本人が称することができるものとされております。短期大学については,平成17年より学位である短期大学士が授与される一方で,高専卒業生には称号である準学士が付与されているのが現状でございます。
 この点でごすけれども,平成17年の制度改正当時とは比較にならないほどグローバル化が進展いたしまして,高専本科卒業者の資格の国際通用性が問われる機会が増えている現状がございます。
 これに関して,42ページが我が国の教育資格枠組みの状況ですけれども,学位である短期大学士と称号である準学士が同じレベルに位置づけられています。
 43ページでございます。しかしながら,準学士が学位でないことに起因して,高専本科卒業者の海外進学,編入,就職・ビザ取得,単位互換の際等に説明の難しさなどの不利が生じている現状があるのを我々としても把握をしているところです。高専の機能強化を図ることに伴って,国際的にも高専での学びが適切に評価されるようにする必要があるのではないかというのが今回の議論の一つの論点かと考えております。
 次に45ページを御覧ください。予算の関係でございます。国立高専機構の運営費交付金は,法人化以降,合理化を理由とした減少が一時期続きましたが,近年では微増傾向となっております。しかし,最近の急激な人件費や物価の高騰がございますので,運営はなかなか厳しい状況です。
 令和8年度の当初予算は631億円でございまして,これに加えて令和7年度の補正予算では70億円が計上されております。14億円の人件費に使える運営費交付金の措置により,ようやく人事院勧告を踏まえた賃上げに対応可能にまではなっているのですけれども,これまでは補正予算の中で人件費,物価上昇等を踏まえた教育環境の維持に必要な経費を何とか措置をしてきてた状況なのですけれども,今後は高専機構の予算構造の転換を図り,人件費等の基盤経費については社会的動向に追随した形で増額できるように当初予算で措置する形にしていく必要があるというところも論点の一つでございます。
 46ページを御覧ください。経常経費の中で人件費が占めている割合が7割近く,占めている割合が大きいのが御覧いただけるかと思います。
 47ページを御覧ください。高専機構の財政構造を見ますと,外部資金の収益等も大きくはなっているのですけれども,運営費交付金関連への依存が7割ほどになっている状況でございます。
 48ページを御覧ください。それ以外の政策に取り組んでいるところとして,高専の高度化,国際化,基盤的な教育環境の整備といったところに予算が充てられております。
 49ページを御覧ください。施設の関係でございます。国立高専施設整備費補助金は,補正予算に依存した構造となっております。こちらも予算の構造転換を図っていくことが必要なところです。施設も,建設費の高騰などを考慮すると,実質的に厳しい状況になってきています。
 50ページを御覧ください。高専施設は築50年を超えるものが多くなっておりまして,老朽化や機能低下が著しい状況になっております。このため,令和元年度から6年度にかけて,令和新時代高専の機能高度化プロジェクトによって集中的な対応が実施されてまいりました。現在では,国立大学も含めた施設5か年計画の中に位置づけられておりまして,共創拠点の実装化ですとか,地域防災拠点の実現といったところにも踏み込んだ取組を,今後,進めることになっております。
 53ページでございます。こちらが,将来の社会・産業構造変化を見据えて,現在,取り組んでおります成長分野への学科等転換・重点分野の人材育成の推進をしている成長分野転換基金でございます。令和4年度補正予算で3,000億円が計上されておりまして,令和7年度補正予算において200億円を積み増し,この中で,高専新設の場合につきましては,上限額を20億円程度まで引上げて補助をすることになっております。
 それから,54ページは実績でございます。
 56ページを御覧いただいて,高専の新設の動きでございます。全国で,今現在,高専新設の動きが活発化しております。人材ニーズによるものでございます。主なものとしては,令和10年度開設に向けて滋賀県の動きが先行しておりまして,また,令和11年度開設に向けて愛知県,福岡市が準備を進められております。また,鳥取県におきましても,鳥取県の令和8年度補正予算におきまして,高校教育改革推進コンソーシアムの改革先導拠点校の県立高専化に係る検討経費が提案中というようにお聞きしております。
 57ページ,こちらのほうで,再掲でございますけれども,成長分野転換基金におきまして,高専新設については支援をしていくことになっております。
 また,58ページでございますが,総務省においても,令和8年度より高等学校教育改革推進事業債を立てていただいておりまして,こちらで高専への転換等のための施設設備の整備も対象としているところです。
 私からの御説明は以上です。駆け足になって申し訳ございません。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 説明の途中で萱島委員が参加,画面に入れられたということです。萱島先生から一言御挨拶お願いします。
【萱島委員】  すみません,申し訳ありません,遅くなりまして,萱島と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【谷口座長】  よろしくお願いします。
 ありがとうございました。一応,予定の人は全部で入っていただきました。今の御説明ありがとうございました。坂口委員が3時ぐらいには抜けないといけないとお聞きしてますので,今までの御説明の中で御質問もあるかもしれませんけど,いろんな御意見があれば,坂口委員のほうから先に御質問等々あるいは御意見等々ありましたらいただければと思います。
【坂口委員】  発言の機会をいただいてありがとうございます。
【谷口座長】  よろしくお願いします。
【坂口委員】  ありがとうございます。
 今までの御説明のところで,新しい分野を創設するということで,農業ですとかバイオということが書かれていたんですけれども,やはりこれから例えばブレイン・マシン・インターフェースですとか,あるいは情報工学のところでブレイン・プロセシングだとか,あるいは遺伝子に情報を入れるといったような,既存の生物学との,工学との相乗的なものというのはどんどん増えてくると思いますので,ぜひ基礎生物の人たちがこういった工学,機械工学ですとか,そういったところでも活躍できるような設計にしていただければと思いました。
 私からは以上です。
【谷口座長】  今のことはもう既に一部はもうやっている,高専によってはやっておりますので,その辺はスムーズにやっていけるかなと思います。
 今までのお話の中で,ほかの委員の方,もし何か御説明,ここが分からないよということとか,あるいは御質問,あるいは御意見あれば頂戴いただきたと思いますので。よろしいですか,ほかの委員の先生方特に無いようですので。
 今の説明で,一応,概要については御理解いただけたとしておきます。ありがとうございました。
 坂口先生は,参加できる間だけいてください。お時間になったら抜けていただければと思います。よろしくお願いします。今後ともよろしくお願いします。
 では,特にほかにはないようですから次に進めさせていただきたいと思います。
 それでは,議題の3に移らせていただいて,高等専門学校,高専の機能強化のパッケージ,名前はパッケージとかいう,仮称かもしれませんけど,機能強化の方向性ですね。それについて,これもまた事務局からお願いしたいと思います。事務局から御説明お願いできますか。資料の4とか5ですかね。
【松本課長】  資料4と資料5を御覧いただければと思います。先ほど局長の御挨拶の中でもありましたけれども,先週6月12日ですけれども,松本大臣から高等専門学校機能強化パッケージという政策の方向性が示されて,有識者会議を文科省に設置して議論を進めてほしいという御指示をいただいているところです。
 こちらの内容,4ページに端的にまとめておりますけれども,5ページのほうに議論で論点として整理をしているので,資料5の60ページを御覧ください。
 まず,柱の一つ目は,高専の量的拡大です。公私立高専の新設の促進というところが,先ほど御説明したとおり,今,動きが起きておりますので,こちらに関するものでございます。地域社会・産業で活躍する人材育成を目指した高専の新規設置の動きが全国で活発となっていると。少子化の進行においても高専学生を増加させるために,これらの取組を成長分野転換基金等により積極的な支援をするに当たり,そのほか必要な観点,方策はどういうところかについて御意見をいただければと考えております。
 また,高専教育の領域の拡大,こちらも,今,少し御意見いただいたところですけれども,現状,全国に置かれている高専全て工学分野ということになっております。法律上は教授する分野に特段制約はないんですけれども,設置基準上は工学に関する学科以外の基準が現状定められていないという状況でございますので,領域が拡大されるとなるとそこを整備していく必要がございます。
