令和8年7月6日(月曜日)14時00分~16時00分
【谷口座長】 定刻になりましたので,今から第2回の高等専門学校の機能強化に関する検討会を開催させていただきます。
今日は皆さん,御多用の中お集まりいただきまして,ありがとうございます。
開催に当たって,配布資料について,事務局のほうからを御説明していただければと思います。よろしくお願いします。
【佐藤課長補佐】 それでは,事務局から御説明させていただきます。本日は全委員に御出席をいただいてございます。そのうち五十棲委員,小島委員,若原委員におかれましては,オンラインでの御参加という形になってございます。
また,留意事項についても御説明いたします。本日,傍聴者の方々はモニターの画面を共有しております。ユーチューブでの御視聴をいただいてございます。委員の皆様方におかれましては,御説明,御発言に当たって,都度,お名前をお伝えいただき,オンラインでも聞き取りやすいよう,ゆっくりはっきりとお話しください。また,資料等を御参照される場合には,資料番号,ページ番号,ページ内の該当箇所など,分かりやすくお示しいただきますと幸いでございます。資料につきましては,今画面にも共有させていただいてございますけれども,議事次第のとおりとなってございますので,不足等ございましたら事務局のほうへお伝えください。
以上となります。
【谷口座長】 よろしいですね。それでは,第1の議題,第1回の検討の議論についてということで,どういう話があったというのをまとめていただいたということでで,資料の1に基づいて事務局のほうから御説明をお願いします。
【松本課長】 第1回検討会における主な御意見の概要でございます。
資料1の1ページを御覧ください。
今回の政策パッケージの3つの柱がございますけれども,前回,全体をながめる形で議論をいたしました。高専の量的拡大,柱の1つ目でございますけれども,いただいた御意見としては,公私立高専の新設促進に関しては,地域で活躍する人材育成という目的を明確に捉える必要がああること。卒業生が一定割合で地元に定着し,地域産業や成長分野を担うことが重要であること。一方で,日本全体としてどの分野の人材を育成するのかというマクロの視点も必要だという御意見がありました。それから,実現に当たっては公私立高専の新設に限定せず検討したほうがいいのではないかという御意見をいただきました。
また,新設が予定されている高専に関しましては,技術の高度化が進む中で,地域産業と連携して教育を充実することの必要性が今後さらに高まるのではないかという御意見。それから,高専の設置運営は高専単独ではなく,地域全体の高校教育の枠組みの中で検討する必要があること。公立高専の設置に当たっては,教育委員会との連携が前提として,慎重な制度設計をすべきという御意見をいただきました。
さらに,教員の確保に関しまして,将来的な教員の確保と質の担保を図る制度要件のバランスが今後の課題であるという御意見もいただきました。また,高専の財政面に関しましては,寄附促進のためのインセンティブ強化も重要であるという御意見もいただいたところです。
次に,高専教育の領域拡大でございますけれども,工学分野のみではない多様な領域への拡大,こちらについて意義があるという御意見。それから,具体的な人材像や産業ニーズとともに,高専が担うべき具体的な役割を検討の上,明確化して議論する必要があるのではないかという御意見をいただいております。
また,学生の多様性の確保でございますけれども,学力のみならず,適正・素養や志向を踏まえた多面的評価が重要で,ミスマッチを低減していくべきではないかという御意見もいただいております。
また,高専志願者増に向けた取組でございますけれども,社会全体での高専の認知度向上が重要であるため,より低学年層への働きかけることによる早期段階からの理工系分野への関心を醸成する必要性,また,多様性の観点も踏まえたより広い層への働きかけが必要ではないかとの御意見をいただいております。
また,5年一貫の高専において,途中で進路変更が可能なセーフティーネットの整備をしていくことで,高専進学に対するリスク認識の低減を図る必要があるのではないかという御意見もいただきました。
2ページでございます。
柱の2番目の高専教育の質的向上についてです。高専機構の運営費交付金等の抜本的な拡充,こちらに関しましては,高専機構の取組と直結しているので,これまでの活動を後押しするものであると。今日御議論いただきます高専の設置目的の見直しとも連動して,大きな環境変化につながるのではないかというところ。それから,設置主体に関わらず,寄附金など多様な財源確保の重要性が高まっているのではないかという御意見をいただきました。
また,高専の設置目的の見直しでございますけれども,高専の設置目的に研究を加えるためには,法令改正による対応が必要であるという前提を理解した上で,教員の研究エフォートを組織として確保できる体制を併せて整備していくことが求められるのではないかという御意見。それから,高専での研究は,広く基礎研究を行うということではなく,社会課題を解決するための緊急の意味合いのほうが強いと考えられるのでそこに留意すべきという御意見をいただいております。
また,高専教員の確保については,教員の年齢構成から考えて,今後,教員の入れ替わりが見込まれていることから,処遇面も影響して,教員の確保が現在難しくなっているという状況認識。それから,専門教育のみならず,一般教育を教える教員の確保も難しくなっているという状況の認識。また,その打開策としては,高専と関係の深い豊橋技術科学大学や長岡技術科学大学との連携をより一層強化することが重要ではないかという御意見をいただいております。また,高専教員の資質については,画一的な条件で求めてしまうと柔軟性が失われるため,複合的な学びが難しくなるおそれがあるので,多様性を持たせることも必要ではないかという御意見。また,企業からの出向やシニア人材の活用などを後押しする仕組みが必要ではないかといった御意見もいただきました。
3ページ目でございます。
柱の3つ目として,高専卒業者の国際通用性の確保の議論でございます。高専卒業者に学位を授与する仕組みに関しては,国際通用性の観点から早急に整備すべきであるという御意見が多数あったかと認識しております。また,学位の名称については,複線化された技術系の高等教育機関による独自の名称とすることも考えられるが,海外の機関から見ても直感的に分かる必要があるという御意見をいただきました。また,タイでは高専卒業生の学位が法的に整理されている一方で,日本は受入れ時に制度上の齟齬があるということで,そのような観点からも学位授与の実現が求められるとの御意見もいただきました。
また,卒業証明等の国際通用性の確保でございますけれども,高専3年生が高校卒業相当であることを説明するのは容易でないことから,こうした点についても可能であれば対応を検討すべきというご意見。
それから,高専生の海外留学の促進として,やはり若い段階から海外との接点を持たせる教育環境の整備が求められること。また,留学生を受け入れることに関しては,寮などの受入れ体制に課題があり,今後は派遣と受入れの双方を含む双方向の国際交流を体系的に推進していくことが求められるといった御意見もいただいたところです。
次に,4ページ目でございますけれども,前回のいただいた議論も踏まえまして,本日の議論用の論点として二点整理をしてございます。
一つ目が,高等専門学校と研究の関係についてでございます。今後イノベーションを進めるような人材を出していくということ,それから,新たな価値創造や課題克服という点で,教育機関としての高専が研究活動するということは必要不可欠な営みであり,本格的な研究活動を伴った人材育成が求められていること。ここは共通認識かと思いますが,実際に最新の研究活動を生かした教育を教授できるよう,高専の研究機能の高度化を図るために,どのような措置を講ずればよいかに関して御意見をいただければと考えております。特に法制面で申し上げますと,学校教育法上の高専の設置目的は,現況,「深く専門の学芸を教授し,職業に必要な能力を育成する」こととなっておりまして,大学などと比較いたしますと,大学では教授研究ということになっておりますけれども,「教授し」ということで研究の文言が明記されていないという状況です。
実態といたしましては,高専において研究が行われていることは既に第1回でも議論されたところです。現状,高専において研究活動は一定程度実施されており,第1回で御説明したとおり,実際にこの研究活動を行っている例があり,それから共同研究・受託研究・科研費の実績,個別の研究者の実績は上がっているところです。
課題と論点としまして,高専卒業者は特に工学系の知識等を有しつつ,高度な実践的技術力を持ちながら自ら手を動かせるという,産業界から即戦力として非常に高く評価される存在ですけれども,さらなる活躍が期待される中で,今後の社会における高専が果たすべき役割を考えたときに,高専における研究の在り方がどうあるべきかを検討すべきと考えております。
また,次のページを御覧ください。
高専卒業者への学位の授与,こちらは法的なお話ですけれども,論点かと考えております。グローバル化が進展した中で,高等専門学校の卒業者が国内外で活躍できるよう,高専での学びの成果が,国際通用性が担保された形でより適切に評価されるためにどのような措置を講ずれば良いのかについて御意見をいただければと考えております。これまでの経緯といたしましては,平成17年の学校教育法の一部改正が行われるまでは,短大,高専いずれの卒業者に対しても準学士の称号が授与されておりました。こちらが,17年の改正によりまして,短大の卒業者には短期大学士の学位が付与されることになりました。一方で,高等専門学校の卒業者については学位が授与されるという形になっておらず,高等専門学校を卒業した者は準学士と称することができるとされております。また,平成28年に設けられた有識者会議において,高専に関しての有識者会議において取りまとめられた報告では,高専が学位授与機関となる,あるいは高専に学位授与権を与えることに関しては,高専が大学体系に位置づけられる必要があるけれども,高等専門学校は現行制度では大学とは異なる15歳からの早期教育を特徴とする高等教育機関であり,むしろ大学体系に位置づけることで高等専門学校としてのよさが失われるおそれがあるといった議論がありまして,これらの論点は高等専門学校制度の本質に関わる問題であることから,今後も引き続き慎重に議論を行っていく必要があるとされたところでございます。
これがこれまでの経緯でございますが,実態といたしまして,この高専本科の卒業者に付与される準学士の称号は,海外に出ますと十分に理解されないところがございまして,海外への進学ですとか就職・ビザ取得等において支障が生じている例が見られるということで,キャリア形成に追加的な時間や負担が発生しているといった例も見られるところです。
学位と称号の整理がどのようになされているかというのは,この下の囲みを御覧ください。こういった現状の中で,高専での学びの成果が,国際通用性が担保された形で適切に評価されるようにするにはどのような措置を講ずればよいかについて御議論をいただければと考えております。また,法改正を伴わない形で,既存制度の枠内で実施可能な短期的な対応についてのお考えがあれば,こちらも御意見をいただければと考えております。
事務局からは以上です。
【谷口座長】 ありがとうございました。学位の話と,それから研究の話と,今日,その辺を中心に議論させていただくということですけども,前回いろんな委員の先生方からそれぞれ御意見いただいたことをまとめていただきました。委員の先生方,何か御質問なり,自分でこれを言ったのに載ってないじゃないかとかいうのがもしありましたら御指摘いただければと思いますが,よろしゅうございましょうか。大体ちゃんと網羅をしていただいているというふうに理解をしておりますけども,よろしいですか。誰か手を挙げておられる方は?大丈夫ですか。
