地域大学振興に関する有識者会議(第5回)議事録

1.日時

令和8年1月30日(金曜日)10時00分~14時00分

2.場所

ハイブリッド(対面・Web)開催 ※傍聴はWebのみ

3.議題

  1. 特別委員との意見交換
  2. 令和8年度における地域大学振興の取組について
  3. その他

4.出席者

委員

(座長)大森昭生座長
(委員)縣修、田中マキ子、中村和彦、廣瀬克哉、藤岡健、山内清行 各委員
(特別委員)髙市邦仁、小原成朗、長谷川知子、松村暢彦、高橋壱、藤田美沙子、齋藤舞奈、堀越丈稀、雨宮綾南、小林寛明、熊谷智、近藤美咲 各特別委員

文部科学省

小谷主任視学官、石橋大学振興課長、石川地域大学振興室長、橋田初等中等教育局参事官(高等学校担当)参事官、安井高等教育企画課長

オブザーバー

鈴木総務省自治行政局地域政策課理事官、今里経済産業省経済産業政策局産業人材課長、川上経済産業省イノベーション・環境局大学連携推進室長、酒井国土交通省国土政策局地方政策課二地域居住政策推進官

5.議事録

【大森座長】  皆様、おはようございます。座長の大森でございます。定刻となりましたので、第5回地域大学振興に関する有識者会議を開催したいと思います。本日はお忙しいところを御出席いただきましてありがとうございます。
 今日は日本全国で電車の遅延等があり、まだ向かわれている委員の方もいらっしゃるということですけれども、時間となりましたので開始させていただきたいと思います。
 本日の会議の議題1の特別委員との意見交換については、この時間から11時30分頃をめどに御議論いただき、議題2の令和8年度における地域大学振興の取組については、お昼を挟んで12時半ぐらいから14時ぐらいまで御議論いただくという予定でおります。
 それでは、まず事務局から、委員の出席状況と配付資料について、確認と説明をお願いいたします。
【石川地域大学振興室長】  皆様、おはようございます。
 本日は委員の皆様、7名全員に御出席いただく予定です。また、特別委員といたしまして髙市委員、小原委員、長谷川委員、松村委員、そして洲本市、共愛学園前橋国際大学、山梨大学、愛媛大学から各特別委員に御出席いただいております。オブザーバーといたしまして総務省、経済産業省、国土交通省にも陪席いただく予定でございます。
 なお、本日、小谷高等教育局主任視学官が出席しておりますので紹介させていただきます。
【小谷主任視学官】  おはようございます。委員の皆様におかれましては、お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます。昨年10月に日本学術振興会から参りました小谷と申します。日本学術振興会では約2年半、J-PEAKS事業等を通じて研究力の強化という観点から地域の大学振興に取り組ませていただいておりました。
 今度は教育振興の観点から、地域の大学振興に少しでもお役に立てたらと思っておりますので、御指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
【石川地域大学振興室長】  配付資料は次第に記載のとおりでございます。文部科学省のホームページにも掲載させていただいております。
 第4回の議事録につきましても、運営要領に基づきまして、皆さんに御確認いただいた上でホームページに公開しております。
 以上でございます。
【大森座長】  ありがとうございます。
 それでは、本日の議事に入りたいと思います。
 洲本市の皆さんには、自治体の立場からの地域と大学の連携について、それから学生委員の皆さんには、地域の大学がたくさんの学生に選ばれるような魅力的な大学となるためにはどうしたらいいかというようなことについて、お一人ずつ5分程度の発表をしていただいて、その後、40分程度で意見交換をさせていただければと思います。
 学生の皆さんは、試験は大丈夫でしたか、試験期間中ではないですか、大丈夫ですか。4年生は卒論を出しましたか。大丈夫ですね、分かりました。よろしくお願いできればと思います。
 それでは、まず、それぞれの御発表をお聞きしたいと思います。初めに洲本市の高橋特別委員から、どうぞよろしくお願いいたします。
【高橋特別委員】  皆さん、おはようございます。洲本市役所の高橋です。私から、大学がない地域である洲本市での大学と連携する意義や課題感、地域構想推進プラットフォームに期待することについて述べさせていただきます。
 次をお願いします。洲本市では高校卒業後の進学によって若年層の流出が続いている中、都市部の大学と連携した地域づくり、域学連携と呼んでいますけども、これまで2013年から継続して取り組んでおります。56の大学から1,400人ぐらいの大学生をこれまで受け入れて活動してきました。意義としては、若手人材の確保というのが一つ大きいかなと思っています。地域づくりの担い手となり得る若い人材がはつらつと活躍することは過疎化が進む地域を明るくしますし、何かを変えるチャンスを得る機会となっていると思っています。
 また、洲本市においては地域団体と大学による中長期的なプロジェクトも幾つか生まれています。例を挙げますと、次に発表する藤田さんが推進している空き家のリノベーションのプロジェクトというものが代表的な例としてあります。プロジェクト化すると取組が持続的に自走していくのかなと考えていますので、関係者の手間の軽減といったメリットもあるかなと考えています。
 さらに取組が進化いたしますと、形は様々ですけども学生が地域に定着するといったことも起こっています。例えば地域おこし協力隊になって帰ってきたり、大学の教員になってゼミ生を連れてきたり、NPOをつくった学生もいたりします。実は、昨日の晩は域学連携の卒業生と新橋で食事をしたんですけれども、今年から総務省に入省しています。そういった洲本市を思う人材が国に入るといったことも大事なことだなと感じているところです。
 これらの取組はどれも大変有意義であるということは間違いないんですが、幾つかの課題もあると考えています。一つは、大学を卒業すると学生さんとの関係性が希薄化するということはどうしても避けられないのかなと思っています。
 それともう一つは、学生を受け入れてくれているキーパーソンの後継者がいなくて、取組が継続しないといったことも実際に起こっています。例えば長年見てくれた人がお亡くなりになられて活動が止まってしまったというようなこともどうしても起こってしまうといったところです。
 また、学生の定着についても、洲本市においては関わった学生の1%程度が地域に定着しているかなと思っております。これが多いのか少ないのかという判断が難しいところもあるのですが、慢性的な人材不足といった状況を考えると、もっとそういった定着する人材が増えたらいいなと考えています。
 次をお願いします。次に、大学との連携の進め方について述べます。これまで洲本市では行政主導で取り組んできたのですが、ここ数年で民間活力の活用、民間への緩やかな移行といったものを行っています。藤田さんもまさに民間の立場で関わっていただいています。行政、民間それぞれ強みや弱みはあるのですが、どちらかだけがやるということではなくて、お互いに助け合いながら取り組むことが大切だと考えています。例えば予算や補助金の獲得、地域おこし協力隊員を人材として獲得するといったことは行政がしっかりと行って、民間は行政の支援も得ながら継続性のある中間支援団体としてセンスよく大学と地域の連携をコーディネートする、そういった形が望ましいのではないかなと思っています。洲本市においてはこのような官民連携による域学連携ということを目指して今も頑張っているわけですけれども、市の財政状況はなかなか難しい面もありまして、今後一層国や県の支援をいただきたいなと考えているところです。
 次をお願いします。最後に、地域構想推進プラットフォームに期待することについて述べさせていただきます。これまで述べてきました洲本市における大学と連携することの課題感、例えば財源獲得、マネタイズ、中間支援を行う体制の構築、取組の持続性、学生の定着の推進、そういった様々な課題が全て解決の方向に向かうのではないかと期待しております。これまで一つの市で多くの大学と連携をしてきたわけですが、これからはもうちょっとスケールを大きくして、例えば兵庫県域で一丸となって取り組むといったようなことが重要になってくると思っています。兵庫県には大学コンソーシアムひょうご神戸や、大学都市神戸産官学プラットフォームが既にありますので、こういった広域的な活動を行う団体とプラットフォームをつくっていくことを期待しています。魅力的な兵庫県下の大学に地元の人たちが進学する、そこで育った人材が地元の魅力的な企業に就職するといった好循環を期待しています。
 洲本市にとってはこのプラットフォームへの参画はメリットしかないかなと考えているのですけれども、洲本市がこれまでやってきた土壌というものがあるのでメリットしかないのかなと言えるのかもしれません。そういった取組をこれから新たにチャレンジする地域にとっては、制度とか様々用意しなければいけないものがあるので、それが負担になるのかなというところもあるのですけれども、その負担を上回るメリットがたくさんあることがプラットフォーム参画の意義と考えております。
 洲本市からは以上です。ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございます。
 それでは、藤田特別委員、お願いいたします。
【藤田特別委員】  洲本市で地域おこし協力隊として活動してきた藤田と申します。昨年の5月に任期満了を迎えまして、その後も域学連携に引き続き関わっております。本日は学生と地域をつなぐ受入側の現場の実感として共有したいと思います。
 次をお願いします。活動を通して感じているのは、域学連携を続けるには学生と地域の相互にとって無理のない関わり方の設計が重要だと思っております。今日はその視点で気づきをお話ししたいと思います。
 次をお願いします。私は今、淡路島クエストカレッジと洲本木匠塾という二つの域学連携の取組に主に関わっております。立ち上がり方も運営主体も違う二つに取り組む中で見えてきたことがあります。
 次をお願いします。二つの取組をざっくり類型化すると、淡路島クエストカレッジは大学プロジェクト型で、比較的短期間で参加の間口が広いのが特徴です。もう一つの洲本木匠塾は学生主体型で、地域での役割が明確で、1年を通して密に活動しております。
 次をお願いします。淡路島クエストカレッジは民間組織が運営しております。大学単位に加えて、一部一般募集で参加する学生もおりまして、多様な学生が関わっております。年間延べ120人ほどが訪れております。洲本木匠塾のほうは地域交流拠点HOOKという私と夫が個人でやっている場所がありまして、そこが受入れの主体になっております。全国8大学の建築学部生が年間30人ほど1年を通して活動しております。
 次をお願いします。それぞれが持っている価値と課題を整理してみました。淡路島クエストカレッジは地域に関わる入り口になりやすいです。一方で、一過性にどうしてもなりやすいという側面があります。対して洲本木匠塾は深い関係が生まれやすいのですけれども、地域側の労力負荷かがちょっとだけ高い、その違いをどうやって設計するかというのが継続の論点かなと感じております。
 次をお願いします。学生側から見ると、淡路島クエストカレッジは参加しやすくて安定して活動できるというよさがあります。一方で、枠を超えた関係がなかなか生まれにくくて、期間が終わると関係が終わってしまいやすいというところもあります。洲本木匠塾は動機が明確で主体性が非常に高いです。だからいいのですけれども、逆に地域を知る時間とか対話をする時間がより必要になったり、密に取り組むので活動と学業の両立が難しい学生が一部いたりと、そんなところもあります。
 次をお願いします。次に、地域側から見ると、淡路島クエストカレッジは組織形態が非常に柔軟なので、教育とかプログラム設計に専門性のある人材が関われております。受け入れるための枠組みをつくりやすいというよさもあります。ただ民間組織としてはなかなか収益構造がつくりにくくて、外部支援なしでは継続が難しいというのが現状です。
 洲本木匠塾のほうは信頼関係を地域と築きやすいのですが、調整とか伴走とかの負担が受入側にどうしても集中しやすいというところが課題として見えております。
 次をお願いします。大学プロジェクト型でも設計次第で継続性が生まれるという実感もあります。例えば今年は公募で3名の学生が1年間インターン生として関わっているのですけれども、彼らは学業や就活と並行しながら、洲本に関わることにやりがいを感じながら活動してくれていることをすごく感じております。なので、ここは関わり方の設計次第で変わるかなと実感しております。
 次をお願いします。共通しているのは、学生はどちらもすごく意欲的です。主体的に関わるほど関係は深まりやすいですし、地域との関係は深まり継続しやすくなります。ただその分、中間的な支えが不可欠になるという点をお伝えしたいと思います。
 次をお願いします。これからは中間支援の実態です。淡路島クエストカレッジは民間組織として運営しているので専門性も生かせるのですけれども、「自走=売上」がどうしても必要になります。今も持続可能な形を模索しているのですけれども、構造的な課題がなかなか解決し切れてないという実態もあります。
 次をお願いします。洲本木匠塾は、売上は要らないのですけれども、受入側の労力とか時間といったコストが実際に持ち出しとして発生してしまっているというところがあります。なので、形は違うのですけれども、中間的な運営コストを前提にしないと継続しづらいという点は共通しております。
 次をお願いします。ここまでを踏まえて、制度や大学に共有したい点は3点です。一つ目は、学生と地域をつなぐ調整や伴走といった中間支援的な役割をどう整備するのかというところです。
 二つ目は、地域側で発生している見えにくいコストを制度の中でどのように扱うかというところです。
 三つ目は、単年度ではなくて関係が続く前提でどう設計していくかというところの視点です。学生の主体性を前提に、関わり方の設計を大学と一緒に考えていけたらなと思っております。
 次をお願いします。最後に、無理なく続く域学連携は、学生が伸び伸びと地域に関わって、地域側もそれを支えられる土台があるという状態だと思っております。実際に学生が一生懸命な姿を見ると私たちも一生懸命になりますし、その相乗効果が地域を元気にするんだということをすごく実感しています。
 その上で、続けるために現場で感じている難しさとか議論が必要だと思う点を今日は共有させていただきました。現場の一つの実感ですけれども、何か参考になれば幸いです。
 以上になります。
【大森座長】  ありがとうございました。
 それでは、続きまして、齋藤特別委員、お願いいたします。
【齋藤特別委員】  私からは「前国を魅力的な大学にするためにできる取組」というタイトルで発表させていただきます。
 本日はこのような流れでお話しさせていただけたらと思います。
 まずは、共愛学園前橋国際大学の概要についてです。本学は「地域の未来は、私がつくる」、「地域と共に生きる大学」というモットーで、Global×LocalというGLOCALな学びを展開しています。
 その中の一つの例として、Glocal Seminarがあります。本学の5つのコースに所属する学生がバラバラに混ざり合って、1年間取り組む授業になっています。現場体験から地域を知る視点や、地域情報を収集・分析することを学んでいきます。それらを基に課題設定を行い、その解決策を考案し、プレゼンを行います。科目によっては地域の方々と協働したり、自分たちでデザインしたプロトタイプを実践したりしていきます。
 本学は、地域と強く関わることのできる授業やコースの壁をなくして協働して行う授業が多く、ちょっと大変だけど実力のつく大学として運営しています。
 そもそも私は魅力的な大学とは何かということを、今回の議題をいただいたときに考えるようにしました。まず、私が思う魅力的な大学としては家から通うことができる大学、学びたい分野がある大学、そして学費が安いこと、友人に聞いたこととしてはキャンパスがきれいであること、自分のしたいことができること、実践ができることが挙げられました。今回、4人の方にヒアリングを行いました。
 まず、観点の一つ目の本学があるべき姿についてお話をします。地域性×学生主体×社会的価値、学生の「やってみたい」を社会的価値へと転換する拠点であるべきだと私は考えます。
 大学の役割としては、コースごとの特色を生かした学びの設計、地域課題や地域比較を通じた実践的学修、また、学生・地域への価値といたしましては、学修内容と社会とのつながりが可視化されること、地域・大学外での実践が学びとして評価されることだと考えました。学歴や偏差値ではなく、「学びの中身」で選ばれる大学になると考えます。
 そして、その大学になるためには三つの重点施策があると私は考えました。カリキュラム改革、アウトプット重視の評価、情報発信の強化です。カリキュラム改革においてはコース別の強みの明確化をすること、そしてアウトプット重視の評価に関しては奨学金等評価制度の見直しを行うこと、そして情報発信の強化としては学修成果の見える化をホームページなどに掲載することによって推進すること、また高校生が大学に入学後の自分の「学ぶ姿」を想像できるような発信を行うことだと考えました。これによって、国公立や都市部私大と比較して「学びのコストパフォーマンスが高い大学」になると考えます。
 そして、二つ目はちょっと時間がないので今回は飛ばさせていただきます。
 観点の三つ目は、国との関わりとその支援の方法についてです。国に求められる役割と支援の在り方に関して、学生の挑戦を阻む最大の壁は「資金」と「制度」であると私は考えています。国に求められる支援としては、学生の地域活動や挑戦に対する金銭的な支援や活動費の一部を補助する仕組みが必要だと考えています。
 そこにおいての現状の課題といたしましては、都市部学生に偏った支援設計や、地方大学生の活動が想定されていない制度があると考えています。
 そして今後必要な視点としては、現場に足を運ぶ国の関与や、補助金よりも柔軟に使える仕組みが大切になってくるのではないかなと私は考えています。