 今後の社会産業構造の変化や新規設置のニーズ等を踏まえて,工学以外の分野の拡大,例えば農業やコンテンツといったところですけれども,こういったところを検討するために必要な観点は何かといったところが論点かと考えております。
 また,公正かつ妥当な方法により入学者の多様性を確保するために必要な観点,方策は何かといったところが議論になり得るかと考えております。
 また,先ほど御説明したとおり,高専志願者の増,志願者を増やしていくといったところも重要なところになりますので,そのための方策も御議論をいただければと考えております。
 次の柱の2つ目が,質的な向上でございます。予算面,先ほど御説明いたしましたけれども,特に国立に関しまして,国立高等専門学校機構運営費交付金等の抜本的な拡充ということで,先ほど申し述べたような状況がある中で,高専の機能強化を図っていくためには運営交付金,予算構造の転換と拡充が必要になろうかと考えております。また,施設設備,こちらの老朽改善整備や防災機能の強化といったところも課題となっておりますけれども,こちらに関しても方策を考えていくというところかと考えております。
 また,高専の設置目的の見直しでございます。こちらも,先ほど触れましたけれども,当初は高専は中堅技術者を養成する専門職業教育機関として創設されておりますけれども,社会・産業構造等の急速な変化を踏まえますと,教育面のみならず,研究面においても高専の活動実績とともにその役割が社会からも強く求められるようになっているという状況かと考えております。このような状況を踏まえまして,高専の設置目的・意義をどのように考えて,研究機能の強化も図っていくことが必要かというところを御議論いただければと考えております。
 また,高専教員の確実な確保も論点かと考えております。高専の新規設置の動きの活発化もございまして,今後は教員需要のさらなる増加が見込まれると。一方で,国立高専の教員の年齢構造については,先ほど御説明申し上げたとおり高齢化していることもあって,将来的な人材不足が懸念されております。このような状況を踏まえて,実務家教員を含む優秀な人材確保を図っていくと。そのために,高専教員に求められる資質の明確化ですとか,高専教員の養成の在り方の検討が必要かと考えており,そちらに関する観点・方策について御意見をいただければ幸いです。
 また,3本目の柱が,高専の学びの成果の国際通用性の確保で,まず高専本科卒業者の学びの成果の国際通用性の向上ですが,高専の本科卒業生は,先ほど御説明したとおり4割が進学をし,6割が就職をし,希望者はほぼ進学,就職ができている状況でございまして,その資質・能力についての社会からの期待や評価は非常に高いという状況でございますが,先ほど御説明したとおり,この高専本科卒業者には準学士の称号が付与されるという形が海外において十分に理解をされておらず,海外に出ようとしたときに様々な説明に支障が生じています。
 このため,高専本科卒業生の学びの成果がより社会的にも国際的にも評価を得られるようにする仕組みについて,学位の授与を含めて検討するために必要な観点,方策に関して御意見をいただければと考えております。
 また,高専卒業者の卒業証明等の国際通用性の確保で,当面,短期的にできるところについての必要な観点,方策に関しても御意見をいただければと思っております。
 また,高専生の武者修行といいますか,海外留学の促進に関し,世界で活躍できる技術者の育成のために,高専生の海外派遣の推進,また高専を多様化していくという意味からの外国人留学生の受入れの充実,また海外教育機関と連携した国際交流プログラムや,高専システムの海外展開を促進するために必要な観点,方策についても御議論いただければありがたいと思っております。
 高専機能強化パッケージの柱立てに沿って,論点を設定させていただきました。以上です。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 画面を1-1から,今,全部でこれ,10項目ぐらいあると思いますので,順番に議論をしたいと思います。
 まず,高専の量的な拡大。これに関連して,公私立の高専の新設,もう計画があるところとか,今後の動き,いろいろあると思いますが,この促進というところから順番に御意見を伺っていければと思いますのでよろしくお願いします。
 公私立の高専の新設に関して,こんなことがあるともっとうまくやっていけるんじゃないかとか,あるいはこういうところは気をつけないといけないとか,そういうところを含めて御議論を始めていければと思いますので,これに対して御意見いただきたい。五十棲委員,最初に口火を切ってもらったらいいかなと思いますので。五十棲さんのほうから。
【五十棲委員】  ありがとうございます。
 我々は直近の新設校ということになりますが,新設をした際の苦労という意味では,やはり教員の確保があります。高等教育の質の確保の必要性という趣旨は十分理解しつつも,例えば設置申請の際に,完成年度まで全ての科目を教える教員のリストが必要であるため,例えば,設立時から数えると7年後とか8年後に該当するようなときに働いていただく方も含めて全て決まっていないといけないというのは,教員の流動性が高い中では難しさがあるなというのは感じております。もちろん,高等教育の質の確保という意味で制度上の意義もあるというのは十分理解はしており,ここら辺をどうやっていくのかというのが一つ課題としてあろうかなというふうには思いました。
 それから,高専の領域が拡大すること自体は良いのではいというふうに思います。今後,工学以外,例えば一次産業ですとか,いろいろなところにニーズがある可能性はあるかなというふうにも思います。
 高専志願者増に向けては,高専に対する認知が全体的に上がってくるということはとても意義があると思います。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 先生や学生さんにもきちんと知らせておいたほうがいいのかもしれませんね。
【五十棲委員】  そうですね。中学校の先生方や保護者に知っていただくということと,高専志願者増に向けた取り組みという観点では進路の多様化というんでしょうか。従来,高専の設置をしたときには製造業への就職というのがメインだったのかなと思いますが,徐々に大学進学が増えている中で,工学部以外への進学もしたいというような学生も,既存の高専も含めて出てきているように感じています。昨今,慶応SFCさん等が編入学の試験を新たに設置してくださっておりますけれども,工学系以外の編入先,例えば経営学系とかやデータサイエンスを活用するような学部学科とか,そういう,必ずしも工学部ではない学部学科への進学を考える学生も増えてきている中で,大学側の編入学試験がそもそもやっていらっしゃらないところもありますので,そういったところが進路として選択できるということもあると,志願者も増えてくるということもあるのかなというふうに思います。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 小島委員,次に。
【小島委員】  そうですね,1-1なんですけれども,先ほど頂いた資料で,滋賀県,愛知県,福岡市とあって,滋賀県のは従来の情報系とか電気系とか機械系ですけど,あとの2つは情報に寄せた学科をつくっていまして,少しずつ高専の捉え方が変わってきているのかなという,情報に寄ってきているのかなという感じはします。
 ただ,本校もそうなんですけれども,やはりこの先,学科をどのように発展させていくかというのを考えていくと,地域の産業の方々と一緒にやっていく必要があるのかなと。高専だけで何かやろうとか,やっぱり技術が非常に,情報だけではないんですけれども,60年前に比べて学ばなきゃいけない,その中身ですよね。量もそうですけれども,増えたり,高くなったりしていますので,教員だけが教えるとか,そういう時代ではなくなってきているかなと思うと,地域の産業の方々との協力というのはますます力を入れていかなきゃいけないかなという感じはしております。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 先ほど話があったように農業とか,鳥取とかでそういう話が出るということは,やっぱり地域の産業というのですかね,その地域の発展を考えたときにというようなことも入っているということだろうと思いますよね。ありがとうございました。
 ここにおられる方々,順番に当てて申し訳ないんだけど,ご発言いただきたいと思います。
【竹内委員】  ちょうど私が生まれた年に高専がスタートしてということもあって,他人事ではないんですけれども,これからの成長産業,成長分野の担い手をしっかり高専を中心につくっていくということは非常に大事な考え方だと思うんですが,成長産業の担い手をどうやってつくっていくかというのを考えたときに,1-1だと公私立高専をつくっていきましょうと。国はやらないんですかと。1県1校あるからいいじゃないかいうことなのか。