特にないようですから,これはこういう形でまとめていただき,また,こういうところに関してちゃんと御議論させていただくということを含めて,次の議題というか,今日の議題に入っていければと思います。今日は研究というものの考え方,それから学位と,称号と学位の違いは必ずしも理解してない方もたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思いますけど,学位という言い方と称号という言い方でちょっと違うということもあるからということも理解した上で議論していきたいと思います。
委員の方からの発表というのが,今日,第2の議題ということになっていますので,第1の議題はこれで済まさせていただいて,第2の議題の委員の先生方からの御発表ということをいただきたいと思います。今日は高専機構の理事でおられる江口委員,それから学位授与機構の坂口委員のほうから,今の現状といいますか,正しく理解するためのというふうな意味で情報提供いただければ大変ありがたいなと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。
まずは,江口委員のほうから15分程度ということで言われていますので,15分ぐらいしかありませんけども,国立高専の研究とか,あるいは国際通用性というものの現状,さっきもちょっと御意見の中にも入っていましたけど, 資料2-1に基づいて御発表,御説明をお願いできればと思いますが,よろしくお願いいたします。
【江口委員】 それでは,国立高専機構の江口のほうから,タイトルにありますように,国立高専の研究及び国際通用性の現状についてということで,皆様に御紹介させていただきたいと思います。
それでは,まず最初は,研究の現状ということでスライドを送っていただいて,次,お願いいたします。
これまでにも説明いただいているところがございますので,重複する箇所も幾つかございますけども,その点を御容赦いただきまして,まず,高専における研究の位置づけというところで,先ほど松本様のほうから御説明いただいたものと同じになるわけですけども,学校教育法における高等専門学校の目的というところで,深く専門の学芸を教授,また,この目的を実現するための教育を行うということになっております。
一方,この資料の下にございます高等専門学校の設置基準においては,教育内容を学術の進展に即応させるために必要な研究が行われるように努めるということになっております。ですので,実際には,高専においても,こういうような現状を基に研究活動が実施されているというところであります。実際に,特にこの高専での研究ということがどのように行われているかということについて,特に独立行政法人化以降の動きについて,この後,説明をさせていただきたいと思います。
次,お願いいたします。
独法化以降,国立高専において,ここにありますように,産学官の連携活動,これが高専の使命として,また役割として認識されるようになったところでございます。ここにありますように,高専の使命として職業に必要な実践的かつ専門的な知識及び技術に関する総合的な人材を育成すると。こういうことを実現するためには,当然それに相応の教育内容をある一定水準に達するためには,研究活動が行われている。特に高専の場合は日本の各地域に存在するということから,地域と連携した形で,こういうことができるように活動を行ってきたというところであります。
したがいまして,この資料の中段にありますように,産学官連携での役割として,教育内容を科学技術の進歩に対応させるということ,また,教員自らの創造性を高めるために研究活動を行っているということになります。全国に,下の段にあります地域共同テクノセンター,現在,いろいろな名称になっておりますけども,これが設置されて,地域においてこの産学官連携の活動を支えてきたということになります。
次,お願いいたします。
こういう我々の使命,また役割を実際実現するための,こういう研究推進並びに産学連携活動のポリシーとして,1から8に示すようなものを設定しております。赤でハイライトになっているところだけ御紹介しますけども,こういう持続可能な社会の構築などを目指して社会課題の解決に資する,こういう研究推進並びに産学連携活動を展開する。それから5番目のところにありますように,研究推進,それから産学連携活動のプロセスとその成果を,学生の教育及び人材育成に還元・活用すると,こういうふうなポリシーの下に,現在も活動が行われているということであります。
次,お願いいたします。
こういう高専機構全体のポリシーに基づいて,各学校では,研究活動に関しての基本的な方針,ポリシー等を設定しています。資料のほうは,長野高専の例として,研究活動とはどのようなものかということで示しているところでございます。実際には,現在,高専は機関別認証評価で,それぞれの領域の基準には,教員の質の保証等を含めて,この研究活動をいかに担保しているかということも中に入っておりますので,そういうことからも,実際には研究活動が十分に展開されているということが言えると思います。
次,お願いいたします。
このような状況に基づいて,これまでのこういう外形的に分かる資料として,科学研究費補助金並びに共同研究・受託研究の採択並びに締結の状況が示されております。これは,いずれも上の黄色のグラフは科研費,左下は共同研究,右下は受託研究ということになっておりますけども,それぞれのデータの一番左が独立行政法人発足時の研究状況であります。この頃から比べましても,現在の研究活動というのは,非常に高い水準に達しているということが言えると思います。先ほど申しましたように,独法化以降は,特に,こういうところには活動として力を入れてきたところでございますので,実績としても上がっているということになります。
次,お願いいたします。
この後は,科研費の採択の例ということで,個別の紹介はここでは割愛いたしますが,研究種目においてはそれぞれ基盤研究のAからCまで,それぞれで,特徴ある研究課題を設定して研究活動を行っている教員が多数在籍しているということになります。本日は具体の例はここで示しておりませんけども,先ほどのグラフにありましたように,そのほかにも,地域課題の解決に向けた実用的な研究として,企業とか地元の自治体等と共同研究や受託研究も多数実施しているということでございます。
次,お願いします。
今日の最初の例にもありましたように,高専における研究,ベースになっているのが,地域における産学官の連携というところからスタートしておりますので,地域と密接に関係した社会実装の例が複数存在しております。これは秋田高専の教授の例でございますけども,この研究の成果等も報道機関等にも取り上げられて,非常に地域では重要な位置づけになっているということであります。
次の例をお願いいたします。
これも和歌山高専の教授の例ですけども,もともとの研究課題に対して,実際に解決する場を地元と連携して行っているという例が紹介されております。こちらのほうも地元で大きく取り上げられておりまして,高専の地域における存在意義を高めているということになろうかと思います。
次,お願いいたします。
これ,高専の専攻科ということで,研究と直接的に結びついているわけではございませんが,結果としてこの専攻科の運営は,専攻科の設置との関係でいくと,今現在,国立高専,この専攻科数となっておりますが,専攻科における専攻数が99あって,在学者数は今2,700名程度おります。実際には,研究指導を行うため,研究といいますか,資料にありますように,学習総まとめ科目,これを担当できる教員については,5年ごとにこの認定を受ける必要がありまして,その場合は研究業績の審査,これがあるということから,教員の研究活動が定常的に担保される必要があるという状況になっております。
次,お願いいたします。
この後は少し例ですけども,高専教員の例として,専攻科を指導して,非常に多数の人材を輩出しているという状況になっております。高専の教員として,数字で専攻科生として28名と書いてありますが,これは非常に学習総まとめ科目を指導するという現状においては,本科の指導と併せて専攻科の指導をするということは,非常に重要かつ,教員にとっては大きな活動になっているということになります。
次,お願いいたします。
この研究室から,修了された方々は社会に出られたケース,または研究者として活動されているというケースがそれぞれ示されているところであります。
次,お願いいたします。
高専機構全体としては,教育活動並びに研究活動を組織全体として運営していくということで,GEAR5.0,特に,これは今日の最初の資料にもございましたけども,技術の進展に対応できるような活動として,ここにあるような幾つかの分野において活動しておるところでございます。特に未来技術の社会実装教育の高度化を図ると,そういう観点から,このGEARの活動を行っております。
次,お願いいたします。
これも実際の関係ですけども,高専機構のほうはGEARと下にありますCOMPASS,これは括弧書きで書いておりますけども,次世代の基盤技術教育のカリキュラム化を目的とするプロジェクトですけども,この2つを相互に連動,また補完する関係を構築して,研究活動と,それから教育への落とし込みと,この2つの活動を一体的かつ効果的に行っているという現状であります。
次,お願いいたします。
これは国立高専機構で研究推進並びに産学連携を進めるための体制図でございます。高専機構には,特定業務を推進する業務本部が幾つかございますけども,そのうちの1つに,この研究推進の産学連携本部があるというような位置づけになっております。図の下のほうで少し書いていますけども,KRAも,これは高専版のリサーチアドミニストレーターですけども,こういう人材を配置して研究活動をサポートしていると,こういう状況になっております。
以上が,高専機構における研究の現状ということになります。
引き続き,国際通用性の現状についてお話しさせていただきます。
次,お願いいたします。
タイトルがいきなり「国際通用性」に関する不利益ということになっているんですけども,現状認識されている不利益は,高専の卒業生が進学並びに就業の場面で自ら得た教育資格,実際は準学士の称号ということになりますけども,これを御自身が説明をしなければいけないと。ここに一番大きな就労者にとっての不利益があるというふうに認識をしております。自国の教育制度を御自身が説明するということになりますので,ここは非常に大きな負荷になっているということになります。
一方で,この25年の3月には,我が国の日本教育資格の枠組みということで,NQFが整備されておりますので,どういうところに位置するかということについては,外形的にも分かるようになってきておりますけども,これは直近の課題でありまして,今後も実際に海外展開している高専との比較で課題が残るというような現状にございます。
次,お願いいたします。
少し事例として,これはこの会議の最初のところで示された事例の具体のところを挙げたものですけども,1つは進学する際の学習歴の評価ということで,1つは大学院への進学時に,通常,短大卒の修了者等には課されない別の講座への参加とか,ある一定レベルの取得が義務づけられた例であったり,これは具体的に2023年という時期もありますけども,アメリカの州立大学に進学しようとしたときに,実際には高専卒業ということの説明がなかなか理解されなかったというようなことで,非常に実際には学習の取得までに大きな時間を要することになったというような状況が例としてございます。
次,お願いいたします。
これは就業に関してということですけども,これも1つ目の例としては,高専卒かつ学位なしという経歴がどういうものなのかということを説明するということに,非常に多大な労力を必要としたということであります。下のドイツの例については,学位の有無を問うチェックの欄が存在して,手法としては,ここに該当しないというような例であります。
