令和8年7月2日(木曜日)10時00分~13時00分(令和8年度第1回)
ハイブリッド(対面・Web)開催 ※傍聴はWebのみ
(座長)大森昭生座長
(委員)吉良光陽、田中マキ子、辻英之、中村和彦、廣瀬克哉、山内清行 各委員
(特別委員)秋山美咲、今泉花凛、奥裕二郎、慶田清志丸、竹下晴喜、藤本慶春 各特別委員
先﨑審議官、石橋大学振興課長、石川地域大学振興室長、寺島初等中等教育局高等学校振興課長、寺坂高等教育政策室長
鈴木総務省自治行政局地域政策課理事官、藤原総務省自治財政局財務調査課長、江﨑厚生労働省人材開発統括官人材開発政策担当参事官室職業能力開発指導官、橋本経済産業省経済産業政策局産業人材課長
【大森座長】 それでは皆様、おはようございます。座長を務めております大森でございます。どうぞよろしくお願いいたします。定刻となりましたので、令和8年度第1回の地域大学振興に関する有識者会議を開催いたします。本当に委員の皆さんにはお忙しい中お集まりをいただいてありがとうございます。
また、今日は特別委員として、各地から学生の皆さんにもお越しをいただいております。本当にありがとうございます。今日はぜひ御意見を聞かせてください。
本日の会議は議題1の令和8年度における地域大学振興の取組等について、事務局及びオブザーバー関係課省庁より、10時から10時30分ぐらいまで30分ぐらいで御説明をいただきます。その後、議題2として、特別委員のヒアリングについて、学生委員さんから10時半から11時45分まで御発表及び発表についての議論をしていきたいと思います。お一人お一人は本当に短くて申し訳ないんですけど、5分ずつ発表していただくと大体30分になって、その後ディスカッションをしていきましょうということになります。休憩を挟みまして、議題3の委員との意見交換については、30分、12時半から1時までということで、最後、終わりは1時を目標にしたいと思っています。
それでは、まず、事務局から委員の出席状況と、配付資料について確認と説明をお願いいたします。
【石川地域大学振興室長】 本日は7名全員の委員の皆様に御出席いただいております。大変ありがとうございます。また、今年度からは吉良委員、辻委員、今回から初参加ということでございます。どうぞよろしくお願いいたします。学生の特別委員さんということで6名の方に来ていただいております。今回、また改めて、委員会の会議の中で、それぞれ思いでありますとか御意見、忌憚なくいただければと思っております。
加えて、本日はオブザーバーといたしまして、高校振興課のほうから、また、総務省、経済産業省のオブザーバーの皆様にも陪席いただいております。また、オンラインでも厚生労働省のほうからも陪席いただいておるところでございます。
配付資料は、ホームページにあるとおりでございます。また、議事録も、昨年度の最終回の分はホームページに掲載しております。
以上でございます。
【大森座長】 ありがとうございます。
それでは、本日の議事に入ってまいります。議題1は、大学振興課及び関係各省庁より、地域大学振興に関連する取組等について、説明をいただきたいと思います。まずは、大学振興課から昨年度の地域大学振興に関する有識者会議における議論及び、令和8年度地域大学振興プラン、高校から大学・大学院等を通した人材育成システム改革ビジョンについて説明をお願いいたします。
【石橋大学振興課長】 ありがとうございます。大学振興課長の石橋でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。今、座長から言っていただきました資料に基づいて御説明いたしますが、まず、昨年度、令和7年度に、これまでの委員の先生方、吉良先生と辻先生以外は皆さんお変わりなくでございますけれども、おまとめいただいたプランに基づいて、令和8年度は施策を進めさせていただいているところでございます。
具体的なところで申し上げますと、特に予算事業といたしました、地域構想推進プラットフォーム、それから都市と地方の交流というところの予算事業、それから地域アクセス特例ということで、制度も含めてやらせていただいているところでございます。そういう意味においては、予算事業の資料を資料1-2のところに入れさせていただいておりますけれども、これについて、公募をかけさせていただいておりまして、現在審査を進めさせていただいているというところでございます。
特にプラットフォームのところで申し上げますと、我々が想定しているよりも多く出していただいておりますし、また、都市と地方のほうでも、これもまた、想定より多く御要望いただいたというところでございまして、また、先生方、実はそれにも今、関わって審査いただいている方々もいらっしゃるという状況でございますが、その中でしっかりといい取組を決めさせていただいた上で、また、この辺りについては、来年度に向けてもどういうふうにさらに進行できるかということについては、今年度の御議論の中で様々な御示唆をいただければありがたいかなと思っております。
地域アクセス特例のほうは、まだ具体的な審査に至るような事例は出てきておりませんけれども、これにつきましても、いろんなところで御説明していくと、これがヒントになる可能性も出てくるかなと思っておりますので、各大学において実際にプラットフォームでいろんな議論がなされる中でそういうことにも至っていくのかなと思っております。今年度、また、次年度のプランを考えていただくときの一つの大きな前提となりますのが、資料1-3の資料になりますので、それを少し御説明させていただければと思っております。今日、高校振興課の寺島課長にも来ていただいておりますけども、高校から大学、大学院等を通した人材育成システム改革ビジョンというのが文部科学省として、この4月にまとめておりますビジョンとなります。ここのポイントは、高校、大学、大学院との単体ではなくて一体的に改革を進めていく必要があるだろうということで、最初の現状と課題は御覧になっている職種別の過不足、学歴ベースの過不足、それから、理系、文系と分断する考え方ではないのですけども、現時点で見ると理系のほうが少ないということも前提に置きながら、どういう形で施策を進めていくかというところになっております。
次のページの2ページ目を御覧いただければと思いますが、改革の方向性は人材育成システム改革ということで全体をやっていくというところになりますけども、(1)のところで、1は高校教育の改革、そして、2のところがまさに高等教育の改革ということになりますけども、上から4つ目、「知事と学長等の産学官金連携による」というところがまさにプラットフォームのところになりますし、その上で、海外留学や地域探求などと書かせていただいているのが、まさに都市と地方の関係性というところにもなるかなと思っております。それから右側は、さらに地域を支える実践的な職業人材の育成というのを書かせていただいておりますけども、上から4つ目のところで、これは地域人材育成構想会議ということで、経済産業省さんの会議とも連携をしてやっていくということになっております。
次のページは成長分野のところでございますが、当然ここには高等教育の力というのが必要になってまいります。さらに、(3)で人材力の基盤となる環境整備というところを入れさせていただいているところとなります。このようなところを、またベースに置きながら、今年度の議論を進めていただければと思っております。
簡単でございますが、私からの説明以上でございます。
【大森座長】 ありがとうございます。
それでは、続いて、初等中等教育局高等学校振興課から、高校教育改革について説明をお願いいたします。
【寺島高等学校振興課長】 高等学校振興課長、寺島でございます。それでは、私のほうから資料1-4に基づいて、高校改革について簡単に御説明をしたいと思います。
今、石橋課長のほうから資料1-3で、人材育成システム改革ビジョン全体のお話をいただきました。高校、大学一体となって実現をしていきたいと思っております。1ページ目上の囲みのところ、黒ポツの2つ目、今も石橋課長からお話がありましたけれども、産業構造が変化していく、あるいは人口減少に対して、今の学びの構造では人材のミスマッチが生じる懸念があるということです。そのためには、県内の具体的な人材需要を踏まえて、知事もコミットの上で産業界、大学、教育界が協働する体制構築が不可欠であると思っております。すなわち、各県において、専門高校、専門学校、大学、高専等、これをフル活用していくといった考え方が必要ではないかと思っております。
そのために1ポツのところで、まずは高校改革でありますけれども、教育委員会、産業関係部局、大学、産業界と連携・協働が不可欠だと思っております。具体的には、今、各都道府県において、高校教育改革実行計画というものを策定していただいている途上でございます。この計画の策定に当たっても、今、申し上げたような各界との連携ということを非常に強調しているということでございます。それからもう一つ、高校改革を先導するためにパイロットケースをつくるということで、昨年度、令和7年度の補正予算で約3,000億円の予算がつきまして、この基金を活用して、各県に先導的な取組を進めていただきたいということで、今、改革を進めているところでございます。この辺りは後ほど詳しく御説明したいと思います。
2ポツでありますけれども、高校改革と連動と書いてありますが、むしろ一体として進めていきたいということでございまして、アンダーラインがありますように高等教育機関の長、あるいは地方公共団体の首長をはじめとした産学官金等の関係者が協議をして、連携方策を講じる必要があると考えております。
少し高校改革のところを中心に御説明いたしますと、2ページ目は今年の2月に文部科学省で公表した、いわゆるグランドデザインというものでございます。グランドデザインの背景、必要性については、先ほど申し上げたとおりの社会の変化にどう対応していくかということでございます。2ポツのところで、では、そのために高校改革をどういう方向性でやっていくかということを視点1、2、3ということでまとめておりますけれども、3ページ目、より具体的にどういう学校をイメージして改革を進めていくかということで、3つの類型ということをお示しをしております。真ん中の一番左、これを第1類型というように我々は呼んでおりますが、どちらかといえば、専門高校を中心にして、専門高校機能強化、高度化していきたいということでございます。学校のイメージのところに赤字で書いてありますけれども、理論と実践の往還によるカリキュラム、これを強調したいと思っております。それから真ん中、第2類型と呼んでおりますが、これはどちらかというと、普通科高校の改革を意識をして、先ほど石橋課長からありましたけれども、文理にとらわれない幅広い教養、幅広い力、こういったことを目指していきたいというのが第2類型でございます。そして一番右、第3類型のところは、地理的アクセス、多様な学びを確保しようということで、学校のイメージに書いてありますように、学校の枠を超えて多様な人々と協働し、社会の課題を主体的に解決できる人材育成に取り組みたいと考えております。取組例のところに書いてありますが、例えば学校間連携とか、遠隔授業などを活用して教育機会を確保していくということでありますとか、あるいは学校と地域の関係機関の連携協働の強化といった学校を目指していきたいと思っております。
4ページ目、高校改革については、まさに関係するステークホルダー、全てのステークホルダーと一体となって取り組んでいきたいと思っております。当然ここではで大学、産業界は中心となるプレーヤーとなると考えております。左の囲みのところにありますけれども、ここでは例えば地域構想推進プラットフォームなども活用していただきたいと思っておりますし、タイトルでは連携・協働と書いておりますけれども、従来の連携協働よりは、もっと強い言葉、強い意味での連携・協働ということを目指していきたいと思っております。
5ページ目になりますけれども、今申し上げました基金の概要をここに載せております。約3,000億円の基金を使って、先ほど申し上げた第1類型、第2類型、第3類型のパイロットケースを創出したいということで、公募をし、第1回目の審査が終わって、ちょうど先日になりますけれども、全国で75の拠点を今、選んでスタートさせたということでございます。まだ審査、公募の手続は途上でありますけれども、まずは75を採択いたしましたので、こういったところからパイロットケースをつくっていきたいということでございます。
私からは以上です。
【大森座長】 ありがとうございます。
続いて、総務省地域政策課から、ふるさとミライカレッジについて御紹介をお願いいたします。
【鈴木オブザーバー】 昨年度に続いて参加させていただいております、総務省地域政策課の鈴木と申します。よろしくお願いいたします。
総務省地域力創造グループでは、例えば地域おこし協力隊ですとか、ふるさと住民登録制度をやったり、いずれも東京圏から地方圏への人の流れづくりや関係人口の創出に取り組んでおります。
その中で昨年度から始めた事業としまして、ふるさとミライカレッジというものを始めました。一番上の灰色のところを御覧いただければと思います。こちらが若者の力を生かした魅力的な地域づくりや未来の地域づくり人材の育成を加速させるため、自治体さんと大学さんが連携していただき、学生のフィールドワークなどを受け入れながら、自治体さんのほうで事業を実施していただく、こういった地域課題解決プロジェクトを支援するということでございます。意義としては、学生さんにとっては、自分の能力を地方で生かす、地域活性化に挑戦してみるということや、新しい暮らし、ライフスタイルの発見ができる。地域としても新しい視点が入ってきたり、学生さんの熱意、行動力が刺激を与えていただいたり、自治体にとっても、若者にとっての魅力的な地域づくりにつながったりとか関係人口づくりにつながる。大学さんにとっても、御自身の各大学の知見とか解決能力、こういったものの育成つながりますし、また地域活性化に大学としても貢献いただくこと。こういった形で4者それぞれメリットがあるということで、これをプロジェクトという形にしていただいて、実行していただく。そうすると、右下に書いてあるような自治体さん向けの財政措置であるとか、後ほど御説明しますが、それをオンラインで今つなげるようなマッチングウェブサイトというのも3月に整備しましたので、登録制になっておりますが、登録された自治体さんとか大学さんについては、このサイト内でもやり取りいただけると、こういったようなプロジェクトとなっております。
