大学入学者選抜協議会(第23回)議事録

1.日時

令和8年5月15日(金曜日)10時~11時20分

2.出席者

委員

川嶋座長、牛木委員、内田委員、梅原委員、大橋委員、小方委員、小川委員、沖委員、川上委員、小林委員、柴田委員、田名部委員、長塚委員、西郡委員、安井委員
 

文部科学省

石橋大学振興課長、田島大学入試室長 他

3.議事録

【川嶋座長】  皆さん,おはようございます。聞こえますでしょうか。予定の時刻になりましたので,ただいまより大学入学者選抜協議会の第23回を開催したいと思います。委員の皆様におかれましては,御多忙の中,お集まりいただき,誠にありがとうございます。
 本日の議題は,1つ目が令和9年度大学入学者選抜実施要項等についてです。2つ目はその他となっております。
 まずは,事務局から本日の資料を御紹介していただければと思います。よろしくお願いします。
【田島大学入試室長】  事務局でございます。おはようございます。本日は,お忙しいところ,お集まりいただきまして,ありがとうございます。
 本日の資料について確認をさせていただきます。
 現在画面上にも議事次第を出させていただいておりますが,まず,配付資料1-1といたしまして令和9年度大学入学者選抜実施要項の主な変更点(案),資料1-2として令和9年度大学入学者選抜実施要項(案),1-3でその見え消し版をおつけしております。資料1-4で大学入学者選抜実施要項の遵守についてのお願い(案),1-5がその見え消し版でございます。資料1-6が大学院入学者選抜実施要項(案),1-7がその見え消し版でございます。資料1-8が不正行為の防止のために大学に周知する事項(案)でございます。資料2-1が令和10年度大学入学共通テスト大綱(案),2-2がその見え消し版でございます。参考資料といたしまして,参考資料1,大学入学者選抜協議会の設置について,参考資料2,令和8年度大学入学者選抜実施要項,参考資料3,大学院入学者選抜実施要項,参考資料4,令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱をおつけしてございます。資料に不備等ございましたら,事務局まで御連絡をお願いいたします。
 また,本日はハイブリッド方式での開催となっております。オンラインで御出席の委員の皆様におかれましては,御発言の際は,「挙手」ボタンを押していただき,指名された後に御発言をお願いいたします。
 また,聞き取りやすい御発言,資料参照の際の該当ページのお示し,ハウリング等を避けるため,指名後のミュート解除,発言後のミュート戻しなど,円滑な会議運営に御協力いただければ幸いでございます。
 事務局からは以上でございます。
【川嶋座長】  資料の御紹介ありがとうございました。
 それでは,議題(1)に入りたいと思います。令和9年度大学入学者選抜実施要項等についてです。
 まずは,不正行為の防止等に関して,説明及び意見交換を行いたいと思います。その後,要項について,前回からの修正点等も含めて,事務局からの説明及び意見交換を行います。
 まず,不正行為の防止等について,昨今の入学者選抜の不正行為の発生等を受け,3月30日開催の第21回のこの協議会において,大学入学者選抜における試験運営に関するワーキンググループを立ち上げ,安井委員を主査として対策について御議論いただきました。安井主査及び事務局から,ワーキンググループの報告と要項等への反映案の御説明をお願いしたいと思います。
 それでは,まず安井主査のほうから御説明をお願いします。
【安井委員】  安井でございます。
 大学入学者選抜における不正行為対策に関連した検討におきまして,4月15日にワーキンググループを開催いたしました。スマートグラスあるいは小型イヤホン等を用いたカンニング行為やオンライン面接での替え玉受験等の事例を踏まえまして,各大学において行う不正行為対策について種々御意見を頂戴したところです。
 その後,御意見を踏まえまして,大学入学者選抜実施要項及び大学院入学者選抜実施要項の変更案と,別途文部科学省から事務連絡で各大学に周知することを想定する事項の案について,書面で審査をさせていただきました。
 詳細につきましては,この後,事務局のほうから説明をしていただきますが,私からは,座長として,不正行為に関連した中長期的な入学者選抜の在り方に関連する議論報告をさせていただきたいと思います。
 2つございまして,1つは各大学において検討すべき取組・方向性でございます。ここには5つに意見がまとめられると思いますが,1つは厳格な不正行為対策を行っているということを受験者に示すこと,2番目に何かあった際には他大学との連携・情報共有の上で対処すること,3番目,不正行為だけでパスできない多面的な評価がなされる入試を行うこと,4番目,これまでの入学後に性善説で指導してきたところから転換する必要があるということ,5番目,一方で,不正行為対策に割く事務的な負担を減らす工夫もしないといけない,これが各大学において検討すべき事項でございます。
 もう1点は,大局的な入学試験の在り方ということで,ここは3点の意見に集約できると思いますが,1つは,不正行為対策だけではなくて,並行して,海外の受験者から日本の大学が選ばれる積極的な留学生の受入れ,国際化の取組を行うことが重要である。2点目として,高度化する不正行為への対応に限界があることに鑑み,出口での質保証に転換すべきで,そのためには,併せて定員管理の考え方の見直しが必要である。3番目に,一方で,信憑性が不十分な学生を受け入れることは,公平性・公正性を損なうだけではなく,入学後の授業運営や研究指導等の教員の負担とか,学生同士が学び合う環境など,大学教育全体の質保証における問題でもあるという内容でございます。
 以上が出てきた意見を集約したものでございまして,あとは事務局のほうから御説明はいただきたいと思います。事務局,よろしくお願いします。
【田島大学入試室長】  事務局でございます。
 それでは,本日の資料の中で,まず,不正行為防止対策に関連して,試験運営ワーキンググループのほうで御検討いただいた内容に関連する部分を御説明申し上げたいと思います。
 まず,資料1-1でございますけれども,大学入学者選抜実施要項の主な変更点についてでございます。この議論の前提といたしまして,試験運営ワーキンググループの委員の皆様方からも,協議会の先生方にも先ほど安井主査のほうから御説明がありました,近年の高度化する不正行為というのはどういうものなのかということについて,ちょっと御認識いただいたほうがいいのではないかというお話がございましたので,簡単に今の投映の資料を作っておりますのでお示ししたいと思うんですけれども。これ,既に昨年各新聞等で報道されているものを,こちらのほうで一部抜粋してスライドにさせていただいたもので画面共有させていただいておりますが,TOEICの不正の事案では,非常に小型のイヤホンというものが使われて,これがペンダント型中継機や小型マイクなどと組み合わせて使用されたということでございます。
 この小型イヤホンというのが,その写真を見ていただくとお分かりになると思うんですけれども,非常に小さなビーズぐらいの大きさの球状のものであって,これを耳の中に入れると骨伝導等で音が分かるということだそうなのですけれども,要は,外部からいかに頑張ってみても,こういうものが耳の中に入っているか,入っていないかということを判別するということはほとんどできないというようなレベルの仕様になっておりまして,こういうものを使った不正がTOEICの不正事案の際には行われたということでございます。