次,お願いいたします。
これはビザ申請に関することですけども,これも先ほどと同じで,高専卒ということに対しての選択肢がないという状況で,御本人がいろいろな活動をしようと思うと,2つ目の例でいくと,別の書類提出とかあったということです。下は,実際にビザの申請フォームでハッチングしているところを,学位がないところになるんですけども,ここにチェックせざるを得ないと,そういう状況にあります。
次,お願いいたします。
ここからは,実際に日本と同様の海外へ展開,日本としても力を入れているところでございますけども,展開している高専の実情と,日本との違いを示しているところであります。既にこの高専の海外展開で設置されているモンゴルとタイにおいては,この準学士の学位が授与されているという状況であります。昨年度設置されたエジプト高専においても,相応のものを付与するということで今進んでいるということであります。日本の場合は称号ということでタイトルになっているということになりまして,なかなか相互の学生の正規の留学ということになると,少し問題が出てくるということになります。
次,お願いいたします。
これが,その点を例として挙げているところでありますけども,海外の高専から見た場合ということで,実際に先ほど申しました海外展開しているモンゴルまたはタイの高専から日本の編入制度等もあるわけですけども,この場合に学位が授与されないという点が忌避されて受験を控えた事例,また,これはモンゴルの例ですけども,なかなか日本で学位が出てないということを説明することに非常に難しい状況であったというような例がこれまでにございましたということです。
次,お願いいたします。
それで,直近のこの辺のところは,今回の議論とは別に,短期的な透明性や比較可能性を高めるための方策ということで,先ほどのNQFのレベルが十分に示されるように,我々としても発信していくようにするというようなことを,この後,進めていこうということになっております。さらに,卒業証明,ここを少し整理して,できるだけ過去の卒業修了者の皆さんに,この課題のところで申し上げた,御自身で説明する際の補完になるように進めていきたいということで,今対応しているところであります。
次,お願いいたします。
これは,学位のところとは別に,最初のパッケージの中にありました海外への留学の促進という観点で実情を示した数字であります。これは,海外への派遣実績ということで,この直近3年間,インターンシップ並びに留学等を行った数ということで,数としては非常に高い水準になってきております。コロナ以降の回復も順調に進んでおりまして,環境は整備されつつあるということですけども,実際の正規の留学等については,まだこれからの課題として認識しているところであります。
この後の資料につきましては,第1回並びにこれまでの資料の写しということで,改めて御参照いただければということでございます。
私のほうから説明以上です。よろしくお願いします。ありがとうございました。
【谷口座長】 どうもありがとうございました。今,江口先生のほうから現状の国立高専の状態といいますか,困った点を含めて御説明いただいたということでございます。御理解いただいている方も多いかと思いますけれども,今の話をお聞きになったところで,委員の先生方からここはどうなっているんだというような話もあるかもしれませんし,御意見があれば,ちょっといただければと思いますが,まず,この場におられる委員の方から何かございますか。あるいは,遠隔で入っておられる先生方,もしあれば,手を挙げていただいたらと思いますが。研究ということに関すること,研究を十分もう内容的にはやっていますよというような話もありましたし,学位ということに対して称号ということになっていて,学位というのはなかなか書類上でうまく書けなくてというようなことがあったりして,それで不利益を受けたというようなことがあったというようなこともちょっとお話の中でありました。竹内先生,どうぞ。
【竹内委員】 すみません,幾つか質問と意見。資料のページ番号で言いますと,最初は9ページのところ,一番下で設置基準として,研究については努力義務規定にとどまっているということでありますので,ここについては,現状,取っかかりはあるものの,やはり網羅的にやるということにはなっていないので,ここは今回しっかり直したほうがいいのではないかと考えます。
それから,12ページの長野高専の校長裁定というのが,聞き慣れなくて,こういうのというのは,校長裁定というのは,校長決定で学校の中で通用するルールをつくったということ。裁定というと,甲と乙が,何か紛争があって裁定を行ったというイメージがあるんですけど,言葉として聞き慣れないので,ちょっとどういう位置づけなのか,よかったら教えていただきたいと,これは質問です。
それから,次の13ページですけれども,これも受託研究や科研費が増えている。これは研究を既にやってきているという実績を示すいいデータだと思うんですが,一方で,各高専ごとに見たときに,このいずれかの研究活動をやっている高専は,もう全ての高専の数でやってないところはないのだというデータもあったほうが,全ての高専が既にやっているのだというのが何らかの形で,丸1,丸2,丸3,それぞれやっている高専の数というのが,もう全てだというなら全てだというのがあったほうが,もし今後の学位,遡及適用するのかしないのかという論点あると思うんですが,そういうのを考えるときには,実績としてしっかり,研究会の場では,その辺りも確認して進めたということのほうがよろしいかと思います。
それから,すみません,もう1個だけ。17ページなんですが,学位授与機構による審査に合格した場合に学位が授与されるということなんですけれども,これは私の理解では,ほぼ全ての学生が授与されているという理解なんですが,そういうことでよろしいんでしょうか。ごく例外的に授与されない例があるのでしょうか。ここ,書かれているんで,9割が授与されて1割は授与されてないみたいなことがあるのかないのか。ほぼ授与されているということならば,その確認だけお願いできればと思います。
私からは以上です。
【谷口座長】 江口先生,答えられますか。
【江口委員】 最初の研究に関する設置基準上は努力規定になっているので,これはこれ以上の,今現状で示すものがないのでこういうことなんですけども,実際には,努力というよりは事実上全てのところがやっているということになります。それは,先ほど申し上げましたように,その後の,特に独法化以降の産学官連携活動を行うに当たっては,この研究活動が位置づけられているということもありますので,そのようになっております。
ただいま御指摘のあった,高専機構として持っている考え方並びにそのポリシーを各学校に落とし込んだときの基本方針,先ほど校長裁定という,これは学校によって書き方は恐らくそれぞれだと思います。いわゆる運営会議体で決定されているケースもあるでしょうし,このような校長裁定という形になっているケースもあるかと思いますので,これは学校によってそれぞれですけども,内容としては,同じような内容が示されているということで結構かと思います。
あと,資料13ページの件数の件ですけども,基本は全ての研究形態,科研費,・共同研究・受託研究それぞれですけども,全ての学校の全ての教員というか,全ての教員が全部をやっているということではなくて,学校としては全ての研究活動を行っているという理解で結構かと思います。
学位に関して直近のデータはございませんけども,基本的には修了者は学位の審査を受けているという認識です。その最終結果までは今手元にございませんので,例えば1割程度が取得できてないとかという状況にはなってないと思います。基本的には,修了者は全員学位取得を申請するという。
【竹内委員】 分かりました。ありがとうございます。
【谷口座長】 よろしいですか。そういうことで,基本的には書いてある,校長裁定とかというのは,学校のある種の特色みたいなのをうまく表現しながら,だけども,これはやって普通だよね,当たり前だよねというようなことで,こういう言葉,裁定というのは結構多い,使い方していると思いますけど,今先生おっしゃったような意味合いみたいなのがあるかもしれませんけど,校長先生はこう考えるよというようなことで皆さんに通達しているということだと思います。ありがとうございます。
萱島先生,お願いします。
【萱島委員】 萱島でございます。ぜひひとつ教えていただきたいんですけど,研究が比較的広く実態的には行われていて,専攻科もあるので,その中ではある程度研究の力のある先生方が指導に当たることが求められているとか,努力義務として記載があるということもよく分かったんですけれども,法律で,正面で位置づけられていないというところ以外に,今の実際の研究の内容,もしくはその研究を取り巻く環境についても,改善する必要があるのかどうか,そこについてちょっとお伺いしたいと思います。例えば量的にも増やしていく必要があるとか,教員の中での教育と研究の割合を若干変化させる必要があるのか,さらには施設に関して,より改善していくニーズがあるのか等です。法律を変えるのも大変だと思うんですけど,そういう実態を変えていくのも恐らくいろんな意味で影響が出てくるところだと思いますので,既に実態上行われていて,その実態に合わせるように法律といったような制度を合わせていく必要があるというような状況であるのか,それとも,時代が変化する中で研究の今の実態そのものも,何らか改善や強化が求められているか,その辺りのところをぜひ教えていただければと思いました。
【谷口座長】 江口委員,よろしく。
【江口委員】 御指摘いただいた点でございますけども,第1回の会議のときにも少し意見として述べたところでありますけども,特に研究につきましては,元がいわゆる努力することによってということになっていましたので,特に現状,独法化されて以降は,研究活動というのは,ある意味,必ずやるようになっている部分がございます。
その場合に,第1回の会議のときもちょっと申し上げましたけども,高専の教員の場合,実際にはいわゆる授業担当が相当数あるということになりますので,この授業担当時間とそれの準備,並びにいわゆる授業指導を含めた教員の労働時間に対するエフォートという意味でいくと,研究活動をその中に入れるということになれば,いわゆる設置者側が相応の環境整備をするということが必要になろうかと思います。これは,教員としての活動という意味では,そういうことになります。
さらに,それ以外のところ,研究設備等,ただ研究設備等は,これは高専においてもかなりいろいろな手当てを今までされてきているところではございます。そういう意味では,非常に恵まれている部分もありますが,先ほどおっしゃいました,実際に人との関係でどうするかということは非常に大きな課題になろうかと思います。
この学生さんたちに対して,我々教員も含めて,研究環境が必ずしも低い水準にあるということではなくて,いろいろな手当てがされているということになりますので,ただ今回の検討の結果,新たな段階に進むに当たっては,それを外から見ても担保されているということは示す必要あると思いますけども,現状としては,そういうところで,一番大きなところは,教員がこの研究時間を確保するためにどのようにしていくかということは非常に大きな課題かというふうに認識しております。
【谷口座長】 よろしいですか。
【萱島委員】 はい。ありがとうございます。
【谷口座長】 柴崎先生,ありますか。
【柴崎委員】 都立高専の柴崎です。江口先生言われたとおり,やはり高専の持ちこまは,大学の学習単位と違って実習単位も随分ありますので,その分,週の持ちこまが多い感じになりますので,研究をエフォートに入れていくとなると,いうところを工夫して,先生方が研究できる環境はそろえていかないといけないということは課題にはなると思います。
