令和6年6月20日(木曜日)10時00分~12時00分
文部科学省(東京都千代田区霞が関3-2-2) ※対面・WEB会議の併用
鎌倉委員長、秋山委員、阿真委員、叶谷委員、江澤委員、諏訪委員、臺委員、高田委員、田母神委員、錦織委員、馬場委員、堀内委員
俵医学教育課長、堀岡企画官、渡邉看護教育専門官、竹本課長補佐 他
厚生労働省医政局 習田看護課長
【鎌倉委員長】 定刻となりましたので,ただいまから看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会(第3回)を開催いたします。
本日の有識者会議は,傍聴者にYouTubeにてライブ配信をしております。
まずは,事務局から本日の出席状況,配付資料等の確認をお願いいたします。
【渡邉専門官】 事務局でございます。本日,武村委員より欠席の連絡を受けており,委員12名の御出席となっております。馬場委員におかれましては,都合により11時半頃の御退出となります。
また,このたび委員の交代がございました。今回の委員会より,日本医師会からは江澤委員に御就任いただきました。なお,本日は江澤委員の出席がかなわず,代理という形で釜萢先生に御出席いただいております。
また,オブザーバーとして,厚生労働省医政局看護課習田課長に出席いただいております。また,説明者として,看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に向けた調査研究の事業運営責任者である東邦大学,荒木先生,事業1から3の責任者である東京医療保健大学,西村先生に出席いただいております。
続きまして,配付資料の確認をさせていただきます。配付資料につきましては,会議次第に記載のとおりでございます。オンラインで御参加の委員の皆様には,事前にメールでお送りしております。資料につきましては,文部科学省のホームページでも公表しております。
また,本日の議題は,会議次第にありますとおり,1,看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂原案について,2,その他となっております。
以上でございます。
【鎌倉委員長】 これより,議題に沿って,看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂原案について御説明いただきます。
まずは,看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂について,事務局から説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】 事務局から御説明させていただきます。資料1を御覧ください。
資料1は,本日,時間も限られておりまして,メインとなるのは改訂原案に関してでございますので,これまでの委員会でお示ししてきた資料でございますので,少し手短にお話しさせていただきます。
1ページ目には,看護コアカリを含め,医学,歯学,薬学のコアカリの策定・改訂の変遷についてお示ししております。
2ページ目,3ページ目には,平成29年に策定された現行の看護学教育モデル・コア・カリキュラムに関しまして,その背景,目的,概要等を御確認で御説明を載せております。
そして,5ページ目でございます。こちらも第1回,2回お示ししている資料でございますが,2040年を見据えた日本の看護学教育を取り巻く背景について,これまでに御確認してきた内容でございます。
7ページ目になりますが,こちらが第1回の意見を受けて修正し,第2回のときにお示しした今回の改訂の基本方針になります。
その後,看護学教育モデル・コア・カリキュラムに関する関連の資料を少し載せてございますが,13ページまで参ります。こちらは,前回までに確認された,改訂に向けた基本方針と改訂案との対応といったところで,第2回の委員会でもお示ししたものになりますけれども,各基本方針に対しまして,どのような改訂の内容になっているかという対応表でございますが,まず一番上の赤字のところです。1つ,基本方針の「2040年の社会を見据え,全世代を対象とした地域包括ケアシステム,地域医療構想,地域共生社会において,看護系人材として求められる資質・能力」となること,そちらに関しましては,第1階層,第3階層,このような形で,地域包括ケアの概念と地域共生社会,地域における健康危機と予防対策,こういった形で含まれております。
これは前回お示しした内容と同様でございますが,前回,第4階層が1,130の項目がございましたが,その後,調査研究でスリム化に取り組んでいただきまして,今回お示ししているのは764の項目になってございますけれども,この対応表にお示しした部分に関しては,同じく入っておりますということでお伝えしておきます。
次の青の部分でございます。多様な場面において専門性の高い看護実践ができる人材養成ということで,こちらも,第3階層に,例えば在宅における看護の提供,対象者中心の在宅療養支援,ライフサイクル期に応じた看護実践等のところで含まれてございます。
また,在宅医療や急性期医療を支え,多職種連携の中で看護の専門性を発揮するための,高度な看護実践の基盤となる知識の獲得という点では,PSの項目の充実といった形で入っておりますし,次のSociety5.0社会における情報・科学技術を看護に活用する能力の獲得といったところでは,第1階層の新しい項目となっておりますITの項目でございますが,こちらに全体的に含まれている形となっております。
また,第2回の時点では,まだ改訂案本文が提示されてはいなかったんですけれども,今回の改訂案として新しく章立てされた第3章に,コンピテンシー基盤型教育のこと,それから学修評価・学修方略について記述されておりまして,今回,大きな変化としては,これまでのコンテンツ基盤型からコンピテンシー基盤型のモデル・コアカリに変わったといったところで,第3章で十分な説明がなされておりますし,また,学修方略・評価の方法についても明示がなされております。
次に,14ページでございます。こちらは,今回のコアカリ改訂のスケジュールとなっております。本日,第3回の連絡調整委員会でございます。この後,パブリックコメントを得て,12月の第4回連絡調整委員会で決定といった予定となっております。
第1回の委員会後に約1年間,調査研究チームでは改訂案作成に向けた取組をしてきてくださっておりまして,大変な時間と労力を使って,本当に調査研究チームの先生方におかれては,とても取り組んでいただいております。今回,たくさんのデータをこのような形で改訂案としておまとめいただきまして,本当に心から感謝申し上げたいと思います。
事務局からは以上でございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
ただいまの説明につきまして,御質問等をお受けしたいと思います。いかがでしょうか。
ウェブ参加の皆様方も,そのまま御発言いただくか,挙手をして御発言いただくか,どちらかお願いいたします。いかがでしょうか。
この説明は,これまでの経過でございますので,それでは,次に進めさせていただいて,また何かございましたら,そのときに御質問をお受けしたいと思います。
では,続きまして,看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に向けた調査研究の報告と,それから,看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂原案について,荒木先生から説明をお願いいたします。
【荒木氏】 よろしくお願いいたします。JANPU看護実践能力評価基準検討委員会の委員長の荒木です。
資料2を基に御説明をさせていただきたいと思います。前回,連絡調整委員会で御報告した以降のものとなります。
次のスライドをお願いいたします。まず,素案・改訂案作成の概要についてでございます。令和5年度におきましては事業の2,3,4,青く塗られている部分になるかと思います。
次のスライドをお願いいたします。そちらの詳細について,このスライドから説明します。
まず,教育内容については,その調査について初めて御報告することとなります。資質・能力を身につける上で必要な教育内容となる知識や技術に関して,細目をまとめ別表化することを目的に行いました。
調査の方法は,資質・能力の調査と同様でございます。一番下の4行に,参考といたしました資料等が掲載されております。指定規則,それから,国家試験の出題基準,MEDIS看護実践用語標準マスター行為編等でございます。
次のスライドをお願いします。また,フィードバック検証を行いました。そちらは,2040年の看護職育成を見据えたモデル・コア・カリキュラムの改訂に向けた「資質・能力案」,それから「到達度案」,「教育内容案」に対するフィードバックを得て,妥当性の確認を行うことが目的です。対象は,記載されているように,1回から3回の調査に回答したCNS/NP/CNE,それから,JANPU会員校の教務・カリキュラム担当者,こちらを対象に含めました。前回の連絡調整委員会で御意見もいただき,全会員校にお願いをしたところです。及び,第4回の調査に御協力いただいた有識者の皆さんです。主に2月の期間を使って行っております。
フィードバック検証の②としましては,モデル・コア・カリキュラムの素案の構成や内容方針の決定を目的としまして,JANPUの理事・監事,それから,委員会の先生方,連絡調整委員会の先生方を対象に行っております。こちらも同様の期間で行っております。
こういったフィードバック検証を得まして,教育内容作成,フィードバック検証①,②から,モデル・コア・カリキュラムの素案を作成したところでございます。これが,3月の末に提出したものとなっております。
次のスライドをお願いいたします。こちらは,令和6年度の事業となります。5月の末に提出したものの概要となります。
有識者の意見,それから,ワーキンググループによる検証を行いました。こちらは文科省との調整によって,やはりワーキンググループも行ったほうがよいんじゃないかということで,このような形で行わせていただきました。目的は,令和5年度のモデル・コアカリの素案に対して,第2回連絡調整委員会等の御意見を得て,スリム化であったり,看護の表現の見直し,また到達度の再検討などが指摘されたことを受けまして,それらの改善を図ることを目的に行っております。対象者は,令和5年度のモデル・コアカリ調査研究の8月から11月実施のChat型AIを用いた大規模調査の対象,また,有識者の意見提出,それから,フィードバック検証,また,合計5回の調査協力者である54名を対象としました。また,38名から意見を提出されたところでございます。説明会も9回行いました。意見提出の調査は,最大限,4月末から5月10日ということで期間を置きまして,ワーキンググループも2回行ってございます。
また,ブループリントの作成も行いました。ブループリントは,今後,カリキュラムを作成する上での設計図になるものでございます。どの内容に対してどのように重みづけをして教育を行っていくのか,あるいは評価を行っていくのかというところの,設計図のしるべとなるものでございます。こちらについては,大規模調査から得られたメッセージデータと「資質・能力」のコサイン類似度を計算して,資質・能力案に対してどの程度メッセージデータがあったかという比率を計算してございます。これの総和,合計が1,000になるように正規化して,重みづけへと変換してございます。
次のスライドをお願いいたします。こちらは,各階層の識別力の検証,各種文書との整合性の確認でございます。こちらは,12月末に提出したもの,また3月末に提出したものでも同様に,各種文書との整合性の確認等は行っていたり,各階層の識別力があるかどうかというところも計算してございますが,今回,先ほど専門官から御報告があったように,1,130から764にスリム化したこの項目においても,こういったものが確認されているかどうかというところで,この分析を行っております。
これらの整合性の確認を踏まえ,一番下の4行になります。看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂の第1章,2章,3章を作成いたしました。第3章においては,1,2章の1から4層の資質・能力,またアウトカム,具体的なカリキュラム作成の共通認識を図るため,コンピテンシー基盤型教育,学修評価,学修方略,そして,参考例としまして,モデル・コア・カリキュラムの活用を事例として作成してございます。
次のスライドをお願いいたします。これらの事業におきましての実施体制を御覧いただきますようお願いします。
次のスライドをお願いいたします。具体的に,これからモデル・コア・カリキュラムの改訂案についての流れを御説明したいと思います。
次のスライドをお願いします。目次立てはこのようになっております。まず最初に,「はじめに」に当たる部分の前半になりますが,看護学教育モデル・コア・カリキュラムの考え方ということで,1から5までを挙げてございます。「モデル・コア・カリキュラムの改訂の背景」,そして,「改訂の趣旨」,「コンピテンシー基盤型教育の実現に向けて」,また,「臨地実習における質保証に向けて」,「看護学教育に関わる人々への依頼」ということで,5節にわたって書いてございます。