 したがいまして,こういうものが大学入学者選抜においても同様に用いられる危険性というのは当然あるということでございますし,試験監督の先生方が目を皿のようにして見たからといっても,必ず見つかるというような類いの話では必ずしもないという現状であるという前提に立ってございます。
 その上で,今回の試験運営ワーキンググループでは,試験当日の不正対策はもとよりでございますけれども,その前後のプロセスも含めて多重的な対応を取っていくという観点から御検討をいただいて,今回,これから御説明するような案をまとめていただいたということでございます。
 写真の説明は以上にさせていただきまして,資料の説明に戻らせていただきます。令和9年度大学入学者選抜実施要項の案といたしまして,まず今,主な変更点なので,資料の6ページでございます。第13,その他注意事項というところが下半分のほうから始まるんですけれども,今,黄色マーカーしている部分は,前回お示ししたものからさらに変更した部分でございます。
 まず,1といたしまして,入学者選抜の実施に係る体制の整備というものを記載してございます。この内容は,これまでも全く書いていなかったものではなくて,これまでは入試ミスの防止の観点から主に体制整備の記載がございましたけれども,体制の整備はミスの防止だけではなくて,不正対策等その他の対策においても非常に重要でございますので,まず体制の整備については,これを独立させて1ということで書かせていただくことにしてはどうかということで,ここに今記載をさせていただいているということでございます。
 次,7ページ目に行きまして,(2)のところに続いておりますけれども,(2)で,「試験の実施における緊急時の対応も含めた迅速性のある全学的な連絡体制を確立するとともに」というところから始まりまして,特に今回ポイントとなりますのが後半でございます。「出願から試験実施,評価・判定,入学に至るまでの業務を一貫したプロセスとして管理することにより,円滑かつ公正な入学者選抜に努める」ということで,要は,不正と申しましても,今回ワーキンググループのほうで御検討いただいた中身としては,試験当日の先ほどのようなものを使ったカンニングに限らず,出願書類の偽造あるいは替え玉受験と言われるようなものも含めて,多様な形態がございますので,こういうものを全体として対応していくということからしますと,やはり出願の時点できちんとチェックをするというところから,入試の当日,そして評価,さらには入学試験が終わって実際に学生が入学してくるタイミング,ここまで含めて,本人確認と一貫して情報を共有して対応を取っていくということが必要になってくるということで,この点を特に今回記載してございます。
 次に,入学者選抜の実施に係るミスの防止というのが4となっておりますけれども,ここにつきましては,先ほど申し上げたとおり,上のほうに移動した記載につきましては削除してございます。
 続きまして,次の8ページ目でございますけれども,5,入学者選抜の公平性・公正性の確保というところで,これまでこの箇所でこの要項上は,大学が不適正な入試を行う場合と受験者が不正を行う場合というのが併せて記載があったわけなんですけれども,ここの部分につきまして,一旦この場合は大学が不適正な入試を行うことを防ぐという観点をここに集約させていただいて,受験者が不正を行うという観点については次の6にまとめさせていただくということで,ちょっと章立てを変更させていただいたということでございます。
 6は10ページのほうになります。左下の部分から始まりますが,受験者による不正行為の防止ということで,まず(1)が,募集要項へどういう記載をするかということを主に記載していて,この点はこれまでも要項上記載があった内容になりますけれども,特に今回追加しておりますのは,1つは出願書類を適正に設定するということで,きちんと必要な能力が図れるような出願書類をまず求めるということが必要であるということと,その後,出願書類の適正性を確認するということを書いておりまして,これは丸1で提出書類等の真正性の確保ということを書いているものとも関係しますけれども,特に偽造書類等が出てくる,あるいは,写真等が適切でないというようなものについては,しっかりと確認するという必要性がありますので,この点を追記してございます。
 それから,(2)のところで試験実施の話がございまして,この辺りは遵守のための工夫がこれまでも記載があったんですけれども,今回は特に2文目,「また,」のところで本人確認を適正に行うということを書いておりまして,本人確認というところにも注意をいただくということを明示的に記載したということ,また,巡視時に注意を要する観点としては,これまで記載していたものに加えまして,服装というものを追加させていただいております。
 次のページにいきまして,(3)で,新しい観点といたしまして,オンラインによる入試・面接等での不正対策を講じること。
 (4)におきましては,入学時点において本人確認などをしっかり行うということで,これによりまして,いわゆる替え玉受験が行われたときに,その入試を受けた人と入ってくる人が同じ人かをチェックするということをしていくということで記載をしているところでございます。
 次に,大学院入学者選抜実施要項のほうに移らせていただきたいと思います。資料のほうですと,資料1-7,78ページになりますけれども,大学院入学者選抜実施要項の変更案でございます。
 まず冒頭,大学院設置基準に記載の部分から引いている「公正かつ妥当な方法により」という部分ですけれども,「適切な体制を整えて」ということがそもそも大学院の設置基準にも規定がございますので,これを今回改めて追記をしてございます。
 続きまして,80ページになりますけれども,受験者による不正行為の防止というものを,新たに5ということで入れさせていただいております。ここでは,特に「大学院入学者選抜業務全般に係る全学的な体制を構築し,各大学の実情等に応じ,必要な情報の共有や統一的な不正行為防止対策の検討,必要な体制の整備等を行う。」という段落を冒頭に入れさせていただいております。
 大学院入学者選抜は,その性質上,学部の入試に比べますと,各部局ごとに行っている大学が多いかなと思いますけれども,特に近年高度化する不正行為の対応に当たりましては,各部局が持っている情報を本部のほうで共有していただいて,また,今回文部科学省等からお示しするような最新の知見等も本部のほうから逆に各部局にも共有して,どのような対策が効果的かということを,その大学ごとにもちろん受験者がどういうところからどういう人がどのぐらいの数来るか,どういう対応を取るのがいいかということは異なるかと思いますけれども,一定の共通の対策等を検討していただく必要性があるのではないかということで,こういうことを特に強調しているところでございます。
 「また」の部分については,先ほど学部入試に関連して御説明した内容を,なるべくコンパクトな形で記載するということで書かせていただいたものになってございます。
 続きまして,不正行為の防止のために大学に周知する事項(案)ということで,資料1-8でございますけれども,82ページになります。
 これは,先ほど安井主査のほうからお話がありましたとおり,大学入学者選抜実施要項に不正行為の防止について全て細かいことを書きますと非常に長くなってしまいますので,要項に書く内容については先ほど御説明した程度にさせていただいておりますが,それ以上に,やはり特に近年の状況を踏まえて留意すべき点ということで,試験運営ワーキンググループで御議論いただいたものを,別途,文部科学省のほうから事務連絡という形で各大学にお示しさせていただくということを現在考えております。そのときにお示しする内容の案ということで,これにつきましても協議会の先生方から御意見をいただきたいということで,今回作成をしている資料でございます。