 そして、これは地域などとの関わりと、その支援の方法についてです。地域に求められる関与と支援の在り方に関しましては、大学と地域の連携は「人の姿勢」で決まるというところです。連携が進む地域の特徴として、若者やよそ者を受け入れる風土があると感じています。実際に本学がある前橋市では、地域の方々が若者やよそ者を受け入れる風土がすごくあると感じています。また、教職員や学生が地域と関われる場所があること、これも本学にはすごくあると感じていて、実際に前橋市の町なかで学生が授業を行うところをよく見ることができます。また、授業などの緩やかな接点の多さが大事だと考えています。連携が進まない原因としましては行政職員の内向きな姿勢であったり、大学と対話をする機会が少ないこと、また市内大学同士の連携が不足していることが挙げられると思います。財政支援や受け入れる体制があることで、大学や学生を対等なパートナーとして扱うことが大事ではないかなと私は考えます。
 以上です。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございました。コンサルを受けている感じで聞いておりました。私も初めて見たんですけど、ありがとうございます。
 堀越特別委員、お願いいたします。
【堀越特別委員】  私からは、「高大連携事業による地方高校生流出の防止」について発表させていただきます。
 まず、こちらの二つのグラフを御覧ください。図1では、日本三大都市の大学数は全国合計の約30%を占めていて、とても多いことが分かります。そして図2を見ていただくと、三大都市圏の地域では地方高校生が流入し過ぎているということがデータから分かります。この二つのデータから、都市圏中心で地方流出というような構造が分かります。
 私は、この理由を調査したときに、こちらの図3のデータを見つけました。ここでは、一番多い理由は、学びたい分野が地元の大学にないというようなデータがほとんどだったんですけれども、それ以外にも学力に見合った学校が地元にないであったり、進学先地域に憧れがあったというようなデータがあって、絶対にその地方じゃなくてもいいような理由も見つかりました。
 また、これはデータにはなかったんですけれども、若者の間ではFラン大学というような言葉とか、学歴コンプレックスみたいなことで、そういう世間体を気にして東京の大学とか大阪の大学に進学しているような背景もあるのではないかと考察しました。
 そこで私は、高大連携事業が高校生の地方流出にブレーキをかけるのではないかと考えました。そして、「なんとなく都市圏に進学」を選択している高校生が高大連携に参加することで、地方大学へ進学する可能性が高くなるのではないかと思いました。今現在、日本の大学でも約8割が高大連携を何かしら実施しているということがあるんですけども、ずっと継続的にやっているという大学は約34%にとどまるというデータも見つかりました。
 本学の高大連携事業についての紹介を幾つかさせていただきます。こちらの図を見ていただくと、本学では多くの高校と高大連携をしており、赤い四角で囲っているところが、私が昨年度末メンターとして参加した高大連携事業になります。市立太田高校では1年を通して行うプログラムになっていて、本学に入学したときに単位として認定されるようなプログラムになっています。
 右の市立前橋高校で行った高大連携は1か月集中で行うプログラムになっていて、模擬市長選挙というような名目で、前橋をよりよくするためには何が必要かということをマニフェストとして考えて、全校生徒の前で選挙演説を行うというような内容になっております。
 私は高大連携の学びもとても大事だと思ったのですけれども、それと同じぐらい、大学生と1年間ずっと関わることが高校生にはとてもいいことだということが分かりました。私は市立太田高校の高校3年生の14名にアンケートを取ったのですけれども、高大連携に参加する前と参加した後では大学へのイメージが全然違っているというようなデータが得られました。これは実際に何を学んでいるかというよりも、私たちメンター4人で高大連携を行っているのですけれども、そこでの私たちの会話とか、高校生と一緒に勉強以外のことも話すことで、どんどん大学はどういうものかというのがクリアになっていくということが分かりました。
 そして最後に、高大連携にはメリットもありますが、デメリット、難しい点も多くあります。特に高大連携の課題としては、大学側と高校側の期待値の不一致によるずれが長期的な活動にならないという可能性も含まれています。また高校側の負担が増えてしまう可能性もあるので、そこを吟味しながら行っていく必要があるのではないかと思いました。
 そして、何度も言いますが、1回の高大連携ではなく、長期的に行うことで高校生の大学に対するイメージもどんどんクリアになっていって、また地方の大学のよさであったりとか、または学歴だったりとか、そういったあまりよくないイメージの払拭にもこの高大連携はつながるのではないかと思いました。
 以上で発表を終わります。
【大森座長】  ありがとうございました。まとめのところのタイトルを補足しなくて大丈夫ですか。
【堀越特別委員】  失礼しました。地方大学がこれからするべきことでした。
【大森座長】  なるほど、分かりました。ありがとうございました。
 それでは、雨宮特別委員、お願いいたします。
【雨宮特別委員】  お願いします。「地域大学のこれからについて」ということで、Miraiプロジェクトの経験から話させていただきます。
 地域構想推進プラットフォームの話を伺った際に、私の中では山梨大学で行っているMiraiプロジェクトが近い事例だと思ったので、こちらに参加している団体の方、学生、Miraiプロジェクト外から企画に参加した高校生にヒアリングを行いました。
 主にこぶちさわすずらん祭りという地域のお祭りの運営をしていた団体の方や、小淵沢に住んでいる地域住民の方のヒアリングになります。赤がポジティブな意見で、青が要望などになります。まず、ポジティブな意見として学生の存在価値というものがありました。学生だからこその斬新なアイデアがもらえたということや、高齢化社会の地域に学生が入ることによって活気が生まれた、あとは興味関心を持った学生がこのプロジェクトに集まるので、そういった学生の積極的な参加がありがたかったというものがありました。
 また、地方・地域への関心として、地域活動に関心のある学生の存在を知り得たことがうれしかった、またプロジェクトをきっかけに山梨、小淵沢について地域を知ることができるという点、また地域の抱える高齢化の問題や、実際にそこに住んでいる住民との交流があったことがとてもよかったという意見がありました。
 また、要望などとしては、学生の意見や活動がもっと欲しいというものでした。実際に住んでいる場所ですと若い方があまりいなくて、フレッシュな感覚・感性、若い発想というものが全くなかったというものであったり、若者を呼ぶためには同じ目線の若者の意見が必要という意見があったり、プロジェクト自体が1年で終わってしまうので、交渉事であったり、次年度以降の継続の難しさというものがありました。
 また、地域住民と学生の交流機会に関して、地域住民と学生との交流の場が欲しいという意見であったり、プロジェクトから地域へ興味を持つ機会になるので、もっと地域との密接な交流とかができるプロジェクトがあったらいいというものと、プロジェクトはどうしても1年という活動期間の短さがあるので、それをもう少し長期にすることはできないかという意見がありました。
 こちらが実際に参加した大学生の意見と、すずらん祭りの運営に携わった高校生の意見になります。大学生からのよかった点としては、単位があることで最後までやり遂げられた。また、地方創生などそういったもの自体に興味はあったけど、どうやって参加するかはあまり分からなかったので、こういうプロジェクトがあったことでいいきっかけになった、また、他大学の学生と同じプロジェクトを行うので、そういった他大学との関わりが生まれてよかったというものがありました。
 要望としては、高校生ともっと交流する時間が欲しかった、また、参加するプロジェクトによってはあまり成果が出ないものとかがあったので、もっと報告会などの硬い場ではない相談会もあるといい、大学生と企業・団体との間に大学が入ってもっとサポートするようなものがあったらよかったという意見がありました。
 次に、高校生からのよかった点としては、地域の活性化を感じるいい経験ができたというものと、大学生という年の近い方だったから楽しくできたというものがありました。また、大学生と関わることで、なりたい人物像や進路のビジョンがはっきりしたという方がいて、実際に山梨以外の大学も検討している高校生が、この活動を通して山梨の大学に行きたいという意思が強くなったという話や、Miraiプロジェクトという活動に参加したいから山梨の大学を目指そうかなと言っている高校生が実際にいました。
 要望としては、大学生と気軽に関われる機会が欲しいというものや、Miraiプロジェクトのような活動を高校生でも行ってみたいという意見がありました。大学生と高校生が関わる機会がないなというのは私自身も感じていたので、大学生と高校生が関わる機会があるとよりいいなと思いました。
 これらのヒアリングから、私は授業の周知・拡大、学生広報スタッフの活用、交流機会の創出が必要だと考えました。
 まず、授業の周知・拡大について、近年、山梨大学では他大学との連携科目や企業・団体の方と関わるプロジェクトがかなり増えています。ですが、その授業の存在を知らない学生がまだ多いので、こういった授業の分かりやすい情報提供や、また、こういった授業に参加しづらい要因として、学生の授業外の活動時間がどうしても長くなってしまうので、サポート体制や活動しやすい相談環境があるといいなと思いました。
 次は学生広報スタッフの活用になります。こちらは山梨大学で行われている高校生に向けた広報スタッフで、3年ほど前から始まっています。こちらの広報スタッフですが、情報発信の課題として、まずは高校生の興味・関心は何かという点をしっかり調べる必要があるなと感じました。最近はSNSでインスタグラムやX(旧Twitter)などの活動も始まりましたが、大学生が考える高校生が必要だと思うものを発信している現状があって、実際の高校生は何を求めているのかというのを高校生に聞くことが必要かなと思いました。また次に活動頻度として、学生広報スタッフ同士で集まることがあまりないので、参加しているスタッフ個々人の活動になってしまっていて、あまり活動が進んでいないのではという課題があります。また交流機会ということで、先ほどもあった高校生との顔を合わせた接点があることで、より目線の近い発信ができるのではと思いました。
 次に交流機会の創出ということで、ヒアリングにもありましたが高校生、地域住民、企業・団体それぞれと大学生が関わる機会がもっとあったらと思いました。高校生と大学生との関わりでは、大学生をより想像しやすくなることや、大学の敷居の高さを低くすることができるということと、大学をより身近に感じることができると思いました。
 また、地域住民と大学生という点では、地域への関心を持つきっかけになるということと、若者の存在によって地域自体の活気が生まれることや、地域活動を行う上での新しい情報や斬新な発想が生まれるという点があります。
 また、三つ目、企業・団体と大学生としては、企業・団体の方にヒアリングをかけたときに、若者視点の発想や若者の意見が欲しいけれど、その意見を聞く場がないという意見があったので、関わりづらい大人と学生との関わりが生まれるといいなと思いましたし、大学生としてもいい社会経験になるのではと思いました。
 まとめとして、地方の特性である距離の近さを生かして人と人との関わりを密に行っていくということで、地方のよさである人との関わり、また閉鎖的になりやすい環境だからこそ、逆に他大学、同じ県内の大学などとの関わりをもっと密にできるのではということや、地方創生や地域活動に興味がある人自体は多くいるけれどまだ行動に移せていない人が多くいたので、そういった高校生や大学生などの若年層と地域の距離を近くしていくことが必要と思いました。
 以上です。
【大森座長】  ありがとうございます。地域の人とか高校生にもたくさんヒアリングしていただいて、本当にありがとうございました。
 それでは、小林特別委員、お願いいたします。
【小林特別委員】  お願いします。山梨大学工学部の小林寛明です。私は「選ばれる地域大学へ」というテーマで発表させていただきます。
 まず、学生に選ばれる大学を目指す際に、理想の大学像として三つ挙げました。開かれた環境、学習内容・探究活動の充実、学業・生活・進路のサポート、この三つを柱として掲げました。特に一つ目の開かれた環境は、所属学生が広範囲で活動するということだけではなく、地域の方々や進学前の学生が大学との接点を持ちやすいという双方向での環境を意味しています。
 先ほど挙げた理想の大学像を達成するための課題を探るべく、地域の教育や活動に見識のある山梨大学の教員、県内高校教員、大学学生の計6名にヒアリングを行いました。内容としましては、地域大学への進学を決めた理由、こちらは学生のみとなっています。それに地方学生が都市部へ流出する原因、地元学生の進学を促す効果的な取組の三つのことについてお聞きしました。
 ここからは、各ヒアリングにおける回答を抜粋して御紹介します。まず、山梨大学教授、准教授へのヒアリングです。ここでは県外流出への取組として、都会のオプション価値の地方での再現や、サテライトキャンパスのような大学での学びに都市部での活動を含める試みなどが挙がりました。
 次に、山梨県内の高校教員へのヒアリングです。ここでは県外流出について、学部・学科のバリエーション・定員が都市部に比べて少ないということと、学びたい学部・学科が都市部にあるということが挙げられました。
 また、そこでの取組として地元高校生の参加が容易なワークショップや公開講座の設定、県内の高校生が利用できる入試枠の増設などが考えられました。
 最後に、学生へのヒアリングを行いました。山梨大学の学生へのヒアリングでは進学理由、県外への流出、取組についての3点について聞きました。進学理由では受験方法が自身に合っていたためということや、他県と比較しても山梨県ではレベルの高い教育を受けられるのではないかと考えたということが挙がっております。
 また、県外への流出の原因として、大学の数による選択肢の多さ、自分の学びたい分野の学科がない場合ということと、取組として高校生へのアプローチ方法への増加や、都市部にあって県内にない学科の新設などが挙げられました。
 ここで、今までのヒアリングの内容を含めて課題の整理を行いました。まず最も大きな問題として、地元の学生の流出が考えられます。これは地域の学生が減少するだけでなく、地域の将来を支える人材不足にもつながる深刻な問題だと考えています。
 次に、学部・学科の選択肢の幅です。流出の原因としてヒアリングでも多く挙がった内容ですが、都市部と比較した際に学部・学科の選択肢の幅が少ないことによって県内の大学を諦めてしまうという人がいると考えられます。
 課題解決のための施策として以下の三つを挙げました。まず、短期版のMiraiプロジェクト、次に地域を越えたキャンパスの拡大、三つ目に授業体験・オープンキャンパスの拡大です。
 まず、短期版Miraiプロジェクトについてです。先ほども説明があったように、山梨県内で行われているMiraiプロジェクトのような企業・自治体の体験活動に、夏季休暇などの休みの期間だけ短期参加する短期版Miraiプロジェクトを実施するというものになっています。こちらはMiraiプロジェクトだけではなく、ほかの体験活動などにも当てはめることができ、短期間にすることによって高校生への対象の拡大やプロジェクトへの参加ハードルの低下、プロジェクトの人手不足の解消などを行うことができると考えています。そして地元の高校生に大学での活動の幅広さなどを知ってもらうことによって、地元での学びのよさを伝えることにもつながると思っています。
 次に、地域を越えたキャンパスの拡大です。都市部への流出を防止するという観点から、都市部の利点を地域でも享受できる環境を整えるという視点に変更することで、学生の流出を防止します。他県の大学との連携や県外での学修サポートを行うことによって、都市部での効率的な学修を行えると同時に、県内の優秀な人材の育成にもつながると思っています。
 最後に、授業体験・オープンキャンパスの拡充です。こちらは大学からの出前授業の対象範囲の拡大や、オープンキャンパスの対象年齢の拡大を行うことによって、大学受験の前から地元の小中高生と大学の関係を深めることや、大学の学びの面白さの周知につながると考えています。現在、山梨大学でも高校を対象に出前授業などを行っていますが、これを小学校や中学校に拡大することによって、さらに幼い段階から大学の魅力について伝えられるのではないかなと思います。私自身も小学校の頃に山梨大学が研究室の開放などを行っていた際に実際に足を運び、そのアカデミックな学びの面白さをそこで知り、実際に山梨大学に進学したいと思った経験があってこの案を提案させていただきました。
 以上です。
【大森座長】  ありがとうございました。
 それでは、近藤特別委員、お願いいたします。
【近藤特別委員】  愛媛大学社会共創学部環境デザイン学科に所属している近藤美咲です。本日は「地方大学がたくさんの学生に選ばれるような施策について」、皆さんに発表していけたらと思います。
 早速ですが、自身の周囲の人に「なぜ愛媛大学を選んだのか」、また「愛媛大学を選ばなかった理由」について伺ってみました。印象に残った言葉として、愛媛大学を選ばなかった理由で「自分が学びたいものがなかった」という意見がありました。
 次に、愛媛大学に所属している学生に、愛媛大学のことについて何か言いたいことがあったら教えてほしいと伝えてみました。そうすると特徴的な意見として、「学生が地域に入り込みやすいというところが愛媛大学の自分が好きなところである」という意見をいただきました。そういった様々な学生の意見から、地方大学として偏差値以外に他大学と比較できる魅力が必要であると考えました。そこで、地域に入りやすい地方大学だからこその強みをもっと前面に出すべきだと思いました。地方だからこそ調査しやすいといった学術的なことに加えて、学部に関係なく地域と一緒に活性化活動をするなど、そういった活動を活発にしていきたいと思いました。
 そういった取組は、以前私が活動した上島町のプロジェクトであると思いました。このプロジェクトは上島町のマップを作るといった内容になっています。
 こちらは上島町プロジェクトの関係図になっています。見ていただくと、私も含む学生や教員の大学側だけでなく、他大学生や地域のステークホルダーが関係していることが分かります。これが地域と大学の理想的な関係であると思っていて、これからこの関係図の流れに沿って説明していきます。