次のスライドをお願いいたします。主にこのモデル・コア・カリキュラムの考え方というところは,年末に提出いたしました令和5年事業1の報告書から,直接改訂に関わる内容に絞って記載してございます。改訂の背景としては,指定規則が,コンテンツ基盤型教育として看護学教育の質保証に貢献してきたこと,また,モデル・コア・カリキュラムの改訂におきましては,コンテンツ基盤型教育からコンピテンシー基盤型教育への転換が求められている,また教学マネジメントの連動として,ディプロマポリシーとして,卒業までに学生が身につけるべき資質・能力を明示して,3Pとともに公表していくというところが求められているということを記載してございます。
次のスライドをお願いします。改訂の意義としては,看護実践能力の修得に必要な学習の目標というのを,これまでのモデル・コア・カリキュラムにおきましては提示されてございます。今後,コンピテンシー基盤型教育の実現に向けましては,さらにアウトカム重視の評価が必要となってくる。また,スキルが明確に示された学修に対するアウトカムベースのアプローチが必要であるということから,それらを,今回の改訂においては記載していく必要があるということを書いてございます。これらを踏まえて,その上で,臨地実習においては,さらに質保証をしていくことが必要となるということで,次のスライドをお願いします。
臨地実習の質保証においては,家族や患者の同意の下でまず実施されるということが必要であるなどは,既にあり方検討会等の報告書でありますが,JANPUの調査においては,臨地実習において看護技術が実施できていない現状というのが,はっきりしております。大学教員の立場や責任が不明瞭であることの懸念も,事業1の報告書等でも書いており,前回報告させていただいております。質保証の観点としては,臨地実習における教育体制や指導体制の確保,さらには,看護学生の実践能力を評価する評価者の確保の課題があるということを記載してございます。
次のスライドをお願いいたします。参加型臨地実習に期待することとしましては,やはり学生の臨地実習前段階の学修成果の到達度を明示すること,さらに,指導体制を確保すること,この2つの視点が必要となってまいります。この学生の臨地実習前の段階での学修成果の到達度を明示するためには,やはりアウトカムを明示し,新人看護師の看護実践能力をゴールとして,実習前・中・後,そして,卒業時点を踏まえて継続評価できる評価方法や基準が必要である。また,アウトカムの設定としては,評価基準,評価項目,達成水準,測定ツールを明確にする必要がございます。
さらに,もう一つの課題としての指導体制の確保としては,この学生による看護行為の実施というのは,やはり実習指導者または教員の指導・監視が必須の条件となってございます。この指導体制を確保するためには,実習指導者の教育者としてのコンピテンシーを評価・保証する仕組みや,臨地実習指導者の評価能力を保証する仕組み等が必須であるということから,今後は具体的には,クリニカルナース・エデュケーターのような教育者の育成,また教育者の能力が評価される仕組みや,教育者の実質的な確保の3条件等が必要であることを書かせていただいております。
次のスライドをお願いします。ここからは,今回のモデル・コア・カリキュラム改訂の概要でございます。項目6から7となっております。
まず,6には,モデル・コア・カリキュラムによる提案の方向性ということで,先ほど専門官からも報告がありましたように,第1回の連絡調整委員会でも合意を得ました2040年を見据えた日本の看護学教育を取り巻く背景というのを我々の調査研究の基盤として,進めてまいりましたということが書かれております。そして,看護系大学のカリキュラムの指針としてこのモデル・コア・カリキュラムが活用できるようにということ,また,改訂の方法論として,今回,より多くの意見を得るために,Chat型AI等を用いて行った調査の方法論等が書かれてございます。
また,7としましては,コンピテンシーに基づくモデル・コア・カリキュラムの構成を概観してございます。
また,今回の調査研究を経ましたモデル・コア・カリキュラム改訂,今後,さらに継続すべき検討事項等が残ってございますので,これらについても記載させていただいております。
次のスライドをお願いいたします。提案の方向性,先ほど申し上げたように,6-1としましては背景,そして,6-2としてはカリキュラムの指針としてということで,コンピテンシー基盤型教育に向けて,育成すべき人物像を明確にするために,看護実践能力を資質・能力及び学修目標として示して,臨地実習前・後・卒業時点,この3時点をメルクマールとして,到達度を設定してございます。また,学生,教員,隣地の実習指導者等がこの到達度を共有することによって,臨地実習における学生ごとの課題と成果が共通理解されるということ,この共通理解が,教員と実習指導者との協働を促進することになり,臨地における教育の質を向上させるということです。特に,各領域実習前の学生の到達度を示すということは,実習施設の看護管理職等に学生の実習時の看護実践能力を保障するために,学生の実践の機会を増すということが期待されるということを書いてございます。また,これらのことは,各大学におきましては,教学マネジメントのプロセスをサポートすることになるということを記載してございます。
次のスライドをお願いいたします。改訂の方法論は,これまで御説明いたしました,調査の概要についてのところで御説明している内容と重複いたしますので,割愛いたします。
次のスライドをお願いいたします。本日,一番御理解いただきたいところ,前回の連絡調整委員会でもこれについては御説明いたしましたが,本調査研究の基盤となりましたコンピテンシーをどう考えて,このコア・カリキュラムの改訂案を作成したかというところです。
今回は,松下のコンピテンシー三重モデルを基盤としております。これは,前回も御説明したように,知識,スキル,そして,態度・価値観という3つの要素と,それをコンピテンシーとして統合したもの,それから,対象世界との関係,そして自己との関係,他者との関係という3つの関係性によって捉えられています。要求・課題に対する行為と省察によって,絶えずつくり変えられていくものであるという御説明になっています。コンピテンシーは,その内的な構成要素である知識,スキル,態度・価値観,それを結集したコンピテンシーの層,それから,個人と対象世界,他者との接面である行為と省察,この3層から成るということが,このモデルの説明となっております。
松下が提唱しましたこの三重モデルは,教育内容の側面から学力を検討する方法論的な側面の強い学修論と,どのような能力を身につけるべきかを主軸に置いて検討する未来志向的な能力論,これを統合させたモデルであるということから,今回の我々の調査研究において基盤とした理論となっております。三重モデルのコンピテンシーというのは,先ほど申し上げたように,「ある要求・課題に対して,内的なリソースを結集させつつ,対象世界や他者と関わりながら,行為し省察する能力」と定義されてございます。
次のスライドをお願いいたします。こちらは,調査,プロセス,目的を概観してございますので,資料を御覧いただければと思います。
次のスライドをお願いいたします。実際に,資質・能力に基づくモデル・コア・カリキュラムの構成です。第1階層では,看護師の11の基本的な資質・能力というのを示しております。対象を総合的・全人的に捉える基本的な能力(GE)ほか,10の基本的な資質・能力の領域となってございます。第2階層は,第1階層の基本的資質・能力11分類のそれぞれを構成する資質・能力,これを学修目標としてございます。また,第3階層は第2階層を構成するもの,第4階層は第3階層を構成するものとして分類してございます。全て記号化して,4層の記号となっており,全ての資質・能力が記号化されて提示されております。
第4階層の資質・能力ごとに,卒業時点。こちらは,また資料では3②になります。モデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会の資料3②にあるように,4層の資質・能力ごとに,卒業時点,それから,各領域実習前時点,臨地実習,この3つの時点の到達度が示されております。卒業時点及び各領域実習前時点の到達度としましては,Millerのピラミッド,このDoes,Shows how,Knows how,そしてKnowsの4段階に基づいて示されております。また,臨地実習時点の到達度としましては,実習の指導体制と委託の程度としまして,5段階で示してございます。また後で御覧いただければと思います。
また,ブループリントとしましては,先ほども御説明いたしましたように,コンピテンシーを身につける上で必要な知識やスキルとなる教育内容,カバーする内容や各分野の重点度などを設計して,総和を1,000としまして数値として示しております,設計図の基になるものと申し上げましたブループリント,こちらが第1階層,第2階層,第3階層ごとに数値で示されております。例示しますと,GE-01-01の「人間の基本的欲求に関する概念」というものは,ブループリント第3階層で言いますと,1,000分の1.0という数値になってございます。
では,元の資料2にお戻りください。次のスライドをお願いします(資料2,看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に向けた調査研究の報告,p21)。「8. 継続的に検討すべき事項・注釈」になります。「8-1.用語の整理」のところになります。用語の整理につきましては,看護業務内容等について,これまでの看護教育に関する各種文書を用いて整理してございます。また,調査プロセスにおいては,もともとの言語データ,Chat型AIによる言語データを生かしつつ,資質・能力案に対して,用語の正確性や標準的な使用方法に関する有識者からの指摘に基づいて,修正してございます。特に医療や看護の政策に関する用語は省庁等から発出されている通知,方針に関する文書を,その他の用語に関しては様々なガイドラインを用いて,なるべく標準的な用語として用いてございます。特に看護実践能力を示すためには,教育内容(別表)においては,実践の場で標準的に使用される用語として,「MEDIS看護実践用語標準マスター行為編Ver3.7」や看護用語集を用いてございます。
これらワーキングの中で,こういった用語に関しての意見としましては,以下のようなものが出ております。看護実践能力を示すために,チーム医療や多職種連携を背景に,多職種と共通の平易な用語を使うべきであるという御意見もいただきました。また,看護独自の用語ではなく,他学問分野と共通の用語による教育内容などを示すことで,看護基礎教育の内容を多職種からも理解してもらうようにするべきであるという意見がございました。また一方で,これまでの看護学の蓄積によりコンセンサスを得ている用語を使うことで,教育者がこれまでの教育との共通点や相違点を理解できるという御意見もありました。
一方で,これまで看護の中でかなり普及してございます「対象」という用語につきまして,パーソンという個人のみならず,家族,地域などを包含する概念は看護学独自の定義であり,多職種からは理解がされにくいという意見であるとか,医療機関を利用する個人を「患者」と表現することが多いが,介護サービスなどにおいては「利用者」と表現することもあり,看護学用語として今後も検討が必要であるという御意見。こういったことを受けまして,用語につきましては,今後も見直しを継続して行っていく必要があると考えてございます。
次のスライドをお願いいたします(資料2,p24)。また,継続的に検討すべき事項や注釈としまして,本モデル・コア・カリキュラムで示す到達度につきまして,コンピテンシー基盤型教育を実現するためには,看護師が身につけるべきコンピテンシーを到達点として明示することが必要であります。また,卒業時点である新人看護師の到達度をゴールとして設定して,資質・能力に対する到達度案の作成が必要であるということで,今回,モデル・コアカリの改訂案を示してございます。
これが前提でありますが,さらにこれらについては,アウトカムの設定というのは,各学生について知識,スキル・態度・価値観及び思考・判断・表現力を統合したパフォーマンス・レベルでの保証というのが,到達度としては必要であるということが,これら前提として述べられております。
次のスライドをお願いいたします(資料2,p25)。先ほども御説明したように,到達度についてはこのMillerのピラミッドを用いているということ。次のスライドです。また,臨地実習における到達度については,指導体制と委託の程度ということで,この5段階で示しているということです。
これらの課題ということでは,領域別実習という時点設定が各大学間で異なる可能性があることから,臨地実習前という設定がどの段階を示すのかというところは差異があるということが,ワーキング等でも御指摘されております。また,研究の到達度を,「指導を受けて,研究のプロセスが実施できる」というふうに今回のモデル・コアカリでは設定してございますが,研究計画までをゴールとしている大学とか,実際に研究を実施するというところまでをゴールとしている大学等,様々でしたので,これらについても課題があると考えております。こういった各大学での到達度設定が分かれる学修設定というのが複数あるかと思いますので,それらは課題かと認識してございます。
次のスライドをお願いいたします(資料2,p25)。また,2040年へ向けては,2040年の医療提供体制や介護の提供体制の中で,看護職がどのような役割を担っているのか,またどんな働き方をしているのかというところの予測というのは,大変困難でございました。この「40年に向けた健康レベル,提供の場に関する考え方の変化への対応」というところは,幾つかまだ課題が残っているかと思います。