 1の体制の整備につきましては,先ほど要項に関連して御説明申し上げたこととおおむね重なりますけれども,(1)の最後の段落で,必要に応じて,入学取消しに関する規定の整備等も検討するということを書いております。これは,入学後に入試で不正があったことが発覚するというケースが近年見られるということから,そのような学生に対してどのような手続でどのような処分を下すのがよいかということについて,あらかじめ規定を検討しておいたほうが,もしそういうことが発生した場合には円滑な手続が取れるということで,そういうものも検討いただくという趣旨でございます。
 (2)の2段落目につきましては,先ほど申し上げたとおり,特に本人確認情報を各段階で共有していくことによって,一貫性が取れているかということを見ていただくという趣旨を記載してございます。
 次に,2の募集要項による周知でございます。
 (1)のところにつきましては,近年,これは主に日本の学校を卒業していない受験生でございますけれども,こういう方々が,いわゆる留学生入試というような選抜区分だけではなく,一般選抜等の日本の学校を卒業している受験者と同じ選抜区分に応募してくる場合が増えているということなんですけれども,こういう際に,しっかりと日本語能力,あるいは英語コースであれば英語能力を確認する必要があるということで,このような観点につきまして,必要に応じて外部の試験の証明書を求めるなど,出願の要件をしっかりとしていくということが,不正対策の観点からも効果的ではないかということで記載をしております。
 次,83ページのほうに行きますが,今回,先ほど申し上げましたとおり,TOEICでの不正などもございまして,外部試験団体からスコアが無効になった場合には大学に連絡をするという仕組みが全ての試験団体にございますけれども,そういう場合に,紙による出願書類になっておりますと,試験実施団体がどの大学にどういうスコアが行っているかということを必ずしも把握できないので,大学側から個別に照会をするというような手順に現状はなってございます。
 やはり問題があったときに試験実施団体から直接的に大学に御連絡ができるようにしたほうがスムーズな対応が取れるということもございますし,そもそもスコアの書類が改ざんされる等のリスクも減るということがございますので,そういう意味では,今後,各大学の事務体制等の状況にもよりますけれども,できる限りデジタル方式で直接送付されるような形式を取っていくことが望ましいのではないかということで記載をしております。
 (2)は募集要項への記載事項でございますけれども,丸1といたしまして,特に顔写真の加工が近年見られるということで,各大学,対応に苦慮しているというお話がワーキンググループでもございました。この点については,今すぐ即効性がある対策があるということでは必ずしもありませんけれども,やはり各大学共通で,そもそも顔写真は加工してはいけないんですよということを明確に受験者に対して申し上げていくということが必要ではないかと思っております。
 次に,丸2といたしましては,やはり当日の不正行為に関連して,持込み物品をあらかじめ明確にしておくということで,特に小型イヤホンやスマートグラス等をどういうふうな所持品として持ってきていいのか,悪いのか,あるいは,どういう状態であると不正になるのかというようなことについては,明確化しておく必要があるのではないかと思います。
 丸4といたしましては,何か懸念事項が現場で発生した際,あるいは,出願書類を見ていて疑問が生じた際にどのように対応するのかという点について,なかなかあらかじめ全てのケースを想定するということはできませんけれども,例えば,追加的な書類の提出をしていただくことがありますよとか,あるいは,声をかけさせていただくことがありますよとか,そういうことを要項上明記しておくと,当日の対応する方が非常に悩みながら対応していただくということになるんですけれども,あらかじめ申し上げておくことによって,一定の歯止め,あるいは,その準備というものもできるのではないかということで,そういうことを括弧書きの中で記載させていただいてございます。
 3といたしましては,出願書類の審査ということで,この点は非常に御苦労が多いというお話を大学のほうからはいただいておりますけれども,特に外部団体,外部の教育機関や団体が発行した書類につきましては,例えば,QRコード等で真正性を確認するというような方式もございますので,そういうものも使ってしっかりとチェックを行っていく必要があるのではないかということでございます。
 4の試験の実施につきましては,まず(1)で,本人確認を徹底するということでございます。現在,受験票の写真を使って本人確認をするということが基本的なやり方になっているかと思いますけれども,本年から大学入学共通テストでも身分証明書の持参を求めてございまして,こういうものを必要に応じて活用して本人確認を厳格化するでありますとか,あるいは,本人かどうか怪しい場合には追加的に対応を取るというようなことをあらかじめ定めておくということが効果的ではないかということでございます。
 この際,現場の方が非常に負担が増えるということで,先ほど安井主査のほうからも負担軽減も検討する必要があるとお話がございまして,例えば,近年ですとスマートフォンのようなものを使った比較的簡易な顔認証システムなどを使うという事例も聞いておりますので,この辺りは大学の実情に応じて,職員の方の負担軽減も想定して工夫をしていただくことがよいのではないかということでございます。
 (2)は,これまでから記載しておりますが,試験日当日の特に巡視をしっかりしていくということと,不審な行為があった場合には,試験本部のほうに速やかに報告が来て,統一的な対応が取れるようにするということを記載しているところでございます。
 (3),オンラインの試験でございますけれども,特にオンラインでの面接等につきましては,そのデータを録画するということが,その後の対応に当たっては検証の証拠にもなりますので,非常に重要ではないかと考えてございます。また,各大学でいろいろ工夫をして,第三者がいないかとか,そういうことを確認いただいておりますので,そういうことについても留意をいただくということが重要かと思います。
 5の入学時及び入学後の確認につきましては,(1)で,まず一番最初に入ってくるときに,入試を受けた人と同じ人だということをしっかりと本人の顔を見て確認をしていただく必要があるのではないかということでございます。
 次のページですけれども,残念ながら入学後に怪しいという話が持ち上がってくるということがございまして,こういう場合には,やはり必要な遡りをして確認をしていただくというようなことも検討しておいていただく必要があるのではないかということで,全体的な対応を取っていただくということで,大学にお示しする案として,こういうものを作成しているということでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
【川嶋座長】  御説明ありがとうございました。
 不正防止に関しまして,資料1-1から資料1-8まで御説明がございました。これに関しまして,どなたでも結構ですので,御質問ある方は「挙手」ボタンないしは画面で手を挙げていただければこちらから御指名させていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。
 では,沖委員,どうぞ。