 やっぱり今,設立当初から考えて,当初3学科,4学科,3学科4クラス編成ぐらいが何となくスタンダードになって,それぐらいのボリュームゾーンでずっと来ているんですけれど,やっぱりボリュームを考えると足りない分野というのはたくさんあるような気もしますし,この辺,公私立に限定する必要があるのかどうかというのは若干気にはなりました。項目として見たときにですね。
 それと,方策は何かということでいったときには,寄附金というものも,施設整備を補助したり,あるいはその後の運営費を賄っていくという意味では,ふるさと納税を使っていったり,例えばあれは知事とか市長が認める事業とか,健康づくり事業とか,そういうものに目的を当てて使っていけますから,高専新設の費用に充てるということも寄附金の目的に充てることはできると思うんですね。もちろん地財措置で,新設校について支援するというのも,これはこれであるわけですけれど,寄附金みたいなものをうまく使っていくと。
 そのときに,ふるさと納税だけではなくて,今,いろんな大学に対して卒業生が寄附金を出したときに寄附金控除,年末控除のときにやられていますけど,今,控除率が必ずしも高くないので,あまり魅力が高くないというところがあって,寄附金文化を根づかせてこういったものをこういう高等教育の持続性に充てていくということであれば,そういうところをうまく使っていくという考え方もあるんじゃないかなという気がいたしました。
 あともう1点だけ,農業とかコンテンツ,新しい分野をやっていくというのは大賛成なんですけれども,農業にしても,コンテンツにしても分野が非常に広いので,農業といっても,農業土木もあれば,IT活用農業もあれば,醸造みたいな,お酒造りみたいなものもあって,そこで高専生にどこの役割を担わせて,卒業した後,本当に会社とかに就業先はあるのかみたいな,地元の受皿づくりみたいなものがちゃんとあるのかどうかというところもポイントになってくるでしょうし,コンテンツになるとより広くて,漫画もあれば,ゲームもあれば,映画もあれば,そこには今,いろんな専門学校生を含めてたくさんおられますので,高専で5年学んでどういうスキルセットを持った人をどういうふうに充てる,今,そこが欠けたピースがあるんだ,このピースをはめることで成長産業になっていくという部分がうまくつくれる形ができてくるとうまくいくんだと思うんですけど,その辺りの当てはめというか,足りないピースは何というところを,これから多分,いろいろ提案されている方々からお話をお聞きするんだと思いますが,そういうところがクリアになっていくと議論が深まるかなというふうに思いました。
【谷口座長】  ありがとうございます。寄附金をどういうふうにうまく活用するというのは,なかなか集め方を含めて意見が多様に分かれて今後の課題かもしれません。
【竹内委員】  文科省さんの御努力だけにすがらずに,一人一人の国民,企業からの寄附というものをうまく集めていく努力も大事なんじゃないかと思います。
【谷口座長】  今,高専,割と寄附金を,学生の授業料を寄附したいという奨学金という感じで,いろんな企業の方も出してくれるようになったり,あるいは奇特な方がボンとお金を出してくださったりというのはあったりするようになりました。昔と違って寄附金も少しずつ拡大していっているというものがありますけどね。ありがとうございます。
 柴崎委員。
【柴崎委員】  私のところは都立ですので,公立になりますけれども,ここのところでやはり滋賀県の高専の準備委員会とか,福岡市の準備の方とかが見学に来たりしていろいろとお話をしているところです。
 公立の場合は,うち,東京都の設置になりますけれども,入学者は東京都の就学計画の中に入っていまして,要するに中学の卒業生をどういうふうに迎えるかというのを全体でやっていますから,普通の入試で言うと,高校とすみ分けをしたり,あと私立さんとすみ分けをして,例えば我々のところで推薦の割合を増やすとすれば,そこのところとやっぱりお話をしながらやるというような感じになるということで,それでは,公立で,もし県とかでつくる場合,多分,県の教育委員会と公立でやる場合はそれぞれ設置するときにそういうことを考えてやるようになるんじゃないかなと思うんですね。
 逆に言うと,県の教育委員会とつながっていれば,学生を集めるのは,また地域的にはやりやすい面もあるんじゃないかなという気もしますので,そこが公立とか県立でできるときのちょっと違いになるかなと思います。
 ですので,そういうところを含めながら,多分,つくるときは考えていかなきゃいけないということで,ここの普通の高校の枠とセットで考えていかないと,やっぱり設置を気を遣いながらやっていかなきゃいけないという,そういう感じになるかと思います。
【谷口座長】  どういう人材を育てる,あるいはそういうのを求められているか,そういうところとの兼ね合いというか,環境をちゃんとしとかないと,足の引っ張り合いみたいになっちゃっても話にならないしということですね。ありがとうございます。
 画面のほうの向こうにおられる方で手を挙げる人いますね。
【若原委員】  すみません,若原でございます。
【谷口座長】  若原先生,どうぞ。
【若原委員】  この画面に出ている中で,高専の量的拡大といったときに,やっぱり設立の目的が重要になります。1-1に書かれている地域社会で活躍する人材育成ということを念頭に置くのであれば,後ろのところと絡むと思うのですけども,高専を卒業した方が一定の比率以上で地元に残って地域の産業を,成長産業を新しく作っていくというミッションを担っていただかないといけないと思います。やたらと大学に編入学できるような仕組みというのは,高専設立の目的からすると良くないという視点は必要と思います。
 それから,もう一つは,1-3と1-4と絡むのですけども, 15歳から,専門の分野に入っていいきますので,適性が合わなくて進路を変えざるを得ない人というのは確実に出ると思います。このような人に対して進路変更に対するフェールセーフ機能がないと,高専に行くことはリスキーだよという判断がされる可能性があると思います。
 そういう意味では,進学選抜の在り方についても,ある程度適正であるとか素養を見るような,学力試験だけではないことを,既に国立高専はされていると思いますが,そういった多様な観点から,この分野に適性がある人を選ぶということが必要だと思います。
【谷口座長】  ありがとうございます。いいですか。
【若原委員】  どうぞ。
【谷口座長】  今,御発言いただいたのは豊橋技科大の学長の若原先生です。画面の向こうからご発言される方は,これ,公開になっていますので,お顔が,うまく映ればいいんですけど,自分の身分を簡単に紹介しつつやっていただくといいかなと思います。よろしくお願いします。
【若原委員】  大変失礼しました。
【谷口座長】  よろしくお願いします。
 ほかに,萱島先生,どうですか。
【萱島委員】  ありがとうございます。萱島です。高専が量的に拡大する方向で検討されているということは,大変喜ばしいことだと個人的には思っております。
 それで,既に4校の新設の動きがあるということなんですが,ここでも既にお話が出ていましたように,どちらかというと,地域社会からの発案というのか,提案として出てきていて,既存の教育機関,工業高校といったような既存のベースになるものを,アセットを踏まえた上での御提案でもあるんだと思うんですが,そういうことも重要であるとは思うんですけども,高専生,少しお話も出ていましたよね。地域社会に貢献していく,地域社会に雇われる人もいるでしょうが,必ずしもそれだけにも限っていないとも思いますので,やはり日本全体でどういう分野の人材をつくっていくのかという視点もやはり必要かなと。
 第7期科学技術・イノベーション基本計画も出ましたけども,あの中でも割と明確に,少しレベルは違いますけど,重点分野等も提示されているようなところもあり,一体どういう分野の人材が日本全体で必要なのかという視点も要るのではないかという感じはちょっとしております。
 あと,最後のところにある広報といいますか,高専志願者増に向けた取組ですけれども,一部の関係者の方では高専の重要性,大変よく認識されていますけども,一般社会ではやはり認知度は大学等に比べるとそれほど高くはないと。ロボコンなどがとてもはやってといいますか,広く認知されて,やはりロボコン効果みたいなものは大きかったなと一昔前を振り返ると思うんですけど,何かよい形での広報というのも本当にできるとよいなというふうにちょっと思っております。