健康レベルにつきましては,有識者によって網羅性に対する意見もある,また,急性期慢性期,回復期や緩和ケア期などの示し方のみでは網羅できないという現状がありました。本改訂では,健康レベルを各期(急性期・周術期・緩和ケアを必要とする時期・回復期・リハビリテーション期・慢性期・重症化予防を必要とする時期)としましたが,これは暫定的なものであって,さらに見直しが必要とされると思います。
また,看護提供の場について,どこまで網羅するか,また医療機関における看護と在宅領域における看護は異なる資質・能力として示す必要があるか等も模索しました。本改訂では,基本方針に鑑み,本質的に簡素に求められる能力として網羅し,体系化することに尽力をいたしました。
また,高度な看護実践の基盤となる幅広い知識を獲得できるよう,継続教育として行われている特定行為研修の学修内容の基盤部分,共通科目の一部が含まれ,生涯教育にも資する内容となってございます。
また,今後,関連法,制度等の改正によっては,一定期間ごとに見直していく必要があると認識します。
次のスライドをお願いいたします。ここからは,モデル・コア・カリキュラムの内容に入っていきます。
第1章,ここは,看護師として求められる基本的な資質・能力として,11領域の御説明になります(資料2,第1章,p27)。
スライドを,次,お願いいたします(資料2,第2章,p28)。第2章は,資質・能力,学修目標,到達度,教育内容,ブループリントになってございます。目次に示すとおり,簡単に申し上げていきます。
まず,資質・能力,学修目標,到達度,教育内容,ブループリントです。改訂案は,学修論と能力論を統合したコンピテンシーモデルの考え方を基盤として,コンピテンシー,それからドメイン・レイヤー・学修目標・学修評価・マイルストーン・評価基準(パフォーマンス・レベルでの到達度),そして,ブループリントでお示ししてございます。
次のスライドをお願いいたします(資料2,第2章,p29)。2-1,第1・4階層の資質・能力,第2階層の学修目標について説明してございます。第1・4階層の資質・能力については,知識の習得,それから,得た知識を実生活の理解に役立てるようとする態度の育成を期待するものとなっております。
第1・2・3・4階層は,資質・能力の各階層の表現間のコサイン類似度がほかの層との類似度よりも最も高いことを確認し,適切に識別できていることを確認してございます。
また,コンピテンシー基盤型カリキュラム設計時に参照となるように,第2階層・第3階層には,各資質・能力の構成要素を名詞で表し,第2階層は,各資質・能力の構成要素に対して学修目標を文章で記載してございます。
そして,第4階層の資質・能力は粒度,これが抽象と具体ですが,このばらつきがあるという御指摘をいただいております。同様に,これまで教育課程に組み込まれていた項目というのは教育内容に記載して,共通認識が難しい項目は,資質・能力の表現の中に記載しているところでございます。
次のスライドをお願いいたします(資料2,第2章,p30)。2-2になります。これは先ほど御説明したように,第4階層に対する到達度についてはMillerのピラミッドを用いたこと,次のスライドをお願いいたします。これも,臨地実習時点の指導体制と委託の程度については,先ほど申し上げたところです。
また,2-3について,ブループリント,これも先ほど御説明したものと重複しますが,カリキュラム,テスト設計,カバーする内容や各分野の重点度などの設計の参照となるブループリント作成には,4つの段階が含まれてございます。一番下の4行にあるように,改訂案では,第1・4階層の資質・能力と第2階層の学修目標に対して,大規模調査で得られたメッセージデータをひもづけております。どの資質・能力に対してどの程度言及されたか,その比率を計算してブループリントが作成されております。
次のスライドをお願いいたします。2-4(資料2,第2章,p33)の教育内容,こちらは別表となります。こちらは資料3の③になります。改訂案では,看護師の基本的資質・能力に対する細目をまとめて,Excel(別表)として示しております。これは,看護職として求められる基本的な資質・能力を身につける上で必要な教育内容となる知識やスキルに関して,コンピテンシー,アウトカム,また業務,実践,評価とひもづけ,具体的な教育内容として示したものとなります。こちらは御参照いただければと思います。
次のスライドをお願いいたします(資料2,第3章,p34)。第3章になります。第3章の項目立ては,スライドのようになっておりますが,ここから先は,実際に改訂案(資料3)の第3章,25ページから,なぞって御説明していきたいと思います。
25ページからの第3章に関しましては,なぜ第2章にこういったものが書かれているのかというのを,解説するような内容となっております。
第3章の頭には,まず,3-1,コンピテンシー基盤型教育というものが説明されております。25ページの下3行になりますが,3章第1節のコンピテンシー基盤型教育では,看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案の構成要素を説明するために,まず,コンピテンシー基盤型教育の考え方,そして,松下のコンピテンシー三重モデル,コンピテンシー基盤型カリキュラムへの活用,また,コンピテンシーに基づくアウトカム設定,そして,資質・能力,学修目標,卒業時点・各領域実習前時点の到達度,臨地実習時点の指導体制と委託の程度,ブループリント,教育内容,これらの考え方について御説明をしているところでございます。
こちらについてはお読みいただければと思いますが,ざっと内容を見ていきますと,28ページには重複となりますが,松下のコンピテンシー三重モデルについての先ほどざっと説明しましたことが,丁寧に書かれております。こちらが,学力論と能力論の統合になっているということ,それから,次の30ページにおきましては,コンピテンシー基盤型カリキュラムへの活用ということで,コンピテンシー基盤型カリキュラムへの活用が教学マネジメントにおいても必要であるということが,31ページ等に書かれてございます。
次の32ページ(資料3改訂案,第3章)には,④として,コンピテンシーに基づくアウトカム設定というもので,このアウトカムを確立して,学年ごと,科目ごとの目標をつくっていくことが必要とされているということが,書かれております。このコンピテンシー基盤型教育は,学修者が習得する必要のあるスキルが明確に示された学修に対するアウトカムベースのアプローチとなっているということで,それが,33ページにはAACNの「THE ESSENTIALS」等にもガイドとして示されているということがあります。また,モデル・コア・カリキュラムの改訂案では,12月に提出した事業1の報告書等でも,やはりシームレスな教育のためにはこれらが必須であるということが説明されてございます。
あと,34ページになります。補足説明のところになりますが,臨地実習における指導体制と委託の程度に関する補足説明は,課題として,事業1として令和5年度に御報告したようなことが,まとめてこちらに書かれております。
また,35ページには,先ほども御説明した資質・能力の横軸,資質・能力,それから学修目標や到達度,また,臨時実習における指導体制と委託の程度,そして,ブループリント,教育内容,この考え方などが記載されてございます。
38ページに行きまして,学修評価,ここが大変重要な内容となっております。アウトカム基盤教育,コンピテンシー基盤教育では,学修者がどのような看護職に育っているかというアウトカム,これの教育の質保証というのが必要となってきます。学修評価としては,学修成果と学修目標と学修評価,また,形成的な評価と総括的な評価,そして,評価項目と評価基準と達成水準,また,パフォーマンス・レベルの到達,評価能力,学修成果の可視化や評価課題,評価課題を測定するためのツール,評価などについて,この38ページ以降にこれらが書かれているところでございます。
38ページの下から3分の1程度のところから,今回のモデル・コア・カリキュラム改訂案におきましては,学生の学修のエビデンスを提供するためには,学修の成果物の直接評価の結果を含む,より多くの異なるタイプのエビデンスが求められてまいります。この考え方を適用して,直接評価を中心に,今回のモデル・コア・カリキュラム改訂案では提示してございます。
この直接評価というのは,学修の知識や能力の表出を通じて,何を知り何ができるかということを,学修者自身がやってみるということを通して,評価する方法として定義されています。一方,間接評価は,学習者による学習成果についての自己報告を通じて,何を知って何ができると思っているか,あるいは,どのように学習を行っているかを学習者自身に考えさせることによって,学習成果を間接的に評価する方法と定義されていきます。この直接的な評価というのを重視しているところです。
また,次の39ページ(資料3改訂案,第3章)におきましては,形成的評価と総括的評価について説明をしてございます。教育の評価については,3時点ないしは5時点という様々な評価時点があると言われていますが,今回は特にモデル・コアカリにおいては,形成的な評価と総括的な評価というところを重視しています。教育評価の目的というのは,39ページの下から3分の1程度になりますが,学修者の準備状況と取り巻く社会や制度等の状況の把握,つまり診断的な評価,評価対象の改善,形成的な評価,最終的な価値の決定ということで総括的評価,これらに大別されていきます。また,この後の外的な評価なども含んで,教育評価と言われています。
下から5分の1程度になります。看護学教育の総括的な評価は,大学や資格付与機関が社会に対して果たすべき重要な責務と言われています。
次のページ,40ページの上から3行目,これらは教学マネジメント指針においても必要ということで,情報開示が求められているということが述べられております。
同じページ,40ページの下から3分の1,評価項目と評価基準と達成水準,これらが大変必要なものになっている。その代表的なものがルーブリックになっているということで,ルーブリック評価の真正の評価というのが重要であるということが書かれています。
このルーブリック評価の真正評価としては,特に上から3分の1程度になりますが,実践現場においての実習というのは,最も真正性の高い状況である。しかし,この真正性の高い評価を行っていくためには,やはり達成水準の設定と評価者の評価能力が大事であるということが,この後書かれているところでございます。
42ページに飛んでください。パフォーマンス・レベルの到達と,あと臨地実習等についての評価のことが書かれています。表においては,Millerのピラミッドの各段階と対応する資質・能力,また評価の例などが対応して書かれています。
次の表においては,臨地実習での指導体制と委託の程度と,あと臨地実習前時点・卒業時点の到達度の対応の例が書かれています。
最後,43ページからは,先ほども申し上げたように,評価の能力が大変重要であるということ,現在においては,FDやSDに頼っているところがありますが,今後は,これらもより標準化・平板化していくことが必要であるということが書かれております。
46ページ,学修成果の可視化・評価課題・評価課題を測定するためのツールや評価の検証,これらがさらに今後求められているということが書かれてございます。特に評価のツールの開発などは,今後求められていることになるかと思います。
次の48ページ(資料3改訂案,第3章)の中盤からは,学修方略についての解説,一般論が書かれてございますので,こちらはお読みいただければと思います。これがずっと続いてございます。
最後の57ページからは,参考としまして,コンピテンシー基盤型カリキュラムにおける科目や単元への看護学教育モデル・コア・カリキュラムの活用ということで,事例が提示されております。これは,フィードバック検証におきましても,やはりグッドプラクティスや事例がないと,実際にこれらの資質・能力やモデル・コアカリで示されるものを,どういうふうにカリキュラムや単元に落とし込んでいけばいいのかのイメージがつかないという意見を多数いただきましたので,こちらの事例を提示してございます。
これは,ある大学における基礎看護学実習の事例で提示しているところでございます。この大学の科目においてのDPとの関連,そして,58ページに行きますと,その到達目標や,それが資質・能力とどのように関連するか,また,その資質・能力と関連する部分が,59ページになるでしょうか,一番ボリュームが大きかったのが到達目標4に関するもので,こちらが主に資質・能力のプロフェッショナリズムと生涯学習能力に関わるところでございましたので,ここを詳細に載せていますが,これらとどのように関連するのかということを別表との関連,また到達度,ブループリントを約50として換算した場合の例,そして,学修評価の方略などの例というのが関連して記載されてございます。
なかなかブループリントの活用の方法が分かりにくいかと思いますが,59ページの下のほうに解説が書いてございますので,こちらを御参照いただければと思います。
大変雑駁な御説明となりますが,モデル・コア・カリキュラム改訂案についての説明は,以上とさせていただきます。
【鎌倉委員長】 荒木先生,ありがとうございました。