 こちらが流れになります。このプロジェクト自体は授業で行っておりまして、2年生後期から3年生いっぱいまでのカリキュラムになっています。
 早速ですが、依頼・課題把握の段階では学生と教員、依頼していただいた地域住民で行っていました。このつながりとして、以前のプロジェクトからのつながりで今回知り合って、依頼を地域住民の方からいただいたという背景があります。次に、企画・作成段階では、ほかの地域住民がそこに加わりました。このマップ自体、人にフォーカスを当てる目的で地域住民にインタビューをするということだったので、この依頼していただいた地域住民の方とのつながりで様々な住民の方に御協力いただき、こういった形でつながることができました。
 次に、マップ作成です。イラスト担当の美大生が加わりました。このマップを形にするときに、私の幼なじみの、今は進学で他県に住んでいる美大生にイラストを依頼することになりました。
 次はイベント実施になります。最終的に島でもともと行われているイベントに、実走イベントも同時に開催しました。そこで上島町役場が加わりました。その際に、役場にもイベントに参加することを伝えており、協力もいただきました。こういったように、これは主となって県内に住んでいる学生が取り組んで、スキルある他大学生と共にマップを作成したこともすてきなマップを作ることができた理由の一つで、ただ様々な立場の人が集まって単純に取り組んだだけでは意味がなかったと思っています。このような国や地域の関係者とのつながり方、関わり方として、この関係性が私自身は望ましいと思います。
 また、このスライドには載せていないのですが支援してほしいこととしては、こういった地域活性化活動をしていることについて、広く多くの人に伝えてほしいと思いました。賞を受賞することや、何か利益が出たといったこともすごくすばらしいことでありますが、そういったことだけでなく、社会の課題に対して他者と共に挑戦している、何かそういった社会的な活動も学生の教育に寄与しているということで情報発信、また支援といった形で評価をしていくべきだと私は思いました。
 こういったプロジェクトのようにもして外部、他大学の学生を呼ぶとなった場合、大きく言って二つのことがポイントになってくるのではないかと考えております。一つ目が「縁」です。今回のプロジェクトでも、私の友人が精力的に取り組んでくれた背景としては、私と友人関係であったことに加えて、地元である愛媛でのプロジェクトだったからと思っています。また地域も、私たち学生も同じ愛媛県に住んでいるからこそ、私自身も精力的に動くことができたし、かつ地域もそれを受け入れてくれたのではないかと思っています。そこには共通して地域との「縁」があって、単に意欲ある学生を外から呼んだとしても、地域的にも、学生本人としても、いいものを生まなかったのではないかと思っています。
 二つ目は、ステークホルダーと学生をつなぐような役割が必要ということです。今回でいうと、プロジェクトの教員のように、例えば「町に話をつなげておいたほうがよいのでは」とか、「次はこういうことをするべきだ」といった人のマネジメントができるスキルを持った人材が大事であると思いました。ただそういったスキルを持つだけでなくて、そこには信頼関係が必要で、関わる地域のステークホルダーの方々との、また私たち学生との信頼を持っている人じゃないといけないと思いました。信頼関係があったからこそつながりが広がって、このプロジェクトは成功したと思っています。このように、進歩状況に応じてステークホルダーと学生をつなぐような役割が非常に必要であると考えました。
 これで発表を終わります。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございました。
 それでは、熊谷特別委員、お願いいたします。
【熊谷特別委員】  改めまして、御多忙の中、第1回に引き続きこのようなお話の機会をいただきまして誠にありがとうございます。「地域の大学が魅力的な大学となるためには」について、愛媛大学大学院バイオマス資源学コース、修士2年の熊谷が発表します。よろしくお願いします。
 地域の大学が魅力的な大学になるためには、こちらに示します四つの魅力的な取組が必要ではないかと考えます。こちらについて、愛媛大学全体及び私が現在所属します紙産業イノベーションセンターの取組を例に発表します。
 愛媛大学の一つ目の魅力は、地域密着型のキャンパスです。愛媛大学は、県内全域に地域産業の特性に応じたキャンパス、研究センターを配置しております。地域に密着した中核機能を発揮し、地域産業イノベーションと地域活性化を推進しております。県内全域にキャンパス、センターがあることで、地域活性化のみならず、中学生や高校生の生徒さんに身近に愛媛大学を知っていただくこともできています。
 二つ目は魅力ある研究テーマの発信です。取組内容としては、地域の学校との継続的な連携と、地域産業と結びついた実践的教育の融合です。活動例としては、地域の小学校から高校での出張講義を10回以上実施し、紙の基本的な学習から先端技術まで、幅広い内容について講義を行っています。出張講義を行うことで、地域の生徒さんに愛媛大学の研究を実際に体験してもらい、知ってもらうことができています。出張講義から愛媛大学紙産業イノベーションセンターの取組を知り、愛媛大学へ入学後、当センターで紙の専門教育を学び、地域産業に就職した学生もいます。
 もう一つの魅力ある研究テーマの発信としては、地域産業を生かした研究テーマの地域動画配信サービスを利用した発信です。四国中央市のケーブルテレビと連携し、地域動画配信サービスにて大学の研究や講演会などの取組を随時発信しています。テレビで発信することで、中学生や高校生の生徒さんだけでなく、その御家族にも愛媛大学の取組を認知していただくことができております。実際にテレビで愛媛大学の紙の研究を知り、愛媛大学に入学し、当センターで研究を行った後に地域産業へ就職した学生もいます。
 三つ目の魅力は地域産業との連携です。地域産業に特化した教育に加え、地域産業と協働した研究を行っています。卒業研究/修士研究では地域課題解決や環境対応、新素材をメインとした研究を行い、共同研究では売り先までを想定した研究テーマ・計画を立て、出口産業への橋渡しとなる研究を行っています。また、地域企業と連携して販路開拓も行っております。研究で得られた成果は、愛媛大学紙産業イノベーションセンター主催のシンポジウムなどで積極的に地域のステークホルダーへ紹介しています。
 最後の四つ目の魅力は地域のステークホルダーとの関わりです。地域のステークホルダーと交流させていただくことでキャリア教育につなげております。1年次からステークホルダーと交流の場を持たせていただき、自分らしい働き方などについて考える機会をいただいております。また、市が主催する地域のお祭りの紙まつりへ参画し、出展計画や実施内容からスケジュール管理などの全てを学生が実施・計画しています。これらの活動を通じて、紙や地域産業に関する知識だけでなく、社会人に求められる素養や大学時代に取り組んでおくといいことについても学ぶことができています。
 以上が愛媛大学の取組を例とした、地域大学が魅力的な大学になるための取組について発表させていただきました。大学を知っていただくために大学の研究などを発信することや、積極的な地域産業とのつながりが今後の地域の大学が魅力的なるためには必要ではないかと考えております。御清聴ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございます。社会人大学院生ならではの御発表だったかなと思います。ありがとうございました。
 皆さん、本当に短時間で御発表いただくことになりましたけれども、洲本市さん、それから学生の皆さん、本当にすばらしい御報告をいただきまして本当にありがとうございます。
 それでは、ここからは意見交換ということになります。御質問等でも結構です。今の発表を基に、このことをもうちょっと聞いてみたいとか、委員の皆さん、それから特別委員の皆さん同士でももちろん構いませんので、どなたでも御発言いただければと思います。手を挙げていただければ御指名申し上げたいと思います。どなたか、いかがでしょうか。
 では、私から、皆さんが考えていただいている間に洲本市さんにお尋ねをすることなのですけれども、大学がないところで、でも学生との交流をすごく盛んにされていて、すごいなと思いながらお聞きしました。
 2点ありまして、1点目は、もう既にされているのかもしれないのですが、大学生から大学のお話をしていただきましたけれど、地元の高校生とはどういうようなことがあるのか、あるいはまだこれからなのか、大学生の発表を聞いても高校時代からというのは結構ポイントになっていると思っていて、洲本高校とかあるのでしょうか、そことの関係について、それが一つ。
 それから、藤田さんの行政と民間のお話の中で、民間はなかなかマネタイズが難しいと、多分こういう取組は本当に難しいと思っています、学生からお金を取るというのもなかなかできないし。
 その中で、行政からの支援、これはもうデフォルトだと思うのですけれども、結果としては、そこに育った人材とか活性化の益というのは地元に還元されると思うのですけれど、地元の例えば産業界であるとか、行政からの支援に頼らずに民間が出し合ってやっていくみたいな機運というのはどうなのかなということで、高校生のお話と民間の関わりということをお聞きできればと思います。いかがでしょう。
【高橋特別委員】  高橋です。まず、高校生との連携の話ですが、実はもう既に連携もスタートしております。小学校とか中学校とか市の教育委員会の範囲については割と連携しやすかったのですが、高校になってくると県の教育委員会になるということで少し敷居を高く感じる部分もありました。最近になってユニークな担当の先生が現れたり、そこの校長や教頭が熱心であったりだとか、そういった高校については積極的に関わるようにしています。例えば、教育的なサポートをしたい学生グループが地元企業を巻き込みながら高校生の探究の授業に入っている事例があります。とある高校では生徒が減ってきて空き教室が生まれ、その教室を使って何かプロジェクトを回せないかというようなことを学生と高校生と企業が一緒になって考えています。具体的にはコーヒー開発プロジェクトが進んでいます。機械科や電気科がある高校なので、ロースターを自分たちで作ってコーヒー豆を焙煎して、それを商品化しようというようなところまで進展しています。非常に面白い動きだと思っています。
 あとは、高校よりもっと早い段階、小学校、中学校のところからもっと関わりを広げていったほうがよりよいのかなというようなことも実感しております。
【大森座長】  ありがとうございます。大学がない地域の方と話していると、子供たちが大学生と触れ合うチャンスがなかなかないから大学というイメージが湧かないというようなお話を聞いたので、本当に小中高と大学生のすばらしいお話をお聞かせ頂き、ありがとうございます。
 藤田さん、いかがですか。
【藤田特別委員】  プログラムを設計するときに民間の企業さんにお声がけをして、例えば民間企業さんで困っていることをプログラムにして、それに対して大学生が取り組むというプロジェクトも過去にやってきたので、そういう意味では連携というのは取っているんですけれども、マネタイズという面でいうと、民間企業さんにとってどんなことがメリットになるかというところがどうしてもポイントになってきて、あと分かりやすいところだと採用につながるかどうかとかそういうところになるのですが、そういう取組も実際にしています。
 ですが、なかなか難しいなと思っているのは、民間企業さんにとってメリットになるというところがどうしても重要になるので、大学生が本来やりたいこととちょっとかけ離れてしまうときがあり、採用するために何をするかみたいなところが主になってしまうので、そこのバランスが難しいなと思っています。
【大森座長】  ありがとうございます。私どもの大学がある前橋市だと、企業の皆さんは自分のメリットというか、直接的なメリットじゃないけど、まちづくりのためにも拠出するんだという会をつくって、それはリターンを求めないと、でもまちが元気じゃないと自分たちが成り立たないというところで、そういう意味ではリターンがあるということですけれど、大学生や高校生が頑張ってまちが活性化し、地元に残ったときに一番益を得る人たちは実際は地元の人たちなので、その長期的な視点を共有できるといいなという気がしています。ありがとうございます。
 御質問あるいは御意見は、ほかにいかがでしょうか。
 お願いします。
【山内委員】  日本商工会議所の山内でございます。
 今、洲本市の皆様からお話をいただきまして、ヒントがたくさんありました。私ども商工会議所は経営者団体ですので、採用をどうするかという点を今まで着目しておりました。ですが、採用のタイミングで初めて何かしようというのではなくて、地元の方々に企業のことを知ってもらったり、学生やその親御さんに企業のことを知ってもらうことが重要だと思いました。B to Cの企業は知りやすいですが、B to Bで良い企業があっても学生の方々に全然知られていません。企業側・産業界は就職で採用枠が欲しいときに学生にアピールするのではなくて、小中高の早い段階からきちんと地域にはこういう強みや特色があるんです、というところを伝えることが重要だと思いました。小中高の早い段階でアプローチすることで、人材育成、採用にもつながるという形で意識を変えていきたいと思います。高校は県で、小中学校は市ということになったときに、教育委員会の関わりが断絶されてしまうため、企業のイメージを変えていく運動をしていこうという時に難しいこともあるかと思います。この辺りは、アプローチされていて、地元はどんな感触でしょうか。
【高橋特別委員】  例えば小学生対象だと、地元の商工会議所が「キッズあきんど」というような取組をやっていて、小さい頃から働くことについて触れられる機会が企業との連携によって生まれております。中学生だと「トライやる・ウィーク」というのがあって、就業体験を1週間ぐらいやるというものもあります。高校生は探究の授業をはじめとして、もちろん企業との連携はあります。小学校、中学校から地元でどういった働き方があるのか、どういう仕事があるのかということに触れる機会というのは少し増えていますが、もっと深く広く知るべきなのかなと思います。自分の将来のイメージというのがなかなかはっきりとしないというか、地元でずっと住み続ける、働き続けるというイメージが湧かないと、漠然と高校や大学へ行って、そのまま地元から出てしまうという流れがどうしても生まれやすくなるのかなと。地元にずっと住み続けることができるんだ、働いてすごい楽しい仕事ができるんだということを小さい頃から知っていると、それに向けた学び、活動、それに向けた大学進学というようなことも見えてくるのかなと思います。地域内でいかに人材を定着させるのかといったところで、企業との連携というのはすごく大事なポイントだと思っています。
 それともう一点は、企業がいかに魅力的であるかというところも大事なポイントかなと思っています。例えば社会貢献に積極的であったり、地域の人材を育てるというような意識の高い企業であることが大事なことで、そういったところが若者の「働いてみたい」につながっていくのかなと思っています。
【山内委員】  ありがとうございます。
 学生の皆様にもお聞きしたいのですが、うまくいっているところは地域の魅力があるという話がありました。地域の中小企業は小さいので、学生の方と一緒に商品開発して製品化するのもフットワーク軽く行うことができます。自分の考えているものが成果に出て、地域に残ったというような動きもあります。地元と一緒に連携して成果物ができて社会に実装されたという実感があると、地元に高校生、大学生の方が残ってくださりそうな感じですので、この辺の感触をお聞きさせていただければと思います。
【大森座長】  どなたかどうでしょう。自分がやってきたことが実装とか商品になったとか、サービスとして定着してそれが良かったというような。
 では、小林さん。
【小林特別委員】  私がMiraiプロジェクトで参加させてもらった企業は山梨県の地場産業である宝飾関係の企業だったのですけれども、そこで自分でデザインの草案みたいなものをつくってそこの企業さんに提出して、その形に似たものを向こうでブラッシュアップしてもらってジュエリーを作るということをして、実際にそのジュエリーを展示会に持っていって販売することをして、ほぼ完売したという経験があり、やはりそういった経験があると自分の力である程度作ったものが世に売れていくというのはすごいいい経験だったなと思います。
【山内委員】  今申し上げましたのは、東京に出て大企業で働くのももちろんいいのですが、ビジネスの手触り感みたいなものを高校生や大学生に感じてもらいたいと考えたからです。地域で自分が考えたものが動いていくという実感を味わうことができるよう産業界と教育界とでできればいいなと思い御質問させていただきました。
【大森座長】  ありがとうございます。多分各大学で地域企業と一緒に商品開発というプログラムは大体あるかなと思っていて、実際に自分が作ったものが売れていくということは、地方だからそれが売れると地元の新聞に載ったりとか、リアルにすぐに直結するんですよね。だから本当にその手触り感というのはまさにあるなと思っています。
 ほかの学生さんで何かありますか。
 熊谷さん、お願いします。
【熊谷特別委員】  ありがとうございます。愛媛大学の熊谷です。私は社会人学生として愛媛大学に出向させていただいているのですが、愛媛大学では研究開発の初めの計画段階から製品化までを見据えた研究をしており、私も会社にある課題を基に研究テーマを設定しています。社会人学生としても研究で得たデータがすぐに会社に反映できるということで、自分の今やっている基礎研究が会社でどう生かせるかというのをすぐに実感できるというところが、社会人学生としていいなと感じています。
 また、愛媛大学は共同研究等いろいろなことをしており、学生さんが卒業した後にすぐに愛媛大学と特許を出したりした後に製品化して、それをまたシンポジウムなどで発信するといったこともしております。そのため、より製品化に近いところでの研究も行っているというところが一つ魅力的であり、学生さんも自分がやっていることが製品に近いんだとか、そういうことでわくわくしながらされているなというのを日々実感しております。