次のページお願いします。今年度だとモデル事業というのをやっております。左側にありますとおり、地域力創造グループとしては、地方の自治体さんと大都市圏の大学さんの連携が進んでいくと、大きく日本中で様々、地域課題解決につながるということで、少しエリアをまたがった大学連携の取組というものを採択して、これは我々も伴走支援していきますが、実際どのような課題が解決できるんだろうとか、また、そこで得られた知見とか苦労とか、こういったものをなるべくノウハウを生かして皆様にも御提供するモデル事業を今年展開しております。
また、2番のほうでは、自治体と大学等が一堂に会するマッチングイベントというのをやったりとか、また、サイト、次のページを御覧いただければと思います。このサイト、ぜひ大学さん、自治体さんに、登録いただきたいものとなっております。申し上げたとおり、オンラインウェブサイトの中で、それぞれの自治体さんのほうは地域課題を登録していただいて、大学さんのほうは御自身の大学でこのような研究されているということを登録いただきます。自治体さんも部署ごとでも登録できます。大学さんも大学ごとに一つのアカウントではなくて、研究者の方々、それぞれで登録いただけたりもするような構成となっておりますので、ぜひ、まず、このサイトに登録いただいて、いろんな自治体の取組だったり大学さんの知見を御覧いただければと思っております。
あとは昨年度からモデル事業をやっておりますので、次のページ以降、御紹介をさせていただいております。また、自治体さん向けの財政措置の説明なんかも6ページで詳しく掲載しております。本日、説明は割愛させていただきますが、後ほど御覧いただきまして、御不明点ありましたら、総務省地域政策課のほうにお問合せをいただければと思っております。
以上、総務省からの御説明でございます。
【大森座長】 ありがとうございました。
続いて、総務省財務調査課から、地方公共団体と地方大学の連携による雇用創出、若者定着の促進に対する特別交付税措置について、御紹介をお願いいたします。
【藤原オブザーバー】 財務調査課長、藤原でございます。よろしくお願いいたします。当課におきましては、大学との関わりで申し上げますと、まず、地方独立行政法人法の公立大学部分を文部科学省さんとともに、所管、共管をしているというところがございます。また、資料のほうにはございませんけれども、公立大学が地域連携や産学官連携を推進するための地域連携センターの運営や施設整備に対する財政支援なども行っているところでございます。
また、本日、資料1-6というものをおつけしてございます。こちらは、地方公共団体と地方大学の連携による雇用創出、若者定着の促進に対して、財政措置、特別交付税措置をしているというものでございます。こちらにつきましては、地方公共団体が大学、こちらは国公私問わずでございますけれども、地方公共団体と大学が、県内就職率ですとか雇用創出ニーズ等の数値目標を含む協定を締結していること、加えまして、大学の取組が文部科学省さんの補助事業に採択されていること、こういったことなどを条件といたしまして、地方公共団体が大学と連携して取り組む事業に対して特別交付税措置を講じているというものでございます。
具体的には取組例、右下のほうにございますけれども、地元企業との共同研究による産業振興ですとか、あと地元企業との関わりの強化ということで、インターン先の開拓ですとか受入れ、そういったところに係る経費、また、単位互換を通じた地元大学への入学促進、加えて最後、リスキリング、こういった様々な内容に対して、自治体が取り組む部分に対して特別交付税を講じるというものとしてございます。
また、特に令和8年度からは、左上のほうございますけれども、地域構想推進プラットフォーム構築事業に採択されて取り組まれる事業も、この財政措置の対象に追加をしてございます。こういった形で文部科学省さんとも協力をしながら、しっかり取り組んでいきたいと思っているところでございます。また、本会議での議論をしっかり聞かせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
【大森座長】 ありがとうございます。
それでは、続きまして、経済産業省産業人材課から経済産業省での産業人材育成政策について御紹介をお願いいたします。
【橋本オブザーバー】 ありがとうございます。産業人材課長の橋本でございます。
資料、次のページをお願いします。我々として、先ほど石橋課長のほうからも御紹介がありましたけれども、2040年の就業構造推計というものをしてございます。2040年にむけて産業構造がどう変わり、どういった労働需要が見込まれていくのかというところでありますけれども、人口減少で就業者数は約6,700万人から約6,300万人に減っていくということですが、しっかりAI・ロボット等の利活用やリスキニング等が進み労働需要が効率化されることで、全体として大きな不足は生じないという見通しであります。一方で、先ほどもありましたけれども、職種、学歴、地域間でミスマッチが生じるリスクがあるというところで、こういったものにしっかり対応していく必要があると考えています。
次のページをお願いします。こうした背景の産業人材育成に向けた具体的取組をどう進めていくかというところですけれども、大きく3点で、まず、産業界の人材ニーズの可視化をしていくということ。そういったものを踏まえて、教育段階に応じた人材育成をしていく。さらに、それに対する産業界によるコミットメントというものもしっかり促していくということでございます。1つ目の人材ニーズの可視化というところでは、地域ごとの産業界の人材需要であったり、産業横断的なスキル体系・標準の整理というものを進めてございます。また、文部科学省さんや厚生労働省さんとも連携して、地域ごとに産学連携での人材育成を議論する場の構築ということで、こちらも先ほど御紹介ありましたが、地域人材育成構想会議というものを開催しております。
2つ目の教育段階に応じた人材育成というところで、こちらは主に文部科学省さんに取り組んでいただいているというところで、先ほども言及がございましたけれども、大学、高専、高校段階に応じてそれぞれ取り組んでいただいているということであります。
それに対して、産業界によるコミットメントというところで、産業界から教育機関への資金提供の後押しや、どういった仕組みが考えられるのかということを考えていきたいと思っていますし、また、高度人材を含む産業人材の処遇を含めた活躍環境整備に向けた取組強化というところで、育成された方々が社会に出て適切に活躍していただく環境をつくっていくというのも非常に重要で、それが進まないとなかなか好循環が生まれていかないということでありますので、そういったことにもしっかり取り組んでいきたいと思っております。
次のページをお願いします。先ほど申し上げた地域人材育成構想会議ですけれども、こちら、地域における産業需要や人口動態を踏まえた戦略的な産業人材育成というものを地域ごとに議論していただき、産業界、教育界、労働界などが連携した取組を進めていくということで、地域ごとにこういった会議を開催するという方向で進めてございます。既に、北海道、東北、沖縄は昨年度、今年度も北陸、四国、近畿で開催しておりまして、順次開催しつつ、今後フォローアップ等もしていければと思ってございます。
最後に5ページになりますが、既に産学官が連携した人材育成の好事例というものが地域ごとに起こっておりまして、北海道での洋上風力分野、東北での半導体分野、関西での蓄電池分野など、こういった取組もありますので、こういった好事例をいかに広げていくかというところで取り組んでいければと考えております。
私のほうからは以上です。
【大森座長】 ありがとうございます。
最後に、経済産業省大学連携推進室から関連施策について、御紹介をお願いいたします。
【秦オブザーバー】 経済産業省大学連携推進室の秦と申します。よろしくお願いいたします。
経済産業省としましては、今、産業人材課のほうから全体の人材育成政策について御説明がございましたけれども、その中でも、大学における高度専門人材の育成であるとか、あるいは大学発スタートアップの育成であるとか、そういったところの事業を担当しておるものでございます。今、産業人材課の資料の中で、資料の1-7の3ページ目のところに全体的な具体的な取組の御紹介がございましたけれども、その中でも、大学高専における取組といたしまして、今、文部科学省様と、私ども経済産業省のほうで合同で審議会を開催いたしまして、今、高市政権で掲げてございます新技術立国の核となる高い研究力を有し、産業競争力強化に貢献する大学の実現というところの制度の検討というものを進めさせていただいているところでございます。
また、その後の契約学科の推進というところは資料1-3の人材育成システム改革ビジョンの中にも位置づけられてございますけれども、新しい産学連携の形といたしまして、産学が協力して設置、運営して学位の授与を行うというもの契約学科ということで、私ども名づけまして、そういった取組を応援する事業も今年度から始めているところでございます。こちらの予算事業の中では、科学技術・イノベーション基本計画で位置づけられた国家戦略領域の6分野を後援応援するものと、もう一つ、地域産業技術領域という形でメニューを設けてございまして、地域大学の取組を応援するメニューもつくって取組を進めているところでございます。
以上でございます。
【大森座長】 ありがとうございました。それぞれ施策について御説明をいただきました。ここでは御紹介をいただいたということにとどめておきたいと思います。ありがとうございました。
続いて、議題の2に移ってまいります。議題の2では今日お越しいただいている学生の特別委員の皆さんから、地元や地方大学への進学、あるいは地方大学の学びについて、学ぶ意義とか、あるいは高校までの学びの影響とか、その後のキャリアとか、そういったことを含みつつ、お一人5分以内ということで本当に無理をお願いしているのは承知なんですけど、お願いしました。それぞれ御発表いただきたいと思います。その後、45分程度、各委員から質問させていただいたりして議論を深めていきたいと思います。
我々、委員のほうも発表してもらったものを聞きながら、どうしてもこのことについてはどうですかと皆さんに聞きたくなっちゃうんですけど、そうすると、また答えに1人1分で6分かかっちゃうみたいなことになるので、できれば、誰々さんについてと代表して質問を投げかけていただくような形を取っていただけるとありがたいと思うので、質問も考えながら、お聞きできればと思います。
発表会とかではないので全然緊張しなくて大丈夫ですから、御準備いただいた資料を基に、5分ずつ御発表いただければと思います。あいうえお順に多分なっているんだと思います。それでは、最初に秋山特別委員からよろしくお願いします。
【秋山特別委員】 皆様、こんにちは。学生委員として会議に出席させていただきます、茨城大学地域未来共創学環、地域ビジネスデザインプログラム3年の秋山美咲と申します。
本日は「『やってみよう』-好奇心を活かし地域で学ぶ-」と題して、私自身の感じる地方大学で学ぶ意義や高校時代の学びとの接続に関して発表させていただきます。よろしくお願いします。
次のページをお願いします。改めて、秋山美咲と申します。出身は茨城県のひたちなか市で、大学のキャンパスがある水戸市からは約30分の距離にございます。車で毎日通学しています。所属する地域未来共創学環は、私が1年生で入学した年に新設をされた既存3学部の学問分野を横断するような学部相当の教育組織になります。分野文理横断型のカリキュラムや、企業自治体で長期間にわたり有給の実習を行うことができるコーオブ教育という特徴があります。そのうち、私はビジネスの視点から地域の課題を解決していくというような地域ビジネスデザインプログラムに所属しています。その他の大学内の所属に関してはこちらのとおりです。現在は、多文化共生や居場所づくり、特にユースワーク等の分野に興味を持っており、そのような活動も学外で行っています。
次に、地元茨城大学に進学した理由について、お話しします。高校時代の私は、興味があることはたくさんあるけれど、どう選んだらいいか分からないというような状態で、文理選択に非常に迷った過去があります。一方で、英語や海外の文化などに興味があったことから、国際系の学部に興味を持ち、高校3年生の夏休み前までは漠然と地元を離れて県外の大学に進学しようと考えていました。しかし、踏み切れなさも同時に抱えていて、中高生時代、コロナ禍やその後の社会環境の目まぐるしい変化とともに過ごしたことから、グローバルなことはもちろん、自分のすぐ近くの環境や人がよりよくなることを学び、それに関して仕事として、将来、自分のキャリアを築いていきたいという思いがありました。そして、高校3年生の夏休みに現在所属する学環が新設されることを知り、地域の未来を切り拓く挑戦者となるという学環の方向性にとても共感して進学を決意しました。入学定員が40名と少ないことから、きめ細やかなサポートや自分自身の興味に沿ったサポートを受けられることがとても魅力だと感じています。
次に、このような進路選択の方向転換に対して、高校までの学びの影響についてお話ししたいと思います。高校時代、私は茨城県教育委員会主催の茨城県高校生オンライン国連グローバルセミナーというものに参加をしました。約4か月間の英語プログラムでSDGsに関して考え、ほかの参加者と議論をするというようなプログラムでした。通常の高校生活ではあまり関わることのないような人たちと実際に話すことができて、私自身とても興味の分野が広がったと感じています。また、コロナ禍であったことから通常と違うオンラインでの開催となっていましたが、それが逆に、自分が家にいても挑戦できる環境というところで、とても大きな、私自身の大学選択の方向転換に対してとても重要なポイントだったと感じています。
次に、この経験は大学の進路選択だけでなく、入学後の学びにも接続しており、大学入学後は、すぐに友人とともに茨城大学SDGsサークル、Linkingというものを設立しました。大学1年の4月頃に設立をしまして、現在も活動が続いています。