 よろしくお願いします。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 社会ともつながって,地域の発展というのは,当然,考えないといけないにしても,受入れ,本当にちゃんと受け入れるところがあるのかというような話も確かにあるわけですね。だけど,一方では,新しい産業などをつくろうというところは,こういう人材が欲しいからということで,その関係のところの分野でつくりたいという話も出ているというようなこともありますよね。その辺の地域との連携って,もちろん地域のためだけじゃない,地域はもちろん日本全国につながるし,世界にもつながるわけですから,そういうところも見据えながら,ちょっと先を見定めて,本当に我が国の将来を考えたときにどういう人材が必要なのかということを先読みしながらやっていかないとというようなところも確かにありますよね。簡単ではないと思いますけどね。そういう中で,こういうところで議論をしっかりさせていただいて,本当にどういう方法でどういう人材をどういうふうに育てていけばいいのかというようなことをしっかり考えないといけないよという,そういうお話ですね。
 だから,若原先生のお話なんかでは,確かに途中で変わるって,そういうのは駄目よという話はできないわけで,その人がいろいろと成長・発展していくためにはほかにも移れる,今も移れるようになってはいるんですけど,制度としては,なかなかそこがうまく理解されていなかったり,学校の中でうまくいかなかったりというようなことが,多分,あるんだと思います。こういう転向というか,ほかの分野に,逆もあっていいので,また,途中から入ってこられてもいいので,うまくその人の個性を生かしながら,能力を生かしながら,その人が本当に活躍できるような形にどうすればいいかということを,制度の中で考えておくことも必要かもしれません。何か必要なことは考えてやっておかないといけないねという若原先生のお話もありましたけど,そういうことの配慮も必要かなと思います。
 画面で会議に入っている人の意見はどうですか。江口先生,せっかく国立の高専で入っておられるから,今までのところで何かあったらどうぞ。
【江口委員】  分かりました。高専機構理事の江口でございます。
 皆さんの,今,御意見あったところですので,特にちょっと1-3と4のところについてなんですけども,今回,各学校でこれまでもやっているようなところはあるんですが,このようにいわゆる全体の枠組みでこの選抜の在り方の見直し,並びに志願者増に向けた取組ということで,入学選抜の在り方といいますのは,特に4とも関係するんですけども,いわゆる高専とのマッチングをいかに選抜段階で取り入れられるかという観点からすると,この辺のところを,これまでの選抜方式だけではなくて,本日,神山高専の五十棲校長先生がいらっしゃるので,神山高専さんは特にこういうことを最初から重視されてやっているわけですけども,こういうことができるようになってくると,いわゆるミスマッチは減ってきて,卒業者が活躍できる場は広がっていくんだろうということが一つあります。
 あと,1-4なんですが,今回の資料の中には,特に中学生とか保護者,また指導担当の教員となっているんですが,本日の冒頭の合田局長のお話の中にあった,低学齢で実は興味のある方々が,学年進行とともに,これ,変わってくるというところに対して,これは必ずしも当該の生徒さんだけの話ではなくて,もう少し周囲が,多様性のところとリンクするんですけども,性別にとらわれず,この方面を進学の先として選ぶようになるためには,低学齢のところへの働きかけというのは非常に重要なんだろうというふうに考えておりますので,高専の志願者増については,こういうところも含めてここの,特に1-4の部分は考えていくのがいいんじゃないかというふうに思っております。
 以上でございます。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 やっぱりその人に向いたほうにうまくいけるようにということと,そもそも学校がどういうことを,どのような人材をつくろうとしているかというのをやっぱり明確にしていく必要があるということですね。期待外れになっちゃってもいけませんから,そういうところはしっかり踏まえておくことが大切だろうと思いますね。うちの学校はこういうことを目指して,地域のことも考えるし,日本中のことも考える,世界のことも考えながら,こんな人材をつくりたいよということを示すことが必要です。学生さんがこれは自信があってできるよというようなことも金太郎あめじゃなくて,それぞれのところ,共通のところはもちろんあっていいんだけど,やっぱり各学校の特徴を明確にして理解をしていただくようなことをやっていかないと,なかなか難しいかなというのがありますね。
 私立とか公立で高専をつくられたときには当然そういうのはかなり明確にされるところはあるかもしれないけど,国立の場合には,ちょっと昔,共通の目的でつくったというのがあったと思いますが,地域によってそれがだんだん中身が変わってきているところもありますから,その辺のところをちゃんと御理解いただけるような,ちょっと丁寧な説明を含めてやっていかないといけないということもあるかなということですかね。
 ありがとうございます。
 今,画面は1表示されていますが,2枚目にちょっとしてもらえますか。
 こちらは,質的向上。今ももう話が出ているのですが質的向上という観点から考えると,先生の確保ということもあります。この辺に関してまた御意見を順番にいただければと思いますので,今度は柴崎先生のほうから逆の順番でお願いします。まずこの対面の場におられる委員にそれぞれ意見を聞いてと思います。
【柴崎委員】  そうですね,やっぱり我々は,研究のところは,ミッションで言うと享受のところに入ってないんで,それをもう専攻科まで整備されているところが結構あるので,昔のところの議論よりは現実的じゃないかなというふうに思っております。
 ちょうど僕,高専に採用されたときが,移ったときは平成5年ぐらいで,短大との話をちょっといろいろ議論していた時代だったんですけども,その頃に比べれば,やはり研究が随分進んでいると思いますので,ここは本格的に踏み込んでも大丈夫じゃないかなというふうには思っております。
 もう一つ高専の教員の確保は,やはり非常に,今,難しくなっておりまして,我々のところでもあと10年で40人ぐらい入れ替わる感じになりまして,それはみんな教員にもこれからちゃんとどうやっていくか考えなきゃいけないって話はしているんですけども,高専で言うと1クラスの人数なんで,それを確保していく,新しくしていくというのはやはり至難のわざという感じで思っております。
 特に新しい分野の情報系の先生方を採るのは,非常に今,難しくなっておりまして,その辺を,やっぱり給与とかも随分ありまして,その辺は国全体でやっぱりやっていかないと,教育のほうになかなか向いてくれないんじゃないかなという気もしておりまして,そこはちょっと大きな課題だと思っております。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 先生,特に情報なんて企業のほうがすごいお金を支払っていますからね。簡単に普通の給与で集められるわけではない。だけど,ちょっと手伝ってくださいよというやり方をすると,意外と日本の人は,手伝いましょう,そこの先生に成り切っちゃうというわけじゃないけど,ちょっと1コマの一部を分担してもいいよって,それぐらいは結構やってくれる人,おられるんですね。手を挙げてくれて。そういう人たちもうまく協力いただけるように制度を変えておくと良いかもしれません。
 先生方は,ちゃんと最後の責任を持たないといけないけども,いろんな人が,小島先生も言われたように,いろんな人と力を合わせてやっていくという,そういうことも考えてやっていかないとすまなくなってきています。ある先生に任せて,その先生が全て責任持ってというのだけではなかなか新しい分野に食い込んでいけないということがありますから,色々な方々に協力いただくこともちょっと考えていかないと,これから先生の確保とか,あるいは新しい分野に踏み出していってレベルを上げていくという,質的な向上というのをやっていこうというときに,そう簡単にはないよねという話がありますね。
 目的も,少し幅広げてというか,昔は確かに国立高専は,60数年前につくったときには,そのときの産業の発展のためという,そういうことがかなり明確にあったけども,その時代が終わって,今では,新しい産業というのもどういうふうに展開しているか分からないぐらい必要な分野も広くなっていますから,その辺のところを考えながら分野の拡大や人材育成を進めることが必要になっています。そうすると,その専門家なんてもともと本当はいないわけですよね。そこは現在のような変化の激しい時代でつくっていくということになりますから。