【沖座長代理】  沖でございます。いろいろと御関係の先生方,非常に丁寧に検討していただいているというのが,特に最後の資料のほうでもよく分かりました。書かれている内容,私も長らく現場の個々の教員として試験監督を教室でやり,そして一方で全体の管理をするということをした記憶をふまえると,非常に適切にまとめられていると思います。
 1点,要項レベルというよりは事務レベルでぜひ入れていただくといいかなと,それは多分,84ページのところの書きぶりとの関係で,1点入るといいかなと思ったことを申し上げます。
 真ん中ちょっと上ぐらいの(2)のところの文章で,「試験室において受験生に解答を行わせる試験を実施するに際しては,多様な受験者の特性や試験への集中に十分配慮しつつ」とありますが,この場合の多様な受験生とはそもそも何であるのか。これが要するにここで不正を行っている受験生の話をしているのか,そうではなくて,それ以外の真面目に受けている受験生の話をしているのかというところが若干読み取りにくい形になっているので,少なくとも不正をしていない受験生が公正ではない試験になってしまうと,その場で特に実際に起こり得るのが,何か持っている,隠す,取り押さえて場合によっては別室に連れていくというようなプロセスをもし試験時間中に考えるとすると,少なくとも近辺の受験生にはいろいろな意味で大きな影響を受ける可能性があって,公正性の担保が非常に難しいということになるかと思います。
 その点を,実際にはいろいろなパターンがあり得ると思うんですけれども,明らかに何か持っている場合にはそれを取り上げるということはやむを得ないわけですけれども,そのまま試験会場の外に引きずり出すみたいなことになると,不正をしている受験生が素直に対応するとも限らないというと本当に混乱が起こるということになりますので,その辺りは,場合によっては試験の終了まではとにかく試験を受けさせた上で,その後,別室できちっと話を聞き取る。その点でも,事前にそういうことをする可能性があることを事前の要項文書などで示しているととても大事なことになると思うんですけれども,そのプロセスを,まず大学本部で,いろいろ責任を持っている方,そしてその方から各教室の試験監督が何か勝手な対応をされると,そこはそこでまたトラブルになるということについて,何か事務レベルのところで共有していただけるといいのかなというふうに思いました。
 私は以上です。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 それらに関しては,例えば,83ページの(2)の募集要項等に以下の点を明記して周知するという受験者に対しての周知と,大学というか監督者への周知というか,何かを定めておいたほうがよいのではないかという御意見ですね。
 柴田委員,御意見あれば。
【柴田委員】  おっしゃるとおりで,現場で混乱が起こらないようにということなんですけれども,我々,試験室担当のものでは,共通テストにマニュアルがありまして,一応それに準じて対応するということは考えられるのではないかなと思っておりまして,今,沖先生おっしゃったように,本部に連れていくというのが標準的な対応だと考えております。参考までにお話しさせていただきました。
 以上です。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 そうですね。共通テストの試験実施マニュアル,非常に大部で,全部読み通すのはなかなか大変ですけれども,細部にわたっていろいろ注意事項が記載されているので,それに準じてはどうですかという御意見でした。
 ほかの委員の方,御意見ございますか。特にないですかね。今は発出事項,資料1-8に関して御意見いただいておりますが,それ以外,実施要項に関してでも構いませんけれども,不正防止に関して,ほかにこういう事例があったというお話でも結構かと思いますが,いかがでしょうか。
 内田委員,どうぞ。
【内田委員】  御説明,それから事前の御協議ありがとうございました。
 良識の府たる大学に不正行為を行う学生を迎えるというのは非常に不都合なことかと思いますので,非常にそういった部分に配慮した表現,抑止の事項を盛り込んでいただいたことは非常に大切なことだというふうに思っております。
 細かい部分については,これから文部科学省の支援を受けながら各大学が定めていくことになろうかと思いますので,引き続き,公正・公平な入学者選抜が行われるよう,よろしくお願いいたします。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 ほかの委員の方はいかがですか。特にございませんか。よろしいですかね,この件については。
 それでは,沖委員からの御発言については,事務局と相談して,文言の修正・追加等があれば,最終的には座長のほうに一任していただければと思います。よろしいでしょうか。
【田島大学入試室長】  沖先生の御意見ありがとうございます。
 多様な受験者の特性というのが何を意味しているのかという御指摘がございまして,これ,表現の仕方が非常に重要なポイントではございますけれども,近年,やはり大学入試を受験する方々が,いろんな方が受けるということで,当然,これは特に共通テストでも非常に多岐にわたる配慮をしておりますけれども,例えば,何らかの障害がある方が受験される場合には,その受験者の方々に応じて非常に細かな配慮を共通テストでもしておりますし,各大学でもいろいろと御相談に乗っていただいてやっていただいている。ただ,そのような事前相談が必ずしもない場合であっても,やはり当日になってちょっとした配慮が必要であるとか,あるいは,例えば,周囲をきょろきょろと見回してしまうような癖があるんだけれども,別にそれは何も本人は他意がなくて,不正というようにいきなりそこで判断されてしまうと非常に問題が発生するというような場合もあるので,そういうような多様な受験生がいるということも念頭に置いて対応していただく必要があるのではないかというようなコメントがございましたので,そういう趣旨をここに今入れているんですけれども,ちょっと分かりにくいというのは御指摘のとおりかなと思います。
 また,当該受験生だけではなくて,その周囲の方々への配慮という点も十分に考えないといけないというようなことが,今,沖先生からの御指摘の部分になろうかと思うので,この点については,今,座長からお話があったように,座長とも相談させていただいて,どういう表現ぶりにするのが大学の方々にとって分かりやすくなるかということについては検討させていただきたいと思います。
【川嶋座長】  よろしいでしょうか。
 それでは,次の意見交換に移りたいと思います。これまでの何回か御意見いただいてきました令和9年度大学入学者選抜実施要項について,これまで並びに前回の議論を踏まえた修正案について事務局から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【田島大学入試室長】  では,事務局のほうから御説明を申し上げます。
 まず,資料5ページでございますけれども,令和9年度大学入学者選抜実施要項(案)の前回からの変更点を,不正対策以外の部分につきまして御説明申し上げます。