【大森座長】  ありがとうございます。
 ほかによろしいですか。
 田中先生、どうぞ、お願いします。
【田中委員】  ありがとうございます。今回、特別委員の方々にはちゃんとエビデンスというかリサーチして報告いただきまして、大変リアルな現実というのが分かりました。
 齋藤特別委員だったと思うのですけれども、学習成果の可視化についてちょっとキーワードとしてあったかと思うのですが、どういった学習成果の可視化というところで評価していただけるともっともっとやる気が出るとか、御本人、学生さんへのフィードバックが効果的なのかということについて、もう少しお話しいただけますか。
【齋藤特別委員】  齋藤です。ありがとうございます。学習評価、学習意欲の可視化に関して、本学ではKCG(KYOAI Career Gate)という自分たちの学びを文書にして残すというデータがあるのですが、それを就職先に提示する機会というのはまだあまり自分の実感の中ではなくて、地元の企業に就職する際にKYOAI Career Gateを活用して就職することができるとか、自分のゼミの教員がそれを読むことはできるんですけど、すごい高頻度で読んでくれるかというとそういうわけではないので、ゼミの教員たちがすごく高頻度で読んでくれるというような評価の仕方というか、可視化があるとすごくいいなと私は思います。
【大森座長】  選ばれる大学と可視化の関係というのはどうですか。
【齋藤特別委員】  KYOAI Career Gateや、学生がどのようにどこで活躍しているかというのは、企業さんだけじゃなくて、高校生、小学生、中学生でも見ることができるような取組ができたらいいのかなと思います。
【田中委員】  ありがとうございます。一つの学習成果、あるいはキャリアというかプロセスですよね。そういった内容が示され、そしてそれを表現できるものとして、大学独自ではなく、ひょっとすると国全体の共通的な様式として落とし込めると、みんな一律なもので評価されるのでいいかもしれませんね、ありがとうございます。
【齋藤特別委員】  ありがとうございます。
【大森座長】  ありがとうございます。
 ほかにはいかがですか。
 中村先生。
【中村委員】  ありがとうございました。まず、洲本市さんにお聞きしたいのですけどれも、例えば市役所の中できちんとこういった取組というのは共有したほうがいいし、もちろん洲本市民、企業とか団体も含めて、そのために何かおやりになっていることがあったら教えていただきたい。
【高橋特別委員】  まず、市役所内についてですが、私の肩書は新エネルギー・域学連携担当係長となっていて、域学連携を担当するという係をつくっていただいて、そこで仕事をしているといったこともありますので、市役所内ではそれなりに認知はされているのかなと思っています。
 あとは、域学連携の取組を推進する上で地域おこし協力隊、また地域活性化起業人が非常に重要な役割をしていて、そういった方々が市役所内で発表を行って、域学連携はどういうことやっているんだということを市の幹部に説明したり、もしくは市民向けの発表会というものもあります。そういった機会を通して洲本市の域学連携の取組というのは少しずつ発信できているのかなと、知ってもらっているのかなと感じております。
【中村委員】  例えば市民の方向けの発信をされていますか。今は市役所もそうですけれども、何か力になってほしいと思います。
【藤田特別委員】  地域向けの発表会は年1回あるのですけれども、そのときに1年間のやってきたことですとか、今後こうしていきたいということを具体的に発表しています。
 あとSNSもやっていまして、そこでもイベントごととか、取組の内容というのを定期的に発表したり、外部への発信というのはそういうこともやっております。
【高橋特別委員】  もう一点、すみません。2月14日にも第3回域学連携学会というものを開催予定でして、そういったところでも市民の方に発信できるのかなと思っています。これは域学連携の卒業生が洲本市内につくってくれたNPOが主体となって、学会と銘打ったイベントを開催するものです。学生がこれまで取り組んだことを発表したりだとか、それを市民が聞いたりだとか、学生と市民の交流の場にするといったような企画になっています。
【中村委員】  今度は大学生の方にお聞きしたいのですけれど、同じように、お話を聞いていて大体共通しているのはインナー、要するに大学の中の学生とか院生に対する周知というか分かってもらうこと、それも足りないと。一方で同時に、市民というか地域の方々へのアプローチも足りないということをすごく痛感しています。どういうことをやるともっともっと大学生とか、あるいは地域の方、インナーとアウターですね、そこに周知できる何かいい案があったら教えていただきたい。
【熊谷特別委員】  愛媛大学の熊谷です。ありがとうございます。
 愛媛大学の紙産業イノベーションセンターでは、先ほど発表させていただいた小中学校とかでの出張講義ですが、オープンに行っており、要は小学生だけじゃなくて親御さんにも来ていただいております。あと出張講義の際に、ただスライドを見せて授業するだけじゃなく、実際に物を使って見てもらっております。紙だと、皆さんはティッシュとかトイレットペーパーとか印刷用紙とかなんですけど、実は伸びる紙があるだとか、水に濡れてもすごく強い紙があるよということを実感してもらうと親御さんのほうも「すごい!」ということでいろいろうわさが広がっていき、いいうわさを広げることで周知の活動をさせていただいております。
 また、私の発表の最後でさせていただいたんですけど、大学のほうも市と連携して紙まつりというまちのお祭りにも参画しております。そこで地域の方々と交流することで、愛媛大学は四国中央市にあるんですけど、「この四国中央市に愛媛大学があったんだ」ということをよく言われますので、そういったところで地域の方々に知ってもらうといったことを進めております。
 以上です。
【大森座長】  ほかにはいかがでしょうか。
 今の質問で、何かほかに発言のある学生さんはいますか。
 では、齋藤さん。
【齋藤特別委員】  共愛学園の齋藤です。共愛学園では長期インターンシップという授業で、民間だったり市の行政の方にお世話になって、4か月間インターンシップを行う授業があるのですけれど、そういう授業だったりとか、あとは前橋市から飛び出て違う所の、ほかの町であったり、村であったり、いろいろな所に出向いて、学生がそこで地域の課題を見つけて実践したりする授業が幾つかあったりするのですが、そういう授業が結構あることによって、本学の学生だといろいろな地域の方々に「共愛の学生さんはすごいよね」と言っていただいたりとか、「共愛の学生は頼れるからここは任せて大丈夫」と言っていただける機会が結構あったりするので、私たちは市の方であったり、群馬県内の方に対して、共愛の知名度であったりとか認知度は高いほうかなと思っております。
 ただ、学生に対しての認知度としても、実際にいろいろな活動をしている学生がかなりいるので、そこに対して会話で広がっていったりという形があるので、学生内に関しても結構知名度であったり、認知度は高いほうなのかなと思っております。
【中村委員】  ありがとうございました。多分いろいろなところで対象を絞り過ぎていると思うんです。例えば学生向けにとか教職員向けにはではなくて、それを本当にオープンにすることがこれから大事なのかなと思います。ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございました。
 藤岡さん、お願いします。
【藤岡委員】  皆さん、お疲れさまでした、ありがとうございました。この会議で学生さんのお話を聞けるのは、非常に勉強になり、楽しみにしております。
 私からは山梨大学の雨宮さんと、愛媛大学の近藤さんにそれぞれお聞きしたいと思います。
 まず、山梨大学の雨宮さんに、このMiraiプロジェクトに山梨県庁であるとか、市役所などの自治体行政は関わっているのですか。
【雨宮特別委員】  プロジェクト自体に行政は参加していないです。報告会みたいなものがあって、そのときに見学という形で来ていらっしゃるのですが、プロジェクトに行政が入っているというのはなかったです。あるとしたら商工会議所があります。
【藤岡委員】  雨宮さんのスライドのプロジェクトの中には産業観光ツアーの造成というのがあり、そういうプロジェクトであれば自治体の産業観光の部署も入ったりするケースはあるのですか。
【雨宮特別委員】  こちらの産業観光ツアーの造成は甲府の商工会議所のプロジェクトになっていて、商工会議所を通じて地元の企業とつなげてもらって、地場産業を観光ツアーに組み込んで行ったというものになります。
【藤岡委員】  ということは、自治体との連携のプロジェクトは今のところはあまりないという感じですか。
【雨宮特別委員】  そうです。
【藤岡委員】  分かりました。
 愛媛大学の近藤様にもお聞きしたいのですが、愛媛大学の上島町のマップは自治体と連携されているのでしょうか
【近藤特別委員】  このプロジェクトにがっちり関わっているという形ではなく、お手元の資料の03、プロジェクトの関係図の流れのところを見ていただくと、イベント実施のときに上島町役場の方と関係を持つことができました。どういう関わり方かというと、依頼されたときから、こういう形でこういう企画を考えていますということは毎回島に行ったときに御報告はさせていただいたのですけれど、イベント実施の際に、この企画自体はサイクリングのマップのイベントだったので、レンタサイクルを上島町役場が管理する施設でお借りするという形で、そういう関わり方をさせていただきました。
【藤岡委員】  ありがとうございます。自治体行政は多様な課題を抱えているので、そういった課題に関して、地域活性化の観点から、若い学生の皆さんにも知ってもらって、課題解決に関わってもらいたいという思いが自治体職員も持っているはずで、(自治体が抱えている)課題を学生の皆さんと共有したり、共通認識を持ったりするような場が何かあるのかなと思ったのですが、今のところはそういう場はなくて、皆さんそれぞれの視点で地域課題を見つけて企業の方々と一緒に取り組んでらっしゃるということですね。
 もう一つ質問したいのですが、お二人ともそれぞれ、地域でフィールドワークを通じて地域社会の中に入って活動されてきたわけですが、その経験を通じて、プロジェクトに参加する前と後で、地域に対する思いは変わりましたか。 例えば、山梨県とか愛媛県とか、それぞれが関わった地域に対して、「ここで就職したい」とか、「もっと関わりたい」みたいな気持ちの変化はありましたか。
【近藤特別委員】  先に近藤のほうから述べさせていただきます。上島町のプロジェクトに関わる前は、私自身はずっと愛媛県に住んでいたので、大学卒業後は県外に出て、様々な地域に行っていろいろ学びたいと思っていたのですが、上島町に関わってから、上島町という島の中でもすごくそれぞれ皆さん、思いを持って活動されている方がたくさんいて、魅力を再確認して、参加した学生目線から見て、この島はすごいすてきな方がたくさんいるんだ、いろいろな働き方もされていて、就職活動の視野が広がったといいますか、例えば就職したら一生一つの会社で働き続けるだけじゃなくて、いろいろな転職活動をされている方が島の中にいて、一つのお仕事だけではなくて、様々なお仕事を連続で同時にたくさんされている方がいて、将来の視野の幅が自身の中で広がったといいますか、外部の方とお話しすることで自身の中の視野が広がって、将来的にも愛媛県の何か役に立つことができるような職に就きたいと私自身、思うようになりました。
【藤岡委員】  ありがとうございました。
【雨宮特別委員】  私は出身が長野県で、今も長野県にずっと住んでいるのですが、地元の長野県、自分の住んでいる地域で働きたいという思い自体はもともとあって、こちらのMiraiプロジェクトなどを通して、産業観光ツアーのときには金銭的な面とかコストの面であったり、地場産業の人たちの現状というものを知ったり、また、こぶちさわすずらん祭りに参加したときに住民の方と関わることの楽しさであったりとか、あと住民と関わらないと知ることができないようなこと、課題感とかを分かることができたので、漠然と地元で働きたいという思いから、もっと地元の人に密接に関わるような仕事に就きたいという進路のビジョンがはっきり決まりました。
【藤岡委員】  ありがとうございました。非常に参考になりました。まさに学生さんのフィールドワークの価値というのは、就労観が変わるというか、そういうところかと思いましたので、引き続き頑張ってください。
【廣瀬委員】  廣瀬です。今日、高大連携あるいは高校生の大学進学について、例えば地域の大学に進学するか、あるいは県外に行くかを左右する要因を議論する際などに、「分野」という言葉が複数の特別委員さんから出てきました。学びたい分野があるからというのが地元への進学の理由であるかもしれないし、県外への流出の理由であるかもしれないと。他方で、フィールドでのいろいろな学びについて、やはり分野という言葉が出てくるのですけれど、例えば齋藤さんからの資料の中にはGlocal Seminarというのが特徴的だけれども、5コースに所属する学生がバラバラに混ざり合って取り組むというところに特徴があるとか、実際のこれから取り組むべきことという点でも、コースそれぞれの強みの明確化も強調されている一方で、学部や大学を超えた学びの共有とか、専門性の異なる学生による共同研究とか、そういうことも強調されています。
 それから、今の出口についてのコメントをお聞きしても、もともと例えば進学するときの「分野」とか「専門」というもののイメージ、それからそれにつながった自分たちの将来のキャリア、そういうイメージに対して、特定の現場を深く知ることによって、現実の社会が持っているテーマとしての複合性、あるいは一つの場所を深く知ることによってそこでいろいろなことができる可能性があるんだということに対する気づきとか、そういうことを教えていただいたように思います。非常に考えさせられる、とても参考になることだなと思いつつ、今、特に4年生の皆さんは、大学を巣立とうとしているときに、たどり着いた自分が持っている分野とか専門というものとフィールドとの関係の中で、フィールドの中で自分の専門が持っている可能性の複合性とか深さとか、あるいは自分の専門だけじゃなくてほかの専門の人と協力することの価値とか、そういうところにたどり着かれたような印象を持って伺いました。
 ここで最初のところに戻るわけですが、高校生に、大学の4年間をかけてだんだん実感として分かってきたこと、納得してきたことを、できれば高校から大学進学の段階でも伝わると良いのではないかと思います。高校生が思っている「分野」というものは、ともすれば表面からとらえて比較的固定的に認識されがちなのではないかと思います。将来これこれの分野で活躍したいと思ったら、その領域に結びついてイメージしやすい特定の学部や学科の専門を思い浮かべて、それしか選択肢が見えてこない傾向があるのではないか。それに対して、今日、4年生の皆さんが伝えてくださったことからは、ひとつひとつの専門がもっている深さもあるし、他方でひとつのフィールドには多様な専門分野から関わっていくことができる。むしろ複数の分野の専門家が協力し合うことの意義があるということが見えてきます。大学生として自分の専門を決めた上でフィールドにたって学ぶと、そのフィールドだったらこんな専門からでもアプローチできるし、こんな専門の人はもっとこういうように役に立っているよというようなことも見えるようになった上で、自分が選んだ学部・学科での学びはこうだな、だから自分はこういうキャリアを行こうかなというように針路を選択できるようになって社会に巣立っていこうとされている。そこにたどり着く4年間トータルをできるだけうまく高校生に伝える工夫というのがあるとすごくいいんだろうなと思って伺いました。
 他方で、大学としてはこういうことで、うちで学ぶと学生たちはこのように認識が深まって、学びが深まって、例えばこのようなことが見えてきますということを、針路を選択しようとしている高校生に対して可視化して発信することが大学の責任として問われているなと思うんです。そんな観点から、分野ということについて、ちょっとコメントをいただければなと思って発言いたしました。
【大森座長】  では、堀越特別委員。
【堀越特別委員】  共愛学園前橋国際大学の堀越です。
 高大連携についてちょっと話させていただくのですけれども、私が一番行っていた市立太田高校というのは商業科のコースの高校生たちをサポートするというところで、私も実際に商業高校出身で、高校生がとても悩んでいることとか大変だなと思うことは自分も経験してきたことで、そこで打ち解け合うことで交流が増えたというのもあったりして、私自身は今、情報経営コースという本学のコースに入学しているのですけれども、商業高校の勉強をもっと深く、先ほど言っていた深みというか、もっと深く勉強したいと思って入学しました。先ほど齋藤さんも言ったのですが、いろいろなコースが本学にはあって、自分は今、経営学でビジネスプランを考えたり、マーケティングについて考えるゼミに所属しているんですけれども、例えば心理・人間文化コースで心理学を用いた授業というのも情報・経営を学ぶ私も履修できるようなカリキュラムになっていて、学んだ心理学を例えばマーケティングに生かしたりとか、あとは国際系の、例えば世界情勢を知ることでこのビジネスプランは世界にも行けるんじゃないかみたいな、想像力が膨らむじゃないですけれども、例えばずっと経営学の勉強、マーケティングの勉強だけだとそこだけの視野になっちゃって、もっと周りを見られるのにみたいなところは、本学に入学していろいろな視野が広がったなと感じました。
【廣瀬委員】  高大連携で市立太田高校の生徒さんたちと交流の機会を持っていらっしゃるということなので、例えばそういうところではそんな話を伝える場面というのはあったのでしょうか。
【堀越特別委員】  直接的に「こういうことを学べるよ」というようなことはなかったのですけれども、ビジネスプランコンテストの参加が市立太田高校の生徒さんはあり、それは私のゼミも全員が経験していて、そこで、多分さっき言った自然にそういう考えになっているので、教えるときも心理学のこととかも無意識にもしかしたら話していたかもしれないので、この授業でこう学べるよというのはちょっと言えていなかったのですけれど、もしかしたらあったかもしれないです。
【廣瀬委員】  ありがとうございます。
 