 今,例えばICTとか何かを専門として企業を動かしている方達も,実を言うとあれは,その分野の社長さんなんていうのは,高専出てなりましたという人もほとんど授業なんかを受けて学んだのではなかったのですよ。みんな寮に戻って,寮で仲間が集まって勉強したんですよ。そのときにはそんな分野のことをやる教育はなかったんですよね。そういうことも含めながら,ちょっと幅広くいろんなことを検討していかないといけないかなと思います。
 ありがとうございます。
 竹内委員のほうから。
【竹内委員】  設置目的の見直しのところで,研究面も含めてというのは,これはぜひやっていくべきだと思いますが,研究面というとちょっと狭いイメージがありますけれど,やはり地方課題の解決みたいなところに,実フィールドに出ていって,実際に手を汚し,汗をかきながらやっていくという役割が,高専と地方大学には恐らく求められていると。こういう面で,やはりコンサルを頼ったり,東京の大企業にも委託しようとすると物すごくお金もかかるし,画一的なものを押しつけられると。やっぱり現地に合ったものを,ワークするものをきっちりお金をかけずにつくり上げるということを,私もそういうのは幾つか一緒にやってきたことがありますけれども,そういうことが非常に,今,現場では求められているし,それは手を動かして,足を動かしてつくっていくということをいとわない,高専生だからこそできることだと思いますし,そういったものを教育カリキュラムの中で,そういうのを卒論にしようよとか,そういうのを単位,3単位,4単位で半年やってみようよみたいなことをやって,コンテストみたいなものに出していくというのもやっていけばいいかなと。それを研究というのか,何ていうかはちょっと分かりませんけれども,今,現場で求められているのはそういうことかなという気がいたしました。
 それから,最後,教員の確保というところでは,私自身が高専で学んでいたときに思ったのは,あまり画一的ではない教員の方がたくさんいらっしゃって,あまり規則になってないので,取りあえず必死になって探して見つけてきた人がかなりユニークな方がいらっしゃって,それがやはり後々まで非常にためになっているというか,やっぱり戦時中の銃弾の下をくぐって命をかけてやってこられたような方々がいろいろ教えていただいたり,あるいは大学でポスドクをやってこられた方が,最先端の,俺はこういうのをやっていたんだとか,コンピューターがつながっていれば,当時,やっていたのは有限要素法とか,磁気のひずみみたいなものを計算していた京大のポスドクの方でしたけれども,そういったものを授業の端々でいろいろ聞きながら,なるほど,こういう分野があるのか,こういう活躍のフィールドがあるのかみたいなことを何となくイメージしながらやってこれたので,あまり今の高校とか大学のように,こういう要件で,こういう資質を持っている人ってあまり決め過ぎると,ちょっとそういう外れたと言うとあれですけれども,本当の意味で多様な方がすくい取れなくなる可能性があるので,多少自由にやっていいよというところを残しておくのも大事かなという気が個人的にはしております。
 以上です。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 多様性を持たないといけないって,なかなかそういう人自体がそう簡単にはいないということもちょっとあるかもしれませんけど。
【竹内委員】  条件を決めてしまうと,そこの取り合いになってしまって,外れたところに手が届かないという気がしたもんですから。
【谷口座長】  ありがとうございます。多様な方がやっぱりいないとということだろうと思います。
 小島先生,どうぞ。
【小島委員】  今の多様な方というところで,先ほど委員の方からお話がありましたけれども,やっぱりこれから複合分野というか,複合的な学びを求められていくときに,おっしゃったように,あまり分野をきっちり決めてしまうと,やはり複合的な学びも難しくなってくるんじゃないかなと思いますので,我々が教員をどう考えるかというところももう一度見直す必要があるんじゃないのかなというふうに,要は教えられる範囲をもっと広げていくとかです。あまり適正を求め過ぎるとどうしても幅が狭くなっていくというか,そこら辺,どう考えるのかなというところも,これから見ていかなきゃいけないと思いました。
 それから,実は,これは高等学校もそうなのかもしれないんですけど,一般教育を教える英語とか数学の先生を確保することも,今,難しくなって,先生の成り手が少ないというのはちょっと別の議論になると思うんですけど,やはりここも本当に考えていかなきゃいけないところかなというふうに思っております。
 それから,私学は施設設備の更新も自分たちでやっていかなきゃいけないので,人件費もそうなんですけど,そちらのほうも結構な負担にはなっているので,先ほどおっしゃったように,寄附とか,もっとしっかりと集めてやっていかなきゃいけないなという,改めて感じさせられました。
 それから,あと,設置目的の見直しのところなんですけれども,やはり先ほどお話もありましたけど,今,高度な技術者というよりは,もっと専門人材というか,もっと専門をより深く学んだ高専生が求められているという感じがしますので,そうなると,先ほどから議論になっているように,研究というのをどう扱っていくかというところをもっと議論していかなきゃいけないかな,深めていかなきゃいけないかなというふうに思っています。
 産学連携,産学連携と言うんですけど,やはり高専生の力というのは,もちろん非常に優れた子もいるんですけど,外部の方に,表現,あまりよくないかもしれないけど,おんぶにだっこみたいなところがあって,かなりお世話になっているなというところなので,やはり学校としてもきちんと研究を押し進めていくということを意識していかなきゃいけないのかなというふうに感じております。
 以上です。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 五十棲さん,お願いします。
【五十棲委員】  ありがとうございます。
 まず,高専教員の確実な確保というところは非常に重要だと思っています。我々もやはり教員の確保は非常に大変な思いをしながらやっているところでありまして,先ほど説明にもありましたとおり,高専には,比較的都会から遠いところにある高専も多いということもあり,加えて,情報系で考えますと,例えばAIのことを教えられる方は東京に非常に多い中で,地方まで引っ越してもらうというのは非常に大変というところはあります。それは恐らくほかの高専,情報分野に限らずあるんじゃないかなと思いますので,そういった部分も踏まえてご支援いただけるとありがたいと思っております。
 また,情報系のような比較的新しい学問分野では,特にストリートスマートというか,博士を持っていないけれどもプログラミングのっ優れた能力があるという方も多く,むしろそういう方が,企業等で活躍されていたりして,場合によっては高専卒で長く企業で開発をしてきたというような方が教えてくれたらありがたいと思うことも多くあります。一方で,例えば博士号取得者に限るといったことを求められますと,設置基準を満たす教授・准教授の人数を確保しようとして,博士号等の学位を持った方でそろえていくとした場合に,時には逆に教育の質においてはむしろ下がる可能性すらあると気もあるのではと感じています。
【谷口座長】  人によりますけれどね。
【五十棲委員】  もちろん人によりますが,博士でかつ教えるのがうまい方は,当然,企業に,あるいは研究機関において非常に高い評価と給与を頂いていらっしゃる方が多いので,そういった方に移住していただくというのは非常に難易度が高いということもあります。そういった中で高専で教えていただくというのは大変な部分があることがありますし,実際に教える力なども踏まえたうえでどの程度学位求めるのかということも,一定の検討する余地があるのかなと思います。
 また,企業の現場で活躍されていらっしゃる方に,例えば数年間出向で来ていただいて教えていただくみたいなことができたら,それはありがたいなと思いますがそういった企業からの出向等を後押しする施策があると,一つ後押しにもなるかなと思いますし。あるいは教員そのものではありませんが,実験助手等々も,製造業の現場で長らく支えていただいていたシニアの人材など,まだまだ60過ぎても元気な方がたくさんいらっしゃいますので,そういった方に助手等々もやっていただくとか,そういったことについても,何らか行7世の支援・後押しがあると非常にありがたいなと感じます。
 設置目的の関係で,研究の強化というとこでございますけれども,仮に研究のための資質というところで,例えば博士をもっととか,そういうことになりますと,先ほどの議論の繰り返しになりますが,より人材の確保という部分での困難さと,教育の質の確保という部分での課題があります。
 特に我々は,アントレ,起業家精神教育ということをやっていますので,分野を厳密に定めて新規性を求めて研究していくというよりは,例えば新しいサービスを考えてみて,仮説検証して,こういう評価があった,ニーズがありそうだといった検証を行うなど,実学・社会課題解決につながる取組も一定の研究的取組だと思いますので,研究というものの範囲を高専の実態を踏まえて,広めに考えていただけると非常にありがたいなというふうに思っております。