では、最後に私が感じる地方大学で学ぶ意義とは何なのか、それはずばり、人とのつながりと私らしく学べる環境だと思っています。私は様々なことに興味を持ちやすくありますが、一方で、私にできるかな、大丈夫かなと心配症な面もあると思っています。そのため、大学に入学してからたくさんの地域の方々との出会いがあり、私が抱いた好奇心を実際の行動に結びつけるチャンスをたくさんいただいたと思っています。茨城県の県央地域の移住定住促進協議会というところの学生に向けた地域の魅力を発信するというような学生インタビュアーであったりとか、大学1年から3年まで毎年、何らかの形でインターンとして地域の企業に働かせていただいていて、そのようなチャレンジの機会を通して、地域に飛び出してたくさんのことを学ぶことができたと思います。
人とのつながりが密にあるおかげで、私自身の好奇心をきっかけにやってみようと、私らしく、学び続けることができています。もちろんほかの大学に通っていたとしてもそのような機会はあるかもしれませんが、ただの大学生と一くくりにするのではなくて、私個人を認識してもらえる環境によって私らしく挑戦する後押しをいただいていると思っています。これらがやってみたいという好奇心をすぐに行動に移すことができるというスピード感につながっています。そのような環境を得られることが、私が地方大学で学ぶ意義であると考えます。
以上で発表を終わります。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】 ありがとうございました。
では、続きまして、今泉特別委員、お願いいたします。
【今泉特別委員】 皆様、こんにちは。特別委員として参加させていただきます、共愛学園前橋国際大学、国際社会学部国際社会学科情報経営コース、今泉花凛と申します。本日はよろしくお願いいたします。
私は大学では経営学やビジネスモデル論を専攻しながら、地元企業との商品開発や学生向けのメディアの運営、また、群馬県内の企業と学生をつなぐ合同説明会の企画運営などを行ってまいりました。3年間、地域とともに学び、成長してきた私が経験した地方大学だからこその学びを本日皆様にお伝えしたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、私が本学を選んだ理由としましては、私が通っていた高校は進学率が99%で周りもみんな進学を希望している高校だったんですが、その中で、何となく大学進学をしたいなという気持ちがありながらも、行きたい大学だったり、大学で学びたい学問が明確ではなかったところで、金銭的だったり生活的な負担の少ない環境でより自由に行動したいというところから、群馬県内で実家から通学できるという点を一つ条件として挙げていました。また、高校での地域探求授業の中で、地域観光だったりの調査や分析をする中で、群馬の魅力を考えながらも、多くが高校の中での調査になってしまっていたので、そこに関してもっと現地に出て実践的に学びたいという思いだったりとか、生まれ育った地域についてもっと深く学んでいきたいという思いから、地域に関する学びに対しても興味を持っていました。その中で本学のオープンキャンパスに参加した際に、地域で活躍する学生の活動発表がありまして、そこで話を聞きながら、学外で活動するキャンパスの学びの充実度だったり、学生の堂々とした姿に感銘を受け、自分もこの大学でこんなふうな大学生になりたいという憧れから本学を第1志望として入学を決めました。
実際に私が大学に入学してから行った活動として、1年次に履修したバーチャルカンパニーという活動を紹介させていただきます。こちらの授業は、群馬のテーマに仮想企業を設立してチームで運営していく授業となります。地元企業の方と共同で商品開発を行うというのがメインになってくるのですが、自分たちで企業にアポイントを取るところから企画を提案し、打合せや試作を重ねながら商品を完成させていきます。また、完成させた商品の広報や販売まで学生自身が担当してきました。この活動の中で自分が特に印象に残っているのが、企業様がすごく真剣に向き合ってくれたことです。自分たちは学生なので、スキルや経験だったりもつたない部分がある中でも、お金や時間をかけながら、私たちが納得するまで何度も試作に付き合ってくださったりとか、商品開発だけではなく、地域のイベントへの出展や新たな活動の機会にも御好意で声をかけていただくことで、自分たちの挑戦の幅がすごく広がったなと思っております。また、この経験を通じて、地域でただ自分たちが学ばせていただくだけではなくて、地域の方々と共同で新しい価値を生み出していくという経験ができたところがすごく自分にとって印象に残っております。
次のスライドをお願いいたします。これらの経験を生かして、自分が地方大学のよさとして得た気づきだったり価値としては、まず、小規模だからこそ機会が届きやすいところがあります。大学自体の学生数がそんなに多くないからこそ、手を挙げれば様々な活動に挑戦できる点だったりとか、地域を見ながらトライアンドエラーを繰り返して成長できるというところが、まず、一つ大きな価値かなと思っております。また、地域を学びのフィールドにできるという点で、教室の外で当事者として地域の魅力や課題に触れられる点や、それを実践に移していける、実社会と結びついた学びが得られたところが自分にとってすごく大きな経験だったなと感じております。
また、これが一番自分の中で印象に残っているのですが、学生の挑戦を地域全体で支えてくれる風土に自分はとても感謝しています。企業や自治体の方々に試作提案をさせていただくような機会が何度もあったのですが、その中で真剣に向き合ってくれたりとか、学生だからこそ得られる挑戦機会がある、自治体の方だったり企業の方がすごく親身になって話を聞いてくれて、一学生の意見を実際に実装させようと協力してくれる点が自分はとてもありがたかったと感じております。
以上のことから、地方大学は若者と地域を接続し、地域の未来を共創する場として大きな価値を持っていると感じております。地方大学で地域とともに学ぶことで、地域を自分事として捉えて、地域のために考え、挑戦し、未来をつくりたいと思うような人材が育つのが地方大学なのではないかなと感じております。
これらの今までの自分の経験から今後、地域への還元をつなげたいという点で、私は挑戦し、成長できる場所があることや、応援して支えてくれる人がいることが地域の魅力だと感じているのですが、これがまだ届き切っていないというところで、もっと多くの若者へ伝えるために、大学の垣根を越えたコミュニティー形成のメディアを製作して、学生の可能性を広げて接点を生み出したりとか、群馬の県内企業様との接点を創出しながら、若者のキャリアについての支援を行うキャリアイベントなどの運営を行い、学生と企業が出会って新たな可能性が生まれる場の創出を現在取り組んでおります。
これだけではなく卒業後は、現在、今まで私たちが地域の企業からすごくよくしてもらったりだとか、挑戦の機会をいただいた経験というところから、今度は自分自身が支えたいという気持ちが強く、卒業後はDX支援だったり業務効率化を通じて地域の企業を支える仕事に携わる予定です。地域の方々に支えていただいた経験があるからこそ、今度は自分が地域を支える立場として地域の未来に貢献していきたいと考えております。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】 ありがとうございました。
それでは、続きまして、奥特別委員、どうぞよろしくお願いします。
【奥特別委員】 奥裕二郎と申します。よろしくお願いいたします。宮城大学事業構想学群事業プランニング学類というところから参りました。本日は自分が地域で実践してきた活動経験から考える地域で学ぶ意義についてお話しさせていただければと思います。
次、お願いします。宮城大学の事業構想という少し特殊な学群にいて、その中の事業プランニングという、経済経営学部のようなところにいます。現在は一般社団法人Brushというところの代表理事をしております。専攻としては、マーケティングを専攻していて、ゼミの中でも新規事業を立ち上げるところから広告のプロモーションの部分までを一貫して学んでおります。
次、お願いします。写真は岩手県の盛岡第3高校というところで、ここはサイエンスリサーチハイスクールみたいなところにも選ばれているんですが、そこの総合的探求の時間で地域に足を運ぶフィールドワークの学びがありました。その中で、実際に地域に足を運んで課題解決のアイデアを考えるというところから、実際にプレゼンをするところまで経験した中で、東北の課題を肌で感じる瞬間みたいなのがすごく多く、自分の力を東北のために生かしたいみたいな思いから、どんどん起業してみたいなという思いがどんどん強くなっていきました。そこで、大学を進学する上で事業構想という学問に強く引かれてきました。経済経営学部というところよりも、宮城大学が打ち出していた事業構想というのは、まず、ゲームのプレーヤーになることが大事だろうというメッセージが当時の自分にすごく刺さって、まずは実践するところから学びを得られる大学に入ろうというところで宮城大学に進みました。
次お願いします。宮城の特徴として、地域実践教育実践連携教育プログラムというものがあって、1年生から必修で4つぐらいの地域に事前に足を運びます。そこから2、3、4年生にかけて演習が続いていき、実際、コミュニティープランナーという地域の課題解決ができる人材として、4年制の頃には実際の企業や行政、アイデアや事業を提案するところまでのプランニングが組まれております。
次お願いします。実際、私は1年生のときに塩竈市というところに連れて行っていただいて、その後スイーツストリート構想みたいなところの実証実験に参画する経験ができました。そこからは地域に足を運んで自分で学ぶ経験というのがいいなというところから学生団体を立ち上げて、自分たちの手でゼロから地域課題解決のプロジェクトを発足しようと思い、団体を立ち上げ、塩竈市にある桂島というところをメインフィールドとして活動を始めていきました。
その中の活動を少し御紹介させてください。海の家プロジェクトという名前になります。次お願いします。実際そこに住まれていた同期のメンバーの思いから発足したプロジェクトになっていて、復興工事が桂島は震災後に進んだんですが、観光客が戻ってこないという現状がありました。現在の人口は82人ぐらいで過疎化が進む地域なんです。最盛期は8、000人ぐらい海水浴場に訪れていたんですが、それが8分の1ぐらいまで減ってしまった現状を取り戻すべくアイランドフェスというイベントを立ち上げ、まずは海水浴場に多くの人の足を運ぶのをまず、戻していこうというところで、おととしのシーズンが1,000人だったところを、イベント2日間で600人ぐらいの来場記録するところまで、また、塩竈産の食材を使うとか、認知向上だけでなくて経済効果まで創出するみたいなところをこれまで2年間かけて取り組んできました。それだけじゃなくて、デジタル上で多くの人とのつながりをつくる活動であったり、地元の企業さんとのコラボみたいなところから、自分たちだけでなく地域にちゃんと利益を与えられるような活動にしていくというところを注力してきました。その後も、地域の人との合意形成みたいなところに課題があったので、毎月のように足を運んで、地域の方との時間をすごく大事にしてきました。
今後、この活動の中では、公立大学として実際に高校生とのちゃんとつながりをつくっていくことであったりだとか、企業向けのチームビルディング研修みたいなことを提供したり、その後、関係人口を可視化するためのDAOのようなシステムみたいなところまで自分たちで今、立ち上げを行っております。その結果、今年の4月に一般社団として登記をして事業化を進めていこうというところと、そのこともありまして、塩竈市というところと宮城大学が包括連携協定を結ぶところまで実績が生まれました。
この活動を通して、この地域は過疎化が進んでゼロ人になっていく未来が見えていたんですが、自分たちが地域を助けなければいけないという責任感よりも、残したい風景とか文化があることに気づけたというところと、次、お願いします。残したい地域の魅力みたいなところがなくなっていくことが果たして悪いことなのかというすごく大きなテーマで悩むことも多かったんですが、定住人口がすごく減っている地域ではあるんですが、それに逆らうように、島の素敵な魅力を知っている関係人口を増やしていく活動をしていこうというところで、自分たちの軸が定まっていきました。
地域に入って学ぶ意義としては、あるメンバーからの連絡で、草刈りを6時間ぐらいした日に、団体に入ってよかったみたいな熱いメッセージが送られてきて、実際大学で自分たちでインターンとかをしていても、パソコンとしか向き合わない中で、自分の手で地域の人のために活動してありがとうと言われる経験みたいなことが、ここまでやりがいを生むものなのかということはすごく印象的でした。
次、お願いします。ふだん生きている中で、自分の人生の、自分自身が主人公になりながら主体性を取り戻すみたいなことが難しい中で、草刈りだけでもすごく生きがいを取り戻せるんだなというところから、地域に足を運ぶことが、自分自身が人生の当事者として振り返り直すきっかけになるんじゃないかなと思いました。この活動の中で、自分は事業をつくる力というのがまだまだ足りないなというところで、関東圏の企業に就職しますが、実際、その後は東北に戻ってきて起業して、東北のための事業を立ち上げたいなと思っております。なので、今、地域に入ってやりがいを見いださせてもらった地域に対して、将来も自分の力で貢献していきたいなという学びが得られました。
御清聴ありがとうございました。
【大森座長】 ありがとうございました。私も草刈りの重要性というのをあちこちでやっているんですけれども、ありがとうございます。
それでは、慶田特別委員、お願いいたします。
【慶田特別委員】 本日、特別委員として参加させていただきます。高知大学大学院の農林海洋科学専攻、農林海洋科学部の慶田清志丸と申します。本日は、「大学で学び、地域で働き、自然の中で暮らす」という題名で、発表を始めさせていただきます。
まず、プロフィールです。名前は慶田清志丸といいます。所属は高知大学大学院の農林海洋科学専攻、修士課程の1年生をやっています。出身は福岡県の北九州市で、高知県とはあまり縁がないのですが、高知大学へ進学して大学院まで進むことに決めました。卒業後は高知県で農業がしたいということで、農業のアルバイトだったり、いろいろ経験させてもらっているところです。趣味は旅行だったり、最近だったらサッカーのワールドカップを友達と見たり、あとアウトドア、だから自然とかそういうのが大好きで、キャンプとか登山とかを友達と一緒にしていました。