かなり詳細な長い内容に,しかも深い内容になりますので,順に,ここから御質問等をお受けしたいと思います。御質問をお受けするに当たりまして,挙手,そしてオンラインで御参加の方は,直接御発言いただいてお名前をおっしゃっていただければと思います。
まず,内容を整理していくために,順に御質問をお受けしたいと思います。最初のモデル・コア・カリキュラムの考え方のところは,なぜモデル・コア・カリキュラムが必要かということで,もう既にこれまでも御論議いただいておりますので,その次のところ,スライドでいきますとモデル・コア・カリキュラムの概要のところから,まず,そこでの御質問,御意見を頂戴したいと思います。そこでは,モデル・コア・カリキュラムの全体の構造を示していますので,その構造のところで分かりにくい点がございましたら,御指摘いただければと思います。いかがでしょうか。
今回のモデル・コア・カリキュラムは,コンピテンシーベースドにするために,看護師としてのコンピテンシーを明確にする。そのときに,今回は新人看護師のコンピテンシーを,まずそこをゴールとして,そして,マイルストーンとして領域実習前・中・後,そして卒業前といった形で評価時期を決めてきたという形になっていることと,それから,コンピテンシーということを,松下のモデルでもありましたように,知識,スキル,そして態度・価値観,その3つと,外の世界との相互作用ということが言われていたように,そこの部分を思考・判断・表現力という形で,その両方を全部統合した形で出てくるのが看護行為というか,パフォーマンスという形で表現されていますけれども,パフォーマンスとして表現されるので,それを評価する,知識を評価する,そういった構造になっているかと思います。いかがでしょうか。繰り返しの説明をさせていただきながら,お考えいただければと思いましたが。
【臺委員】 恐れ入ります。
【鎌倉委員長】 臺委員,お願いいたします。
【臺委員】 今,委員長からの説明で新人看護師をゴールということでしたが,新人看護師の入職したてをイメージしていらっしゃるのか,この辺りをもう少し御説明いただけるとありがたいなと思いますが,いかがでしょうか。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。それでは,荒木先生,御説明いただいてよろしいでしょうか。
【荒木氏】 ありがとうございます。入職したてから早期に,やはり不適応等で離職するナースもいることから,3か月程度がある程度安定して現場で適用していける時点と考えて,入職3か月程度ということで調査を行ってまいりました。
【臺委員】 ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 ほかの御質問,いかがでしょうか。全体の構造……。
【高田委員】 高田,質問したいんですけれども,よろしいでしょうか。
【鎌倉委員長】 はい,お願いいたします。
【高田委員】 ありがとうございます。今の荒木先生と,それから委員長の御説明にあったように,パフォーマンスとしての到達度といいますか,コンピテンシーベースドで示すという,そこの説明はとてもよく分かったんですけれども,これが具体的に,この資質・能力の表の,例えば第4階層をそのように見てよいのかとか,第4階層は非常にたくさんの項目が並んでいるので,全てパフォーマンスで示すというのは無理があると言ったらいいか,知識レベルの,Millerの4つのあれでも分かるように,Knowsで示されるものから,実践するというDoseで示されるものまで幅広くあるかと思うんですけれども,そういうコンピテンシーベースドのコンピテンシーをどう表すかというところで,留意をしたというか,大切にしたこととして,知識,態度,スキル等が統合された形で表せるのだと,示すのだというそこの説明と,実際に結果として現れている結果というか,この表の中に,それがどんなふうに表されているのかというところが,読んで,私自身がうまく理解できていないところがあるので,そこをちょっと御説明いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
【鎌倉委員長】 高田委員,ありがとうございます。松下の三重モデルのパフォーマンスとして示すということと,実際の第4階層で示された個別の資質・能力との関係性を,どう考えたらいいのかという御質問かと思います。よろしくお願いいたします。
【荒木氏】 ありがとうございます。今回の,先生が表とおっしゃっているのは,こちらの資料3②の資質・能力のところという理解でよろしいでしょうか。
【高田委員】 はい。
【荒木氏】 ありがとうございます。ここで言いますと,学修の目標のところに,行動レベルで記載をしているところでございます。そして,もう一つは,モデル・コア・カリキュラムの今回お示ししています,実習の事例等で示しています57ページです。こういったところに,例えば科目を設定したときに,それぞれの大学のDPとどのようにこれが関連するかというところで,お示ししているところでございます。
例えばこの大学ですと,DP1が「豊かな教養と人間性に支えられ,人間としての思いやり・人との絆・生命への畏敬・倫理感を持って対象を総合的・全人的に捉える力を身につけることができる」というDPになっておりますが,これらを今回の資質・能力案の中では,主にGE,「対象を総合的・全人的に捉える基本的能力」というところが関連するということで,お示しされているかと思います。いかがでしょうか。
【鎌倉委員長】 高田委員,いかがでしょうか。
【高田委員】 前半のほうは,十分に納得したということでもないんですけれども,御説明としては前半のほうは理解できたんですけれども,後半のDPとの関係というところでは,あまりにも,次元がかなり大きくなり過ぎちゃうので,そこはちょっとまた若干別のことなのかというふうに,私自身は理解をしておりました。
もう一つ,重ねての質問のようになるかもしれないんですけれども,この本文の中で強調されているコンピテンシーの示し方というのが,あまり断片的過ぎない,統合的な能力という形で示していくという考え方は,とても重要だと思って読んでおりました。それが実際に,先ほどの資質・能力の表の中に,その理念というか,その考え方が十分表れているかというと,若干そうとも言えないかなというようなところが見受けられたので,できれば,できるだけ統合的な形で資質・能力を表すということがもう少しここに反映されていると,一貫性というか,本文のほうで強調していることが十分に読み取れるというふうになるとよりよいのかなというように感じたということを,ちょっと申し上げたかったわけです。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。先生がおっしゃられることをちょっと言い換えますと,総合的な能力で示すということは,第1階層から第2階層,第2階層のところで学修目標が示されて,それが行動レベルでの目標になってくるという説明だったんですけれども,先生がおっしゃられる統合的な能力としてもう少し示したほうがいいというのは,どの辺り……。この構造のことをおっしゃっていらっしゃるのか,第4階層と第2階層との関係性のことをおっしゃっていられるのか。その辺り,もう少し御説明いただいていいですか。
【高田委員】 ありがとうございます。統合的な知識,スキル,態度というものを分けずに統合的な形で表す,それを第2階層とするという説明があると,はっきり伝わりやすいかなというのを,今お聞きしていて思いました。ただ,そのときにも,第4階層がかなり細かいレベルになって,しかも下位レベルといいますか,例えば,GEとProblem Solving(PS)だとか,それから,クリニカルスキル(CS)などの間での第4階層レベルでは,かなり重複が出てくるということは,ある程度はやむを得ないところもあるかと思うんですけれども,細かくすればするほどそういう傾向が出てきて,項目の数が多くなって,全体の見通しが悪くなるというふうになりやすいので,その意味でも,統合的に表すということがとても重要かなとは思っております。
第2階層で統合的に表すという考え方そのものは理解できました。ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。そうすると,今の御指摘というのは,第4階層の資質・能力として個別のものが表されているが,それが第2階層と整合させてみると重複があって,そこに課題があるのではないかという御指摘と捉えてよろしいでしょうか。
【高田委員】 もうちょっと入り組んで,私,ペーパーを出させていただいたんですけれども,拝見して大変なディスクというか,ですので,簡単にここをこうすると,もっといいんじゃないかみたいには言いにくいんですけれども,かなり全体として入り組んだ構成になっているので,ピンポイントで指摘するというのはちょっとしにくいので,むしろお出ししたペーパー全体をお読みいただくと,私が申し上げたいことを御理解いただけるかとは思いますけれども。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
【高田委員】 1つは,数がすごく多くて,ちょっと今の内容から若干ずれてしまうんですけれども,全体を理解するというのが非常に難しくなってしまっていると感じられるので,もう少しスリム化を図って,俯瞰的に見やすくするということがあると,もっと分かりやすくなるんじゃないかというのが,申し上げたいことの1つでございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。そうすると,2点,荒木先生,お答えいただけますでしょうか。コンピテンシーベースドではあるんだけれども,第4階層が非常に多くなっているので,かえって分かりにくくなっているんじゃないか,もう少し集約したほうがいいんじゃないかという御指摘と,それから,もう一つは,第4層は,第2階層,第1階層でくくられているわけですけれども,その枠組みの中で重なりがある。それをどういうふうに解釈していくのかという,2つの大きな御指摘かと思いますので,お答えいただきますようによろしくお願いいたします。
【荒木氏】 高田先生,ありがとうございます。とても読み込んでいただいて,御質問いただいたのかなと思っています。
4層が非常に細かいという点につきましては,今まで,例えばGE-01の「人としての対象の理解」というところですと,これは今,学修目標として,「生涯発達し続ける人を全人的にとらえ,健康状態の多様さを理解する」ということができているか,できていないかというような学生のパフォーマンス・レベルで評価するときに,これを評価する視点として,この第4階層などの詳細な視点を見ていくというふうに考えますと,ちょっと分かりやすいのかなと思っています。これ一つ一つを,例えば,今お示ししたような事例としての基礎看護学実習だけではなくて,恐らく様々な学修場面とか,各領域別実習とかでも同じように,やはりこの視点では学習していくことになるんだと思います。
ということで,先生から御指摘いただいた重複があるというところについては,実際に,科目や単元に落とし込んでいく段階では,当然いろいろな目標が入ってくるので,それが1つの科目や単元の中でどのぐらいやっぱりカバーしていくのかといったところの検討をしながら,重複ではなく,カリキュラムとして体系的に構成していけるのかなと考えています。
今まで実際は,コンテンツベースドですと,これを教える,教えないということで,この764の資質・能力をどの科目で教えるのかというふうに,全体を縦割りにしていくものではないと考えていますので,そうすると,かなり入り組んで入ってくる。それを,例えばメインでこの科目で教えましょうというときに,ほかの科目でこれも教えなきゃといったものが,逆に,あちらの科目でメインで教えてくれているから大丈夫だというようなことが確認していけると思うので,多いように見えたり,重複が多いように見えたりするかなと思うんですが,これは必要な視点であって,あえて別の領域で挙げているものなので,科目に落とし込んでいくときにはかなり統合的・体系的に落とし込まれていくんじゃないかなとイメージしております。
御理解いただけますでしょうか。
【鎌倉委員長】 高田委員,いかがでしょうか。
【高田委員】 もう少し議論したいところではありますが,ほかの委員の御質問,御意見も,私も伺いたいところですので,この辺で次に行っていただいてよいかと思います。ありがとうございました。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
それでは,ほかの御質問。
田母神委員,お願いいたします。
【田母神委員】 ありがとうございます。日本看護協会の田母神でございます。
このように大変ボリュームのある内容を,先生方には,本当に多くのお時間を割いていただいておまとめいただいたことに,心から感謝申し上げたいと思っております。