 最後,それに伴って人件費とか設備の点。やはり教育を充実させようとすると,人と設備の充実というのは非常に重要で,我々も,新設の私立という意味では非常に苦労しながらやっております。国立の高専機構の運営費交付金の拡充ということ,非常に重要なことだなと思いつつ,これと並行して私学についても経常費補助金その他も含めて,配慮いただけると大変ありがたいなと思っております。
 以上です。
【谷口座長】  なかなか本当に人を採るというのは,そう簡単じゃないですもんね。だから,さっきも言ったけども,一部のところを外の方にお願いしてやってもらうだけで,やっぱり中身大分変わってきますからね。そういうようなことも考える必要があります。
【五十棲委員】  そうですね,これに関しては,高専というのは,10代の学生を相手にしておりますので,大学とまた違って,1コマだけ教えてくださる先生が来てくださるという形で伸びるかというと結構難しくて,放課後も含めて長い時間学生と付き合ってくださるというような方が結構重要になってくるという部分もありまして,1日だけとか1コマだけ,週1日だけといったかかわり方の方は,非常にありがたい一方で,現場を預かる身としては,やはり常勤,
あるいは少なくとも数日勤務していただく方の効果というのは計り知れないというのも事実であるかなと思っております。
【谷口座長】  なるほどね。多様な人を持ちながら,かつそういう能力も,学生さん,本当に育ててくれるような能力も備えてもらっているというのが必要なのですね。何でもかんでも,みんな,できないといけないから簡単ではないということが一方ではあるけども,だから,その辺も多様に考えていかないといけないかもしれませんね。今までの資格というか,そういうものが,学位持っていればいいという,学位を持っていたら駄目だというわけじゃないけども,本当にそれでいいのかというようなことを含めて,先生としてはどういう人がいいのかということを考えないといけないということですかね。ありがとうございます。
 画面の向こうの萱島委員,お願いします。
【萱島委員】  萱島と申します。JICAの緒方貞子平和開発研究所のシニアリサーチアドバイザーをしています。今,笹川平和財団の理事も兼ねて行っております。よろしくお願いします。
 高専の質的向上ですけど,先生方,いろいろな委員の方の御発言,大変興味深く拝聴しておりました。いずれも同意するところなんですが,1点だけ触れられていなかったところで,高専教員の確実な確保という点では,豊橋技科大や長岡技科大とも連携を深めるというのも重要な論点かなというふうに思っております。
 学生という点ではとても関係が深い大学なんですけども,いずれも,一応,研究大学として博士号取得者も輩出しておられますので,2つの技科大の卒業生が高専を担っていくような道がどういうふうにできていくのか。そのためには,もしかすると高専自身に研究的な機能を持つことと,やはりそこは多少影響し合うところもあるのかなと。高専の研究機能の強化については,学生への教育の観点から,今,幾つか御指摘も現場のほうからあって,なるほどと思いながら伺っていたんですけれども,広く基礎研究をやっていくということでは恐らくないと思うんですけれども,やはり高専が研究機能を持っていくことが,レベルの高い教員を,特にある程度高い学位を持った教員を確保していくことともつながっているところもあるかなと。そういう意味では,豊橋や長岡との連携が一層強化されていくとよいのかなというふうに思った次第です。
 よろしくお願いします。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 今の御意見に関連して,若原学長,いろいろと御計画もあるようだから,そういうことも含めてちょっと御紹介いただけばいいかなと思いますけど。
【若原委員】  私,技術科学大学の学長の若原です。実は,私も高専卒でございまして,先ほど紹介があった竹内委員と同じく,高専ができた年に生まれています。
 まず,2-2の,ここで書かれている研究に対する捉え方が,多分,皆さん変わると思います。高専の先生方が行われている研究というのは,論文を書くための研究というよりは,社会課題を解決するための研究という意味合いのほうが強いと思っております。そういう意味で,この研究という文字が一人歩きするということは十分注意をされたほうがいいかなとは思います。
 2つ目として,その意味で,教育と研究で学生さんのポテンシャルをいかに上げるかということが問われると思います。そういう意味で教員,実務家教員,これ,非常に大事です。本学でも,最先端の情報,特にAI分野は進捗のほうが早いので,大学の先生が必ずしも最新の情報に精通しているわけではありません。半導体も同様ですね。本学ができたときには,民間の企業のほうが半導体の実際について良く知っていて,大学の先生は半導体を作ったこともないという状況で,教科書の世界だけで教えていた。それではいけないよということで,企業の本部長クラスの方に教授で来ていただいて,実践をしながら学べる環境をつくってきました。こういうことがありますので,実務家教員をいかに確保するかを大事に考えていきたいと思います。先生方のポテンシャルを最大限に引き出すために,やっぱりあまりリジッドな教員選考の基準というのはないほうがいいかなと思います。
 どちらかというと,人を育てる能力というのを重視して選べばいいかなと思います。知識を座学で教え込むものではなくて,考えさせる教育というのが高専教育の本質だと思いますので,そういう意味で,学生と一緒になって一緒に考えてくれるような,そういう資質を持った方というのが,高専の目的を達成するために一番必要なんじゃないかと思っています。
 あと,もう一つは,企業から1コマで来てということではなかなか伸びないですねということを,先ほど五十棲委員が言われていました。そういう先生,ありがたいのだけども,体験すれば高専生の能力が上がるわけではないので,体系というものを教えてくれる先生が必要なんだろうと。そういう意味で,実務家教員の先生とアカデミックの先生とでチームをつくって,体系が学べるカリキュラムというのをつくっていくのは必要だと思っています。
 先ほど萱島委員から言われましたように,技科大との連携ということでいいますと,高専から本学の3年生に編入学してきた学生さんにアンケートを取ると,二,三割の子が高専の先生になりたいって言っております。ですので,最初からそういうモチベーションのある子に,教える経験も必要ということで大学と高専を行ったり来たりしながら,高専の先生として育てていくやり方はあると考えており,これからそういったコースをつくれないかと検討を進めているところではあります。
【谷口座長】  高専の先生になりたい学生さんが二,三割いてくれるんだもんね。全然違いますよ。二,三割を上手に育てるということを考えればいいかなと思いますよね。
【若原委員】  ただ,大学に来て,最初は,そう思っても,例えば本学とか長岡では長期の実動訓練で企業に行ってくると,あ,企業もいいなと思ったり,大学院に進学して学会へ行くと,学会はいいねと,いろいろ見てくると,だんだん揺らいでくるんですよね。
 決め打ちでスムーズに高専教員になった人が優秀な先生になるかどうかは分からないですけど,高専の先生のことを意識づけするようなプログラムを設けた上で,それでも高専の先生になりたいと,強い意欲,意思を貫徹するような先生を教員として確保するというのは,非常に魅力的なものになるんじゃないかなと思っています。
【谷口座長】  ありがとうございます。その辺は,また先生の資質というか,どうやってどういう資格をベースにしながら考えるかというのもまた御議論を続けていければと思いますし,やっぱり高専の学生さんは実践力というか,社会実装というのをかなり表に出して,そこをかなりやってきたところがありますから,研究といったって,本当にお役に立って,人のお役に立つのは,やっぱり社会実装をできるような人材でないと困ります。遊べといったら怒られるけど,研究のための研究ではやっぱり世の中変わりませんから,そこのところの意識は必ず持つというか,大学の勉強だって,本来,そうなんですよね。それは,100年後でもいいけど,この研究は社会にどのように貢献できるのか,そういう視点を持ってないと,本当に研究のための研究みたいになっちゃったらそんな,それでいいのという話になっちゃうはずなんで,その辺もうちょっと考えないといけないかなと思います。高専はやっぱりそうではないというのをかなり明確にしながらやって,今までもやってきたし,やってこられていると思うんで,その辺のことを考えながらだと思います。
 江口先生,何かありますか,今のことに関して。