なぜ高知大学を選んだのかというテーマで、高校時代は、生物の授業が大好きだったというのと、あと自然がとても好きで、高知にも両親と一緒にキャンプなどの、アウトドアをしていたので、そういうところで高知県を選んだんですが、将来就農したいと考え始めるように高校時代からなって、これは何でかというと、小さい頃から自分で物事を一から計画して進めるのが好きだったので、それだったら農業というのは、とても自然が好きで、ある日に見た農業に関わるテレビ番組で、すごく農業いいなと思って、その次に、高知県の農業について知るというのが高校の社会科の授業とかで、高知県は施設生産が有名で盛んですよというので、小規模でも高収益を目指せるというので、少人数でも農業に参入できるんじゃないかということで、高知県で農業を学んでみたいなという思いが強くなりました。そして実際に高知大学に入学して、IoPというインターネット・オブ・プランツという、IoTをもじった取組が高知県、高知大学で行われているんですけど、これは施設生産、施設園芸において、作物の収量を増やそうという取組で、リアルタイムでカメラをつけてモニタリングしたりだったり、気温だったり湿度だったり、そういうのを、環境制御を行って収量を増やそうという取組を行っているIoPというのがあるんですけど、ここに関係する研究室に所属して、学部3年間で早期卒業すると書いてあるんですけど、今、年齢的には、学部4年生の年齢なんですけど、飛び級みたいな形の制度があって、それで1年間早く卒業させてもらって、そのまま高知県の高知大学の大学院に入学しました。今は将来の就農に向けて、大学や地域の様々な場面で勉強させてもらっています。
次、お願いします。まず、高知県の高知大学ならではの学びということで、左の写真は、実際に高知大学は大学内に圃場があって、1人一つ農地を貸し出し、小さい農地ですけど貸してもらって、そこでナスだったりピーマンだったり、いろんな作物を育てて、実際に農業を体験するという授業が大学の授業の中であって、こういうのもとても楽しかったです。真ん中の2つは自分が卒論研究のときにしていた実験なんですけど、ポット単位で作物を植えてみて、センサーの灌水とタイマーの灌水という、実験していました。学部3年で卒業したんですけど、ちゃんと右のように学会に参加して、学部時代の卒論発表を学会でも発表させてもらいました。
次、お願いします。次は、地域での学びということで、これはアルバイトでの風景です。自分は今、ニラの収穫とか束ねだったり、出荷作業に関するアルバイトをしているんですけど、大学に行く前の朝の6時から8時まで2時間収穫して、そのまま、その後大学に行って授業を受けるみたいな生活だったり、あと大学がない日は1日、機械に流してニラをきれいにして束ねてみたいな出荷作業に関わる、ニラの出荷形態に関わる全般を体験させてもらっているところです。
右の2つは別の農家さんなんですけど、ここの農家さんは良心市という、自分のところで採れた野菜を置いて、そこに募金箱のような、お金を入れるところがあって、そこで100円とか200円で野菜を売っている農家さんが近くにあるんですけど、ここでキュウリだったり、ナスだったり、ピーマンだったり、本当にいろんな作物をしてて、いろんな作物での成長を見せてもらって、いろんな作物を学んでいます。
次は自然、暮らしからの学びということで、ここは遊びに傾いているんですけど、高知県はすごく自然が豊かで、大学のキャンパス付近でも物部川というきれいな川があったり、左側は友達と一緒に物部川に行ってエビを採りに行った写真です。左から2番目は、高知大学は寛容なので、大学の中に空き地があったので、そこでキャンプ、テントを張って大学の中でキャンプさせてもらったり、あとは西日本で一番高い石鎚山という山があって、そこに友達と登ったり、あとは山があるので、この山で大雪が降ったときは雪の中キャンプして友達と一緒に遊んだり、あと、右みたいなすごくきれいな川があって、自然を通して、こういう経験を通して、地域で生活するよさというのを学んできたつもりです。
最後に、高知大学、高知で学ぶことの意義として、高知大学で学ぶということは専門性を身につけること以外にも、地域で働いて、アルバイトの経験、自然の中で暮らすということが、高知で学ぶことの意義として3つ挙げられると思っていて、アルバイトの経験だったり友人との経験を通して人とのつながりだったり、自然の中で暮らすことのよさということを経験して、すごく今の自分の人物像というか、価値観が育まれてきたと思っています。地域では本当に、大学の中だけじゃなくて地域全体をキャンパスとして捉えて学べるということが高知県、地方大学のよさだと自分は思っているので、私も卒業したら、今のバイト先のところで研修して、ニラ農家をやろうと思っています。
以上で発表を終わります。
【大森座長】 ありがとうございます。アルバイトも自分のキャリアを考えながらということで、すばらしいなと思います。
それでは、竹下特別委員、お願いいたします。
【竹下特別委員】 本日はこのような貴重な機会、発言の機会をいただき、ありがとうございます。山梨大学、生命環境学部、環境科学科、3年の竹下晴喜と申します。本日は「一度、進学を諦めかけた自分へ 私たちの可能性は無限大」というテーマでお話をさせていただきます。
次に、お願いします。本日はこちらの流れに沿ってお話をいたします。
それでは、自己紹介をさせていただきます。私は山梨県北杜市、天然水が有名な場所なんですけども、そこの出身で、生まれてから山梨で育っております。高校時代は生徒会副会長をしていたり、現在は山梨大学の大学祭実行委員会で役職をいただいております。ほかにも文部科学省の事業である地域活性化人材育成事業、SPARCの活動に力を入れています。
次に、お願いします。高校までの学びの影響です。私が地域に目を向けるようになった原点は高校時代にあります。正直に申し上げますと、かつての私は、多くの地方の高校生がそうであるように、山梨には何もない、早く都会に出たいという先入観を持っておりました。しかし、その価値観を変えてくれたのが高校での総合的な探求の時間や生徒会活動でした。授業や学園祭の出し物を通じて、実際に自分の足で地域を歩き、大人たちに話を聞きに行く機会がありました。そこで、地元のリアルな課題や、逆にまだ知られていない魅力に直接触れることができました。そのとき、山梨には何もないのではなく、自分が何も知ろうとしなかっただけだということに気がつくことができました。私の中で地域に対する見方が大きく変わった最初のきっかけでした。
次、お願いします。その気づきからの変化を私のターニングポイントとしてまとめさせていただきました。高校時代の探求学習で先入観が壊れた後、いざ進路選択の時期を迎えました。当時の私は将来就きたい職業など、具体的な夢はなかったのですけども、だからこそ、地元に残り、地元で自分に何ができるのかを探してみたいという理由で、地元の山梨大学を志望いたしました。大学入学後は高校時代に培った地域の課題に対するアンテナであったり、土地勘を生かし、さらに深く地域に入り込むようになりました。そして現在、SPARC活動に注力する中で、全国から集まってきた県外出身の同級生たちと一緒に地域課題に取り組んでおります。彼らの外からの視点に刺激を受けながら、地元の新たな魅力やポテンシャルに気づかされる毎日を送っております。
次、お願いします。そして、私が地元の大学、山梨大学を選んだ理由です。動機は明確な夢がないからこそ、地元で夢を探したいというものでした。遠くの知らない町で自分探しをするより、自分が育ったこの町にこそ、自分が解決すべき課題や役割があるのではないかと考えたからです。
次、お願いします。地方大学で学ぶ3つの意義です。実際に私が山梨大学で勉学に励んでいて、地元出身者が地元大学で学ぶことには大きく3つの意義があると感じております。1つ目は圧倒的なフットワークです。私は地元の土地勘があり、地域との人脈のベースもあります。また、自分のバイクを持っておりますため、気になった現場があったら、県内全域どこへでも即座に足を運び、1次情報を触れることができます。この機動力は、地域をフィールドにする上で最大の武器だと考えております。
2つ目は地元愛の深化です。自ら現場に足を運び、地域の人々と顔の見える関係を築くことで、誰かが解決すべき課題を自分が何とかしたい課題へと変わり、地元への当事者意識が深まっていると感じております。
3つ目は、新たな視点の獲得です。地方大学には全国各地から多様なバックグラウンドを持つ学生が集まります。私が当たり前だと思っていた地元の風景や文化を県外出身の友人たちがすごく魅力的だと教えてくれることが多々あります。地元学生の内側の目と、県外学生の外側の目が交わることで、全く新しい視点が生まれると感じました。
次に、お願いします。そして、学びの接続、高校から大学へということで、本日、私が最もお伝えしたいのが、この重要性であると感じております。私は高校の探求学習で地域に対する興味の種を見つけました。偏見が払拭され、地域に目を向けるという芽が出た状態です。もしあのとき座学を受けるだけだったら、私は迷わず地元を離れていたというふうに感じております。そして、高校で芽生えた興味という種を大学という教育の場が実践という形でしっかりと受け止めてくださいました。SPARCのような地域に入り込むプロジェクトがあったからこそ、高校時代の興味は大学での実践を経て、今、地域活性化をしたいという大きな木へと成長しつつあります。高校での気づきと大学での実践、この2つがシームレスに接続されていることこそが地域に根差し、地域を牽引する若者を育てる上で非常に重要なことであると身をもって実感しています。
次、お願いします。最後になりますが、かつての私のように、地元には何もないと思っている若者は少なくないと思います。しかし、自ら動き、深く入り込んでみれば、そこには無限の可能性が広がっていました。高校での探求学習から始まり、大学でのSPARC活動を通して見つけた答えは私の一生の財産だと思っております。地方大学は単なる教育機関ではなく、若者が地域というリアルな社会と出会い、そこで自分の生き方を見つけるための最高のプラットフォームになり得ると私は信じています。
以上となります。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】 ありがとうございます。学長、すごいですね。文部科学省の高校から大学にという政策の非常に大きな後押しになる話だったなと。結果として本当にすばらしいお話をいただきまして、ありがとうございます。
それでは、藤本特別委員、お願いします。
【藤本特別委員】 学生委員の藤本です。本日は発表する貴重な機会をいただき誠にありがとうございます。本日はよろしくお願いします。本日、私が紹介するのは工業高校と地方大学の学びで得たことです。
次のページをお願いします。初めに自己紹介をさせていただきます。私は日本文理大学、工学部建築学科環境地域創生コースに所属しています4年の藤本慶春と申します。専門は土木工学とまちづくりです。研究内容は資料のとおりです。出身は兵庫県神戸市で生まれて、宮崎県日向市で育ちました。高校は宮崎県立延岡工業高校土木科を卒業しています。
次のページをお願いします。高校までの学びは、高校は工業高校ということもあり、実習などから専門知識の習得であったり資格取得へ注力をしてきました。しかし、地域課題について深く考える機会は少なく、地域を見る視点は大学に進学してから得たものでした。
次のページをお願いします。延岡工業高校は就職に強いので、卒業する人の多くは就職を選択しました。しかし、そんな中で私が日本文理大学へ進学をした理由は3つあります。1つ目は、より専門的な学びを深めて、自分が将来本当にやりたいことを確かめるためです。2つ目は、地元から選択できる距離にあったことです。ここが進学する上で一番の決め手となりました。3つ目は専門だけではなく、人間力の育成にも文理大学は力を入れている点に魅力を感じたからです。以上が進学した理由になります。
次のスライドをお願いします。私の考える就職と進学のメリットの差についてですが、地方大学を選択した場合だと、4点メリットがあると考えています。1つ目は、様々な業種の社会人と関わることができること、2つ目は、大学ならではの経験と学びが得られること、3つ目はコミュニケーション能力が伸びること、4つ目は様々なことに挑戦できること、以上のメリットに加え、地方に大学という選択肢があったからこそ、学びながら挑戦することができた、充実した4年間にすることができました。
次のスライドをお願いします。高校までの学びで生かされた力は、資料左側のとおりです。大学で新たに身についた力は8つあるのですが、その中でも3つ、専門性を生かす力、対課題対応力、マネジメント力は私の中での大きな成長だと感じています。高校までの学びに地域というフィールドで実践力が身につきました。
次のスライドをお願いします。ここから私が受けてきた授業の紹介になります。まず、初めに、建築学科プロジェクト事業について、紹介をします。この授業は通年事業で、1年次から開講されます。学生が大分県内の様々な地域を直接訪れ、地域課題を見つけて、魅力を生かしながら課題解決していく地域課題解決型の授業になります。また、学年が上がるごとに企画から形にするまでの領域を広げていくような仕組みになっています。今回はその中でも、最も規模の大きい活動したプロジェクト3の授業を取り上げて紹介をします。
次のページをお願いします。プロジェクト3では、長年放置されていた、結構泥とかもたまったため池を改修して、アウトドアサウナ施設を設置しました。ここで結構苦労したことがあって、指定管理者の都合で、当初計画していた場所から変更になって5か月という短期間で活動を急ピッチで進めて、アウトドアサウナ施設を完成させたことです。しかし、授業を通して対応力と判断力、専門性を生かす力、リーダーシップなど、たくさんの力を大学入学時から培ってきたんですが、その力の集大成となる授業となりました。
次のスライドをお願いします。続いて、大学間越境学習になります。3つの越境プログラムを通じて、計11大学1高校と携わりました。多様な地域性と専門性、それらを持った学生と交流することによって、物事を見る視点を大きく広げることができました。活動場所は資料に書いてあるとおりであります。