これまでに既に委員の先生方から御意見があったところですが,非常に重要かつボリュームもかなり多いところでございますので,このお時間の中でどこまで議論ができるかというところに若干不安もございまして,こうした重要な考え方や,細部にわたっても各大学にお示しし,またパブコメをかけるに当たっても十分な検討の時間を要するのかなと思いまして,個々の意見を申し上げる時間があるのかどうかというところの不安もございます。文科省には,この1回の議論でパブコメにかけられるのか、時間的な猶予が,ちょっと少ないかなと思っておりまして,そこのところもお伺いしたいと思います。まずは、構成についてということでございますので,1点目として、先ほど臺先生から御質問のありました,学生から新人看護師,そして生涯学習ということで,一連のシームレスな考え方を示すというところは,非常に重要なことだと思っておりまして,資料2のスライド12のところで,新人看護師は大体入職後3か月程度ということで御説明があったんですが,免許を得てから飛躍的に能力が伸びていくという感覚も持っております。この資料3の②のところで言いますと,卒業時点の到達度,そして,その前の各領域実習前の時点の到達度がございますが,正しく理解しているか,不安がありますので,この卒業時点ということと,先ほど荒木先生から御説明いただいた入職後3か月時点というところの,違い,があるのか,ないのか考え方の部分で,まず教えていただければと思っております。よろしくお願い申し上げます。
【鎌倉委員長】 田母神委員,ありがとうございました。今の御質問は,今回の開発がゴールを新人看護師,その新人看護師というのは就職して3か月ぐらいの人を,そこでの実践能力をゴールにして設定しているけれども,そこと,この卒業時点,各領域実習前時点,これとの関係性はどうなのかということの御質問でございます。よろしくお願いいたします。
【荒木氏】 ありがとうございます。調査時点では,新人看護師というので3か月というところを置きましたが,この卒業時点という点におきましては,学士教育で卒業時点とした場合にどうかということで,調査をしております。なので,各有識者等に確認をした段階で,DoseなのかKnows Howなのかというところを設定しています。
また,それぞれのDoseが全部を実施できるということではなくて,例えば「説明できる」という項目ですと,説明がDoseなのかKnows Howなのかということなので,そういう意味でちょっと誤解があって,高い設定じゃないかと御理解されている先生もいらっしゃるようですので,ちょっと申し添えさせていただきます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。田母神委員,いかがでしょうか。
【田母神委員】 ありがとうございます。新人看護師の3か月時点と卒業の時点というのは違うということで,理解いたしました。
教育内容でお示しいただいている中で,ここの部分は,例えばSO-04は,保健師教育の部分ではないかなと思われるところですとか,一つひとつ検討してまいりますと少し時間が足りないように思います。文科省にお伺いしたい点として,本日の議論の結果もあるかと思うんですが,本日限りで全ての意見を述べなければならないのかどうかというのを,お伺いしたいと思うんですが。
【鎌倉委員長】 工程のことの御質問でございますが,本日でパブコメに至るのか,またもう1回機会があるのかという御質問かと思いますが,いかがでしょうか。
【堀岡企画官】 企画官の堀岡でございますけど,それは,まさに今日の検討会でどのような結論になるのかということだと思いますが,一般論としては,なかなかいろんな御意見が出た場合には,一度修正したものをもう一度というお話にもなりますし,今日大体ということであれば今回で……,もともとはそういう計画ではございましたけれども,もちろん十分に議論することが何よりも重要でありますので,それについては,今日の検討会でどのようになるのかということを踏まえて,検討してまいりたいと思います。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。いずれにしても今回のディスカッションということになりますので,まずは本日の会議でどんどん意見を出していただいて,次に進めていくというのが私の役割かなと思っておりますので,どうぞ御意見をよろしくお願いいたします。
先ほどの細かなところという御意見は,よろしかったでしょうか。
【田母神委員】 先生,今どこまで意見を述べてよろしいかという範疇はございますか。
【鎌倉委員長】 今,構造のことを申し上げていたんですけれども,構造のことをお話ししながら,御質問の中では,もう資料3の②の具体的なところまで入ってきておりますので,構造のほうは御理解いただいたということを,それでも御質問があれば,また後で御質問いただいても構いませんが,3の②までも含めた形で御質問をお受けしたいと思います。先ほどの高田委員の御質問もそのような内容になっておりますので,よろしくお願いいたします。
【錦織委員】 よろしいですか。
【鎌倉委員長】 お願いいたします。
【錦織委員】 名古屋大の錦織です。今回おまとめいただいて,また詳細に御説明いただいて,ありがとうございました。
2点,1点は質問と1点コメントか,両方ともコメントになるかもしれませんけど,1つは,今,画面共有で出していただいております,指導体制と委託の程度に関してのことです。こちらは,先ほど来説明いただいた資料の中を拝見しますと,EPAという概念を恐らく転用して,こちらにこのような形で記載を進めていただいたんだと思うんですけれども,EPAという概念は,ここに,マニュアルにも,改訂案の中にも書かれているとおり,業務をベースに書かれる内容にはなりますよね。
そうすると,例えばここに出ています「個人と健康と幸福へのコミットメントを示す」とか「人間の基本的欲求について説明できる」などは,業務に該当しない求める資質・能力ということになるかなと思いますので,この辺り,EPAという概念を学修目標に全部ひもづけるということに,そもそも構造的に無理があるんだと私は理解しているんですが,どのような議論を経て,全ての学修目標にこちら,EPAの概念を適用させようとされたのかということについて,お教えいただきたいというのが1つ目です。
もう一つあるんですが,後ほどお願いします。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。EPAそのものが業務の委託なので,業務の委託には該当しないものも含まれるが,それをどのようにこのようにしたのかというディスカッションに関しての御質問です。
【荒木氏】 ありがとうございます。まず,私から理解している限りで話した後に,西村先生に,調査プロセスでどういうふうな判断をしていったかというところを,説明してもらいたいと思います。
まず,EPAについては,議論のプロセスの中では,4層全部にEPAを設置するのか,それとも,第3階層,第2階層のレベルで設置するのかといったところは,若干議論させていただきました。ただ,現段階としましては,教育内容として分けるよりは,我々としては資質・能力というところで,パフォーマンス・レベルのことに対して学生のどこまでの到達度なのかということと,それを踏まえての指導を考えていく上では,第4階層で付していく必要があるんじゃないかと考えて,これを検討していったところです。
西村先生,お願いします。
【西村氏】 ありがとうございます。御質問ありがとうございました。
今回,大規模調査,第1回,2回,第3回の調査の際に,多くの看護職,そして看護教員の方々に質問させていただきました。最初の質問構造としましては,やはり松下のコンピテンシー三重モデルの考え方を適用し,実際の行動レベルというところでは,「看護職の方々が通常どのような業務を担っているか」から,「それにはどのような資質・能力が必要か」ということで,調査の質問を立てておりました。同様に,看護教員の方々におかれましては,「看護学士課程においてどのような資質・能力が必要か」,それでは,「具体的にそれをどのような業務レベルに落とし込むか」という2点の観点から質問を行いました。
こちらに関しましては,コンピテンシーとEPAの二次元のモデルというところで最初は調査を行っておりまして,最終的にその二次元モデルというところで,マトリックスのように示させていただく予定だったんですけれども,実際に調査を進めていく中で,看護職には多くの資質・能力と業務といったものが混ざっている,混在している,うまく分かれないといったところが出てきました。これは,やはり医学教育の論文等では,EPAの考え方や具体的な業務というところが出されているんですが,看護教育においては,国際的な論文を確認しましても,なかなかNPとか高度なところは出ていても,学士教育課程におけるこのEPAとコンピテンシーの構造というところが,明確に示されていなかったということがございます。
そういった調査研究の結果を踏まえまして,今回は無理に資質・能力,そして業務を分けるのではなく,どちらも入り組んだ形でお示しさせていただくということで,全資質・能力に対してEPAが入り込んだ形で,改訂案としてお示しさせていただきました。
私からは以上になります。
【鎌倉委員長】 錦織委員,いかがでしょうか。
【錦織委員】 議論のプロセスはよく分かりました。ただ,EPAという概念を改訂案の中に盛り込んでいただいているので,そうすると,EPAのことを知っている人が誤解するんじゃないかなと思うんですね。なので,今御説明いただいた内容をどこかに記載いただいておいたほうが,シンプルにまた話は戻りますけど,例えばGE-01-02-02,「各生活行動を統合して対象者の生活を理解している」という文言について,じゃあ,これを業務レベルで,ちょっと右に行っていただいて,「看護師などがすぐ対応できる状況下でできる」という言葉とは対応しないですよね,シンプルに。そこでちょっと混乱が生じないかなと思っての質問でしたので,追加の記載をよろしくお願いいたします。
もう1点は……。
【鎌倉委員長】 錦織先生,誠に申し訳ないんですが,11時半で馬場委員が退出されるので……。
【錦織委員】 ああ,そうなんですね。すみません。
【鎌倉委員長】 まず,先に馬場委員の御意見をお願いしたいと思います。
【錦織委員】 お願いします。
【鎌倉委員長】 馬場委員,いかがでしょうか。
【馬場委員】 御指名いただき,ありがとうございます。11時半に退出する関係で,少し御意見を述べさせていただきます。
今回のモデル・カリキュラムの概要全般について,非常に分かりやすく説明いただきまして,ありがとうございました。
資料3の①は,確かに先ほど御指摘がありましたように少し込み入った内容で,難しいところがあるかのように承りましたけど,私,長年臨床現場におりましたので,臨床的な視点で資料3の②の内容について少し御意見をさせていただきますと,2040年を見据えてということになりますと,2040年の時点での高齢化率34.8%,非常に高齢者が多いような状況の中で,看護師としてどのような能力・資質を見につけておく必要があるかということからすると,3の②に書かれている内容は非常に広範に,いずれも大事な内容が記載されているんですが,少し現場視点で見ますと,濃淡をつけて学ぶ必要があるかなと。
すなわち,高齢者に対する病態生理の十分な理解ですとか,あるいは,都市と地方で考えますと,地方は随分過疎化して,実際,遠隔医療,オンライン診療とかにも対応できる能力が必要になってくる可能性がありますので,情報通信技術の活用に資するような能力,それから,あとは現在,随分とAI診断・治療というのが進んできております。したがって,AIの診断・治療に関わるようなところとか,あるいは,この研究そのものがChatGPT等を使って研究を進められたというところもありましたが,やはり今後,生成系AIを看護師レベルでも十分使いこなすような能力は,恐らく2040年を見据えたときには必要となってくると思われますので,そのような内容も,もし可能であれば盛り込んでいただける。
非常に広範な内容ですので,全て均等に学んでいくためには時間が不足すると思いますので,少し濃淡をつけて,どこをより2040年に合わせて,ある程度重点的に教育するかという視点を,少し入れたらいいかなと。
非常に大ざっぱな感想でありますが,以上でございます。ありがとうございました。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。2040年を見据えると,高齢化率が高い。そして,これだけたくさんのものを教えるというか獲得してもらうにしても,ある程度濃淡をつける必要があるんじゃないか。そのためには,ICTの活用だとか,その辺りのところはどうなっているかという御指摘かと思いますので,分かる範囲で,荒木委員,お答えいただいてよろしいでしょうか。
【荒木氏】 馬場先生,ありがとうございます。おっしゃるとおり,我々もそういった問題意識はございました。というところから,言語データ等でなかなか抽出されなかったものにつきましては,今後の遠隔診療であったり,あるいはAIのヘルスケアに対する関与であったり,そういった情報とかガイドライン,それから,政府省庁で出されているSociety5.0等も踏まえまして,今先生に御指摘いただいたようなところは,IT-04-02とか05-01とか,そういったところに極力入れていくことで,網羅させていただくように努力したところでございます。
ただ,まだやはりここに対しても,先ほど先生がおっしゃったように濃淡という意味では,言語データ自体が少なかったので,恐らくブループリントでもかなり低い数値でしか出ていないと思いますので,おっしゃっていただいたところの重みづけ等は,今後,検討していく余地が非常に高いところかなと思っております。貴重な御意見をありがとうございました。
【馬場委員】 どうもありがとうございました。
【鎌倉委員長】 それでは,馬場先生,ありがとうございました。
錦織委員の御質問に戻りたいと思います。
錦織委員,続けての御質問をよろしくお願いいたします。