【江口委員】  すみません,特に今の質的向上のところ,2-1に関しては,我々国立高専機構のことそのものでありますので,これは非常に我々のこれまでの活動をバックアップしていただくということで,非常にこれ,環境としては非常に大きく変わるんだろうということで,今,実はこれが,-2の研究が設置目的とされることと,必ずこれ,リンクして,制度として整えられるんだろうと思います。
 ちょっと発言の機会いただいているので,このたびの質的向上の研究が目的に入るというのは学校教育法における設置目的が変わるという理解なんですけども,現状も設置基準上では,教育目的を達成するための研究というのは努めることとして記されているので,これがある意味,セットで変わるという前提になっております。
 ですので,ここを担保していくためにも,この質的向上というのは,特に実際の研究を担当している教員のエフォートを,いわゆる組織として確保できるような状況にしていくということがこれに結びつくんだろうというふうに考えておりますので,ぜひここはそういう観点で前向きに議論ができればというふうに考えております。
 以上です。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 教育というのは,バックにちゃんと研究がなかったら教育にはならないから,ただ研究というと,いろんな取り方があって,どんな研究というか,さっき言ったように研究のための研究のようなものも研究となっちゃうとちょっと違うでしょというようなことがある,なかなかその辺の研究というのは,もうすぐに答えが分かるような研究じゃないというような人もいますよね。だけど,意識,気持ちとしてはそういうの持ってないとやっぱり駄目なんですよね,そこは。そういうところをまた議論しながらやっていけばやっぱり大きく変わっていく,高専の在り方も変わっていく,高専が本当の意味の人材育成を先頭に立ってやるぞという,そういう気持ちを,ある意味ではこういう機会にみんなに持っていただいて,しっかりやっていけるようになっていかないといけないかなと思います。ありがとうございます。
 今,いただいた意見を参考にしながら,これ,3枚目の,あと3つぐらい何かありますよね。意見交換の時間があと10分か15分ぐらいしかありませんから,ここに関して,国際通用性とか,国際ということもありますので,これに関して何か御意見があればと思います。今度は画面の向こうの人から先に聞きます。若原先生,どうですか。これに関して何か御意見ありますか。こんなことは当たり前にやっているよという話ですかね。
【若原委員】  豊橋技科大の若原です。
 国際通用性,準学士の称号ということで非常に中途半端な状態にあるというのは,私もよく聞いております。そういう意味では,準学士を何かの学位にするというのは,私,大賛成でございます。
 ただ,最近,高専の本科卒業生が大卒よりも高いお給料もらえるようなところが出てきておりますので,変な名前をつけて,大卒よりも格下の学位だよってなって,また序列化されるということは反対だと思っております。本当に能力で評価されるということであれば,そういう意味で工学とか理学とかの学士とはまた違って,例えば,先ほど短大学士みたいなのがあったと思いますけど,高専学士みたいな,技術系の複線化された高等教育機関が発行する学位という形で独自のものをつくることを考えてもいいのではないかなと思っております。
 そうすると,3-2のところの卒業証明書なんかの国際通用性というのは全く違う,6,3,3,4の教育体系ではない複線化された教育体系の中での卒業証明書ということで,国際通用性も確保できる道が出てくるのではないかと考えている次第でございます。
 以上でございます。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 学位化するということは,やっぱり中身をちゃんとそれに見合った形にしなければならない。ただ学位になればそれでいいというものじゃないですから,そこのところは本当にちゃんと理解してやれるよということを証明しながら,先生方も学生さんも一生懸命やっていかないと国際社会になかなか通用しない。今,JOB型採用実力でという形になっていて,高専の子のほうが給料高いよというような会社も幾つも出てきていますから,学位化したら安心ではなくて,学位化は,なったとしても,それでもっと高専の学生さんはこういう力もあるんだよというようなところも,これからも先生方も学生さんもみんなで力を合わせて,見せていかないとダメかなと思いますからね。ありがとうございます。
 萱島先生,どうですか。
【萱島委員】  ありがとうございます。
 国際通用性のためのタイトル,もしくは学位については,ぜひ早急に直していただければというふうには思います。特に英語でどういうふうに言うかというところなのかなというふうには思っているんですが,日本語のところは高専ということで国内では非常に理解されておりますので,それよりも英語でどう呼称して,どういうふうに説明ができて,ぱっと見た海外の大学関係者が,これはきちんとした教育機関を修了したという印だと直感的に分かるような呼称になっているかどうかということかなというふうには思いますので,そこはぜひ変更がされるとよいと思います。
 あと,最後の論点の3-3のところですけども,高専生の海外留学の促進も何とか強化できないもんだろうかと。高専生はどちらかというと英語が苦手とか,若干ドメスティックな傾向があるというようなことも昔から言われていると思うんですけども,まさにグローバル化された社会の中で,技術系の職,スタッフとしてやっぱり海外への志向というのは必須になってくると思いますので,若いときからどういうふうに海外との接点を持たせていくかというのは,高専の教育の中でも私は非常に重要な視点ではないかなと。
 豊橋,長岡あたりは大変国際化も熱心で,多分,高専から豊橋や長岡に行かれた方は,急にその辺りの力の置きどころが変わってくるということになっているのではないかと思うんですが,ぜひ高専の段階からもう少し海外との接点があるような環境の教育内容をつくっていけるとよいのではないかなと個人的には思っております。
 よろしくお願いします。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 今,高専の学生さんも,2人に1人は必ず海外へ行っているんですよ。もうそれぐらい変わったんですよ。だから,そこのところを理解しながら,だから技科大に行く子ももちろん,英語が好き,得意というわけではない子も行っているんですよ。英語が上手にペラペラしゃべれる子は,必ずしも海外行ってうまくできるとは限らない。英語は,コミュニケーションできないと駄目だけど,英語は本当に道具だよというような感じでやっているところは,今,随分変わってきているんで,英語を使えて,相手とコミュニケーションできればというぐらいになると,学生さんもあまり嫌いにならなくてやれるんですよ。試験の100点取らないとダメと言われると,あまり得意じゃないので嫌だけどというのはあるんですけどね。
 やっぱりもう日本だけではやっていけないんだから,国際社会の中でということを考えるようになったら,英語はある種共通語ですから,英語だけじゃ駄目ですよ,タイに行ったらタイ語も習ったらいいよ,その代わり日本語を教えてあげなさいという感じにしていくということも今後はかなり必要になってくるかなと思います。
 どうもありがとうございました。今,先生おっしゃっていただいたようなこと,非常に大事だと思いますので,ありがとうございます。
 ほかは,あとは,江口さんかな。
【江口委員】  ありがとうございます。
 まさに今,タイのほう,今日,本日,高専のほうに来ておりまして,今の国際通用性,タイのほうはまだ高専の学生さん,3期出たところですけども,まさに今からタイの社会,また国際社会に実際の卒業生が認められるかどうかという,今,本当にまさに正念場のところでございます。
 しかしながら,タイのほうは,今,高専の卒業生に関してはもう法律で,外形上,もう学位問題については整えられているという状況になっておりまして,日本の高専の卒業者に関しても,基本的には,今回,提案されているような外形をまず整えていただくということは,御自身がいわゆる学校制度を説明するという非常に難しいことが一つは解消されるので,ここは非常に大きな進歩になるんだろうと。実際の形がどうなるかというのはこの議論だと思うんですけども,このたびのこういう外形を整えられることは非常に重要なことでありまして,今,この3のところの受入れに関しても,これ,タイの学生さんとかも,日本の高専に来て制度上が逆になってしまっているというところは,ちょっとやや懸念されているところでもありますので,早急にこういうところは改善されるという意味では今回の議論は非常にいい方向で進むんじゃないかというふうに考えております。