【齋藤特別委員】  私は堀越君とは逆になって、心理・人間文化コースに所属してはいるのですけれど、実際に就職先も心理とは特に関係ないといったらあれですが、心理を活用して主に学んでいくとか、主に働いていくというような職種に就くような予定ではなくて、もともと入学した当初は心理を学びたくて入ったのですけれど、地域に対して課題を見つけて課題解決をしていくというゼミに所属することができて、私は心理というより、前橋市にある課題を解決するための研究を進めているところです。
 実際に私は参加できてないのですが、知人から聞いた話で、私の出身高校は普通科の高校ですけど、そこで今大学に通っている先輩や、高校を卒業して就職した人を招いて話を聞こうみたいな会が開設されていて、そこでは大学でどういうことを学ぶのかとか、自分が大学に上がるときにこういう目的で入ったけど、実際に大学で勉強していく中で、自分の道は違うかもしれないというので違う道を選択するようになったよという話をしてきたという話を伺ったので、私の出身高校の直接の話にはなってしまうのですけれど、高校生に伝える機会は比較的あるのかなと私は思います。
【廣瀬委員】  ありがとうございます。
【大森座長】  少し時間が超過していますが、最後にということで縣委員。
【縣委員】  すみません、時間が過ぎていますけれども、大きく二つあります。私は静岡県の立場でございますので、県の立場で少し御質問させていただければと思います。
 まず、洲本市さんに。この会議の中でも地域構想推進プラットフォームということでこれまで議論してきて、これから文部科学省でも補助金をつけていただいて、来年度以降具体化していくということになると思うのですけれども、洲本市さんの発表の中で、プラットフォームに期待することとして、既存のプラットフォームと連携した事業展開ということが記載されていますが、現時点で既存のプラットフォームと具体的に何か連携されていることがあるのかということと、今後、地域構想推進プラットフォームがどういう単位で構築されるかまだ分かりませんけれども、そうなった場合に洲本市さんとしてどういう関わりを具体的にしていくのかという辺り、これは藤岡さんへの質問になるのかもしれませんけれども、洲本市さんは13年取組をされているということで、かなり独自の取組が進んでいるのかなと思いますので、プラットフォームの中でどういう位置づけになるのかなというのが一つあります。
 もう一つは、私は県の立場なものですから、学生さんの話を聞いていて、大学の魅力を高めていくであるとか、あるいは地域における学びということでいろいろ御発表されましたけども、都道府県との関係でいくと、学生さんの立場で県に何かこうしてほしいというような期待することがもしあれば、この機会にお伺いしたいなと思います。
 以上、2点です。
【大森座長】  では、お願いします。
【高橋特別委員】  洲本市です。まず、洲本市は既存のプラットフォームである大学コンソーシアムひょうご神戸さんには自治体会員という形で参画させていただいて、その中で洲本市をフィールドとするPBLのプログラムみたいなものを一緒にやりませんかというような応募、提案だとか、もしくは今回の地域構想推進プラットフォームを一緒にやっていきませんかというようなことは、実はもう話をしている最中です。
 実は大学都市神戸産官学プラットフォームさんのほうも、今日は藤岡委員としっかりお話しできればなと思っていたところで、この二つの既存のプラットフォームとしっかり連携していきたいと感じておりますし、洲本市がフィールドとして、そういった地域づくりに関わる学生さんがどこで活動するんだといったときに洲本市が真っ先に手を挙げて、プラットフォームの活動を一緒になってやっていきたいと考えているところです。
【藤岡委員】  ちょっといいですか、すみません。
 ありがとうございます。神戸市と洲本市は連携協定も結んでおりますので、プラットフォームとしても連携してやらせていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
【高橋特別委員】  よろしくお願いします。ありがとうございます。
【大森座長】  学生さんはどうでしょう、お一人かお二人か、県に対して期待することを。
【雨宮特別委員】  私が所属しているゼミは、市町村単位での研究協力ということで依頼を受けて、高校へ出前授業や、地域の研究のお手伝いみたいなものを研究室単位でしているのですが、県単位というのはなかなかなくて、県からの依頼であれば県内の大学との交流もできると思うんです。なので、市町村単位で何市と何大学というものは現在もあると思うのですが、そこからさらに県単位での交流ができれば、もっと大きな活動もできるのではないかなと思います。
【大森座長】  つまり、県内大学を結ぶ役割を県に担ってもらえるといいなということですかね。
【雨宮特別委員】  そうです。
【縣委員】  ありがとうございました。静岡県も東部・中部・西部ということで、伊豆も含めてかなり広域な県なものですから、地域性もあって、プラットフォームをどういう形で構築していくかというのは、今まさにいろいろ議論しているところですけれども、どういう形でやろうかなと思っています。今、学生さんからお話があったような取組も、具体的な取組としてプラットフォームの事業として明確に位置づけてやっていくことができればいいのかなと思っています。どうしても大学と市との個別の交渉みたいなことにならざるを得ない部分があると思いますので、それを県単位でいろいろ広域的にやっていくことができればいいかなと思いますので、プラットフォームを構築していく上ではそういう実装していく部分がないとなかなかいい形ではいかないかなと思っていますので、そんなところで考えています。
【大森座長】  ありがとうございます。
 学生さんの今日の発表を聞いていても、あるいはいろいろな地域に行っても、なぜかということを本当は聞きたかったけど時間がないのでやめますけど、ほかの大学の学生との交流というのを結構望んでいるんです。自分たちの大学がよくて入ったはずなのにほかの学生と交わりたいみたいな、それはプラットフォームの大きな役目だなと思っています。
 最後に小原特別委員、お待たせしました、よろしくお願いします。
【小原特別委員】  時間のない中、ありがとうございます。二つ質問させてください。
 一つは、齋藤特別委員の御発表の最後のほうにありました現状の課題として、都市部学生に偏った支援設計、それから地方大学生の活動が想定されていない制度とあります。今日は課題を恐らく解決できる方々がお集まりと思いますので、どういうことが具体的に課題なのかを教えていただければと思います。
 もう一つは、御発表の中や質疑の中で幾つかあったかとは思いますけれども、今日御発表された方、特別委員の方々に共通するのは地元や大学への愛だと思います。そういう学生さんが増えていけば、この会議の目的も大体達成されるのだろうと思います。御発表や質疑の中で言い足りなかったことや、自分たちがどうして地域や大学を愛することができたのかという御経験、もしくは、学生さんとしてこの点に対して足りないというものがあったら御披露いただけるとありがたいです。
 以上、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございます。
 それでは、齋藤さん、いかがですか。
【齋藤特別委員】  齋藤です。国に求められる役割と書いているので行政っぽくなっていると思うのですけれど、どちらかというと企業さんだったりとか民間への話になるのかなと思うのですけれど、都市部と地方にある企業の格差といったらあれですけど、有名な企業さんというのは結構都市部に集まっていることが多くて、実際に連携するときに、地域の大学よりも都市部の名のある大学のほうが協働しやすかったりするというところに私は結構難しさというのを感じているところがあって、地方の大学でもある程度認知度があれば地方ではすごく関わりやすく、企業さんと連携ができるのですが、都市のほうに出て企業と協働したいとなったときに難しさがあるなと私は感じていて、これを書かせていただきました。
【大森座長】  なるほど。何を言うのかなと思ってどきどきしながら聞いていたのですけれど、これはどちらかというと企業連携のときに、都市部の大きな企業さんはどうしても都市部に偏っているよねという、見てもらえていないよねという感じがあるということですね、分かりました。
 それから、地域でどなたか、どうでしょう、何で自分たちの大学をいいなと思って、雨宮さん、お願いします。
【雨宮特別委員】  まず、地域が好きになったきっかけというもので、私の地元の話になるのですが、私が住んでいる長野県諏訪地域はすごくお祭りが多い地域で、もともと地域住民と関わる機会が多くあったことから諏訪地域、自分の地元が好きだなというものがあって、あまり山梨のことをそもそも知らない状態で入学して、何で山梨が好きになったかというと、やっぱりこういったMiraiプロジェクトという関わりがあったからというのがあって、もともと山梨にはあまり私は興味なかった状態で入学してしまったのですが、この活動を通して、こんな産業があったんだということとか、こんな観光地があったんだということを知る機会があったから山梨という地域を知って好きになることができたので、やっぱり知る機会が必要だと思っています。ただ普通に入学して授業を受けているだけだとそういう機会はなくて、こういう機会、Miraiプロジェクトという活動があるよということを周知して、学生の人にもっと興味を持ってもらい、参加してもらうということが必要かなと思いました。
【中村委員】  頑張ります。
【大森座長】  学長が隣で静かに「頑張ります」と言っています。
 それでは、午前の部はここまでとさせていただければと思います。すばらしい御発表をしていただいた特別委員の洲本市、学生の皆さん、本当にありがとうございました。
 それでは、一時休会として、議題2は12時30分より再開したいと思います。ありがとうございました。
( 休  憩 )
【大森座長】  それでは、定刻になりましたので会議を再開したいと思います。午後はどちらかというと大人のプレゼンテーションをしていただくということになろうかと思います。
 議題2としまして、関係課、関係省庁から令和8年度における地域大学振興、あるいはそれに関わる取組等について御説明いただきたいと思います。
 まずは、大学振興課から地域大学振興に関する有識者会議における議論及び令和8年度地域大学振興プラン(案)及び第1回日本成長戦略会議人材育成分科会について、説明をお願いします。一通り御説明いただいた後、皆さんで御質問や意見交換ということになろうかと思います。
 それでは、大学振興課からよろしくお願いします。
【石橋大学振興課長】  大学振興課長の石橋でございます。大人のプレゼンをしっかりとやれるようにしたいと思います。このあと続かれる各省庁の皆さんもよろしくお願いいたします。
 私は、資料2-1と資料2-2を用いて御説明させていただきます。ちょっと多めですけれども、はしょりながらいきますのでよろしくお願いいたします。
 資料2-1ですけれども、これはまさにこの会議で御議論いただいたことをまとめているということでございますので飛ばしまして、4ページ目を御覧いただければと思います。今年度はこのような議論をしてきましたという振り返りのところでございます。
 まず、地方創生のための地域の産学官金等の連携促進が非常に重要ということを言っていただいたということでございますし、5ページ目を見ていただきますと、地域アクセス確保を図るための大学間・地域関係者間の連携促進が鍵になるだろうと。
 それから、6ページ目はコーディネーター等、また先ほどからも議論になりましたマネタイズのところ、これをどのように構築していくのかというのが非常に重要である。
 そして7ページ目、まさに地域での学生さんたちの学びの機会の確保をやっていくとともに、大学それから先生方の評価の在り方も考えていかなきゃいけないのではないかということを御議論いただいてきたというところでございます。
 めくっていただきまして、10ページ目からは令和8年度に地域大学振興をどう進めていくかというプランの内容でございます。今日ぜひ御意見をいただきたいのは、来年度に向けて予算を、国会ではこれから議論ではございますけれども一旦案として取りまとめられておりますので、それに対してどういうことを進めていけばいいのかと、ぜひ今日は特別委員の学生さんも含めてコメントをいただければと思っております。
 その点は12ページからになります。令和8年度の取組というところでございますが、ちょっと前後して恐縮ですけれども、14ページ目がまさに予算事業そのものになっておりまして、「地域構想推進プラットフォーム」構築等推進事業ということで7億円確保できております。これは10件×7,000万円程度ということでさせていただきたいと思っておりまして、もちろん10件というのは大きな数ではないんですけども、まずは本当にいい事例を生み出して、それを横展開できるような取組にしていきたいなと思っております。
 ちょっと戻っていただいて恐縮ですが12ページ目を御覧いただければと思います。下のところに採択方針(案)ということで4点挙げさせていただきまして、これだけではなく、これよりももっとこういうことも追加すべきだということも含めて御意見をいただければと思います。
 一つ目でございます。人材需要とか産業界等のニーズを、まずプラットフォームの中ではしっかりと把握していただく必要があると思っております。その上で適切な組織、また連携体制等を整備いただくということが必要かと思っております。
 それから、丸の二つ目でございますけども、今日も高校との連携、場合によっては小中との連携ということを大きなテーマとして出していただきました。高校改革との関係ですとか、地域公共団体、地域産業界など多様な方々との連携で地域アクセス確保や人材育成の取組を展開するというところ、今日の学生委員の方々からいただいた他大学との連携などもここに入ってくるのかなと思っております。
 それから、三つ目はコーディネーターも含め、またこのようなところをどうマネジメントしていくべきかということで、どういう組織づくりが必要かというところでございます。
 最後ですけれども、他地域の地域構想推進プラットフォームや大学等との連携ということもやっていただく必要があるのではないかということで、一旦4点を挙げておりますが、さらに付け加えるところがありましたら、ぜひ御意見をいただければと思います。
 それから、ちょっと進みまして15ページを見ていただければと思います。今日この後御紹介いただく他省庁さんの取組も並べさせていただいておりますが、これらの取組は文部科学省、大学、教育、研究という分野だけではなく、まちづくりを含め、また産業との連携というものを考えていきますと、他省庁さんとの連携は不可避と思っております。今日この後御説明いただきますけれども、この辺りもしっかりと連携して施策を進めていければと思っております。
 16ページを御覧いただければと思います。これは都市部大学と地方の大学の連携という予算でございまして、またちょっとめくっていただいて17ページを御覧いただければと思います。これは小さめの予算になってしまったんですが、3件×2,500万円程度ということで取り組みたいと思っておりまして、これはむしろ都市部に学生さんが一旦集まってしまった際に、その後どう地域をフィールドとして地方と都市部の交流を進めていけるかというための予算でございます。先ほど学問分野がないというようなお話も学生さんからいただいておりましたけれども、こういうことも含めて、この連携の中で何を生み出していけるかということは非常に重要になってくるかなと思っております。
 また戻っていただいて恐縮ですけれども、16ページのところで採択方針(案)、これも三つ挙げさせていただいておりまして、都市部大学において、地方と連携していただくためにどのようなプログラム、また推進体制が必要かということ。
 それから、本事業で実証しようとする取組が、学生さんの教育研究や将来選択の機会にどう寄与するかということもきちんと確認できればと思っておりますし、さらにはプラットフォームとの連携も必要ではないかということで書かせていただいておりますが、これについても御意見を賜れればと思っております。
 それから18ページは、これはどちらかというと仕組みの話でございますけれども、地域でアクセスをしっかりと確保していくためには、地域アクセス確保特例制度なども使っていただいて、大学等の連携で、例えば教員数とか、科目を持ち寄るとか、そういうところについて助け合っていただくような仕組みも準備しておりますので、これも御活用いただければと思っております。
 少し飛ばさせていただきまして23ページですけども、それ以外の取組として大学等連携推進法人制度の普及、それから発展的な活用のための取組であったりとか、24ページでございますが、先ほど学生さんの取組の見える化は非常に重要だということでございましたので、このような実際の具体的な事例であったりとかコーディネーターの在り方なども、しっかりと私たちが情報収集して発信していくということにも取り組ませていただければと思っております。
 非常に簡単でございますが予算事業については以上になりますので、また後で御意見を賜れればと思います。
 加えて、資料2-2のほうを御覧いただければと思います。高等教育改革に向けた検討資料ということでございまして、これは今週月曜日に文部科学大臣をヘッドとするタスクフォースが開催されまして、そのときに御説明させていただいたものになります。高等教育の部分は文理融合、理系転換をどうやっていくか、それから地域大学の振興、そして高等教育の質の向上という大きな3本柱で議論されておりましたけれども、簡単に御説明させていただきます。
 めくっていただきまして、今後の人材育成システム改革に向けてということでございますけれども、大学進学者数の将来推計でこれだけ減ってくるということを考えていく中で、産業構造をしっかりと意識しながら、地域そして日本全体を支える人材をどう育成していくか、そのときにAI、それからデジタルという人材は不可欠であろうということと、それから学修の質と量をしっかりと上げていく、そして、今日御参加いただいている学生委員の皆様は非常に学問分野がバランスよく御参加いただいているんですけれども、文理融合ということは非常に重要になっておりますので、このようなことをしっかりと進めていきたいと考えております。
 地域のところだけ少し御説明いたしますと、9ページ目以降になります。9ページ目は都道府県別の大学進学者収容率で、このように見ていただくと京都と東京が突出しているという状況でございます。あと、今日堀越特別委員が御紹介くださった10ページ目のデータを見ていただきますと、都道府県別流入・流出者数というのはこういう状況であると。この現状を踏まえながらということですが、11ページには生活維持サービスの充足状況というのは実はこういう状況があって、東京だけが白いということで、ほかは足りていないという状況ですので、この実態をどう若い学生さんたちとも一緒に支えていくかということが必要になってまいります。
 その流れからプラットフォーム、それから今申し上げたような事業をどうつくり込んでいくかということは、今日ぜひ御意見を賜れればと思います。
 私からの説明は以上でございます。
【大森座長】  ありがとうございます。
 続いて、初等中等教育局から高校教育改革について、御説明をお願いいたします。
【橋田初等中等教育局参事官】  高校担当参事官の橋田でございます。よろしくお願いいたします。私のほうからは、資料2-3を用いまして高校教育改革をめぐる状況について説明させていただければと思います。
 資料をおめくりいただきまして、1ページ目を御覧ください。高校改革の背景の一つでは、いわゆる高校授業料無償化の動きがございます。令和8年度から私立加算額を45.7万円に引き上げて、また収入要件も撤廃することに伴いまして各方面から私学シフトが進むのではないかと、公立高校への影響が懸念されるのではないかということで、この資料の中では自民・公明・日本維新の会の3党合意の内容でございますけれども、右下のほうにございますように、その中でも高校教育の振興を含む人材育成システムの改革について、高校・大学・大学院を通じた改革が必要であるということ、さらにその中で公立高校や専門高校等への支援の拡充という中で、次の2ページの左上にございますように公立高校については地域のそれぞれの人材を育成し、高校教育へのアクセスを保証するという重要な役割を担っていることを踏まえ、その振興を図るということ。
 さらに国においては、「高校教育改革に関するグランドデザイン2040(仮称)」を今年度中に提示し、都道府県では地域の実情に応じて実行計画を策定・実行すると。さらに国においては、各都道府県の取組を支援するため、交付金等の新たな財政支援の仕組みを構築することに加え、緊要性のある取組等は先行的に実施するという方向性が盛り込まれたところでございます。
 その上で、資料の3ページからでございますけれども、こうした状況も踏まえまして、昨年11月に文部科学省で高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)の骨子を示したところでございます。既に関係団体ヒアリング等は済ませておりますけれども、年度内のできるだけ早期にこちらを確定させたいと考えております。
 まず、グランドデザインの背景につきましては、社会状況の大きな変化「2040年問題」として、少子高齢化、あるいは労働力需給のギャップ、理系人材の不足という中で、高校生が希望する大学へ進学し、就職し、生涯を通じて幸福に暮らすことができるよう、高校・大学・大学院に至る一体改革により強い経済や地域社会の基盤となる人材育成を実現していこうというところでございます。
 視点を三つ示しておりまして、それに基づいて少しポイントのところを説明させていただきます。
 3ページ目の右側でございますけれども、高校改革の方向性の視点1といたしましては、AIに代替されない能力や個性の伸長ということで、取組の方向性といたしましては個々の生徒の学習ニーズへの対応等に向けた教育課程の柔軟化、デジタル技術の活用、校長のリーダーシップの下でのスクール・ミッションに基づく学校運営や教育活動の改善、公表の仕組みの構築、高校入試の多面的評価、さらに高校までの学びの成果を適切に評価できる大学入試の検討、主体的・自律的に学修するための環境構築、厳格な成績評価等による「出口における質保証」の改善を大学に促し、高校教育から大学教育までを通じた一貫した改革といった、高校と大学が連携しながらこういう内容を盛り込んでいるというところでございます。