 資料5ページは,3,小論文・面接・実技検査等の活用の部分でございます。「本記載の小論文・面接・実技検査等については,第6の1と異なる評価方法として」という,この段落の部分につきまして,前回の協議会におきまして,例えば口頭試問というようなものもあるので,知識等を問うということもあり得るのではないかというような御議論がございました。一方で,ここの部分の記載が,要は,小論文という名を借りた学力検査みたいなものが行われるようにならないように,明確化する趣旨で留意事項が記載されているということなので,こういう点は引き続き踏まえて残しておく必要があるのではないかというような御意見も前回ございましたので,ちょっと検討させていただきまして,非常に細かい点でございますけども,今は専ら「教科・科目に係る知識等を問うことにならないように留意しなければならない」となっているんですが,この「等」というのが一体どこまでを指しているのかというのが必ずしも明らかではないところがありますので,その知識だけを問うということはあまりないかなということで,そこは知識のみに閉じさせていただいた上で,それ以外にもちろん,例えば思考力とかいろんなものをセットで問うということが基本は想定されているということで,この記載を残すことにしてはどうかというのがここの部分でございます。
 続きまして,6ページ目になりますけれども,これは5ページ目の下のほうからつながってくるんですけれども,入学料を含む学生納付金についてというところの記載でございます。これにつきましては,これまでも文部科学省からお出ししている各種の通知をここで記載させていただいているところでございますが,昨年6月に入学料に係る通知というものを出させていただいておりますので,この通知をここに新たに盛り込んではどうかということでございます。
 それから,不正対策の部分はちょっと先ほど御説明しましたので飛ばさせていただきまして,11ページになりますけれども,12の外国人を対象とした入試というところで,この4月に「「外国人留学生の在籍管理が適正に行われない大学等に対する指導指針」の運用に関するガイドライン」というものが出ておりまして,これを反映させていただいているということになってございます。
 要項本体については以上でございまして,次に,資料1-5,70ページでございます。これは前回の協議会で,特に,いわゆる年内入試と言われるものについて適切に実施されていないということを,文部科学省が通知するものだけではなくて,大学入学者選抜協議会として,各大学にきちんと,これで関係者は合意しているので趣旨をきちんと守りましょうということでメッセージを出すという案を協議いただいたところでございます。
 前回の協議会での議論の中で,総合型選抜や学校推薦型選抜というのが今回の議論の焦点であったわけですけれども,一般選抜についても試験期日を遵守していないような実態が一部あるのではないかというような御意見がございましたので,その点を趣旨として加えるという観点から,タイトルの修正と,今画面で写しておりますが,70ページの真ん中ぐらいのところ,「また,一般選抜も含め試験期日等を遵守していない選抜も一部見受けられます。」というのを入れているところです。
 また,その前の部分の記載ぶりですけれども,「総合型選抜及び学校推薦型選抜の趣旨に合わない事例が見受けられます。」ということで,ここも,要は趣旨に合わない実態があるんだということを協議会として明確に言っているということが分かるように,表現を修正させていただいております。
 次の71ページで,最後の部分ですが,「各大学においては,改めて試験期日等を確認していただくとともに,その設定趣旨を踏まえて評価方法との関係を見直し」ということで,ここにも期日の設定ということについての趣旨を見ていただくことを明確化するような表現を追加的に入れさせていただいたところでございます。
 この辺りは,前回の協議会での御議論をどういうふうに反映していくのかということになってくるのかなと思ってございます。
 事務局からは以上でございます。
【川嶋座長】  御説明ありがとうございました。
 ただいまの御説明は,主に資料1-1と資料1-4について御説明がございましたが,どなたからでも結構ですので,御意見,御質問があれば承りますので,「挙手」ボタン等。
 柴田委員,どうぞ。
【柴田委員】  柴田でございます。70ページ,一般選抜を含めた記載にしていただいたというのは,私,以前から気にかかっていたことを解消していただいたので大変ありがたく思っておりますし,全体に係る実施要項の遵守ということで,さらに趣旨が明確になったのではないかと思って感謝する次第でございます。
 以上でございます。ありがとうございました。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 ほかの委員の方々,いかがでしょうか。
 安井委員,どうぞ。
【安井委員】  今,柴田先生が御発言された直後に申し訳ないんですけれど,「また,一般選抜も含め試験期日等を遵守していない選抜も一部見受けられます。」という,この入れた部分なんですけど,ちょうどこの部分は,実質的に学力検査の成績に大きく偏って合否判定が行われている,そういった総合型選抜や学校推薦型選抜の趣旨に合わないというところは,その下の文章の「このような選抜の実施は,高等学校・大学関係者等が真摯に協議をして定めた大学入学者選抜実施要項の変更趣旨を踏まえない」ということで,文章的には,ここは続いている文章だと考えられます。ここの期日の問題が間に入りますと,せっかく学力検査をちゃんとやりましょうというメッセージが少し薄まってしまうのではないかと思いますので,71ページの最後のところに,「試験期日等を確認していただくとともに,」というところを入れていただいていますので,こちらに「改めて一般選抜も含め試験期日等を確認していただく」というふうに期日のほうはまとめたほうが,文章としては,文章の強さという点では,そっちのほうが整理ができるかなというふうに見ておりました。
 以上でございます。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 後ろのほうに入れたほうがよろしいという御意見だったと思います。試験期日等を確認していただくというところに移したほうがいいのではないかという御意見だったと思います。
 ほかの委員の方,いかがでしょうか。
 小川委員,どうぞ。
【小川委員】  小川でございます。よろしくお願いします。
 6ページのところの部分でございます。入学料に関する記載について,協会のほうで御意見いただいていたところだったのですが,この場でなかなか言えないところでもあったので,本当に整理していただいてありがとうございます。御礼申し上げます。
 以上です。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 ほかの委員の方々,いかがでしょうか。
 内田委員,どうぞ。
【内田委員】  前半の不正に関わるところもそうなんですけれども,期日,それから,総合型,学校推薦型選抜に関わる内容につきましても,駄目は駄目ということで,明快にこの要項の中に盛り込んでいただいたことに感謝を申し上げます。
 また,選抜協議会として意見表明をするというところで,抑止になるかと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 続きまして,西郡委員,どうぞ。
【西郡委員】  前回の会議でも発言したことと重なるんですけれども,共通テストを課す総合型選抜と学校推薦型選抜に関して,補足的な意見をちょっと述べさせてほしいんですけれども。
 前回,共通テスト後に出願期間を設けて面接まで伴う総合型選抜を導入する場合,受験者数が多かった場合に備えて一次選考を伴う選考期間を想定する必要があって,日程がタイトになるということを申しました。その点に関して,もうちょっと具体的な情報をお示しさせていただきたいんですけれども,共通テストを課す総合型選抜で,共通テスト後に出願期間を設けている代表的な大学として,東北大学があります。東北大学の2026年度の募集要項の入試日程を確認したんですけれども,出願期間が共通テスト終了後2日後の2月20日から2月23日の3日間,大学入試センターからの成績等提供は2月4日でありましたので,一次選考が2月5日です。その4日後の2月9日に面接等の二次選考が行われていまして,最も驚異的なのは,その面接選考,二次選考が行われる2日後の2月11日に合格発表を出しています。