【谷口座長】 先生方は,授業は物すごくコマがありますから,なかなか時間が取れないということがありますね。設備がいっぱいあっても時間が取れないと十分に活用できない,そういう側面あるんだけども,その中でも,土日使ってやっておられる方も多いですし,学生さんも一生懸命夏休み通してやっていたりなんかもしますし,結構やっている。だけど,改善してあげないといけないような側面も確かに,特に時間とお金ですね。研究費というのは,一応企業と一緒にやっていることが非常に多いので,そこから少しずついろいろと支援をいただいているという面があるんですけど,研究費というのは,基本的にはそんなについているわけじゃないので,その辺が少し整備されるだけで大分違うかなという感じはあります。
若原先生,何かありますか。
【若原委員】 豊橋技術科学大学の若原です。まず,研究ということで,実際に高専の先生方,ほぼ皆さん,研究しっかりされていると思います。
17ページを見ていただきたいのですけども,一番問題かなと思っていたのは,黄色くハイライトされているところがあるのですけども,特例認定を受けるために,5年ごとに認定更新のための研究業績の審査,これを受ける必要があるということで。専攻科を担当するためには,研究業績を上げないといけないということで,ここでも実は努力義務のレベルを超えて研究しなくてはならない状況に今入っています。そういう意味では,研究をしっかり高専の教育に加えて研究と位置づけるという,あちこちでひずみが出ているところを解消する上で重要だと認識しております。
【谷口座長】 ありがとうございます。
【若原委員】 それからもう1点だけ。先ほどからエフォートの話が出ていましたが,高専の教員は授業の持ちこまが大学の先生よりも多いので,研究を含めるのであれば環境を整備する必要があります。そういう意味で,先ほど谷口座長から,土日もと言っておられましたけど,勤務管理がどうなっているのかよくわかりませんが,研究を課すことはもろ刃の剣になっていますね。先生方のボランタリーで研究をされているということでは,高等教育制度としていかがなものかとなりますので,例えば,裁量労働制を適用するとか,あるいは教員の基準数を見直すとか,法律を変えるのであればそういった対応も必要だと思います。
また,専攻科が設置されたときに,設置基準がないので多分先生方の増員はされてなかったと思いますので,そこも先生方のエフォートが増える一因になっていますので,この辺も併せて検討するということが必要かなと感じております。
【谷口座長】 ありがとうございます。先生と学生さんの比率も考えないといけないし,裁量労働制という形に今はなってないですから,土曜日とか日曜日とか何かされたときには,残業というか,そういう形の対応というのもさせていただいていたりすると思いますけど,完全にできているかどうかというのがありますよね。
【若原委員】 裁量労働制にしても,土日に働くと,ちゃんと代休取らないといけないので。
【谷口座長】 もちろん。代休はちゃんと取っていると思いますけど,裁量労働制は大分やり方は違いますもんね。ありがとうございます。
ほかに,リモートで入っておられる先生方,ありますか。
【小島委員】 サレジオの小島です。
【谷口座長】 小島先生,どうぞお願いします。
【小島委員】 私学なんですけども,研究設備等々は,それぞれの先生が用意するみたいな側面が強いです。学校としていろんなものをそろえるというのはなかなか難しい状況にはあります。本校の場合,採用試験の際,面接の際に,研究どうされますかというようなことを聞きます。場合によっては,先生によっては,出身校の自分の恩師につながっている人,自分の大学に戻って研究もされつつ,本校の学生の面倒を見るということもやって,すごくハードな教員生活を享受しなきゃいけないし,研究もやらなきゃいけないというのは,結構大変なことをやっているなという印象は,私個人としては感じています。
以上です。
【谷口座長】 先生方は,一生懸命そういう研究も,やはり高等教育なんだから,そういうのが当たり前だぐらいに思ってやっておられるということですよね,多くの先生は。ありがとうございます。
【五十棲委員】 神山の五十棲です。
【谷口座長】 五十棲先生,どうぞ。
【五十棲委員】 ありがとうございます。先ほどあった裁量労働制といった議論ですけれども,同時に出ていたように,高専のスタッフは非常に公務及び事業の小回りが多いという実態もありまして,そういう意味では,なかなか研究も含めてどう労働時間を確保するのかというのは非常に難しい部分は,かなり熱意に依存した部分というようなものもあるのが実態ではないかなと思っています。
そういった中で,研究をどれぐらいの形で位置づけていくのかというのと,裁量労働制ではない普通の労働管理の中でやっているということで,全員裁量労働制でいけるのかというと必ずしもそういう実態ではないということも踏まえつつ,どのように成り立たせていくのか。人件費の部分の支援が仮にもっと充実するということであれば,それは1つですが,結構本質的に悩ましい点はあるというところも含めて,現状の研究活動でいいのであるということであれば,それはそういう部分でもあるのかなと思いますが,例えば論文何本だとか,科研費どれぐらい獲得しているんだとか,そういったことを問われ出すとすると,結構大変なことにもなる部分もあるのかなというところ,ここはぜひ御配慮いただきたいなと思っております。
【谷口座長】 大学と同じじゃなくて,中身とかあるいは論文数の問題,既に随分配慮はされていますけども,そういうものも考えないと,同じようにというわけにはいかない,そういういろんな状況もありますよということですね。ありがとうございます。
若原先生,手挙げていただいていますが,いいですか。
【若原委員】 先ほど聞き忘れたのですけども,今回,今後公立高専を増やしていこうということも国の方針として入っていると思うのですが,私,分からないので教えていただきたいんですけど,公立高専の教育の質保証であるとかカリキュラムについては,所轄は各都道府県,例えば公立であれば各都道府県の教育委員会になるんでしょうか。
【谷口座長】 課長のほうから。
【松本課長】 一般には,教育委員会は初等中等教育までが所管でございまして,通常,県立大学を所管しているのは知事部局のほうになります。公立高校3校ございますが,基本はそういうことで知事部局直結ということなんですけど,東京都の場合は。
【柴崎委員】 うちの場合は,高専の法人の中に入っていますので,そこでやっているという感じです。
【松本課長】 大体公立中学校いずれも公立大学法人の中に置かれているという形になりますので,そういう意味で知事部局の所管ということで,そういう理解でよろしいかと思いますが,新設されるところがどういう形を取られるかというのは,また今後の議論かと思います。
【谷口座長】 若原先生,いいですか。
【若原委員】 はい。教育委員会ではなくて,知事直轄のイメージということでよろしいですね。
【谷口座長】 いろいろと御相談をしながら,国とも相談しながら大体やっておられるところが多いですけど。いいですか。
【若原委員】 ありがとうございます。
【谷口座長】 ありがとうございました。ほかに,もしなければ,これに関してはこれぐらいにさせていただいて,研究というのはしっかりやっているよと,中身とかやり方とか,そういうものについてはいろいろと考えないといけない,あるいは配慮しないといけないことは随分ありますよというようなことがありましたけど,どこも基本的には,やはり高等教育だという認識を持って,研究と言われる活動について,研究といったって受け取り方次第で大分違うんですけど,いろんな努力をしておられますよというのが,今までの議論の中でお分かりいただいたかなと思いますので,研究というのも,もうやっているのだから,あるいは随分そういうことは考えて皆さんも努力しておられることがあるので,文章に書いてあるということかどうか分かりませんけど,やはり高等教育の機関としては,教育,教育,教育というのも,もちろん教育は大事なんだけど,そのバックグラウンドには,研究というのは,そういうものが必要だということは理解されている。ある意味では当たり前のことだから,そういう意味では,あんまり業績,業績というとちょっとまた変になってしまってもいけないんですけど,研究も仕事の中に入りますよというのを記載するとかいう,中身をどういうふうに取り扱うかはもうちょっと細かい議論をしないといけないかもしれませんけども,ここの検討会としては,研究というのは教育に加えていいでしょう,そういう感じで理解してよろしいですか。分かりました。それでは,そういうことにさせていただきます。中身について,どうやってその時間を確保するんだ,それには先生が足りないんじゃないかとか,そんな意見もあるかもしれませんし,仕事をちょっと分担しないといけないというようなこともあるかもしれませんし,いろんなことがあると思います。研究の内容ということについても,さっきの御紹介だと,地域の特性,あるいは産業界とか,ほかのところと上手に組んで,もう100年後に役に立つ,そういう研究も,やっている方もいらっしゃるかもしれないけど,そういうことよりは,地域の発展とかそういうことをメインにしながらやっておられるところが多いですよという,地域の特色を生かしながらということもあるので,そういう研究の特徴も生かしながら,やっぱり,やらないわけにいかないという理解をさせていただきます。学生さんの人材育成のためには必要だねという,そういう観点で研究というのは取り組んでいっていいでしょうというふうに理解をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
続いて,次の議題ですけど,さっきも話が出てきましたけど,学位ということに関してなります。今日は坂口先生にこちらに来ていただいていますので,大学改革支援・学位授与機構の坂口委員のほうから,学位授与機構等々がどういうふうになっているか,どういうふうにやっておられるかというようなことを含めて御説明いただければありがたいなと思いますので,よろしくお願いいたします。
【坂口委員】 御紹介いただきありがとうございます。大学改革支援・学位授与機構研究開発部の坂口と申します。
機構が行う学士の学位授与というタイトルにさせていただきました。先ほど江口委員のスライド17ページのところでも,高専の専攻科についてということで,少し言及がありましたが,そのような実施をどのような仕組みで,根拠に基づいて行っているかということについて,少し紹介させていただければと思います。
では,次のスライドをお願いいたします。
では,大学改革支援・学位授与機構なんですけれども,文部科学省所管の独立行政法人です。かなりいろいろな分野にわたって活動を行っているんですけど,6つ大きな事業がありまして,その中で評価事業を行っているということがよく知られているとは思うんですけれども,今回のお話としましては,学位授与事業,大学以外で唯一学位を授与する権限を与えられた機関であるということで,これはどのようなことをしているかということについて説明させていただきます。
もう一つのトピックとしまして,上の6つの中で,質保証・国際連携というものがありまして,これは国内外の質保証機関等との連携と情報発信というものがございます。下のほうの真ん中の段を見ていただければと思うんですけども,学位授与事業に関しまして,やっていることはかなり多岐にわたってはいるんですけど,今回関わることとしまして,多様な学びを学位へということで,高等専門学校や短期大学の卒業者等で大学等においてさらに学習し単位を積み上げたものに対して審査を行って学士の学位を授与をしているということで,累計授与数は令和7年度までに7万人を突破しております。右側の列,こちらのほう,四角の国際的な通用性ということで,ユネスコの東京規約に基づいてNIC-Japan,高等教育資格承認情報センターというものを2019年に設置して運営を続けております。