 続いて資料の4ページを御覧ください。視点2の我が国の社会・経済の発展を支える人材育成のところでございますけれども、取組の方向性にございますように理数系やDXに関する関心の向上、探究・文理横断・実践的な学び、さらに理数・デジタルの素養と文系的素養の両方が重要であるといったようなところや、普通科に偏った学科構成の見直し、専門高校の機能強化・高度化等の取組と、大学教育における取組を有機的に連携・連動させていくという内容も盛り込まれているところでございます。
 視点3につきましては、一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会・アクセスの確保でございますけれども、この取組の方向性にありますように、全国どこにいても学びが保障されるよう、小規模校を含む学校間連携や遠隔授業の推進等の内容を盛り込んでいるところでございます。
 下の米印にございますように、最終のグランドデザイン本体の中では、いわゆる理系人材の育成や専門高校における人材育成等に関する目標設定も盛り込んでいきたいと考えております。
 資料の5ページを御覧ください。高校教育の充実に向けた支援の中では、改めて公立高校への支援の重要性に触れつつ、本グランドデザインを踏まえ、都道府県において実行計画を策定し、交付金により支援するということ。
 実行計画の策定に当たっては、都道府県の知事、関係部局、地域の関係者や産業界と十分に連携・協働というところで、今ここには大学の名前は出てきておりませんけれども、確定版の中ではそういった大学との連携というのもしっかり盛り込んでいきたいと考えております。
 また併せて、交付金に先立って、今回高校改革の基金の設置に取り組むことになっておりますので、その点についてはまた後ほど説明させていただきます。
 資料の6ページでございます。今後、令和9年度以降の追加的な支援としては交付金の創設も目指しておりますけれども、その中では専門高校の機能強化・高度化、普通科改革を通じた特色化・魅力化、地理的アクセス・多様な学びの確保ということで、こうした取組を軸に進めていきたいと考えております。
 資料の7ページを御覧ください。こちらは令和7年度補正予算で獲得した基金、約3,000億円というところでございます。従来、公立高校の支援は、都道府県の一般財源の中で取り組んでいただくという中で、国費をこれだけ獲得したというところでございます。
 そうした中で各都道府県に基金を設置して高校改革を先導するパイロットケースを創出し、この取組・成果を域内の高校に普及していくというものでございます。
 三つの類型がございます。アドバンスト・エッセンシャルワーカー等の育成支援については、技術革新のスピードが加速する時代に適した課題解決能力の獲得に向け、探究的・実践的な学び等の実現、真ん中の理数系人材育成につきましては、理数的素養を身につけつつ、自ら問いを立て、解決する研究を行う高等教育を見据えた文理融合の学びを実現するということ。右側の多様な学習ニーズに対応した教育機会の確保につきましては、人口減少地域に魅力ある学びの選択肢を増やすという中での地域の教育資源を活用した学び、遠隔授業を活用した学びの実現というところでございます。
 さらに、取組内容例にございますように、学ぶ意欲のある高校生が放課後等を活用し、学校と地域の連携による学力向上・学習支援のための取組、多様な進路に向けた支援を行うこともこの中では想定しているところございます。
 資料の9ページを御覧ください。こちらは都道府県における連携体制でございます。改革を先導する拠点、また今後の実行計画に向けては、先ほど申し上げたとおり教育委員会のみならず、特に大学等の高等教育機関も含めてということで、石橋課長からもございましたとおり地域構想推進プラットフォームとの連携をしっかりと意識しながら取組を進めていきたいと考えております。
 資料の10ページを御覧ください。こちらは別途取り組んでおりますDXハイスクールでございます。令和7年度補正でも52億円を獲得したところでございます。こちらは高校段階でのデジタル人材育成というところで、そのための環境整備の経費でございます。これまで約1,200校が取り組んできていたところでございますけれども、追加的な新規採択校100校も含めて経費を獲得したところでございます。この取組についても、大学の皆さんの協力を得ながら取り組んでいるところでございますので、こうした取組と併せてしっかり取り組んでいきたいと考えております。本日この後、皆様方にはぜひこの高校、大学との効果的な連携・協働の観点からの御意見を頂戴できればと思っております。よろしくお願いいたします。
【大森座長】  ありがとうございます。
 続いて、経済産業省経済産業政策局産業人材課から、産業人材育成政策について御説明いただきます。よろしくお願いします。
【今里オブザーバー】  ありがとうございます。経済産業省産業人材課長の今里でございます。資料2-4に基づきまして御説明させていただきます。
 ただいま文部科学省からもお話のありました、2040年にどういった産業構造、就業構造になるかという分析を経済産業省のほうでさせていただいております。こうした結果は文部科学省や厚生労働省とも連携させていただきながら問題意識をシェアして、具体的な政策に落とし込んでいこうということでつくってございます。
 2ページ目を御覧いただければと思います。こちらが全体像でございます。2040年に向けて、就業人口全体は6,700万人から6,300万人ということで大幅に減少いたします。一方で、今政府が進めております成長戦略に従って国内に必要な投資を実現していくことで、こういった人口減少下においてもきちっと経済成長ができるというのがまず一つのメッセージでございます。ただし、そういった経済成長を実現していくためには、現状のままの人材供給を続けていると人材の質・量において大きなミスマッチが生じ得ますので、このミスマッチについて数字として分析しております。
 具体的な職種ということでは、AI・ロボットを使う人材が340万人規模で足りなくなると、また現場の人材につきましても260万人規模で不足するということでございます。これを学歴でさらに分解いたしますと、全体として高校、高専、大学の各段階において理系の学びを備えた学生さんの輩出ということが極めて重要になるということでございます。
 3ページ、4ページはそれを細かく分解したものですので少し割愛をさせていただきまして、次は5ページ目でございます。これをさらに地域に分解するとどうなるかという分析でございます。こちらを御覧いただければと思うのですが、東京圏において事務職が大量に余剰になります。一方で、地域においては現場系の人材が幅広く不足するという数字になってございます。我々としましては、こちらの数字を踏まえたメッセージとして、これまで東京に全て人が取られてしまうのをどうしようかという議論になっていたわけですけれども、むしろ今のままいくと東京も職のない事務職・文系を大量に抱えるリスクがあるということだと思います。一方で、地域においてこれから必要になる人材をきちっと育てることができれば、この人材をむしろ地域にとどめて地域の活力にすることができるということですので、これから地域においての取組を強化していく必要があるのではないかと考えてございます。
 6ページ目はそれの学歴をさらに細かく分解したものでございます。
 次に、1ページ飛ばしていただきまして8ページ目でございます。こういった問題意識に基づきまして、文部科学省、厚生労働省とも連携させていただきまして、地域ブロック単位で地域人材育成構想会議というものをこれから開催させていただこうと思っております。こちらの問題意識としましては、私が今プレゼンテーションさせていただきましたような数字を、よりブロック単位に詳細に分解したものを議論の材料として提供させていただいて、それぞれの地域で、特に我々経済産業省としては経済界に対して、人手不足である中において、これから一歩前に踏み出てきちっと人材育成にコミットして取組をしていただきたいというメッセージを、しっかりと地域に伝えていきたいと思っております。
 こういった取組の上で、先ほど文部科学省からも御提示いただきました、今日の議論の材料でもありますプラットフォームでの具体的な取組につなげていく、あるいはプラットフォームでなくても、例えば今半導体では業界団体主導で全国のそれぞれブロック単位で人材育成していますが、こういう取組をさらに促していく、あるいは商工会議所さんと連携した形での取組を促していくと、こういう形で地域の人材育成を進めていければと思ってございます。こういった形で各省が連携しながら、将来を担う人材育成に我々も取り組んでいければと思っております。
 私からの説明は以上でございます。
【大森座長】  ありがとうございました。
 続いて、経済産業省イノベーション・環境局大学連携推進室から、産学連携・人材育成関連支援について御説明をお願いいたします。
【川上オブザーバー】  続きまして、経済産業省大学連携推進室長の川上と申します。資料2-5、産学連携・人材育成関連支援について、二つ御紹介します。
 一つは産学連携拠点形成事業ということで、これまでも経済産業省は産学連携拠点の支援をしていまして、今日お話がありました愛媛大学の紙産業イノベーションセンターも昨年度補正予算で支援させていただいております。それをさらにパワーアップしたのが今回の補正予算の103億円ということでございます。
 支援する類型が二つありまして、一つは地域産業クラスター中核研究を支援するもの、もう一つは、今、国家として重要な技術領域として、17分野と6分野というのがCSTIから掲げられていますけど、そのうち国家戦略技術の6分野の研究を支援するということで、ありていに言いますと経済産業省版のWPIとか経済産業省版のCOI-NEXTといったものを目指して、産学連携に力を入れる大学の拠点をしっかりと支援していこうという予算でございます。これは産学連携の拠点そのものも支援するのですが、一番下のほうに小さい字で書いていますけども、契約学科というものも支援させていただこうと思っています。
 次をお願いします。契約学科の中身ですけれども、これを1枚にまとめたのがこのスライドでございまして、定義としましては、企業がお金を拠出して運営される学位プログラムでございます、学位については、学士、修士、博士を問わないということでございます。
 具体的には、まず産業界が専らお金を出していただくわけですけれども、先生として実務家として、社員を派遣していただく、大学からは他学部から兼任で先生を派遣いただくということで、最先端の教育研究環境の整備を進めるとともに、修了した学生の採用も視野に入れながら企業でのインターンシップ、PBL、産学共同研究への学生の参画といったものをいただきまして、教育内容の充実を図っていきたいということでございます。
 これは学生の支援、人材育成なので、企業には最低10年程度の中長期にわたりましてプログラムを設置・運営できる安定的な計画、そして資金提供いただくということでございます。
 今後の進め方でございますけども、NEDOの補助金、補正予算・当初予算の両方を用意していますし、あと予算が要らなくても経済産業省のお墨つきが欲しいというニーズもありますので認定制度というのも立ち上げたいと考えています。、契約学科の取組は日本ではまだ無いと認識しておりますけれども、まず1件目からしっかりと支援させていただきたいと思っております。
 次をお願いします。図にするとこのスライドのとおりということでございます。
 次をお願いします。もう一つは研究開発税制というものがございます。これは企業が研究開発費を投じた場合に、その何%かを法人税から控除できるということでございます。二つの新しい形をつくらせていただきました。一つは戦略技術領域型、右下にあります6分野について企業が研究開発する場合に40%の税額控除がされるというもので、もう一つは、大学が右下の6分野の研究をされる拠点を持っている場合、その拠点と企業が共同研究する場合には、例えば1億円投じた場合は5,000万円返ってくる、50%の控除率ということでございます。企業版ふるさと納税というのがありますけども、控除率が60%なので、それに匹敵するぐらいのインパクトということで、非常に強力なインセンティブをつくらせていただいたということでございます。
 次をお願いします。この研究開発税制には既存のものもあるのですが、こちらの運用の柔軟化も行っております。一つは、大学と企業が共同研究する場合は30%の控除になるのですけれども非常に使い勝手が悪いということで、手続の合理化をしました。
 もう一つは企業が博士号取得者を雇用される場合、その研究開発に係る人件費の20%の法人税が控除されるというのがありますけれども、こちらのほうも要件を緩和したということでございます。税制なので非常に細かいですので、もし御関心があればお問合せいただければと思います。
 経済産業省からは以上でございます。
【大森座長】  ありがとうございました。
 続きまして、総務省地域力創造グループ地域政策課から、ふるさとミライカレッジについて御説明をお願いいたします。
【鈴木オブザーバー】  総務省でございます。ふるさとミライカレッジという事業をやっておりますので、これの御説明だけさせていただきます。
 次のページを御覧ください。ふるさとミライカレッジは上の箱に書いてあるとおりで、若者の力を生かした魅力的な地域づくりや未来の地域づくり人材の育成を加速させるため、自治体が大学等と連携して学生のフィールドワーク等を受け入れて実施する地域課題解決プロジェクトです。まさに洲本市さんが既にされていて、今は幾つかの自治体さんとか大学さんがされているのですけれども、北海道から沖縄までいろいろな地域がございますので、全国的にこういったプログラムをつくっていっていただくことによって、特に自治体という組織と大学という組織がしっかり結びつくことで、例えば担当者の異動があって、いろいろ時代が流れていったとしても、しっかりと1回ちゃんと組織と組織が結びつく。そのことで、毎年毎年学生さんは替わるかもしれませんけれども、自治体と大学とが協働して地域課題解決というのを継続的に行っていければなと、そういったプロジェクトをふるさとミライカレッジとしてロゴまでつくって、流行らせていこうかと我々は思っておりますので、ぜひ覚えていただければと思います。
 特に、これから先は左下にあるとおり、この3月にオンラインのマッチングプラットフォーム、文部科学省の説明にあったプラットフォームとは異なり、オンラインで大学のページと自治体のページをそれぞれつくっていただき、お互いがお互いを検索してマッチングする仕組み。例えば自治体さんのほうですとこういった課題を解決してほしいというようなニーズと、大学さんは大学さんのほうで、うちの学生はこういったことに興味があるとか、うちの研究でこういうことやっているから、もしよかったらこういった知見を活用できないかというシーズ、それぞれお互いがオンラインのサイト上で可視化し合って、連絡を取り合ってマッチングにつなげていくといったものをつくっていく予定です。まだ今は最終の詰めを行っているのでサイトはお見せできないのですが、確実に今年度にできますので、できたらまた周知させていただきますが、洲本市さんとか、今日来られている大学の先生方もぜひ登録いただいて、さらに新しい地域とか新しい大学との連携というのを、これを通じて進めていっていただければなと思っております。
 右下には財政措置がございます。これは特別交付税措置がこのプロジェクトをした場合にはつきますということで、募集経費だったり受入準備だったり、あとは学生さんが来られたときの活動費、さすがに飲食費は対象外ですが、移動費とか宿泊費といったことについて自治体さんがお金を拠出していただく場合には特別交付税の措置の対象になります。洲本市さんは今年度も御活用いただいておりますが、こんな感じの財政措置も用意していますので、多くの自治体に取り組んでほしいなと思っています。
 次のページは国費の予算事業ですが、モデル事業は今募集中でございます。右側はまたさらに自治体と大学等のマッチング促進イベント、分かりやすいオンラインのプラットフォームを立ち上げますが、またリアルなマッチングイベントを今年やってみたのですけれども、80人ぐらいの会場で、30以上の大学と30以上の自治体さんが手を挙げてくださって、さらに大学以外の方もぜひ見たいということで、結構あっという間に枠が埋まるぐらいで、意外とこういうニーズがあるんだなということで我々も確認できましたので、そういうイベントなども来年度開催していって、より多くの自治体と大学との連携が進んでいくような形で進めていければと思っております。
 次のページ以降はモデル事業として採択したものの事例とか、あとは特別交付税措置の概要をもうちょっと詳しく書いたものとかを参考としてつけておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
 私からは以上です。
【大森座長】  ありがとうございました。
 それでは、国土交通省国土政策局地方政策課から、二地域居住について御説明をお願いします。
【酒井オブザーバー】  オンラインから失礼いたします。国土交通省二地域居住政策推進官でございます。我々は二地域居住政策というものに取り組んでおりまして、恐らく大学振興にも使っていただけるだろうなということで御紹介させていただきます。
 二地域居住は非常にウイングの広い政策でして、要は他の拠点へ動いて、かつほかの所に泊まってもらえれば全然オーケーですという感じでございます。
 二地域居住というと、よく「年間の半分ぐらい暮らすんですか」というようなことを聞かれるのですけれども、年間10日とか、2泊3日が何回かとか、そういったものでも全然いいなと思っていますし、同一県内とかの狭い地域、あるいは都市と地方だけじゃなくて地方と地方とか、都市と都市であっても二地域居住というのは全然オーケーだと思っております。
 これは何のためにやっているかといいますと、人口減少が進む中で、なかなかフルタイムで人を引っ張ってくるということは難しくなっているので、それは地域からすればなるべくシェアをして、パートタイムでもいいから、一時的でもいいからといって来てもらって、担い手になってもらったりしましょうねという感覚です。また、個人からすれば、1回きりの人生を様々なまちと様々な可能性を使って生きていくということを可能にする、学生さんであれば様々なキャンパス、教育機会を複合的に捉えながら生きていくということはあり得るだろうなと思っています。また地域からしても、学生さんもそうですし、あるいは大学の先生方もそうだと思います、あるいは大学の事務であったり企画調整を行う人材だったり、こういった者もフルタイム以外で、二地域居住で取りに行けるとなれば、いろいろな可能性が出てくるだろうなと思ってございます。
 例えば、我々の政策の中でのモデル地域の中でも、首都圏の大学の学生さんが、北海道の地域大学のほうに一部インターンなどで行って、その地域での商業体験とか就業体験をしてみた上で、学生としての知見にもなりつつ、今後の就職機会にもなるというようなお試しもされてございます。
 次のページをお願いします。こういったことを我々はどのように進めているかといいますと、制度としては昨年法改正して、政府全体として二地域居住を進めていくぞという話になっておりまして、地域においては計画をつくってもらい、また民間が非常に取り組んでいる分野の多いものでございます。エアラインさんとか交通事業者は当然移動が発生しますし、不動産系、観光系も需要が発生し、純粋にマーケットが広がるということで民間からかなり来てくれているものもあるのですが、同時に新しい働き方・生き方ということでスタートアップなどもかなり関心を持ってくれていますので、そういった民間を応援するという意味で、市町村長が指定するというお墨つきを与えるという法人制度を持っております。
 こういった制度面の支援もあるのですが、今日はプラットフォームが3回ぐらい出てきますけども、我々もシステムというよりは、場として機能するプラットフォームを用意しています。とにかくあらゆる事業者、あらゆる民間団体、自治体に関わる話であろうかなと思っていますので、とにかく集まってもらって様々な情報を一元的に共有する、そしてそれを我々国土交通省が一元的に担うということで政策を進めていければと思ってございます。
 なので、まさに今日、大学の皆さんにもお話ししていますが、様々な分野においても、地方創生の分野において様々に重なるので、教育は文部科学省ですけれども、各省庁のいろいろな分野に対してまたがっている部分があろうかと思うのですけれども、二地域居住の5文字さえ言っていただければ我々が一回引き受けますと、ワンストップで我々が引き受けて、予算も御紹介しますし、規制に関する相談も受け付けますと、このように進めていこうというのがこの二地域居住政策でございますので、様々な形で使えると思ったら使ってもらえればなと思ってございます。
 次のページをお願いいたします。そのために、6億円ぐらいという小さな予算ではありますが、隙間、隙間に使っていけるような様々なモデル事業の予算を持っておりまして、御参考に、次のページへ行っていただきますと、これが先ほど言ったお墨つき法人に対する事業者レベルではマッチングの支援というものを行っていまして、要は各法人さんたちが様々な自分たちの事業者、法人あるいはビジネスとして二地域居住にこう関わっていけるんだというモデルを、広域であれば数千万円単位、地域密着であれば数百万円単位のモデル事業として御支援していこうと思っているものでございます。
 また、次のページへ行っていただきますと、今度は官民連携ということで地域と事業者さんが一体となってやる事業に対するモデル事業というものも御用意しています。こちらではハードもいじれるので、小さな金額ではありますが隙間、隙間でいろいろなシステムの改修とかハードにも使えるということで使ってもらえればなと思っていまして、現状でもエアラインさんから人材マッチング事業者とか、様々なタイプの事業者さんにいろいろと御活用いただいているものですし、また大学さんにおいてももちろん使っていただけるものかなと思ってございます。
 次のページへ行っていただきますと、地方創生に関わる話ですので、各省庁に関係する予算をいろいろな形で使えるんだろうなと思ってございます。地方創生の場合、住まいが欲しかったらこういう空き家の支援があるんですよとか、宿泊がしたかったら観光のお話があります、足が欲しければ公共交通の支援がありますとか、あっちこっちに支援が転がっているのですが、対象先が市町村だったり、県だったり、事業者だったりとばらばらとしていて、横の課、横の事業者さんが持っているけど分からないということが非常に多いなと思ってございます。これらを一元的に我々が二地域居住で横串を通して連携していくということが大事だなと思っていまして、次のページ、よろしいでしょうか。