 つまり,物すごくタイトな日程でやられていまして,本学でこれは可能であるかをシミュレーションしてみましたが,現体制といいましょうか,そういったところでは不可能ですし,体制を変えてもきっと難しいというところがあります。
 また,この時期,前期日程の準備等も行っていますので,慌てた手続をしますと入試ミスが発生するということを懸念しているところです。
 特に,国公立大学のルールに基づいてこういった日程でやっていくことになるわけですけれども,こういったタイトな日程になるので,多くの大学は,出願期間を秋頃に設定しまして,面接等を年内に行って,共通テストの終了後に成績を足し合わせて合否判定を行っていると思われます。ですけれども,そうなると,仮に11月上旬に出願期間を設けたとして,2月上旬に最終的な合格が決まるとなりますと,受験生にとっては3か月,あるいは,長い人は4か月縛ってしまうことになります。そうすると,受験生にとって,心理的な面も含めて,結構大きな負担になるということが考えられるわけです。
 ちなみに,こうしたことを,受験生の負担軽減ということを考慮しまして共通テストを課す総合型選抜を佐賀大学でも実施しています。出願期間は,共通テスト終了後から1週間程度の出願期間を設けています。面接を課しますと,先ほど言いましたような日程の問題が生じてしまうために,書類審査を中心に,志望理由書とか活動実績報告書,そして調査書,こういったものと合わせて判定しているということで,総合型選抜の専願という特性を生かして,本学の基礎学力を有していながら本学に入学したい,そういったところを評価するという入試設計をしているところになります。
 今回の見直しなんですけれども,主に年内入試において丁寧な選考がされていないと,一般選抜の前倒しであるという批判が見直しの最大の背景だったということだったと思います。共通テストを課す総合型選抜等で,共通テスト終了後に出願期間を設けてしまいますと,面接等の試験は2月1日以降になってしまっていまして,私立大学等で一般選抜も実施しているという期間になっているわけです。
 こういった点を考えれば,原則としては,当然面接を課すということは必須化しますけれども,共通テストを課す総合型選抜等で出願期間を共通テスト後に設ける場合は,面接必須というのはその限りではないとか,そういった例外を設けることはできないかということをちょっと提案させていただきたいと思います。
 コロナとかインフルエンザ等で共通テストの追試験が1週間後倒しになってしまうと,また日程がさらにタイトになるとか,そういったことも考えますと,この共通テストを使った総合型選抜が非常に使いにくくなるということを少し懸念したということで御意見させていただきたいと思います。
 以上でございます。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 今,国公立大学の多くは共テを課していますけれども,今お話のように2つのパターンに分かれているかと思います。あらかじめ書類審査,面接まで済ませて,最後の共テの点数,一定の点数で合否を最終的に決める場合と,今おっしゃった東北大のAO入試の2か3と,今の佐賀大学のお話のように共テが終わってから出願,審査を行うという2つのパターンに分かれるので,後者の場合は少し猶予できないかという御意見だったかと思います。
 大橋委員,どうぞ。
【大橋委員】 
 前回も申し上げたのですが,面接を必須とするという中で,生徒を評価できない形の“面接”は避けたいです。あと,面接を実施したとして,仮に面接の配点が多かったとしたとしても,面接でほとんど差をつけないことにされてしまった場合は,同時に行う個別の学力試験で合否が決まってしまい,望ましくない形になります。
 それに対して,実施要項には明確には書いていないですが,この協議会からのお願いの文書の71ページの上の段落の最後で,個別テストの成績が実質的に評価・判定の大部分を占めるような選抜の実施は不適切ですと,明確に言っています。要するに,面接をないがしろにするような判定方法は不適切であるということが明記されています。ここを各大学に守っていただき,必須である面接を入試の選抜にぜひ機能させていただきたいと思うところです。
 以上です。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 小林委員,どうぞ。
【小林委員】  ありがとうございます。
 大橋委員がおっしゃっているとおりでして,送り出す高校側からすると,とにかく公平性・公正性はどうなのだろう,受験生が混乱するようなことが一番困ると。大学側の都合の良いように取られているということが子供たちに対してどういう影響を与えるのか考えてしまいます。この文章は,本当によく練られているというか,核心を突いているところがあると思いますので,ぜひよろしくお願いします。
 以上です。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 内田委員,どうぞ。
【内田委員】  今,小林委員のほうから話がありましたように,また抜け道を見いだされると非常に困るわけですけれども,今年のこの要項については,不正行為が盛り込まれたというところで,ある意味,大学の良識が不正行為と並行して示されているということになります。ここでまた抜け道を選ばれますと,我々のほうからは,不正行為と同等にまた大学が抜け道をというようなコメントをせざるを得ませんので,そういったところでも抑止も図れると思っておりますので,ぜひ良識ある取組を一部の大学についても実施していただければと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 西郡委員からの御意見は,共通テスト後に出願・試験を実施する際の面接については,非常にタイトなスケジュールの中で行わざるを得ないので,原則として,という表現にして例外措置をお願いしたいという御意見でございました。
 例外措置については,附属高校からの学校推薦型については,緊密に高等学校と大学が情報交換していれば例外とするということにしておりますが,国公立大学の場合,先ほどのような事例をどうするかという御意見だったかと思いますが,これについては,皆さん,委員の方々,お考えはいかがでしょうか。
 内田委員,どうぞ。
【内田委員】  時間が足りない,しかも丁寧にというところの国立の趣旨は十分理解はできるのですが,しかしながら,今までも年内に面接をしていただいた上で共通テストで最終的な結論を出すという大学も一部あったというところから,またここで例外を増やすということは,新たなる一部の大学の抜け道を拡大することになりかねませんので,基本的には,いろいろな例外を増やすというところはあまりしないほうがよいのではないかなというふうに考えております。
 実際,期間が縛られるということでありますけれども,大学としても,あるいは受験者としても,その大学に入りたい,第一志望として,ほかのことも考えながら受験計画を立てて,また,高校側としても,もし残念だった場合にはどのような進路を考えていくかという指導も含めて今までも対応してまいりましたので,例外措置については多く認めるべきではないというふうに考えております。