このページの中に,日本の教育資格枠組みについても開発したものが載っておりますので,こちらを参照していただければと思います。下のほうの行にリンクが載せてありますので,御参照ください。
では,次のページお願いいたします。
少し重複となるんですけれども,機構の沿革について紹介させていただきます。1991年に学位授与機構という名前で創設されました。これは大学,短期大学を除くと書いてあるのは,当時短期大学,称号で,短期大学は大学の中に含まれているんだけども,短期大学は出せないよということで,大学以外で学位をできる国内唯一の機関として発足したというのが1991年です。
その後で,例えば大学の評価業務も開始していたりとか,高等専門学校向けの認証評価機関として正式認証されたりとか,そういったことがありまして,あともう一つ,国立大学財務経営センターというものがありまして,こちらと統合することによって現在の名前でありますNIAD-QE,大学改革支援・学位授与機構として発足いたしました。その後で,先ほど言及しましたNIC-Japan,そういったものも設置されて,ここで,さっきと数字が違うのに着目していただきたいんですが,学位取得者総数が10万人を超えたというふうに書いてあります。これは,先ほどの単位積み上げ式のほかにも実は学位を授与するスキームというのがありまして,これはどういった根拠に基づいているかということを説明したいと思います。
では,次のスライドをお願いいたします。機構が行う学位授与,先ほど7万人という数字と10万人という数字がありまして,そのギャップ,どこに出てくるかということで,実は2つの類型というかスキームがあるんです。これは,学校教育法第104条第7項というところに,独立行政法人大学改革支援・学位授与機構は,文部科学大臣の定めるところにより,次の各号に掲げる者に対し,当該各号に定める学位を授与するものとするというものがありまして,その第1号,第2号というものがありまして,先ほどの単位積み上げ型の学士の学位授与というのは第1号,左側の緑色になっているところになります。読み上げますと,短期大学,専門職大学のことも書かれておりますが,もしくは高等専門学校を卒業した者,またはこれに準ずる者で,大学における一定の単位の修得またはこれに相当するものとして文部科学大臣の定める学習を行い,大学を卒業した者と同等以上の学力を有すると認める者,この人たちに学資を使用するという,こういった審査を行っております。
これと全く違うスキームがありまして,右側のベージュ色のところなんですけども,こちら,省庁大学校の課程修了者への学位授与というのを実は行っているんですけれども,これは根拠としましては,学校以外の教育施設,なので,文部科学省が学校と言っていない施設,そういった施設に関して,学校教育に類する教育を行うもののうち,当該教育を行うにつき,ほかの法律に特別の規定があるものに置かれる課程で,大学または大学院に相当する教育を行うと認める者を修了した者ということで,学士,修士または博士ということで,こちらに関しても学位の授与を行っています。課程の審査を行うということは,なぜそれが行われているかというと,これらは学校ではないからと,そういう立てつけとなっているということです。
次のスライドでお願いいたします。
単位積み上げ型の学士の学位授与が今回関係しているところですが,そこで認定専攻科という単語が出てきます。単位を積み上げるには,その単位というのは,もともと大学の単位でないといけないんですけども,それと同等の同じような授業を行っていると,その単位を行っているということを審査しなきゃいけないと。その専攻科が認定専攻科というふうに言われております。全部は読まないんですけども,左上のボックスのところで,大学における一定の単位の修得または短期大学もしくは高等専門学校に置かれる専攻科のうちなので,5年間の本科の後の2年間の専攻科のうちで,機構が定める要件を満たすものにおける一定の学習を行い,かつ機構が行う審査に合格した者に対し行うものとする。この専攻科のうち機構が定める要件を満たすものを認定専攻科と呼んでいるんですけれども,その認定要件というのが右のカラムにありまして,審査の要件です。まず,教育課程が大学教育に相当する水準を有すること,授業科目,学科,本科とは別個に設置しておりまして,原則として設置基準の基幹教員が担当していること。その次,教員資格,大学設置基準に定める教授・准教授・講師・助教の資格に相当ということで,ここでは教員審査のときに研究を行っているかどうかということを審査しているということになります。さらに,教員組織・施設設備が学生数に応じ十分に整備されていることです。これら認定された後で,先ほども言及していただきましたが,認定後一定期間ごとに,教育の実施状況を審査して水準の維持を確認しております。さらに,高等専門学校に関しましては,認定専攻科,実質的にほとんど全部特例適用専攻科というものにもなっておりまして,特例適用専攻科が何かというものなんですが,実はこの単位を積み上げた後で,私たち,それぞれ学習成果のレポートを出していただいて,その人たち一人一人に対して小論文試験を課して教場試験を行って,その上で,両方が合格したら学位を授与するということをやっているんですけども,特例適用専攻科というのは後で出てきたものなんですが,これに該当する,審査の基に該当する専攻科を出ていただきますと,最終学年の学習総まとめ科目というものをレポートとして読み替えることができるという。なので,一人一人に対して審査を行っているんですけど,まとめて申請していただくことができるという,そういう仕組みになっておりまして,なので,高専出られた方は,専攻科出られた方は大体こちらを使っているので,あまり単位を積み上げるという認識はないかもしれないんですけども,もともとはそういう立てつけとなっているということです。
次のスライドをお願いいたします。
もともとの,こういう仕組みとなっていて,審査の基準ということが書かれておりますけれども,単位積み上げ型の学士の学位授与は審査,2本の柱があります。まず,どこかの学校で高専なり短大なり,あるいは専修学校とか大学の中退もあるんですけど,最初の2年分,大学の相当ですと2年分の学習を学校で,どこかで行ってこないといけない。それで行ってきた後で,専攻の区分に応じた単位の積み上げというのを行っておりまして,大学の場合は科目等履修というものがありまして,例えば,学校,大学にその単位だけを取るために在籍するということはできるんですけど,そういったものですとか,あるいは先ほどの認定専攻科で取得した単位を,この単位であると,単位の積み上げに換算できるという仕組みがありまして,それをした後で学習成果をつくっていただきます。要は,テーマに基づいて学習してレポートを作ったりとか,実は芸術系の人たちもいて,その人たちは何か作品をつくったりとか演奏したりということがあるんですけど,それをした上で,私たちのほうに,学士が欲しいんですということで申請をしていただいて,その後で,私たちのほうで2つ柱があると,審査の2つ柱があると。1つは,先ほどの修得単位の審査です。学習が大学で行われているように体系化しているかどうかということを確認するために,大学の学部4年以上の学習,あるいは124単位以上の習得相当の学習であるかどうか。さらに,61の専攻の区分ごとに定められた習得単位の審査の基準というものがあるんですけども,これが,ちゃんとそれぞれの選考に対応して,専門性のある科目,あるいは関連科目,あるいはそれらの専攻外の科目というのを何単位上取っているかということを全部調べた上で,その上で初めて学習成果,試験の審査ということが,これも両方合格だと,可だと合格するわけですけども,その学習の到達度の担保ということで,学習したものが身についているかということを,レポートを書いていただき,さらにそれに対して試験を行いということをして,これら1と2が両方合格すると学士の学位授与が行われると。そういったことを行っているということです。詳しい手順とか申請の方法につきましては,下のリンクのところを御覧いただければと思います。ウェブサイトに載っております。
次のスライドお願いいたします。
専攻の区分というものがあるんですけども,大体高専の場合ですと,卒業生の方だと,ほとんどが工学に出てくると思うんですけれども,実は結構いろいろありまして,専攻分野は28です。選考の区分は61というふうになっております。この審査の基準は専攻の区分ごとにありまして,機械工学であるとか応用科学であるとか社会システム工学とかいろいろ,それぞれに応じて,どういう授業を取っていきたかということを全部確認した上で,先ほどの審査両方とも合格しますと,例えば,これは学士の場合なので,学士(工学)というのが出るよと。これは学位ですよということです。こういった基準の細かいことにつきましては,先ほどの申請案内,「新しい学士への道」に記載されています。かなり多岐にわたった分野があるということを御覧いただけるかなと思います。
次のスライドお願いいたします。
学士の学位取得者の内訳なんですけれども,左側の円グラフの上で基礎資格と書いてしまっていますけど,基礎資格というのは,単位を積み上げる前に,2年間どこかの学校にいなきゃいけないので,その基礎資格もいろいろあるんです。ここにもあんまり書いてないですけど,海外の基礎資格を持ってくる方も実はいます。現状,これまで,令和6年度までの総数,この人たちの中で,高等専門学校を出られた方が過半数を占めていて,さらにそのうちのほとんどが専攻科の修了者ですということです。この人たち,左側の丸は,先ほどの単位積み上げ式なんですけども,それに合わせて,例えば省庁大学校に対しても,全ての省庁大学校じゃないんですけど,加点認定を受けているところですけども,その人たちに対しても,学士,修士,博士,授与しておりますので,1年間でどのぐらいのボリュームがあるかというと,私たちのほうで,去年3,600人弱という人たちに対して学位を授与していると,そういったことになっております。
次のスライドになります。
何度か出てきております教育資格枠組みですけれども,こちら,学位授与機構のほうで開発しまして,去年,中央教育審議会の審議を経て文部科学省に認めていただいているもので,これはもともとレベル1からレベル8まであって,小学校から大学,院,博士課程の修了までレベルがついているものなんですけども,今関係するところだけを抜粋しております。ここで,国際的に通用するような形で数字が打ってあるということで,レベル3に関しましては,高等専門学校の3年生の修了証書はレベル3に相当すると。さらに,本科,卒業していただきますと,レベル5で準学士の称号ですということです。先ほどの手続を経まして,専攻科を出て,当機構に申請していただいて,そして合格しますと学士が授与されます。これはレベル6になるということです。申し訳ないんですけど,右の英語のところで,右上のところで一番重要な「Bachelor's degree」のdegreeが抜けていましたので,後でちょっと差し替えさせたいと思いますので,大変申し訳ありませんが,このようになっております。3,4,5,6というふうになっておりまして,同じレベルの資格は互いに同質ではなくて同等,もしくは比較可能であるというふうに位置づけられておりまして,これらのレベルはどのようにつくったかといいますと,課程修了要件ですとか入学資格要件の法令根拠に基づいて設計されているというものです。
ということで,次のスライド。
最後なんですけれども,今回お話ししました単位積み上げ型の学士の学位授与制度に関しまして,少し分かりやすい動画がユーチューブに上がっておりますので,クリックしていただけると後で見られると思いますので,御覧ください。