次のスライドをお願いします。続いて、大分県がやっている、おおいた共創士認定制度について紹介します。私は、おおいた地域連携プラットフォームの認証制度にて、地域連携を通じて優れた実践力を示す、おおいた共創士「匠」の認定を、先ほど紹介したプロジェクト3の授業にて認証いただきました。ステークホルダーには、地域課題の解決を自ら推進した点を高く評価していただき、推薦をしていただきました。そして、私がおおいた共創士の匠として果たした役割は右側、5つありますが、その中でも、調整役の部分と対話力の部分、ここはすごく大変なものでした。しかし、教授や学生の支えもありながら乗り越えることができました。
次のスライドをお願いします。最後になりますが、地方大学で学ぶ意義について、お話をします。地方大学で学ぶ意味は3つ、私の中であります。1つ目は、地域は最高の教室になるということです。大学講義で学ぶ理論もとても重要ですが、地方大学ならではの地域活動を通じて学んだことを実践的に活用することができるようになることです。2つ目は、地域での活動を通じてたくさんの出会いがあることです。3つ目は、地方大学は都会の大学に比べて学生数が圧倒的に少ないことで、学生全員が地域と触れ合って実践的に学びを深めるチャンスがあるということです。このように地方に大学があったからこそ、4年間で多くの学びと出会いがありました。そして、大学卒業後は、私は宮崎県の出身なのですが、内定をいただいた大分県庁で就職をして、土木技術者として、大分県で築いたたくさんの方との縁を大事にしながら、大学4年間で培ってきた学びを生かして大分県のインフラに貢献していきたいと考えております。
次のスライドをお願いします。ここからのスライドは参考資料になります。
発表は以上なります。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】 ありがとうございました。おおいた共創士の匠はかなりハイレベルだからね。もう取れたんですか。
【藤本特別委員】 今年の3月に認証をいただきました。
【大森座長】 すばらしいです。ありがとうございます。おおいた共創士を取ると、地元の企業さんは採用でいろんな優遇措置をしてくれるという、そういう話にもなっているんです。
それぞれ本当にすばらしい発表を、感動しながらお話を聞いていました。それでは、ここから意見交換に入ってまいりたいと思います。学生委員の皆さんにお話を、いろいろ質問などさせていただければと思っています。時間の関係上、委員の皆さんは、どの学生さんにお聞きしたいのか、指名をしていただいて質問をいただければと思います。
それでは、どなたからでも結構です。お手を挙げていただいて御質問いただければと思います。お願いします。
【廣瀬委員】 廣瀬です。どうもすばらしいお話をそれぞれありがとうございました。非常に強い印象を受けて聞きましたけれども、ここでは奥特別委員と、それから竹下特別委員に一つずつ御質問させていただきたいと思います。
奥特別委員は、報告の中でも触れられていましたが、就職先が一旦東京にある企業に就職をしようとのことでした。最終的には、また東北に戻りたいということなんですが、そういう選択の経緯とか理由とか、そこで例えば悩んだ選択肢とかがあったのか、そういうことについて伺ってみたいなと思いました。
それから、竹下特別委員には県内出身者が地方大学で学ぶことの価値ということを非常になるほどと思わせるお話があったんですが、他方で、地方の国立大学として、結構県外から進学をしてきた学生たちもいる。県外出身の学生と席を並べて共に学んでいくことを通して、県内出身者ならではのメリットも感じられたんだと思いますけれども、逆に県外出身の学生たちは、山梨に来てどういうメリットを感じたり、どういうことを得ていくんだろう、そういうことについてどんなふうに感じられているか、お話をお聞かせいただければと思います。
以上2点です。
【大森座長】 では、奥委員からお願いします。
【奥特別委員】 ありがとうございます。私はまず、フィールドを離島に、桂島という離島なんですが、その地域に対して、私は土の人に対しては風の人のような立場だと思うんです。実際、活動を今まで3年半ぐらい続けていく中で、一番の課題感は、事業化するところと、既存のものをよりよく発信していくクリエーティブな部分だったんです。まず、その部分が2つ課題感としてあり、これを武器として地域にちゃんと貢献したいと思ったときに、この地域の中で今後も自分が就職をして学んでいくというよりも、中で活動、活躍する人もいれば、ちゃんと外部で、関東圏とかで実力をつけて武器を身につけて帰ってくるという意思を持っている人という存在もすごく大事だなと思ったんです。
それはなぜかというと、岩手県にロールモデルの方がいて、その方は博報堂から遠野市に行かれて、遠野しし踊りの魅力をクリエーティブに海外に発信するということをやられている方を見たときに、やはり圧倒的な技術とか武器を持っている方という存在も地域においては必要だなと思いました。なので、自分が事業化を難しいなって思っているところから、武器をちゃんと身につけて帰ってくるという意思が芽生えましたので、実際地域だけじゃなくて、ちゃんと関東圏に出て武器を身につけて戻ってきたいという判断になりました。
【廣瀬委員】 ありがとうございます。
【大森座長】 竹下委員、お願いします。
【竹下特別委員】 私が思う、県外出身者が地方大学に来るメリットなんですけども、私としては、その大学であったり、その県の知見を得られることであることと、もう一つ、都会の出身者として、都会の出身者に焦点を当てて話させてもらうんですけども、山であったり自然の魅力を感じることができることであると考えております。実際に私の学科の先輩は、都会の出身の方で自然に一切触れてこなかったという方でした。ですが、実際に山梨に来てみて、自然という魅力を感じることができ、現在は里山再生のプロジェクトに関わっております。私としては、自然は当たり前のもので、都会の人が来てもそんなに魅力に感じる面はないのではないかと思っていたのですけども、実際に先輩と関わってみて、自然ってすごく魅力的なんだと感じたことがありました。ですので、そういった2点が県外出身者の方が地方大学に来た際のメリットであると考えております。
【廣瀬委員】 両者が同じところで学んでいるからお互いにそういう発見とか学びがあるということですかね。
【竹下特別委員】 そうですね。
【廣瀬委員】 ありがとうございます。
【大森座長】 ありがとうございます。山内委員、お願いします。
【山内委員】 御説明ありがとうございました。質問は秋山委員と今泉委員にお願いしたいと思います。
お話を伺いお伺い、非常に感動しました。私は産業界から参加をしており、産業政策や起業支援、スタートアップ、地域振興、ローカルゼブラなどを担当しております。皆様からご説明があった「何もないと思った地元が動けば無限の可能性がある」という言葉は非常に心強く、また、おおいた共創士の取り組みも大変素晴らしいと感じました。まず、お聞きしたいのは、産業界が思っていることと、協議会が思っていることと、それを皆さんが感じていること、ここへのアプローチについてお聞きしたいです。人口が減っているというのは、一概にマイナスではありません。ご存じのとおり、人口減少地域のほうが都市部よりも、1人当たり、あるいは事業者当たりの収益は上がっております。人口が減っていても地域の魅力が残っていれば、ビジネスチャンスが存在するというのが産業界側の視点です。
私が長年政策に携わる中で、町はきれいになったものの、活気がないというのが今の日本の現状だと思います。これはニーズが合っていないからだと思います。今泉さんの地域で学び成長したというお話しや、秋山さんの文理融合で悩みがある中で、インターンが有効だというお話を伺い、この点に関連して1点質問です。ニーズがなかなか合っていないからこそ、地域の魅力が発揮できていない現状がありますが、インターンシップ先を選ぶ際、学校が仲介の場になるとは思いますが、具体的にどういう形で企業選びをしているのでしょうか。我々産業界側からどういう形で発信をしたら皆さんの心に響くのか、効果的なアプローチを模索しています。皆さんが地域をよくしたいなと思ったときに、どういう心持ちで、どういうやり方で企業を選んでアプローチしたのか。あるいは、もっと企業からこんな情報の出し方をしてくれれば、もっと大学に関与してくれれば、我々はもっとマッチングしやすかったのにという、学生側からのアプローチと、企業からのアプローチ、どうしたら皆さんに合うような情報が出るのかなというところを感覚として教えていただければと思います。
【大森座長】 秋山さんからいけますか。
【秋山特別委員】 私はインターンのほうが大学1年、2年、3年と毎年1社ずつほどやらせていただいていて、それは特に就活につなげるとかそういうものではなくて、単に大学で勉強していることを生かすというところでやらせていただいているんですけど、まず、最初の1年生のときに、最初にやらせていただいたときは、地域の中で活躍されている、同じひたちなか市に暮らしている少し年上の女性の方との出会いがあって、そこで私はこういうことに興味があるんですけど、大学でもちろん勉強はしているんですが、それを実践してみたいということをずっと言っていて、そのような中でこういうのがあるんだけど、やってみないかということで、その方が働いている会社のほうでインターンとして受け入れていただいて、自治体のプロモーションとかシティープロモーションをメインでやられているところだったんですが、それだけじゃなくて私自身も、街を歩く人を増やしたいということをそのときのテーマとして挙げて、街歩きにつながるようなマップをつくる企画とデザインというところをやらせていただいたりということがありました。
大学生がどうやって見つけるかというところでは、正直私は、地方では特に人を伝ってというところが多いんじゃないかなと思って、そのほかにも大学の学部、学環が特徴的であることもあって、インターンの声はいただくんですけれども、どうしても企業がやりたいこと、企業が欲しているところに私たちが合わせていかなきゃいけないのかなということを感じてしまうこともあったので、その人から直接あなたの興味はどういうことなのということを聞いていただいて、それに合わせて、うちだったらこういうことができるということを対話を重ねることで、プログラムを一緒につくりながらインターンをしていただくということがあったと思っているので、企業側からのアプローチとしては、プログラムをつくって提示していただくというよりも、大学生と、あなたの興味はどういうことなのかということを聞いていただいた上で、一緒にプログラムをつくりながらインターンをしていただくということが、とても重要であったのかなと思っています。
【大森座長】 ありがとうございます。では、今泉さん。
【今泉特別委員】 私も先ほど発表でお伝えできなかったんですけど、一応資料の6ページ目、地域の還元の部分の内容が、これが自分もインターンでやらせていただいていることなんですが、話が似てしまうんですけど、私自身も、このインターン自体につながったきっかけとしましては、いろんな人と出会う中でいろいろ会話をする中で、お声がけいただいて、直接社長さんにお声がけいただいて、この企業でインターンさせていただいているんですけど、自分自身は大学1年生のときに、商品開発の活動で企業の方と関わりながら、地域でもっと活躍したいと思いながらも、自分自身がどういう分野で活躍できるのかとか、どういうことがしたいなのかというのがあまり定まっていなくて、その中で、とにかくお声がけいただいたイベントだったりとか、いろんなセミナーにとにかく足を運ぶということをしてきました。その中でだんだん自分が、自分のやりたいこととしては、地方だったり群馬の中ですごく面白い活動だったりとか、すごく学生に親身になってくる企業さんがいるのにもかかわらず、それが全然学生に届いていないというところにすごく課題だったりとか、もやもやを感じていまして、そこをどうにかできないかというところがだんだん自分の中で軸として定まってきました。
そういうお話をいろんな場所に行って、いろんな方にどんどん人をつなげていただいて話す中で、県内で人材系の事業をしている企業さんから、群馬の大学とか、地方の大学、地方の就職先というところにすごく魅力があるのに、それが伝わっていない。いまだに大学であれば偏差値だったりとか名前で選んでしまう場合が多かったりとか、就職先も名前が知れているところとか安定とかで選んでしまう部分が、まだ消え切っていないけれど、実際は地元にもすごく面白い企業だったりとか活躍できる場所があるというのを、もっと学生とか若者に伝えていきたいんだよねという話を社長さんからいただいて、自分がしたいこととすごく近いなと感じた上で、この企業でインターンをさせていただいて、こういう活動をしたいという思いが芽生えたので、対話を重ねる中で自分のやりたいことを明確にするのもそうですし、ただインターンでスキルを身につけたいからというよりは、私は自分がやりたいとか、自分が地域のためにこういうことがしたいという目的がたまたまその企業さんと合ってお声がけいただいたので、インターンをさせていただいているという形になるので、学校に、ただ求人情報だったりとか、インターン募集ですというのが来るよりは、本当に被ってしまうんですけど、対話をする中で、自分自身がやりたいと思えることを見つけたいだとか、それができる環境があるということを知れたことが自分はつながったのかなと思っています。
【山内委員】 ありがとうございます。接点を増やすということですかね。
【今泉特別委員】 そうですね。
【山内委員】 接点を増やすことと、あとは「こういうのをやっているから、こういうのをやりたかったらこの指とまれ」という感じで、産業界側からも大学へきちんとアプローチしていくと、皆さんの目に入る可能性もあるのかなと思います。特に、ニッチでうまくいっているところは非常に面白いのですが、そういう企業ほど、なかなか自分たちから発信してこないところがあります。そこをきちんと紹介して、地元にも面白い企業はたくさんあるということを伝えていきたいと思います。世界で90%以上のシェアを持っていたり、価格競争力があったりする企業もありますが、学生からはどうしてもBtoCの企業ばかりが見えてしまい、BtoBの企業が見えていない状況があります。そのような企業をもう少し学生の皆さんに見せることができれば、地域貢献という意味でも面白いのではないかと思いました。大変勉強になりました。ありがとうございます。