【錦織委員】 ありがとうございます。先ほどの馬場先生の意見とちょっと絡めてになるんですけれども,2040年を見据えてということで,調査研究チームとして私たちが取りまとめさせていただきました医学教育モデル・コア・カリキュラムの中では,気候変動に関する内容なんかも取り上げたりしました。幾つか詳細な分析に基づいて,これは今回出されてこられていますし,またスリム化が必要という中で,これがないんじゃないかみたいなこと言うのは心苦しいですけれども,何かそういった議論があったのかとか,もしあれば意見をお願いいたします。
【鎌倉委員長】 御質問ありがとうございます。気候変動という大きな規模の課題というものも,入れる必要があるのではないかということの御指摘ですが,いかがでしょうか。荒木委員,お願いいたします。
【荒木氏】 錦織先生,ありがとうございます。それは,まさに我々も最近議論していたところなんですけれども,まずは,AACNの「THE ESSENTIALS」の中にはプラネタリーヘルスというワーディングなどが入っており,気候変動に対する看護については,もともとの言語データではほぼなかったので,入れていったところでした。そして,今回,SOのところでは,「グローバリゼーションと看護」という第3階層が出てきてございますが,これはあくまで国際社会における看護という観点ですので,今,先生がおっしゃっていただいた気候変動に関してというところでは,十分な資質・能力が抽出されていないのではないかという御指摘はあるかなと予測してございました。正直なところで言うと,そういったところでございます。ありがとうございます。
【錦織委員】 ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 結局のところ,プラネタリーヘルスの概念は立ち消えていったということですね。
【荒木氏】 はい。分析の段階で消えてしまったということになります。
【鎌倉委員長】 錦織委員,いかがでしょうか。
【錦織委員】 医学のほうのディスカッションの中では,やっぱりなかなか20年後,30年後の将来予測というのは難しいんですけれども,かなり高い確率で,気候変動に関わることに我々医療者はなるんじゃないかなと思いますので,個人的にはこのタイミングで加えておいていただいたほうがいいんじゃないかなと思いますが,これは先生方の皆さんのほかの御意見も含めて,また詳細な分析をしていただいての結果ということですので,御判断は皆様にと思います。
以上です。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。プラネタリーヘルスの概念を,やはり今の段階で加えたほうがいいのではないかという御指摘かと思います。ありがとうございました。
ほかの御意見,いかがでしょうか。
堀内委員,お願いいたします。
【堀内委員】 モデル・コア・カリキュラムの素案を大変膨大な時間をお使いになって作成していただきまして,本当にありがとうございます。
多分,看護教員にとっては,今やっているディプロマポリシーに基づきそれぞれの科目を配置しという,カリキュラムツリーに基づきやっているカリキュラムから,いわゆるコンピテンシーベースに作り変えるための,若干頭の切替えみたいなものが必要なんじゃないかなと思っております。
そこで一つ質問なんですけれども,この11の基本的な資質・能力をどのように組み込んでいくかといったときに,私は個人的には,LLのLifelong LearningのところとかITの部分の割合ってどのくらいなのかなと考えるんですけれども,資料3の②のこのA3サイズのグリーンのブループリントのところに数値が出ていると思うんですけど,これは第1階層の,合計すると764になるのか,全体のバランスの表をもしお持ちでしたら,ちょっとそれを見せていただきたいかなと思っています。この11の資質・能力の全体の,4年間なら4年間の中での,どんなふうにバランスを取って配置していくのかというのを考える上での参考になると思うので,もしその資料がありましたら教えてください。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。カリキュラム作成に当たってのこの11の能力のブループリントの第1階層のバランスについて,資料があれば教えてほしいという御指摘でございます。
【荒木氏】 ありがとうございます。堀内先生,このブループリントは,先ほども御説明の中で申し上げましたが,総和を1,000として,その全ての言語データがどのぐらいひもづくかというので,コサイン類似度で重みづけをしているところです。詳細は,西村先生から説明していただきたいと思います。お願いします。
【西村氏】 ブループリントの御質問,ありがとうございました。ブループリントを使って具体的にどのようにカリキュラムをつくっていくかというところに関しては,今回,第3章の注釈,そして,改訂案の資料3の①の57ページから,御説明させていただいております。
ブループリントに関しましては,先ほど荒木先生より御説明がありましたように,第1階層,第2階層,第3階層,それぞれ総和が1,000とさせていただいております。ただし,モデル・コア・カリキュラム自体は各大学のモデル・コアになりますので,3分の2程度と考えさせていただいておりますので,これを具体的に説明しているのが,59ページの部分の「カリキュラム設計時のブループリントの活用【1単位あたりの比率】」というところで,少し考え方を説明させていただいております。
今回,ブループリントに関しましては,カリキュラムを作成するときに使う方法と,学修成果のときに学修成果の評価配分として使う方法,2つの例でお示しさせていただいています。1,000を総和としたときに,その資質・能力を4年間で何回重複するかとか複数回実施するかというのは,恐らく各大学のカリキュラムの立て方によるかと思うんですけれども,資質・能力を1回ずつ,プラス3分の1の独自性やリベラルアーツと考えた場合,卒業単位が1大学140とか130とか120とかいろいろあると思うんですが,それで計算すると,1科目当たり恐らくブループリントの比率としては,10程度という計算式になってきます。
この辺りはいろいろな考え方があるかと思うんですけれども,そういうふうに考えた場合に,1単位当たり10程度のブループリントを組み込むと考えた場合,第1階層を科目の到達目標として上げている場合には,そのままそちらの数値を使っていただき,第2階層を到達目標や科目の目標として挙げていただいている場合には,その数値を使っていただきます。今回,59ページの例でお示しさせていただいているこのブループリントというのは,実際に改訂案で出されたブループリントの数字の第3階層を入れているものになります。実際に第3階層だけではなく第4階層も出てきている場合に関しては,第3階層の数字を第4階層,例えば5個あったとしたら,それを割る5で入れたものに対して,第3階層1項目当たりこれぐらいの比率というふうに計算しておりますので,今回のこの例に関しましては,ブループリントを100になるように作成しているようになります。さらに,このブループリントを使って学修成果を100点満点とした場合に,そのままブループリントの比率が使えるような計算としてなっています。
堀内委員からの御質問の資料としましては,この後お出しさせていただけますように,11の資質・能力それぞれに対して数字がありますので,こちらに関しては,また何かの際に資料として提示できるかと思いますという回答と,実際のカリキュラムに落とし込む際には,カリキュラムの総和に関してブループリントを使う方法と,カリキュラムではなく,学修成果の配分として使う方法,2つあるという考え方になるかと思います。
御回答になっていますでしょうか。
【堀内委員】 ありがとうございました。よく分かりました。
そうしますと,やはり出来上がった後に各大学が,それぞれの大学がユニークにカリキュラムを組み立てていくときに考えていくわけですけれども,そのときに,看護教育ですので,頭の片隅には指定規則も少しちらつきながら,組み立てていくということになりますので,やはりこの11の資質の中で,各大学でどこには若干ウエートを置いていくかというようなものは,それぞれに任されていると考えますので,これをやったからといって,全ての大学が同じようなカリキュラムになるわけではもちろんないわけですけれども,やはりどこを大学の得意の分野としてやるかというところは,すごく考えなくちゃいけないところだなと思っております。
すみません。もう一つだけ,ちょっと小さいことでいいでしょうか。
【鎌倉委員長】 馬場委員からの挙手がありまして,馬場委員が早く退出ということでしたので,馬場委員,いかがでしょうか。
【渡邉専門官】 阿真委員から挙手が。
【鎌倉委員長】 失礼しました。じゃあ,先生,後でもよろしいですか。
【堀内委員】 はい。
【鎌倉委員長】 阿真委員,お願いいたします。
【阿真委員】 私も12時までなので大丈夫です。よろしいですか。
【鎌倉委員長】 お願いします。
【阿真委員】 よろしいですか。割り込んだようになってしまって,申し訳ありません。
私からは感想と,それから,先ほどの話のところですと追加の確認なんですけれども,まず,膨大なお時間と労力をかけて改訂案をここまでつくり上げてくださったこと,非常に大変な御努力だったのではないかなと思っております。
読ませていただいて,受け手である学生たち自身のことであるとか,これからの社会や医療に対する強い思い,専門的な内容だけでなくて,そういった思いも感じることができました。
感想と確認なんですけれども,まず,私,看護学部で幾つか講義させていただいているんですが,先生方とも今回のこちらのお話を,平成29年のものを題材にしながらもお話ししていたところ,実習の問題について非常に苦労しているというお話が出ておりましたので,具体的に今回,必要な項目が盛り込まれていたというところを思います。ありがとうございました。
あと,もう一つは確認なんですけれども,先ほど錦織先生からもプラネタリーヘルスのお話があったと思うんですけれども,皆さん,御存じだとは思うんですけれども,私が役割を務めております日本医療政策機構において,今回の看護学教育モデル・コア・カリキュラムについて提言がこのプラネタリーヘルスの問題について出されておりまして,何か新しい項目を追加してほしいということではなくて,文言ですとか,そういったところを修正して,未来にわたって環境であるとか健康であるとか,その辺りのところで,今も既に入っているところを少し修正していただいたらどうかという提言が出されておりますので,また後ほど資料として出させていただけたらと思っております。
以上です。ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。そうしますと,また資料を頂けるということで,今のプラネタリーヘルスに関する表現を,少し工夫してもらってもいいのではないかという御指摘でございます。
堀内先生,すみません。
【堀内委員】 すみません。
【鎌倉委員長】 よろしくお願いいたします。
【堀内委員】 先ほどとはまた違って,資料の3の③に示されている資料3③の別表なんですけれども,この別表のまず1-10というところを見ますと,表題は「妊娠と分娩」となっておりますが,この構造と機能を見ても,いろいろ,性周期の発現と排卵まではあるんですけど,いわゆる妊娠,分娩,産褥のところが,私としては抜けているかなと思っております。少子化時代ですが,しかし,多くの人にここの部分は,看護師であっても押さえてほしいなと思うところが,このところに妊娠,分娩,産褥をぜひ入れていただきたいと思っております。
それと,じゃあ,連動するのかなと思って別表2-15を見てみますと,これはまた全然妊娠,分娩とは,私から見ますと全く違うような症状が出ておりまして,腹痛はよろしいんですけれども,何か腹痛や流産・早産,あるいは大量出血に関するもののほうが,むしろ大きく取り上げられるべきなんじゃないかな,ハイリスクの妊娠,分娩,産褥についての症状をもう少し取り上げていただきたいなと。何となくこれはずれているような,これは婦人科と泌尿器科かなというような感じがいたしまして,そこら辺,もし次,コメントする機会がありましたら,ここも考えていただければと思っております。
あともう1点,お願いといいますか,今回はこの松下のコンピテンシー三重モデルを取り入れるということでは,やはり学生のやった行為と省察という,ここの部分が非常に重要だと思うんですけど,じゃあ,今までどおりに看護教員が,学生のやったことを自ら振り返って,それを聞き取れるかというと,ここに関してはもう少し教育技法に関する,何というか,モデルみたいなものも提案いただけたほうがいいかと思います。内容的には,LLだったかにも,少し自己の内省というところは入っているんですけど,そうではなくて,やはり教員が,学生が内省できるようにするためにどう働きかけるかということもどこかで入れていただけると,今回の松下のモデルを入れる点が,より生かされるのではないかと思います。お願いします。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。じゃあ,3点の御質問に対して,最初に,妊娠と分娩について,フィジカルでしたかね,先生。フィジカルイグザミネーションのところに明記してもらえないかという御質問と,関連して,別表1-10の内容がちょっと不足しているのではないかという御指摘。そして,3番目としては,松下の三重モデルを使っているけれども,学生が行為として,パフォーマンスとして出すときに,じゃあ,それを教員のほうは,学生の内省だけではなくて,学生の内省を促すような教員の関わりというのが,やはり何かのモデルを使って表現してもらえないかというような内容だと思いますので,3点,御回答をお願いいたします。