 まさにこのプラットフォームにおいては民間と市町村・自治体の両方に入っていただいておりまして、大学さんもちろんお入りいただけます、法人格さえあれば誰でも入れるというプラットフォームにしておりまして、この場において、先ほどの予算も含めて一元的に、各省庁横断的に全て我々が責任を持ってかき集めて予算を御紹介していく、あるいは規制の相談があれば受け付けると、こういった形で取り組んでおりますので、大学さんの中で、学生さんの中で地域と何かしたいなとか、何か使えるものがないかなと探すというだけでもプラットフォームに入っていただいて、動き回ってもらうときの様々なきっかけにしてもらえればなと思って御紹介させていただきました。
 ありがとうございます。
【大森座長】  ありがとうございました。
 それでは、資料2-8は紹介だけですか。
【石川地域大学振興室長】  紹介だけでございます。
【大森座長】  御説明いただいた皆さん、本当にありがとうございます。
 それでは、ここから意見交換の時間としたいと思います。今、各省庁から御報告いただいた内容についての御質問や御意見でももちろん結構ですし、それから文部科学省として次年度にこういう予算でやっていこうという説明がありましたけれど、もっとこうしたらいいんじゃないかとか、こういうことができないかというような御意見もいただけると大変ありがたいと思います。いかがでしょうか。まずは委員の皆さんからいただいてと思いますが。
 田中委員、よろしくお願いします。
【田中委員】  お世話になります。今日、この後に総務省の面談が入っているので途中で退席するかもしれないと思って、最初に発言させていただきます。
 地域構想推進プラットフォームですけれども、自治体の首長さんと一緒にやっていかないと、大きな流れの中で高等教育の在り方を考えていかないといけないので、知事さんをどれだけリクルートできるかというと失礼なんですけれども、一生懸命になってもらえるかというのがとても大事かと思っています。
 私は、公立大学のところで生活しておりますので、知事さんとはいい関係を築きながら、高等教育の在り方を進めていきましょうということでしているのですけれども、公立大学は総務省さんからの運営費交付金を頂いていますが、県独自が指導するとか、大学の運営企画に関与できるというところはやっぱり弱いと思います。国や市は文部科学省等々がしっかり教育も指導もされると思うのですけれども、県単位においては独自に大学がアイデアを出すか、県が宿題を出すかという感じになるのですけれども、全体として運営に対する強固な意見をつくっていけるかというと、そういう流れがないというか、仕組みがないんです。その意味においては、私どもは教育現場をしっかり担っておりますので、現場のほうから「こうなんです」と言っていきたいと思うのですが、ぜひとも文部科学省等々からも知事さん等々において、もちろん各知事さん方は御存じと思うのですけども、もうこういう時代なんですよというところを、現場からも、あるいは文部科学省からも知事さん方に情報提供をしっかりしていただいて、自分たちが腰を上げないと、なかなか現場単位の大学では利益関係が出てきますので、なかなか「おたくを減らしてください、うちを増やします」とか言えないんです。そうしたときに、大所高所の観点から「地域の高等教育をどう考えていくかというスタンスで考えていきましょう」というところで手を取っていかないと、このプラットフォーム自体の充実、実質化も難しいと思っています。そのときに中心になるのは地域をよく知る、地域を考える首長さん、知事だと思うんです。そこのところをぜひとも力を合わせてやっていただきたいなと思うところがあったので、まずそこを述べさせていただきたいと思いました。
 以上でございます。
【大森座長】  ありがとうございます。いわゆる自治体に対してのアプローチということで、それは本当に重要だなと思います。
 何かコメントはありますか。お願いします。
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。田中委員が御指摘のとおり、このプラットフォームをどのようにつくっていくかというときに、自治体と大学の連携は非常に重要だと思っております。我々も当然知事会、また市長会にいろいろとお話もさせていただいておりますし、例えば青森県の知事は非常にこの問題について思いを持って、今週月曜日のタスクフォースにもおいでいただいて、人口減というものは戦争とかパンデミックよりも非常に重たい、非常に深刻な事態になっているということをおっしゃっていただいておりましたので、それぞれの自治体でいろいろなお考えの首長さんがいらっしゃるのはもっともでございますけれども、しっかり連携していけるように、我々もそこはお話を続けさせていただければと思っております。
【大森座長】  ありがとうございます。
 縣委員、お願いします。
【縣委員】  静岡県の立場でお話ししますけれども、我々も県立大学を抱えておりますので、今田中委員がおっしゃったようなお話がありまして、県立大学に対して、地方独立行政法人ですので県としてなかなかそこにコミットできないというもどかしさはあるのですけれども、前回の会議でちょっとお話ししましたが、今年度、産学官連携推進会議を立ち上げましたというお話をさせていただいて、前回、石川室長にも御出席いただいて第1回会議を開催しましたという御報告をさせていただきましたけれども、第2回目を来週、2月5日に予定しております。この第2回会議では大きく二つの議題を予定しておりまして、一つは静岡県における高等教育のビジョンの方向性、基本的な方向性とか今後検討すべき具体的な取組などについて、いろいろ意見交換したいなと思っております。
 もう一つは地域構想推進プラットフォームの構築に向けた取組ということで、我々として現在想定している内容について意見交換を行いたいなと思っています。この産学官連携推進会議をベースに地域構想推進プラットフォームにつなげていきたいなと思っておりますけれども、県全体の高等教育の振興という面でいくと、県がある程度主導していかないといけないなと感じているところであります。そういう中で、各大学がどこまで自分事としてきちんとこの話に乗ってきてくれるかというところだと思いますので、我々としては、この会議を踏まえてきちんと県内の高等教育について考えていきたいと思っておりますので、静岡県としてはこんな姿勢で今取り組んでいるということの御紹介でございます。
【大森座長】  ありがとうございます。うらやましくお聞きいたしました。
 今田中委員がおっしゃっていただいたことはすごく大事で、文部科学省の会議で文部科学省の皆さんがいる前で言うのはあれなんですけれども、自治体において文部科学省からのお声がけというのは教育委員会のお話かなというように、実は高等教育局からだけれども、なじみとしては初等中等教育局と教育委員会の関係というところで、首長部局はあまりふだんお仕事を一緒にしないというところがあるかなと思っています、正直に言うと。なので、今日は総務省にお越しいただいているわけですけれども、本当にタッグを組んでいただいて、両方から言っていただくといいのかなとも思います。自治体でも、静岡県さんとかそれぞれ意識が高い自治体さんと、まだこれからかなという自治体さんと、これも地域間格差がここで起こってくるということが起こりかねないので、ぜひそのようにタッグを組んでいただいて、お声がけいただけるとありがたいなと思っています。よろしくお願いします。
 ほかにいかがでしょうか。
 中村先生、お願いします。
【中村委員】  ありがとうございました。情報提供に近いのですけれど、昨年の3月31日に国立大学協会から新たな将来像を出しまして、具体的なものをやっていこうというところで、将来像に向けた委員会が立ち上がって、その中に三つのプラットフォームができました。そのうち一つは地方創生のプラットフォームです。もちろん高等教育局長はじめ、国大協の総会においでいただいて御説明していただいているのですけれども、たまたま私はそこの代表になったので、ぜひ国大協のプラットフォームともしっかり組む、国大協からも発信しますけれども、ぜひ文部科学省からも公立大学、私立大学のほうにも発信していただければありがたいと思うし、一番大事なのは、各地域には国立と公立と私立の大学がありますので、そことの連携は本当に必要だと思っています。そこに関しても、もしよろしければ、ぜひ高等教育局のほうからお話をしていただければありがたいと思います。
 あともう一点は、経済産業省のお話についての質問です。産業人材育成のこの数字は非常に大変だったと思うのですけれども、予測というか、今は地域別に出ていますよね。地域別で出すことも大事ですけれども、一方で、今の時点では都道府県で出していただければ大変ありがたいなと思います。都道府県を越えてこれから先やっていくということも非常に大事ですけれども、その辺の可能性はいかがでしょうか。
【今里オブザーバー】  ありがとうございます。これはまさに全国のバージョンからブロックに分解して、そして今、都道府県別まで分解しているところでございます。ただ、どうしても統計とかデータの限界がございまして、正直なところ都道府県まで分解すると数字がやや不安なところがありますが、地域の方々に提供して、議論いただく材料としてぜひ見ていただきたいと思っていますので、都道府県別のものも公表できるようにしたいと思っております。
【中村委員】  ありがとうございます。ぜひお願いいたします。それが一番エッセンシャルワーカーの今後の確保において必要になってくると思います。このプラットフォームそのものも各都道府県によって形態が全く違ってくると思いますので、ぜひ出していただいて、まず県で、そして地域でという形でやらせていただけばありがたいなと思っています。ありがとうございました。
【大森座長】  ありがとうございます。私も同じく、今の都道府県別というのは大変ありがたいなと思っております。例えば日本経済団体連合会さんはもう少し広いブロックで考えるべきだとおっしゃっていて、そこは両にらみで必要かなと思うんですけど、経済産業省に出していただくというのは非常にありがたいので、ぜひと思いつつ、これは例えば都道府県の経産部局とかがやろうと思えばできる作業になりますか、それとも経済産業省でないといろいろなデータの把握の状況が難しいのか、どうなんでしょうか。
【今里オブザーバー】  ありがとうございます。これを実際に作業するにあたっては、かなり経済学的なモデルを裏側で組みまして、我々の経済産業研究所も一緒になってやっておりますので、一定程度アカデミックな知見がないと、独自にやるのはやや難しいということだと思います。
 ただ一方で、これから地域別に検討するにあたって、私の地域はもっとこの分野で頑張りたい、この分野でもっと投資をしようという議論があるかと思います。そういう議論に資するように、先ほどは時間の都合もあったので説明を割愛させていただきましたが、資料の14ページ目で示させていただいております。こちらは何かと申し上げると、今、我々は全国のシナリオから、それを全地域に分解したような数字として書かせていただいていますが、これを超えて、これからもっと地域はここで頑張るんだと、もともとの予想を超えて、我々はもっとインバウンドでサービスを頑張るんだとか、あるいはもっとエネルギーの洋上風力を頑張るんだと、こういうことを検討された際に、投資の規模に応じて、どの分野でどれぐらい地域に人材が必要かという計算のやり方自身は、これは割と簡易な計算式になっていまして、地域ごとに追加的な分析ができるようになってございます。したがいまして、地域で議論し、こういうところでもっとやりたいということであれば、このツールを使っていただくと、その地域にどれぐらいさらに人材需要が必要かということも検証いただけるようになってございます。
【大森座長】  ありがとうございます。地域構想推進プラットフォームの中では地域の将来の人材需要とか産業構造を見極めて議論しなさいと言っているのだけど、そこを地域であぶり出さないといけないので、そう思ってお聞きしたんですが、今の県単位ということと、投資の部分に関しては各地域でもやっていけるんじゃないかという心強いお話だったと思います。ありがとうございます。
 ほかに御質問や御意見はいかがでしょうか。
 では、私から、文部科学省の施策についてですけれども、プラットフォームの補助事業の予算を取っていただいてありがとうございます。課長から御説明があった10件×7,000万円ということで、これは決めの問題ということなのですが、7,000万円が大きいか小さいかというのもあるし、実際にプラットフォームを回していこうと思ったら、これでは足りないよというところも出てくるだろうと。
 でも一方で、私の肌感覚だと、本当に今各地でプラットフォームの立ち上げ機運が高まっている中で、10件なのかという辺りが悩ましくて、せっかくやろうと思ったけれど、これを取れなくても自分たちでやればいいんだけれどもというところでも、例えば少し額を落としてでも件数を増やすとか、あとは申請額によっては必ずしも満額じゃないとか、そういう件数が増える可能性というのはいかがでしょうか。
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。これはあくまでも積算として7億円をどう分配するかということをお示ししております。実際に各事業を実施していくために、それぞれのプラットフォームがどれぐらいかかるかという話は、また現実問題として精査しながらになるかと思っています。今日まさにこの会で、できれば10件より多いほうがいいんじゃないかという示唆をいただきますと、今度審査していただく委員会のほうで実際に審査をしていくときに、可能であれば少しでも増やしていけるように審査をして事業実施を決めていくということは可能だと思っておりますので、これが委員会としてのお考えということであれば、我々としてはそれに従って実際の審査に入っていきたいなと思っています。
【中村委員】  多分いろいろな形態があって一律ではない、本当にこれから先つくっていきますよという場合もあれば、今あるんだけどそこを強化していくとか、ある意味そこをもうちょっと常置的な機構にしていくとか様々な形態があると思うので、その幅、上限がここまでというよりも、一般的な補助金とは違っていて、場合、場合、ケース、ケースによって多分違ってくるのかなと思っています。
【大森座長】  お願いします。
【縣委員】  7,000万円という数字ですけれども、これまで議論になっているコーディネーターを例えば2人置くとか、あと会議をやるとか、そういうことだけであれば7,000万円もかかる話ではなくて、地域大学振興プランの中にも書かれていますように、人材育成方策を協議・実行するということが明記されていますので、これまでも私は言っていますけども、例えば協議するという形だけではなくて実質的な連携、あるいは具体に何を行うか、何を実行していくかというのが非常に重要になると思っています。もちろん会議とかコーディネーターの配置というのは重要ですけれども、コーディネーターがいて、実際にコーディネーターが具体的に活動するための経費、それから産学官が連携して取り組む具体的な事業、こういったものがないとなかなかいけないかなと。先ほど雨宮さんから午前中に話があったような全県的な取組といったものもこのプラットフォームの中で具体的にやっていくということがないと産学官の実質的な連携につながっていかない、プラットフォームの実質的な構築につながっていかないと思っていますので、人の配置にとどまらず、具体的な取組を支援するという形がプラットフォームの構築の中では重要かなと思います。
 それから、これは3年間の取組でございますので、3年たったら終わりということでは全く意味がないものですから、この3年間の中でどう自走できるようにしていくかというのが一つ重要なテーマかなと思いますので、この3年間の中で産学官が具体的に金銭面も含めて連携する形をつくっていくことが一つ大きな課題になるかなと思っています。我々も当然この地域構想推進プラットフォームの補助金を頂こうと検討しておりますので、また引き続きよろしくお願いいたします。
【大森座長】  この件数についてはどうですか。
【縣委員】  うちは取れると思ってやっていますけれども、10件というと地域性も考慮しながらということもおっしゃっていましたので、ある程度日本全国を見てブロック別にやっていくのかなと思っています。
 あとは、都道府県単位でいくのか、もうちょっと細かい単位でいくのか、あるいは日本経済団体連合会さんが言っているようなもっと広域でいくのかというのもありますけれども、基本的には都道府県単位でまずは考えていくのかなと。
 あとはより細かい地域で、洲本市さんのような具体的な取組が進んでいる地域があれば、そこは全体の中で少しパーツとして入れ込んでいくというような形になろうかと思いますので、十数件ぐらいがいいのかなと個人的には思います。
【大森座長】  ありがとうございます。
 藤岡さん、お願いいたします。
【藤岡委員】  神戸の地域連携プラットフォームとして、私たちは現在さまざまな取組みを進めており、来年度も高大接続に関するものを含め、多様なプロジェクトに取り組む予定です。大学間連携や産学連携は地域ごとに実情が異なり、さらに同じ地域の中でも業界や企業ごとに事情が異なります。また、大学も規模や設立形態、志向がそれぞれ異なるため、産学連携の現場では試行錯誤が続いています。そのような中でも、学生に地域社会の実情を知ってもらうためにも、産学連携による取組みを地道に進めています。
次年度のプラットフォーム構築等支援施策の制度設計に関しては、支援対象となる「地域」を県単位や市単位といった行政区分で固定的に捉えるのではなく、実際に産官学連携が機能するエリアや組織の実態を踏まえて検討していただければと思います。例えば県単位になると移動距離が非常に長くなり、学生にとって負担が大きくなる場合もあります。実効性のある取組みが可能かどうかという観点も重視していただきたいと思います。
また、入口の申請段階において画一的な枠組みを設けるのではなく、モデルとなり得る取組みを柔軟に選定していただきたいと考えています。採択後の評価は厳格であるべきだと思いますが、入口の段階では多様な取組みを認めていただきたいという趣旨です。私たちの取組みが採択されるかどうかは別として、市とその近隣エリアが連携して進めるような形も重要なモデルになるのではないかと考えています。
 私たちのプラットフォームでは、企業側からの認知も高まり、企業から「大学や学生と一緒にこういうことをやりたい」といった提案が増えてきています。特定の大学やゼミを指定するのではなく、企業側のテーマに応じて複数の大学の学生や教員が参加し、私たちが企業・大学・学生の間に入ってコーディネートしながら具体的な取組みへとつなげています。
こうした多様な形の連携も考慮していただき、文部科学省には、全国に波及するモデルとなる事例を選定していただければと考えています。以上です
【髙市特別委員】  SMBCの髙市でございます。今のお話で、総論的には多分チャレンジを後押しするということが非常に重要だと思いますので、私も、言える立場でありませんけれども、数はもちろん少しでも多いほうがいいとは思います。
 ただ一方で、資料2-1の12ページに、これはお伺いするのですけれども、中ほどの米印に取組の定期的な評価・改善とか、あるいは大学教員等の顕彰などPDCAというのは、この3年間なら3年間での期中のフォローというものに着目されたワードが出てきていると思います。これは非常に大事だと思っていまして、後押しする仕組みだからこそ広げていきたい、でも一方ではディシプリンが必要で、緊張感を持って、3年間は短いですから、そこで一定の進捗を見せなきゃいけない、そこに対してどういうフォローをしていくか、その辺もぜひ厳しさを持って文部科学省の皆さんには見ていただければなと思っております。よろしくお願いします。
【大森座長】  ありがとうございます。
 御意見をまとめると、10件掛ける7,000万円程度となっているのが、10件程度掛ける7,000万円程度ということになるのかなということでお考えいただければと思います。
 ほかに御意見はございますか。
 お願いします。
【山内委員】  地域構想プラットフォームにつきましては、産業界として大いに期待しております。今ございましたように首長の理解や予算採択の幅の議論、出口、これはおっしゃるとおりだと思います。商工会議所は基本的に市に立脚して各地に515あります。このうちプラットフォームは、10か所設置されるということですが、他の政府の会議で、広域連携の話が出ておりまして、地域経済圏とかを考えて全体の枠組みをどうするかということを考えると、広くても都道府県単位がいいと思います。
 これからプラットフォームが進む中において採択基準について、産業界からの立場から期待を4点申し上げたいと思います。
 一つ目は、産業界と協議会の実効性のある連携支援の確保がされているかということです。愛媛の紙のように地域の特性や強み、クラスターを支えるような技術、北海道の富良野でしたら観光、地域を牽引する企業、そのために必要な人材というのはそれぞれあります。こうした企業のニーズや学生のニーズ、親の理解も念頭に置きながらも、それがしっかりと教育カリキュラムに反映されるような仕組みが組まれているのかどうかということを気にしたいと思っています。具体的に言いますと、大学側としては行政とか産業界からの意見を受け止めるような仕組みがあるのかどうか、既存のプラットフォームもございますのでそことの連携もありますし、我々産業界が参画しやすいような体制が構築されているかということもあると思います。
 一方で、我々産業界側もプラットフォームで何が求められているかということを理解して、これは採用も含めて何かコミットしていくということも大事です。こういったことをしっかりと踏まえて計画を立てられているのかというところは意識していただければありがたいなと思います。政策普及に際しましては、これから申請が上がってくるので、ぜひ地元の商工会議所とか産業界の意見を聞いてもらいたいというところは促していただけるとありがたいなと思います。
 2点目は、産学官で地域にはそれぞれの主体がいますので、橋渡しするためには適切なコーディネーションが必要です。こういったコーディネーター的な機能がしっかり組まれているのかどうかというところも重要だと思います。コーディネーターについては、経済産業省でも議論されていますが、今日参加いただいています神戸市の藤岡委員であるとか、コーディネーターが既に活動されていますので、こういった方々をうまく使っていくということも大事だと思っています。
 あと、持続性の観点はとても大事だと思います。今日も第一部で議論が出ていましたが、3年間のモデル事業ということで、終了後にどういう形で維持・発展、自走させていくかということが大事です。我々も協力したいと思いますが、できる限り多様な財源確保とか、連携体制が設計されているかどうかというところも着目してほしいと思います。