【今泉特別委員】 ありがとうございます。
【大森座長】 今泉さんの資料の写真に、偶然の出会いと本音の対話がキャリアのきっかけをつくると書いてあって、それが、秋山さんが言ったことと多分同じで、地方って、マスというよりも、大学と地域の関係も個と個の関係で、社長との飲み会からプロジェクトが始まるみたいなところがあって、文部科学省は協定結べというんだけど、そういう話じゃないという話なんです。顔が見える関係性がつくれるのが地方の規模感かなと思うんです。
【山内委員】 そこが魅力ですね。本当に魅力だと思います。サザコーヒーやひたちなかの企業は、私も応援しているのですが、本当にそういった雰囲気の人で成り立っている会社ですよね。
【大森座長】 ありがとうございます。先生、どうぞ。
【田中委員】 科目というところですごく気になったことがあって、今泉委員と奥委員に、質問が集中してしまって申し訳ないんですけれども。今泉委員のところでは、1年生のときにバーチャルカンパニーというのを履修されていますよね。奥委員のところでは、地域フィールドワークというのを、1年生のときに履修されていますよね。1年生のときにこういう地域でつながる科目があることの意味について、受ける側としてはどのように受け止められたのかというのを知りたいなと思って。
【大森座長】 では、今泉さん、どうぞ。
【今泉特別委員】 これも先ほどの話と少しかぶってしまうんですけど、先ほどのインターン先の社長に出合ったのが、私がバーチャルカンパニーの活動がきっかけで、バーチャルカンパニーの活動をする中で、出会った企業さんだったりが、今度自社の広告などもしていただいて、例えばスリーデイズのインターンシップだったりとか企画立案のセミナーみたいなものをやるから興味があったら来てねみたいな感じで、この授業の中での時間で宣伝していただいて、そこに興味を持って自分が行ってみて、その社長さんとの関わりを獲得したみたいなところがあるんですけど、そういう点で、1年生のときからつながりをどんどん広げていけるという点での価値というものがすごく大きいのかなと思っています。以上です。
【大森座長】 1年生だと何も勉強してないのに飛び込むというのも、自分にはできないなあみたいな感じとか、問題点みたいなのはなかったと。
【今泉特別委員】 そうですね。自分自身もバーチャルカンパニーというのは地元企業の共同で商品開発をしていくんですけど、学生側からはお金とかも払えないですし、本当にアイデアを言うだけで、試作とかを作ったりとか、いろんなパッケージだったりすごくお金がかかる活動にはなるのですが、本当に企業様の御好意でやっていただいている活動になります。その中で、最初、自分たちが提携のお願いをしに行くときは、正直こんな学生がいきなり行って本当にやってくれる企業さんがいるのかなみたいな不安な気持ちもあったんですけど、実際に行ってみると、断られちゃったこともあるんですけど、そのときもどうしても今、運営の手が足りないからできないけど、インスタとかで一緒に広報頑張るから、そういう手助けの仕方はしたいと言っていただいたりだとか、実際提携を結んでいただいた企業さんも、本当に新しいことにすごく挑戦したいから、こちらとしても大歓迎ですみたいな感じで、本当に温かく受け入れていただいたなというところがあって、大学1年生で、本当高校卒業したばかりで何の専門的な知識もない状況であったんですけど、そういう自分たちをすごい温かく受け入れてくれて、その企業さんだけじゃなくて周りの仲のいい企業さんとかも一緒に本当にサポートしていただいたなというのがすごく印象に残っているので、最初は不安な気持ちもあったんですけど、企業さんと会ったときに、それは、その不安は晴れて一緒に前向きに活動できたかなと思っています。
【大森座長】 ありがとうございます。奥委員、いかがですか。
【奥特別委員】 2つあるかなと思っていて、一つはエンドユーザーが見えること、もう一つは足を運ばなければ分からないことがあるという実感を得ることかなと思います。実際、事業プランニングみたいなことをやっていると、起業しろという文脈から、でかいビジネスモデルを考えるようなこともあるんですが、価値を届けたい顧客が、ペルソナというような言葉で空想上のもので事業が進んでいくんですけど、地域に足を運ぶと誰を幸せにするかみたいなことが明確に見えてくるかなと思います。この商店の旦那さんなのか、自分だったら島のおばあちゃんですけど、相手が誰かということが目に見えて分かることというのは、実際、経済学では学べない、宮城大で言う事業構想ならでは、地に足のついた学びを得るみたいなところでは、誰を幸せにしたいかという目標がちゃんと1年生のうちから目に見えるということは重要かなと思います。
実際ビジネスモデルみたいなのを考える授業をやると、ウェブやディスクリサーチから分かるファクトからきれいなビジネスをつくるんですが、ただ、実際、現場に足を運んでみるとそうではないのが実態で、自分の地域住民との合意形成のほうが重要だったことを実感したわけです。なので、地域に足を運ぶと、ウェブやディスクリサーチからは分からない課題があるんだということが分かると、この地域に何かをしたいと思った人が、まず、足を運んでみるかみたいな話になるのかなと思っていて、それに気づくのは1年生の早い時期のほうが、これから誰を幸せにしたいか考え、手段思いつく前に、まずは現場を見に行こうみたいなことを実感した上で、4年生ぐらいまでの学びを効果的にやっていくみたいなことができるようになるかなと思うのが1年生のうちに地域に入る利点かなと思います。
【田中委員】 大学のカリキュラムを運営する側としては、現場とのいい関係性をつくっておかないと、今泉さんみたいにサポーティブだったというのを学生さんに感じてもらえない。いきなり難しい課題を言われるわけでもなく、そういう環境というか、地ならしがちゃんとされている。奥委員もエンドユーザーというか、何をするために、今、このことをやらないといけないのかという、おぼろげながらゴールが見えるというか、やらなくちゃいけない意義みたいなものを実感できる科目になっているということですね。
【奥特別委員】 そうですね。
【田中委員】 ありがとうございます。
【大森座長】 ちょっと今泉さんの補足をすると、地ならしは全然大学はしていないので、飛び込んでいっただけだよね。
【今泉特別委員】 そうですね。本当に入学してすぐから、スーツを着て企業さんに。
【田中委員】 では、地域自体がそういうサポーティブというか、やっていこうという。
【今泉特別委員】 そうですね。本当に授業として、もちろん教授から学ぶこともあるんですけど、それだけじゃなくて、地域の企業さんたちからいろいろ教えていただいて、どんどん身につけていくみたいな。
【大森座長】 先生は行ってこいと言うだけだよね。
【今泉特別委員】 そうですね。
【大森座長】 1年生からという意味では、例えば藤本委員も、プロジェクトワンツースリーと、これは非常にカリキュラムを明確に、ワンツースリーと学年で上がっていくんですけど、それは1年生でやったものが2年生で生き、2年生でやったのが3年生で生きという実感はありますか。1年生のときの授業を振り返って。
【藤本特別委員】 そこはやっぱり3年間の授業を通じて、すごくつながっている部分があって、1年次はまず、何も知らない状態で地域に出ていって、そこの魅力と課題を見つけて、その課題を解決するためにお祭りに参加して、自分たちは高齢化の進んでいる大分県の大分市木佐上地区というところで活動したんですけど、高齢化率はもう50%を超えているところで、祭りに参加する上で腰かけがあったらいいなというところで、建築学科という、そういった特色も含めて、合計10個の椅子を作って、それがまた、つなげたらベンチにもなるという、結構多機能なベンチと椅子のものを建築学科の先生に依頼をして設計をしてもらって、学生が作ったことがあります。
それで、魅力と課題の見つけ方が分かったところで、プロジェクト2から中津市で活動したんですけど、そこではステークホルダー、行政だったりとかNPO、あと企業の方もいたりとか、あとは中津市の市長さんとかも一緒にいたんですけど、その方々に向けて提案をしたんです。中津市は人が素通りするという課題があったので、素通りさせないために大分県の特色でもあるサウナとか温泉、そういったものを生かして、アウトドアサウナ施設を作ったら、北九州とかから別府に行く間で寄ってくれるかなと思って提案をしました。
そして、3年次は提案したものを形にするような授業だったんですけど、フィールドワークで新しく、3年次から同じチームに入ってきてくれた子もいるので、そこでフィールドワークをしたりして、さらにアウトドアサウナ施設を作る上で、もっとよりよくするための案とかも出して、このように、もう1年次から3年次まで、一つずつですけど、積み上げで授業が成り立つような形と私は思っています。
【大森座長】 ありがとうございます。ほかに、お願いします。
【辻委員】 辻と申します。私は実際の神戸市役所で人口問題ですとか、自治体と企業、大学との連携をやっていて、今は大学のほう、神戸大学に移って、今度は逆に大学側から見た自治体との連携をやっているという視点から、慶田さんに一つ御質問したいんですが。この中で特に県外から進学された立場として、卒業後に高知県で就農して定着されるというすごく大きな決断をされたと思うんですけれども、先ほどの教育プログラムの魅力はもちろんなんですけど、例えばお話にもあった地域の自治体のサポートですとか、例えば地元の方々の受入れ体制ですとか、そういったものの中で、慶田さんが背中を押された要因、インセンティブというんですか、要は生活者としてとか、職業として、背中を押された要因というのはまず、一つ何かということと、もう一つは、行政とか大学からの支援で何が一番ありがたかったかという2つをお聞きしたいんですけど、よろしいですか。
【慶田特別委員】 私の場合はアルバイトを通して、ニラの収穫とか束ねの出荷作業をやらせてもらっているんですけど、本当たまたま大学の掲示板のところで募集があって、もともと農業には興味があったので、そこのニラの農家さんのところでアルバイトさせてもらっているんですけども、本当に自分は運がよかっただけで、そこのニラ農家さんのところに独立して農業を始める研修生がいて、実際にアルバイト先で自分と同じケースの人を間近に見ることができて、すごく本当に、たまたまが重なった感じになるんですけど、大学からの支援というか、もう少ししてほしいなというのはあるんですけど、というのは地域がフィールドとして活動できる場だから、もう少し実際に、農家さんのところに訪問だったり、そういう実際にフィールドに足を運んで、卒論の研究を進めるみたいな先生が少ないんです。だから、自分たちの中では結構、実際に地元の農家さんに足を運んで研究を進めてみたいみたいな考えの学生さんが多いんですけど、教授側がそういうフィールドワークに少し消極的な部分があるので、実際に積極的な先生もいらっしゃるので、その先生と一緒に見学という形なんですけど、いろんな農家さんのところに連れて回ってもらっていました。授業というか、教授側が消極的な部分はあるので、そういうのを教授側の意識を改革できたらというのを、この前、先生と話していて、そういうのがあります。
【辻委員】 自治体、いわゆる行政からの支援として、こういうものがあったらというのは何かありますか。特に県外からいらっしゃって困ったことがあって、例えば地元の県ですとか市ですとか、こういうことをもっとサポートしてくれたら、もっと地元に入りやすいのにとか、なじみやすいのにとかという、実際、御自分の体験の中で思いつかれたことはないですか。
【慶田特別委員】 自分は物事が順調に進みすぎてあまり苦労した経験はないんですけど、福岡から越してきて、行政からの支援。
【辻委員】 一つお聞きしたいのは、今まで皆さんの中でも地元という話があるんですけども、いつも問題になっていたのは地元への帰属意識という対象が、自治圏域よりも駅勢圏に変わってきているという話が、非常に大きな議論としてあるんですけども、例えば慶田さんの場合でしたら、高知県という地元に対して、県外から来られての愛着みたいなものは相当お持ちなんですか。
【慶田特別委員】 そうですね。福岡に帰って就農するというのも考えていたんですけど、高知県に行って実際に農業を、自分の場合、話がいろんな企業に行ってインターンとかそういうのじゃなくて、農業をするとなったら、急に北海道とか熊本とかで農業すると言ったら、何でそこで農業するのみたいな目線で、周りの地域から変な目で見られちゃうということがあると思うんです。だから自分の場合は高知か福岡の2択みたいなところもあって、そこで高知県、高校生のときに福岡だったので、通学とかが満員電車に揺られて通学していたんですけど、自分の場合、今日の朝も満員電車に乗ってきたんですけど、ちょっとあれだなと思って、だから、本当に農業という働き方自体に魅力を感じていて、高知県だと周りの人たちも優しいし、通勤も車で、自分で1人で行けるしというのがあって、ちょっとあまり答えになっていないかもしれないんですけど、そういうことを考えています。
【辻委員】 ありがとうございます。
【大森座長】 大体、地域に来ていて、シビックプライド的なものとか、シビックアイデンティティーができてくるのって人との関わりですよね。仕組みとかいうよりも、支えてくれた人がいるとか楽しい仲間がいるとか。
【辻委員】 そこの地元に入りやすいような仕組みであったり自治体がどう支援したらいいのかというところが、自治体としても必ずしも十分な知見が蓄積されているわけではなく、その辺、また教えていただけたらと思いました。ありがとうございます。
【大森座長】 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。
【吉良委員】 静岡県の吉良と申します。行政の立場でいうと今、人口減少対策というのが非常に大きいということ、また、それに歯止めをかける一つの大きな要因として、県内大学の振興ということを考える立場にございまして、そこで、今泉特別委員と竹下特別委員にお伺いしたいんですが、皆さんの高校の同級生の皆さんが、首都圏の大学であるとか、他県への進学をされた方も多い中で、生まれ育った県で地元への進学を選んだ理由を伺いたいなと考えています。