御清聴ありがとうございました。
【谷口座長】 ありがとうございました。こんな動画があるんですね。
【坂口委員】 ありました。
【谷口座長】 ありがとうございます。今,坂口委員のほうから今の現状といいますか,そこのところ,仕組みについて詳しく御説明いただいたところですけども,今の坂口委員の御説明に対して,ここどうなっているのとかという話もあるかもしれませんけど,御質問等々ありましたら,議論がありましたら,少しいただければありがたいなと思います。
また,先ほど江口先生のほうから,困っているよというような話もちょっとあったと思いますけども,それも併せて,含みで御意見いただいても構いませんので,よろしくお願いしたいと思います。何かございますでしょうか。また竹内先生から,先であれかな。よろしいですか。
【竹内委員】 2点ほど。ありがとうございます。竹内です。
39ページのところで,これは大変分かりやすく,単位積み上げ型の授与の説明をいただいたんですけれども,例えば高専に適用する場合というのは,丸ごと5年間のコースなので,今まででいえば,例えていえば,短大というのは高校卒業者に対して2年分を見ていたということで,今,準学士というのを機構のほうでやられていると。大学のほうでやられている場合と機構でやる場合,あると思うんですが,高専でやる場合というのは5年丸ごと見るということなので,本科と別のものとして扱うというよりは,5年分のものを丸ごと見て適用する。高専を授与機構のほうで審査していただくとなると,お聞きしたかったのは,どんなイメージになるんでしょうかということをお聞きしたかったというのが1点です。
それからもう一つは,英語表記で43ページ,失礼しました。レベル5で今,高専準学士の称号ということになっていて,私,前々から思っているんですが,このアソシエイトという言い方で,何となくアソシエイトというと弁護士事務所の同僚を呼んでいるような感じがしていて,後ろにディプロマかディグリーがくっついていれば分かるんですけど,アソシエイトという学位は,何か外国の方から見て,そもそも現状どうなのかなという,海外といろんなやり取りをしているときに,このアソシエイトは分かりにくいよねみたいな話はあるんでしょうか,ないんでしょうか。たとえ称号だとしても,後ろにくっついていたほうが分かりやすいというか,一般的に学位でアソシエイトというワンワードでやっているというのは,ほかの国とかでもあるんでしょうかというのが,2点目の質問です。
【谷口座長】 分かりますか。
【坂口委員】 1つ目の話なんですけども,高専の教科というのは,今まではこの単位積み上げをする前のところで見ているので,それをそのままということには多分ならないんじゃないかなと思います。
【竹内委員】 2つの類型があったので,どういう類型で今後やられる場合に,どういう手続を想定されているのでしょうかという。
【松本課長】 その辺りは,またちょっとこれから検討するところです。
【坂口委員】 もう一つなんですけど,アソシエイトは,先ほども書いていただきましたけど,称号なので,称号に関してはタイトル・オブ・アソシエイトなので,そのレベル5に関しましては,国際的には基本的に学位のところはアソシエイトディグリーというのが基本的です。若干違う名前のところもあるらしいんですけども,基本的にはアソシエイトディグリー,学位のときには準学士の場合,準学士というか,アソシエイトディグリーということになっています。
【竹内委員】 アソシエイトでとめてしまうと,何なのという感じにならないかと。
【坂口委員】 それは称号だからですね。
【竹内委員】 だとしてもですね。制度改正が行われる前に,一定の時間がかかるとすれば。
【谷口座長】 名前とかは,また少し議論しないといけない。さっき江口委員のほうからあったように,例えばタイとかモンゴルはアソシエイトという言葉を使って,ちゃんとしているよという形を取っておられますよね。
【竹内委員】 アソシエイトディグリー。
【谷口座長】 ディグリーということに関しては。エジプトは新しいからもう変わったディプロマみたいなのもちょっと使いたいと。その国の特性というか,国の考えたのもちょっと入るかもしれませんけど,流れとしては,こういうものだよということがちゃんと説明できると,割と分かっていただけるということがあります。知らない人がぱっと聞いたときには,必ずしも分かっていただけるかどうかというのはちょっとあるかと思いますけど。
【竹内委員】 個人的な意見としては,ディグリーあるいはディプロマという言葉と組み合わせた形で,これとイクイバレントなステイタスですというのをまた表示していただければ。
【谷口座長】 今後,書いたときには,つくっていってちゃんと整理したときには,こういう意味だよということを少し解説というとあれだけども,説明が入ると分かりやすいかもしれません。
【竹内委員】 単語だけ示すのではなくて,こういうものだと分かる表現であるべきということです。
【谷口座長】 ちょっと細かいことは,もうちょっと議論を皆さんで間違いないようにやっていったほうがいいかなと思いますけど。柴崎委員,どうですか。何かありますか。
【柴崎委員】 都立高専の柴崎です。説明していただいたように,専攻科で今お世話になっていますけど,積み上げ単位なので,個人申請で単位は申請して,ただ,総まとめ科目が特例になってから学校に預けていただいているので,そこは非常にやりやすくなりました。ただし,我々,レビューがありますので,その審査のときに論文何本書いてないとか通らないといけないので,それのためにも研究もやっているところもあるという感じになります。
その特例ができる前,我々の学生も試験を受けたりしていたので,やはり学位を出すということはそれなりのちゃんとした実力があるよということを多分認定していただかないといけないので,その辺のステップを,今度,高専に落とすときにどうするかということを多分見定めていただくのかなという気がいたします。今ある中で,この中の議論で言えば,もうとにかく出していただくことが一番大事だと思うので,できる形がどういう形かというのを議論したほうがいいのかなとは思っております。
【谷口座長】 やっぱり質をきちんと保証しつつ,だから先生の審査みたいな,ある種あるんですよね。そこをやりながら,ちゃんとつくったディグリーをしっかりと認めていただけるような,そんな形に持っていかないと,結果的に何だという話になったら元も子もないというか,そういうことですから。
【柴崎委員】 現行の制度の中でやれるところがあると思うんで,そこは見ていただくということで。
【谷口座長】 上手にくみ上げていかないとかと思いますけど。学位にするということになったときには。萱島委員,何かありますか。
【萱島委員】 ありがとうございます。大変詳細に御説明いただいてよく分かりました。ありがとうございます。
私も高専を卒業した方の英語でのタイトルというんでしょうか,が何とか改善されるといいなというのは強く思っておりまして,この表を見て,現状がよく分かったところであるんですけど,ユネスコの国際標準教育分類,ISCEDに全くきれいに合致する形でつくられているものだと思うんですけれども,諸外国ではこの高専に類するような,教育機関が出た人たちが,一体どういうふうなタイトルになって,どれが一般的なのかということをもう少しよく研究して,広く諸外国でも通る名前にしたほうがよいのかなという感じはしております。おそらくアソシエイトディグリーは,アメリカ等ではコミュニティーカレッジの卒業生とかによく使われるので,リベラルアーツ的な教育を受けた方で,教養学部とあまり今は言わないのかもしれないですけど,大学1,2年を修了して,その後ほかの大学に編入していくような形のタイトルのイメージを多分アメリカではされており,またヨーロッパではちょっと違うニュアンスじゃないかと思うので,ユネスコの教育分類に非常に合致しておりますので,多分そういうところから調べていくと,どういう国でどういう言葉が非常に一般的なのかというのとも考え合わせながら,外国の方によく分かるような名称にするということが非常に重要ではないかと御説明を聞いていて思いました。
【谷口座長】 ありがとうございます。なかなか難しいですね。国によって違うんですよ,受け取り方,同じ言葉でも。だから,その辺を踏まえて,共通でこれだったらいいよというのが必ずしもないということがあるんですよね。だから,そこのところを上手にやらないと,1回誤解されてしまうと,どんどんそっちの悪いほうに向かっていくということもあるんで,その辺は,名前とかというのは十分に注意しながら,それと日頃から説明しないと駄目なんだよね。日本のこれこれこういうものはこういう内容ですよということを説明しながらやらないといけないから,結構難しいところも確かにあるんですよね。ちょっと調べながらというようなことがあったと思います。ありがとうございます。
五十棲先生,いかがですか。何か質問とか,ここはどうなっているんだというようなとこところかありましたら御質問いただければと思いますが。
【五十棲委員】 ありがとうございます。御説明ありがとうございます。現状の仕組みよく理解できます。先ほどの質問もありましたが,これを高専の5年間のプログラムに当てはめたときに何が求められるのかというのは,少し把握をしておきたいなとは思いました。そこでどういったものが,仮に現状のものを認めていただけるということであればそうですし,何か追加的にということがあれば,よろしいかなと思いました。
あと,これは恐らく国際通用性という別の会がまた別途議論があるんだと思うんですけれども,例えば43ページにありますが,レベル3という,高校卒業証書と高専3年で終了証書ということになっていますが,これも前回申し上げたところですが,高専生の,私自身も海外に高専を途中で例えば中退をして海外進学した留学生何名かお話を伺うと,その3年修了というものがどういう意味をなしているのかというのを海外大学にアプライするときに説明するのも一苦労だったということもあるので,ここら辺を,もし,これが学位という形ではないかなと思うんですけれども,例えば,本当に文科省のレターとかがついた高専3年修了は高校卒業資格相当なんだよみたいなことがあるんです。この説明しやすくなると非常にありがたいというのも,併せて何か御検討いただけたらすごくありがたいなと思ってはおります。
【谷口座長】 ありがとうございます。3年終了したときに,それは何か出るんですか,この3年終了しましたよというのは,学位授与機構かどこかから。結構3年で移ったりした人も今までもおられますよね。そのときには,証明みたいなのが出るんじゃないんですか。
【松本課長】 大学入学資格は通常認められます,国内ではそこにあまり問題はないんですが,海外に行ったときの説明ぶりが問題です。
【谷口座長】 日本だと普通に資格ありと言っていますよね。
【松本課長】 高校の話では,あまりレター発出を我々に対して求められたことはないのですけども,ビザなどでどうしても必要なときには,我々のほうで証明するレターを書くようなことはございます。
【谷口座長】 内容としてしっかりしていたら,普通に出せてもおかしくないですよね。あるいは学校でそういうのをつくってぽっと出せば。
【松本課長】 ですので,先ほど五十棲校長からお話あったように,そういう求めがあったときに,制度的に補完的なこととして何をするのかどうかというのは,今後の課題かなと思っています。
【谷口座長】 文科省も何かありますか。こういうときにこうやっているよとか,こういうことはあんまり今までなかったからやってないとか,何かありますか。