 最後、四つ目ですけれども、地域の特性の創出ということも大事だと思います。モデル事業ですので地域の資源を最大限活用してということになると思います。ぜひ既存の枠組みにとらわれないような地域ならではのアイデアも、横展開していくことも大事です。こういった挑戦するような事業も、さきほど具体的な事業が大事だとありましたけれども、ぜひ期待したいと思っております。
 最後、このプラットフォーム内の議論で、初等中等教育段階から高校、大学と一貫して議論していくことが大事でありまして、経済産業省からも、先ほどありましたように地域の人材育成構想会議といった会議体も立ち上がってきています。そういった会議ともうまく連携を強化しながら対応していっていただきたいと思います。また、施策が乱立していますので、分かりやすいような形で使える施策も見せてあげるといいと思います。
 プラットフォームにつきまして、各府省庁から我々のほうにも「これに参画してくれ」とかいっぱい依頼が来るところがあります。地域で参画できる人は決まっていますので、同じ会議で一緒に議論するなど、うまく連携を取っていただけるとありがたいと思います。
 中間支援者の予算は、大事ですので確保していただければと思います。よろしくお願いします。
【大森座長】  ありがとうございます。文部科学省の中でも、今日御説明いただいたネクストハイスクール構想が始まっていったときに、ネクストハイスクールの中でも地域の産業界や大学等との連携とか、地域の将来人材需要とか、そういうことを観点に取り組みましょうということになっており、まさにこの大学のプラットフォームがやろうとしていることとイコールなので、このプラットフォームが1個県でできたら、そこに教育委員会も入って、大学のことも考えるし、高校のことも考えるということが一緒にできるんじゃないかなというような期待も持っています。逆に言うと二つつくってもしようがないのかなとも思っているので、初等中等教育局のほうでも、そういう県も出てくるということもウェルカムだと言っていただいてもいいのかなと思っています。
 もし何かコメントがあれば。
【橋田初等中等教育局参事官】  ありがとうございます。まさに先ほどの説明の中でも説明させていただきましたとおり、今回の取組というのは、地域構想推進プラットフォーム等の大きな動きも出てきておりますので、それとしっかり相乗りしていく、その中で教育委員会も関わっていくということで、我々としても働きかけていきたいと考えております。
【大森座長】  ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 私からもう一つ、今高校のお話があり、プラットフォームの採択方針の中の2番目の丸のところで地域アクセス確保という言葉は入れていただいています。ただこれが具体的にと言ったときに、裏側で言うと規模の適正化とか、これが書きづらいのは分かるのだけれども、でもそのことも真剣に、つまりこういう人材はこれぐらい必要だと言ったときに、このままの大学の姿でいけるのかという議論もしなければいけないのがこのプラットフォームなので、そういうことも考えるんだということをちゃんと各プラットフォームも計画の中で、どのようにそれを表現してもらうのかはあれですけれども、今までの産学官連携で前向きな取組をしましょうというだけだと、名前を変えて構想推進となったことの意味が半減するのかなと、もう既にいろいろな構想でやっている話でもあるので、そこも重要なポイントになるかなと思ったのが1点です。
 それからもう一つ、都市部から地方へという動きのもう一つの補助事業の件ですけれども、これもすばらしいことだと思っています。一方で、採択していくときに都市部の大学さんが地方に行っていろいろなチャレンジをしましょうということも大事ですけれども、地方の学生さんが地方に居ながらにして都市部の最先端の学びを受けられるというような観点もすごく大事だと思っていて、少しうがったことを言うと、地域で学べるのは地域でしかないと思うから地域の大学に行くという午前中の議論もあった中で、都市部の大学へ行っても地域で学べるのなら都市部の大学へ行くかということではなくて、地元に居ながらにして都市部の大学さんの知見が得られるというようなスキームも重要になってくるかなとちょっと思ったということです。
 それに関連すると、都市部の大学さんが地域の大学や自治体と連携してという表現からもうちょっと踏み込んで地域の大学を支援してというような、都市部の大学が地方に行くことによって地方の大学が衰退するのでは意味がないことであります。地域にとってはプラスになるかもしれないけれども、長い目で見るとそれはマイナスになっていくことなので、例えば理工系成長分野で都市部の大学さんが学部をつくるときには、地方大学の支援とセットで考えてくださいというのが条件になっていますけれども、そういうニュアンスで連携から支援というところも、支援と言われると地方の大学は「えっ」と思うのかもしれないけれども、でも現実を捉えたときにはそういう観点も必要になってくるかなと思いました。すみません、意見です。
 ほかに、特別委員の皆さんでも、オンライン参加の皆さんも含めて、御意見や御質問等がありましたらお願いします。もちろん委員の方でも結構です。
 廣瀬先生、お願いします。
【廣瀬委員】  廣瀬です。経済産業省さんの産業人材育成政策のところで、6ページのグラフなど、これに類した情報には最近多々接するわけですけれど、足りないほうにおいて、大卒・院卒の理系が大幅に足りないというところで出てきているわけですが、もう既に恐らく産業界の現場では、理系人材といっても学部卒の理系人材と、大学院修了の修士、博士、特に修士以上というところで、人材の種類として別ジャンルという認識があり、実際の人事政策上も分けて扱われているように思います。
 文系のほうがそうなっていないことは、これはもう大学院側にもかなり責任がある、努力課題ということかなと思うのですが、特に理系人材についての将来のニーズであるとか、そういったことまで考えると、大卒と院卒を1ジャンルにくくった推計から、特に理系から率先してそろそろ院卒と学部卒を分けて見せていくということも大事なのかなと思います。
 最近高校生たちが理系進学を特に考える場合には、学部に進むのか、いや、学部と修士課程まで、少なくとも6年間はマスターを取るまでは学ぶんだと考えるのかで、自分のキャリア設計のイメージも、それから経済的な負担も、時間もそれぞれ違いますので、そういうことが将来の産業あるいは社会の人材ニーズという点では、実は理系の院卒の人たちがこれだけ必要になっていくけれど、そこが今供給されているのはこれぐらいでというミスマッチがよりくっきり出てくるような気もします。そういうことも少し配慮いただければありがたいかなと思います。隣でうなずいていらっしゃる熊谷さんなんかはまさに社会人院生として地域の大学院に行かれて地場産業のコアの部分を担っていらっしゃいますけれど、そういう人材育成のニーズがあるからそういうようにそこへ派遣されるということだと思います。そういうことが見えてくることで、人材の高度化とミスマッチの両方の必要性というのがより見えるのかなと思いましたのでコメントさせていただきました。
【今里オブザーバー】  ありがとうございます。先ほど時間の都合もありまして説明を割愛させていただきましたが、4ページ目を御覧いただきますと、我々の推計上も、中身を分割して推計してございます。大卒・学部卒の理系の方と院卒の理系の方、それぞれでミスマッチが出ております。その下に、やや小さいのですが全体の需要数、どれぐらい必要かというのも、上から全職業のところの一番太い字が需給のミスマッチですが、その下の小さい数字は2040年の需要がどれぐらいあって、現状のままいくと供給がどれぐらいになるという数字の内訳も記載させていただいております。こちらの比率を見ていただくと、供給189万人に対して院卒は27万人不足だと。学部卒につきましては586万人に対して96万人不足ということですので両方とも不足ですが、比率からいくと院卒の方のほうがより深刻度が高いということでございます。
【廣瀬委員】  ありがとうございます。
【大森座長】  ありがとうございます。
 ほかに御意見、御質問等、いかがですか。
 近藤さん、どうぞ。
【近藤特別委員】  失礼します。ふるさとミライカレッジについての質問ですが、都市部の大学生が地方の課題に対して取り組むという地方の課題に目を向けるきっかけをつくっている点で、すごくいいなと思いました。
 その反面、ただそのきっかけをつくるだけじゃなくて、どうしたらいいのかと、例えばそこでいい案が考えられたら、それを実行するためにはどうするかとか、そこに関わった方にもし興味を持ってもらって、その人材をそこの地域に定着させるためにはどうしたらいいかということもすごく大事になってくるんじゃないかなと個人的には思って、そういったその先のことについての考えがあったら伺いたいということが1点です。
 あと、これは個人的な意見になってしまうのですが、私も愛媛県宇和島市のモデル事業をニュースで拝見させていただきました。そのときに、東京の大学生と地元の大学生が一緒に何かをしていて面白いなと思いつつも、正直ちょっと悲しくて、理由としては愛媛県内の課題解決に対して愛媛大学生が関わっていないのが個人的にすごく悲しくて、きっかけづくりという目的があることを聞いたら納得できる反面、地元の課題だからこそ地元の地方大学生として大学がちょっと関わりたいという思いも個人的にはあって、そういう意見も踏まえてですけど、意見を伺いたいなと思いました。
【鈴木オブザーバー】  御質問いただいて、ありがとうございます。
 まず、1点目について、私たちも今年度から始めたプロジェクトなので、先ほどの宇和島市さんとか南魚沼市さんのような今年モデル事業として採択したところで、参加者の学生さんが来年度どうなるのか、再来年度どうなるのかということを継続的にフォローアップさせてもらって、学生さん本人にとって、地域にとって、自治体にとって、大学にとって、それぞれ変化があったのか、あるいはなかったのか、そういったことは時間をかけながらフォローアップしていきたいと思っています。
 あと、「ふるさとワーキングホリデー」という総務省の別の事業の経験や、先ほどの洲本市さんの資料でも、たしか関わった学生さんのうちで定着するとなると1%とか2%となっていたかと思います。総務省も、地域おこし協力隊を始めて十何年たっていますけど、移住促進、住む、定住させるというのはなかなか難しくて、これからの時代は関係人口といって、東京などに住みながらも地域に思いがある人たちというのは大勢いるので、住んでいない人たちの中にもしっかりその地域のファンがいて、その地域の課題解決に地域外の人も一緒に関わっていくんだよというような時代づくりをしていくほうがいい、日本は地球規模で見たら本当に小さい国ですし、北海道から沖縄まで飛行機で行ってもそんなに遠いというわけでもないので、うまくみんながそれぞれ助け合っていけるような地域づくりというのを総務省としては目指して、そのようなことを描いていけるといいなと思っています。
 地元の大学が関わらないかという点については、先ほどのマッチングプラットフォームのサイトのほうだと自分の地域の大学と自分の地域との連携とかをしていただくのは全然大丈夫でして、どちらかというと総務省は、地元の大学は既に地域密着型のプロジェクトをやっている印象があるので、そこは地元にもう任せていいのかなと。総務省という国だからこそできることというのは、エリアを越えて、全く今まで関係なかったエリアだけどちょっと関心があることによって出会ったとか、日本規模で人の流れづくりというのをやっていきたいなという思いがあるので、今回事例として紹介させていただいているのも東京の大学と宇和島市とか、そういったちょっと離れた所をつなぐというプロジェクトを進めています。くれぐれも地元が関わってくれることを否定しているわけでは全くなくて、むしろ近藤さんのような方がどんどん、本当に上島町もいいですし、ほかの地域にもどんどん協力いただけるような、そういった人たちが1人でも2人でも増えていってほしいなと願っていますので、ぜひ引き続き頑張っていただければなと思います。
【近藤特別委員】  ありがとうございます。
【大森座長】  ありがとうございます。近藤さんのお話は大事な観点で、気持ちは分かります。時々東京の大学さんが「何でうちに声をかけてくれないんだろう」と寂しくなるんだよね。だから、さっきの首都圏のというのも、ふるさとミライカレッジも、来てくれるのは地域としてはウェルカムなので、そこで地元の大学生と交わっていくという機会もたくさんあるんですよ、都市部の大学が来て、うちの学生がアテンドしてというようなこともたくさんあるけど、そういうことがどんどん進んでいくといいなと思いました。ありがとうございます。
 藤岡さん、お願いします。
【藤岡委員】  先ほど言い忘れたのですが、学生さんがそのように地域のことを思っていただくのは本当にありがたいなと思います。
 この会議でも前に議論がありましたが、地域課題解決型のPBLについては、学部や設立形態に関係なく、熱心に取り組んでおられる教員が各大学にいらっしゃいます。そうした先生方には本当に頭が下がります。ただ、こうした取組みはどうしても属人的になりがちで、熱心に取り組む先生もいれば、そうでない場合もあるのが現状です。そのため、こうした教員を、大学としてどのように評価し、重用していくかが重要だと考えています。また、「地域学」のような領域は、学問分野として十分に評価されにくい面があり、大学内での位置づけも弱いのが実情です。今後、大学教育の質保証改革が進む中で、地域に根ざした実践的な大学の教育活動をどのように評価し、制度として支えていくのかについては、地域構想推進プラットフォームの枠を超える部分も含め、文部科学省にもぜひ検討いただきたいと思います。
大学側も、こうした取組みを特定の教員に任せきりにしてしまう傾向がありますが、地域活性化において大学のゼミ活動が果たす役割は非常に大きいと考えています。したがって、個々の教員の努力に依存するのではなく、大学全体として取組みが広がっていくような仕組みづくりを検討いただきたいという趣旨です。これが一つ目です。
もう一点、今日は経済産業省からもご参加があり、産学連携の話がありましたが、大学では高大連携だけでなく、社会人との連携も重要になっています。特に、ある私立大学の理工系学部から聞いているのは、リタイアされた研究職の方々が、所属先がないまま大学院に研究員として来られるケースが少なくないとのことです。再就職ではなく、研究を続けたい、論文を書きたいという強いニーズを持つ方々です。こうした方々をどのようにフォロー、支援していくのか、既存の制度で対応できるものがあるのか、もし可能であれば教えていただきたいですし、難しい場合は今後の検討に入れていただければと思います。産業界で豊富な経験を持つ方々が研究室に入ることで、新しいアイデアが生まれ、研究室の活性化にもつながっていると聞いています。小さな話に見えるかもしれませんが、ぜひ考えていただきたい点です。
以上です。
【大森座長】  ありがとうございます。
 では、中村先生。
【中村委員】  すみません、2点です。
 1点は高校改革、N-E.X.Tハイスクール構想の話です。理系と文系って、あまりにもはっきりし過ぎていると私は思っていまして、例えば文系に行く人も理系の素養を持つとか、一方で理系に進んだ方も文系の素養を持つと、これは大学ももちろん努力をするのですけれども、高校の段階からそういったところを見据えてやっていただくとありがたいなと思っています。文系に進んだから数学はやらなくていいという、はっきり言うとそういう方もいらっしゃるので、そうではないことを考えていただきたいと思います。その根底にあるのは、僕は探究の授業だと思うのですけれども、ここを高校のほうでしっかりやっていただいて、大学も今日の議論のように、今日の学生の皆さんのように探究を非常に楽しんで、楽しんでというのはいい意味で、そして深めていくというところで、ぜひ高校から素養を身につけて、高大連携の中でそういったことも含めて一緒にやっていくとか、そういったことを進めていただければありがたいなと思っています。
 あと細かい点が1点なんですけど、山梨は小さいので、県単位でもし考えたときにエッセンシャルワーカーをとてもとても、大学、高等教育機関は12しかありませんが、そこは専門学校なんです。ですから、このプラットフォームの考え方の中に人材養成では専門学校もぜひしっかり入れていただいて、これから計算していくということが大事だと思っています。ありがとうございます。
【大森座長】  ありがとうございました。
 そろそろ時間になってまいりましたが、どうぞ。
【高橋特別委員】  洲本市です。時間が超過しているのにすみません。地域構想推進プラットフォームに関して、委員からの御発言にもありましたが、具体的な事業といったものをしっかりと推進するような形になればいいなといったお話もありましたので、そこはぜひお願いしたいなと思っているところです。市町村単位で頑張っている行政もそうですし、民間の立場で頑張っている人たちもいますので、そういった方々にちゃんとそういった情報が届き、声がかかるという、そういうような仕組みになるといいのかなと思っています。今日のお話でも市町村単位とかじゃなくて、せめて県域だとか、もう少し大きな範囲でのプラットフォームというお話もあったので、なかなか市町村単独でというわけにもいかないでしょうから、そういった大きな動きがあるということをちゃんと県下の市町に情報が行き届くようにお願いしたいです。
 地域構想推進プラットフォームに対する3年間の支援によって、民間の立場で頑張っている中間支援組織が自立・自走するようなところまで持っていくということも当然大事ですし、自立・自走には産業界の関わりというのも非常に大きいのかなと思っています。産業界が求める人材を育てる、確保するといったところに地域と大学の連携というものの役割があるとするならば、今日もマネタイズの議論もあったわけですが、地域と大学の連携を支える中間支援組織に対して誰かがしっかりとお金を出さなければいけないと思います。地域を支える人材を地域全体で育てる、大きな企業も含めて支えるんだというようなところに民間がお金を出す意義というものが表れるのかなと思います。そういったことも含めながらこのプラットフォームを推進していけばいいなと願っているところです。
 国内留学についても、都市部の大学が地方に行くといったときの受入先についても、ぜひ情報が回るようにしていただければうれしいなと思っています。ありがとうございます。
【大森座長】  ありがとうございました。
 それでは、本日の議題は以上ということで、地域大学振興プラン、これはまだ案ですけれども、取りまとめについては、今日いただいた御議論を踏まえて事務局で整理していただきたいと思います。
 そして、本日が本年度最後の会議になります。皆さん、御参加いただきましてありがとうございました。
 それから、オブザーバーとして各省庁からお越しいただけているということは本当に心強くて、心より御礼申し上げたいと思います。まさに地方大学の問題は地域課題なので、省庁横断で取り組んでいくということはすごく大事だなと思っています。
 それから、今日も特別委員の皆様、本当に御助言もいただいて、御発表いただいてありがとうございました。学生委員のみんなには、本当にすばらしい発表をしてもらったと思います。これから卒業する学生さんもいると思うのですけれども、それぞれの立つ場所で、活躍とまでいかなくてもいいけど幸せに生きていくということができていると、それが地方大学で学んだことの意義というか証になると思います。そういう姿を、ぜひ卒業後もそれぞれの立脚する地域で見せていっていただければと思います。
 この会議が置かれたこと自体に本当に大きな意義があって、これまで中央で、中央教育審議会というぐらいですから中央で議論してきたのですけれども、メディアの皆さんを含めてすごく地方大学に注目していただけるようになったなと思っています。
 また、私も、各地でプラットフォームの立ち上げ機運が高まっていて、ここ最近でも福岡、青森、沖縄、去年は新潟、それから今度は経済界から呼ばれて富山とか岡山とかに行きます。それぞれの地域でこの立ち上げとか連携ということの機運が高まっているのも、皆さんの御議論のおかげかなと思っております。
 改めて地方大学の存在意義が明らかになったということと、同時に厳しさも明らかになっているということと思います。プラットフォームは今言ったように機運が高まっているのですけれども、実効性が伴うにはまだまだ試行錯誤が必要だと思っています。我々は机の上でしかまだ議論をしていませんので、地方の現場というのは全く違う、机の上だけでは語り切れないものがあります。そういう意味では、ぜひ引き続きこのことを議論し続けながら、状況を見ながら修正もしながらということでしていければと思っております。そして国全体、国民全体で応援していただけるような地方大学を、あるいは地域では大学だけではなくてそれぞれが自分事化されていくような機運を高めていければと思っております。
 今年度の会議は今日が最後で、委員の構成においては替わる方もいらっしゃるかと思いますけれども、次年度以降もこの会議は続いていくということですので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。今年度は本当にお世話になりました。ありがとうございました。
 それでは、事務局、お願いいたします。
【石川地域大学振興室長】  本日も活発な御議論をいただきまして誠にありがとうございました。先ほど大森座長からお話がありましたように今年度の議論は本日が最後ということでございますけれども、大変充実した議論でありがとうございました。
 委員、特別委員の皆様方におかれましては、これが初年度の会議ということで議論をリードいただきました。大変ありがとうございました。
 また、関係省庁のオブザーバーの皆様方におかれましても、この会議に御参画また御協力いただきまして大変ありがとうございました。事務局といたしましても地域大学振興取組の充実に向けまして、しっかり取り組んでまいりたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 最後、事務連絡でございますけれども、御発言できなかった事項などがございましたら事務局までお寄せください。
 以上でございます。
【大森座長】  ありがとうございます。
 それでは、本日の議事は終了といたします。ありがとうございました。
 
―― 了 ――

 

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