関心のある学びがあるということもあるでしょうし、また、お話を聞く中で、探求学習の影響が非常にあったよというようなお話がありましたけれども、御説明いただいたほかにも、発表を伺っていますと、高校から大学、つまり、六、七年分を5分で発表ということだったと思うので、そのほかにも、どんなきっかけであるとか、人との関わり、体験があって、例えば高校の授業、先生との関わり、地域の皆さんとの関わり、また、あまりないのかもしれませんが、県、市町、いわゆる行政との関わり、そういったものがあれば、お聞かせ願えないかなということでお願いしたいと思います。
【今泉特別委員】 御質問ありがとうございます。高校時代の学びというところで、発表でも軽くお話ししていたんですけど、私は地域探求授業で、地域の観光だったりとかについて調査とか分析をしていたんですけど、これが基本的には教室の中でパソコン使って調べてみたいなことで、私自身が行っていた高校が進学校というのもあって、基本的には、偏差値が高い大学に行ったほうがというのがすごく雰囲気としてあって、地方の大学のよさを見るとか、それこそ私立大学でどういう取組をしているかというところじゃなくて、名前だったりとか偏差値というところにすごく重きを置かれていたなという感覚があります。
その中で、勉強に対して結構時間を割いていたというのもあって、あまりフィールドワークだったりとかが多くなくて、ただ自分は、自分自身が群馬県内で育ったというのと、あと群馬県内のすごくいろいろな地域で、生まれ育った環境に自分が行ったところから、自分自身は群馬県だったり地方の活性化というところに興味を持っていて、高校で軽く学んだだけだからこそ、それをもっと深く学びたいとか、あとは、高校では本当調査して分析して、ちょっとアイデアを考えて終わりみたいになってしまったところを実践的にやっていきたいという思いがすごく強くなって、地域に関する学びをしたいという思いが生まれたというところがあります。
あともう1点、自分自身が高校のときに、地域の大学に行きたいというのを考えた理由としましては、地域というか、大学で活躍している学生の姿を見たというのがすごく大きくて、私の場合はオープンキャンパスでの姿になるんですけど、そこで本当に地域の中で、地域に価値を生み出すぐらいの活躍の仕方をしている学生たちを見たときに、自分も生まれ育った地域のために自分の力を使いたいなとか、群馬から東京とか、群馬から首都圏に出てしまう学生って多いんですけど、逆に入ってくる学生ってあまり多くないので、これで群馬に今いる自分が、群馬のためにやらなかったら誰がやってくれるんだろうということを考えたものもあって、生まれ育った地域で今まで関わってくれたりだとか、自分を支えてきてくれた人たちのためになるようなことがしたいという思いで、地域での大学進学を決めたというのが一つあります。
【大森座長】 ありがとうございます。竹下委員。
【竹下特別委員】 私が地元大学に進んだわけは、まずは高校での学びが大きかったのかなと考えています。その次に金銭的な面であったり、自宅から通えるかどうかという面で考えたところがあります。高校での学びでは、私は林業に携わる企業さんと活動というか、お話をお聞きしました。日本の木材があまり使われていないことであったり、林業に携わる人口の減少が深刻であるという話をお聞きしました。ほかにも同じようなグループ、ほかのグループとグループワークを行った際には、ほかの企業さんも同じく人口減少が課題であったり、自分たちの活動があまり知られていないことであったりということをお聞きしました。
私はそこで、地元に残って何ができるのかと考えたところで、学生である私自身がそういった企業さんと関わることで、企業さんの課題解決、人口減少であったり、活動している内容の発信などができればなと考えて、山梨大学、山梨で唯一の国立大学である山梨大学への進学を考えました。そこが、私が地元大学、山梨大学に進んだわけだと考えています。
【大森座長】 ありがとうございます。竹下さんの資料で結構、一度進学を諦めかけた自分へというタイトルがついていて、これは深掘りして聞いてもいいのかな。タイトルになっていて。
【竹下特別委員】 ここは、僕自身お恥ずかしながら、そこまで学力が良いというわけではなく、国立大学である山梨大学も少々レベルが、僕の基準よりも高いものでありました。そのため、初めは僕自身の活動であった生徒会活動であったことや、地元で活動していたことを大々的に大学のほうにアプローチしていたんですけども、うまく大学側から合格をいただくことができなくて、後期試験までもつれ込むこととなりました。そこまでいってしまったので、やはり、地方、山梨大学を諦めて就職にするか、はたまた県外に出て、レベルが自分のレベルに合った大学に進むべきかと考えたことがありました。
そういったことが進学を諦めかけた、後期試験までもつれ込んでしまったという点で、一度進学を諦めかけた理由となっています。
【大森座長】 ありがとうございます。
【中村委員】 山梨大学の中村です。先ほど2040年の就業構造推計をずっと見せていただきましたが、間違いなくミスマッチになっている状況下で多分ここにいらっしゃる皆さんは、高校の時に、今の様な明確な理系も文系もなかったと思うんです。だからこそ、こういう発想ができた。たとえ理系であっても、大学入学後、学んでいくうちに文理融合になってくるということです。
私は理系人材を増やすということだけではなくて、理系の人も文系のことは分かる。文系の人も理系のことが分かるということがすごく大切だと思います。社会のいろんな仕組みというのは、どちらかに分けることはできないんです。そういう意味では、高校からだけではなく中学からの進路指導、さらには保護者の方にしっかり理解していただく、認識していただく必要があると思っています。
これから先、こういう地域創生とか、いわゆる社会デザインとかというのは非常に大事なっていきます。我々も頑張りますので、文部科学省としても、いろんな省庁からしても、本来の学びの大切さを伝えて単に理系、文系に分けることのない仕組みをと思います。我々は高等教育機関として自治体や産業界、金融界と一緒になってやりますけども、ぜひ国からも発信をしていただければありがたいなと思います。
以上です。
【大森座長】 ありがとうございます。課長。
【寺島高等学校振興課長】 発言の機会をいただきましてありがとうございます。本当にそのとおりだと思っています。先ほど御紹介した基金の事業でパイロットケースをつくるということ、今、取組を始めましたけれども、これ本当に変わっていくためには、社会とか保護者とか、ちょうど我々の世代ぐらいなのかもしれませんけれども、この辺りの意識を変えていかなければいけないと思っています。
そのためには、先ほど私も何度も強調しましたけど、高校だけとか教育委員会だけでは絶対無理だと思うんです。社会全体、もちろん大学や企業とか、あるいは世の中全体の考え方とか、そこにまで踏み込んでいかないと絶対無理だと思うので、まさにこういう機会に初中局と高等局と一緒に出ている、あるいは経済産業省や総務省が一緒に出ているということ自体も、本当にその表れだと思いますので、先生の意見もまた受けて、しっかり取り組みたいなと思っていますし、今日は感想を言って恐縮ですけど、今日の特別委員の発表は本当に私自身も参考になりましたし、これから高校の学びをどう変えていくかということのすごく大きなヒントになりましたので、今日の話を受けて、また引き続き取り組みたいと思っています。
【大森座長】 ありがとうございます。それでは、予定していた時間がそろそろ前半分ということなので、一旦ここで、議題2のほうは終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
一旦、休会としてお休みを取らせてもらって、12時半から再開をしたいと思いますので、一時、休会とさせてください。本当に学生の皆さんありがとうございました。
( 休憩 )
【大森座長】 それでは、定刻になりましたので、会議を再開したいと思います。
議題3は、今日の会議全体を通してということで、御意見をいただきながら意見交換をしていきたいと思います。今日、学生委員の発表を聞いてということもありますし、前半部分、各局、それから省庁からの取組の話もありました。今日はいろんな意見を出していただくということですけども、地域大学振興プランの中に盛り込んでいければということになると思いますので、委員から御意見いただきたいと思います。もし時間があれば、特別委員からも御発言をいただければと思いますけど、まずは委員からお話をいただければと思っています。
それでは、田中先生、お願いします。
【田中委員】 先ほど、高校大学一体改革の実現に向けてというところでお話もあったんですけれども、高校教育改革のグランドデザインが進められております。この中で、探求学習等々を活用して、しっかり学びの深みというんですか、文理横断というところもあって、そういったところを進めていきたいというのが行われています。それを受ける形というと、大学では地域に出ていくとか、PBL的な活動と思うんです。そのときに、本学もそうしているんですけど、先ほど私が1年生の科目に地域を学ぶ形の科目を置くことの意味みたいなことを特別委員にお聞きしたんですけれども、このような形を推奨するために各大学において、カリキュラムの中にしっかり位置づける政策を進めるべきだと思います。
できれば、2単位ものではなく1年を通じての4単位もの、124単位ですかね、終了年限の単位の中の4単位というのは大きいんですけれども、本学の学生さんを見ても、1年生のときにそういう学びをしたから2年、3年の専門にも生きていくし、就職等々にも生きていくという成果ももらっております。大学の中にしっかり、大学改革の中にこういう科目を位置づけるということが中高大の接続にもつながっていきますし、地域はどこに行っても地域、中央にあっても中央のそこにある地域が地域になりますので、地方、中央とかいう固定観念ではなくて、大学が立地するエリアに対してどういう観点で、高等教育の学びをつくっていくかということにおいて意義があると思います。このような意味からカリキュラムの中に位置づけていくというのは一つ方法ではないかなと思いました。
【大森座長】 ありがとうございます。そのためには、地方大学がもう1回、DPを見直してみながらということも大事かもしれないなと。そうすると、今度の新しい認証の話ともつながってくるかもしれないんですけれども、多分、かなり有機的につながるお話だったかなと思います。ありがとうございます。
【中村委員】 田中先生のお話について偶然ですが、昨年度から山梨大学は、いわゆる地域課題PBLを1年生でクオータ制にして、4課題で実施しています。このカリキュラムについて学生にも意見を聞き、教員にも意見を聞いたんですが、教員はなかなかこのような授業に慣れていない。どうしても教えようとしてしまうのです。1年生の学生に意見を聞いたら、最初のうちは全然分からなかったけど、時間が経つにつれて面白いと言い出したんです。教員と学生が互いに切磋琢磨しながら、深めていくことが大切です。このようなことを、高校での探究科のみならず、小学校における総合的な学習の時間等との連携も視野に入れ、大学と一体となって学びの仕組を作り上げていくことが重要ではないでしょうか。さらに、このような教育を受けた学生が地域で頑張ろうとしてくれたら、十分なトレーニングを受けた人材として地域社会に貢献できるのです。
もう1点は、その話を経済同友会の方に話しましたら、何人もの企業のトップが私にやらせてください、と手を挙げてくださいました。令和10年に新しい学環をつくるんですけど、そういう地域の企業の方々とか自治体の方々に入ってもらって、生の課題を出してもらうのは非常に大事かなと思っています。多分学生特別委員の皆さんが外に出かけて行く前に1回、皆さんの仲間がも、あるいは後輩がそういったところで1回揉まれて、また地域に出ていくと、より活発化するんじゃないかなと思いました。ありがとうございます。
【大森座長】 ありがとうございます。カリキュラム化ってすごく大事で、私も、うちの大学の話でいうと、うちは8単位が必修になっているので、絶対4年間のうち必ず地域や、グローバルも含めてなんですけど、グローカルな科目を取らないと卒業できないようになっています。そのためには、全学生が何か取っていくというと、年間40科目ぐらい地域実践演習的な科目を用意しているんですけれども、それはそれでかなりコストがかかるんです。ただ、いろんな視察に来られる大学さんの悩みが、地域連携がなかなか進まないとか地域連携室みたいなところが孤軍奮闘していると。それは学びとつながってないからというか、だからDPとCPがうまく地域を軸につながっていくということを、地方大学は意識していかないといけないんだろうなとは思っています。ありがとうございます。
山内委員、お願いします。
【山内委員】 本日は、特別委員の皆さんのお話に本当に感銘を受けました。産業界として、具体的にどのようなカリキュラムを組んでいくのがよいのかという専門的なものは分かりませんが、産業界側としてどのような期待があるのかをお伝えしたいと思います。
まず、産業ニーズに即して、実践的かつ高度な人材育成を進めていくという方針について産業界としては大いに期待しています。先ほど申し上げたように、地域には多種多様な企業があります。例えば、非常に成長している企業や、グローバルに活躍している企業があります。そうした企業では、技術や研究に強みを持つ、いわゆる理系人材をぜひ受け入れたいと考えています。医薬をはじめ、さまざまな分野で活躍の場があります。一方で、地域に長く根差し、一定の売上げを維持しながら、地域にあるものをよりよくし、地域に貢献しようとしている成熟企業もあります。
こうした企業では、文理融合という言葉にも通じますが、理系に限らず、地域や人に対する感性が豊かな人材を求めている場合もあります。また、スタートアップや起業、中小企業の新しいニッチな領域には、ブルーオーシャンがあり、非常に面白い仕事がたくさんあるはずです。さらに、ローカルゼブラのような地域振興に取り組む担い手もいます。NPOなども多いと思いますが、肌感覚として「働く」とははどういうことか、地域がよくなっていく感覚や、QOLが高まっていく実感を得られる仕事に魅力を感じる方も多いのではないかと思います。このような仕事があり、そこでどのようなキャリアパスを積んでいけるのかは、産業界にいると何となくイメージできますが、それをどのような形で教育界の皆様や学生の皆様に伝えていくのか、そのアプローチの仕方については、まだ十分に見えていないところがあります。