 よろしくお願いいたします。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 ほかの委員の方,いかがでしょうか。
 川上委員,どうぞ。
【川上委員】  ありがとうございます。私大連盟の法政大学の川上でございます。
 私大連盟のほうの検討でも例外措置のところを一部検討させていただきましたが,この委員会の議論の中では,例外措置をなるべく設けないというところで少し話を意識していると思っています。それを踏まえたところで,資料1-5で,前回のところでの大学長への各お願い文をしっかり周知させることによって,これを基にしたところでまず行っていくところが一番いいのではないかなと考えております。
 以上でございます。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 ほかに委員の方,ありませんか。いかがでしょうか。
 西郡委員,いかがでしょう。今,ほかの委員の方々の御意見を聞いて,西郡委員,いかがですか。
【西郡委員】  いや,各関係者の意見が,もう原則に従うべきだということであれば,そのルールの中で私たちも考えていくということになるので,その件に関しては,もう特に意見はありません。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 御指摘のように,最後の共テで合否が決まるというのは,受験者にとっては非常にはらはらどきどきの期間が長くなるという御指摘はもっともかと思いますが,御了承いただいたということにしたいと思います。
 ほかに,この件に関して御意見ございませんでしょうか。
 先ほど安井委員のほうから御指摘がございました,一般選抜の時期もちゃんと守ってください,フライングしないようにという柴田委員からの御意見については,できれば最後の段落のほうに移すというような形で修文させていただければと思いますので,またこれについても事務局と座長のほうに一任していただければと思います。柴田委員の念願というか,ずっと御指摘の事項でございますので,何とか発出文に入れていきたいと思っております。
 よろしいでしょうか。長塚委員,どうぞ。
【長塚委員】  申し訳ないです。
 今ありました共通テストを利用する場合に対して,年内入試の場合には,教科・科目に係る個別テストを行うことができるということになりましたから,この個別テストの範囲とか,あるいはレベルとか,そういうものも今後ある意味問われるというか,その必要性が増してくる,各大学,国立大学も含めて,考えてくるんだろうと思うんですね。ですから,以前から言われているような共通テストに代わる,年内入試で測るための個別テストの在り方というのが今後問われることになるのではないかな,そんなふうに感じたところでございます。
 ちょっと感想を申し上げました。以上でございます。
【川嶋座長】  ありがとうございます。今後の課題として御意見いただいたとさせていただきます。よろしいですか。
 1点だけ,私,個人的に面接導入に関して懸念しているのが,一昨日ですか,日経新聞に今大学関係の連載事項があって,面接の義務化に伴って,某関西の大学の関係者の方が,これからはAI面接の導入も考えなきゃいけないとの発言があったとの記事がございましたが,我々が考えている面接というのは人がやる面接なので,そういう抜け穴,AI面接は面接ではない。就職ではかなりAI面接は導入されているようですけれども,入試についてはそういうことはいかがなものかというふうにも考えますので,何らかの対応をぜひ事務局のほうにもお願いしたいなと思っております。
 ほかに,この点に関してございませんでしょうか。よろしいですかね。
 ありがとうございます。
【田島大学入試室長】  よろしいですか。
 今,川嶋座長のほうからお話があったAI面接の話で,これについては,前回の協議会にも一部御議論があったかなと思っております。前回の協議会での御議論を踏まえると,私ども事務局の理解としては,少なくともこの協議会において現在想定している面接というのは人間がやる面接であってAI面接ではないと,この点は共通の理解であるという認識でございます。
 その上で,これをどういう形で大学のほうに周知するかということでございますけれども,この要項自体には今,AIをどう使うとか使わないとかということは何も書いていないところで,いきなりこのAIの話を入れ込むのがいいのかどうかというのはなかなか難しい問題なんですけれども,今回の,特に総合型と推薦型について面接を導入するという文脈で言いますと,これは,要は時間をかけて丁寧に多面的・総合的な評価を行うから面接をきちんとやる必要があるんだということで入れていただいている。そういうことからしますと,AIを使って手軽に何か評価をするというのは,これには少なくとも当てはまらないということは明らかかなと思いまして,我々のほうでは,要項を出した後に各大学からのお問合せ等も踏まえてQ&Aというものを別途お出しさせていただいているんですけれども,こういうところに今,座長の御指摘があった点についても明記をして,要は,この要項で今想定している面接というのは,AI面接というのがどういうものを指すかというのも,定義がどういうものか分かりませんけれども,いずれにしろ人間が直接面接するものを想定しているものですということをお伝えしていくというような形で対応していくということもありかなと思っておりますので,今のところは事務局としてはそういうような形で,もし御疑問が大学によって生じるようなことであれば,そういう形でなるべくきちんと説明をして解消していきたいなと思っているところでございます。
 今のところの事務局の考えをお伝えさせていただきました。
【川嶋座長】  分かりました。また,加えて,各大学・団体等でも,この点を機会があれば周知していただければと思います。よろしくお願いします。
 この議題(1)関連について,何か追加の御意見,御質問ございませんか。
 なければ,議題(2)に入りたいと思います。議題(2)は,令和10年度大学入学共通テスト実施大綱についてです。
 これについても,事務局より御説明をお願いします。
【田島大学入試室長】  それでは,資料2-2に基づきまして御説明を申し上げます。
 97ページでございます。令和10年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱(案)でございます。内容といたしましては,今回は令和9年度の実施大綱から年限や日付等を修正するというようなところが基本的な事項になってございますので,大きな変更というものはございません。
 以上でございます。
【川嶋座長】  年月日の変更だけということになりますが,牛木理事長,特に御意見ございませんか。
【牛木委員】  いや,特に。Web出願を含めて,多くのものが今回で終わっていますので,これについては,もう日程変更だけになるかと思います。
【川嶋座長】  ありがとうございます。
 ほかの委員の方々,この件に関して御意見とか御質問ございませんでしょうか。特にございませんか。
 それでは,またこの実施大綱はいつ発出なんですかね。実施要項と同じ時期ですか,発出。
【田島大学入試室長】  はい。
【川嶋座長】  それでは,よろしく御処置のほうをお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは,そのほか全体を通して御意見,御質問を承りたいと思いますが,いかがでしょうか。特にございませんでしょうか。
 小方委員,どうぞ。