【荒木氏】 1点目と2点目につきましては,調査のプロセスでどのようにやったかということと,あと3点目については,我々も教育技法の開発,提示というところは課題に感じておりますので,そちらは貴重な御意見として承っておきたいと思います。
1点目については,この教育内容については,有識者等にJANA等を通して,学会を通してお願いをしたりしておりましたが,なかなかやはり具体的な加筆等の御提案というのが,特に母性看護であったり,あと在宅看護等におきまして,我々が思うようにいただけなかったというところがございます。ですので,もしこれがやはりマストではないかということがありましたら,ぜひ加筆をしていく必要があるかなと考えております。
また,先生がおっしゃるように,まさに学生の行為と省察というところでは,どのようにそれを教育していくのかといったところ,そこは,モデル・コアカリの改訂案の中でも記載しているように,評価者とか教育者の教育技法,方略の洗練とか習得というのが,FD,SD等に頼っていて,なかなかその辺りが標準化できていないというところは,問題意識としても書かせていただきました。
今後,やはりその辺りをどのようにモデル・コアカリというところに盛り込んでいくのか,あるいは,別にそういったところの開発が必要であるというところでまた取り組むのかといったところは,またJANPU等でも議論していただければと思うところでございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。堀内委員,いかがでしょうか。
【堀内委員】 結構です。ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
ほかの御質問,いかがでしょうか。
田母神委員,お願いいたします。
【田母神委員】 具体的な意見になりまして恐縮ですが,今回,看護師に対する基礎教育ということで明記いただいておりますことに,感謝申し上げます。
例えば資料3①の23ページの辺りでは,同じこのコアカリの御説明の文書の中で,「看護師」という用語と「看護職」というところで,また,細かいところの用語なんですが,「看護師」ということで統一が必要かなと思われる部分がありましたので,それに関する意見でございます。
もう1点は,先ほど少し申し上げたところで,保健師教育において習得すべき内容として,先ほど申し上げましたSO-04-02の辺りですとか,地域に関することとか,産業保健というところの辺りで,臨地実習時点での到達度が設定されておりますことに,実際の今の状況と比べますと少し違和感がありまして,ここは保健師教育かなと思う部分がございます。本文におきましても,職域の保健活動という記載があったりいたしますので,その辺りの精査が少し必要ではないかなと思っております。
助産師に関して,先ほど堀内先生がおっしゃってくださったような,教育内容の具体的なところや,資料3①12ページの一番下の記載の,またこれも細かい点で申し訳ないんですが,例えば「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ」という用語について,リプロダクティブ・ヘルス・ライツなどがまだ一般化しているとは言い難いということなんですが,看護師国家試験の出題基準を見ますと,看護師のほうでもこれらの用語は入っておるようなので,そこのところで,具体的なことはもう少し検討,意見を出させていただければありがたいかと思っております。
もう1点は,教員や看護師の実習での関わりということで,資料2のスライド24に5つのカテゴリーをお示しいただいておりまして,こちらについては,厚生労働省の平成15年「看護基礎教育における技術教育のあり方に関する検討会」の報告書の中では,看護師と看護教員が同列で位置づけられております。そこの考え方としては,実施し得る範囲をお示しいただいていると思いますので,課題は十分私も認識しておりますけれども,例えば,設置主体も,学校と病院との間で様々な関係性がある中で,工夫をしながら,教員なども非常に実際のケアに関わってくださっているところもあるかと思いますので,(実習施設の)看護師と看護教員を分け過ぎると抑制的になる可能性があるのではないかなと思っておりますので,こうしたところや,既に考え方として整理されている違法性阻却という記載ぶりなどが,矛盾とか,強い言葉がありますので,そこのところの書きぶりについて,現行でも,実習での実践教育に注力していらっしゃる大学も多いと思いますので,少し,印象ではありますけれども,見直しを御検討いただければと思ったところでございます。
以上です。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。そうすると,要約しますと,看護師と看護職と,どちらをターゲットにしているのかということと,それから,それと関連して,保健師に関わるような産業保健だとか,それから産業衛生とか,そういった言葉が達成度として出てくるところに矛盾があるのではないかという御指摘,それが1点目ですね。
そして,2点目が,ちょっと私が聞き取れなかった部分があるんですけれども,教員実習の関わりの5つのカテゴリーについておっしゃられたように……。看護協会から出されているものとの齟齬ということでしょうか。
【田母神委員】 ありがとうございます。保健師教育との接点につきましては,知識レベルで看護師の教育に入れていく部分と,実習についても設定されているので,そこの辺りの全体的な検討が必要ということで,先生がおっしゃってくださったとおりでして,先ほどの教員の,今映していただいているところは,厚生労働省で平成15年に看護技術教育のあり方の検討会で示された水準がありまして,そこでは看護師と看護教員は分けられてはいないので,01,02という形で,こういった形で分けたときのその考え方というところにおいても,十分な検討が必要なのではないかなと思いまして,意見として申し上げました。
【鎌倉委員長】 分かりました。2番目の視点としては,教員の実習への関わりとして,あり方検討会のほうで出ているそこの水準と,今回の5項目との差をどう考えるのかということが2点目。3点目は,御意見として承ればいいのかなと思いましたけれども,表現の問題を少し検討してもらえないかということでしたので,2点の御回答をお願いしていいでしょうか。
「看護職」として表現していますけれども,それは「看護師」にしないとまずいんじゃないかということと,その理由としては,保健師の能力のほうにも入っているのではないかという御指摘だと思います。この2点についてお願いできますでしょうか。
【荒木氏】 ありがとうございます。1つ目の,「看護師」なのか,「看護職」なのかといったところでは,第1回の連絡調整委員会のところから,一体どこまでを範疇とするのかというところは議論があり,一定,その段階で合意していたとして調査を開始したのが,学士教育としては,地域であったり公衆衛生看護であったりとかの基盤となる部分,それから,母性看護として助産教育の基盤となる部分というのは,一定網羅するだろうというところで,我々としては,基盤となる部分を含んでの「看護師学士教育における」ということで,看護職という言葉を使っていたという経緯がございました。1点目はそれでよろしいでしょうか。
【田母神委員】 すみません。お時間もないところでよろしいですか。資料3①の15ページでは,既に「看護師として求められる基本的な資質・能力」とありますので,看護師としてということでしたので,23ページも,看護師となる前提で,用語の使い方ということで,意見として申し上げたところです。
以上でございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。基本的には,「看護師として求められる基本的な資質・能力」で,ゴールを新人看護師と置いていますので,それの中の調査の段階としては,看護職としての基本的な能力という形で調査をしているので,調査報告書として看護職という表現がされていると理解をしております。これについては御指摘があったということで,承ればいいかなと思います。
あと,産業保健のゴールのところが実習などで,保健師の領域に入っているのではないかという御指摘かと思います。
【荒木氏】 ありがとうございます。具体的に言うと,恐らくSOの04-02の「地域の健康ニーズ」の辺りが,到達度としてDoseになっているなどで,ちょっと保健師の領域に入っているんじゃないかというような御指摘かなと思いますが,ここにつきましては,恐らく実習の形態が,学校によって学修の場が異なるところもあって,例えば地域看護実習ということで保健センターや保健所等で行っている場合には,もしかしたらここのところがDoseになるかもしれないけれども,産業保健等で行っている場合には,地域のアセスメント等がDoseになかなかならないんじゃないかという御議論かなと思います。
ただ,これについては,「理解している」,「説明できる」という段階でのDoseですので,実施できるということではないということで,我々は理解しております。そういったところでよろしいでしょうか。
【鎌倉委員長】 あと続いて,先ほどの5つの分類と……。
【荒木氏】 指導体制と委託の程度について,これは昨年の事業1で行いましたように,臨床実習現場における教員の位置づけというのが,現場でのいわゆる診療の補助行為を指示を受けてやる立場にはないというところから,その施設の看護師の直接の監督下でできるものと,あと,いわゆる療養上の世話というところで,学生が既にそのことについて,現地の,現場の看護師の直接監督下でなくてもできるという判断がされた場合には,教員などが監督する下で実施することとかがあるということから,これをそういう問題意識で1と2というのを合わせたところでございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
【田母神委員】 先生,一言だけよろしいですか。
【鎌倉委員長】 はい。
【田母神委員】 23ページのところは,繰り返しになって恐縮なんですが,看護師の教育内容をお示しいただいておりますが,「看護師」という表現と「看護職」という表現があります。ここは私は「看護師」というふうに理解しておりますので,ぜひ該当箇所は統一をいただければと思っております。繰り返しのお願いです。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。御意見を承りました。
そして,釜萢先生,先ほどから挙手をいただいておりますので,御発言をお願いいたします。
【釜萢委員】 日本医師会の釜萢です。医学部のモデル・コア・カリキュラムの経験を踏まえますと,看護大学における今回のこの改訂も,看護大学の現場には大きな影響を与えるだろうなと思います。医学部と,看護大学との違いは,その後の医師国家試験の場合には,医学部のモデル・コア・カリキュラムが非常に直結するわけですけれども,看護大学の場合には,指定規則と出題基準がまたあって,それで看護師国家試験の問題がつくられるというところは,やはり違いますので,そこは常に意識をして対応していく必要があるだろうと思っています。
それから,今回,大変な御苦労の中で立派なものができました。今日の意見を踏まえて,また少し修正が図られてもよろしいと思いますが,私は基本的に,今回のこの案でそれぞれの大学がしっかり取り組んでいただくということを,希望いたします。
一方,履修全体のボリュームの中の3分の2ということは常に言われるんですけれども,今日の内容を実際にカリキュラムに落とすというのも,実際の履修時間の中で言うと,もうこれで手いっぱいになるぐらいのボリュームではないかなと私は予想しておりますので,看護大学の現場がやりやすいような形のいろいろな支援というのは,また文部科学省も含めて,引き続きお願いをしたいという要望を申し上げます。
以上です。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。御指摘,国家試験にどう直結するのかということだとか,あとボリュームの問題だとか,これからの啓発活動のことなど,御示唆をいただいてありがとうございます。
続きまして,諏訪委員,御発言をお願いいたします。
【諏訪委員】 千葉大学の諏訪でございます。御指名いただき,ありがとうございます。
釜萢先生の本当にすばらしい御示唆の後に,またちょっと細かい意見になってしまって大変恐縮です。資料3②について,幾つか意見ということでお伝えしたいと思います。
今,GEを示してくださっておりますけれども,率直な感想として,このGEの一番最初に,人間の尊厳について説明がしっかりできるという,そういう,今後,第4階層レベルに資質・能力というものがあったほうがいいのではないのかなと思いましたので,お伝えしました。尊厳という用語が出てきますのは,多分,後ろのほうだったでしょうか。尊厳ある死,死のところで,突然というか,出てきていたかと思いますので,その用語,尊厳ということについて,もう少し前のところで記載されて,挙げられていると,とてもよいのではないかと思った次第です。それがまず1点目になります。