そのため、現状では採用の段階で待っているだけになりがちです。しかし今回、初等中等教育から高校改革、そして大学までを一体的につなげていく流れができつつあります。できるだけ早い段階から、働くことの感覚や手触り感のようなものをしっかり知ってもらうためにも地域構想推進プラットフォームを実効的に活用していくことが重要だと思います。これまでもプラットフォーム自体は数多くありましたが、存在するだけで十分に動いていないケースも多かったと思います。今日の特別委員の皆さんのような人材をさらに輩出していくためには、経済界からもより積極的にアプローチしていく必要があります。今回、国も、知事も、大学も本気で取り組もうとしているという意思を、産業界として非常に強く感じています。生成AIのような技術も入ってきており、仕事のやり方は今後大きく変わっていくと思います。そうした変化も含めて、学生の皆さんや教育界の皆様と対話を重ねながら、どのような取組ができるのかを一緒につくり上げていくことが大事だと考えていますので、私たちもしっかり取り組んでいきたいと思います。
高市政権で掲げられている地域未来戦略でも、地域の地場をしっかり生かしていくことや、地域人材育成が一つの柱になっています。ぜひ、産学官金も加えた連携を進め、皆様の声を聞きながら取り組んでいきたいと思います。学生の方から見れば、「この勉強をしたら地域でどのような仕事があるのか」「将来的にどのような収入を得て、どのような生活が送れるのか」というイメージが湧きにくい面があると思います。そこには経済界側にも責任がありますので、その点をきちんと伝えられるようにすることで、今後組まれるカリキュラムがより実効性のあるものになるのではないかと考えています。大いに期待しておりますし、今日の皆さんのお話を伺って、何をすればよいのかが実感としてよく分かりました。経済界として、しっかり応援していきたいと思います。
【大森座長】 ありがとうございます。吉良委員、お願いしてよろしいですか。
【吉良委員】 静岡県の吉良でございます。行政の立場で参加させていただいているわけですが、本県の人口減少の認識としては、長期的に必ず減少するという認識でございまして、社会情勢の変化も見据えながら、正しく危機感を持って避けることができない人口減少社会にどう適応していくかというのが重要という認識を持っております。
そうした中では、高校卒業後の出口でもあり、また、産業界、県内産業を支える人材を輩出する県内高等教育機関についても、今後の人口減少社会への適応を図っていただくことが必要という認識の下で、本県、全ての高等教育機関が参画する、ふじのくに地域・大学コンソーシアムという組織を中心に、関係者による協議を進めてまいったところです。
その中では、先ほど中村委員からも御指摘があったPBLに対する大きな期待でございますとか、大学への期待もかなり寄せられたところでございます。ただ一方で、大学の関係者の方々から、大学を変えるのは本当に難しい。教員が理事長の言うことすら聞かないというような、そういった発言もありまして、変革に対する抵抗感が強い大学の現状を吐露するような御意見も、大学関係者の方からいただいたところでございます。
本県では地域大学振興の成否を左右する重要な要素というのが、県内大学の皆さんがよりよい方向に変わっていただくということとの認識を持って、本年5月末でございますが、プラットフォームを立ち上げ、7月末に第1回会議を予定してございます。ここでまた、お願いなんですが、今後、全国でプラットフォームが展開されて、具体的な取組が進んでいくものと思いますけれども、地域大学の振興に向けては外発的な改革を促すような、先進事例の横展開が重要になるんじゃないかと考えてございます。
文部科学省の皆さんには、引き続き、各大学、産業界、自治体の先進事例の共有をお願いしたいのと、その際に、先進事例の関係者さんの調整経緯ですとか試行錯誤、そういったプロセスも含めた成功事例としてお示しいただくことで、より横展開が円滑にいくのかなということで考えておりますので、重ねてお願いしたいと思います。
今日は学生の特別委員の皆さんに、非常にすばらしい発表を聞かせていただきまして、ありがとうございました。本県では、大学が変わっていくということ、それは、学生を主語で進めなきゃいけないということで考えております。重ねて御礼申し上げますのと、この会議での議論、本県の議論へ落とし込む上でも非常に重要ということで考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【大森座長】 ありがとうございます。
【辻委員】 辻でございます。今日はありがとうございます。非常に学生の皆さんの意欲的な取組について、改めてお話を、ここまで考えておられるんだなというのが改めてよく分かりました。
先ほど申し上げたんですけど、私は神戸市でいわゆる大学との連携なり企業との連携もやりましたし、人口減少問題にも取り組みました。実は、産官学のプラットフォームの立ち上げもやりました。大学に移って、今度は自治体との連携なんかをやっていますし、執行部に近いところでも見ています。今回、国のほうで先ほど御説明がありました、例えば契約学科や産業革新人材にも、携わっています。両方の局面を見たときに、正直、私自身が感じていることは、さっきお話にもあったんですけど、大学と自治体、少なくともこの2つについては、企業もそうだと思うんですが、それぞれの機関に身を置かなければ分からないほど、組織であったり論理であったり、人事であったり、意思決定の仕組みにそれぞれ特徴があります。共創という理念を実行性のあるものとするためには、各機関の特性や意思決定の仕組みの違いを十分に踏まえた連携が重要であると感じています。
例えば、自治体にとって連携そのものが目的ではなくて、その先にある課題解決の手段として、大学との連携を有効な政策資源として活用しながら課題解決を図る必要がありますので、産官学連携を推進する際には、それ自体が自己目的化することなく、常に地域課題の解決という視点に立ち返ることが重要だと思います。
ですから、各機関がしっかり動いていただくためには意思決定の実態や、現場のインセンティブがしっかりと枠組みの中に組み込まれている必要があるのかなというのはありましたし、そこで展開されるような教育プログラムが今日の皆さんの学生の意識に響くものであるかどうかという点も大事なのかなというようには、つくづく思いました。今後、そういうところもぜひ施策を組んでいただくときに、議論していただけたらと思います。
もう一つは、大学と自治体、企業それぞれの役割や意思決定プロセスの特性を踏まえた組織間の違いを前提とした形で、3者それぞれに合致するような実利を伴うプロジェクトをどう設計していって、どう実装するのかということです。また、今日の話にもあったんですけど、国のほうでも大学のいろんな今後、時間軸の中で大学をどう考えていくかということが指摘されている中で、所管がそれぞれあるわけで文部科学省もあれば、総務省あるし、経済産業省の施策もある。自治体を入り口にしても、大学を入り口にしても、関係施策全体を横断的に把握しながら議論を進めることには一定の難しさがあると思います。必要な方向性や提言については一定程度整理されつつあると考えておりますが、それをどういうふうにフォローしていくか、実効性をどう担保していくかというものをこの会議でも議論していくべきではないのかなと思います。
個別の施策について、私は非常に有意義な施策が提示されていると思うんです。一方で、現場の自治体や大学の視点から見ると、どうしても所管なり財源なりのルートが異なりますので、それぞれの論理に引っ張られて、現場から見ると全体像を俯瞰的に把握することが必ずしも容易ではない面もあるという構造的な課題だと思うんですけれども、ステークホルダーがいろいろある中で、関係施策全体の進捗や成果を俯瞰的に把握し、共有する仕組みも必要ではないかと思います。そういうところをこれから、各組織を横断して全体設計がどうあるものかというところの検討なんかも必要なのではないかなという気はしております。
【大森座長】 ありがとうございます。
【中村委員】 静岡県と神戸市では、先駆的なこういった産学官連携のプラットフォームが形成されています。たまたま今回、静岡県と関わらせていただいているんですけど、大学室を持っているなんて県はどこにもないのですばらしいなと思っています。辻委員のほうから話がありましたように、辻委員自身が、産業界から、自治体が分かっていらっしゃるというのは大事だと思います。私は、今おっしゃったように、自治体と産業界と大学、高等教育機関と、それから金融、そこにメディアも入って、先ほど言った、産学官金言と言っているんですけど、それぞれが持つ役割を、どこかが牽引しなきゃいけないんです。そこは多分、地域によって違うのではないでしょうか。山梨は間違いなく産業界と、まず、大学が中心になって、自治体にお話をしながら進めていこう考えています。仕組みの仕方は、一律にする必要はないんだと思います。
ただ、おっしゃっているように、そういう形でのプラットフォームなりの連携は非常に大事だと思うし、さっきお話があったように、これからは、連携はではなく、融合にしましょうと。産学官金言、融合で、一緒になって同じ課題を考えていくということにしないとまずいかなとは思っています。
あと、今、国立大学協会という国立大学学長が集まる会議があるんですけど、国立大学協会の中でタスクフォースができていまして、地方創生のタスクフォースがあります。何人かの学長が、ここに出られている方々の大学は全員モデルに入っています。今日いらっしゃらないけど、愛媛大学は本当に造船も含めて、かなり現場現場に事務所を持ってやっています。モデルをまとめていますので、また資料を国大協のほうから出したいと思います。
【大森座長】 ありがとうございました。
今日の学生の皆さんのお話を聞いて強く思ったのは、今日は高校教育課長も来てくれていたというのはすごくいい機会だったなあと思っていて、また、皆さんの発表が本当に自分を振り返りながら、高校の学びと大学の学びの接続ということをしっかりとお話をしてくれていたというのがすごく印象的だったし、そこはつながっているんだなということを改めて確認できた1日だったなと思っています。
そういう意味で、今、文部科学省も高校から小中高大一気通貫で、それこそ山梨は垂直統合型人材育成ということで、高校を全部巻き込んで、言い過ぎるとあれなのですけれども、やられていますけれども、そういうことが地域大学、地方大学の一つの役割として、今日はどうしても産学官連携のことが我々、大人を中心に考えちゃうけれども、地域の教育力の向上ということの核になっていくのも地方大学の大きな役割だなと思っていて、今まで高大接続というと、どうしても入試の文脈で語られちゃって、高大接続という言葉を入試で使ったのが私は間違いだったと思っているんだけれども、地域においては学びの接続なんですよね。いかに探究というのが、ポジティブにもネガティブにも大学選びにすごく意味を持っているということも今日分かったので、これから縦の、今は横の連携をプラットフォームで組んでいこうという話をしていますけれども、その地域における縦のつながりというものを次どうやっていくか、そうすると、地方大学の存在意義というのも改めて見えてくるかなと。
今回、ネクストが始まる中で、正直に言えば、期待していたほどに地域構想プラットフォームとネクストのプラットフォームががっちゃんこしているというのが、そんなに積極的には出てきていなかった。でも、どちらも2040年を見据えた地域の課題からバックキャストしましょうと、どっちも言っているわけなので、そこは一緒に議論していけるということがすごく大事だと思っているので、次に何か政策をというときには横と、それから縦のつながりも見据えたモデル事業みたいなものも含めて考えていってもいいのかなというのを今日、改めて皆さんのお話を聞いて感じたところです。
それから、実際にさっき学生中心のというお話がありましたけれども、各地でできるプラットフォームの中でも、例えば、自分の大学の中だけの話なんだけども、内部質保証の中に学生アドバイザリー委員というのをつくって、正式に学生が自己点検評価を評価していくということをやっていますけれども、プラットフォームの中でも参加している学生さんたちが議論にちゃんと参加していく。なぜなら、10年後のそこの地域を担う人たちなので、というところを考えてもいいのかななんていうことも学ばせていただいたなと思っています。
今日いただいた御意見、しっかりと様々な形で政策にも反映していけたらと思っています。まだ残り1年、2年の学生生活を楽しんでいただいて、力をつけて卒業していただけたらなと思います。また、2回目もありますので、ぜひよろしくお願いします。今日は皆さんありがとうございました。
私からのまとめはこの辺にして、事務局にお返ししたいと思います。
【石川地域大学振興室長】 本日は活発な御議論をいただきまして、ありがとうございました。ぜひ特別委員の学生の皆さん、高校前の学びから大学、そしてまた、地域につながるような、そういった我々、大きな政策をつくっていきたいと思っておるんですけれども、その流れの中で、皆さんの1声、1声の部分が、我々の大きな政策をつくっていく上での本当に今日はいいインプットをいただいたなと思って、大変感謝をしております。また、冬に来ていただくということになりますので、また、そのときも改めて、次の地域大学振興の取組ということでアイデアをいただければなと思っております。
委員の皆様方も、また、今年度、地域大学振興の会議、今後進めていきますけれども、本当に大事な局面だと思っております。まさにいい取組、毎年毎年ステップアップしていきたいと思っておりますので、引き続き御支援をよろしくお願いいたします。
第2回の会議は、来月、8月5日に開催を予定しております。また、本日時間の都合上、御発言できなかった事項等ございましたら、また、事務局までお寄せいただければと思います。
以上でございます。
【大森座長】 皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございました。
―― 了 ――
高等教育局大学振興課地域大学振興室