【松浦審議官】 確かに国際通用性については,国際発信はしているものの,それがあまり浸透しないという問題もあって,そこについては一定の改善が必要かなと。ただ,受け取る側が分かりやすいかどうかというのは,ちょっと別の議論だと思うんで,ちょっとそこについても,別の論点としてはちゃんと改善すべきところ。今回いろいろ学位を出すに当たって,さらに改善すべきところとか,あるいはキャリアパスが多様化している中で,高専に15歳入った後に,全然進路変更ができないときの不利益なんかがもしあるようであれば,そこもちゃんと改善するとか。これを契機に少しいろいろ変えるべきところは,いろんな分かりやすさとか,そういった論点にも配慮しながらやる必要があるんじゃないかと思います。
【谷口座長】 ありがとうございます。いろいろ整理すべきところはさせていただければと思います。若原先生,どうですか。
【若原委員】 すみません,今の話だと,3年修了時は,多分単位認定退学の扱いになるので,履歴書を書くときは退学になります。この言葉が必要であるとすると,修了変更時のセーフティーネット上,不利益が出かねないということがあると思います。特に3年修了時で就職する場合などには,そういったことも少し勘案して,今回の議論の中で改善するというのはぜひお願いしたいと思います。
それから学位について,高専の高度化の方向策として,これは非常にありがたいと思います。そのときに,質保証の観点からちょっと議論させていただくと,日本の学位はいつも標準修業年限で学位のタイトルとかランクが決まるのです。高専は高校相当の教育を引き算した上で専門教育を足しているので,そういう意味では,先ほどありましたけども,ユネスコの表にうまく当てはめたところで落としどころを探していただくとのがよいと思います。だから,一律に準という言葉が,アメリカで本当にちゃんと見ていただけるかどうかを勘案したうえで,準学士という呼称がいいのかを見ていただくのがよいと思います。
それから,高専システムは,我が国の技術系人材育成に特化した複線型教育システムとして位置づけようということになれば,高専独自の学位,前回ありましたけど,先ほど33ページに,すごく細かい図せしたが,学士(専門職)というのがレベル6のところにありました。もともと学士(専門職)というのは,企業と実習をかなり重視した教育を行うと書いてありましたので,例えばこれを適用する考え方もあると思って,今日見させていただきました。
以上です。
【谷口座長】 ありがとうございます。小島先生,何かありますか。
【小島委員】 学士の学位授与の説明ありがとうございました。分かっているつもりで分かってないところが分かりました。ありがとうございます。
39ページのところで,学士の学位を与えるためには,まず,外的な要因というんですか,認定の要件をちゃんと整える。これは外的なものですよね。それから,内的には,本人の学習成果とか,それから試験に合格すると。このプロセスを経て,いわゆるバーチャライズディグリーというのを手にすることができるということが分かったわけで,今度,これを準学士のほうに適用したときに,ここで求められているものに100%多分応えられないと思うんですけど,どれぐらいのものを今後要求していくかとか,議論できるポイントが見えてきたかなという気持ちになりました。
以上です。
【谷口座長】 ありがとうございます。いろんな御意見今いただきましたけども,世界にもある種通じないといけないし,だから,御理解もいただかないといけない。これによって理解の仕方がちょっと違ったりなんかすると,それも踏まえて御理解いただきつつ,一方では,高専とかの特徴がちゃんと分かるように,もちろん短大は短大のいろんな特徴がありますけども,いろんなことを分かっていただくように,一方ではどんどん広めていかないといけないということがあるんです。そういうことも踏まえて学位ということを考えていかないと,ぱっとつくったけども,どうということないよという感じにならないように。だけども,学生さんがいろいろ困ったことが,さっき江口委員のほうからあったように,困ることがあるというのを避けないといけないんで,それをクリアしながら,かつ我が国の高専の特徴みたいなものを生かしながらというようなことを考えてやっていかなきゃ。必ずしも簡単じゃないんですけど,ちょっとその辺は少し議論を進めていかないといけないかなというところはあるかなと思います。
だけど,皆さんの御意見は,基本的には何らかの形で今まで称号も学位かなと思っている方も,僕なんかも最初はそうだったですけど,随分おられるけど,学位という形にして,ある種オーソライズしつつ,だけども,特徴みたいなものもしっかりと分かるように,称号というのかどうか分かりませんけど,英語に直したときには,より通じていただくように,あるいは国によっては,場合によったら,おたくでいうこれだよというのが分かるように。高専の場合には,ほかの国にあんまりないですから,必ずしもおたくのこれに当たるといったって,全然違うんですよね。だから,その辺も考えながら,我が国独自の表現の仕方というのも入れながらやっていかないといけないかなと思います。
そういう意味では,僕個人的な意見ってよくないかもしれないけど,基本的には学位を学校が出すのと言われたときに,僕は学校じゃなくて国保証しているよというのを見せたほうが,より分かりやすいんじゃないかなと。学位授与機構さんに御迷惑かけるのかもしれないけど,学位授与機構のほうでちゃんと国際的に通用する形で,ああいう学位というのは,短大もそうですよね。学位は学位授与機構のほうで保証してもらっているのかな。
【松本課長】 短大には学位授与権が認められています。
【谷口座長】 短大は自分でやっているのか。この高専については,日本独自の教育システムだというのがあると思うんだよね。そういうことを理解しながら,日本がバックアップして保証しているぞというのを見せたほうが,より外国に対しても,ちゃんと質保証しているよというのが見えて,学位授与機構さんのほうにお願いしないといけないのか分かりませんけど,しっかりと質保証してもらいつつ,しっかりと名称というか称号も的確に表現しながら,学位そのものは国際的な標準があったら,それこそユネスコとかいろんなところで調べていただいたらいいと思いますけど,そこで共通的にしないと分からなくなっちゃう。変なのをつくったらもう無視されるんです。だから,共通のものを使いつつ,学位はこうだけども,称号でちょっと違う,なんか分かるよねというような形を取りながらやるというのは,これは日本の国がバックアップして保証しているんだぞというような形に見せると,割とこのよさというのが正しく伝わるんじゃないかなと思っているところがあるんですけど,いかがですか。皆さん,いろんな御意見あるかと思いますけど,そういうことに関して,名前とかは,いずれはもうちょっと細かく議論をさせていただいて,一番適切な形をとりたいと思いますけど。どうぞ,竹内委員。
【竹内委員】 竹内です。1点だけ,質問なのか意見なのかあれですけれども,この43ページのユネスコのフレームワークという図面は,ちょっと仕組みがよく分からないんですけれども,例えば何年かに1回,レベル1,2,3,4,5,6,7,8というのは,こういうレベルのものだよ,各国で呼び方が違っているこういうコースができたよというときに,何か相互運用できるようなデータベースをつくったりする,アップストリームでそのレベル合わせをするような,そういうコーディネーション会議みたいなのがもしあるのであれば,そういう場でこの高専教育というのは何か国でやっていて,それはそれぞれがレベル5で,この国ではこういう呼び方,この国ではこういう呼び方だというのは引用できるような形でつくれるようなものなんでしょうか。それとも,ユネスコあくまでレベル幾つはこういうものという概念整理だけしておいて,各国がその解釈を作っているだけで,相互のレベル合わせみたいなものは各国に完全に任せられているんでしょうか。できればそういう問題提起をしていって,こういうのはある程度同じようなコンセプトのものは,こういう相互理解でやりましょうよねという,ほかの分野でいえば相互認証,相互承認みたいなレベル合わせの機会があるのであれば,そういうことをやっていただくと,さっきの高校3年生修了時の扱いですとか,5年卒業時の扱いというのが,よりクリアになってくるかなと思って,国際の話なんてあんまり我々の思いがいくかどうか分かりませんが,分かれば。
【谷口座長】 何かありますか。どうぞ。
【石橋課長】 大学振興課長です。今おっしゃっていただいた,ユネスコの中で高等教育の資格承認のための規約のような,ユネスコの規約というものがありまして,ユネスコでそういう世界規約のようなものがございまして,元はそれぞれの地域別に,日本はアジアのフレームワークの中で,それぞれの自分たちの国の制度がどういうものかということをきちんと整理をして各国で承認し合うという,そういう仕組みがございます。これが世界にも今広がっておりますので,多分定期的な会議が行われているのではないかなと思いますが,基本的には,各国が決めたものを相互承認しましょうという枠組みなので,日本がこうですという説明をすれば,海外はそれをそういうものですねといって受け入れますし,日本も海外の仕組みをそうやって受け入れるという,そういう仕組みでございます。
【竹内委員】 なるほど。そういう会議の場で,特に3年生の扱いとか,5年修了時の扱いを明確なメッセージで打ち込んでいただいて,アメリカなどに留学行くときの理解が進むようにやっていただけると,その辺の懸念の払拭が進むんじゃないかと思います。よろしくお願いします。
【石橋課長】 加えて,今,坂口先生のところなどのほうで,NICという,ナショナルインフォメーションセンターというのがございまして,そこに問合せがあれば,日本の国の仕組みをきちんと御説明くださっているという,それは日々の活動としてもやっていただいているところでございます。
【竹内委員】 分かりました。
【谷口座長】 国によって大分違うんですよね。システムとか,6年3年3年でいっているわけじゃないから,全ての国が。いろんなことがあるから,その辺も勘案しながら,結構ユネスコも難しいんじゃないかなと思いますけど。萱島委員,どうぞ。
【萱島委員】 文部科学省の方がおられるので,御専門の方がたくさんおられると思うんですけど,ユネスコのISCEDですが,相互承認の前に国際的な,まさに教育制度を比較するための共通のフレームワークができていて,International Standard Classification of Education,ISCEDというのが昔からあるんですけれども,一番新しいものが2011年に改定されて,そこではレベル1からレベル8までに分かれています。高校卒業がレベル3で,レベル4はPost-secondary educationなので,高校を卒業してから1年程度の職業訓練とかで,割とどちらかというと実務的な教育,ここにOne-year advanced courseと,専攻科とありますが,これはnon-tertiary educationなので,高等教育として認められない,でも高校卒業後の教育。その次がレベル5でして,short-cycle tertiary educationで,高等教育だけれども,ショートサイクルで4年間の教育ではない。この表を拝見して,ユネスコのISCEDとまさに合致するような形になっていることがわかります。海外の大学の留学の担当の方が皆さんユネスコの8分類を御存じというわけではないと思うんですが,それに合わせながら,今までの話だと,高専の卒業生の方たちが4に見られてしまうというのが問題で,4ではなくて5なんだよということが分かるようにする必要があるということなのかなというふうに理解いたしましたので,レベル5である高専卒業資格がどういう名称であると分かりやすいのかというところを,英語での表記も含めて考えていくところかなというふうに理解いたしました。
【石橋課長】 すみません,1点だけよろしいですか。
そういう意味では,高専は5で位置づけられているので,4ではなく5ということは,一応我々としては整理をさせていただいたということでございます。つくってくださった,このフレームワークですので,一応そこは5ですということは言わせていただいています。