そして,2点目なんですけれども,WHOで出されている国際生活機能分類は,人間を理解する上で,また治療,ケアを考えていく上でとても重要だと思っております。この国際生活機能分類が第4階層で記載されているのも,恐らく高齢者のところだけではなかったのかなと思います。私が見逃していたら申し訳ございません。高齢者のところでは記載されていることを確認しているんですが,国際生活機能分類は,何年か前にそうなったということで,私が記憶している内容なんですけれども,特別支援教育の学習指導要領の柱にもなっていると,私は聞き及んでおります。
すなわち,高齢者だけではなく,本当に全ての方々,人間を捉える上で,また支援していく上で,成長を促す上で,とても重要なものとなっておりますので,高齢者のところだけではなく,もう少し全体的な人間を捉える,理解するというところで,学べるとよいのではないかなと思いました。それが2点目になります。
3点目をお伝えします。今回,対象をどう表記するか,「患者」か,「利用者」かということで,いろいろ検討されたということを御説明いただきました。私が,認知症ケアを中心に,高齢者ケアですとか在宅看護を教育・研究しているということも踏まえてなんですけれども,今年から認知症基本法が施行されております。その中では,「認知症の人」ということで表現されておりますので,「認知症患者」と記載されているところについて,再度御検討いただくといいのではないかなと思いましたので,お伝えしました。
以上でございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。今の御指摘については,お受けしましたということになってしまうかと思いますけれども,諏訪先生,よろしいでしょうか,そのような形でも。
【諏訪委員】 もちろんそうです。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。御意見を承りました。
そして,もう時間が来てしまっていますので,しかし,本日,オブザーバーで習田課長様に御出席いただいていますので,一言お願いできますでしょうか。
【習田オブザーバー】 ありがとうございます。もう時間もありませんので,少しだけ意見を述べさせていただきますと,プレゼン資料の中にも,この第4階層,あるいは第3階層の中に,粒度にはまだばらつきがあると書かれております。ここについては,まだこれから調整をされるということなんでしょうか。
この粒度のばらつきの大小と,あとはブループリントの数値の関係がなかなか複雑だなと思って,これからもう少しにらめっこしないといけないかなとは考えているところなんですけれども,その辺りについてと,あと,これは既に臨床現場である実習施設,実習の現場では,いろいろ御苦労いただいているなと思ってはいるんですけれども,これ,評価とかも含めて,委託といいますか,実習現場にお願いをするとなりますと,やはりそれぞれの学校の到達目標とかについて御理解をいただいたり,そもそもその評価の仕方とかにつきましても御理解いただくことが必要になってくるのかなと思ったんですけれども,その辺りは今後どのように進めていかれるのかということを2点,お伺いしたいと思います。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。じゃあ,まず,1点目の,第4階層の粒度のばらつきを今後修正する予定についてどうなのかということと,ブループリントの活用があるので,まずは粒度のばらつき,そして,2点目としては,評価を実習場に委託するときに,全部協力を求めることになると思うけれども,その辺りはどう考えているのかという2点でございます。
【荒木氏】 習田課長さん,ありがとうございます。
まず,粒度については,そもそもそれをそろえていく必要が今の段階であるのか。例えば,今回1,130から764にした段階で,数を減らさざるを得なかったこともあり,抽象度がすごく上がってしまったものもあるんですね。上がり過ぎてしまって,一体何を教育するのかということや,あるいは,学生に何ができることを求めているのかというのが,すごく分かりにくくなってしまったなというものも,1,130と比べてみるとあるんですね。今,粒度が低いものというのは,あえて表に出さなきゃいけない言葉というのも含まれているのかなと思うので,この辺りは慎重にやはり粒度上げていくこと,そろえることがベターなのか,ベストなのかということは,議論していく必要があると思っています。
今回,用語の整理については,まだ手がけ切れていないところがありますので,11月の次の提出に向けては,さらにプログラム開発をして,用語の整理をしていくことが必要かと思っています。その際に当然,粒度のことも検討していくかなと思っています。もし何かいい案が,アイデアがあったら,教えていただければと思います。
それから,実習施設,評価の委託というところに関しては,まさに今後,そういったところの実習現場とのよりよい協働,それは考えていかなければいけないかなと思っています。そういった取組の一つというのが実習現場との協働で,例えばいろいろな大学で試験的にやられているスチューデントナース制度であったり,そういったものの中で,学生のやはり到達度というのを合意した上で,実習で何を到達させるのかといったところでの,教育関係とかの,指導関係とかの話合いとか合意になっていくのかなと思います。
ちょうど私も昨日,臨床実習指導者の研修などに自分の大学で参加していて,やはり現場の人たちにすごく指導力を発揮してほしいなと思うのは,学生の,先ほど来出ている省察のところなんですね。そこは,やはり現場のナースたちがとてもすばらしい実践をしていても,学生は気がつかないというところもあるので,そこは恐らく一緒に省察していくことになるんだろうなと思います。
そういった教育の方法と,あと学生がどこまでできていたのかといったところは,例えば5人とか10人とかを一度に見ている教員だけでは見切れないところも当然ありますので,現場の人たちと一緒に,学生の到達度をにらみながら教育していくことが必要になっていくのかなと思います。
そこの教育の協働に関しては,またこれも,看護課さんとも相談しながら,周知したりお願いしたりしていく必要もあるのかなと思いますので,ぜひアドバイスいただければと思います。ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
予定の時間をオーバーしてしまっておりますので,意見交換が白熱して,本当にいろんな意見が出てきたと考えております。
これで終了したいと思いますが,この次の,先ほどから出ているスケジュールをどうするかということに関して,いかがでしょう。
【堀岡企画官】 全く正直申し上げて,事務局としては,今回の委員会を踏まえて,様々な意見を踏まえて,もちろん意見を,今後ともまた紙とかでもいただければいいんですが,いただいて,調査チームと協力して修正して,こんなのでどうでしょうと委員にまた投げますけれども,そういった形でやるか,もう一回,7月か8月ぐらいに委員会をやろうかというのは,実は迷った状態で今日もやっておりまして,可能であれば,もちろん,今日は意見をいただいた上で調査チームと調整してやった後に,もう一度,こういうふうになったんですけどどうでしょうみたいなメールでのやり取りとかで合意を取れるほうが,もちろん労力としては少ないんですが,委員会できちんと議論したほうがいいという御意見もあると思いますので,その辺りは,何か皆様の御意見を委員長,聞いていただいてもよろしいでしょうか。
【鎌倉委員長】 そうですね。はい,分かりました。釜萢委員からは,もうこのままというような先ほどの御意見だったかと思います。そのほかの方で,もう一回この会議を開催して論議したほうがいいということにするか,もしくは,今の御意見を頂戴して,調査チームで調整させていただいてという方向に持っていくかということでございますが,いかがでございましょうか。
【臺委員】 臺です。今日,改めていろんな方の御意見を聞いて気づいた部分がありますので,会議を開催するかというところにはちょっと言及しにくいんですが,少なくとも委員がもう一度意見を出させていただいて,ここのままというよりは意見を出させていただいて,研究班のほうにお目通しをいただいて,精査をいただくというプロセスは,ぜひお願いしたいなと考えております。
【堀岡企画官】 ごめんなさい。ちょっと説明が足りなかった。今回の議論を踏まえて,委員から追加の紙を,いつまでにかはまだあれなんですけど,文科省のほうに出していただくということは,やっていただこうとは思っています。その上で,それで,あれですかね,調査チームと検討して,またこういうふうな意見を踏まえてこうしましたというのを,委員の方々に事実上投げるという形で進めてもよろしいでしょうかね。どうでしょう,ウェブの先生方も。
【鎌倉委員長】 要は,もう一回この会議を開くかどうかということですね。
【堀岡企画官】 そうですね。意見は改めてちゃんといただくけれども……。
【鎌倉委員長】 意見はいただいて,調整する。
【堀岡企画官】 開かなくてもいいでしょうか,どうでしょうか。
【鎌倉委員長】 いかがでしょうか。先ほどの田母神委員の御意見は……。
【田母神委員】 ありがとうございます。私も臺委員と同じで,意見を文書等で出させていただければありがたいと思います。
【鎌倉委員長】 そうすると,この会議は開かなくても大丈夫という御意見でよろしいですか。
【田母神委員】 はい,私は座長のほうで御判断いただければと思っております。今回短時間でしたので,少し意見をまとめたいと思っております。
【高田委員】 すみません。高田ですけれども。
【鎌倉委員長】 お願いいたします。
【高田委員】 よろしいでしょうか。私ももう既にペーパーでは出させていただいて,今日,質問は本当にその中の一部しか時間的な関係でできなかったので,できればというか,どんな質問,意見が出てくるかという全容はまだ見えていないといいますか,今日,出てきたのでほとんどということであれば,調査委員会のほうでの調整ということで行けるのかもしれないと思うんですが,私はかなり,もう少し根本的なという言い方がいいかどうか分からないんですけれども,疑問もちょっと……。
例えば11の分類というのは,これはやっぱり医学から採用していると見られるんですよね。そのことが,どこにも謳われていない。要するにAIで調査して,有識者と合意形成をした結果,11分類になりましたという書き方で,本当にこれでいいんだろうかと,私はちょっとそういうところは疑問に感じて,医学の分類を採用するのであれば,なぜとか,その考え方と言ったらいいんでしょうか,そこはやっぱり書いておかないと,違和感といいますか,も出てくるので,そういうところは,単なる意見というか質問というよりも,全体のところに関わることかなということも幾つかあるので,それが出てきたところで,委員会をまた開く必要があるのか,それとも,本当に調査チームの調整で,あとはメール等でのやり取りで済むのかということになるのかなと思うので,今ここでそこを決めてしまうというのは,そこが私は判断がつきにくいなと思っております。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。それでは,今の御意見ですと,その段階で検討するというのは,多分,日程調整が難しくなってまいりますので,もう一回開く方向でもよろしいでしょうか。
【堀岡企画官】 はい。
【鎌倉委員長】 意見をいただいた上で調整した後,もう一度開いて,その後パブコメという形で,今,日程調整をすれば何とかなりますよね。
【堀岡企画官】 意見をいただいて,修正していろいろ議論した上で,もう一度委員会で……。
【鎌倉委員長】 全体を見て論議したいという御意見なので。
【堀岡企画官】 もう2回開くということですか。
【鎌倉委員長】 あと1回ですね。
【堀岡企画官】 1回ですか。分かりました。そうしましょうか。
【鎌倉委員長】 はい。
【堀岡企画官】 分かりました。文科省としては,やっぱり適切な議論が必要だと思いますので,高田先生からそのような御意見をいただきましたので,そのようにさせていただきます。
【鎌倉委員長】 事前には意見をいただいておいて……。
【堀岡企画官】 さらにということですね。
【鎌倉委員長】 修正して,そして,それを見た上で,全体像が見えた上で,もう一度論議がしたいという御意見でしたので。高田先生,そういうことでよろしいですよね。
【堀岡企画官】 分かりました。
【高田委員】 ありがとうございます。
【鎌倉委員長】 では,その方向で。
すみません。時間がオーバーしております。
最後に,議題2,その他について,事務局から説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】 事務局でございます。
時間もオーバーしておりますので手短に申し上げますが,今の流れでございますので,今後,本日いただき切れなかった御意見等は,また事務局に文書等で送っていただきまして,そして,スケジュールは,当初,この後パブコメといったところもありましたけれども,もう一度,第4回としてパブコメ前に委員会を開催するといった方向で調整させていただきますので,また今後,事務局から調整の御連絡をしたいと思います。
以上でございます。
【鎌倉委員長】 ありがとうございます。
全体を通して御質問,ございますでしょうか。
意見は出尽くしたということで,ありがとうございます。
それでは,本日の会議はこれで終了させていただきます。皆様,活発な御意見をありがとうございました。
―― 了 ――
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