【小方委員】  本日は遅れての参加となり,失礼いたしました。直接,実施要項や大綱,お願い文に関わることではありませんが,2点申し上げます。1点目は,AI面接等についてです。現在の面接では,面接官によって評価にかなり差が生じる場合がありますが,多くの大学では,その結果を持ち寄り,評価をすり合わせた上で最終的な判断を行っています。その意味では,人による面接も非常に丁寧に行われているのが実態だと思います。一方で,面接官によって受ける印象や評価が異なることも事実です。そのため,今後AI面接を一律に否定するのか,それともAIも活用しながら総合的に判断する方向が出てくるのかについては,今後の動向を継続的に見ていく必要があると思います。座長がおっしゃった点は重要であり,現時点では今回の判断でよいと思いますが,この点については今後も注意して見ていく必要があります。2点目は,面接を行う意味についてです。私は,推薦入試では今後,面接がこれまで以上に重要になるのではないかと考えています。高校時代の活動やGPA,これまで取り組んできたことなどは,客観的に判断する資料として有用です。一方で,本人が作成する文章については,現在では生成AI等を活用し,指導を受けることで,かなり整った文章を作成することが可能になっています。高校側に何か問題があるという趣旨では全くありませんが,提出された文章だけでは本人の考えや力量を十分に判断しにくくなっている面があります。そのため,提出書類の内容について,面接を通して本人に確認することの重要性は高まっていると思います。面接の方法自体は今後さらに難しくなると思いますが,推薦入試等において面接はますます重要になっていくのではないかと考えています。
【川嶋座長】  貴重な御意見ありがとうございます。
 複数の面接官で意見のすり合わせを行って,それでも分かれるような場合は第三者が入ってできるだけ後世に評価することは,すでに書類審査でも同様なことは行われていると思います。
 二つ目に,これは小方委員は直接おっしゃらなかったですけれど,高校の調査書等が果たして現実を反映しているのかというようなことや,志望理由書の内容について,本人が書いたものかどうかというのを面接で確認するので面接は非常に重要なのではないかというお話だったかと思います。
【田島大学入試室長】  事務局でございます。
 今の小方先生からの御意見に関連して,事務局から補足的なことを申し上げますと,まず後段の部分に関連しては,以前から志望理由書等,当然本人が頑張って書くわけですけれども,その過程でAIというのもありますし,単純に,例えば学校の先生であるとか,保護者であるとか,あるいはそれ以外の方々のいろいろな御指導もあって作るということもあるので,そういうものをどういう形で最終的に大学側が本人の力として評価をしていくかという過程は,やはりかなり今,各大学でも御苦労いただいて,多面的にやっていただいているというのがあるかなと思いますので,その辺りは今後より重要な観点になってくるということなのかなというふうに私どもとしても認識しております。
 前半の部分に関連しては,特に入試にAIをどういうふうに使い得るのかどうかということについては,非常に広範な可能性があるかと思っておりまして,今,私どものほうで,実は委託調査で西郡先生のところに,佐賀大学におまとめいただきながら,作問等におけるAIの活用の可能性についての研究をしていただいておりますけれども,作問の補助でありますとか,あるいは,評価の際の,例えば書類審査における補助でありますとか,いろいろな可能性がある一方で,やはり情報のセキュリティの問題とか,あと,当然人間が責任を持って最後は評価を決定しないといけないので,その関係でどういうふうに活用するのがいいのかというのは,まだ発展途上といいますか,始まったばかりというのが現状かなとは思っておりまして,この辺り,どういうふうに今後の技術の進展と,情報技術がどれだけ社会にどういうふうに受け入れられ得るかということをよく見ながら考えていく必要のある問題かなと思っております。
 先ほど川嶋先生からお話があったAI面接というのは,多分本当にいわゆるコンピュータを相手に人間が会話をするような形式ということが主に想定されているかと思いますけれども,そうではなくて,先ほど小方先生がおっしゃったように,面接官が評価をするときの,例えば評価基準を一定整えるためのアシストみたいなものがどういうふうにできるかとか,それはまた別の使い方としてはあり得るんだと思うので,その辺りは,現時点で文部科学省のほうでも,こういうものならよくて,これは駄目とか,そういうものが何かあるわけではありませんので,今回は少なくともこの総合型等の文脈の中でメッセージを出していくということで,全体についてはまた別途整理していく必要があると考えております。
 以上です。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 この件について,ほかの委員の方々,ございませんか。よろしいですか。
 独り言だと思って聞いていただければいいんですけれど,大学も就職に向けて面接指導とか一生懸命やっています。当然,今後面接が入試で導入されるようになれば,高校でもそういう取組,今でもされていると思いますけれども,それに加えて,様々な受験産業は,これでビジネスチャンスと思って,また面接の指導を始めるだろうなというふうに独り言を言っております。
 以上でございます。
 特に皆様方から御意見がなければ,今後の予定等について御報告をお願いします。
【田島大学入試室長】  では,大変御協議に御尽力いただきまして,本当にありがとうございました。
 本日の審議の結果ですけれども,先ほど川嶋座長のほうから,本日の御議論を踏まえた文言の修正については座長に一任いただきたいというお話がございましたので,そのような形で,事務局のほうで修文案を座長とも御相談させていただきまして,最終的な要項等の取りまとめをさせていただきたいと思っております。
 したがいまして,予備日として,来週5月22日金曜日10時から12時をお取りいただいておりましたけれども,こちらのほうにつきましては,会議は開催しないこととさせていただきたいと思います。
 実施要項等につきましては,今申し上げましたような修正が全て終わりましたら,所定の手続を取りまして各大学等に通知をさせていただくことを予定してございます。当然,委員の先生方にも全てお知らせをさせていただきます。
 本日の協議会につきましては,開催日を含めて,審査の過程は非公開となってございます。未決定の情報が報道されることは受験生にも混乱を招く懸念がありますので,審議において知り得た情報につきましては漏えいすることがないよう,委員限りとしていただきまして,情報の取扱いに御留意をいただきますようお願いいたします。
 また,本日傍聴いただいております各団体の事務局におかれましても,同様に御留意いただきますようお願いを申し上げます。
 本日の会議資料に関しましては,議事概要と併せまして,実施要項が各大学等に通知をされた後に文部科学省ウェブサイトにて公表することを予定してございます。
 また,会議の内容につきまして,もし外部からのお問合せ等があった場合には,事務局まで御連絡いただけますと幸いでございます。
 その他,お気づきの点や追加の御意見等ございましたら,事務局まで御連絡をいただければと思います。
 以上でございます。
【川嶋座長】  ありがとうございました。
 改めて,本日の会議等を含めて追加の御意見等がございましたら「挙手」ボタンでお知らせいただければ御指名いたしますが,いかがでしょうか。特にございませんか。
 皆様方の御協力で,来年度,令和9年度の選抜実施要項も確定することができました。これまでの会議への御協力に感謝いたしまして,これにて閉会したいと思います。ありがとうございました。

── 了 ──