【萱島委員】 一般的になかなかその名称から,高等教育で2年間分を終えたというふうに認識されにくいというのが,今のこの挙げられている問題ということなわけですよね。
【石橋課長】 むしろ称号ではなく学位としたいということで議論をされているというふうに認識しております。
【谷口座長】 学位が取れないんですかと言われて,取れませんって言っちゃうと,本当にガンと下に見られてしまうんですよね。だから,学位より上ですよと言えばいいんだけど,日本の人は正直というか,そういうふうになって,称号あるけど,各位じゃありませんと言っちゃうと,外国の方は,残念ながら,その人たちの活躍の度合いだって分からないから,ずっと下に見てしまうと。それで不利益を受けることが学生さんにあっては大変失礼になりますから。頑張ってやってきたのにというのになるから,そういう不利益はぜひ避けないといけないかなと思いますので,さっき僕が,日本の国がという言い方をしたのも,個々でやっていたら軽く見られる可能性が下手したら出てくるんですよ。残念ながら知らないから。高専って日本がつくった独自の,ある種教育システムなんです。
だから,そういう意味では,国にバックアップしているよという形を取ったほうが,真面目に向こうも考えてくれる。そういう意味においても,そういう方法がいいんじゃないかなとずっと思い続けて,僕なんかはずっとそういうふうに言ってきたところもあるんですけど。要するに,不当に見られるということだけは絶対避けないといけないというか。日本の教育,全然レベル違うよということを理解してもらったほうがいいかなと思って。
学位を出すということは,少なくとも今,称号というのよりは学位をちゃんと出すんだよということにおいては,どこの皆さん,委員の先生方,みんなそっちがいいというふうにおっしゃっていただいているので,学位授与機構さんにはいろいろと御苦労かけるような形になるかもしれないけど,その辺も国際的ないろんなことも考えていただいて,しっかりと学位を出していただいて,一方では,それぞれの特徴がありますから,高専は高専の特徴がありますから,それを,称号というのか,それも残していただいて,ちゃんとそこで,うちはこうなんだよと説明できるような形の称号を残していただいて,学位はドクター出せといったって出せませんから,国際的な約束事があるから,そこは今まで学位としていないから学位としてあるにしていただくんだけども,称号というようなところは,いろいろとその特徴が十分表現できるような言い方,うちはこういうふうに言うよと。エジプトはエジプトで云々というのがありましたけど,そういうものを少し考えて,より適切に御理解いただけるように,国際的にもちゃんと通用するように,今,随分いろんな国が高専のようなものをつくりたいというふうに言っていただいているところもありますから,そういう今こそいい機会だと思うんで,レベルの高いところで高専というのがあるんですよということを御理解いただく1つのきっかけになればと思いますので,そういう方向でやらせていただくのがいいかなと思っていますが,そういう方向でいいですか。委員の先生方,いいですね。
そういう方向で進めさせていただく,ちょっと細かいいろんな文言とか,そこはまた検討させていただくなり,先生方からまたいろんな御意見あったら言っていただければ大変ありがたいなと思いますので,学位に関しては,特にほかに御意見がなければ,ここをこれだけに今日のところはさせていただきますけど,よろしゅうございましょうか。
国際通用性というのが,せっかく世界に通用するのに,江口委員のほうから,学生が困っているよって。これはどうやったら解決できそうですか。いろんなものをつくったってなかなか相手に伝わらなかったら,そう簡単には通用しないですよね。だから,それを,こうやっておいたら,もっと通用するんじゃないのとか,そういうことに関して意見ございますか。高専のほうもいろいろと検討しておられて,国際会議をやって,高専とは何ぞやについて随分説明されているところもあるから,大分分かってきていただいたと思いますけど,まだ高専そのものが国際的には限られているんですよね,学校が。そうすると,必ずしも十分には御理解いただいてないというようなところもあるものですから,こういうことやっておいたら,もっと国際通用性が,世界的に国際的に認められる,こんなことをやったらいいんじゃないのというのは,ちょっともし御意見があればお聞かせいただけるといいかなと思いますけど。どうぞ。
【萱島委員】 若干短絡的な考えというか意見かもしれないですけど,まずはこの英語のタイトルを,例えばアソシエイトディグリー使うにしても,アソシエイトディグリーエンジニアリングとか,もう少し工学系で専門的な教育をしているというのが分かるような,多分私よりも詳しい方もおられると思うんで,少し専門家の方の意見も聞いて,英語での印象をちょっと変えるというのは,簡単かどうか分からないですけど,大事かなと思います。
あと,学生さん,海外に応募されたときに,なかなか1人で全部説明するのは大変なので,問われたときに,日本の文部科学省のホームページのここを見てくださいとか,もしくはNIADのここを見てくださいといって,なかなか御本人が言っても,向こうへの響き方も違うと思うので,もう少しオーソリティーのあるといいますか,公的な機関がそれについての位置づけを,例えばユネスコの制度などに言及して説明するものがあるといいと思います。
【谷口座長】 見たら書いているよということがあると。
【萱島委員】 あると,御説明にはやりやすいかなと思います。
【谷口座長】 高専のほうも,そういうのはちゃんと文字をつくったほうがいいかと。
【竹内委員】 全く同感で,今卒業証明書とか単位の証明書は紙で発行されている場合がが多く、これをレターにアタッチして郵便で送られている。しかし、最近は電子証明書でもう簡単にできる時代になっています。そこに二次元バーコードをくっつけておいて,それをスマホで読むと,授与機構か高専のホームページに飛んでいって,この学生は何年入学で,こういう単位を取って,これはユネスコのこれとイクイバレントですというのが,文科省か授与機構の議長のサイン付みたいな形でぱっと出てくると、ものすごくクレティビリティが高まると思います。そういうのも考えていただければ。
【谷口座長】 なるほど。ほかに。ちょっとオーソライズしながら。それと,僕個人的には,もっと言えばいいじゃんといつも思っている。もっと主張したらいいんだって,あんまりみんなおとなしくて言わないんですよ。言えば随分違うと思うんで,ホームページに載せておくというような,そこを見たら分かるよというのが,そういうのがあるかないか,一応あるんだろうと思います。高専の機構のほうでも英語バージョンみたいなのがあって,あるんだけど,あまりたくさん書いてあったら読みませんもんね。もっとシンプルにすぐに分かるようにということをちょっと工夫すると,大分違うかもしれませんね。分かりました。
画面の向こうの先生方,何かありますか。
【若原委員】 若原です。
【谷口座長】 若原先生,どうぞ。
【若原委員】 学位を作ったとして,遡り適用するかどうかということが鍵になると思いますが,海外の現地の法人に行くと,かなり高専卒業生の社長さんとかマネージャーがいます。そういった方々が高専のタイトルを持っていますよということを言えるようにすると,一気に広がるような気がします。
【谷口座長】 高専の宣伝というとあれだけど,正しく理解してもらうために,そういう人がどんどん言ってくださいと,何か言われたら日本のほうに言ってきて大丈夫ですと言っておけばいいかもしれませんね。大分感じが違うかもしれないですね。
【若原委員】 現に国際的な場で活躍されている高専の卒業生がいますので。
【谷口座長】 結構いますもんね。
【若原委員】 その方々が,高専卒業の学位を名のって説明ができるような体制をつくるだけで,かなりインパクト,大きな宣伝効果になると思います。
【谷口座長】 ありがとうございます。ほかに,五十棲先生は何かありますか。
【五十棲委員】 五十棲です。学位と,先ほどの高校修了と,それが1つとは思います。あとは,高専出身者でありつつ,結構御活躍されていらっしゃる方々は,その後大学院とかで,出身大学で結構表現されていらっしゃる方々が,これは日本国内もそうだと思いますけれども,意外な方が実は高専出身でみたいなことって多いかなと思います。そういう意味では,そういった方々で海外で活躍されていらっしゃる方を見える化するとか,そういったことが,地道ではありますけれども,結構意義があることかなとは思います。
【谷口座長】 なるほど。ありがとうございます。小島先生,何かありますか。
【小島委員】 いや,特に今ありません。
【谷口座長】 外国行ったときに,ポケモン知っているかと聞いたら大概知っているんです。日立という会社を知っているかというと,大概みんな知っているというんです。ポケモンを作った人は高専卒だよと言ったらがらっと変わるんですよ。向こうの人に対しての。えっとかいう話になる。世界の日立の代表者が高専の関係者かとかいう話になると,もうがらっと変わる。そういうのを,うそ言ったらいかんですよ。だけど,正しいことを伝えれば,ちょっとニュアンスも違ってくることもあるかなと思いますので,ぜひ,この辺,今せっかくこういう新しい時代を迎えるに当たって,どうやったら正しく理解してもらえるかといういろんな取組を,委員の先生方の御努力も入れながらやらせていただいているところがあるんで,ちょっとそのところもいろいろと加味しながら,より正しく,うそを言ったりなんかしたら絶対駄目ですけど,元も子もなくなっちゃいますから,正しく理解してもらうための努力を今続いてさせていただければと思いますので,ぜひ,僕から勝手にお願いしていいかどうか分からないけど,内閣のほうに,これは日本の即時の教育システムですから,応援いただいて,高専の正しい理解に向けてちょっと頑張っていただいて,いろいろと御支援いただくとありがたいなと思いますので。課長,何かありますか。
【松本課長】 特にないです。
【谷口座長】 あと3分,4分ですから,今日のところはこれぐらいにさせていただいて,事務局のほうに戻させていただいてと思いますので,ありがとうございました,委員の先生方。事務局のほうに戻します。よろしくお願いします。
【佐藤課長補佐】 ありがとうございます。事務局でございます。
次回開催につきまして,御連絡させていただきます。次回第3回につきましては,7月30日木曜日の16時からを予定させていただいてございます。また,次々回につきましては,8月17日を開催予定としてございますので,詳細の御案内につきましては,別途御案内をさせていただきますけれども,御出席のほどよろしくお願いいたします。
【谷口座長】 よろしくお願いします。
【佐藤課長補佐】 また,本日の議事録に関しましては,事務局で作成の後,委員の皆様に御確認をいただき,文部科学省ホームページに掲載をさせていただきたいと思います。
以上でございます。
【谷口座長】 特に何か言っておきたいことが先生方からありますか。なければ,今日はここまでにさせていただいてと思いますが,よろしゅうございましょうか。
ありがとうございました。今日はこれで終わらせていただきます。次回が,今御説明あったように,7月30日,時間がいつもと違いますのでお間違えのないように。4時から6時までということでさせていただきます。それから8月17日ということ,4回目というふうになっているということでございますので,もしこちらに来れる方は来ていただいて,あるいはリモートでも入っていただいて,また貴重な御意見いただければ大変ありがたいと思いますので,よろしくお願いしますと申し上げて,今日はここまでにさせていただきます。ありがとうございました。
―― 了 ――
高等教育局専門教育課