 以上です。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 内部のほうの委員として,五十棲委員先生から行きましょうか。
【五十棲委員】  ありがとうございます。
 そうですね,当校の学生にも海外に興味を持つ学生は非常に多く,そういう意味で進路,先ほど募集の文脈で高専志願者増に向けた取組といったところもありましたが,そういったところとも関連するところとして,海外を意識することは,非常に意義があると思っており,ありがたいなと思っております。国際通用性が上がるのも重要で,学位も称号から学位になるのはありがたいです。
 またもし可能であれば,高専3年生を修了したタイミングで海外の大学の学部1年への入学にトライするという学生もおりまして,これは高校卒業資格相当のような扱いだと認識しています。日本の大学は,受験資格として「高専3年修了の者」みたいな規定がありますが,海外の大学に高専3年は高校卒業相当であるということを説明するのもこれまた結構な苦労だと聞いています。こういった学生が制度が理由で苦労しないためにも,例えば高専3年修了で海外大学を受験する学生について,高専の位置付けについて説明する役所のレターのようなものなどを出していただけたりすると非常にありがたいということも,可能であれば御検討いただけたらありがたいなと思います。
 以上です。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 小島先生。
【小島委員】  まず,学位の話ですけれども,私,個人的にはディグリーというのがつくだけで,やっぱり捉えられ方が全然変わってくるんだろうなというふうに考えております。これはもうぜひ実現していただければなと考えています。
 あとは,海外留学のことなんですけども,私立はどうしても私費留学ですから,派遣も受入れも個人負担という側面が強いですね。ですから,そんなにたくさんのケースを実施することはできないですね。何か援助があればそれは非常にありがたいんですけども,その反面,国際高専のように,むしろそちら側にチャレンジしようとして取り組んでいる学校もあるんですね。私は,もっともっと国際高専の,もう卒業生も出ましたんで,英語に特化して授業をやって,聞いただけですけど,海外の大学に行っていると。言葉に自信をつけて海外に行ったという話も聞いていますので,国際高専の教育の実績みたいな成果みたいなものをもっと発信していただけるといいのかなと,今,話を聞いていて感じました。
 以上です。
【谷口座長】  ありがとうございます。
 竹内さん。
【竹内委員】  称号を学位にきちんと変えるというのは,これはもう遅きに失したというので早くやったほうがいいと思います。個人的には,もともとの英語の呼称がアソシエイトというワンワードでとまっているので,何だ,こりゃということになっているような気がしていて,もともとのネーミング自身がちょっと理解を得にくい形になって,こういうグローバル時代ですから,国内的な制度があるからグローバルに通じるわけではないと。今回は,そこは通じるようにするというのは大変いい動きだと思いますので,これはもうできるだけ早くやっていただくのがいいと思います。
 すみません,先ほど五十棲先生がおっしゃっていたことの話で,実習とか,実験とか,そういったところ助手の人がなかなか見つからないということについて言うと,例えば我々,通信とか電波とか情報通信を去年までいた役所で若干やっていたんですけれども,そのとき,例えばラジコンを作ったり,ラジオをハンダゴテで作ったりというのを地域でやって,電波の使い方とか制度をいろいろ勉強してもらう教室なんかをやっていたんですが,そのときやっぱり中学生とか小学生ですのでいっぱい人が必要で,どうやって集めるかというと,NHKとか,NTTとか,メーカーを退職してもう65を過ぎて地元に帰ってのんびりしていると。でも,もてあましているんで何かお役に立ちたいという人が実はぞろぞろいて,意外と電子情報通信学会の正会員ってまだ残っていたりしますので,支部大会のときとかにお声かけをするとわっと集まってきますので,日当だけ出すと,多分,喜んで協力して,今はいただいていますので,そういうような,いろんなネットワークがあると思いますので,そういうのも使っていくといいかなというふうに,さっきお聞きして思いました。
 以上です。
【谷口座長】  先生方の確保についてはいろんなつながりを使ってやっていけば,それ相応には集められることもあるよということ,非常に大事なことかなと思いますので,ありがとうございました。
 柴崎先生。
【柴崎委員】  学位の件はぜひ進めていただければとやはり思います。やっぱり特に外国の大学に行ったときにいろいろこっちも説明をしなきゃいけないようなケースが何度かありましたし,あと,卒業証明書には,英語で書くときはうちでも証明はするんですけど学位は書けないのでという感じで,今でもという。卒業証書も準学士と称することを認めるという感じの文言ということなので。
 ただ,やはりディグリーがつくのが一番いいんですけども,高専の今までの教育と,あと,新しい高専もできる中で,やっぱり高専の服というか,高専に似合った学位が,もし名称ができれば,それが一番学生たちにも卒業生たちにいいかなという気がしますので,その辺がもしできれば本当にありがたいという気持ちでおります。
 あと,留学の促進は,うちでは外に出すことはそれなりに一生懸命経験させることはやっていますけども,なかなか受け入れるところは実は寮がなくてできなかったりしていまして,そういうところも改善していかなきゃいけないかなということで,相互のやり取りをこの先どうするかというのも結構論点かなと思っていますんで,よろしくお願いいたします。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 ディグリーという,そういう重みをちゃんと一方で生かしながら,高専の力を表現できるような何かというのも考えないといけないということなのかもしれません。専門性あり,実践力あり,実力ありということを,うまく表現して,相手にただしく伝わるようにということ,それで学生さんが不利益を受けないようなことを考えないといけないよということかなと思います。
 どうもありがとうございました。今日のいただいた御意見をまた集約させていただきながら,次の議論というか,取りまとめの方向に向かってやっていければいいかなというふうに思っております。ありがとうございました。
 ほかに何かこれを言うのを忘れたというのはありますか。あったら。大丈夫ですか。いいですか。
 ありがとうございました。以上で,今日のところの議論はこれだけにさせていただきます。
 今日は,大変長い時間にわたり御意見いただきましてありがとうございました。
 議題4,その他です。こちらについて,事務局のほうから御説明いただいてと思いますが,お願いします。
【佐藤課長補佐】  事務局でございます。
 次回のスケジュールについて御説明いたします。次回,第2回の検討会につきましては,7月6日月曜日の14時からの開催となります。御出席のほどよろしくお願いいたします。
 また,本日の議事録については,作成次第,委員の皆様に御確認をいただいた後に,本会議資料とともに文部科学省のホームページで掲載をさせていただきたいと思ってございます。
 また,最後,すみません,本日の検討会の手続進行について,事務局側において一部遅延が生じました大変御迷惑をおかけしました。申し訳ございません。
 事務局からは以上でございます。
【谷口座長】  ありがとうございました。
 なかなか話がうまくまとめるというのも簡単ではないと思いますけど,皆さんにいただいた意見というのは非常に重要なことを言っておられると思いますので,高専がというか,人材育成が本当に前に進んで,実効的な力のある,そんな人材育成につながっていければいいと思います。次回以降もまた皆さんの貴重な意見を出していただいて,どうやればいいかという方向で,いい方向で向かっていけばと思います。ままた,それからこうやったらいいんじゃないのというようなこともお互いに教えられればまた違うかなとも思います。
 画面の向こうで会議にで入っていただいた方もありがとうございました。いろんな御意見いただきまして,ありがとうございました。
 ということで,今日の会議をこれまでとさせていただきます。ありがとうございました。また次回もよろしくお願い申し上げて,今日,終わりたいと思います。ありがとうございました。
 文科省の皆さんもありがとうございました。お付き合いいただいてありがとうございます。先生方もありがとうございました。画面の向こうの方々も,次回こちらにおいでいただける方はいらっしゃっていただくように,よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
 
―― 了 ――

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